JPS58113527A

JPS58113527A - 内燃機関のオイル戻し装置

Info

Publication number: JPS58113527A
Application number: JP21328881A
Authority: JP
Inventors: Toru Yamakawa; 徹山川
Original assignee: Fuji Jukogyo KK; Fuji Heavy Industries Ltd
Current assignee: Subaru Corp
Priority date: 1981-12-28
Filing date: 1981-12-28
Publication date: 1983-07-06

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、内燃機関において動弁機構に給油されたオイ
ルのクランク室側への戻し、及びクランク室とオイルパ
ンとの藺を仕切る隔壁板上に溜まるオイルのオイルパン
側への戻しを強制的に行うオイル戻し装置に関するもの
である。

一般に内燃機関では動弁機構を潤滑したオイルを戻すの
に、その勘弁機構を有するロッカー室とクランク室とを
オイル戻し通路で連通させ、このオイル戻し通路中オイ
ルを自重落下して戻すようになっている。

また、特に実速用の機関としてクランク室とオイルパン
との閤を隔壁板で仕切り、オイルパン内のオイルが跳ね
上ってクランク軸の回転に対し凰抗となることを防ぐよ
うにした方式がある。そして、この場合には上述の動弁
機構、クランク軸ジャーナル部等を′ＩＩＪＷｊシてク
ランク室に戻るオイルのすべては隔壁板上に溜ることに
なり、このためこの隔壁板上のオイルをそこに開口して
設けた孔から上述のオイル戻し通路の場合と同様に自重
落下してオイルパン側に戻すようになっている。

ところで、クランク室にはピストンの往復運動に伴うピ
ストン背圧で圧力が正負に変動し、所謂脈動圧を生じて
おり、特に高速回転の場合にはこの脈動圧が非常に短い
周期で上述のオイル戻し通路や隔壁板の孔にも作用す′
”ることでそれらを閉塞状態にすることがある。かかる
高速回転時には潤滑用のオイルポンプも高速で駆動して
機関各部への給油量が多く、このためむしろオイル戻し
曇を多くする必要があるが、上述のようにオイルの戻し
が損われると、必然的にロッカー室、隔壁板に５最のオ
イルが残留してオイル吹き等の不具合いを招く。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、クラ
ンク室に生じるピストン背圧の圧力変動による脈動圧を
利用して、クランク室から隔壁板の凹部、オイルパン、
ロッカー室を経て再びクランク室に空気を循環させ、こ
の循環空気流によりロッカー室のオイルはクランク室に
、クランク室の隔壁板凹部のオイルはオイルパンにいず
れも強制的に戻すようにして、特−に高速回転時オイル
が良好に戻るのを可能にした内燃機関のオイル戻し装置
を提供することを目的とする。

尚、本発明においてクランク室を隔壁板で仕切って構成
した点に関する先行技術として、例えば特公昭４８−３
４００５号公報があるが、これは密閉したクランク室の
脈動圧により２次空気供油用のポンプ作用を行うもので
ある。従って、本発明の目的とするオイル戻しには関係
がない。

以下、図面を参照して本発明の一実施例を具体的に説明
する。まず本発明はクランク室にピストン背圧により圧
力変動を生じ得るものであれば単気筒の内燃機関のみな
らず、多気筒の内燃機関にも適用することができる。即
ち、多気筒の内燃機関において４サイクル２気筒のよう
にピストンが同時に往復運動するものは共通のクランク
室をそのまま用いることが可能である。

そこで第１図の機関は単気筒または多気筒に関係なく、
クランク室において圧力変動を生じ得るものであり、符
号１はクランクケース、２はシリンダである。クランク
ケース１のシリンダ２下部のクランク室３にはクランク
軸４が回転自在に設けてあり、このクランク軸４がコン
ロッド５を介してシリンダ２に挿入されているピストン
６に連接し、クランクケース１の底部にはオイルパン７
が取付けられてそこに潤滑用のオイルが溜っている。シ
リンダの上部にはシリンダヘッド８が載置されて、燃焼
室９及びそれと連通する吸、排気ボート１０．１１が形
成され、シリンダヘッド８に被着されるロッカーカバー
１２の内部のロッカー室１３に吸、排気ボート１０．１
１を開閉する吸、排気弁１４．１５の動弁機構１６が設
けである。そして、吸気ボート１０は更に吸気ｌ１１１
を介してエアクリーナ１８を具備する気化器１９に連通
する。

また、クランクケース１内のクランク室３とオイルパン
１との間には隔壁板２０が設けられて両者を分離するよ
うにされ、この場合の隔壁板２０はクランク軸４の回転
の邪摩にならないように一部が下方に彎曲されて同時に
オイル溜め用の凹部２１を形成している。こうして、ク
ランクケース１内には底の開口部が隔壁板２０で閉塞さ
れることで、クランク軸４の回転を許容し得る程度の密
閉した比較的狭いクランク室３が形成されることになり
、機関運転時ピストン６が上下に往復運動するときのピ
ストン背圧がすべてこのクランク室３に作用する。即ち
、ピストン６が上死点に移行する際の負圧と下死点に移
行する際の正圧でクランク室３の圧力が大きく変動し、
これによる脈動圧が顕著に生じる。

このような構成において、まず動弁機構１６を潤滑した
後のオイルを強制的に戻すものとして、クランクケース
１側にクランク室３の脈動圧の負圧で開く逆止弁２２を
備えた吸入口２３が設けである。

また、ロッカーカバー１２のオイルが溜っている底部に
導出口２４が開口して設けられ、これらの吸入口２３と
導出口２４とがオイル戻しを兼ねた吸入通路２５により
連通される。次いで、隔壁板２０の凹部２１に溜ったオ
イルを強制的に戻すものとして、この凹部２１の底部に
クランク室３の脈動圧の正圧で開く逆止弁２６を備えた
孔２１が穿設しである。

こうして、クランク室３の脈動圧の負圧の際にはロッカ
ー室１３からクランク室３へ空気が吸引され、次いでそ
の正圧の際にはクランク室３から隔壁板２０の凹部２１
を軽てオイルパン１に空気が排出されることになるが、
この場合にロッカー室１３及びオイルパン１が密閉した
状態にあると、機関運転中にクランク室３に対してそれ
らのロッカー室１３及びオイルパン１の圧力がバランス
してそれ以降は空気の吸引及び排出のいずれも行わなく
なる。

従って、ロッカー室１３及びオイルパン１の密閉を解い
て上述の作用と別個に吸、：・排気可能にする必要があ
るが、クランク室３にはブローバイガスがあり、これが
空気と共にオイルパン１に排出されるので、オイルパン
１を単に大気開放にすることはできない。

このようなことから、ブローバイガスを人気に排出する
ことなくロッカー室１３とオイルパン７の吸、排気を同
時に行うため、オイルパンｌとロッカー室１３のオイル
流入の恐れのない＾所との間に排出通路２８が連通しで
ある。これにより、排出通路２８からロッカー室１３、
吸入通路２５を経てクランク室３に至る往路と、そのク
ランク室３から隔壁板２０の凹部２１、オイルパン１を
経て排出通路２８に至る復路によるクローズドシステム
の空気の循環系路が構成されることになる。

本発明はこのように構成され・ているから、機関運転時
クランク室３の脈動圧の負圧で逆止弁２２が開いてロッ
カー室１３がら空気が吸入通路２５を経てクランク室３
に吸引されることになり、この場合の吸引作用でロッカ
ー室１３の底部に溜っているオイルが導出口２４がら空
気と共に強制的にクランク室３に戻される。

次いで、脈動圧の正圧で隔壁板２０の逆止弁２６が開い
てクランク室３の空気が孔２７を経てオイルパン７に排
出される。ここで、上述のロッカー室１３から強制的に
戻され、またはクランク室３内でクランク軸４のジャー
ナル部、ピストン６とシリンダ２の摺接部等をＩ！１１
Ｌ、た後に落下したオイルが隔壁板２０の凹部２１に溜
っており、この凹部２１のオイルが上述の排出作用の際
に空気と共にオイルパン７に強制的に戻されて溜まり、
空気等は排出通路２８から排出され且つロッカー室１３
に帰還して繰返し循環する。

かくして、クランク室３の正負の脈動圧に同期し、その
負圧の際にロッカー室１３のオイルの強制戻しが、次い
で正圧の際に隔壁板２０の凹部２１のオイルの強制戻し
が交互に繰返えして行われる。そして、クランク室３の
脈動圧の周期と共にオイルの強制戻し作用は、オイルポ
ンプの圧送による潤滑作用と等しく機関回転数に応じて
変化するため、高速回転時潤滑油量が増大するとそれに
適応してオイルの強制戻しも多端に行われる。

次いで第２図において、単気筒または４サイクル２気筒
以外の多気筒の場合について説明すると、クランクケー
ス１内を隔４１２９で仕切り、且つ共通のオイルパン７
に対しては隔壁板２ｏで仕切って分離させることにより
、各気筒毎に独立した例えば３気筒の３個のクランク室
３ａ、　３ｂ、　３ｃが形成されて、各クランク室毎に
脈動圧を生じるようになっている。そして、各クランク
室３ａ、　３ｂ、　３Ｃに対しその前後のロッカー室１
３とオイルパン７との間では、各クランク室毎の逆止弁
２２ａ　、　２２ｂ　、　２２ｃを有スル吸入通路２５
、逆止弁２６ａ　、　２６ｂ　、　２６ｃ　ヲ有りる排
気通路３０が連通され、更にロッカー室１３とオイルパ
ン１との間に第１図と同様に排出通路２８が連通されて
各クランク室毎の空気の循環系路が構成される。

かくしてこの実施例では、各クランク室３ａ、　３ｂ。

３Ｃの脈動圧の正圧が絶え間なくオイルパン７を軽でロ
ッカー室１３側に作用し、そのロッカー室１３の負圧化
が防止されているので、特にロッカー室１３からの脈動
圧の負圧の際のオイル戻りが促進される。

以上の説明から明らかなように本発明によると、クラン
ク室３とオイルパン７の闇を隔壁板２ｏで仕切る構造に
おいて、ロッカー室１３及び隔壁板２０の凹部２１に溜
るオイルを、クランク室３の脈動圧による循環空気流で
強制的に戻すので、オイルの戻りが非常に良くなって＾
速回転時の不具合がなくなる。また、脈動圧の負圧と正
圧で１１ツカ−室１３と隔壁板凹部２１のオイル戻しを
それぞれ分担して交互に行うので、各オイルの強制戻し
が確実に行われ、脈動圧の利用にも無駄がない。更に、
上記２系統のオイル強制戻しが連続した１つの循還系路
で行われるので、それらを各別の循還系路とした場合に
比べて、構造が簡素化し、且つ相互に干渉し合うことも
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置の実施例を示す断面図、第２
図は他の実施例を示す模式図である。３　、３ａ、　３ｂ、　３ｃ・・・クランク室、７・・
・オイルパン、１３・・・ロッカー室、２０・・・隔壁
板、２１・・・凹部、２２．２２ａ　、　２２ｂ　、　
２２ｃ　、　２６．２６ａ　、　２６ｂ　、　２６ｃ　
・・・逆止弁、２５・・・吸入通路、２７・・・孔、２
８．３０・・・排出通路、２９・・・隔壁。第１図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）　　ピストン背圧による圧力変動で脈動圧を生じ
るクランク室とオイルパンとの間に、オイル溜め用の凹
部を有する隔壁板を設けて分離させ、上記クランク室の
脈動圧により該クランク室から隔壁板の凹部、オイルパ
ン、ロッカー室を経てクランク室に戻る空気の循環系路
を構成し、該糸路の循環空気流により上記ロッカー室に
溜まるオイルを上記クランク室に、上記ＷＡ！板の凹部
に溜まるオイルを上記オイルパンにそれぞれ強制的に戻
すように構成したことを特徴とする内燃機関のオイル戻
しｉｔ。 ■　ピストン背圧による圧力変動で脈動圧を生じるよう
に各気筒毎に独立させた複数個のクランク室と、オイル
パンとを隔壁板で仕切って分離させ、各クランク室毎に
その脈動圧によりクランク室からオイルパン、ロッカー
室を経てクランク室へ戻る空気の循環系路を各別に構成
し、該糸路の循環空気流により上記ロッカー室のオイル
を各クランク室に、該各クランク室内の上記隔壁板上の
オイルを上記オイルパンにそれぞれ強制的に戻すように
構成したことを特徴とする内燃機関のオイル戻し装置。