JPH11103870A - 新規化合物 - Google Patents

新規化合物

Info

Publication number
JPH11103870A
JPH11103870A JP10193551A JP19355198A JPH11103870A JP H11103870 A JPH11103870 A JP H11103870A JP 10193551 A JP10193551 A JP 10193551A JP 19355198 A JP19355198 A JP 19355198A JP H11103870 A JPH11103870 A JP H11103870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
polynucleotide
rnc
amino acid
acid sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10193551A
Other languages
English (en)
Inventor
Michael A Lonetto
マイケル・アーサー・ロネット
Martin Rosenberg
マーティン・ローゼンバーグ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Ltd
SmithKline Beecham Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SmithKline Beecham Ltd, SmithKline Beecham Corp filed Critical SmithKline Beecham Ltd
Publication of JPH11103870A publication Critical patent/JPH11103870A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/16Hydrolases (3) acting on ester bonds (3.1)
    • C12N9/22Ribonucleases RNAses, DNAses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S530/00Chemistry: natural resins or derivatives; peptides or proteins; lignins or reaction products thereof
    • Y10S530/82Proteins from microorganisms
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S530/00Chemistry: natural resins or derivatives; peptides or proteins; lignins or reaction products thereof
    • Y10S530/82Proteins from microorganisms
    • Y10S530/825Bacteria

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 化合物を抗生物質活性についてスクリーニン
グするために用いることができ、感染、機能障害および
疾患の発生病理にてその役割を決定するのに用いること
もできる因子の解明が望まれている。 【解決手段】 本発明は、上記課題を解決するのに用い
ることができる、配列番号2のアミノ酸を含むポリペプ
チドをコードしているポリヌクレオチドに対して少なく
とも70%の同一性を有するポリヌクレオチド、および
rncポリペプチドおよびrncポリペプチドをコード
するポリヌクレオチドおよび組換え技法により該ポリペ
プチドの製法を提供するものである。さらには、抗菌化
合物についてスクリーニングするのにrncポリペプチ
ドを利用する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、ポリペプチド、および、それらの製
造および使用、ならびにそれらの変種、アゴニストおよ
びアンタゴニスト、ならびにそれらの使用に関する。特
に、これらの点および他の点に関して、本発明は、リボ
ヌクレアーゼIIIファミリー(以下、「rnc」とい
う)の新規ポリヌクレオチドおよびポリペプチドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ストレプトコッカス属(Streptococci)
は医学的に重要な微生物属を形成しており、ヒトに,例
えば中耳炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、静脈洞
炎、膿胸および心内膜炎、特に例えば脳脊髄液の感染の
ごとき髄膜炎を包含する、いくつかの型の疾患を引き起
こすことが知られている。ストレプトコッカス属の単離
から100年以上も経過しているため、ストレプトコッ
カス・ニューモニアエ(Streptococcus pneumoniae)
は、より詳細な研究が為された微生物の一つである。例
えば、事実、DNAが遺伝物質であるという我々の初期
の理解の大部分は、この微生物を用いたGriffithならび
に、Avery、MacleodおよびMcCartyの研究にて断言され
た。エス・ニューモニアエに関する研究は膨大であるに
もかかわらず、この微生物の毒性に関しては多くの疑問
が残されている。抗生物質の開発のための標的としてス
トレプトコッカス属の遺伝子および遺伝子産物を用いる
のはとりわけ好ましいことである。
【0003】ストレプトコッカス・ニューモニアエ感染
の頻度は、過去20年において劇的に増加している。こ
れは、多抗生物質耐性菌の出現および免疫系の弱いヒト
の数の増加に起因している。標準的な抗生物質のいくら
かまたはすべてに対して耐性であるストレプトコッカス
・ニューモニアエ株を単離することは、いまや珍しいこ
とではない。これにより、この微生物に対する新しい抗
微生物剤および診断方法の両方が必要とされている。
【0004】リボヌクレアーゼIII(RNAseIII)は
高温における生存(イー・コリ(E.coli),45℃)に必
要であり、多くの安定なRNAおよびmRNA種のプロ
セシングに関与する。イー・コリから解析された該酵素
は、16Sおよび23SrRNA間の保存部位で二本鎖
RNAを開裂し、ポリシストロン性ファージT7mRN
Aを多数のモノシストロン性mRNAに開裂する。RN
AseIII開裂は、mRNA安定性制御において関与し
ており、それゆえ、多くのイー・コリ遺伝子の遺伝子発
現に作用する可能性がある。さらに、イー・コリにおい
て、推定されるRNAseIIIモジュレーターShuB
の非存在下、野生型RNAseIIIは致死的である。
【0005】明らかに、本発明の新規化合物などの抗生
物質活性について化合物をスクリーンするのに有用であ
る現今の利益を有する因子が必要とされている。かかる
因子はまた、感染、機能不全および疾患の病因における
それらの役割を決定するのにも有用である。感染、機能
不全または疾患の防御、改善または治療において役割を
担う該因子およびそれらのアンタゴニストおよびアゴニ
ストの同定および解析もまた必要とされている。本発明
のポリペプチドは、公知のバシラス・サチリスのrnc
タンパク質に相同的なアミノ酸配列を有する。
【0006】
【発明の要約】表1(配列番号2)に示されるアミノ酸
配列およびバシラス・サチリスのrncタンパク質など
の公知のアミノ酸配列または他のタンパク質の配列間の
相同性により新規なrncポリペプチドであると同定さ
れているポリペプチドを提供することが、本発明の一つ
の目的である。さらに、rncポリペプチドをコードす
るポリヌクレオチド、特に本明細書においてrncと称
するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供
することも本発明の目的である。本発明の特に好ましい
具体例において、ポリヌクレオチドは完全長遺伝子また
はその変種を含む表1(配列番号1)に示される配列を
含むrncポリペプチドをコードする領域を含む。
【0007】本発明の別の特に好ましい具体例には、表
1(配列番号2)のアミノ酸配列またはその変種を含む
ストレプトコッカス・ニューモニアエ由来の新規なrn
cタンパク質がある。本発明の別の態様によれば、寄託
株中に含まれるストレプトコッカス・ニューモニアエ0
100993株より発現可能な成熟ポリペプチドをコー
ドする単離された核酸分子が提供される。本発明のさら
なる態様として、mRNA、cDNA、ゲノムDNAを
含む、rnc、特にストレプトコッカス・ニューモニア
エのrncをコードする単離された核酸分子が提供され
る。さらに本発明の具体例には、生物学的に、診断的
に、予防的に、臨床的にまたは治療的に有用なそれらの
変種、および、それらを含む組成物が含まれる。
【0008】本発明の他の態様によれば、本発明のポリ
ヌクレオチドの治療的または予防的目的、特に、遺伝学
的免疫化における使用が提供される。本発明の特に好ま
しい具体例には、rncの自然に生じる対立遺伝子変種
およびそれによりコードされるポリペプチドがある。本
発明の別の態様として、本明細書においてrncと称さ
れるストレプトコッカス・ニューモニアエの新規ポリペ
プチド、ならびに、生物学的に、診断的に、予防的に、
臨床的にまたは治療的に有用なそれらの変種および同じ
物を含む組成物が提供される。本発明の特に好ましい具
体例には、rnc遺伝子の自然に生じる対立遺伝子によ
りコードされるrncポリペプチドの変種がある。本発
明の好ましい具体例において、上述したrncポリペプ
チドを製造する方法が提供される。
【0009】本発明のさらに別の態様によれば、たとえ
ば抗生物質を含む抗細菌剤として有用な該ポリペプチド
に対する阻害剤が提供される。本発明の特定の好ましい
具体例によれば、rncの発現の評価、たとえば、中耳
炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、静脈洞炎、膿胸お
よび心内膜炎、特に例えば脳脊髄液の感染のごとき髄膜
炎などの疾患の治療、遺伝的変化のアッセイ、および、
細菌、特にストレプトコッカス・ニューモニアエ細菌に
対する免疫学的応答を引き起こすための生物へのrnc
ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの投与のための製
造物、組成物および方法が提供される。
【0010】本発明のこの態様および他の態様の特定の
好ましい具体例によれば、rncポリヌクレオチド配列
と特にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
ポリヌクレオチドが提供される。本発明の特定の好まし
い具体例によれば、rncポリペプチドに対する抗体が
提供される。本発明の他の具体例において、本発明のポ
リペプチドまたはポリヌクレオチドと結合しまたはさも
なければ相互作用し、その活性を阻害または活性化する
化合物を同定する方法であって:本発明のポリペプチド
またはポリヌクレオチドとスクリーニングすべき化合物
とを、化合物およびポリペプチドまたはポリヌクレオチ
ドの結合またはそれらの間の相互作用を可能とする条件
下で接触させ、化合物との結合または相互作用を評価し
(該結合または相互作用は、ポリペプチドまたはポリヌ
クレオチドと化合物の結合または相互作用に応答する検
出可能なシグナルを提供できる二番目の成分と関連して
いる):化合物とポリペプチドまたはポリヌクレオチド
との結合または相互作用により生じるシグナルの存在ま
たは非存在を検出することにより、化合物がポリペプチ
ドまたはポリヌクレオチドと結合しまたはさもなければ
相互作用し、その活性を活性化するかもしくは阻害する
かどうかを調べることを含む方法を提供する。
【0011】本発明のさらに別の態様によれば、好まし
くは、静菌性または殺菌性のアゴニストおよびアンタゴ
ニストである、rncアゴニストおよびアンタゴニスト
が提供される。本発明のさらなる態様によれば、細胞ま
たは多細胞生物に投与するための、rncポリヌクレオ
チドまたはrncポリペプチドを含む組成物が提供され
る。以下の記載を読むことおよび本発明の開示の他の部
分を読むことにより、開示される発明の精神および範囲
内の様々な変更および修飾が当業者に明らかとなるであ
ろう。
【0012】
【発明の詳説】
定義 以下の説明は、本明細書において汎用される特定の用語
の理解を容易にするために示すものである。「宿主細
胞」は外来ポリヌクレオチド配列によりトランスフォー
メーションまたはトランスフェクションされた細胞であ
るか、またはトランスフォーメーションまたはトランス
フェクションすることのできる細胞である。
【0013】「同一性」は、当該分野で公知であり、配
列の比較で調べられるような、2またはそれ以上のポリ
ペプチド配列あるいは2またはそれ以上のポリヌクレオ
チド配列の間の関係である。また、当該分野では、「同
一性」は、場合によっては、配列の鎖間の対合によって
調べられるような、ポリペプチドまたはポリヌクレオチ
ド配列間の配列の関連性の度合を意味する。「同一性」
および「類似性」は、これに限定されるものではない
が、Computational Molecular Biology, Lesk, A.M., e
d., Oxford University Press, New York, 1988; Bioco
mputing: Informatics and Genome Projects, Smith,
D.W., ed., Academic Press, New York, 1993; Compute
r Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.
M., and Griffin, H.G., eds., Humana Press, New Jer
sey, 1994; Sequence Analysis in Molecular Biology,
von Heinje, G., Academic Press, 1987; and Sequenc
e Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J.,
eds., M Stockton Press, New York, 1991; and Carill
o, H., and Lipman, D., SIAM J. Applied Math., 48:
1073 (1988)に記載されるような公知の方法により容易
に算出することができる。同一性を調べる好ましい方法
は、試験される配列間の最大の対合を与えるように設計
される。同一性および類似性を決定するための方法は公
的に利用できるコンピュータープログラムに集成されて
いる。二つの配列間の同一性および類似性を調べるため
の好ましいコンピュータープログラム法は、GCGプロ
グラムパッケージ(Devereux,J.ら、Nucleic Acids Res
earch 12(1):387(1984))、BLASTP、BLASTNおよび
FASTA(Atschul, S. F.ら、J. Molec. Biol. 215:403
(1990))を包含するが、これらに限定されるものでは
ない。BLAST Xプログラムは、NCBIおよび他
の供給源から公的に利用可能である(BLAST Manual,Alt
schul, S.ら、NCBI NLM NIH Bethesda, MD 20894; Alts
chul, S.ら、J. Mol.Biol., 215:403-410(1990))。一例
として、配列番号1の対照ヌクレオチド配列に対して少
なくとも、例えば95%の「同一性」を有するヌクレオ
チド配列を有するポリヌクレオチドは、そのポリヌクレ
オチド配列が配列番号1の対照ヌクレオチド配列のヌク
レオチド各100個当たり5個までの点突然変異を含ん
でいてもよいことを除き、ポリヌクレオチドのヌクレオ
チド配列が対照配列と同一であることを意図とする。言
い換えれば、対照ヌクレオチド配列と少なくとも95%
同一であるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチド
を得るためには、その対照配列におけるヌクレオチドの
5%までが欠失または別のヌクレオチドで置換されてい
てもよく、または対照配列における全ヌクレオチドの5
%までの数のヌクレオチドが対照配列中に挿入されてい
てもよい。対照配列のこれらの変異は、対照ヌクレオチ
ド配列の5’または3’末端位置で、またはそれら末端
位置の間のどこで起こってもよく、対照配列中のヌクレ
オチド間に個々に、または対照配列内の一またはそれ以
上の隣接する基において点在してもよい。同様に、配列
番号2の対照アミノ酸配列に対して少なくとも、例えば
95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプ
チドは、そのポリペプチド配列が配列番号2の対照アミ
ノ酸のアミノ酸各100個当たり5個までのアミノ酸変
異を含んでいてもよいことを除き、そのポリペプチドの
アミノ酸配列が、対照配列と同一であることを意図とす
る。言い換えれば、対照アミノ酸配列に対して少なくと
も95%同一であるアミノ酸配列を有するポリペプチド
を得るためには、その対照配列におけるアミノ酸残基の
5%までが欠失または別のアミノ酸で置換されていても
よく、または対照配列における全アミノ酸残基の5%ま
での数のアミノ酸が対照配列中に挿入されていてもよ
い。対照配列のこれらの変化は対照アミノ酸配列のアミ
ノまたはカルボキシ末端位置で、またはそれら末端位置
の間のどこで起こってもよく、対照配列中の残基間に個
々に、または対照配列内の一またはそれ以上の隣接する
基において点在してもよい。
【0014】「単離された」とは、「ヒトの手によ
り」、その天然の状態から変えられること、すなわち、
天然物の場合、その本来的な環境から変化または除去あ
るいは両方されたことを意味する。例えば、生体に天然
に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは「単
離された」ものではないが、その天然状態で共存する物
質から分離された同じポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドは、本明細書で用いる用語としての「単離された」
ものである。
【0015】「ポリヌクレオチド(複数でも可)」は、
一般に、ポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボ
ヌクレオチドのいずれをもいい、それらは非修飾RNA
またはDNA、あるいは修飾RNAまたはDNAであっ
てもよい。「ポリヌクレオチド」は、単鎖および二本鎖
DNA、単鎖および二本鎖領域または単鎖、二本鎖およ
び三本鎖領域の混合物であるDNA、単鎖および二本鎖
RNA、単鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、
および単鎖またはより典型的には二本鎖または三本鎖領
域または一本鎖および二本鎖領域の混合物であってもよ
いDNAおよびRNAを含有してなるハイブリッド分子
を包含するが、これに限定されない。加えて、本明細書
にて用いる「ポリヌクレオチド」は、RNAまたはDN
A、あるいはRNAおよびDNAの両方からなる三本鎖
領域をいう。これらの領域の鎖は同じ分子からのもので
も、異なる分子からのものでもよい。該領域は、これら
分子の一またはそれ以上の全てを含んでもよいが、より
典型的には、分子の幾つかの領域のみを含む。三本ヘリ
ックス領域の分子の一つは、しばしば、オリゴヌクレオ
チドである。本明細書にて用いる場合、「ポリヌクレオ
チド(複数でも可)」なる用語は、一つまたはそれ以上
の修飾された塩基を含有する上記DNAまたはRNAを
包含する。すなわち、安定性または他の理由で修飾され
た骨格を有するDNAまたはRNAも該用語が本明細書
で意図するところの「ポリヌクレオチド(複数でも
可)」である。さらに、イノシンなどの通常でない塩
基、またはトリチル化された塩基などの修飾塩基を含む
DNAまたはRNA(2つの例だけを示す)も、その用
語を本明細書で用いる場合のポリヌクレオチドである。
多種の修飾がDNAおよびRNAになされており、当業
者に公知のように多くの有用な目的に使用されている。
本明細書で用いる「ポリヌクレオチド」なる語は、ポリ
ヌクレオチドのこのような化学的、酵素的または代謝的
に修飾された形態、ならびにウイルスおよび、例えば、
単純型細胞および複雑型細胞などの細胞に特徴的なDN
AおよびRNAの化学的形態を包含する。「ポリヌクレ
オチド(複数でも可)」はしばしばオリゴヌクレオチド
(複数でも可)と称される比較的短いポリヌクレオチド
も包含する。
【0016】「ポリペプチド(複数でも可)」は、ペプ
チド結合または修飾ペプチド結合で互いに結合した2つ
またはそれ以上のアミノ酸を含有してなるいずれのペプ
チドまたはタンパク質をもいう。「ポリペプチド(複数
でも可)」は、通常、ペプチド、オリゴペプチドまたは
オリゴマーと称される短い鎖、および一般にタンパク質
と称される長い鎖の両方をいう。ポリペプチドは、遺伝
子コードされている20個のアミノ酸以外のアミノ酸を
含有してもよい。「ポリペプチド(複数でも可)」は、
プロセッシングおよび他の翻訳後の修飾のごとき自然の
工程、または当該分野において周知の化学修飾技法のい
ずれかによって修飾されたものを包含する。かかる修飾
は、基本テキストにて、およびより詳細な研究論文に
て、ならびに膨大な研究文献にて詳しく記載されてお
り、それらは当業者に周知である。同じ型の修飾が、所
定のポリペプチド中、いくつかの部位で、同じまたは異
なる程度にて存在してもよいことは明らかであろう。ま
た、所定のペプチドは多くの型の修飾を有していてもよ
い。修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖、アミノまた
はカルボキシル末端を含め、ポリペプチドのどこででも
起こりうる。修飾は、アセチル化、アシル化、ADP−
リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分
の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の
共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチ
ジルイノシトールの共有結合、交差結合、環化、ジスル
フィド結合形成、脱メチル化、共有交差結合の形成、シ
ステインの形成、ピログルタメートの形成、ホルミル
化、ガンマーカルボキシル化、糖鎖形成、GPIアンカ
ー形成、ヒドロキシル化、ヨード化、メチル化、ミリス
トイル化、酸化、蛋白分解的プロセッシング、リン酸
化、プレニル化、ラセミ化、糖鎖形成、リピド付加、硫
酸化、グルタミン酸残基のガンマーカルボキシル化、ヒ
ドロキシル化およびADP−リボシル化、セレノイル
化、硫酸化、アルギニル化などの転移RNA媒介の蛋白
質へのアミノ酸付加、およびユビキチン化を包含する。
例えば、PROTEINS - STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERT
IES, 2nd Ed., T. E.Creighton, W. H. Freeman and Co
mpany, New York (1993) および Wold, F., Posttransl
ational Protein Modifications: Perspectives and Pr
ospects, pgs.1-12 in POSTTRANSLATIONAL COVALENT MO
DIFICATION OF PROTEINS, B. C. Johnson, Ed., Academ
ic Press, New York (1983); Seifter ら、Meth. Enzym
ol. 182:626-646 (1990) およびRattan ら、Protein Sy
nthesis: Posttranslational Modifications and Agin
g, Ann. N.Y. Acad. Sci. 663: 48-62 (1992)を参照の
こと。ポリペプチドは、分枝してもよく、分枝と共にま
たはなしで環状であってもよい。環状、分枝化および分
枝化環状ポリペプチドは、翻訳後の天然の工程の結果で
あり、同様に全く合成的な方法で合成できる。
【0017】本明細書中で使用される「変種」なる語
は、各々、対照標準のポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドと異なるが、本質的な特性を保持しているポリヌク
レオチドまたはポリペプチドである。ポリヌクレオチド
の典型的な変種は、別の対照標準のポリヌクレオチドと
ヌクレオチド配列において異なっている。変種のヌクレ
オチド配列における変化は、対照標準のポリヌクレオチ
ドによってコードされたポリペプチドのアミノ酸配列を
変化させてもよいしさせなくてもよい。ヌクレオチドの
変化は、後記するように、対照標準の配列によってコー
ドされたポリペプチドにおいて、アミノ酸置換、付加、
欠失、融合および末端切断をもたらしうる。ポリペプチ
ドの典型的な変種は、別の対照標準のポリペプチドとは
アミノ酸配列において異なっている。一般に、差異は、
対照標準のポリペプチドとその変種の配列が全体的に非
常に類似しており、多くの領域においては同一であるよ
うに限定される。変種および対照標準のポリペプチド
は、一またはそれ以上の置換、付加、欠失のいずれかの
組み合わせによって、アミノ酸配列において異なっても
よい。置換または挿入されたアミノ酸残基は、遺伝コー
ドによってコードされたものであってもなくてもよい。
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドの変種は、対立遺
伝子変種のような自然に起こるものであってもよく、ま
たは自然に起こることが知られていない変種であっても
よい。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの自然に起
こらない変種は、変異誘発法または直接合成あるいは当
業者に公知の他の組換え法によって作られてもよい。
【0018】本発明は、以下にさらに詳しく記載するよ
うな新規なrncポリペプチドおよびポリヌクレオチド
に関する。詳細には、本発明は、バシラス・サチリスの
rncポリペプチドにアミノ酸配列の相同性により関連
する、ストレプトコッカス・ニューモニアエの新規なr
ncのポリペプチドおよびポリヌクレオチドに関する。
本発明は、本質的に、それぞれ表1(配列番号1)およ
び表1(配列番号2)に示されるヌクレオチドおよびア
ミノ酸配列を有するrnc、および寄託株中のDNAの
rncヌクレオチド配列およびそれによりコードされる
アミノ酸配列に関する。
【0019】表1 rncポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列 (A)ストレプトコッカス・ニューモニアエrncポリ
ヌクレオチド配列由来の配列(配列番号1) 5'-ATGAAAGAATTACAAACTGTACTAAAGAATCATTTTGCAATCGAATT
TGCAGACAAAAATTTACTGGAAACTGCCTTTACTCATACGAGTTATGCCA
ATGAGCACCGCCTCTTAAAAATTTCACACAATGAACGCTTGGAATTTTTA
GGAGACGCTGTTCTACAGTTATTGATTTCAGAATATCTATATAAAAAATA
TCCTAAAAAGCCTGAAGGTGACCTATCAAAACTCCGTGCTATGATTGTCC
GTGAGGAGAGTTTAGCTGGTTTTGCGCGTGATTGCCAGTTTGACCAGTTT
ATCAAGTTGGGTAAAGGGGAAGAAAAATCTGGTGGTCGCAATCGTGACAC
CATTCTTGGTGATGCCTTTGAAGCCTTTCTTGGTGCCCTTCTTTTGGATA
AGGATGTGGCCAAGGTCAAGGAATTTATCTATCAAGTCATGATTCCTAAG
GTTGAAGCAGGCGAGTTTGAGATGATTACAGACTATAAAACCCATCTCCA
AGAGTTGCTTCAGGTCAATGGTGATGTGGCTATTCGTTATCAGGTGATTT
CTGAAACAGGGCCTGCTCACGATAAGGTCTTTGATGTAGAAGTTCTTGTT
GAAGGTAAGAGCATCGGTCAAGGCCAAGGTCGTTCTAAGAAATTAGCAGA
GCAGGAAGCTGCCAAAAATGCCGTTGAGAAGGGGCTGGATTCATGTATTT
AA-3'
【0020】(B)この表におけるポリヌクレオチド配
列から推定されるrncポリペプチド配列(配列番号
2) NH2-MKELQTVLKNHFAIEFADKNLLETAFTHTSYANEHRLLKISHNERL
EFLGDAVLQLLISEYLYKKYPKKPEGDLSKLRAMIVREESLAGFARDCQF
DQFIKLGKGEEKSGGRNRDTILGDAFEAFLGALLLDKDVAKVKEFIYQVM
IPKVEAGEFEMITDYKTHLQELLQVNGDVAIRYQVISETGPAHDKVFDVE
VLVEGKSIGQGQGRSKKLAEQEAAKNAVEKGLDSCI-COOH
【0021】(C)ポリヌクレオチド配列の具体化(配
列番号1) X-(R1)n-ATGAAAGAATTACAAACTGTACTAAAGAATCATTTTGCAATC
GAATTTGCAGACAAAAATTTACTGGAAACTGCCTTTACTCATACGAGTTA
TGCCAATGAGCACCGCCTCTTAAAAATTTCACACAATGAACGCTTGGAAT
TTTTAGGAGACGCTGTTCTACAGTTATTGATTTCAGAATATCTATATAAA
AAATATCCTAAAAAGCCTGAAGGTGACCTATCAAAACTCCGTGCTATGAT
TGTCCGTGAGGAGAGTTTAGCTGGTTTTGCGCGTGATTGCCAGTTTGACC
AGTTTATCAAGTTGGGTAAAGGGGAAGAAAAATCTGGTGGTCGCAATCGT
GACACCATTCTTGGTGATGCCTTTGAAGCCTTTCTTGGTGCCCTTCTTTT
GGATAAGGATGTGGCCAAGGTCAAGGAATTTATCTATCAAGTCATGATTC
CTAAGGTTGAAGCAGGCGAGTTTGAGATGATTACAGACTATAAAACCCAT
CTCCAAGAGTTGCTTCAGGTCAATGGTGATGTGGCTATTCGTTATCAGGT
GATTTCTGAAACAGGGCCTGCTCACGATAAGGTCTTTGATGTAGAAGTTC
TTGTTGAAGGTAAGAGCATCGGTCAAGGCCAAGGTCGTTCTAAGAAATTA
GCAGAGCAGGAAGCTGCCAAAAATGCCGTTGAGAAGGGGCTGGATTCATG
TATTTAA-(R2)n-Y
【0022】(D)ポリペプチド配列の具体化(配列番
号2) X-(R1)n-MKELQTVLKNHFAIEFADKNLLETAFTHTSYANEHRLLKISH
NERLEFLGDAVLQLLISEYLYKKYPKKPEGDLSKLRAMIVREESLAGFAR
DCQFDQFIKLGKGEEKSGGRNRDTILGDAFEAFLGALLLDKDVAKVKEFI
YQVMIPKVEAGEFEMITDYKTHLQELLQVNGDVAIRYQVISETGPAHDKV
FDVEVLVEGKSIGQGQGRSKKLAEQEAAKNAVEKGLDSCI-(R2)n-Y
【0023】寄託材料 ストレプトコッカス・ニューモニアエ0100993株
を含む寄託株を、1996年4月11日に、National C
ollections of Industrial and Marine Bacteria Ltd.
(本明細書にて「NCIMB」という)、23 St. Macha
r Drive, Aberdeen, AB2 1RY Aberdeen, Scotlandに、
受託番号40794として寄託した。寄託上、寄託株を
ストレプトコッカス・ニューモニアエ0100993と
称する。同様に1996年4月17日にイー・コリ中の
ストレプトコッカス・ニューモニアエ0100993D
NAライブラリをNCIMBに寄託し、受託番号は40
800とされた。寄託上、ストレプトコッカス・ニュー
モニアエ0100993である。そのストレプトコッカ
ス・ニューモニアエ寄託株を、本明細書中、「寄託株」
または「寄託株のDNA」と称する。
【0024】寄託材料は完全長rnc遺伝子を含有す
る。寄託株に含まれるポリヌクレオチドの配列ならびに
それによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列
は、本明細書における配列の記載とのいずれの不一致に
対しても支配的である。寄託は、特許手続きの目的で微
生物寄託の国際承認に関するブタペスト条約の条件下で
行われている。特許が発行されると何ら制限または条件
もなく、最終的に株は分譲される。寄託株は当業者の便
宜のためにのみ提供され、35U.S.C.112条の
もとに要求されるような、寄託が実施可能要件であるこ
とを承認するものではない。寄託材料を製造、使用また
は販売するには、ライセンスが必要であるが、そのよう
なライセンスはここで付与されるものではない。
【0025】ポリペプチド本発明のポリペプチドは、表
1(配列番号2)のポリペプチド(とりわけ成熟ポリペ
プチド)ならびに、特に、rncの生物活性を有し、表
1(配列番号2)のポリペプチドまたはその該当部分と
少なくとも70%の同一性、好ましくは表1(配列番号
2)のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一
性、より好ましくは表1(配列番号2)のポリペプチド
に対して少なくとも90%の類似性(より好ましくは少
なくとも90%の同一性)、さらにより好ましくは表1
(配列番号2)のポリペプチドに対して少なくとも95
%の類似性(さらにより好ましくは少なくとも95%の
同一性)を有するポリペプチドおよびフラグメントを包
含し、さらに、一般に、少なくとも30個のアミノ酸、
より好ましくは、少なくとも50個のアミノ酸を含むポ
リペプチドの部分を有するかかるポリペプチドの部分も
包含する。
【0026】本発明はまた、表1(D)に示される式
(式中、アミノ末端においてXは水素、およびカルボキ
シ末端においてYは水素または金属、R1およびR2はア
ミノ酸残基、およびnは1および1000の間の整数で
ある)のポリペプチドを包含する。R基によって示され
るアミノ酸残基の伸長は、Rが1より大きいとき、ヘテ
ロポリマーまたはホモポリマーであってもよく、好まし
くはヘテロポリマーである。
【0027】フラグメントは、その全体が、上記したポ
リペプチドのアミノ酸配列の全部ではないが、一部と同
じであるアミノ酸配列を有する変種ポリペプチドであ
る。rncポリペプチドと同様、フラグメントは「独立
している」であるか、またはそれらが一の部分または領
域、最も好ましくは単一の連続した領域、単一のより大
きなポリペプチドを形成するより大きなポリペプチドの
中に含まれていてもよい。
【0028】好ましいフラグメントは、例えば、アミノ
末端を含む連続した一連の残基またはカルボキシル末端
を含む連続した一連の残基の欠失あるいはアミノ末端を
含む残基とカルボキシル末端を含む残基の2つの連続し
た一連の残基の欠失を除く、表1(配列番号2)のアミ
ノ酸配列またはその変種の一部を有する切断ポリペプチ
ドを包含する。宿主細胞、特に、ストレプトコッカス・
ニューモニアエ中の本発明のポリペプチドの分解型も好
ましい。アルファヘリックスおよびアルファヘリックス
形成領域、ベータシートおよびベータシート形成領域、
ターンおよびターン形成領域、コイルおよびコイル形成
領域、親水領域、疎水領域、アルファ両親媒性領域、ベ
ータ両親媒性領域、可変領域、界面形成領域、基質結合
領域、および高抗原指数領域を含んでなるフラグメント
のような、構造的または機能的属性によって特徴づけら
れるフラグメントもまた好ましいフラグメントである。
【0029】類似活性または改良活性を有するもの、ま
たは望ましくない活性が減少したフラグメントを含め、
rncの活性を媒介するフラグメントである生物学的に
活性なフラグメントも好ましいフラグメントである。さ
らに、動物、特にヒトにおいて抗原性または免疫原性で
あるフラグメントも含まれる。特に好ましいフラグメン
トは、ストレプトコッカス・ニューモニアエの生存に必
須な機能、または、個体、特にヒトにおいて原因となる
疾患を開始しまたは維持する能力を提供する酵素のレセ
プターまたはドメインを含むものである。本発明のポリ
ペプチドのフラグメントである変種は、ペプチド合成に
よる関連する完全長ポリペプチドの製造に適用できる:
それゆえ、これらの変種は本発明の完全長ポリペプチド
を製造するための中間体として適用できる。
【0030】ポリヌクレオチド 本発明の別の態様は、表1(配列番号2)の推定アミノ
酸配列を有するrncポリペプチドをコードする完全長
遺伝子を含む単離ポリヌクレオチド、それに密接に関連
するポリヌクレオチドおよびそれらの変種に関する。表
1(配列番号1)に示すポリヌクレオチド配列のような
本明細書の情報を使用し、出発材料としてストレプトコ
ッカス・ニューモニアエ0100993細胞を用いる細
菌由来の染色体DNAフラグメントをクローニングし、
配列決定し、つづいて完全長クローンを得るような、標
準的クローニングおよびスクリーニング方法を使用し
て、rncポリペプチドをコードする本発明のポリヌク
レオチドを得ることができる。例えば、表1(配列番号
1)に示す配列のような本発明のポリヌクレオチド配列
を得るには、典型的には、イー・コリまたは他の適当な
宿主中のストレプトコッカス・ニューモニアエ0100
993の染色体DNAのクローンのライブラリーを、部
分配列から由来する放射標識したオリゴヌクレオチド、
好ましくは17倍量以上の長さのオリゴヌクレオチドで
プローブする。ついで、該プローブと同じDNAを有す
るクローンをストリンジェントな条件を使用して区別で
きる。該オリジナル配列から設計された配列決定プライ
マーで同定された個々のクローンを配列決定することに
より、該配列を両方の方向に伸長し、完全長を決定する
ことが可能である。都合よくは、プラスミド・クローン
から調製された変性二本鎖DNAを用いてかかる配列決
定を行う。適当な技法は、Maniatis,T.,Fritsch,E.F.
およびSambrookら、MOLECULAR CLONING:A LABORATORY
MANUAL,2nd Ed.;Cold Spring Harbor Laboratory Pre
ss, Cold Spring Harbor, New York(1989)(特に、
Screening By Hybridization 1.90および Sequencing D
enatured Double-stranded DNA Templates 13.70 を参
照のこと)により記載されている。例えば、表1(配列
番号1)に示すポリヌクレオチドは、ストレプトコッカ
ス・ニューモニアエ0100993に由来するDNAラ
イブラリー中で見いだしたものである。
【0031】表1(配列番号1)に示すDNA配列は、
表1(配列番号2)に示すのとほぼ同数のアミノ酸残基
を有し、当該分野にて周知のアミノ酸残基の分子量を用
いて計算できる推定分子量を有するタンパク質をコード
するオープンリーディングフレームを有する。配列番号
1、ヌクレオチド番号1から699のポリヌクレオチド
は、配列番号2のポリペプチドをコードする。終止コド
ンは、配列番号1のヌクレオチド番号697において始
まる。
【0032】本発明のrncは、構造的に、寄託株のr
ncをコードするDNAを配列決定した結果に示される
ように、リボヌクレアーゼIIIファミリーの他のタンパ
ク質に関連付けられる。そのタンパク質は、公知タンパ
ク質の中でも、バシラス・サチリスのrncのタンパク
質に対して最大の相同性を示す。表1(配列番号2)の
rncは、バシラス・サチリスのrncポリペプチドの
アミノ酸配列とその全長にわたり約45%の同一性およ
びその全長にわたり約53%の類似性を有する。
【0033】本発明の配列はまた、表1(配列番号1)
のコーディング配列と、その全長にわたり同一であるポ
リヌクレオチド配列を提供する。また、本発明は、成熟
ポリペプチドまたはそのフラグメント用のコーディング
配列自体ならびにリーダーまたは分泌配列、プレ、プロ
またはプレプロタンパク質配列をコードするコーディン
グ配列のような他のコーディング配列を有するリーディ
ング・フレーム中の成熟ポリペプチドまたはフラグメン
トのコーディング配列を提供する。ポリヌクレオチドは
また、例えば、転写配列、非翻訳配列、終止シグナル、
リボソーム結合部位、mRNAを安定化する配列、イン
トロン、ポリアデニル化シグナルおよび別のアミノ酸を
コードする付加コード配列のような非コーディング5’
および3’配列を含む、非コーディング配列を含むが、
これに限定するものではない。例えば、融合ポリペプチ
ドの精製を促進するマーカー配列をコードすることがで
きる。本発明のある種の具体例において、マーカー配列
は、pQEベクター(Qiagen,Inc.)に入れて提供さ
れ、Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1989)86:821
-824に記載されるような、ヘキサ−ヒスチジンペプチド
であるか、またはHAタグである(Wilsonら,Cell,3
7:767(1984))。本発明のポリヌクレオチドは、限定す
るものではないが、構造遺伝子および遺伝子の発現を調
節する本来的に結合している配列からなるポリヌクレオ
チドを包含する。
【0034】本発明の好ましい具体例は、rncポリペ
プチドをコードする表1の配列番号1に示されるヌクレ
オチド1ないし699を含むポリヌクレオチドである。
本発明はまた、表1(C)に示される式のポリヌクレオ
チド(式中、分子の5’末端においてXは水素、および
分子の3’末端においてYが水素または金属、R1およ
びR2がいずれかの核酸残基、nが1および1000の
間の整数を意味する)を含む。R基によって示されるア
ミノ酸残基の伸長は、Rが1より大きいとき、ヘテロポ
リマーまたはホモポリマーであってもよく、好ましくは
ヘテロポリマーである。
【0035】本明細書で使用する「ポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチド」なる用語は、本発明のポリペ
プチド、詳細には、細菌性ポリペプチド、より詳細に
は、表1(配列番号2)に示されるアミノ酸配列を有す
るストレプトコッカス・ニューモニアエrncのポリペ
プチドをコードする配列を含むポリヌクレオチドを包含
する。この用語はコードおよび/非コード配列を含んで
もよいさらなる領域と共に、該ポリペプチドをコードす
る単一の連続領域または非連続領域(例えば、組み込ま
れたファージまたは挿入された配列またはエデティング
(editing)により中断されている)を含むポリヌクレ
オチドを包含する。
【0036】本発明はさらに、表1(配列番号2)の推
定アミノ酸配列を有するポリペプチドの変種をコードす
る、本明細書にて記載したポリヌクレオチドの変種に関
する。本発明のポリヌクレオチドのフラグメントである
変種は、本発明の完全長ポリヌクレオチドを合成するの
に用いることもできる。さらに好ましい具体例は、数
個、わずかな、5〜10、1〜5、1〜3、2または1
個あるいは0個のアミノ酸残基が、いずれかの組み合わ
せで置換、欠失または付加された表1(配列番号2)の
rncポリペプチドのアミノ酸配列を有する、rnc変
種をコードするポリヌクレオチドである。これらのうち
特に好ましくは、rncの特性および活性を変化させな
いサイレント置換、付加および欠失である。
【0037】本発明のさらに好ましい具体例は、表1
(配列番号2)に示すアミノ酸配列を有するrncポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチドに対し完全長に
わたって少なくとも70%の同一性を有するポリヌクレ
オチドおよびそのようなポリヌクレオチドに相補性のポ
リヌクレオチドである。また、最も好ましいものは、寄
託株のrncポリペプチドをコードするポリヌクレオチ
ドに対し完全長にわたって少なくとも80%の同一性を
有する領域を含むポリヌクレオチドおよびそれと相補性
のポリヌクレオチドである。この点で、その同じものと
完全長にわたって少なくとも90%の同一性を有するポ
リヌクレオチドが特に好ましく、中でも少なくとも95
%の同一性を有するものが特に好ましい。さらには、少
なくとも95%の同一性を有するものの中で少なくとも
97%の同一性を有するものがより好ましく、中でも少
なくとも98%および少なくとも99%の同一性を有す
るものが特に好ましく、少なくとも99%の同一性を有
するものがより好ましい。好ましい具体例は、表1(配
列番号1)のDNAによってコードされている成熟ポリ
ペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保持
するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドであ
る。
【0038】さらに本発明は、本明細書にて上記した配
列にハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに関
する。この点において、本発明は特に、本明細書にて上
記したポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下で
ハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに関す
る。本明細書で用いる場合、「ストリンジェントな条
件」および「ストリンジェントなハイブリダイゼーショ
ン条件」という語は、ハイブリダイゼーションが、配列
間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%の
同一性がある場合にのみ起こることを意味する。ストリ
ンジェントなハイブリダイゼーション条件の一例とし
て、50%ホルムアルデヒド、5xSSC(150mM
NaCl、15mM クエン酸三ナトリウム)、50mM
リン酸ナトリウム(pH7.6)、5xデンハート(Denh
ardt’s)溶液、10%硫酸デキストランおよび20μ
g/ml変性切断サケ精子DNAを含んでなる溶液中、
42℃で一晩インキュベーションし、ついでそのフィル
ターを0.1xSSC(約65℃)で洗浄することが挙
げられる。ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は公
知であり、Sambrookら、Molecular Cloning: A Laborat
ory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor, N.
Y., (1989)、特に、第11章に例示されている。
【0039】本発明は、実質的に、配列番号1に示した
ポリヌクレオチド配列の完全遺伝子を含む適当なライブ
ラリーを、ストリンジェントなハイブリダイゼーション
条件下、配列番号1に示す該ポリヌクレオチド配列の配
列を有するプローブまたはそのフラグメントでスクリー
ニングし、該DNA配列を単離することにより得ること
ができるポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド
を提供する。そのようなポリヌクレオチドを得るのに有
用なフラグメントには、例えば、本明細書に記載するプ
ローブおよびプライマーが包含される。
【0040】本明細書において本発明のポリヌクレオチ
ドのアッセイについてさらに説明するように、例えば、
上記したような本発明のポリヌクレオチドを、RNA、
cDNAおよびゲノムDNAに対するハイブリダイゼー
ションプローブとして使用し、rncをコードする完全
長cDNAおよびゲノムクローンを単離し、rnc遺伝
子に対して高い配列類似性を有する他の遺伝子のcDN
Aおよびゲノムクローンを単離することができる。その
ようなプローブは、一般に、少なくとも15塩基を含む
であろう。好ましくは、そのようなプローブは少なくと
も30塩基を有し、少なくとも50塩基を有してもよ
い。特に好ましいプローブは、少なくとも30塩基を有
し、50以下の塩基を有する。例えば、rnc遺伝子の
コーディング領域は、表1に提供されるDNA配列を使
用してスクリーニングしてオリゴヌクレオチドプローブ
を合成することにより単離できる。ついで、本発明の遺
伝子の配列と相補性の配列を有する標識したオリゴヌク
レオチドを用いてcDNA、ゲノムDNAまたはmRN
Aのライブラリーをスクリーニングし、ライブラリーの
どのメンバーがプローブとハイブリダイズするか調べ
る。
【0041】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、とりわけ、本明細書においてポリヌクレオチド
アッセイに関してさらに説明するように、疾患、特にヒ
トの疾患に対する治療および診断の発見のための研究試
薬および研究材料として用いることができる。配列番号
1および/または2の配列由来のオリゴヌクレオチドで
ある本発明のポリヌクレオチドは、本明細書に記載の方
法に使用できるが、好ましくはPCRに使用し、本明細
書で同定したポリヌクレオチドが全体として、または部
分的に感染組織中の細菌において転写されるか否か調べ
る。そのような配列はまた、病原体が達成した感染の段
階およびタイプの診断においても有用性がある。
【0042】本発明はまた、成熟蛋白にさらなるアミノ
またはカルボキシ末端アミノ酸が加わるか、成熟ポリペ
プチドの内部にアミノ酸が加わった(例えば、成熟形態
が一つ以上のポリペプチド鎖を有する場合)ポリペプチ
ドをコードしうるポリヌクレオチドを提供する。このよ
うな配列は、とりわけ、前駆体から成熟形態へのタンパ
ク質のプロセッシングにおいて役割を果たし、タンパク
質を輸送し、タンパク質の半減期を長くしたり、短くし
たり、あるいはアッセイまたは生産のためのタンパク質
の操作を容易にすることができる。in vivoでよくある
ように、付加アミノ酸は細胞酵素により成熟タンパク質
からプロセッシングにより除かれる。一またはそれ以上
のプロ配列に融合したポリペプチドの成熟形態を有する
前駆体タンパク質は該ポリペプチドの不活性形でもよ
い。プロ配列がそのような不活性前駆体から除かれる
と、一般に活性化される。プロ配列の幾らかまたは全体
を、活性化の前に除去できる。一般に、そのような前駆
体はプロタンパク質と称される。
【0043】総じて、本発明のポリヌクレオチドは成熟
タンパク質、リーダー配列の加わった成熟タンパク質
(プレタンパク質とも称される)、プレタンパク質のリ
ーダー配列ではない1またはそれ以上のプロ配列を有す
る成熟タンパク質の前駆体、またはリーダー配列と、一
般に、ポリペプチドの活性な成熟形態を生成するプロセ
ッシング工程の間に除去される1またはそれ以上のプロ
配列を有するプロタンパク質の前駆体であるプレプロタ
ンパク質をコードする。
【0044】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドまたはポリヌ
クレオチドを含んでなるベクター、本発明のベクターで
遺伝子操作される宿主細胞および組換え技術による本発
明のポリペプチドの製造に関する。さらに無細胞翻訳系
を用い、本発明のDNA構築物由来のRNAを使用して
かかるタンパク質を製造することができる。組換え体産
生のために、宿主細胞を遺伝子操作し、発現系もしくは
それらの一部、または本発明のポリヌクレオチドを取り
込むことができる。ポリヌクレオチドの宿主細胞への導
入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEA
E−デキストラン媒介トランスフェクション、トランス
ベクション、マイクロインジェクション、陽イオン脂質
媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、
トランスダクション、スクレープ・ローディング、弾道
導入および感染のような、Davisら、BASIC METHODS IN
MOLECULAR BIOLOGY(1986)およびSambrookら、MOLEC
ULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL,2nd Ed. Cold
Spring HarborLaboratory Press,Cold Spring Harbor,
N.Y.(1989)のごとき複数の標準的研究室マニュアルに
記載されている方法によって行うことができる。
【0045】適当な宿主の代表例は、レンサ球菌(stre
ptococci)、ブドウ球菌(staphylococci)、エンテロ
コッカス(enterococci)大腸菌(E.coli)、ストレプ
トマイセス(streptomyces)および枯草菌(Bacillus s
ubtilis)細胞のごとき細菌細胞;酵母細胞およびアス
ペルギルス(Aspergillus)細胞のごとき真菌細胞;ド
ロソフィラ(Drosophila)S2およびスポドプテラ(Sp
odoptera)Sf9細胞のごとき昆虫細胞;CHO、CO
S、HeLa、C127、3T3、BHK、293および
ボーウェス(Bowes)メラノーマ細胞のごとき動物細
胞;および植物細胞を包含する。
【0046】本発明のポリペプチド産生のために非常に
多様な発現系を使用することができる。かかる系は、と
りわけ、染色体、エピソームおよびウイルス由来の系、
例えば、細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由
来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入因
子由来、酵母染色体因子由来、バキュロウイルス、SV
40のごときパポーバウイルス、ワクシニアウイルス、
アデノウイルス、ニワトリポックスウイルス、偽狂犬病
ウイルスおよびレトロウイルスのようなウイルス由来の
ベクター、およびコスミドおよびファージミドなどのプ
ラスミドおよびバクテリオファージの遺伝因子由来のベ
クターのごとき、それらの組み合わせに由来するベクタ
ーを包含する。発現系構築物は、発現を制御ならびに引
き起こす調節領域を有していてもよい。一般に、宿主に
おいてポリヌクレオチドを維持、増幅または発現し、お
よび/またはポリペプチドを発現するのに適した系また
はベクターを、この点にて発現に使用してもよい。適当
なDNA配列を、例えば、Sambrookら、MOLECULAR CLON
ING,A LABORATORY MANUAL(前掲)に示されている技術
のごとき、種々のよく知られた慣用的技術のいずれかに
よって、発現系に挿入してもよい。
【0047】翻訳されたタンパク質を、小胞体内腔、周
辺腔または細胞外環境に分泌するために、適当な分泌シ
グナルを発現されるポリペプチドに挿入してもよい。こ
れらのシグナルは、ポリペプチドに固有のものであって
もよく、または異種のシグナルであってもよい。本発明
のポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール
沈澱、酸抽出、アニオンまたはカチオン交換クロマトグ
ラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水
相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマト
グラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィ
ーおよびレクチンクロマトグラフィーを包含する、周知
の方法によって組換え細胞培養物から回収および精製で
きる。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィーが
精製に使用される。ポリペプチドが単離および/または
精製の間に変性する場合、タンパク質を再生するための
周知の方法を用いて、活性コンホメーションを再生して
もよい。
【0048】診断アッセイ 本発明はまた診断試薬として使用するための本発明のr
ncポリヌクレオチドの使用にも関連する。真核生物、
とりわけ哺乳動物、特にヒトにおけるrncの検出は、
疾患の診断のための診断方法を提供する。rnc遺伝子
を含む生物に感染した真核生物(本明細書において「個
体」とも称する)、とりわけ哺乳動物、特にヒトを、種
々の方法により核酸レベルで検出できる。
【0049】診断のための核酸は、感染した個体の細胞
および組織、例えば骨、血液、筋肉、軟骨および皮膚よ
り得ることができる。ゲノムDNAは直接的に検出する
のに使用できるか、または分析に付す前にPCRもしく
はその他の増幅法を用いることにより酵素的に増幅でき
る。RNAまたはcDNAも同じ方法にて使用できる。
増幅を用いて、個体中に存在する原核生物の種および株
を原核細胞遺伝子の遺伝子型の分析により特徴づけする
ことができる。対照配列の遺伝子型と比較した増幅生成
物の大きさの変化により、欠失および挿入を検出でき
る。点突然変異は、増幅DNAを標識したrncポリヌ
クレオチド配列にハイブリダイゼーションすることによ
り同定できる。完全に対合した配列は、Rnase消化によ
り、または融解温度の差により、誤対合二重らせんと区
別できる。DNA配列の差はまた、変性剤と共にまたは
無しでのゲル中のDNAフラグメントの電気泳動の移動
度の変化により、または直接的なDNAの配列決定によ
り検出できる。例えば、Myersら、Science, 230:1242
(1985)を参照のこと。特異的な位置での配列の変化は
また、ヌクレアーゼ保護アッセイ、例えば、RNaseお
よびS1保護または化学的切断法によっても明らかにす
ることができる。例えば、Cottonら、Proc. Natl. Aca
d. Sci., USA, 85:4397-4401(1985)を参照のこと。
【0050】本発明の遺伝子の突然変異または多型性を
担持する細胞はまた、種々の技術により、DNAレベル
で、例えばセロタイピングすることにより検出できる。
例えば、RT−PCRを用いて突然変異を検出すること
ができる。RT−PCRを自動検出系、例えばGeneSc
an等と組み合わせて用いるのが特に好ましい。RNAま
たはcDNAもまた同じ目的でPCRまたはRT−PC
Rに用いることができる。一例として、rncをコード
する核酸に相補的なPCRプライマーを用いて突然変異
を同定および分析することができる。代表的なプライマ
ーの例を表2に示す。
【0051】 表2 rncポリヌクレオチドを増幅するためのプライマー 配列番号 プライマー配列 3 5'-GGAAACTGCCTTTACTCATAC -3' 4 5'-TCTTCCCCTTTACCCAAC-3'
【0052】本発明はさらに5’および/または3’末
端より1、2、3または4個のヌクレオチドが除去され
たこれらのプライマーを提供する。これらのプライマー
をとりわけ個体由来のサンプルから単離したrncDN
Aを増幅するのに用いることもできる。該プライマーを
用いて、感染した個体から単離した遺伝子を増幅しても
よく、ついで、該遺伝子をDNA配列を調べるための種
々の技法に供することができる。このように、DNA配
列における突然変異を検出し、これを用いて感染を診断
し、感染性物質をセロタイプまたは分類することができ
る。
【0053】本発明は、疾患、好ましくは細菌感染、よ
り好ましくはストレプトコッカス・ニューモニアエによ
る感染、および最も好ましくは中耳炎、結膜炎、肺炎、
菌血症、髄膜炎、静脈洞炎、膿胸および心内膜炎、特に
例えば脳脊髄液の感染のごとき髄膜炎などの疾患の診断
方法であって、表1(配列番号1)の配列を有するポリ
ヌクレオチドの発現レベルの上昇を、個体由来のサンプ
ルから決定することを特徴とする方法を提供する。rn
cポリヌクレオチドの発現の増加または低下は、ポリヌ
クレオチドの定量法として当該分野で周知の方法である
任意の方法、例えば増幅、PCR、RT−PCR、RN
ase保護、ノーザンブロッティングおよびその他のハイ
ブリダイゼーション法を用いて測定できる。
【0054】加えて、正常対照組織サンプルと比較して
rncタンパク質の過剰発現を検出するための本発明に
よる診断アッセイを用いて、例えば感染の存在を検出す
ることができる。宿主由来のサンプル中のrncタンパ
ク質のレベルを決定するために用いることができるアッ
セイ技法は、当業者に周知である。このようなアッセイ
法は、ラジオイムノアッセイ、競合的結合アッセイ、ウ
ェスタンブロット分析およびELISAアッセイを包含
する。
【0055】抗体 本発明のポリペプチドもしくはその変種、またはそれら
を発現する細胞は、このようなポリペプチドに免疫特異
的な抗体を産生する免疫原として用いることができる。
本明細書で用いる「抗体」は、モノクローナルおよびポ
リクローナル抗体、キメラ、一本鎖、サル化抗体および
ヒト化抗体、ならびにFab免疫グロブリン発現ライブ
ラリーの生成物を包含するFabフラグメントを包含す
る。本発明のポリペプチドに対して生じる抗体は、ポリ
ペプチドまたはエピトープが付いたフラグメント、アナ
ログまたは細胞を、好ましくはヒト以外の動物に、慣用
的プロトコルを用いて投与することにより得ることがで
きる。モノクローナル抗体を調製する場合、連続的細胞
系培養により産生される抗体を提供する当業者周知の技
術を用いることができる。例えば、Kohler, G.およびMi
lstein, C.,Nature 256: 495-497(1975);Kozborら、
Immunology Today, 4: 72(1983);Coleら、Monoclona
l Antibodies and Cancer Therapy, Alan R Liss, In
c., pg.77-96(1985)に記載されるような種々の技法が
挙げられる。
【0056】一本鎖抗体を製造するための技術(米国特
許第4946778号)を用いて、本発明のポリペプチ
ドに対する一本鎖抗体を産生することができる。また、
トランスジェニックマウスまたは他の生物、例えば他の
哺乳動物を用いて、ヒト化抗体を発現させることができ
る。別法として、ファージディスプレイ(phage displa
y)技法を利用して、抗−rncを保持することについ
てスクリーニングしたヒト由来のリンパ球のPCR増幅
したv遺伝子のレパートリー由来の、または無処理のラ
イブラリー由来のポリペプチドに対する結合活性を有す
る抗体遺伝子を選択してもよい(McCafferty, J.ら、Na
ture 348, 552-554(1990);Marks, J.ら、Biotechnol
ogy 10, 779-783(1992))。これらの抗体の親和性はチ
ェインシャフリング(chain shuffling)により改善す
ることもできる(Clackson,T. ら、Nature 352, 624-62
8(1991))。二つの抗原結合ドメインが存在する場
合、各ドメインは異なるエピトープに向けることがで
き、それを「二特異性」抗体と称する。前記の抗体を用
いてポリペプチドを発現するクローンを単離または同定
することができ、アフィニティークロマトグラフィーに
より該ポリペプチドを精製することができる。
【0057】したがって、とりわけ、rnc−ポリペプ
チドに対する抗体を用いて、感染、とりわけ細菌感染、
特に中耳炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、静脈洞
炎、膿胸および心内膜炎、特に例えば脳脊髄液の感染の
ごとき髄膜炎などの疾患を治療することができる。ポリ
ペプチド変種は、本発明の特定の態様を形成する、抗原
的、エピトープ的または免疫学的に等価な変種を包含す
る。本明細書で用いる「抗原的に等価な誘導体」なる用
語は、本発明のタンパク質またはポリペプチドに対して
誘起された場合、病原体および哺乳動物宿主間での即時
的な身体的相互作用を妨害する、ある種の抗体により特
異的に認識されるポリペプチドまたはその同等物を包含
する。本明細書で用いる「免疫学的に等価な誘導体」な
る用語は、脊椎動物において抗体を誘起させるのに適し
た処方を用いた場合、抗体が病原体および哺乳動物宿主
間での即時的な身体的相互作用を妨害するように作用す
るペプチドまたはその等価物を包含する。
【0058】抗原的、免疫学的に等価な誘導体、または
その融合タンパク質などのポリペプチドは、マウスまた
は他の動物、例えばラットもしくはニワトリを免疫する
ための抗原として使用される。融合タンパク質はポリペ
プチドに安定性を付与できる。抗原は、例えば抱合する
ことにより、免疫原性キャリヤタンパク質、例えばウシ
血清アルブミン(BSA)またはキーホール・リムペッ
ト・ヘモシアニン(keyhole limpet haemocyanin:KL
H)に結合させることができる。別法として、タンパク
質もしくはポリペプチド、またはその抗原的もしくは免
疫学的に等価なポリペプチドの多重コピーを含む多重抗
原性ペプチドは、免疫原性を改良するのに十分な抗原性
を有しており、キャリヤを使用しなくてすむ。
【0059】抗体またはその変種を修飾し、個体におけ
る免疫原性を減少させることが好ましい。例えば、個体
がヒトである場合、抗体は最も好ましくは「ヒト化」さ
れており;例えばJones, P. ら、Nature 321, 522-525
(1986)またはTempestら、Biotechnology 9, 266-273
(1991)に記載されているように、ハイブリドーマ由来
の抗体の相補性決定領域がヒトモノクローナル抗体に移
植されている。本発明のポリヌクレオチドの遺伝学的免
疫における使用は、好ましくは、プラスミドDNAの筋
肉への直接注射(Wolffら、Hum. Mol Genet 1:363(199
2), Manthorpeら、Hum. Gene Ther. 4, 419(196
3))、特異的タンパク質キャリヤを複合させたDNA
の送達(Wuら、J Biol Chem. 264, 16985(1989))、
リン酸カルシウムを用いるDNA共沈(Benvenisty & R
eshef, PNAS USA, 83, 9551(1986))、種々の形態の
リポソーム中へのDNA封入(Kanedaら、Science 243,
375(1989))、微粒子爆撃(Tangら、Nature 356, 152
(1992), Eisenbraunら、DNA Cell Biol.12:791(199
3))およびクローン化レトロウイルスベクターを用い
たインビボ感染(Seegerら、PNAS USA 81, 5849(198
4))などの適当な送達方法を用いる。
【0060】アンタゴニストおよびアゴニスト−アッセ
イおよび分子 また、本発明のポリペプチドを用いて、例えば、細胞、
無細胞調製物、化学的ライブラリー、および天然産物の
混合物中の、小分子基質とリガンドとの結合を評価する
こともできる。これらの基質およびリガンドは天然の基
質およびリガンドでよく、または構造上もしくは機能上
の擬似物質でもよい。例えば、Coliganら、Current Pro
tocols in Immunology 1(2):Chapter 5(1991)を参照
のこと。
【0061】本発明はまた、rncポリペプチドまたは
ポリヌクレオチドの作用を活性化(アゴニスト)または
遮断(アンタゴニスト)する化合物、特に静菌性または
殺菌性の化合物を同定するために化合物をスクリーニン
グする方法を提供する。スクリーニング方法には、高処
理手法が包含される。例えば、アゴニストまたはアンタ
ゴニストをスクリーニングするために、rncポリペプ
チドおよびかかるポリペプチドの標識基質またはリガン
ドを含んでなる合成反応混合物、膜、細胞エンベロープ
もしくは細胞壁のごとき細胞コンパートメント、または
それらのいずれかの調製物を、rncアゴニストまたは
アンタゴニストであるかもしれない候補分子の存在下ま
たは不在下でインキュベーションする。候補分子がrn
cポリペプチドに作動または拮抗する能力は、標識リガ
ンドの結合の低下またはかかる基質からの生成物の生成
低下に反映される。結合しても影響を及ぼさない分子、
すなわちrncの効果を誘起しない分子は、ほとんどの
場合、良好なアンタゴニストであろう。よく結合し、基
質からの生成物の生成速度を高める分子はアゴニストで
ある。基質からの生成物の生成速度またはレベルの検出
はリポーターシステムを用いることにより増強できる。
この点に関して有用なリポーターシステムは、生成物に
転換される比色標識基質、rncポリヌクレオチドまた
はポリペプチド活性の変化に応答するリポーター遺伝
子、および当該分野で公知の結合アッセイを包含する
が、これらに限定するものではない。
【0062】rncアンタゴニストのアッセイの別の例
は、競争阻害アッセイに適した条件下で、rncおよび
潜在的なアンタゴニストを、rnc結合分子、組換えr
nc結合分子、天然基質もしくはリガンド、または基質
もしくはリガンド擬似物質と混合する、競合アッセイで
ある。rnc分子を例えば放射活性または比色化合物に
より標識し、結合分子に結合した、または生成物に変換
したrnc分子の数を正確に決定して、潜在的なアンタ
ゴニストの効果を評価できる。
【0063】潜在的なアンタゴニストは、本発明のポリ
ヌクレオチドまたはポリペプチドに結合し、それにより
その活性を阻害しまたは消滅させる小有機分子、ペプチ
ド、ポリペプチドおよび抗体を包含する。潜在的アンタ
ゴニストはまた、rnc誘発活性を誘導しない結合分子
のような、結合分子の同一部位に結合し、rncを結合
より排除することによりrncの作用を妨げる、密接に
関連したタンパク質または抗体のような小有機分子、ペ
プチド、ポリペプチドであるかもしれない。
【0064】潜在的なアンタゴニストは、ポリペプチド
の結合部位に結合して占領し、それにより細胞性結合分
子への結合を防御して、正常な生物学的活性を防御する
小分子を包含する。小分子の例は、小有機分子、ペプチ
ド、ペプチド様分子を包含するが、これらに限定するも
のではない。その他の潜在的なアンタゴニストはアンチ
センス分子を包含する(これらの分子についての記載に
関しては、Okano, J.,Neurochem. 56:560(1991);OLI
GODEOXYNUCLEOTIDES AS ANTISENSE INHIBITORS OF GENE
EXPRESSION, CRC Press, Boca Raton, FL (1988) を参
照のこと)。好ましい潜在的アンタゴニストは、rnc
に関連する化合物およびその変種を包含する。
【0065】本明細書で提供されるDNA配列は、各
々、抗細菌化合物の発見および開発に用いることができ
る。発現時に、コードされたタンパク質は、抗細菌薬物
をスクリーニングするための標的として用いることがで
きる。加えて、コードされたタンパク質もしくはShine-
Delgarnoまたは他の個々のmRNAの翻訳容易化配列の
アミノ末端領域をコードするDNA配列を用いて、目的
とするコーディング配列の発現を調節するアンチセンス
配列を構築することができる。
【0066】本発明は、本発明のポリペプチド、ポリヌ
クレオチドまたは阻害剤の使用であって、感染の続発症
に関与する、病因および哺乳動物宿主間の最初の物理的
相互作用を妨害するための使用を提供する。特に本発明
の分子を、:細菌、特にグラム陽性細菌の内在装置上の
哺乳動物細胞外マトリックスタンパク質、または創傷部
の細胞外マトリックスタンパク質への付着の妨げ;例え
ば、哺乳動物性チロシンキナーゼのリン酸化の開始によ
る、rncタンパク質媒介の哺乳動物細胞侵入の遮断
(Rosenshineら、Infect. Immun.60: 2211(1992));哺
乳動物細胞外マトリックスタンパク質と組織損傷を媒介
する細菌性rncタンパク質との間の細菌付着の遮断;
および、内在装置の埋め込みまたはその他の手術以外に
より開始した感染における病因の正常な進行の遮断に使
用することができる。
【0067】本発明のアンタゴニストおよびアゴニスト
を用いて、例えば、中耳炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄
膜炎、静脈洞炎、膿胸および心内膜炎、特に例えば脳脊
髄液の感染のごとき髄膜炎などの疾患を阻害および治療
することができる。
【0068】ワクチン 本発明の別の態様は、個体、特に哺乳動物における免疫
学的応答を誘発する方法であって、抗体および/または
T細胞免疫応答を生成するのに適当なrnc、またはそ
のフラグメントもしくは変種を個体に接種し、該個体を
感染、特に細菌感染、最も好ましくはストレプトコッカ
ス・ニューモニアエ感染から防御することを含む方法に
関する。またかかる免疫学的応答が細菌複製を遅くする
方法も提供する。本発明のさらにもう一つ別の態様は、
個体における免疫学的応答を誘発する方法であって、in
vivoでrncまたはそのフラグメントまたは変種を発
現するために、該rncまたはそのフラグメントまたは
変種をコードする遺伝子をデリバリーし、例えば、サイ
トカイン産生T細胞または細胞毒性T細胞を含め、抗体
および/またはT細胞免疫応答を生じさせるように免疫
学的応答を誘発し、該個体にて疾患が既に確立されてい
るか、否かにかかわらず該個体を疾患から保護すること
を含む方法に関する。遺伝子を投与する一の方法は、粒
子等のコーティングとして遺伝子を所望の細胞に投与す
ることによるものである。このような核酸ベクターはD
NA、RNA、修飾核酸またはDNA/RNAハイブリ
ッドからなっていてもよい。
【0069】本発明のさらなる態様は、その中に免疫学
的応答を誘発する能力を有するか、または誘発している
宿主に導入されると、その宿主においてrncまたはそ
れからコードされるタンパク質に対する免疫学的応答を
誘発する免疫学的組成物であって、該rncまたはそれ
からコードされるタンパク質の抗原をコードし、発現す
るDNAを含む組換えrncまたはそれからコードされ
るタンパク質からなる組成物に関する。免疫学的応答
は、治療的および予防的に使用でき、抗体免疫またはC
TLまたはCD4+T細胞から生ずるような細胞性免疫
から得ることができる。
【0070】rncまたはそのフラグメントは、それ自
体抗体を産生しないが、第一タンパク質の安定化ならび
に免疫原性および保護特性を有するであろう融合タンパ
ク質の産生能を有する補タンパク質(co−Protein)と
融合させることができる。このような融合組換えタンパ
ク質は、好ましくは、さらに、ヘモフィラス・インフル
エンザ(Hemophilus influenzae)由来のリポプロテイ
ンD、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GS
T)またはベータガラクトシダーゼのような抗原性補タ
ンパク質、タンパク質を可溶化し、その産生および精製
を容易にするような比較的大きい補タンパク質を含む。
さらに、補タンパク質は、免疫系の全身的な刺激を与え
る上で、アジュバントとして作用できる。補タンパク質
は第一タンパク質のアミノまたはカルボキシ末端のいず
れかに結合してもよい。本発明は、本発明のポリペプチ
ドまたはポリヌクレオチドおよび、Sato,Y.ら,Scienc
e, 273: 352(1996) に記載されるような免疫刺激DNA
配列を含む組成物、特にワクチン組成物および方法を提
供する。
【0071】また、本発明は、ストレプトコッカス・ニ
ューモニアエ感染の動物モデルにおけるそのような遺伝
的免疫実験において使用したDNA構築物中で細菌細胞
表面タンパク質の非可変領域をコードすることが明らか
にされた記載のポリヌクレオチドまたはその特定のフラ
グメントを使用する方法も提供するもので、予防的また
は治療的免疫応答を起こさせることのできるタンパク質
エピトープの同定に特に有用である。この方法により、
動物、とりわけヒトにおける細菌感染、特にストレプト
コッカス・ニューモニアエ感染の予防剤または治療剤の
開発のために、動物の必要な器官から感染の抵抗または
除去に特に有用なモノクローナル抗体を産生させること
ができる。
【0072】該ポリペプチドを宿主を免疫化するための
抗原として用い、例えば、損傷組織への細菌の付着を遮
断することにより、細菌の侵入を妨げる特異抗体を生じ
させることができる。組織損傷の例としては、例えば、
機械的、化学的または熱的損傷による、または内在装置
の埋め込みによる皮膚や結合組織の傷、あるいは口、乳
腺、子宮または膣のような粘膜における傷が挙げられ
る。
【0073】本発明はまた、免疫原性組換えタンパク質
と、適当な担体を含むワクチン処方も包含する。タンパ
ク質は胃で分解されうるので、非経口的投与(例えば、
皮下、筋肉内、静脈内、皮内等の投与を包含する)が望
ましい。非経口投与に適した処方は、抗酸化剤、緩衝
剤、抗菌剤、およびその処方を個体の体液、好ましくは
血液と等張にする溶質を含有してもよい、水性および非
水性滅菌注射溶液;懸濁化剤または増粘剤を含有しても
よい、水性および非水性滅菌懸濁液を包含する。処方
は、単位投与または複数投与用容器、例えば、密封され
たアンプルおよびバイアルにて提供され、使用直前に滅
菌液体担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で貯蔵す
ることができる。ワクチン処方はまた、水中油系のごと
き処方の免疫原性を高めるアジュバント系および当該分
野において知られている他の系を有してもよい。投与量
はワクチンの比活性に依存し、慣用的実験操作によって
容易に決定できる。本発明をある種のrncタンパク質
について記載したが、この記載は自然に起こるタンパク
質のフラグメントおよび組換えタンパク質の免疫原性を
実質的に変化させない付加、欠失、置換を有する同様な
タンパク質も包含することが理解されるであろう。
【0074】組成物、キットおよび投与 本発明はまた、上記したポリヌクレオチドまたはポリペ
プチドあるいはそれらのアゴニストまたはアンタゴニス
トを含む組成物に関する。本発明のポリペプチドは、対
象への投与に適した医薬担体のような細胞、組織または
器官用の非滅菌または滅菌担体と組み合わせて使用でき
る。かかる組成物は、例えば、媒体添加または治療上有
効量の本発明のポリペプチドと、医薬上許容される担体
または賦形剤を含む。かかる担体は、限定するものでは
ないが、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グ
リセロール、エタノールおよびその組み合わせを包含す
る。処方は投与方法に適していなければならない。本発
明は、さらには、上記した本発明の組成物の一またはそ
れ以上の成分を充填した、一またはそれ以上の容器を有
してなる診断および医薬用パックおよびキットに関す
る。
【0075】本発明のポリペプチドおよび他の化合物
を、単独で、または、治療用化合物などの他の化合物と
組み合わせて用いてもよい。該医薬組成物は、例えば、
局所、経口、経肛門、経膣、静脈内、腹腔内、筋肉内、
皮下、経鼻、経皮等を含む、いずれかの有効な、都合の
よい方法で投与される。治療および予防において、活性
成分は個体に注射用組成物、例えば、滅菌水性分散液、
好ましくは等張の水性分散液として投与される。また、
組成物は、例えば、軟膏、クリーム、ローション、眼軟
膏、点眼剤、点耳剤、洗口剤、含浸包帯および縫合糸な
らびにエアゾルの形態の局所用処方とすることができ、
適当な通常の添加剤、例えば、保存料、薬剤浸透を助け
る溶媒、軟膏やクリームにおけるエモリエント等を含む
ことができる。そのような局所用処方はまた、適合する
通常の担体、例えば、クリームまたは軟膏基剤、ローシ
ョン用のエタノールまたはオレイルアルコールも含有す
ることができる。このような担体は、処方全量に対して
約1〜約98重量%、通常、約80重量%まで含有でき
る。
【0076】哺乳動物、特にヒトに投与するには、1日
の活性薬剤の用量は、0.01mg/kg〜10mg/
kg、典型的には約1mg/kgである。いずれにして
も、個体に最も適した実際の用量は医者により決定さ
れ、個体の年齢、体重および応答により変化する。上記
の用量は、平均的な場合の例示である。もちろん、より
高いまたは低い用量範囲が適当な個体もあり、それらも
本発明の範囲内である。内在装置には外科移植、補綴お
よびカテーテル、すなわち、個体の体内に導入され、そ
の位置に長時間止まる装置が包含される。例えば、その
ような装置としては、人工関節、心臓弁、ペースメーカ
ー、血管グラフト、血管カテーテル、脊髄液シャント、
尿カテーテル、連続歩行腹膜透析(continuous ambulat
ory peritoneal dialysis:CAPD)カテーテルが挙
げられる。
【0077】本発明の組成物は、内在装置の挿入の直前
に関連する細菌に対する全身的効果を達成するために注
射で投与できる。治療は、手術の後、装置が体内にある
間継続できる。加えて、組成物は、細菌の傷汚染、特
に、ストレプトコッカス・ニューモニアエの傷汚染を防
止するために、いずれの手術用の手術周辺カバーの拡張
にも使用できる。多くの整形外科医は、補綴関節を有す
るヒトは、菌血症を生じ得る歯の治療前に抗生物質によ
る予防を考慮すべきと考えている。後の重い感染は、重
篤な合併症となり、時に、補綴関節の損失および著しい
罹病率、致死率を伴う。したがって、該活性物質を、こ
の状況の予防的抗生物質の代替品として使用することに
まで拡張することができる。
【0078】上記した治療に加えて、本発明の組成物
は、一般に、傷組織に露出したマトリックス・タンパク
質への細菌付着を予防するための傷治療剤、抗生物質予
防に代え、あるいは共に、歯の治療における予防的用途
に使用できる。別法として、本発明の組成物は挿入直前
に内在装置を浸すのに使用できる。該活性物質は、傷ま
たは内在装置を浸する場合、1μg/ml〜10μg/
mlの濃度で使用できる。ワクチン組成物は、都合よく
は、注射剤の形態である。通常のアジュバントを使用し
て免疫応答を促進できる。ワクチン用の適当な単位投与
量は抗体0.5〜5μg/kgであり、この用量を、好
ましくは1〜3週間の間隔で1〜3回投与する。指示し
た用量範囲で、本発明の化合物では、その化合物の適当
な個体への投与を妨げる、有害な毒作用は何も観察され
ない。本明細書において示された各々の参考文献は、出
典明示によりその内容を本明細書中に含める。本願出願
が優先権を主張するいずれの特許出願においてもその内
容を出典明示によりその内容をその中に含まる。
【0079】
【実施例】以下の実施例は、別に詳細に記載したこと以
外は、当業者に周知で慣用的な標準的な技法を用いて実
施する。実施例は例示であって、本発明を限定するもの
ではない。
【0080】実施例1 株の選択、ライブラリーの製
造および配列決定 配列番号1に示すDNA配列を有するポリヌクレオチド
は、イー・コリにおけるストレプトコッカス・ニューモ
ニアエの染色体DNAのクローンライブラリーより得
た。ある場合には、重複するストレプトコッカス・ニュ
ーモニアエDNAを含有する2個またはそれ以上のクロ
ーンからの配列データを用いて、配列番号1の連続した
DNA配列を構築した。ライブラリーは常套手段、例え
ば以下の方法1および2により製造してもよい。全細胞
DNAをストレプトコッカス・ニューモニアエ0100
993より、標準法に従って単離し、二つの方法のいず
れかによりサイズ分画する。
【0081】方法1 標準的方法に従ってサイズ分画するために、全細胞DN
Aを注射針に通して機械的に剪断する。11kbpまで
の大きさのDNAフラグメントをエキソヌクレアーゼお
よびDNAポリメラーゼで処理することによって平滑末
端とし、EcoRIリンカーを付加する。フラグメント
を、EcoRIで切断したベクター、ラムダZapII
に連結し、標準的方法によりライブラリーをパッケージ
ングし、次いでパッケージングしたライブラリーでイー
・コリを感染させる。ライブラリーを標準方法により増
幅させる。
【0082】方法2 全細胞DNAをライブラリーベクターにクローニングす
るための一連のフラグメントを得るのに適当な1つの制
限酵素(例えば、RsaI、PalI、AluI、Bs
hl235I)またはその組み合わせで部分的に加水分
解し、かかるフラグメントを標準的方法に従ってサイズ
分画する。EcoRIリンカーをDNAに連結し、次い
でそのフラグメントをEcoRIで切断したベクター、
ラムダZapIIに連結し、標準的方法によりライブラ
リーをパッケージングし、パッケージングしたライブラ
リーでイー・コリを感染させる。ライブラリーを標準方
法により増幅させる。
【0083】
【配列表】
(1)一般的情報: (i)出願人:ロネット,マイケル・エイ ローゼンバーグ,マーティン (ii)発明の名称: 新規化合物 (iii)配列の数:4 (iv)連絡先: (A)宛名: デチャート・プライス&ローズ (B)通り名: 997レノックスドライブ,ビルディ
ング3,スィート210 (C)都市名: ローレンスビル (D)州名: ニュージャージィ州 (E)国名: アメリカ合衆国 (F)郵便番号: 08543 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体形態:ディスケット (B)コンピューター:IBM コンパチブル (C)オペレーティングシステム:DOS (D)ソフトウェア:ウィンドウズ・バージョン2.0
用のFastSEQ (vi)現出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先の出願データ (A)出願番号: (B)出願日: (viii)代理人等の情報: (A)氏名:ブルーン,アレン (B)登録番号:29135 (C)代理人等における処理番号:GM10013 (ix)テレコミュニケーションの情報: (A)電話番号:609−520−3214 (B)テレファックス番号:609−520−3259 (C)テレックス:
【0084】(2) 配列番号1の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:699塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号1: ATGAAAGAAT TACAAACTGT ACTAAAGAAT CATTTTGCAA TCGAATTTGC AGACAAAAAT 60 TTACTGGAAA CTGCCTTTAC TCATACGAGT TATGCCAATG AGCACCGCCT CTTAAAAATT 120 TCACACAATG AACGCTTGGA ATTTTTAGGA GACGCTGTTC TACAGTTATT GATTTCAGAA 180 TATCTATATA AAAAATATCC TAAAAAGCCT GAAGGTGACC TATCAAAACT CCGTGCTATG 240 ATTGTCCGTG AGGAGAGTTT AGCTGGTTTT GCGCGTGATT GCCAGTTTGA CCAGTTTATC 300 AAGTTGGGTA AAGGGGAAGA AAAATCTGGT GGTCGCAATC GTGACACCAT TCTTGGTGAT 360 GCCTTTGAAG CCTTTCTTGG TGCCCTTCTT TTGGATAAGG ATGTGGCCAA GGTCAAGGAA 420 TTTATCTATC AAGTCATGAT TCCTAAGGTT GAAGCAGGCG AGTTTGAGAT GATTACAGAC 480 TATAAAACCC ATCTCCAAGA GTTGCTTCAG GTCAATGGTG ATGTGGCTAT TCGTTATCAG 540 GTGATTTCTG AAACAGGGCC TGCTCACGAT AAGGTCTTTG ATGTAGAAGT TCTTGTTGAA 600 GGTAAGAGCA TCGGTCAAGG CCAAGGTCGT TCTAAGAAAT TAGCAGAGCA GGAAGCTGCC 660 AAAAATGCCG TTGAGAAGGG GCTGGATTCA TGTATTTAA 699
【0085】(2) 配列番号2の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:232アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号2: Met Lys Glu Leu Gln Thr Val Leu Lys Asn His Phe Ala Ile Glu Phe 1 5 10 15 Ala Asp Lys Asn Leu Leu Glu Thr Ala Phe Thr His Thr Ser Tyr Ala 20 25 30 Asn Glu His Arg Leu Leu Lys Ile Ser His Asn Glu Arg Leu Glu Phe 35 40 45 Leu Gly Asp Ala Val Leu Gln Leu Leu Ile Ser Glu Tyr Leu Tyr Lys 50 55 60 Lys Tyr Pro Lys Lys Pro Glu Gly Asp Leu Ser Lys Leu Arg Ala Met 65 70 75 80 Ile Val Arg Glu Glu Ser Leu Ala Gly Phe Ala Arg Asp Cys Gln Phe 85 90 95 Asp Gln Phe Ile Lys Leu Gly Lys Gly Glu Glu Lys Ser Gly Gly Arg 100 105 110 Asn Arg Asp Thr Ile Leu Gly Asp Ala Phe Glu Ala Phe Leu Gly Ala 115 120 125 Leu Leu Leu Asp Lys Asp Val Ala Lys Val Lys Glu Phe Ile Tyr Gln 130 135 140 Val Met Ile Pro Lys Val Glu Ala Gly Glu Phe Glu Met Ile Thr Asp 145 150 155 160 Tyr Lys Thr His Leu Gln Glu Leu Leu Gln Val Asn Gly Asp Val Ala 165 170 175 Ile Arg Tyr Gln Val Ile Ser Glu Thr Gly Pro Ala His Asp Lys Val 180 185 190 Phe Asp Val Glu Val Leu Val Glu Gly Lys Ser Ile Gly Gln Gly Gln 195 200 205 Gly Arg Ser Lys Lys Leu Ala Glu Gln Glu Ala Ala Lys Asn Ala Val 210 215 220 Glu Lys Gly Leu Asp Ser Cys Ile 225 230
【0086】(2) 配列番号3の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:21塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 GGAAACTGCC TTTACTCATA C 21
【0087】(2) 配列番号4の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:18塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号4: TCTTCCCCTT TACCCAAC 18
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 16/40 C07K 16/40 C12N 9/00 C12N 9/00 C12Q 1/00 C12Q 1/00 G01N 33/53 G01N 33/53 D 33/566 33/566 (71)出願人 595047190 スミスクライン・ビーチャム・パブリッ ク・リミテッド・カンパニー SmithKline Beecham p.l.c. イギリス国ミドルセックス・ティーダブリ ュ8・9イーピー、ブレンフォード、ニュ ー・ホライズンズ・コート(番地の表示な し) (72)発明者 マイケル・アーサー・ロネット アメリカ合衆国19426ペンシルベニア州カ レッジビル、ビクトリア・サークル18番 (72)発明者 マーティン・ローゼンバーグ アメリカ合衆国19468ペンシルベニア州ロ イヤーズフォード、ミンゴ・ロード241番

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号2のアミノ酸を含むポリ
    ペプチドをコードしているポリヌクレオチドに対して少
    なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチド、 (b)寄託株のストレプトコッカス・ニューモニアエ中
    に含まれるrnc遺伝子により発現されるのと同じ成熟
    ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドに対し
    て少なくとも70%の同一性を有するポリヌクレオチ
    ド、 (c)配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも7
    0%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド
    をコードしているポリヌクレオチド、 (d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチド
    に対して相捕的なポリヌクレオチド、および、 (e)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチド
    の少なくとも15個の連続した塩基を含むポリヌクレオ
    チドからなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を
    含む単離ポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ポリヌクレオチドがRNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号1に示される核酸配列を含む請
    求項2記載のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 配列番号1に示されるヌクレオチド1な
    いし699を含む請求項2記載のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列番号2のアミノ酸配列を含むポリペ
    プチドをコードしている請求項2記載のポリヌクレオチ
    ド。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のポリヌクレオチドを含む
    ベクター。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のベクターを含む宿主細
    胞。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の宿主細胞から該DNAに
    よりコードされているポリペプチドを発現させることを
    含む、ポリペプチドの製造方法。
  10. 【請求項10】 rncのポリペプチドまたはフラグメ
    ントを製造する方法であって、請求項8記載の宿主細胞
    を該ポリペプチドまたはフラグメントの産生に十分な条
    件下で培養することを含む方法。
  11. 【請求項11】 配列番号2のアミノ酸配列に対して少
    なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポ
    リペプチド。
  12. 【請求項12】 配列番号2に示されるアミノ酸配列を
    含むポリペプチド。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のポリペプチドに対す
    る抗体。
  14. 【請求項14】 請求項11記載のポリペプチドの活性
    または発現を阻害するアンタゴニスト。
  15. 【請求項15】 治療上有効量の請求項11記載のポリ
    ペプチドを個体に投与することを含む、rncのポリペ
    プチドを必要とする個体の治療方法。
  16. 【請求項16】 治療上有効量の請求項14記載のアン
    タゴニストを個体に投与することを含む、rncのポリ
    ペプチドを阻害する必要のある個体の治療方法。
  17. 【請求項17】 請求項11記載のポリペプチドの発現
    または活性に関連する疾患を診断する方法であって、 (a)該ポリペプチドをコードしている核酸配列を決定
    し、および/または、 (b)個体由来のサンプル中における該ポリペプチドの
    存在または量を解析することからなる方法。
  18. 【請求項18】 請求項11記載のポリペプチドと相互
    作用し、その活性を阻害または活性化する化合物の同定
    方法であって、 化合物とポリペプチドとの相互作用を可能にする条件下
    にて、ポリペプチドを含む組成物とスクリーニングすべ
    き化合物とを接触させ、化合物の相互作用を評価し(該
    相互作用は、、ポリペプチドと化合物の相互作用に応答
    して検出可能シグナルを提供しうる第2の成分に関連し
    ているものである)、 ついで、化合物とポリペプチドとの相互作用により生じ
    るシグナルの存在または不存在を検出することにより、
    化合物がポリペプチドと相互作用し、その活性を活性化
    するかまたは阻害するかどうかを調べることを含む方
    法。
  19. 【請求項19】 哺乳動物における免疫学的応答を誘導
    する方法であって、哺乳動物に、該動物を疾患から防御
    する抗体および/またはT細胞免疫応答を産生するため
    に十分な請求項11記載のrncのポリペプチド、また
    はそのフラグメントまたは変種を接種することを含む方
    法。
  20. 【請求項20】 哺乳動物における免疫学的応答を誘導
    する方法であって、請求項11記載のrncのポリペプ
    チド、またはそのフラグメントまたは変種を発現させる
    ために、請求項11記載のrncのポリペプチド、その
    フラグメントもしくは変種の発現を制御する核酸ベクタ
    ーをインビボで送達して、該動物を疾病から防御する抗
    体および/またはT細胞免疫応答を産生させる免疫学的
    応答を誘導することを含む方法。
JP10193551A 1997-06-05 1998-06-03 新規化合物 Withdrawn JPH11103870A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/869,674 US5866365A (en) 1997-06-05 1997-06-05 RNC polynucleotides
US08/869674 1997-06-05

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11103870A true JPH11103870A (ja) 1999-04-20

Family

ID=25354050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10193551A Withdrawn JPH11103870A (ja) 1997-06-05 1998-06-03 新規化合物

Country Status (4)

Country Link
US (3) US5866365A (ja)
EP (1) EP0882796A3 (ja)
JP (1) JPH11103870A (ja)
CA (1) CA2233591A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5866365A (en) * 1997-06-05 1999-02-02 Smithkline Beecham Corporation RNC polynucleotides
CA2365424A1 (en) * 1999-04-21 2000-10-26 Boston Medical Center Corporation Prevention, diagnosis and treatment of lyme disease
EP1947177A4 (en) * 2005-09-21 2008-11-19 Takara Bio Inc INNOVATIVE ENDORIBONUCLEASE

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0914330A4 (en) * 1996-05-14 2002-01-09 Smithkline Beecham Corp NEW TYPE COMPOUNDS
WO1998006734A1 (en) * 1996-08-16 1998-02-19 Smithkline Beecham Corporation Novel prokaryotic polynucleotides, polypeptides and their uses
EP1400592A1 (en) * 1996-10-31 2004-03-24 Human Genome Sciences, Inc. Streptococcus pneumoniae polynucleotides and sequences
US5866365A (en) * 1997-06-05 1999-02-02 Smithkline Beecham Corporation RNC polynucleotides

Also Published As

Publication number Publication date
EP0882796A3 (en) 2001-04-25
US5866365A (en) 1999-02-02
US6251630B1 (en) 2001-06-26
US6444208B1 (en) 2002-09-03
EP0882796A2 (en) 1998-12-09
CA2233591A1 (en) 1998-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008029344A (ja) 新規化合物
JPH11137267A (ja) 新規化合物
JPH1175861A (ja) 新規糖キナーゼ
JPH11253179A (ja) 新規グルコサミニダ―ゼ
JPH10191987A (ja) 新規3−デヒドロキナ酸シンターゼ
JPH11103871A (ja) 新規化合物
JP2000512485A (ja) 新規化合物
JPH1189585A (ja) 新規Def1
JPH10215882A (ja) 新規トリプトファニルtRNAシンセターゼ
JPH1198993A (ja) 新規化合物
JPH11266880A (ja) 新規dbpA
JPH10201484A (ja) 新規FtsL
JPH11103870A (ja) 新規化合物
JP2000000098A (ja) 新規era
JP2001504682A (ja) 新規化合物
JPH11123089A (ja) 新規化合物
JPH11123088A (ja) 新規化合物
JPH11253173A (ja) 新規ヒスチジンキナーゼ
JP2000509984A (ja) 新規化合物
JPH1198991A (ja) 新規化合物
JPH10313877A (ja) 新規化合物
JPH11137263A (ja) 新規化合物
JPH11137274A (ja) 新規TarF
JPH11146792A (ja) 新規化合物
JPH11103873A (ja) 新規化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050906