JPH0440605B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は煮こぼれ対策を施したコンロバーナ
に関する。

（従来の技術） 従来より、内部が燃料ガスと一次空気との混合
室となつているバーナの内部に、点火源を配し、
そのバーナの外周に設けた主火口に点火させるた
めの種火炎の吹き出し口（窓）を主火口に併設さ
せ、その窓から吹き出させた種火炎で主火口に着
火するコンロバーナが提案されている。この場合
において安全装置のセンサである消火センサは、
バーナ外周の前記主火口に近接した位置に取りつ
けられていた。

（解決すべき問題点） このためつぎのような問題が生じていた。

(イ) 消火センサに煮こぼれ、吹きこぼれによる煮
汁が掛かり易く、消火センサが腐食等で故障し
易い。

(ロ) 通常、種火炎での発熱は被加熱物の加熱効率
が小さいため、できるだけ少ないことが望まし
い。このため炎が小さく設定され、劣勢である
ため炎の相互作用による安定がえられにくく、
不安定であるとともに、主火口への着火遅れな
ど点火不良が生じ易い。

この発明の目的は、煮こぼれ、吹きこぼれなど
で多量の液体がバーナに掛かつた場合において
も、消火センサへを付着が防止でき、消火センサ
の耐久性が向上するとともに、種火炎を大きくか
つ複数の炎の列からなる安定した炎にできるコン
ロバーナの提供にある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため、この発明のコンロバ
ーナは、外周に凹所が設けられた円環状を呈する
とともに上端が開口した頭部を有し、内部が中空
とされたバーナボデイ、および前記頭部に載置さ
れ、前記凹所の上方および上端開口を覆うととも
に、下面に前記開口の外周縁に対応して形成され
た櫛歯状突条列を有するバーナキキヤツプからな
り、バーナボデイとバーナキヤツプとの接合部の
外周部に、前記凹所に対応する位置が凹み、該凹
所に面して横並びするとともに、他の火口と同等
以上の大きさの炎を形成する少なくとも３つの火
口を含む、環状の火口列を形成するバーナーと、
前記凹所内に配され、該凹所に面した少なくとも
２つの火口の炎で加熱される熱電対式消火センサ
と、前記凹所内に設置されるとともに、前記消火
センサの横に並置され、該凹所に面した前記２つ
の火口以外の火口に点火する点火源とを有する構
成を採用した。

（発明の作用および効果） この発明のコンロバーナは、上方をバーナヘツ
ドで覆われたバーナボデイの凹部に消火センサを
配しているので、上方から液体がバーナに掛かつ
ても、消火センサにはかかり難い。よつて消火セ
ンサの耐久性が向上する。さらに種火炎として火
力の大きい主火口の炎を用いており、この炎は炎
列中の炎であるため安定性に優れるとともに主火
口の炎として被加熱物の加熱に寄与でき、熱効率
も良い。

（実施例） つぎにこの発明を第１図から第５図に示す実施
例とともに説明する。

本発明にかかるコンロバーナ１００は、ガスバ
ーナ１、該バーナ１へのガス供給系２、点火装置
３、安全装置４、およびこれらを収納するコンロ
ケース５からなる。

バーナ１は、円形状面を有する頭部６１の外周
に断面円弧状の凹所６２が設けられ、内部が中空
とされたバーナボデイ６と、前記頭部６１に載置
され、前記凹所部６２の上方を覆うとともにバー
ナボデイ６の上端開口６５を覆う円環状の傘部７
１および該傘部７１の中心から下方に突き出して
設けられ、前記頭部６１に嵌め込まれる円筒状の
脚部７２を備えるバーナキヤツプ７と、前記バー
ナボデイの下端開口６６に接続された混合管８と
からなる。

バーナキヤツプの傘部７１の下面の外縁部には
前記バーナボデイの上端面に対応して櫛歯状の突
条７Ａが周設され、前記バーナボデイの上端開口
の外側縁６４との間に円環上の主火口１２を形成
している。前記凹所６２には、消火センサである
熱電対４１が取りつけられるとともに該熱電対４
１に並行して火花放電電極３１が取りつけられ、
前記バーナボデイの凹所６２の下面に突設された
突起６Ａとの間に火花放電間〓３Ａを形成してい
る。

混合管８は、上流側端部８１が燃料であるガス
と一次空気との導入部とされ、端面には一次空気
の取り入れ口８２が設けられている。

ガス供給系２は、ゴムホースを介してガスの配
管（いずれも図示せず）に接続されるガス導管２
１、弁２２、弁２２の操作用つまみ２３、および
弁２２に連結され先端ノズル部が前記混合管の上
流端部８１に差し込まれたノズル管２４を備え
る。

点火装置３は、前記火花放電電極３１と、圧電
素子と該圧電素子に衝撃を加えるための打撃機構
との組み合わせ、または乾電池と高電圧パルス発
生回路との組み合わせからなる高電圧発生手段３
２と、これらを接続するリード線３３とからな
る。この高電圧発生手段３２は、通常前記つまみ
２３により作動され、前記弁２２を開く動作に連
続して前記放電間〓３Ａに火花が発生するように
なつている。

安全装置４は、前記熱電対４１と、その出力で
前記弁２２の弁体を開た状態に維持するよう前記
弁２２内に設けられている電磁石（図示せず）か
らなり、バーナで正常な燃焼がなされ、その炎に
より加熱されて熱電対４１が設定温度以上となつ
ているときは、弁２２は開いた状態に保たれ、消
火などにより熱電対４１の温度が設定値より低下
すると背設されたスプリング（図示せず）の作用
で前記弁体は閉弁方向に作動する。

つぎにこのコンロバーナ１００の作用を説明す
る。

つまみ２３を押すと弁２２が開き、該弁２２の
下流に連結されたノズル管２４からガスが噴出さ
れる。このガスの噴出流により一次空気の取り入
れ口８２から、エジエクターの作用により空気が
吸い込まれ、管合管８内で混合されバーナボデイ
６内に供給される。前記つまみの押し動作に連動
してつまみ２３を回転動させると、点火装置３が
作動し、火花放電間〓３Ａで火花が生じ、混合気
の供給路である前記凹所６２に面した主火口から
吹き出した混合気に点火され、種火炎Ａが生じ
る。この種火炎Ａにより前記混合気の供給路であ
る前気凹所に面した主火口から吹き出した混合気
に点火され、熱電対４１の加熱炎Ｂが生じる。こ
の種火炎Ａおよび加熱炎Ｂはバーナキヤツプ７の
外周から外側に吹き出され、バーナの主火口１２
から吹き出される混合気に点火される。このよう
に種火炎Ａ、加熱炎Ｂが主火口の炎として炎列を
連続させる。このように種火炎Ａおよび加熱炎Ｂ
の火力を大きくし、主火口の炎列の一部とするこ
とにより、熱電対４１の加熱を迅速に行い、かつ
主火口１２への点火を円滑にでき、さらに加熱炎
Ｂで主火口１２の炎列の欠陥を補うことができ
る。また前記凹所が断面円弧状であるため、主火
口１２の炎列に断絶部ができず炎列が滑らかに連
続しており隣設する炎間の相互作用による炎の安
定が損なわれない。

さらに熱電対４１および火花放電電極３１は、
ともにバーナキヤツプの傘部７１で上方を覆われ
ているので、このバーナで加熱されている被調理
物１０から煮こぼれ、吹きこぼれなどにより液体
がバーナに掛かつたとき、吹きこぼれた液体が前
記熱電対４１および放電電極３１に付着されるこ
とが防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例を示すガスコンロの
概略を示す断面図、第２図はバーナボテイとバー
ナキヤツプとの組み付け図、第３図はバーナキヤ
ツプの斜視図、第４図はバーナ頭部の正面図、第
５図はバーナキヤツプの底面図である。 図中、１００……コンロバーナ、１……バー
ナ、２……ガス供給系、３……点火装置、４……
安全装置、６……バーナボデイ、７……バーナキ
ヤツプ、６２……バーナボデイの凹所、３１……
火花放電電極、４１……熱電対。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 外周に凹所が設けられた円環状を呈するとと
   もに上端が開口した頭部を有し、内部が中空とさ
   れたバーナボデイ、および前記頭部に載置され、
   前記凹所の上方および上端開口を覆うとともに、
   下面に前記開口の外周縁に対応して形成された櫛
   歯状突条列を有するバーナキヤツプからなり、 バーナボデイとバーナキヤツプとの接合部の外
   周部に、前記凹所に対応する位置が凹み、該凹所
   に面して横並びするとともに、他の火口と同等以
   上の大きさの炎を形成する少なくとも３つの火口
   を含む、環状の火口列を形成するバーナーと、 前記凹所内に配され、該凹所に面した少なくと
   も２つの火口の炎で加熱される熱電対式消火セン
   サと、 前記凹所内に設置されるとともに、前記消火セ
   ンサの横に並置され、該凹所に面した前記２つの
   火口以外の火口に点火する点火源とを有するコン
   ロバーナ。