JPS58113522A - 内燃機関のオイル戻し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内燃機関において動弁機構に給油されたオイ
ルのクランク室側への戻し、及びクランク室とオイルパ
ンとの問をＵ切る隔壁板上に溜まるオイルのオイルパン
側への戻しを強制的に行うオイル戻し装置に関するもの
である。

一般に内燃機関では動弁機構を潤滑しＩ（オイルを戻す
のに、その動弁機構を有づるロッカー室とクランク室と
をオイル戻し通路ぐ連通させ、このオイル戻し通路中Ａ
・イルを自重落下しＡ戻すようになっている。

また、特に高速用の機関としてクランク室と４イルパン
との間を隔壁板でｔｔ切り、オイルパン内のＡ（ルが跳
ね上ってクランク軸の回転に対し抵抗どなることを防ぐ
ようにした方式がある。そしＣ１この場合には上述の動
弁機構、クランク軸ジＶ−ナル部等を潤滑してクランク
室に戻るＡイルのすべては隔壁板上に溜ることになり、
このためこの隔壁板上のオイルをそこに開口して設けた
孔から上述のオイル戻し通路の場合と同様に自重落下し
てオイルパン側に戻すようになっている。

ところで、クランク室にはピストンの往復運動に伴うピ
ストン背圧で圧力が正負に変動し、所謂脈動圧を生じて
おり、特に高速回転の場合に番よこの脈動圧が非常に短
かい周期で上述のオイル戻し通路や隔壁板の孔にも作用
づることでそれらを閉塞状態にすることがある。かかる
高速回転時に１まＩ！ｌ）ｌ用のオイルポンプも高速で
駆動して機関各部への給油量が多く、このためむしろオ
イル戻し量を多くづる必要があるが、上述のようにオイ
ルの戻しが損われると、必然的にロッカー室、隔壁板に
５麺のオイルが残留してオイル吹き等の不具合いを招く
。

本発明はこの」、うな事情に鑑み−Ｃなされたしので、
クランク室に生しるビス［−ン背圧のＦＪ］ノＪ変Ｃノ
による脈動圧を利用して、ロッカー室から４イルパンへ
、クランク室から隔壁板の凹部を経てオイルパンへそれ
ぞれ空気を流し、この空、気流によりロッカー室及び隔
壁板の凹部に溜まるオイルをいずれも強制的にオイルパ
ンに戻すようにして、特に＾速回転時オイルが良好に戻
るのを可能にした内燃機関のオイル戻し装置を提供する
ことを目的と４る。

尚、本発明においてクランク室を隔壁板ぐ仕切って構成
した点に関づる先行技術として、例えば特公昭４８−３
４００５号公報があるが、これは密閉したクランク室の
脈動圧により２次空気供給用のポンプ作用を行うもので
ある。また、クランク室の脈動圧でそのクランク室を介
して空気を　ｈ向に流す点に関する先行技術として、例
えば特公昭４６−２３９７７号公報があるが、これは完
全なりローズドシステムで空気を循環させるものではな
く、月゛つクランク室の換気とブローバイガスの刊出を
行うしので、いずれら本発明の目的とするオイル戻しに
は関係がない。

以下、図面を参照して本発明の一実施例を具体的に説明
する。まず本発明はクランク室にピストン背圧により圧
力変動を生じ得るものであれば単気筒の内燃機関のみな
らず、多気筒の内燃機関にし適用することができる。即
ち、多気筒の内燃機関において４サイクル２気筒のよう
にピストンが同時に往復運動するものは共通のクランク
室をそのまま用いることが可能である。

そこＣ第１図の機関は単気筒または多気筒に関係なく、
クランク室において圧力変動を生じ得るものであり、符
号１はクランクケース、２はシリンダである。クランク
ケース１のシリンダ２下部のクランク室３にはクランク
軸４が回転自在に設けてあり、このクランク軸４がフン
ロッド５を介１ノでシリンダ２に挿入されているピスト
ン６に連接し、クランクケース１の底部にはオイルパン
７が取付けられてそこに潤滑用のオイルが溜っている。

シリンダ２の、Ｌ部にはシリンダヘッド８が載置されて
、燃焼室９及びそれと連通４６吸、排気ボート１０．１
１が形成され、シリンダヘラ１〜８に被着されるロッカ
ー／Ｊバー１２の内部の［」・ンノＪ−室１３に吸、排
気ボート１０．１１を開閉づる吸、１１気ブ？１４．１
５の動弁機構１６が設けである。そして、吸気ポート１
０は更に吸気管１７を介して」−アクリーナ１８を具備
づる気化器１９に連通する。

また、クランクブース１内のクランク室３とＡ−イルパ
ン７との間には隔壁板２０が設けられて両名を分離する
ようにされ、この場合の隔壁板２０はクランク軸４の回
転の邪摩にならないように一部が下りに彎曲されて同時
にオイル溜め用の四部２１を形成している。こうして、
クランクブース１内には底の開［１部が隔壁板２０で閉
塞されること（・、クランク軸４の回転を許容し得る程
度の密閉した比較的狭いクランク室３が形成されること
になり、機関運転時ピストン６が上下に往復運動づると
きのピストン背圧がすべてこのクランク室３に作用Ｊ”
る。即ら、ビス１−ン６が上死点に移行する際の負圧と
下死点に移行する際の正圧でクランク室３の圧力が大き
く変動し、これによる脈動圧が顕著に生じる。

このような構成において、まず動弁機構１６を潤滑した
後のオイルを強制的に戻すものとして、ロッカーカバー
１２のオイルが溜っている底部に導出口２２が開口して
設けられ、この導出口２２から吸入通路２３によりオイ
ルパン７に直接連通し、更に隔壁板２０の凹部２１と異
なる個所にクランク室３の脈動圧の負圧で開く逆止弁２
４を備えた孔２５が穿設してあり、こうしてロッカー室
１３から吸入通路２３、オイルパン１を経てクランク室
３に至る一方向の空気の吸入系路が構成されるのである
。次いで、隔壁板２０の凹部２１に溜まるオイルを強ｌ
１ｌＩ的に戻すものとして、その凹部２１の底部にクラ
ンク室３の脈動圧の正圧で開く逆止弁２６を、備えた孔
２７が穿設してあり、こうしてクランク室３から隔壁板
２０の凹部２１を経てオイルパン７に至る上記同様の一
方向の空気の排出系路が構成される。

ここで、オイルパン７においてはクランク室３から隔壁
板凹部２１を経て入った空気に対し、ロッカー室１３か
らの空気の吸入系路中の逆止弁２４と孔２５がその排出
を兼ねることで密閉状態には保持されず、このためオイ
ルパン１とクランク室３の圧力バランスはない。しかる
に、ロッカー室１３が上述のままの密閉した状態にある
と、機関運転中にクランク室３の圧力とバランスしてそ
れ以降は吸引作用をしな（なり、これを防止するにはロ
ッカー室１３に空気の流入系路を設【）る必要がある。

また、クランク室３にはブローバイガスがあってこれを
大気に排出づることは好ましくなく、このことからクラ
ンクケース１側にクランク室３の正圧で開く逆止弁２８
を備えた排出口２９が設【プられ、この排出口２９が排
出通路３０により０ツカ−室１３のオイル流人の恐れの
ない高所に連通される。

本発明はこのように構成されているから、機関運転時ク
ランク室３の脈動圧の負圧で逆止弁２４が開いて、ロッ
７Ｊ−室１３がら空気が吸入通路２３、オイルパン７、
孔２５を経てクランク室３に吸引されることになり、こ
の場合の吸引作用でロッカー室１３の底部に溜っている
オイルが導出口２２から強制的にオイルパン７に直接戻
される。そして、オイルパン７に流入したオイルはその
内部を横切る際に自重により落下してそこに溜まり、空
気のみがクランク室３に入る。

次いで、クランク室３の脈動圧の正圧により隔壁板２０
の逆止弁２６が開いてクランク室３の空気が孔２７を経
てオイルパン１に排出されることになる。

このためクランク室３内でクランク軸４のジャーナル部
、ピストン６とシリンダ２の摺動部等を潤滑した後に落
下して隔壁板２０の凹部２１に溜まるオイルが、上記排
出作用で空気と共にオイルパン７に強制的に戻されて溜
まる。一方この二き、逆止弁２８も開いてクランク室３
の空気の一部が排出通路３０によりロッカー室１３の方
に導かれ、これによりロッカー室１３の負圧化が回避さ
れる。

かくし−ｅ、クランク室３の正負の脈動圧に同期し、そ
の負圧の際にロッカー室１３のオイルの強制戻しが、次
いで正圧の際に隔壁板２０の凹部２１のオイルの強制戻
しが交互に繰返えして行われる。そして、クランク室３
の脈動圧の周期と共にオイルの強制戻し作用は、オイル
ポンプの圧送による潤滑作用と等しく機関回転数に応じ
て変化するため、高速回転時ｌ！ＩＦＲ油量が増大する
とそれに適応してオイルの強制戻しも多量に行われる。

次いで第２図において、単気筒または４サイクル２気筒
以外の多気筒の場合について説明づると、クランクケー
ス１内を隔壁３１で仕切り、且つ共通のオイルパン７に
対しては隔壁板２０で仕切って分離させることにより、
各気筒毎に完全に独立した例えば３気筒の３個のクラン
ク室３ａ、　３ｂ、　３ｃが形成されて、各クランク室
毎に脈動圧を生じるようになっている。そして、ロッカ
ー室１３からオイルパン７へは第１図と同様の吸入通路
２３が連通され、これに対し各クランク室３ａ、　３ｂ
、　３ｃとオイルパンとの間では、各クランク室毎の逆
止弁２４ａ　、　２４ｂ　。

２４ｃを有する吸入通路３２と、逆止弁２６ａ　、　２
６ｂ　。

２６ｃを有する排出通路３３が連通し、更にロッカー室
１３との間でも各クランク室毎に逆止弁２８ａ　、　２
８ｂ　、　２８ｃを有する排出通路３０が連通して、各
クランク室毎に第１図の場合同様の空気系路が構成され
る。

かくしてこの実施例でも、各クランク室３ａ、　３ｂ。

３Ｃの脈動圧の負圧によりロッカー室１３から直接オイ
ルパン７へのオイル戻しが行われ、且つその脈動圧の正
圧により各クランク室３ａ、　３ｂ、　３ｃ毎にその隔
壁板２０上のオイルもオイルパン７に強制的に戻される
。そして、各クランク室３ａ、　３ｂ、　３ｃの脈動Ｉ
ｆの正圧が絶えｌＩｌなくロッカー室１３に作用してそ
れを加圧状態に保持するので、脈動圧の負圧がロッカー
室１３に作用する際、途中のオイルパン７ぐ多少減衰す
ることがあっても、ロッカー室１３の。

オイル戻しが良好に行われる。

以上の説明から明らかなように本発明によると、クラン
ク室３とオイルパン７の間を隔壁板２０で仕切る構造に
おいて、ロッカー室１３及び隔壁板２０の凹部２１に溜
まるオイルを、クランク室３の脈動圧による空気流で強
制的に戻すので、オイルの戻りが非常に良くなって＾速
回転時の不具合がなくなる。また、脈動圧の負圧と正圧
でロッカー室１３と隔壁板凹部２１のオイル戻しをそれ
ぞれ分担して交互に行うので、各オイル戻しが確実に行
われ、脈動圧の利用にも無駄がない。ロッカー室１３の
オイルはクランク室３を経ることなく直接オイルパン７
に戻ぎれるので、隔壁板付きの場合ｋ特に都合が良い。

更に、ロッカー室１３からのオイル戻しの空気系路の一
部でオイルパン７の排出を兼ねているので、この排出系
路を別個に設けるものに比べて構造が簡素化する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置の実施例を示す断面図、第２
図は他の実施例を示す模式図である。 ３　、３ａ、　３ｂ、　３ｃ・・・クランク室、７・・
・オイルパン、１３・・・ロッカー室、２０・・・隔壁
板、２１・・・凹部、２４．２４ａ　、　２４ｂ　、　
２４ｃ　、　２６．２６ａ　、　２６ｂ　、　２６ｃ　
−＝−逆止弁、２３・・・吸入通路、２５．”’２７・
・・孔、３１・・・隔壁、３２・・・吸入通路、３３・
・・排出通路。 第１図 第２図 ２１

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）　　ピストン背圧による圧力変動で脈動圧を生じ
   るクランク室とオイルパンとの間に、オ、イル溜め用の
   凹部を有する隔壁板を設けて分離させ、上記クランク室
   の脈動圧の負圧により少なくともロッカー室から上記オ
   イルパンへ流れる空気系路を構成して、該光路の空気流
   により上記ロッカー室に溜まるオイルを直接オイルパン
   に強制的に戻し、且つ１記脈動圧の正圧で少なくとも上
   記クランク室から上記隔壁板の凹部を経て上記オイルパ
   ンに流れる他の空気系路を構成して、該光路の空気流に
   より上記隔壁板の四部に溜まるオイルもオイルパンに強
   制的に戻すように構成したことを特徴とする内燃機関の
   オイル戻し装置。
2. （２）　　ピストン背圧による圧力変動で脈動圧を生じ
   るように各気筒石に独立させた複数個のクランク室と、
   オイルパンとを隔壁板で仕切って分離させ、各クランク
   室の脈動圧の負圧により、いずれもロッカー室から上記
   オイルパンへ流れる空気系路を構成して、上記ロッカー
   室のオイルを直接Ａ（ルバンに強制的に戻し、且つ上記
   脈動圧の正Ｈによりいずれも各クランク室からｔ記オイ
   ルパンＩ＼流れる他の空気系路を構成して、上記各クラ
   ンク室。 内の隔壁板上のオイルもオイルパンに強制的に戻づよう
   に構成したことを特徴とする内燃機関のオイル戻し装置
   。