JPS5810555B2 - 車両用窓ガラス保持具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車の窓ガラスの上下移動機構に固定され、
かつその窓ガラスを保持するための車両用窓ガラス保持
具に関するものである。

従来一般的に使用されている自動車用窓ガラスの保持具
は、第１図に示す如く、窓ガラスａの下縁をくわえ得る
Ｕ溝を有する複数のホルダーｂとこれらホルダーｂを連
結しているガイドチャンネルｃと、このガイドチャンネ
ル内で転動するローラｄを支持している主動アームｅ及
び従動アームｆと、この主動アームｅを上下方向に移動
せしめるための駆動機構ｇを備えているものであるため
に、この機構は構成部品が多く、それに伴なって該ホル
ダーの組立に手間と費用がかかり、またこの窓ガラス保
持具の補修時等における構成部品の分解に手間がかかる
等の問題点があった。

更には部品点数が多いことからコストが高く、しかも保
持具全体の重量がかさんでいることから、車体の軽量化
が要求されている現在では、その構成部品の簡素化が要
求されている。

本発明はかかることから鑑みてなされたもので、フレキ
シブル軸を使用して自動車の窓ガラスを昇降せしめる窓
ガラス昇降機において、そのフレキシブル軸と窓ガラス
とを結合する車両用窓ガラス保持具を、そのフレキシブ
ル軸に固定されるブラケットと窓ガラスを保持するホル
ダーとの二部材で構成して、窓ガラス保持具の構成を簡
素化すると共に、安価軽量化を実現させ、更にはそのホ
ルダーとブラケットとは容易に着脱できる構造となして
、特別な固定金具、固定工具等を必要とすることなく、
そのホルダーとブラケットの結合組立、あるいは分解が
できるようにして、窓ガラス保持具の組立作業性及び補
修時における分解作業性を向上せしめることができるよ
うにしたものである。

以下に本発明を図面に示す実施例に基いて詳細に説明す
る。

第２図及び第３図において、窓ガラス保持具１には、窓
ガラス２を保持せしめると共にコイル状に形成されたフ
レキシブル軸３を固定する。

このフレキシブル軸３は、例えば車両のドア内に埋込ま
れる外管４内に挿通保持されているが、この外管４の母
線方向には窓ガラス保持具１に設けられているフレキシ
ブル軸固定部５が遊嵌されるスリット６が形成されてい
る。

更に前記コイル状フレキシブル軸にはギヤ７が噛合され
ており、このギヤ７にはバンドル８が設けられているも
のである。

従ってハンドル８でギヤ７を回動させることによりフレ
キシブル軸３は外管４の内部を軸方向に移動し、このフ
レキシブル軸３の移動力が窓ガラス保持具１を介して窓
ガラス２に伝達され、該窓ガラス２の昇降がなされるも
のである。

本発明はかかる構造の窓ガラス昇降機に使用される窓ガ
ラス保持具１の構造に特長を有するものであって、以下
にその窓ガラス保持具１の構造を第４図及至第７図に基
いて説明する。

この窓ガラス保持具１はホルダー１１とブラケット１２
の２部材からなっており、そのホルダー１１は板状主体
１３の上側辺縁に、窓ガラスをくわえ保持するための側
面略Ｕ字状溝のガラス保持部１４を有し、またその板状
主体１３の両側辺上部には突出片１５が形成され、更に
その板状主体１３の両側辺下部には切欠き１６が形成さ
れている。

更に上記板状主体１３には、その下側辺縁より中央方向
に向って形成される凹部１７が設けられていて、その凹
部１７の両側には中心方向に可撓弾性を有する両側の脚
片１８に形成されている。

１９は前記ガラス保持部１４の内側壁面において形成さ
れた突条であって、この突条はガラス保持部内側壁とこ
のガラス保持部内に嵌合すべき窓ガラス２面との間に充
分な接着剤を保たせるために形成したものである。

次にブラケット１２の構造について述べると、このブラ
ケット１２は金属製であってその正面に開口２０を有し
、かつ平面略角筒状に形成された形状である筒状主体２
１を有しているが、この筒状主体２１はその内側横幅１
が前記ホルダー１１の主体幅１３の横幅１′と等しいか
やや大きめに形成されているものである。

またその筒状主体２１の背面外側には上下方向に延びる
円筒状のフレキシブル軸固定部５が一体に形成され、更
に筒状主体２１の背面内側にはホルダー１１の挿入抵抗
を小さくするための円弧状の凸条２２が形成されている
。

また前記円筒状のフレキシブル軸固定部５は螺旋状のフ
レキシブル軸３が嵌合されるように螺旋形状の凹凸２３
に形成されているものである。

２４は筒状主体２１の両側面上部に形成されかつ外方向
に折り曲げられた当接舌片であり、２５は筒状主体２１
の両側面下部に形成されかつ内方向に折り曲げられた係
止舌片である。

これまでの説明が、ホルダー１１とブラケット１２の構
造であるが次にそのホルダー１１とブラケット１２との
結合について述べると、ホルダーの板状主体１３下側を
ブラケットの筒状主体２１の上側より差し込み、ホルダ
ーの突出片１５がブラケットの当接舌片２４に弾圧的に
当接せしめると、ブラケットの切欠き１６に係止舌片２
５が係止されてブラケットとホルダーは一体的に嵌着さ
れる。

この時当接舌片２４の弾性復元力によりブラケットとホ
ルダーはガタなく嵌合保持され窓ガラス保持具１が構成
されるものである。

このようにして形成された窓ガラス保持具１は前にも述
べたようにそのガラス保持部１４内に接着剤を流し込ん
だ後に窓ガラス２の下縁をくわえ保持せしめ、更にフレ
キシブル軸固定部５にフレキシブル軸３を挿通し、次い
で該軸固定部５が開口しないようにかしめるか、あるい
は締着するかによってそのフレキシブル軸３と軸固定部
５とを一体に結合せしめればハンドル８の操作によって
フレキシブル軸３を軸方向にスライドさせれば、窓ガラ
ス保持具１の動作に伴なって窓ガラス２が上下動される
ものである。

以上のように本発明よりなる窓ガラス保持具１はホルダ
ー１１とブラケット１２の２部材で構成されるものであ
るから、その構成部品点数が少なくてすみ、コストの安
い窓ガラス保持具が提供でき、しかも軽量化することが
できる。

またホルダー１１とブラケット１２との結合に当っては
、結合部品を使用することなく、単なる嵌着作業のみで
ホルダー１１とブラケット１２とが一体に組立てられる
ことから、その組立作業性が容易で人件費が削減できる
。

更にホルダー１１に形成される一対の脚片１８は、内方
向に可撓性を有することから、その脚片１８を内方向に
撓ませることにより切欠き１６と係止舌片２５との係止
が解けてホルダー１１をブラケット１２より容易に離脱
分解せしめることができ、この分解は窓ガラス保持具の
補修時等に有利である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の窓ガラス昇降機を示した説明図、第２図
は本発明よりなる窓ガラス昇降機を示した説明図、第３
図はフレキシブル軸と保持具との結合部を示した拡大斜
視図、第４図は本発明実施例のホルダーを示した斜視図
、第５図は本実施例のブラケットを示した斜視図、第６
図はホルダーとブラケットとの組合せ状態を示した正面
図、第７図は第６図の中央部縦断面図である。 １・・・窓ガラス保持具、２・・・窓ガラス、３・・・
フレキシブル軸、４・・・外管、５・・・フレキシブル
軸固定部、６・・・スリット、７・・・ギヤ、８・・・
バンドル、１１・・・ホルダー、１２・・・ブラケット
、１３・・・板状主体、１４・・・ガラス保持部、１５
・・・突出片、１６・・・切欠き、１７・・・凹部、１
８・・・脚片、１９・・・突条、２０・・・開口、２１
・・・筒状主体、２２・・・凸条、２３・・・凹凸、２
４・・・当接舌片、２５・・・係止舌片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 板状主体１３の上側辺縁に形成された側面Ｕ字状溝
   のガラス保持部１４、その主体１３の両側辺縁上部にて
   突設せしめた夫々の突出片１５、上記主体１３の下側辺
   縁よりその中央方向に延びる凹部１７によって左右一対
   に形成された脚片１８この脚片の外側辺縁に形成された
   夫々の切欠き１６を有しているホルダー１１と、平面略
   四角筒形状に形成される筒状主体２１の背面外側に突設
   されかつフレキシブル軸を挿通固定する円筒状のフレキ
   シブル軸固定部、筒状主体２１の両側壁面上部に形成さ
   れかつ前記の突出片１５と弾圧的に当接される当接舌片
   、筒状主体２１の両側壁面下部に形成されかつ前記の切
   欠き１６と係止し得る係止舌片２５を有するブラケット
   １２とからなっていることを特徴とする車両用窓ガラス
   保持具。