JPH1198991A - 新規化合物 - Google Patents

新規化合物

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JPH1198991A
JPH1198991A JP10193553A JP19355398A JPH1198991A JP H1198991 A JPH1198991 A JP H1198991A JP 10193553 A JP10193553 A JP 10193553A JP 19355398 A JP19355398 A JP 19355398A JP H1198991 A JPH1198991 A JP H1198991A
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polynucleotide
seca1
amino acid
acid sequence
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JP10193553A
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Karen M O'dwyer
カレン・エム・オドワイアー
Serry Sousa
セリー・サウサ
Caroline Perry
キャロライン・ペリー
Jeffrey Mooney
ジェフリー・ムーニー
Richard L Warren Jr
リチャード・ロイド・ウォーレン・ジュニア
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SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
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SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
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    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
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    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化合物を抗生物質活性についてスクリーニン
グするために用いることができ、感染、機能障害および
疾患の発生病理にてその役割を決定するのに用いること
もできる因子の解明が望まれている。 【解決手段】 本発明は、上記課題を解決するのに用い
ることができる、配列番号2のアミノ酸を含むポリペプ
チドをコードしているポリヌクレオチドに対して少なく
とも70%の同一性を有するポリヌクレオチド、および
secA1ポリペプチドおよびsecA1ポリペプチド
をコードするポリヌクレオチドおよび組換え技法により
該ポリペプチドの製法を提供するものである。さらに
は、抗菌化合物についてスクリーニングするのにsec
A1ポリペプチドを利用する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、ポリペプチド、および、それらの製
造および使用、ならびにそれらの変種、アゴニストおよ
びアンタゴニスト、ならびにそれらの使用に関する。特
に、これらの点および他の点に関して、本発明は、se
cA1(プレタンパク質トランスロカーゼのATPas
eサブニユット)ファミリー(以下、「secA1」と
いう)の新規ポリヌクレオチドおよびポリペプチドに関
する。
【0002】
【従来の技術】抗生物質の開発のための標的としてスタ
フィロコッカス遺伝子および遺伝子産物を適用すること
が特に好ましい。スタフィロコッカスは、微生物の医学
的に重要な属を形成している。これらは二種の疾患、浸
襲性および毒素原性の疾患を引き起こすことが知られ
る。浸襲性感染は、一般に、皮膚表面および深部組織の
両方に作用する潰瘍形成により特徴付けられる。エス・
アウレウス(S. aureus)は癌患者における菌血症を引
き起こす第二の主要原因である。骨髄炎、敗血症性関節
炎、敗血症性血栓静脈炎および急性細菌性心内膜炎もま
た、比較的よく見られる。スタフィロコッカスの毒素原
的特性から生じる少なくとも三種の臨床的状態がある。
これらの疾患の発現は、組織浸襲および菌血症とは対照
的に、外毒素の作用の結果である。これらの状態には:
スタフィロコッカス食中毒、熱傷様皮膚症候群およびト
キシンショック症候群が含まれる。
【0003】スタフィロコッカス・アウレウス感染の頻
度は、過去20年において劇的に増加している。これ
は、多抗生物質耐性菌の出現および免疫系の弱いヒトの
数の増加に起因している。標準的な抗生物質のいくらか
またはすべてに対して耐性であるスタフィロコッカス・
アウレウス株を単離することは、いまや珍しいことでは
ない。これにより、この微生物に対する新しい抗微生物
剤および診断方法の両方が必要とされている。
【0004】SecAは、細菌タンパク質分泌機構の必
須成分である。この酵素は、グラム陰性およびグラム陽
性細菌の多くの種類において見出されている。異なる細
菌種由来のSceAタンパク質は高度に相同的であり、
SecAを治療的介入のための理想的標的とする哺乳類
動物の相同体は知られていない。SecA活性の提案さ
れたモデル(1,2)は、SecAが細胞質膜において
開放−折りたたみ(open-folded)プレタンパク質と結合
し、特異的レセプター複合体と相互作用する事実に基づ
く。 Economou, A. and Wickner, W. (1994) Cell 78,
835-843; および Economou, A.ら、(1995) Cell 83, 11
71-1181参照。ついで、ATP化水分解が、細胞質膜を
横切るSacAの一次的な挿入を含む独特のメカニズム
により、プレタンパク質の転移のための駆動力を提供す
る。この細菌性転移のメカニズムは、SecAとそれ自
身(SecAはダイマーとして機能的である。(Driesse
n,A.J.M. (1993) Biochemistry 32, 13190-13197)、A
TP(van der Wolk, J.P.W.ら、(1995) Journal of Bio
logical Chemistry 270, 18975-18982)、プレタンパク
質、膜リン脂質(Breukink, E.ら、(1995) Journal of B
iological Chemistry 270, 7902-7907; Chen, X ら、(1
996) Journal of Biological Chemistry 271, 29698-29
706; van der Does, C. (1996) Molecular Microbiolog
y 22, 619-629)、SecB(Breukink, E.ら、前掲)およ
び細菌分泌機構の膜内在性成分 (Snyders, S.ら、(199
7) Journal of Biological Chemistry 272, 11302-1130
6)との相互作用が必要である。これらの種々の相互作用
は、我々にこの酵素の活性を阻害するための多くの機会
を提供する。上記の議論から、SecA−媒介タンパク
質分泌の阻害剤は、真核細胞タンパク質分泌に影響する
ことのない広いスペクトルを有し、殺菌性であるものと
期待されよう。最近のSecA依存性プレタンパク質転
移の総説については Wickner,W and Leonard,M.R. (199
6) Journal of Biological Chemistry 271, 29514-2951
6;および den Blaauwen, T. and Driessen, J.M. (199
6) Arch Microbiol 165, 1-8を参照のこと。
【0005】明らかに、本発明の新規化合物などの抗生
物質活性について化合物をスクリーンするのに有用であ
る現今の利益を有する因子が必要とされている。かかる
因子はまた、感染、機能不全および疾患の病因における
それらの役割を決定するのにも有用である。感染、機能
不全または疾患の防御、改善または治療において役割を
担う該因子およびそれらのアンタゴニストおよびアゴニ
ストの同定および解析もまた必要とされている。本発明
のポリペプチドは、公知のエス・アウレウスNCTC8
325のsecAタンパク質に相同的なアミノ酸配列を
有する。
【0006】
【発明の要約】表1(配列番号2)に示されるアミノ酸
配列およびエス・アウレウスNCTC8325のsec
Aタンパク質などの公知のアミノ酸配列または他のタン
パク質の配列間の相同性により新規なsecA1ポリペ
プチドであると同定されているポリペプチドを提供する
ことが、本発明の一つの目的である。さらに、secA
1ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、特に本
明細書においてsecA1と称するポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチドを提供することも本発明の目的
である。本発明の特に好ましい具体例において、ポリヌ
クレオチドは完全長遺伝子またはその変種を含む表1
(配列番号1)に示される配列を含むsecA1ポリペ
プチドをコードする領域を含む。
【0007】本発明の別の特に好ましい具体例には、表
1(配列番号2)のアミノ酸配列またはその変種を含む
スタフィロコッカス・アウレウス由来の新規なsecA
1タンパク質がある。本発明の別の態様によれば、寄託
株中に含まれるスタフィロコッカス・アウレウスWCU
H29により発現可能な成熟ポリペプチドをコードする
単離された核酸分子が提供される。本発明のさらなる態
様として、mRNA、cDNA、ゲノムDNAを含む、
secA1、特にスタフィロコッカス・アウレウスse
cA1をコードする単離された核酸分子が提供される。
さらに本発明の具体例には、生物学的に、診断的に、予
防的に、臨床的にまたは治療的に有用なそれらの変種、
および、それらを含む組成物が含まれる。
【0008】本発明の他の態様によれば、本発明のポリ
ヌクレオチドの治療的または予防的目的、特に、遺伝学
的免疫化における使用が提供される。本発明の特に好ま
しい具体例には、secA1の自然に生じる対立遺伝子
変種およびそれによりコードされるポリペプチドがあ
る。本発明の別の態様として、本明細書においてsec
A1と称されるスタフィロコッカス・アウレウスの新規
ポリペプチド、ならびに、生物学的に、診断的に、予防
的に、臨床的にまたは治療的に有用なそれらの変種およ
び同じ物を含む組成物が提供される。本発明の特に好ま
しい具体例には、secA1遺伝子の自然に生じる対立
遺伝子によりコードされるsecA1ポリペプチドの変
種がある。本発明の好ましい具体例において、上述した
secA1ポリペプチドを製造する方法が提供される。
【0009】本発明のさらに別の態様によれば、たとえ
ば抗生物質を含む抗細菌剤として有用な該ポリペプチド
に対する阻害剤が提供される。本発明の特定の好ましい
具体例によれば、secA1の発現の評価、たとえば、
上気道(たとえば、中耳炎、細菌性気管炎、急性喉頭蓋
炎、甲状腺炎)、下気道(たとえば、蓄膿症、肺潰
瘍)、心臓(たとえば、感染性心内膜炎)、胃腸管(た
とえば、分泌性の下痢、脾臓潰瘍、腹膜後潰瘍)、中枢
神経系(「CNS]、たとえば、大脳潰瘍)、目(たと
えば、眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、眼内炎、前隔膜(prese
ptal)および眼窩小胞炎、涙嚢炎)、腎および尿路(た
とえば、精巣上体炎、腎内および腎周潰瘍、トキシック
ショック症候群)、皮膚(たとえば、インペチゴ、毛包
炎、皮膚潰瘍、小胞炎、創傷感染、細菌性筋炎)、骨お
よび関節(たとえば、敗血症性関節炎、骨髄炎)の感染
などの疾患の治療、遺伝的変化のアッセイ、および、細
菌、特にスタフィロコッカス・アウレウス細菌に対する
免疫学的応答を引き起こすための生物へのsecA1ポ
リペプチドまたはポリヌクレオチドの投与のための製造
物、組成物および方法が提供される。
【0010】本発明のこの態様および他の態様の特定の
好ましい具体例によれば、secA1ポリヌクレオチド
配列と特にストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するポリヌクレオチドが提供される。本発明の特定の好
ましい具体例によれば、secA1ポリペプチドに対す
る抗体が提供される。本発明の他の具体例において、本
発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドと結合しま
たはさもなければ相互作用し、その活性を阻害または活
性化する化合物を同定する方法であって:本発明のポリ
ペプチドまたはポリヌクレオチドとスクリーニングすべ
き化合物とを、化合物およびポリペプチドまたはポリヌ
クレオチドの結合またはそれらの間の相互作用を可能と
する条件下で接触させ、化合物との結合または相互作用
を評価し(該結合または相互作用は、ポリペプチドまた
はポリヌクレオチドと化合物の結合または相互作用に応
答する検出可能なシグナルを提供できる二番目の成分と
関連している):化合物とポリペプチドまたはポリヌク
レオチドとの結合または相互作用により生じるシグナル
の存在または非存在を検出することにより、化合物がポ
リペプチドまたはポリヌクレオチドと結合しまたはさも
なければ相互作用し、その活性を活性化するかもしくは
阻害するかどうかを調べることを含む方法を提供する。
【0011】本発明のさらに別の態様によれば、好まし
くは、静菌性または殺菌性のアゴニストおよびアンタゴ
ニストである、secA1アゴニストおよびアンタゴニ
ストが提供される。本発明のさらなる態様によれば、細
胞または多細胞生物に投与するための、secA1ポリ
ヌクレオチドまたはsecA1ポリペプチドを含む組成
物が提供される。以下の記載を読むことおよび本発明の
開示の他の部分を読むことにより、開示される発明の精
神および範囲内の様々な変更および修飾が当業者に明ら
かとなるであろう。
【0012】
【発明の詳説】
定義 以下の説明は、本明細書において汎用される特定の用語
の理解を容易にするために示すものである。「宿主細
胞」は外来ポリヌクレオチド配列によりトランスフォー
メーションまたはトランスフェクションされた細胞であ
るか、またはトランスフォーメーションまたはトランス
フェクションすることのできる細胞である。
【0013】「同一性」は、当該分野で公知であり、配
列の比較で調べられるような、2またはそれ以上のポリ
ペプチド配列あるいは2またはそれ以上のポリヌクレオ
チド配列の間の関係である。また、当該分野では、「同
一性」は、場合によっては、配列の鎖間の対合によって
調べられるような、ポリペプチドまたはポリヌクレオチ
ド配列間の配列の関連性の度合を意味する。「同一性」
および「類似性」は、これに限定されるものではない
が、Computational Molecular Biology, Lesk, A.M., e
d., Oxford University Press, New York, 1988; Bioco
mputing: Informatics and Genome Projects, Smith,
D.W., ed., Academic Press, New York, 1993; Compute
r Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.
M., and Griffin, H.G., eds., Humana Press, New Jer
sey, 1994; Sequence Analysis in Molecular Biology,
von Heinje, G., Academic Press, 1987; and Sequenc
e Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J.,
eds., M Stockton Press, New York, 1991; and Carill
o, H., and Lipman, D., SIAM J. Applied Math., 48:
1073 (1988)に記載されるような公知の方法により容易
に算出することができる。同一性を調べる好ましい方法
は、試験される配列間の最大の対合を与えるように設計
される。同一性および類似性を決定するための方法は公
的に利用できるコンピュータープログラムに集成されて
いる。二つの配列間の同一性および類似性を調べるため
の好ましいコンピュータープログラム法は、GCGプロ
グラムパッケージ(Devereux,J.ら、Nucleic Acids Res
earch 12(1):387(1984))、BLASTP、BLASTNおよび
FASTA(Atschul, S. F.ら、J. Molec. Biol. 215:403
(1990))を包含するが、これらに限定されるものでは
ない。BLAST Xプログラムは、NCBIおよび他
の供給源から公的に利用可能である(BLAST Manual,Alt
schul, S.ら、NCBI NLM NIH Bethesda, MD 20894; Alts
chul, S.ら、J. Mol.Biol., 215:403-410(1990))。一例
として、配列番号1の対照ヌクレオチド配列に対して少
なくとも、例えば95%の「同一性」を有するヌクレオ
チド配列を有するポリヌクレオチドは、そのポリヌクレ
オチド配列が配列番号1の対照ヌクレオチド配列のヌク
レオチド各100個当たり5個までの点突然変異を含ん
でいてもよいことを除き、ポリヌクレオチドのヌクレオ
チド配列が対照配列と同一であることを意図とする。言
い換えれば、対照ヌクレオチド配列と少なくとも95%
同一であるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド
を得るためには、その対照配列におけるヌクレオチドの
5%までが欠失または別のヌクレオチドで置換されてい
てもよく、または対照配列における全ヌクレオチドの5
%までの数のヌクレオチドが対照配列中に挿入されてい
てもよい。対照配列のこれらの変異は、対照ヌクレオチ
ド配列の5’または3’末端位置で、またはそれら末端
位置の間のどこで起こってもよく、対照配列中のヌクレ
オチド間に個々に、または対照配列内の一またはそれ以
上の隣接する基において点在してもよい。同様に、配列
番号2の対照アミノ酸配列に対して少なくとも、例えば
95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプ
チドは、そのポリペプチド配列が配列番号2の対照アミ
ノ酸のアミノ酸各100個当たり5個までのアミノ酸変
異を含んでいてもよいことを除き、そのポリペプチドの
アミノ酸配列が、対照配列と同一であることを意図とす
る。言い換えれば、対照アミノ酸配列に対して少なくと
も95%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチド
を得るためには、その対照配列におけるアミノ酸残基の
5%までが欠失または別のアミノ酸で置換されていても
よく、または対照配列における全アミノ酸残基の5%ま
での数のアミノ酸が対照配列中に挿入されていてもよ
い。対照配列のこれらの変化は対照アミノ酸配列のアミ
ノまたはカルボキシ末端位置で、またはそれら末端位置
の間のどこで起こってもよく、対照配列中の残基間に個
々に、または対照配列内の一またはそれ以上の隣接する
基において点在してもよい。
【0014】「単離された」とは、「ヒトの手によ
り」、その天然の状態から変えられること、すなわち、
天然物の場合、その本来的な環境から変化または除去あ
るいは両方されたことを意味する。例えば、生体に天然
に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単
離された」ものではないが、その天然状態で共存する物
質から分離された同じポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドは、本明細書で用いる用語としての「単離された」
ものである。
【0015】「ポリヌクレオチド(複数でも可)」は、
一般に、ポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボ
ヌクレオチドのいずれをもいい、それらは非修飾RNA
またはDNA、あるいは修飾RNAまたはDNAであっ
てもよい。「ポリヌクレオチド」は、単鎖および二本鎖
DNA、単鎖および二本鎖領域または単鎖、二本鎖およ
び三本鎖領域の混合物であるDNA、単鎖および二本鎖
RNA、単鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、
および単鎖またはより典型的には二本鎖または三本鎖領
域または一本鎖および二本鎖領域の混合物であってもよ
いDNAおよびRNAを含有してなるハイブリッド分子
を包含するが、これに限定されない。加えて、本明細書
にて用いる「ポリヌクレオチド」は、RNAまたはDN
A、あるいはRNAおよびDNAの両方からなる三本鎖
領域をいう。これらの領域の鎖は同じ分子からのもので
も、異なる分子からのものでもよい。該領域は、これら
分子の一またはそれ以上の全てを含んでもよいが、より
典型的には、分子の幾つかの領域のみを含む。三本ヘリ
ックス領域の分子の一つは、しばしば、オリゴヌクレオ
チドである。本明細書にて用いる場合、「ポリヌクレオ
チド(複数でも可)」なる用語は、一つまたはそれ以上
の修飾された塩基を含有する上記DNAまたはRNAを
包含する。すなわち、安定性または他の理由で修飾され
た骨格を有するDNAまたはRNAも該用語が本明細書
で意図するところの「ポリヌクレオチド(複数でも
可)」である。さらに、イノシンなどの通常でない塩
基、またはトリチル化された塩基などの修飾塩基を含む
DNAまたはRNA(2つの例だけを示す)も、その用
語を本明細書で用いる場合のポリヌクレオチドである。
多種の修飾がDNAおよびRNAになされており、当業
者に公知のように多くの有用な目的に使用されている。
本明細書で用いる「ポリヌクレオチド」なる語は、ポリ
ヌクレオチドのこのような化学的、酵素的または代謝的
に修飾された形態、ならびにウイルスおよび、例えば、
単純型細胞および複雑型細胞などの細胞に特徴的なDN
AおよびRNAの化学的形態を包含する。「ポリヌクレ
オチド(複数でも可)」はしばしばオリゴヌクレオチド
(複数でも可)と称される比較的短いポリヌクレオチド
も包含する。
【0016】「ポリペプチド(複数でも可)」は、ペプ
チド結合または修飾ペプチド結合で互いに結合した2つ
またはそれ以上のアミノ酸を含有してなるいずれのペプ
チドまたはタンパク質をもいう。「ポリペプチド(複数
でも可)」は、通常、ペプチド、オリゴペプチドまたは
オリゴマーと称される短い鎖、および一般にタンパク質
と称される長い鎖の両方をいう。ポリペプチドは、遺伝
子コードされている20個のアミノ酸以外のアミノ酸を
含有してもよい。「ポリペプチド(複数でも可)」は、
プロセッシングおよび他の翻訳後の修飾のごとき自然の
工程、または当該分野において周知の化学修飾技法のい
ずれかによって修飾されたものを包含する。かかる修飾
は、基本テキストにて、およびより詳細な研究論文に
て、ならびに膨大な研究文献にて詳しく記載されてお
り、それらは当業者に周知である。同じ型の修飾が、所
定のポリペプチド中、いくつかの部位で、同じまたは異
なる程度にて存在してもよいことは明らかであろう。ま
た、所定のペプチドは多くの型の修飾を有していてもよ
い。修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖、アミノまた
はカルボキシル末端を含め、ポリペプチドのどこででも
起こりうる。修飾は、アセチル化、アシル化、ADP−
リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分
の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の
共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチ
ジルイノシトールの共有結合、交差結合、環化、ジスル
フィド結合形成、脱メチル化、共有交差結合の形成、シ
ステインの形成、ピログルタメートの形成、ホルミル
化、ガンマーカルボキシル化、糖鎖形成、GPIアンカ
ー形成、ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリス
トイル化、酸化、蛋白分解的プロセッシング、リン酸
化、プレニル化、ラセミ化、糖鎖形成、リピド付加、硫
酸化、グルタミン酸残基のガンマーカルボキシル化、ヒ
ドロキシル化およびADP−リボシル化、セレノイル
化、硫酸化、アルギニル化などの転移RNA媒介の蛋白
質へのアミノ酸付加、およびユビキチン化を包含する。
例えば、PROTEINS - STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERT
IES, 2nd Ed., T. E.Creighton, W. H. Freeman and Co
mpany, New York (1993) および Wold, F., Posttransl
ational Protein Modifications: Perspectives and Pr
ospects, pgs.1-12 in POSTTRANSLATIONAL COVALENT MO
DIFICATION OF PROTEINS, B. C. Johnson, Ed., Academ
ic Press, New York (1983); Seifter ら、Meth. Enzym
ol. 182:626-646 (1990) およびRattan ら、Protein Sy
nthesis: Posttranslational Modifications and Agin
g, Ann. N.Y. Acad. Sci. 663: 48-62 (1992)を参照の
こと。ポリペプチドは、分枝してもよく、分枝と共にま
たはなしで環状であってもよい。環状、分枝化および分
枝化環状ポリペプチドは、翻訳後の天然の工程の結果で
あり、同様に全く合成的な方法で合成できる。
【0017】本明細書中で使用される「変種」なる語
は、各々、対照標準のポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドと異なるが、本質的な特性を保持しているポリヌク
レオチドまたはポリペプチドである。ポリヌクレオチド
の典型的な変種は、別の対照標準のポリヌクレオチドと
ヌクレオチド配列において異なっている。変種のヌクレ
オチド配列における変化は、対照標準のポリヌクレオチ
ドによってコードされたポリペプチドのアミノ酸配列を
変化させてもよいしさせなくてもよい。ヌクレオチドの
変化は、後記するように、対照標準の配列によってコー
ドされたポリペプチドにおいて、アミノ酸置換、付加、
欠失、融合および末端切断をもたらしうる。ポリペプチ
ドの典型的な変種は、別の対照標準のポリペプチドとは
アミノ酸配列において異なっている。一般に、差異は、
対照標準のポリペプチドとその変種の配列が全体的に非
常に類似しており、多くの領域においては同一であるよ
うに限定される。変種および対照標準のポリペプチド
は、一またはそれ以上の置換、付加、欠失のいずれかの
組み合わせによって、アミノ酸配列において異なっても
よい。置換または挿入されたアミノ酸残基は、遺伝コー
ドによってコードされたものであってもなくてもよい。
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変種は、対立遺
伝子変種のような自然に起こるものであってもよく、ま
たは自然に起こることが知られていない変種であっても
よい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの自然に起
こらない変種は、変異誘発法または直接合成あるいは当
業者に公知の他の組換え法によって作られてもよい。
【0018】本発明は、以下にさらに詳しく記載するよ
うな新規なsecA1ポリペプチドおよびポリヌクレオ
チドに関する。詳細には、本発明は、エス・アウレウス
NCTC8325のsecA1ポリペプチドにアミノ酸
配列の相同性により関連する、スタフィロコッカス・ア
ウレウスの新規なsecA1のポリペプチドおよびポリ
ヌクレオチドに関する。本発明は、本質的に、それぞれ
表1(配列番号1)および表1(配列番号2)に示され
るヌクレオチドおよびアミノ酸配列を有するsecA
1、および寄託株中のDNAのsecA1ヌクレオチド
配列およびそれによりコードされるアミノ酸配列に関す
る。
【0019】表1 secA1ポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列 (A)スタフィロコッカス・アウレウスsecA1ポリ
ヌクレオチド配列由来の配列(配列番号1) 5'-ATGGGATTTTTATCAAAAATTCTTGATGGCAATAATAAAGAAATTAAACA GTTAGGTAAACTTGCTGATAAAGTAATCGCTTTAGAAGAAAAAACGGCAA TTTTAACTGATGAAGAAATTCGTAATAAAACGAAACAATTCCAAACAGAA TTAGCTGACATTGATAATGTCAAAAAGCAAAATGATTATTTAGATAAAAT TTTACCAGAAGCATATGCACTTGTTAGAGAAGGCTCTAAACGTGTATTCA ATATGACACCATATAAAGTTCAAATTATGGGTGGTATTGCAATTCATAAA GGTGATATCGCTGAGATGAGAACAGGTGAAGGTAAAACATTAACAGCGAC AATGCCAACATACTTAAATGCATTAGCTGGTAGAGGTGTTCACGTTATTA CAGTCAATGAATACTTATCAAGTGTTCAAAGTGAAGAAATGGCTGAGTTA TATAACTTCTTAGGTTTGACTGTCGGATTAAACTTAAACAGTAAGACGAC AGAAGAAAAACGTGAAGCATACGCACAAGACATTACTTACAGTACTAATA ATGAGCTAGGTTTTGATTACTTACGAGATAACATGGTGAATTATTCTGAA GATAGAGTAATGCGTCCATTACATTTTGCAATCATTGATGAGGTTGACTC AATTTTAATCGACGAGGCACGTACGCCATTAATTATTTCTGGTGAAGCTG AAAAGTCAACGTCACTTTATACACAAGCAAATGTTTTTGCGAAAATGTTA AAACAGGACGAAGATTATAAATACGATGAAAAAACGAAAGCCGTACATTT AACAGAACAAGGTGCGGATAAAGCTGAACGTATGTTCAAAGTTGAAAACT TATATGATGTACAAAATGTTGATGTTATTAGTCATATCAACACAGCTTTA CGTGCGCACGTTACATTACAACGTGACGTAGACTATATGGTTGTTGATGG CGAAGTACTAATTGTCGATCAATTTACAGGACGTACAATGCCAGGCCGTC GTTTCTCAGAAGGTTTACACCAAGCTATTGAAGCGAAGGAAGGCGTTCAA ATTCAAAATGAATCTAAAACTATGGCGTCTATTACATTCCAAAACTATTT CAGAATGTACAATAAACTTGCGGGTATGACAGGTACAGCTAAAACTGAAG AAGAAGAATTTAGAAATATTTATAACATGACAGTAACTCAAATTCCGACA AATAAACCTGTGCAACGTAACGATAAGTCTGATTTAATTTACATTAGCCA AAAAGGTAAATTTGATGCAGTAGTAGAAGATGTTGTTGAAAAACACAAGG CAGGGCAACCAGTGCTATTAGGTACTGTTGCAGTTGAGACTTCTGAATAT ATTTCAAATTTACTTAAAAAACGTGGTATCCGTCATGATGTGTTAAATGC GAAAAATCATGAACGTGAAGCTGAAATTGTTGCAGGCGCTGGACAAAAAG GTGCCGTTACTATTGCCACTAACATGGCTGGTCGTGGTACAGATATCAAA TTAGGTGAAGGCGTAGAGGAATTAGGCGGTTTAGCAGTAATAGGTACAGA ACGACATGAATCTCGTCGTATTGATGACCAGTTACGTGGTCGTTCTGGAC GTCAAGGTGATAAAGGGGATAGTCGCTTCTATTTATCATTACAAGATGAA TTAATGATTCGTTTTGGTTCTGAACGTTTACAGAAAATGATGAGCCGACT AGGTTTAGATGACTCTACACCAATTGAATCAAAAATGGTATCAAGAGCTG TAGAATCAGCACAAAAACGTGTAGAAGGTAATAACTTCGACGCGCGTAAA CGTATCTTAGAATACGATGAAGTATTACGTAAACAACGTGAAATTATCTA TAACGAAAGAAATAGTATTATTGATGAAGAAGACAGCTCTCAAGTTGTAG ATGCAATGCTACGTTCAACGTTACAACGTAGTATCAATTACTATATTAAT ACAGCAGATGACGAGCCTGAATATCAACCATTCATCGACTACATTAATGA CATTTTCTTACAAGAAGGTGACATTACAGAGGATGATATCAAAGGTAAAG ATGCTGAAGATATTTTCGAAGTCGTTTGGGCTAAGATTGAAGCAGCATAT CAAAGTCAAAAAGATATCTTAGAAGAACAAATGAATGAGTTTGAGCGTAT GATTTTACTTCGTTCTATTGATAGCCATTGGACTGATCATATCGACACAA TGGATCAATTACGTCAAGGTATTCACTTACGTTCTTATGCACAGCAAAAT CCATTACGTGACTATCAAAATGAAGGTCATGAATTATTTGATATCATGAT GCAAAATATCGAAGAAGATACTTGTAAATTCATTTTAAAATCTGTAGTAC AAGTTGAAGATAATATTGAACGTGAAAAAACAACAGAGTTTGGTGAAGCG AAGCACGTTTCAGCTGAAGATGGTAAAGAAAAAGTGAAACCGAAACCAAT CGTTAAAGGCGATCAAGTTGGTCGTAACGATGATTGTCCATGTGGTAGTG GTAAAAAATTCAAAAATTGCCATGGAAAA-3'
【0020】(B)この表におけるポリヌクレオチド配
列から推定されるsecA1ポリペプチド配列(配列番
号2) NH2-MGFLSKILDGNNKEIKQLGKLADKVIALEEKTAILTDEEIRNKTKQFQTE LADIDNVKKQNDYLDKILPEAYALVREGSKRVFNMTPYKVQIMGGIAIHK GDIAEMRTGEGKTLTATMPTYLNALAGRGVHVITVNEYLSSVQSEEMAEL YNFLGLTVGLNLNSKTTEEKREAYAQDITYSTNNELGFDYLRDNMVNYSE DRVMRPLHFAIIDEVDSILIDEARTPLIISGEAEKSTSLYTQANVFAKML KQDEDYKYDEKTKAVHLTEQGADKAERMFKVENLYDVQNVDVISHINTAL RAHVTLQRDVDYMVVDGEVLIVDQFTGRTMPGRRFSEGLHQAIEAKEGVQ IQNESKTMASITFQNYFRMYNKLAGMTGTAKTEEEEFRNIYNMTVTQIPT NKPVQRNDKSDLIYISQKGKFDAVVEDVVEKHKAGQPVLLGTVAVETSEY ISNLLKKRGIRHDVLNAKNHEREAEIVAGAGQKGAVTIATNMAGRGTDIK LGEGVEELGGLAVIGTERHESRRIDDQLRGRSGRQGDKGDSRFYLSLQDE LMIRFGSERLQKMMSRLGLDDSTPIESKMVSRAVESAQKRVEGNNFDARK RILEYDEVLRKQREIIYNERNSIIDEEDSSQVVDAMLRSTLQRSINYYIN TADDEPEYQPFIDYINDIFLQEGDITEDDIKGKDAEDIFEVVWAKIEAAY QSQKDILEEQMNEFERMILLRSIDSHWTDHIDTMDQLRQGIHLRSYAQQN PLRDYQNEGHELFDIMMQNIEEDTCKFILKSVVQVEDNIEREKTTEFGEA KHVSAEDGKEKVKPKPIVKGDQVGRNDDCPCGSGKKFKNCHGK-COOH
【0021】(C)ポリヌクレオチド配列の具体化(配
列番号1) X-(R1)n-ATGGGATTTTTATCAAAAATTCTTGATGGCAATAATAAAGAAATTAAACA GTTAGGTAAACTTGCTGATAAAGTAATCGCTTTAGAAGAAAAAACGGCAA TTTTAACTGATGAAGAAATTCGTAATAAAACGAAACAATTCCAAACAGAA TTAGCTGACATTGATAATGTCAAAAAGCAAAATGATTATTTAGATAAAAT TTTACCAGAAGCATATGCACTTGTTAGAGAAGGCTCTAAACGTGTATTCA ATATGACACCATATAAAGTTCAAATTATGGGTGGTATTGCAATTCATAAA GGTGATATCGCTGAGATGAGAACAGGTGAAGGTAAAACATTAACAGCGAC AATGCCAACATACTTAAATGCATTAGCTGGTAGAGGTGTTCACGTTATTA CAGTCAATGAATACTTATCAAGTGTTCAAAGTGAAGAAATGGCTGAGTTA TATAACTTCTTAGGTTTGACTGTCGGATTAAACTTAAACAGTAAGACGAC AGAAGAAAAACGTGAAGCATACGCACAAGACATTACTTACAGTACTAATA ATGAGCTAGGTTTTGATTACTTACGAGATAACATGGTGAATTATTCTGAA GATAGAGTAATGCGTCCATTACATTTTGCAATCATTGATGAGGTTGACTC AATTTTAATCGACGAGGCACGTACGCCATTAATTATTTCTGGTGAAGCTG AAAAGTCAACGTCACTTTATACACAAGCAAATGTTTTTGCGAAAATGTTA AAACAGGACGAAGATTATAAATACGATGAAAAAACGAAAGCCGTACATTT AACAGAACAAGGTGCGGATAAAGCTGAACGTATGTTCAAAGTTGAAAACT TATATGATGTACAAAATGTTGATGTTATTAGTCATATCAACACAGCTTTA CGTGCGCACGTTACATTACAACGTGACGTAGACTATATGGTTGTTGATGG CGAAGTACTAATTGTCGATCAATTTACAGGACGTACAATGCCAGGCCGTC GTTTCTCAGAAGGTTTACACCAAGCTATTGAAGCGAAGGAAGGCGTTCAA ATTCAAAATGAATCTAAAACTATGGCGTCTATTACATTCCAAAACTATTT CAGAATGTACAATAAACTTGCGGGTATGACAGGTACAGCTAAAACTGAAG AAGAAGAATTTAGAAATATTTATAACATGACAGTAACTCAAATTCCGACA AATAAACCTGTGCAACGTAACGATAAGTCTGATTTAATTTACATTAGCCA AAAAGGTAAATTTGATGCAGTAGTAGAAGATGTTGTTGAAAAACACAAGG CAGGGCAACCAGTGCTATTAGGTACTGTTGCAGTTGAGACTTCTGAATAT ATTTCAAATTTACTTAAAAAACGTGGTATCCGTCATGATGTGTTAAATGC GAAAAATCATGAACGTGAAGCTGAAATTGTTGCAGGCGCTGGACAAAAAG GTGCCGTTACTATTGCCACTAACATGGCTGGTCGTGGTACAGATATCAAA TTAGGTGAAGGCGTAGAGGAATTAGGCGGTTTAGCAGTAATAGGTACAGA ACGACATGAATCTCGTCGTATTGATGACCAGTTACGTGGTCGTTCTGGAC GTCAAGGTGATAAAGGGGATAGTCGCTTCTATTTATCATTACAAGATGAA TTAATGATTCGTTTTGGTTCTGAACGTTTACAGAAAATGATGAGCCGACT AGGTTTAGATGACTCTACACCAATTGAATCAAAAATGGTATCAAGAGCTG TAGAATCAGCACAAAAACGTGTAGAAGGTAATAACTTCGACGCGCGTAAA CGTATCTTAGAATACGATGAAGTATTACGTAAACAACGTGAAATTATCTA TAACGAAAGAAATAGTATTATTGATGAAGAAGACAGCTCTCAAGTTGTAG ATGCAATGCTACGTTCAACGTTACAACGTAGTATCAATTACTATATTAAT ACAGCAGATGACGAGCCTGAATATCAACCATTCATCGACTACATTAATGA CATTTTCTTACAAGAAGGTGACATTACAGAGGATGATATCAAAGGTAAAG ATGCTGAAGATATTTTCGAAGTCGTTTGGGCTAAGATTGAAGCAGCATAT CAAAGTCAAAAAGATATCTTAGAAGAACAAATGAATGAGTTTGAGCGTAT GATTTTACTTCGTTCTATTGATAGCCATTGGACTGATCATATCGACACAA TGGATCAATTACGTCAAGGTATTCACTTACGTTCTTATGCACAGCAAAAT CCATTACGTGACTATCAAAATGAAGGTCATGAATTATTTGATATCATGAT GCAAAATATCGAAGAAGATACTTGTAAATTCATTTTAAAATCTGTAGTAC AAGTTGAAGATAATATTGAACGTGAAAAAACAACAGAGTTTGGTGAAGCG AAGCACGTTTCAGCTGAAGATGGTAAAGAAAAAGTGAAACCGAAACCAAT CGTTAAAGGCGATCAAGTTGGTCGTAACGATGATTGTCCATGTGGTAGTG GTAAAAAATTCAAAAATTGCCATGGAAAA-(R2)n-Y
【0022】(D)ポリペプチド配列の具体化(配列番
号2) X-(R1)n-MGFLSKILDGNNKEIKQLGKLADKVIALEEKTAILTDEEIRNKTKQFQTE LADIDNVKKQNDYLDKILPEAYALVREGSKRVFNMTPYKVQIMGGIAIHK GDIAEMRTGEGKTLTATMPTYLNALAGRGVHVITVNEYLSSVQSEEMAEL YNFLGLTVGLNLNSKTTEEKREAYAQDITYSTNNELGFDYLRDNMVNYSE DRVMRPLHFAIIDEVDSILIDEARTPLIISGEAEKSTSLYTQANVFAKML KQDEDYKYDEKTKAVHLTEQGADKAERMFKVENLYDVQNVDVISHINTAL RAHVTLQRDVDYMVVDGEVLIVDQFTGRTMPGRRFSEGLHQAIEAKEGVQ IQNESKTMASITFQNYFRMYNKLAGMTGTAKTEEEEFRNIYNMTVTQIPT NKPVQRNDKSDLIYISQKGKFDAVVEDVVEKHKAGQPVLLGTVAVETSEY ISNLLKKRGIRHDVLNAKNHEREAEIVAGAGQKGAVTIATNMAGRGTDIK LGEGVEELGGLAVIGTERHESRRIDDQLRGRSGRQGDKGDSRFYLSLQDE LMIRFGSERLQKMMSRLGLDDSTPIESKMVSRAVESAQKRVEGNNFDARK RILEYDEVLRKQREIIYNERNSIIDEEDSSQVVDAMLRSTLQRSINYYIN TADDEPEYQPFIDYINDIFLQEGDITEDDIKGKDAEDIFEVVWAKIEAAY QSQKDILEEQMNEFERMILLRSIDSHWTDHIDTMDQLRQGIHLRSYAQQN PLRDYQNEGHELFDIMMQNIEEDTCKFILKSVVQVEDNIEREKTTEFGEA KHVSAEDGKEKVKPKPIVKGDQVGRNDDCPCGSGKKFKNCHGK-(R2)n-Y
【0023】寄託材料 スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29株を含む
寄託株を、1995年9月11日に、National Collect
ions of Industrial and Marine Bacteria Ltd. (本明
細書にて「NCIMB」という)、23 St. Machar Driv
e, Aberdeen, AB2 1RY Aberdeen, Scotlandに、NCI
MB受託番号40771として寄託し、寄託上、スタフ
ィロコッカス・アウレウスWCUH29と称する。寄託
上スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29であ
る。そのスタフィロコッカス・アウレウス寄託株を、本
明細書中、「寄託株」または「寄託株のDNA」と称す
る。
【0024】寄託材料は完全長secA1遺伝子を含有
する。寄託株に含まれるポリヌクレオチドの配列ならび
にそれによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列
は、本明細書における配列の記載とのいずれの不一致に
対しても支配的である。寄託は、特許手続きの目的で微
生物寄託の国際承認に関するブタペスト条約の条件下で
行われている。特許が発行されると何ら制限または条件
もなく、最終的に株は分譲される。寄託株は当業者の便
宜のためにのみ提供され、35U.S.C.112条の
もとに要求されるような、寄託が実施可能要件であるこ
とを承認するものではない。寄託材料を製造、使用また
は販売するには、ライセンスが必要であるが、そのよう
なライセンスはここで付与されるものではない。
【0025】ポリペプチド 本発明のポリペプチドは、表1(配列番号2)のポリペ
プチド(とりわけ成熟ポリペプチド)ならびに、特に、
secA1の生物活性を有し、表1(配列番号2)のポ
リペプチドまたはその該当部分と少なくとも70%の同
一性、好ましくは表1(配列番号2)のポリペプチドに
対して少なくとも80%の同一性、より好ましくは表1
(配列番号2)のポリペプチドに対して少なくとも90
%の類似性(より好ましくは少なくとも90%の同一
性)、さらにより好ましくは表1(配列番号2)のポリ
ペプチドに対して少なくとも95%の類似性(さらによ
り好ましくは少なくとも95%の同一性)を有するポリ
ペプチドおよびフラグメントを包含し、さらに、一般
に、少なくとも30個のアミノ酸、より好ましくは、少
なくとも50個のアミノ酸を含むポリペプチドの部分を
有するかかるポリペプチドの部分も包含する。
【0026】本発明はまた、表1(D)に示される式
(式中、アミノ末端においてXは水素、およびカルボキ
シ末端においてYは水素または金属、R1およびR2はア
ミノ酸残基、およびnは1および1000の間の整数で
ある)のポリペプチドを包含する。R基によって示され
るアミノ酸残基の伸長は、Rが1より大きいとき、ヘテ
ロポリマーまたはホモポリマーであってもよく、好まし
くはヘテロポリマーである。
【0027】フラグメントは、その全体が、上記したポ
リペプチドのアミノ酸配列の全部ではないが、一部と同
じであるアミノ酸配列を有する変種ポリペプチドであ
る。secA1ポリペプチドと同様、フラグメントは
「独立している」であるか、またはそれらが一の部分ま
たは領域、最も好ましくは単一の連続した領域、単一の
より大きなポリペプチドを形成するより大きなポリペプ
チドの中に含まれていてもよい。
【0028】好ましいフラグメントは、例えば、アミノ
末端を含む連続した一連の残基またはカルボキシル末端
を含む連続した一連の残基の欠失あるいはアミノ末端を
含む残基とカルボキシル末端を含む残基の2つの連続し
た一連の残基の欠失を除く、表1(配列番号2)のアミ
ノ酸配列またはその変種の一部を有する切断ポリペプチ
ドを包含する。宿主細胞、特に、スタフィロコッカス・
アウレウス中の本発明のポリペプチドの分解型も好まし
い。アルファヘリックスおよびアルファヘリックス形成
領域、ベータシートおよびベータシート形成領域、ター
ンおよびターン形成領域、コイルおよびコイル形成領
域、親水領域、疎水領域、アルファ両親媒性領域、ベー
タ両親媒性領域、可変領域、界面形成領域、基質結合領
域、および高抗原指数領域を含んでなるフラグメントの
ような、構造的または機能的属性によって特徴づけられ
るフラグメントもまた好ましいフラグメントである。
【0029】類似活性または改良活性を有するもの、ま
たは望ましくない活性が減少したフラグメントを含め、
secA1の活性を媒介するフラグメントである生物学
的に活性なフラグメントも好ましいフラグメントであ
る。さらに、動物、特にヒトにおいて抗原性または免疫
原性であるフラグメントも含まれる。特に好ましいフラ
グメントは、スタフィロコッカス・アウレウスの生存に
必須な機能、または、個体、特にヒトにおいて原因とな
る疾患を開始しまたは維持する能力を提供する酵素のレ
セプターまたはドメインを含むものである。本発明のポ
リペプチドのフラグメントである変種は、ペプチド合成
による関連する完全長ポリペプチドの製造に適用でき
る:それゆえ、これらの変種は本発明の完全長ポリペプ
チドを製造するための中間体として適用できる。
【0030】ポリヌクレオチド 本発明の別の態様は、表1(配列番号2)の推定アミノ
酸配列を有するsecA1ポリペプチドをコードする完
全長遺伝子を含む単離ポリヌクレオチド、それに密接に
関連するポリヌクレオチドおよびそれらの変種に関す
る。表1(配列番号1)に示すポリヌクレオチド配列の
ような本明細書の情報を使用し、出発材料としてスタフ
ィロコッカス・アウレウスWCUH29細胞を用いる細
菌由来の染色体DNAフラグメントをクローニングし、
配列決定し、つづいて完全長クローンを得るような、標
準的クローニングおよびスクリーニング方法を使用し
て、secA1ポリペプチドをコードする本発明のポリ
ヌクレオチドを得ることができる。例えば、表1(配列
番号1)に示す配列のような本発明のポリヌクレオチド
配列を得るには、典型的には、イー・コリまたは他の適
当な宿主中のスタフィロコッカス・アウレウスWCUH
293の染色体DNAのクローンのライブラリーを、部
分配列から由来する放射標識したオリゴヌクレオチド、
好ましくは17倍量以上の長さのオリゴヌクレオチドで
プローブする。ついで、該プローブと同じDNAを有す
るクローンをストリンジェントな条件を使用して区別で
きる。該オリジナル配列から設計された配列決定プライ
マーで同定された個々のクローンを配列決定することに
より、該配列を両方の方向に伸長し、完全長を決定する
ことが可能である。都合よくは、プラスミド・クローン
から調製された変性二本鎖DNAを用いてかかる配列決
定を行う。適当な技法は、Maniatis,T.,Fritsch,E.F.
およびSambrookら、MOLECULAR CLONING:A LABORATORY
MANUAL,2nd Ed.;Cold Spring Harbor Laboratory Pre
ss, Cold Spring Harbor, New York(1989)(特に、
Screening By Hybridization 1.90および Sequencing D
enatured Double-stranded DNA Templates 13.70 を参
照のこと)により記載されている。例えば、表1(配列
番号1)に示すポリヌクレオチドは、スタフィロコッカ
ス・アウレウスWCUH29に由来するDNAライブラ
リー中で見いだしたものである。
【0031】表1(配列番号1)に示すDNA配列は、
表1(配列番号2)に示すのとほぼ同数のアミノ酸残基
を有し、当該分野にて周知のアミノ酸残基の分子量を用
いて計算できる推定分子量を有するタンパク質をコード
するオープンリーディングフレームを有する。配列番号
1、ヌクレオチド番号1から2529のポリヌクレオチ
ドは、配列番号2のポリペプチドをコードする。終止コ
ドンは、配列番号1のヌクレオチド番号2530におい
て始まる。
【0032】本発明のsecA1は、構造的に、寄託株
のsecA1をコードするDNAを配列決定した結果に
示されるように、secA(プレタンパク質トランスロ
カーゼのATPaseサブユニット)ファミリーの他の
タンパク質に関連付けられる。そのタンパク質は、公知
タンパク質の中でも、エス・アウレウスNCTC832
5のsecAに対して最大の相同性を示す。表1(配列
番号2)のsecA1は、エス・アウレウスNCTC8
325のsecAポリペプチドのアミノ酸配列とその全
長にわたり約99.9%の同一性およびその全長にわた
り約100%の類似性を有する。
【0033】本発明の配列はまた、表1(配列番号1)
のコーディング配列と、その全長にわたり同一であるポ
リヌクレオチド配列を提供する。また、本発明は、成熟
ポリペプチドまたはそのフラグメント用のコーディング
配列自体ならびにリーダーまたは分泌配列、プレ、プロ
またはプレプロタンパク質配列をコードするコーディン
グ配列のような他のコーディング配列を有するリーディ
ング・フレーム中の成熟ポリペプチドまたはフラグメン
トのコーディング配列を提供する。ポリヌクレオチドは
また、例えば、転写配列、非翻訳配列、終止シグナル、
リボソーム結合部位、mRNAを安定化する配列、イン
トロン、ポリアデニル化シグナルおよび別のアミノ酸を
コードする付加コード配列のような非コーディング5’
および3’配列を含む、非コーディング配列を含むが、
これに限定するものではない。例えば、融合ポリペプチ
ドの精製を促進するマーカー配列をコードすることがで
きる。本発明のある種の具体例において、マーカー配列
は、pQEベクター(Qiagen,Inc.)に入れて提供さ
れ、Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1989)86:821
-824に記載されるような、ヘキサ−ヒスチジンペプチド
であるか、またはHAタグである(Wilsonら,Cell,3
7:767(1984))。本発明のポリヌクレオチドは、限定す
るものではないが、構造遺伝子および遺伝子の発現を調
節する本来的に結合している配列からなるポリヌクレオ
チドを包含する。
【0034】本発明の好ましい具体例は、secA1ポ
リペプチドをコードする表1の配列番号1に示されるヌ
クレオチド1ないし2529を含むポリヌクレオチドで
ある。本発明はまた、表1(C)に示される式のポリヌ
クレオチド(式中、分子の5’末端においてXは水素、
および分子の3’末端においてYが水素または金属、R
1およびR2がいずれかの核酸残基、nが1および100
0の間の整数を意味する)を含む。R基によって示され
るアミノ酸残基の伸長は、Rが1より大きいとき、ヘテ
ロポリマーまたはホモポリマーであってもよく、好まし
くはヘテロポリマーである。
【0035】本明細書で使用する「ポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチド」なる用語は、本発明のポリペ
プチド、詳細には、細菌性ポリペプチド、より詳細に
は、表1(配列番号2)に示されるアミノ酸配列を有す
るスタフィロコッカス・アウレウスsecA1のポリペ
プチドをコードする配列を含むポリヌクレオチドを包含
する。この用語はコードおよび/非コード配列を含んで
もよいさらなる領域と共に、該ポリペプチドをコードす
る単一の連続領域または非連続領域(例えば、組み込ま
れたファージまたは挿入された配列またはエデティング
(editing)により中断されている)を含むポリヌクレ
オチドを包含する。
【0036】本発明はさらに、表1(配列番号2)の推
定アミノ酸配列を有するポリペプチドの変種をコードす
る、本明細書にて記載したポリヌクレオチドの変種に関
する。本発明のポリヌクレオチドのフラグメントである
変種は、本発明の完全長ポリヌクレオチドを合成するの
に用いることもできる。さらに好ましい具体例は、数
個、わずかな、5〜10、1〜5、1〜3、2または1
個あるいは0個のアミノ酸残基が、いずれかの組み合わ
せで置換、欠失または付加された表1(配列番号2)の
secA1ポリペプチドのアミノ酸配列を有する、se
cA1変種をコードするポリヌクレオチドである。これ
らのうち特に好ましくは、secA1の特性および活性
を変化させないサイレント置換、付加および欠失であ
る。
【0037】本発明のさらに好ましい具体例は、表1
(配列番号2)に示すアミノ酸配列を有するsecA1
ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対し完全
長にわたって少なくとも70%の同一性を有するポリヌ
クレオチドおよびそのようなポリヌクレオチドに相補性
のポリヌクレオチドである。また、最も好ましいもの
は、寄託株のsecA1ポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチドに対し完全長にわたって少なくとも80%
の同一性を有する領域を含むポリヌクレオチドおよびそ
れと相補性のポリヌクレオチドである。この点で、その
同じものと完全長にわたって少なくとも90%の同一性
を有するポリヌクレオチドが特に好ましく、中でも少な
くとも95%の同一性を有するものが特に好ましい。さ
らには、少なくとも95%の同一性を有するものの中で
少なくとも97%の同一性を有するものがより好まし
く、中でも少なくとも98%および少なくとも99%の
同一性を有するものが特に好ましく、少なくとも99%
の同一性を有するものがより好ましい。好ましい具体例
は、表1(配列番号1)のDNAによってコードされて
いる成熟ポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能また
は活性を保持するポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチドである。
【0038】さらに本発明は、本明細書にて上記した配
列にハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに関
する。この点において、本発明は特に、本明細書にて上
記したポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下で
ハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに関す
る。本明細書で用いる場合、「ストリンジェントな条
件」および「ストリンジェントなハイブリダイゼーショ
ン条件」という語は、ハイブリダイゼーションが、配列
間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の
同一性がある場合にのみ起こることを意味する。ストリ
ンジェントなハイブリダイゼーション条件の一例とし
て、50%ホルムアルデヒド、5xSSC(150mM
NaCl、15mM クエン酸三ナトリウム)、50mM
リン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハート(Denh
ardt’s)溶液、10%硫酸デキストランおよび20μ
g/ml変性切断サケ精子DNAを含んでなる溶液中、
42℃で一晩インキュベーションし、ついでそのフィル
ターを0.1xSSC(約65℃)で洗浄することが挙
げられる。ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は公
知であり、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laborat
ory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor, N.
Y., (1989)、特に、第11章に例示されている。
【0039】本発明は、実質的に、配列番号1に示した
ポリヌクレオチド配列の完全遺伝子を含む適当なライブ
ラリーを、ストリンジェントなハイブリダイゼーション
条件下、配列番号1に示す該ポリヌクレオチド配列の配
列を有するプローブまたはそのフラグメントでスクリー
ニングし、該DNA配列を単離することにより得ること
ができるポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド
を提供する。そのようなポリヌクレオチドを得るのに有
用なフラグメントには、例えば、本明細書に記載するプ
ローブおよびプライマーが包含される。
【0040】本明細書において本発明のポリヌクレオチ
ドのアッセイについてさらに説明するように、例えば、
上記したような本発明のポリヌクレオチドを、RNA、
cDNAおよびゲノムDNAに対するハイブリダイゼー
ションプローブとして使用し、secA1をコードする
完全長cDNAおよびゲノムクローンを単離し、sec
A1遺伝子に対して高い配列類似性を有する他の遺伝子
のcDNAおよびゲノムクローンを単離することができ
る。そのようなプローブは、一般に、少なくとも15塩
基を含むであろう。好ましくは、そのようなプローブは
少なくとも30塩基を有し、少なくとも50塩基を有し
てもよい。特に好ましいプローブは、少なくとも30塩
基を有し、50以下の塩基を有する。例えば、secA
1遺伝子のコーディング領域は、表1に提供されるDN
A配列を使用してスクリーニングしてオリゴヌクレオチ
ドプローブを合成することにより単離できる。ついで、
本発明の遺伝子の配列と相補性の配列を有する標識した
オリゴヌクレオチドを用いてcDNA、ゲノムDNAま
たはmRNAのライブラリーをスクリーニングし、ライ
ブラリーのどのメンバーがプローブとハイブリダイズす
るか調べる。
【0041】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、とりわけ、本明細書においてポリヌクレオチド
アッセイに関してさらに説明するように、疾患、特にヒ
トの疾患に対する治療および診断の発見のための研究試
薬および研究材料として用いることができる。配列番号
1および/または2の配列由来のオリゴヌクレオチドで
ある本発明のポリヌクレオチドは、本明細書に記載の方
法に使用できるが、好ましくはPCRに使用し、本明細
書で同定したポリヌクレオチドが全体として、または部
分的に感染組織中の細菌において転写されるか否か調べ
る。そのような配列はまた、病原体が達成した感染の段
階およびタイプの診断においても有用性がある。
【0042】本発明はまた、成熟蛋白にさらなるアミノ
またはカルボキシ末端アミノ酸が加わるか、成熟ポリペ
プチドの内部にアミノ酸が加わった(例えば、成熟形態
が一つ以上のポリペプチド鎖を有する場合)ポリペプチ
ドをコードしうるポリヌクレオチドを提供する。このよ
うな配列は、とりわけ、前駆体から成熟形態へのタンパ
ク質のプロセッシングにおいて役割を果たし、タンパク
質を輸送し、タンパク質の半減期を長くしたり、短くし
たり、あるいはアッセイまたは生産のためのタンパク質
の操作を容易にすることができる。in vivoでよくある
ように、付加アミノ酸は細胞酵素により成熟タンパク質
からプロセッシングにより除かれる。一またはそれ以上
のプロ配列に融合したポリペプチドの成熟形態を有する
前駆体タンパク質は該ポリペプチドの不活性形でもよ
い。プロ配列がそのような不活性前駆体から除かれる
と、一般に活性化される。プロ配列の幾らかまたは全体
を、活性化の前に除去できる。一般に、そのような前駆
体はプロタンパク質と称される。
【0043】総じて、本発明のポリヌクレオチドは成熟
タンパク質、リーダー配列の加わった成熟タンパク質
(プレタンパク質とも称される)、プレタンパク質のリ
ーダー配列ではない1またはそれ以上のプロ配列を有す
る成熟タンパク質の前駆体、またはリーダー配列と、一
般に、ポリペプチドの活性な成熟形態を生成するプロセ
ッシング工程の間に除去される1またはそれ以上のプロ
配列を有するプロタンパク質の前駆体であるプレプロタ
ンパク質をコードする。
【0044】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドまたはポリヌ
クレオチドを含んでなるベクター、本発明のベクターで
遺伝子操作される宿主細胞および組換え技術による本発
明のポリペプチドの製造に関する。さらに無細胞翻訳系
を用い、本発明のDNA構築物由来のRNAを使用して
かかるタンパク質を製造することができる。組換え体産
生のために、宿主細胞を遺伝子操作し、発現系もしくは
それらの一部、または本発明のポリヌクレオチドを取り
込むことができる。ポリヌクレオチドの宿主細胞への導
入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEA
E−デキストラン媒介トランスフェクション、トランス
ベクション、マイクロインジェクション、陽イオン脂質
媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、
トランスダクション、スクレープ・ローディング、弾道
導入および感染のような、Davisら、BASIC METHODS IN
MOLECULAR BIOLOGY(1986)およびSambrookら、MOLEC
ULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,2nd Ed. Cold
Spring HarborLaboratory Press,Cold Spring Harbor,
N.Y.(1989)のごとき複数の標準的研究室マニュアルに
記載されている方法によって行うことができる。
【0045】適当な宿主の代表例は、レンサ球菌(stre
ptococci)、ブドウ球菌(staphylococci)、エンテロ
コッカス(enterococci)大腸菌(E.coli)、ストレプ
トマイセス(streptomyces)および枯草菌(Bacillus s
ubtilis)細胞のごとき細菌細胞;酵母細胞およびアス
ペルギルス(Aspergillus)細胞のごとき真菌細胞;ド
ロソフィラ(Drosophila)S2およびスポドプテラ(Sp
odoptera)Sf9細胞のごとき昆虫細胞;CHO、CO
S、HeLa、C127、3T3、BHK、293および
ボーウェス(Bowes)メラノーマ細胞のごとき動物細
胞;および植物細胞を包含する。
【0046】本発明のポリペプチド産生のために非常に
多様な発現系を使用することができる。かかる系は、と
りわけ、染色体、エピソームおよびウイルス由来の系、
例えば、細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由
来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入因
子由来、酵母染色体因子由来、バキュロウイルス、SV
40のごときパポーバウイルス、ワクシニアウイルス、
アデノウイルス、ニワトリポックスウイルス、偽狂犬病
ウイルスおよびレトロウイルスのようなウイルス由来の
ベクター、およびコスミドおよびファージミドなどのプ
ラスミドおよびバクテリオファージの遺伝因子由来のベ
クターのごとき、それらの組み合わせに由来するベクタ
ーを包含する。発現系構築物は、発現を制御ならびに引
き起こす調節領域を有していてもよい。一般に、宿主に
おいてポリヌクレオチドを維持、増幅または発現し、お
よび/またはポリペプチドを発現するのに適した系また
はベクターを、この点にて発現に使用してもよい。適当
なDNA配列を、例えば、Sambrookら、MOLECULAR CLON
ING,A LABORATORY MANUAL(前掲)に示されている技術
のごとき、種々のよく知られた慣用的技術のいずれかに
よって、発現系に挿入してもよい。
【0047】翻訳されたタンパク質を、小胞体内腔、周
辺腔または細胞外環境に分泌するために、適当な分泌シ
グナルを発現されるポリペプチドに挿入してもよい。こ
れらのシグナルは、ポリペプチドに固有のものであって
もよく、または異種のシグナルであってもよい。本発明
のポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール
沈澱、酸抽出、アニオンまたはカチオン交換クロマトグ
ラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水
相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマト
グラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィ
ーおよびレクチンクロマトグラフィーを包含する、周知
の方法によって組換え細胞培養物から回収および精製で
きる。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィーが
精製に使用される。ポリペプチドが単離および/または
精製の間に変性する場合、タンパク質を再生するための
周知の方法を用いて、活性コンホメーションを再生して
もよい。
【0048】診断アッセイ 本発明はまた診断試薬として使用するための本発明のs
ecA1ポリヌクレオチドの使用にも関連する。真核生
物、とりわけ哺乳動物、特にヒトにおけるsecA1の
検出は、疾患の診断のための診断方法を提供する。se
cA1遺伝子を含む生物に感染した真核生物(本明細書
において「個体」とも称する)、とりわけ哺乳動物、特
にヒトを、種々の方法により核酸レベルで検出できる。
【0049】診断のための核酸は、感染した個体の細胞
および組織、例えば骨、血液、筋肉、軟骨および皮膚よ
り得ることができる。ゲノムDNAは直接的に検出する
のに使用できるか、または分析に付す前にPCRもしく
はその他の増幅法を用いることにより酵素的に増幅でき
る。RNAまたはcDNAも同じ方法にて使用できる。
増幅を用いて、個体中に存在する原核生物の種および株
を原核細胞遺伝子の遺伝子型の分析により特徴づけする
ことができる。対照配列の遺伝子型と比較した増幅生成
物の大きさの変化により、欠失および挿入を検出でき
る。点突然変異は、増幅DNAを標識したsecA1ポ
リヌクレオチド配列にハイブリダイゼーションすること
により同定できる。完全に対合した配列は、Rnase消化
により、または融解温度の差により、誤対合二重らせん
と区別できる。DNA配列の差はまた、変性剤と共にま
たは無しでのゲル中のDNAフラグメントの電気泳動の
移動度の変化により、または直接的なDNAの配列決定
により検出できる。例えば、Myersら、Science, 230:12
42(1985)を参照のこと。特異的な位置での配列の変化
はまた、ヌクレアーゼ保護アッセイ、例えば、RNase
およびS1保護または化学的切断法によっても明らかに
することができる。例えば、Cottonら、Proc.Natl. Aca
d. Sci., USA, 85:4397-4401(1985)を参照のこと。
【0050】本発明の遺伝子の突然変異または多型性を
担持する細胞はまた、種々の技術により、DNAレベル
で、例えばセロタイピングすることにより検出できる。
例えば、RT−PCRを用いて突然変異を検出すること
ができる。RT−PCRを自動検出系、例えばGeneSc
an等と組み合わせて用いるのが特に好ましい。RNAま
たはcDNAもまた同じ目的でPCRまたはRT−PC
Rに用いることができる。一例として、secA1をコ
ードする核酸に相補的なPCRプライマーを用いて突然
変異を同定および分析することができる。代表的なプラ
イマーの例を表2に示す。
【0051】表2 secA1ポリヌクレオチドを増幅するためのプライマー 配列番号 プライマー配列 3 5'-ATGGGATTTT TATCAAAAAT TCTT -3' 4 5'-TTTTCCATGG CAATTTTTGA ATTT -3'
【0052】本発明はさらに5’および/または3’末
端より1、2、3または4個のヌクレオチドが除去され
たこれらのプライマーを提供する。これらのプライマー
をとりわけ個体由来のサンプルから単離したsecA1
DNAを増幅するのに用いることもできる。該プライマ
ーを用いて、感染した個体から単離した遺伝子を増幅し
てもよく、ついで、該遺伝子をDNA配列を調べるため
の種々の技法に供することができる。このように、DN
A配列における突然変異を検出し、これを用いて感染を
診断し、感染性物質をセロタイプまたは分類することが
できる。
【0053】本発明は、疾患、好ましくは細菌感染、よ
り好ましくはスタフィロコッカス・アウレウスによる感
染、および最も好ましくは上気道(たとえば、中耳炎、
細菌性気管炎、急性喉頭蓋炎、甲状腺炎)、下気道(た
とえば、蓄膿症、肺潰瘍)、心臓(たとえば、感染性心
内膜炎)、胃腸管(たとえば、分泌性の下痢、脾臓潰
瘍、腹膜後潰瘍)、CNS(たとえば、大脳潰瘍)、目
(たとえば、眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、眼内炎、前隔膜
(preseptal)および眼窩小胞炎、涙嚢炎)、腎および尿
路(たとえば、精巣上体炎、腎内および腎周潰瘍、トキ
シックショック症候群)、皮膚(たとえば、インペチ
ゴ、毛包炎、皮膚潰瘍、小胞炎、創傷感染、細菌性筋
炎)、骨および関節(たとえば、敗血症性関節炎、骨髄
炎)の感染などの疾患の診断方法であって、表1(配列
番号1)の配列を有するポリヌクレオチドの発現レベル
の上昇を、個体由来のサンプルから決定することを特徴
とする方法を提供する。secA1ポリヌクレオチドの
発現の増加または低下は、ポリヌクレオチドの定量法と
して当該分野で周知の方法である任意の方法、例えば増
幅、PCR、RT−PCR、RNase保護、ノーザンブ
ロッティングおよびその他のハイブリダイゼーション法
を用いて測定できる。
【0054】加えて、正常対照組織サンプルと比較して
secA1タンパク質の過剰発現を検出するための本発
明による診断アッセイを用いて、例えば感染の存在を検
出することができる。宿主由来のサンプル中のsecA
1タンパク質のレベルを決定するために用いることがで
きるアッセイ技法は、当業者に周知である。このような
アッセイ法は、ラジオイムノアッセイ、競合的結合アッ
セイ、ウェスタンブロット分析およびELISAアッセ
イを包含する。
【0055】抗体 本発明のポリペプチドもしくはその変種、またはそれら
を発現する細胞は、このようなポリペプチドに免疫特異
的な抗体を産生する免疫原として用いることができる。
本明細書で用いる「抗体」は、モノクローナルおよびポ
リクローナル抗体、キメラ、一本鎖、サル化抗体および
ヒト化抗体、ならびにFab免疫グロブリン発現ライブ
ラリーの生成物を包含するFabフラグメントを包含す
る。本発明のポリペプチドに対して生じる抗体は、ポリ
ペプチドまたはエピトープが付いたフラグメント、アナ
ログまたは細胞を、好ましくはヒト以外の動物に、慣用
的プロトコルを用いて投与することにより得ることがで
きる。モノクローナル抗体を調製する場合、連続的細胞
系培養により産生される抗体を提供する当業者周知の技
術を用いることができる。例えば、Kohler, G.およびMi
lstein, C.,Nature 256: 495-497(1975);Kozborら、
Immunology Today, 4: 72(1983);Coleら、Monoclona
l Antibodies and Cancer Therapy, Alan R Liss, In
c., pg.77-96(1985)に記載されるような種々の技法が
挙げられる。
【0056】一本鎖抗体を製造するための技術(米国特
許第4946778号)を用いて、本発明のポリペプチ
ドに対する一本鎖抗体を産生することができる。また、
トランスジェニックマウスまたは他の生物、例えば他の
哺乳動物を用いて、ヒト化抗体を発現させることができ
る。別法として、ファージディスプレイ(phage displa
y)技法を利用して、抗−secA1を保持することに
ついてスクリーニングしたヒト由来のリンパ球のPCR
増幅したv遺伝子のレパートリー由来の、または無処理
のライブラリー由来のポリペプチドに対する結合活性を
有する抗体遺伝子を選択してもよい(McCafferty, J.
ら、Nature 348, 552-554(1990);Marks, J.ら、Biot
echnology 10,779-783(1992))。これらの抗体の親和性
はチェインシャフリング(chain shuffling)により改
善することもできる(Clackson,T. ら、Nature 352, 62
4-628(1991))。二つの抗原結合ドメインが存在する
場合、各ドメインは異なるエピトープに向けることがで
き、それを「二特異性」抗体と称する。前記の抗体を用
いてポリペプチドを発現するクローンを単離または同定
することができ、アフィニティークロマトグラフィーに
より該ポリペプチドを精製することができる。
【0057】したがって、とりわけ、secA1−ポリ
ペプチドに対する抗体を用いて、感染、とりわけ細菌感
染、特に上気道(たとえば、中耳炎、細菌性気管炎、急
性喉頭蓋炎、甲状腺炎)、下気道(たとえば、蓄膿症、
肺潰瘍)、心臓(たとえば、感染性心内膜炎)、胃腸管
(たとえば、分泌性の下痢、脾臓潰瘍、腹膜後潰瘍)、
CNS(たとえば、大脳潰瘍)、目(たとえば、眼瞼
炎、結膜炎、角膜炎、眼内炎、前隔膜(preseptal)およ
び眼窩小胞炎、涙嚢炎)、腎および尿路(たとえば、精
巣上体炎、腎内および腎周潰瘍、トキシックショック症
候群)、皮膚(たとえば、インペチゴ、毛包炎、皮膚潰
瘍、小胞炎、創傷感染、細菌性筋炎)、骨および関節
(たとえば、敗血症性関節炎、骨髄炎)の感染などの疾
患を治療することができる。ポリペプチド変種は、本発
明の特定の態様を形成する、抗原的、エピトープ的また
は免疫学的に等価な変種を包含する。本明細書で用いる
「抗原的に等価な誘導体」なる用語は、本発明のタンパ
ク質またはポリペプチドに対して誘起された場合、病原
体および哺乳動物宿主間での即時的な身体的相互作用を
妨害する、ある種の抗体により特異的に認識されるポリ
ペプチドまたはその同等物を包含する。本明細書で用い
る「免疫学的に等価な誘導体」なる用語は、脊椎動物に
おいて抗体を誘起させるのに適した処方を用いた場合、
抗体が病原体および哺乳動物宿主間での即時的な身体的
相互作用を妨害するように作用するペプチドまたはその
等価物を包含する。
【0058】抗原的、免疫学的に等価な誘導体、または
その融合タンパク質などのポリペプチドは、マウスまた
は他の動物、例えばラットもしくはニワトリを免疫する
ための抗原として使用される。融合タンパク質はポリペ
プチドに安定性を付与できる。抗原は、例えば抱合する
ことにより、免疫原性キャリヤタンパク質、例えばウシ
血清アルブミン(BSA)またはキーホール・リムペッ
ト・ヘモシアニン(keyhole limpet haemocyanin:KL
H)に結合させることができる。別法として、タンパク
質もしくはポリペプチド、またはその抗原的もしくは免
疫学的に等価なポリペプチドの多重コピーを含む多重抗
原性ペプチドは、免疫原性を改良するのに十分な抗原性
を有しており、キャリヤを使用しなくてすむ。
【0059】抗体またはその変種を修飾し、個体におけ
る免疫原性を減少させることが好ましい。例えば、個体
がヒトである場合、抗体は最も好ましくは「ヒト化」さ
れており;例えばJones, P. ら、Nature 321, 522-525
(1986)またはTempestら、Biotechnology 9, 266-273
(1991)に記載されているように、ハイブリドーマ由来
の抗体の相補性決定領域がヒトモノクローナル抗体に移
植されている。本発明のポリヌクレオチドの遺伝学的免
疫における使用は、好ましくは、プラスミドDNAの筋
肉への直接注射(Wolffら、Hum. Mol Genet 1:363(199
2), Manthorpeら、Hum. Gene Ther. 4, 419(196
3))、特異的タンパク質キャリヤを複合させたDNA
の送達(Wuら、J Biol Chem. 264, 16985(1989))、
リン酸カルシウムを用いるDNA共沈(Benvenisty & R
eshef, PNAS USA, 83, 9551(1986))、種々の形態の
リポソーム中へのDNA封入(Kanedaら、Science 243,
375(1989))、微粒子爆撃(Tangら、Nature 356, 152
(1992), Eisenbraunら、DNA Cell Biol.12:791(199
3))およびクローン化レトロウイルスベクターを用い
たインビボ感染(Seegerら、PNAS USA 81, 5849(198
4))などの適当な送達方法を用いる。
【0060】アンタゴニストおよびアゴニスト−アッセ
イおよび分子 また、本発明のポリペプチドを用いて、例えば、細胞、
無細胞調製物、化学的ライブラリー、および天然産物の
混合物中の、小分子基質とリガンドとの結合を評価する
こともできる。これらの基質およびリガンドは天然の基
質およびリガンドでよく、または構造上もしくは機能上
の擬似物質でもよい。例えば、Coliganら、Current Pro
tocols in Immunology 1(2):Chapter 5(1991)を参照
のこと。
【0061】本発明はまた、secA1ポリペプチドま
たはポリヌクレオチドの作用を活性化(アゴニスト)ま
たは遮断(アンタゴニスト)する化合物、特に静菌性ま
たは殺菌性の化合物を同定するために化合物をスクリー
ニングする方法を提供する。スクリーニング方法には、
高処理手法が包含される。例えば、アゴニストまたはア
ンタゴニストをスクリーニングするために、secA1
ポリペプチドおよびかかるポリペプチドの標識基質また
はリガンドを含んでなる合成反応混合物、膜、細胞エン
ベロープもしくは細胞壁のごとき細胞コンパートメン
ト、またはそれらのいずれかの調製物を、secA1ア
ゴニストまたはアンタゴニストであるかもしれない候補
分子の存在下または不在下でインキュベーションする。
候補分子がsecA1ポリペプチドに作動または拮抗す
る能力は、標識リガンドの結合の低下またはかかる基質
からの生成物の生成低下に反映される。結合しても影響
を及ぼさない分子、すなわちsecA1の効果を誘起し
ない分子は、ほとんどの場合、良好なアンタゴニストで
あろう。よく結合し、基質からの生成物の生成速度を高
める分子はアゴニストである。基質からの生成物の生成
速度またはレベルの検出はリポーターシステムを用いる
ことにより増強できる。この点に関して有用なリポータ
ーシステムは、生成物に転換される比色標識基質、se
cA1ポリヌクレオチドまたはポリペプチド活性の変化
に応答するリポーター遺伝子、および当該分野で公知の
結合アッセイを包含するが、これらに限定するものでは
ない。
【0062】secA1アンタゴニストのアッセイの別
の例は、競争阻害アッセイに適した条件下で、secA
1および潜在的なアンタゴニストを、secA1結合分
子、組換えsecA1結合分子、天然基質もしくはリガ
ンド、または基質もしくはリガンド擬似物質と混合す
る、競合アッセイである。secA1分子を例えば放射
活性または比色化合物により標識し、結合分子に結合し
た、または生成物に変換したsecA1分子の数を正確
に決定して、潜在的なアンタゴニストの効果を評価でき
る。
【0063】潜在的なアンタゴニストは、本発明のポリ
ヌクレオチドまたはポリペプチドに結合し、それにより
その活性を阻害しまたは消滅させる小有機分子、ペプチ
ド、ポリペプチドおよび抗体を包含する。潜在的アンタ
ゴニストはまた、secA1誘発活性を誘導しない結合
分子のような、結合分子の同一部位に結合し、secA
1を結合より排除することによりsecA1の作用を妨
げる、密接に関連したタンパク質または抗体のような小
有機分子、ペプチド、ポリペプチドであるかもしれな
い。
【0064】潜在的なアンタゴニストは、ポリペプチド
の結合部位に結合して占領し、それにより細胞性結合分
子への結合を防御して、正常な生物学的活性を防御する
小分子を包含する。小分子の例は、小有機分子、ペプチ
ド、ペプチド様分子を包含するが、これらに限定するも
のではない。その他の潜在的なアンタゴニストはアンチ
センス分子を包含する(これらの分子についての記載に
関しては、Okano, J.,Neurochem. 56:560(1991);OLI
GODEOXYNUCLEOTIDES AS ANTISENSE INHIBITORS OF GENE
EXPRESSION, CRC Press, Boca Raton, FL (1988) を参
照のこと)。好ましい潜在的アンタゴニストは、sec
A1に関連する化合物およびその変種を包含する。
【0065】本明細書で提供されるDNA配列は、各
々、抗細菌化合物の発見および開発に用いることができ
る。発現時に、コードされたタンパク質は、抗細菌薬物
をスクリーニングするための標的として用いることがで
きる。加えて、コードされたタンパク質もしくはShine-
Delgarnoまたは他の個々のmRNAの翻訳容易化配列の
アミノ末端領域をコードするDNA配列を用いて、目的
とするコーディング配列の発現を調節するアンチセンス
配列を構築することができる。
【0066】本発明は、本発明のポリペプチド、ポリヌ
クレオチドまたは阻害剤の使用であって、感染の続発症
に関与する、病因および哺乳動物宿主間の最初の物理的
相互作用を妨害するための使用を提供する。特に本発明
の分子を、:細菌、特にグラム陽性細菌の内在装置上の
哺乳動物細胞外マトリックスタンパク質、または創傷部
の細胞外マトリックスタンパク質への付着の妨げ;例え
ば、哺乳動物性チロシンキナーゼのリン酸化の開始によ
る、secA1タンパク質媒介の哺乳動物細胞侵入の遮
断(Rosenshineら、Infect. Immun.60: 2211(1992));
哺乳動物細胞外マトリックスタンパク質と組織損傷を媒
介する細菌性secA1タンパク質との間の細菌付着の
遮断;および、内在装置の埋め込みまたはその他の手術
以外により開始した感染における病因の正常な進行の遮
断に使用することができる。
【0067】本発明のアンタゴニストおよびアゴニスト
を用いて、例えば、上気道(たとえば、中耳炎、細菌性
気管炎、急性喉頭蓋炎、甲状腺炎)、下気道(たとえ
ば、蓄膿症、肺潰瘍)、心臓(たとえば、感染性心内膜
炎)、胃腸管(たとえば、分泌性の下痢、脾臓潰瘍、腹
膜後潰瘍)、CNS(たとえば、大脳潰瘍)、目(たと
えば、眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、眼内炎、前隔膜(prese
ptal)および眼窩小胞炎、涙嚢炎)、腎および尿路(た
とえば、精巣上体炎、腎内および腎周潰瘍、トキシック
ショック症候群)、皮膚(たとえば、インペチゴ、毛包
炎、皮膚潰瘍、小胞炎、創傷感染、細菌性筋炎)、骨お
よび関節(たとえば、敗血症性関節炎、骨髄炎)の感染
などの疾患を阻害および治療することができる。
【0068】ワクチン 本発明の別の態様は、個体、特に哺乳動物における免疫
学的応答を誘発する方法であって、抗体および/または
T細胞免疫応答を生成するのに適当なsecA1、また
はそのフラグメントもしくは変種を個体に接種し、該個
体を感染、特に細菌感染、最も好ましくはスタフィロコ
ッカス・アウレウス感染から防御することを含む方法に
関する。またかかる免疫学的応答が細菌複製を遅くする
方法も提供する。本発明のさらにもう一つ別の態様は、
個体における免疫学的応答を誘発する方法であって、in
vivoでsecA1またはそのフラグメントまたは変種
を発現するために、該secA1またはそのフラグメン
トまたは変種をコードする遺伝子をデリバリーし、例え
ば、サイトカイン産生T細胞または細胞毒性T細胞を含
め、抗体および/またはT細胞免疫応答を生じさせるよ
うに免疫学的応答を誘発し、該個体にて疾患が既に確立
されているか、否かにかかわらず該個体を疾患から保護
することを含む方法に関する。遺伝子を投与する一の方
法は、粒子等のコーティングとして遺伝子を所望の細胞
に投与することによるものである。このような核酸ベク
ターはDNA、RNA、修飾核酸またはDNA/RNA
ハイブリッドからなっていてもよい。
【0069】本発明のさらなる態様は、その中に免疫学
的応答を誘発する能力を有するか、または誘発している
宿主に導入されると、その宿主においてsecA1また
はそれからコードされるタンパク質に対する免疫学的応
答を誘発する免疫学的組成物であって、該secA1ま
たはそれからコードされるタンパク質の抗原をコード
し、発現するDNAを含む組換えsecA1またはそれ
からコードされるタンパク質からなる組成物に関する。
免疫学的応答は、治療的および予防的に使用でき、抗体
免疫またはCTLまたはCD4+T細胞から生ずるよう
な細胞性免疫から得ることができる。
【0070】secA1またはそのフラグメントは、そ
れ自体抗体を産生しないが、第一タンパク質の安定化な
らびに免疫原性および保護特性を有するであろう融合タ
ンパク質の産生能を有する補タンパク質(co−Protei
n)と融合させることができる。このような融合組換え
タンパク質は、好ましくは、さらに、ヘモフィラス・イ
ンフルエンザ(Hemophilus influenzae)由来のリポプ
ロテインD、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ
(GST)またはベータガラクトシダーゼのような抗原
性補タンパク質、タンパク質を可溶化し、その産生およ
び精製を容易にするような比較的大きい補タンパク質を
含む。さらに、補タンパク質は、免疫系の全身的な刺激
を与える上で、アジュバントとして作用できる。補タン
パク質は第一タンパク質のアミノまたはカルボキシ末端
のいずれかに結合してもよい。本発明は、本発明のポリ
ペプチドまたはポリヌクレオチドおよび、Sato,Y.ら,
Science, 273: 352(1996) に記載されるような免疫刺激
DNA配列を含む組成物、特にワクチン組成物および方
法を提供する。
【0071】また、本発明は、スタフィロコッカス・ア
ウレウス感染の動物モデルにおけるそのような遺伝的免
疫実験において使用したDNA構築物中で細菌細胞表面
タンパク質の非可変領域をコードすることが明らかにさ
れた記載のポリヌクレオチドまたはその特定のフラグメ
ントを使用する方法も提供するもので、予防的または治
療的免疫応答を起こさせることのできるタンパク質エピ
トープの同定に特に有用である。この方法により、動
物、とりわけヒトにおける細菌感染、特にスタフィロコ
ッカス・アウレウス感染の予防剤または治療剤の開発の
ために、動物の必要な器官から感染の抵抗または除去に
特に有用なモノクローナル抗体を産生させることができ
る。
【0072】該ポリペプチドを宿主を免疫化するための
抗原として用い、例えば、損傷組織への細菌の付着を遮
断することにより、細菌の侵入を妨げる特異抗体を生じ
させることができる。組織損傷の例としては、例えば、
機械的、化学的または熱的損傷による、または内在装置
の埋め込みによる皮膚や結合組織の傷、あるいは口、乳
腺、子宮または膣のような粘膜における傷が挙げられ
る。
【0073】本発明はまた、免疫原性組換えタンパク質
と、適当な担体を含むワクチン処方も包含する。タンパ
ク質は胃で分解されうるので、非経口的投与(例えば、
皮下、筋肉内、静脈内、皮内等の投与を包含する)が望
ましい。非経口投与に適した処方は、抗酸化剤、緩衝
剤、抗菌剤、およびその処方を個体の体液、好ましくは
血液と等張にする溶質を含有してもよい、水性および非
水性滅菌注射溶液;懸濁化剤または増粘剤を含有しても
よい、水性および非水性滅菌懸濁液を包含する。処方
は、単位投与または複数投与用容器、例えば、密封され
たアンプルおよびバイアルにて提供され、使用直前に滅
菌液体担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で貯蔵す
ることができる。ワクチン処方はまた、水中油系のごと
き処方の免疫原性を高めるアジュバント系および当該分
野において知られている他の系を有してもよい。投与量
はワクチンの比活性に依存し、慣用的実験操作によって
容易に決定できる。本発明をある種のsecA1タンパ
ク質について記載したが、この記載は自然に起こるタン
パク質のフラグメントおよび組換えタンパク質の免疫原
性を実質的に変化させない付加、欠失、置換を有する同
様なタンパク質も包含することが理解されるであろう。
【0074】組成物、キットおよび投与 本発明はまた、上記したポリヌクレオチドまたはポリペ
プチドあるいはそれらのアゴニストまたはアンタゴニス
トを含む組成物に関する。本発明のポリペプチドは、対
象への投与に適した医薬担体のような細胞、組織または
器官用の非滅菌または滅菌担体と組み合わせて使用でき
る。かかる組成物は、例えば、媒体添加または治療上有
効量の本発明のポリペプチドと、医薬上許容される担体
または賦形剤を含む。かかる担体は、限定するものでは
ないが、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グ
リセロール、エタノールおよびその組み合わせを包含す
る。処方は投与方法に適していなければならない。本発
明は、さらには、上記した本発明の組成物の一またはそ
れ以上の成分を充填した、一またはそれ以上の容器を有
してなる診断および医薬用パックおよびキットに関す
る。
【0075】本発明のポリペプチドおよび他の化合物
を、単独で、または、治療用化合物などの他の化合物と
組み合わせて用いてもよい。該医薬組成物は、例えば、
局所、経口、経肛門、経膣、静脈内、腹腔内、筋肉内、
皮下、経鼻、経皮等を含む、いずれかの有効な、都合の
よい方法で投与される。治療および予防において、活性
成分は個体に注射用組成物、例えば、滅菌水性分散液、
好ましくは等張の水性分散液として投与される。また、
組成物は、例えば、軟膏、クリーム、ローション、眼軟
膏、点眼剤、点耳剤、洗口剤、含浸包帯および縫合糸な
らびにエアゾルの形態の局所用処方とすることができ、
適当な通常の添加剤、例えば、保存料、薬剤浸透を助け
る溶媒、軟膏やクリームにおけるエモリエント等を含む
ことができる。そのような局所用処方はまた、適合する
通常の担体、例えば、クリームまたは軟膏基剤、ローシ
ョン用のエタノールまたはオレイルアルコールも含有す
ることができる。このような担体は、処方全量に対して
約1〜約98重量%、通常、約80重量%まで含有でき
る。
【0076】哺乳動物、特にヒトに投与するには、1日
の活性薬剤の用量は、0.01mg/kg〜10mg/
kg、典型的には約1mg/kgである。いずれにして
も、個体に最も適した実際の用量は医者により決定さ
れ、個体の年齢、体重および応答により変化する。上記
の用量は、平均的な場合の例示である。もちろん、より
高いまたは低い用量範囲が適当な個体もあり、それらも
本発明の範囲内である。内在装置には外科移植、補綴お
よびカテーテル、すなわち、個体の体内に導入され、そ
の位置に長時間止まる装置が包含される。例えば、その
ような装置としては、人工関節、心臓弁、ペースメーカ
ー、血管グラフト、血管カテーテル、脊髄液シャント、
尿カテーテル、連続歩行腹膜透析(continuous ambulat
ory peritoneal dialysis:CAPD)カテーテルが挙
げられる。
【0077】本発明の組成物は、内在装置の挿入の直前
に関連する細菌に対する全身的効果を達成するために注
射で投与できる。治療は、手術の後、装置が体内にある
間継続できる。加えて、組成物は、細菌の傷汚染、特
に、スタフィロコッカス・アウレウスの傷汚染を防止す
るために、いずれの手術用の手術周辺カバーの拡張にも
使用できる。多くの整形外科医は、補綴関節を有するヒ
トは、菌血症を生じ得る歯の治療前に抗生物質による予
防を考慮すべきと考えている。後の重い感染は、重篤な
合併症となり、時に、補綴関節の損失および著しい罹病
率、致死率を伴う。したがって、該活性物質を、この状
況の予防的抗生物質の代替品として使用することにまで
拡張することができる。
【0078】上記した治療に加えて、本発明の組成物
は、一般に、傷組織に露出したマトリックス・タンパク
質への細菌付着を予防するための傷治療剤、抗生物質予
防に代え、あるいは共に、歯の治療における予防的用途
に使用できる。別法として、本発明の組成物は挿入直前
に内在装置を浸すのに使用できる。該活性物質は、傷ま
たは内在装置を浸する場合、1μg/ml〜10μg/
mlの濃度で使用できる。ワクチン組成物は、都合よく
は、注射剤の形態である。通常のアジュバントを使用し
て免疫応答を促進できる。ワクチン用の適当な単位投与
量は抗体0.5〜5μg/kgであり、この用量を、好
ましくは1〜3週間の間隔で1〜3回投与する。指示し
た用量範囲で、本発明の化合物では、その化合物の適当
な個体への投与を妨げる、有害な毒作用は何も観察され
ない。本明細書において示された各々の参考文献は、出
典明示によりその内容を本明細書中に含める。本願出願
が優先権を主張するいずれの特許出願においてもその内
容を出典明示によりその内容をその中に含まる。
【0079】
【実施例】以下の実施例は、別に詳細に記載したこと以
外は、当業者に周知で慣用的な標準的な技法を用いて実
施する。実施例は例示であって、本発明を限定するもの
ではない。
【0080】実施例1 株の選択、ライブラリーの製
造および配列決定 配列番号1に示すDNA配列を有するポリヌクレオチド
は、イー・コリにおけるスタフィロコッカス・アウレウ
スの染色体DNAのクローンライブラリーより得た。あ
る場合には、重複するスタフィロコッカス・アウレウス
DNAを含有する2個またはそれ以上のクローンからの
配列データを用いて、配列番号1の連続したDNA配列
を構築した。ライブラリーは常套手段、例えば以下の方
法1および2により製造してもよい。全細胞DNAをス
タフィロコッカス・アウレウスWCUH293より、標
準法に従って単離し、二つの方法のいずれかによりサイ
ズ分画する。
【0081】方法1 標準的方法に従ってサイズ分画するために、全細胞DN
Aを注射針に通して機械的に剪断する。11kbpまで
の大きさのDNAフラグメントをエキソヌクレアーゼお
よびDNAポリメラーゼで処理することによって平滑末
端とし、EcoRIリンカーを付加する。フラグメント
を、EcoRIで切断したベクター、ラムダZapII
に連結し、標準的方法によりライブラリーをパッケージ
ングし、次いでパッケージングしたライブラリーでイー
・コリを感染させる。ライブラリーを標準方法により増
幅させる。
【0082】方法2 全細胞DNAをライブラリーベクターにクローニングす
るための一連のフラグメントを得るのに適当な1つの制
限酵素(例えば、RsaI、PalI、AluI、Bs
hl235I)またはその組み合わせで部分的に加水分
解し、かかるフラグメントを標準的方法に従ってサイズ
分画する。EcoRIリンカーをDNAに連結し、次い
でそのフラグメントをEcoRIで切断したベクター、
ラムダZapIIに連結し、標準的方法によりライブラ
リーをパッケージングし、パッケージングしたライブラ
リーでイー・コリを感染させる。ライブラリーを標準方
法により増幅させる。
【0083】実施例2 secA1解析 secA1の活性を、文献において十分に記載されてい
るイー・コリのインビトロ転移アッセイの修飾を含むア
ッセイを用いて解析する。たとえば、Cabelli,R.J.
ら、(1988) Cell 55, 683-692; Cunningham, K.ら、(19
89) The EMBO Journal 8, 955-959; Lill, R.ら、(199
0) Cell 60, 271-280を参照のこと。エス・アウレウス
由来のインサイド−アウト(inside-out)膜ビヒクルを
Schimzら、(1995) FEBS Letters 362, 29-33 に記載の
ように調製する。精製SecA1をMg−ATPおよび
試験化合物の存在下、尿素で洗浄した膜ビヒクルに添加
し、少量を適当なプレタンパク質基質(たとえば、pr
oOmpA (Cabelli, R.J.ら、前掲, Cunningham, K.
ら、前掲、 Lill, R.ら、前掲) またはプレプロリパー
ゼ(Schimz, K.-L.ら、前掲))を添加することにより反応
を開始する。ついで、ATP加水分解による無機ホスフ
ェートをLanzetta ら、(1979) Analytical Biochemistr
y 100, 95-97 により記載される比色活性により定量化
する。かくして、対照と比較した場合の無機ホスフェー
トの生成量の減少により、SecA1の阻害剤を検出で
きる。
【0084】
【配列表】
(1)一般的情報: (i)出願人:オドワイヤー,カレン (ii)発明の名称: 新規化合物 (iii)配列の数:4 (iv)連絡先: (A)宛名: デチャート・プライス&ローズ (B)通り名: 997レノックスドライブ,ビルディ
ング3,スィート210 (C)都市名: ローレンスビル (D)州名: ニュージャージィ州 (E)国名: アメリカ合衆国 (F)郵便番号: 08543 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体形態:ディスケット (B)コンピューター:IBM コンパチブル (C)オペレーティングシステム:DOS (D)ソフトウェア:ウィンドウズ・バージョン2.0
用のFastSEQ (vi)現出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先の出願データ (A)出願番号:60/048,706 (B)出願日:1997年5月21日 (viii)代理人等の情報: (A)氏名:ブルーン,アレン (B)登録番号:29135 (C)代理人等における処理番号:GM10011 (ix)テレコミュニケーションの情報: (A)電話番号:609−520−3214 (B)テレファックス番号:609−520−3259 (C)テレックス:
【0085】(2) 配列番号1の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:2529塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号1: ATGGGATTTT TATCAAAAAT TCTTGATGGC AATAATAAAG AAATTAAACA GTTAGGTAAA 60 CTTGCTGATA AAGTAATCGC TTTAGAAGAA AAAACGGCAA TTTTAACTGA TGAAGAAATT 120 CGTAATAAAA CGAAACAATT CCAAACAGAA TTAGCTGACA TTGATAATGT CAAAAAGCAA 180 AATGATTATT TAGATAAAAT TTTACCAGAA GCATATGCAC TTGTTAGAGA AGGCTCTAAA 240 CGTGTATTCA ATATGACACC ATATAAAGTT CAAATTATGG GTGGTATTGC AATTCATAAA 300 GGTGATATCG CTGAGATGAG AACAGGTGAA GGTAAAACAT TAACAGCGAC AATGCCAACA 360 TACTTAAATG CATTAGCTGG TAGAGGTGTT CACGTTATTA CAGTCAATGA ATACTTATCA 420 AGTGTTCAAA GTGAAGAAAT GGCTGAGTTA TATAACTTCT TAGGTTTGAC TGTCGGATTA 480 AACTTAAACA GTAAGACGAC AGAAGAAAAA CGTGAAGCAT ACGCACAAGA CATTACTTAC 540 AGTACTAATA ATGAGCTAGG TTTTGATTAC TTACGAGATA ACATGGTGAA TTATTCTGAA 600 GATAGAGTAA TGCGTCCATT ACATTTTGCA ATCATTGATG AGGTTGACTC AATTTTAATC 660 GACGAGGCAC GTACGCCATT AATTATTTCT GGTGAAGCTG AAAAGTCAAC GTCACTTTAT 720 ACACAAGCAA ATGTTTTTGC GAAAATGTTA AAACAGGACG AAGATTATAA ATACGATGAA 780 AAAACGAAAG CCGTACATTT AACAGAACAA GGTGCGGATA AAGCTGAACG TATGTTCAAA 840 GTTGAAAACT TATATGATGT ACAAAATGTT GATGTTATTA GTCATATCAA CACAGCTTTA 900 CGTGCGCACG TTACATTACA ACGTGACGTA GACTATATGG TTGTTGATGG CGAAGTACTA 960 ATTGTCGATC AATTTACAGG ACGTACAATG CCAGGCCGTC GTTTCTCAGA AGGTTTACAC 1020 CAAGCTATTG AAGCGAAGGA AGGCGTTCAA ATTCAAAATG AATCTAAAAC TATGGCGTCT 1080 ATTACATTCC AAAACTATTT CAGAATGTAC AATAAACTTG CGGGTATGAC AGGTACAGCT 1140 AAAACTGAAG AAGAAGAATT TAGAAATATT TATAACATGA CAGTAACTCA AATTCCGACA 1200 AATAAACCTG TGCAACGTAA CGATAAGTCT GATTTAATTT ACATTAGCCA AAAAGGTAAA 1260 TTTGATGCAG TAGTAGAAGA TGTTGTTGAA AAACACAAGG CAGGGCAACC AGTGCTATTA 1320 GGTACTGTTG CAGTTGAGAC TTCTGAATAT ATTTCAAATT TACTTAAAAA ACGTGGTATC 1380 CGTCATGATG TGTTAAATGC GAAAAATCAT GAACGTGAAG CTGAAATTGT TGCAGGCGCT 1440 GGACAAAAAG GTGCCGTTAC TATTGCCACT AACATGGCTG GTCGTGGTAC AGATATCAAA 1500 TTAGGTGAAG GCGTAGAGGA ATTAGGCGGT TTAGCAGTAA TAGGTACAGA ACGACATGAA 1560 TCTCGTCGTA TTGATGACCA GTTACGTGGT CGTTCTGGAC GTCAAGGTGA TAAAGGGGAT 1620 AGTCGCTTCT ATTTATCATT ACAAGATGAA TTAATGATTC GTTTTGGTTC TGAACGTTTA 1680 CAGAAAATGA TGAGCCGACT AGGTTTAGAT GACTCTACAC CAATTGAATC AAAAATGGTA 1740 TCAAGAGCTG TAGAATCAGC ACAAAAACGT GTAGAAGGTA ATAACTTCGA CGCGCGTAAA 1800 CGTATCTTAG AATACGATGA AGTATTACGT AAACAACGTG AAATTATCTA TAACGAAAGA 1860 AATAGTATTA TTGATGAAGA AGACAGCTCT CAAGTTGTAG ATGCAATGCT ACGTTCAACG 1920 TTACAACGTA GTATCAATTA CTATATTAAT ACAGCAGATG ACGAGCCTGA ATATCAACCA 1980 TTCATCGACT ACATTAATGA CATTTTCTTA CAAGAAGGTG ACATTACAGA GGATGATATC 2040 AAAGGTAAAG ATGCTGAAGA TATTTTCGAA GTCGTTTGGG CTAAGATTGA AGCAGCATAT 2100 CAAAGTCAAA AAGATATCTT AGAAGAACAA ATGAATGAGT TTGAGCGTAT GATTTTACTT 2160 CGTTCTATTG ATAGCCATTG GACTGATCAT ATCGACACAA TGGATCAATT ACGTCAAGGT 2220 ATTCACTTAC GTTCTTATGC ACAGCAAAAT CCATTACGTG ACTATCAAAA TGAAGGTCAT 2280 GAATTATTTG ATATCATGAT GCAAAATATC GAAGAAGATA CTTGTAAATT CATTTTAAAA 2340 TCTGTAGTAC AAGTTGAAGA TAATATTGAA CGTGAAAAAA CAACAGAGTT TGGTGAAGCG 2400 AAGCACGTTT CAGCTGAAGA TGGTAAAGAA AAAGTGAAAC CGAAACCAAT CGTTAAAGGC 2460 GATCAAGTTG GTCGTAACGA TGATTGTCCA TGTGGTAGTG GTAAAAAATT CAAAAATTGC 2520 CATGGAAAA 2529
【0086】(2) 配列番号2の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:843アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号2: Met Gly Phe Leu Ser Lys Ile Leu Asp Gly Asn Asn Lys Glu Ile Lys 1 5 10 15 Gln Leu Gly Lys Leu Ala Asp Lys Val Ile Ala Leu Glu Glu Lys Thr 20 25 30 Ala Ile Leu Thr Asp Glu Glu Ile Arg Asn Lys Thr Lys Gln Phe Gln 35 40 45 Thr Glu Leu Ala Asp Ile Asp Asn Val Lys Lys Gln Asn Asp Tyr Leu 50 55 60 Asp Lys Ile Leu Pro Glu Ala Tyr Ala Leu Val Arg Glu Gly Ser Lys 65 70 75 80 Arg Val Phe Asn Met Thr Pro Tyr Lys Val Gln Ile Met Gly Gly Ile 85 90 95 Ala Ile His Lys Gly Asp Ile Ala Glu Met Arg Thr Gly Glu Gly Lys 100 105 110 Thr Leu Thr Ala Thr Met Pro Thr Tyr Leu Asn Ala Leu Ala Gly Arg 115 120 125 Gly Val His Val Ile Thr Val Asn Glu Tyr Leu Ser Ser Val Gln Ser 130 135 140 Glu Glu Met Ala Glu Leu Tyr Asn Phe Leu Gly Leu Thr Val Gly Leu 145 150 155 160 Asn Leu Asn Ser Lys Thr Thr Glu Glu Lys Arg Glu Ala Tyr Ala Gln 165 170 175 Asp Ile Thr Tyr Ser Thr Asn Asn Glu Leu Gly Phe Asp Tyr Leu Arg 180 185 190 Asp Asn Met Val Asn Tyr Ser Glu Asp Arg Val Met Arg Pro Leu His 195 200 205 Phe Ala Ile Ile Asp Glu Val Asp Ser Ile Leu Ile Asp Glu Ala Arg 210 215 220 Thr Pro Leu Ile Ile Ser Gly Glu Ala Glu Lys Ser Thr Ser Leu Tyr 225 230 235 240 Thr Gln Ala Asn Val Phe Ala Lys Met Leu Lys Gln Asp Glu Asp Tyr 245 250 255 Lys Tyr Asp Glu Lys Thr Lys Ala Val His Leu Thr Glu Gln Gly Ala 260 265 270 Asp Lys Ala Glu Arg Met Phe Lys Val Glu Asn Leu Tyr Asp Val Gln 275 280 285 Asn Val Asp Val Ile Ser His Ile Asn Thr Ala Leu Arg Ala His Val 290 295 300 Thr Leu Gln Arg Asp Val Asp Tyr Met Val Val Asp Gly Glu Val Leu 305 310 315 320 Ile Val Asp Gln Phe Thr Gly Arg Thr Met Pro Gly Arg Arg Phe Ser 325 330 335 Glu Gly Leu His Gln Ala Ile Glu Ala Lys Glu Gly Val Gln Ile Gln 340 345 350 Asn Glu Ser Lys Thr Met Ala Ser Ile Thr Phe Gln Asn Tyr Phe Arg 355 360 365 Met Tyr Asn Lys Leu Ala Gly Met Thr Gly Thr Ala Lys Thr Glu Glu 370 375 380 Glu Glu Phe Arg Asn Ile Tyr Asn Met Thr Val Thr Gln Ile Pro Thr 385 390 395 400 Asn Lys Pro Val Gln Arg Asn Asp Lys Ser Asp Leu Ile Tyr Ile Ser 405 410 415 Gln Lys Gly Lys Phe Asp Ala Val Val Glu Asp Val Val Glu Lys His 420 425 430 Lys Ala Gly Gln Pro Val Leu Leu Gly Thr Val Ala Val Glu Thr Ser 435 440 445 Glu Tyr Ile Ser Asn Leu Leu Lys Lys Arg Gly Ile Arg His Asp Val 450 455 460 Leu Asn Ala Lys Asn His Glu Arg Glu Ala Glu Ile Val Ala Gly Ala 465 470 475 480 Gly Gln Lys Gly Ala Val Thr Ile Ala Thr Asn Met Ala Gly Arg Gly 485 490 495 Thr Asp Ile Lys Leu Gly Glu Gly Val Glu Glu Leu Gly Gly Leu Ala 500 505 510 Val Ile Gly Thr Glu Arg His Glu Ser Arg Arg Ile Asp Asp Gln Leu 515 520 525 Arg Gly Arg Ser Gly Arg Gln Gly Asp Lys Gly Asp Ser Arg Phe Tyr 530 535 540 Leu Ser Leu Gln Asp Glu Leu Met Ile Arg Phe Gly Ser Glu Arg Leu 545 550 555 560 Gln Lys Met Met Ser Arg Leu Gly Leu Asp Asp Ser Thr Pro Ile Glu 565 570 575 Ser Lys Met Val Ser Arg Ala Val Glu Ser Ala Gln Lys Arg Val Glu 580 585 590 Gly Asn Asn Phe Asp Ala Arg Lys Arg Ile Leu Glu Tyr Asp Glu Val 595 600 605 Leu Arg Lys Gln Arg Glu Ile Ile Tyr Asn Glu Arg Asn Ser Ile Ile 610 615 620 Asp Glu Glu Asp Ser Ser Gln Val Val Asp Ala Met Leu Arg Ser Thr 625 630 635 640 Leu Gln Arg Ser Ile Asn Tyr Tyr Ile Asn Thr Ala Asp Asp Glu Pro 645 650 655 Glu Tyr Gln Pro Phe Ile Asp Tyr Ile Asn Asp Ile Phe Leu Gln Glu 660 665 670 Gly Asp Ile Thr Glu Asp Asp Ile Lys Gly Lys Asp Ala Glu Asp Ile 675 680 685 Phe Glu Val Val Trp Ala Lys Ile Glu Ala Ala Tyr Gln Ser Gln Lys 690 695 700 Asp Ile Leu Glu Glu Gln Met Asn Glu Phe Glu Arg Met Ile Leu Leu 705 710 715 720 Arg Ser Ile Asp Ser His Trp Thr Asp His Ile Asp Thr Met Asp Gln 725 730 735 Leu Arg Gln Gly Ile His Leu Arg Ser Tyr Ala Gln Gln Asn Pro Leu 740 745 750 Arg Asp Tyr Gln Asn Glu Gly His Glu Leu Phe Asp Ile Met Met Gln 755 760 765 Asn Ile Glu Glu Asp Thr Cys Lys Phe Ile Leu Lys Ser Val Val Gln 770 775 780 Val Glu Asp Asn Ile Glu Arg Glu Lys Thr Thr Glu Phe Gly Glu Ala 785 790 795 800 Lys His Val Ser Ala Glu Asp Gly Lys Glu Lys Val Lys Pro Lys Pro 805 810 815 Ile Val Lys Gly Asp Gln Val Gly Arg Asn Asp Asp Cys Pro Cys Gly 820 825 830 Ser Gly Lys Lys Phe Lys Asn Cys His Gly Lys 835 840
【0087】(2) 配列番号3の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:24塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 ATGGGATTTT TATCAAAAAT TCTT 24
【0088】(2) 配列番号4の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:24塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号4: TTTTCCATGG CAATTTTTGA ATTT 24
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 39/395 A61K 48/00 ADZ 48/00 ADZ C07K 16/40 C07K 16/40 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/02 C12P 21/02 C12P 21/08 C12Q 1/02 A61K 37/02 ABJ // C12P 21/08 C12N 5/00 B (C12N 15/09 ZNA C C12R 1:445) (71)出願人 595047190 スミスクライン・ビーチャム・パブリッ ク・リミテッド・カンパニー SmithKline Beecham p.l.c. イギリス国ミドルセックス・ティーダブリ ュ8・9イーピー、ブレンフォード、ニュ ー・ホライズンズ・コート(番地の表示な し) (72)発明者 カレン・エム・オドワイアー アメリカ合衆国19460ペンシルベニア州フ ェニックスビル、コロネル・ウイリアム・ デュイーズ・プレイス1311番 (72)発明者 セリー・サウサ アメリカ合衆国19454ペンシルベニア州ノ ース・ウェールズ、イースト・プロスペク ト・アベニュー506番 (72)発明者 キャロライン・ペリー アメリカ合衆国19425ペンシルベニア州チ ェスター・スプリングズ、ダンカン・ウェ イ1105番 (72)発明者 ジェフリー・ムーニー アメリカ合衆国19468ペンシルベニア州ラ イムリック、ウィンジド・フット・コート 143番 (72)発明者 リチャード・ロイド・ウォーレン・ジュニ ア アメリカ合衆国19422ペンシルベニア州ブ ルー・ベル、キャスカート・ドライブ825 番

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号2のアミノ酸を含むポリ
    ペプチドをコードしているポリヌクレオチドに対して少
    なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチド、 (b)寄託株のスタフィロコッカス・アウレウス中に含
    まれるsecA1遺伝子により発現されるのと同じ成熟
    ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドに対し
    て少なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチ
    ド、 (c)配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも7
    0%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド
    をコードしているポリヌクレオチド、 (d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチド
    に対して相捕的なポリヌクレオチド、および、 (e)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチド
    の少なくとも15個の連続した塩基を含むポリヌクレオ
    チドからなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を
    含む単離ポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ポリヌクレオチドがRNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号1に示される核酸配列を含む請
    求項2記載のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 配列番号1に示されるヌクレオチド1な
    いし2529を含む請求項2記載のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペ
    プチドをコードしている請求項2記載のポリヌクレオチ
    ド。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のポリヌクレオチドを含む
    ベクター。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のベクターを含む宿主細
    胞。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の宿主細胞から該DNAに
    よりコードされているポリペプチドを発現させることを
    含む、ポリペプチドの製造方法。
  10. 【請求項10】 secA1のポリペプチドまたはフラ
    グメントを製造する方法であって、請求項8記載の宿主
    細胞を該ポリペプチドまたはフラグメントの産生に十分
    な条件下で培養することを含む方法。
  11. 【請求項11】 配列番号2のアミノ酸配列に対して少
    なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポ
    リペプチド。
  12. 【請求項12】 配列番号2に示されるアミノ酸配列を
    含むポリペプチド。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のポリペプチドに対す
    る抗体。
  14. 【請求項14】 請求項11記載のポリペプチドの活性
    または発現を阻害するアンタゴニスト。
  15. 【請求項15】 治療上有効量の請求項11記載のポリ
    ペプチドを個体に投与することを含む、secA1のポ
    リペプチドを必要とする個体の治療方法。
  16. 【請求項16】 治療上有効量の請求項14記載のアン
    タゴニストを個体に投与することを含む、secA1の
    ポリペプチドを阻害する必要のある個体の治療方法。
  17. 【請求項17】 請求項11記載のポリペプチドの発現
    または活性に関連する疾患を診断する方法であって、 (a)該ポリペプチドをコードしている核酸配列を決定
    し、および/または、 (b)個体由来のサンプル中における該ポリペプチドの
    存在または量を解析することからなる方法。
  18. 【請求項18】 請求項11記載のポリペプチドと相互
    作用し、その活性を阻害または活性化する化合物の同定
    方法であって、 化合物とポリペプチドとの相互作用を可能にする条件下
    にて、ポリペプチドを含む組成物とスクリーニングすべ
    き化合物とを接触させ、化合物の相互作用を評価し(該
    相互作用は、、ポリペプチドと化合物の相互作用に応答
    して検出可能シグナルを提供しうる第2の成分に関連し
    ているものである)、 ついで、化合物とポリペプチドとの相互作用により生じ
    るシグナルの存在または不存在を検出することにより、
    化合物がポリペプチドと相互作用し、その活性を活性化
    するかまたは阻害するかどうかを調べることを含む方
    法。
  19. 【請求項19】 哺乳動物における免疫学的応答を誘導
    する方法であって、哺乳動物に、該動物を疾患から防御
    する抗体および/またはT細胞免疫応答を産生するため
    に十分な請求項11記載のsecA1のポリペプチド、
    またはそのフラグメントまたは変種を接種することを含
    む方法。
  20. 【請求項20】 哺乳動物における免疫学的応答を誘導
    する方法であって、請求項11記載のsecA1のポリ
    ペプチド、またはそのフラグメントまたは変種を発現さ
    せるために、請求項11記載のsecA1のポリペプチ
    ド、そのフラグメントもしくは変種の発現を制御する核
    酸ベクターをインビボで送達して、該動物を疾病から防
    御する抗体および/またはT細胞免疫応答を産生させる
    免疫学的応答を誘導することを含む方法。
JP10193553A 1997-06-04 1998-06-03 新規化合物 Withdrawn JPH1198991A (ja)

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US08/867,129 US5891678A (en) 1997-06-04 1997-06-04 DNA encoding the SecA1 polypeptide of Staphylococcus aureus
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JPH1198991A true JPH1198991A (ja) 1999-04-13

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