JPH10191987A - 新規3−デヒドロキナ酸シンターゼ - Google Patents

新規3−デヒドロキナ酸シンターゼ

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JPH10191987A
JPH10191987A JP9299291A JP29929197A JPH10191987A JP H10191987 A JPH10191987 A JP H10191987A JP 9299291 A JP9299291 A JP 9299291A JP 29929197 A JP29929197 A JP 29929197A JP H10191987 A JPH10191987 A JP H10191987A
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Martin Karl R Burnham
マーティン・カール・ラッセル・バーナム
John Edward Hodgson
ジョン・エドワード・ホッジソン
Jastin Charles Knowles David
デイビッド・ジャスティン・チャールズ・ノウルズ
Richard Oakly Nicholas
リチャード・オークリー・ニコラス
Julie M Pratt
ジュリー・エム・プラット
Winfield Reychard Raymond
レイモンド・ウィンフィールド・レイチャード
Martin Rosenberg
マーテイン・ローゼンバーグ
M Ward Judeth
ジュディス・エム・ワード
Michael A Ronet
マイケル・エイ・ロネット
Patrick V Warren
パトリック・ブイ・ウォーレン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプ
チドおよび該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチ
ドが望まれている。 【解決手段】 本発明は、表1に示したアミノ酸配列と
既知のアミノ酸配列またはAROB BACSU 3−
デヒドロキナ酸シンターゼタンパク質のような他のタン
パク質のアミノ酸配列の相同性を研究することによりそ
のポリペプチドを提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規に同定された
ポリヌクレオチドおよびポリペプチド、およびその製造
および使用、ならびにその変種、アゴニストおよびアン
タゴニスト、およびそれらの使用に関する。特に、これ
らおよび他の点において、本発明は、以下「3−デヒド
ロキナ酸シンターゼ」と呼ばれる芳香族酸生合成遺伝子
ファミリーの新規ポリヌクレオチドおよびポリペプチド
に関する。
【0002】
【従来の技術】抗生物質の開発のための標的としてスタ
フィロコッカス(Staphylococcus)遺伝子および遺伝子
産物を使用することが特に好ましい。スタフィロコッカ
スは、医学的に重要な微生物の属を形成している。それ
らは、侵襲性および毒素原性の2つのタイプの疾病を引
き起こすことが知られている。一般に、侵襲性の感染
は、皮膚表面および深部組織の両方に影響する膿瘍形成
によって特徴づけられる。スタフィロカッカス・アウレ
ウス(S.aureus)は腫瘍患者において菌血症を2次的に
引き起こす主たる原因である。骨髄炎、敗血性関節炎、
敗血性血栓静脈炎および急性細菌性心内膜炎も比較的一
般的である。少なくとも3つの臨床的状態がスタフィロ
コッカスの毒素原性から生じる。これらの病態は、組織
侵襲および菌血症に拮抗する、外毒素の作用の結果であ
る。これらの症状は、スタフィロコッカスによる食中
毒、熱傷皮膚症候群およびトキシックショック症候群を
包含する。
【0003】スタフィロコッカス・アウレウス感染の頻
度は、過去20年で劇的に増加した。これは、多重耐性
株の出現および免疫系の低下した人々の割合が増加した
ことに起因する。標準的抗生物質のいくつかまたはすべ
てに対して耐性であるスタフィロコッカス・アウレウス
株の単離はもはや珍しいものではない。このため、この
生物についての新規抗菌剤および診断試験の両方が必要
とされるようになった。芳香族アミノ酸は公知前駆体で
あるコリスミ酸から細菌中で合成される。細菌におい
て、コリスミ酸自体はホスホエノールピルビン酸および
エリスロース−4−リン酸から、aroB遺伝子によっ
てコードされているシンターゼによって作られる3−デ
ヒドロキナ酸を経由して合成される。エシェリヒア・コ
リ(Escherichia coli)における該遺伝子はクローン化
されている(Millar G, Coggins JRFEBS Lett, 200(1):
11-17(1986)参照)。
【0004】今世紀、相当な労力が抗生物質の発見およ
び開発に費やされた。逆説的に言えば、抗生物質は哺乳
動物における感染を撲滅するために考案されたが、我々
は、宿主の感染症状における病原菌の生理学についてほ
とんど何も知らない。スタフィロコッカス・アウレウス
染色体からの配列を用いて、本発明者らは、感染のいず
れかの段階で、また感染した種々のニッシェより転写し
た細菌遺伝子を同定することを可能とする、RT−PC
Rに基づく方法を開発した。かかる情報を引き出すこと
は、宿主環境に相補的な細菌遺伝子の全体的な応答を理
解するにおいて重要な第一工程である。宿主において広
範囲に転写される既知および未知の機能を有する細菌遺
伝子の情報から、真正細菌にのみ存在する遺伝子をデー
タベース検索することで確認することができる。さらに
は、かかる遺伝子を、感染の維持に関与すると思われる
遺伝子産物の役割および特徴づけられた遺伝子との相同
性により示される生化学的機能の阻害剤のスクリーンの
設置の容易性を考慮して優先順位を付けると、遺伝的欠
失または制御調節技法を用いて遺伝子の本質を研究する
ための候補者名簿の編集が可能となる。in vitroでの増
殖または動物実験における発生病理に必要であることが
示されている遺伝子によって発現されるタンパク質は、
病気の発生に対して広範囲に阻害的である試薬を見いだ
すための抗生物質スクリーニング用の新規標的を提供す
る。本発明は、感染組織、特に急性および慢性感染の両
方において転写されるスタフィロコッカス・アウレウス
WCUH 29ポリヌクレオチドを提供する。
【0005】抗生物質活性について、化合物をスクリー
ニングするのに有用な利点を有する、本発明の新規化合
物などの因子に対する要求があるのは明らかである。か
かる因子は、感染、機能不全および疾病の発生における
役割を決定するためにも有用である。感染、機能不全ま
たは疾病の予防、改善または治癒において役割を果たす
ことができる、かかる因子およびそのアンタゴニストお
よびアゴニストの同定および特徴付けも必要である。本
発明のポリペプチドは、Swiss Prot データベースにお
いてAROB BACSUと同定されている、既知の3−デヒドロ
キシキナ酸シンターゼ(EC 4.6.1.3)タンパク質に対し
てアミノ酸配列相同性を有する。Swiss Prot受託番号 P
31102を参照のこと。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一の目的は、
表1(配列番号:2)に示したアミノ酸配列とAROB BAC
SU 3−デヒドロキナ酸シンターゼタンパク質のごとき
他のタンパク質の既知のアミノ酸配列(複数でも可)の
間の相同性によって、新規3−デヒドロキナ酸シンター
ゼポリペプチドと同定されたポリペプチドを提供するこ
とである。本発明のさらなる目的は、3−デヒドロキナ
酸シンターゼポリペプチドをコードするポリヌクレオチ
ド、特に、本明細書中、3−デヒドロキナ酸シンターゼ
として示されるポリペプチドをコードするポリヌクレオ
チドを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の特に好ましい具
体例において、ポリヌクレオチドは、完全長の遺伝子を
含む、表1(配列番号:1)に示した配列を含んでなる
3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプチドをコードす
る領域またはそれの変種を含む。本発明の特に好ましい
もう一つの具体例において、表1(配列番号:2)のア
ミノ酸配列を含んでなるスタフィロコッカス・アウレウ
ス由来の新規3−デヒドロキナ酸シンターゼタンパク質
またはそれの変種がある。本発明のもう一つの態様によ
れば、寄託株に含まれるスタフィロコッカス・アウレウ
スWCUH29株によって発現可能なマチュア・ポリペプチド
をコードする単離核酸分子が提供される。
【0008】本発明のさらなる態様に従って、mRN
A、cDNA、ゲノムDNAを含め、3−デヒドロキナ
酸シンターゼ、特にスタフィロコッカス・アウレウスの
3−デヒドロキナ酸シンターゼをコードする単離核酸分
子を提供する。本発明のさらなる具体例は、生物学的、
診断学的、予防学的、臨床的、または治療的に有用なそ
れの変種、およびそれらと同じものを含んでなる組成物
を包含する。本発明のもう一つの態様に従って、治療ま
たは予防目的、特に遺伝的免疫化のための本発明ポリヌ
クレオチドの使用を提供する。本発明の特に好ましい具
体例には、天然の3−デヒドロキナ酸シンターゼの対立
遺伝子変種およびそれによってコードされるポリペプチ
ドがある。
【0009】本発明のもう一つの態様は、本明細書中、
3−デヒドロキナ酸シンターゼと称されるスタフィロコ
ッカス・アウレウスの新規ポリペプチドならびに生物学
的、診断学的、予防学的、臨床的、または治療的に有用
なそれの変種、およびそれらを含んでなる組成物を提供
することである。本発明の特に好ましい具体例には、天
然の3−デヒドロキナ酸シンターゼ遺伝子の対立遺伝子
によってコードされる3−デヒドロキナ酸シンターゼポ
リペプチドの変種がある。本発明の好ましい具体例にお
いて、前述の3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプチ
ドを製造する方法を提供する。
【0010】本発明のさらにもう一つの態様に従って、
例えば、抗体を含め、抗菌剤として有用なかかるポリペ
プチドに対する阻害剤を提供する。本発明のある好まし
い具体例に従って、3−デヒドロキナ酸シンターゼの発
現を評価し、疾患、例えば、上気道感染(例えば中耳
炎、細菌性気管炎、急性咽頭蓋炎、甲状腺炎)、下気道
感染(例えば蓄膿症、肺膿瘍)、心臓感染(例えば感染
性心内膜炎)、消化器感染(例えば分泌性下痢、脾臓膿
瘍、腹膜後膿瘍)、CNS感染(例えば大脳膿瘍)、眼
感染(例えば眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、眼内炎、前中隔
(preseptal)および眼窩蜂巣炎、涙嚢炎)、腎および尿
管感染(例えば副睾丸炎、腎内および腎周囲膿瘍、トキ
シックショック症候群)、皮膚感染(例えば膿痂疹、毛
嚢炎、皮膚膿瘍、蜂巣炎、創傷感染、細菌性筋炎)、骨
および関節感染(例えば敗血症性関節炎、骨髄炎)のご
とき疾病を治療し、遺伝的変種をアッセイし、細菌、特
にスタフィロコッカス・アウレウス細菌に対する免疫学
的応答を引き起こすために3−デヒドロキナ酸シンター
ゼポリペプチドまたはポリヌクレオチドを生物に投与す
るための、産物、組成物および方法を提供する。
【0011】本発明のこのおよび別の態様のある好まし
い具体例に従って、3−デヒドロキナ酸シンターゼポリ
ヌクレオチド配列に、特に、厳しい条件下でハイブリダ
イゼーションするポリヌクレオチドを提供する。本発明
のある好ましい具体例において、3−デヒドロキナ酸シ
ンターゼポリペプチドに対する抗体を提供する。本発明
の別の具体例において、本発明のポリペプチドまたはポ
リヌクレオチドを、スクリーニングすべき化合物が該ポ
リペプチドまたはポリヌクレオチドと結合ないしは他の
相互反応できる条件下、ポリペプチドまたはポリヌクレ
オチドと化合物の結合または相互作用に応じて検出可能
なシグナルを提供することができる第2の成分と共に、
該化合物と接触させて該化合物との結合ないしは相互反
応を評価し;該ポリペプチドまたはポリヌクレオチドと
化合物との結合ないしは相互反応からのシグナルの有無
を検出して、該化合物が該ポリペプチドまたはポリヌク
レオチドと結合ないし相互反応し、その活性を活性化ま
たは阻害するかどうかを測定することを特徴とする、本
発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドと結合する
か、あるいは相互作用し、その活性を阻害または活性化
する化合物を同定する方法を提供する。
【0012】本発明のさらにもう一つの態様に従って、
3−デヒドロキナ酸シンターゼのアゴニストおよびアン
タゴニスト、好ましくは静菌的または殺菌的アゴニスト
およびアンタゴニストを提供する。本発明のさらなる態
様において、単細胞または多細胞生物に投与するための
3−デヒドロキナ酸シンターゼポリヌクレオチドまたは
3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプチドを含んでな
る組成物を提供する。本発明で開示される精神および範
囲内の様々な変更および修飾は、以下の記載を読むこ
と、および、本開示物の他の部分を読むことから、当業
者に容易に明らかとなるであろう。
【0013】
【発明の実施の態様】
定義 本明細書において頻繁に用いられるある単語のその理解
を容易にするために以下に定義する。「宿主細胞」は、
外来性のポリヌクレオチド配列によって形質転換または
トランスフェクションされた細胞、あるいは形質転換ま
たはトランスフェクションされ得る細胞である。
【0014】「同一性」は、当該分野に置いて知られて
いるごとく、配列を比較することによって決定されるご
とき2つまたはそれ以上のポリペプチド配列、または2
つまたはそれ以上のポリヌクレオチド配列の間の関係で
ある。当該分野において「同一性」は、場合によって
は、かかる配列の鎖の間の一致性によって決定されるよ
うな、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列の間の
配列の関連性の度合いも意味する。「同一性」および
「類似性」は、公知の方法により容易に計算することが
できる。例えば、これに限定されないが、Computationa
l Molecular Biology, Lesk, A. M., ed., Oxford Univ
ersity Press, New York, 1988; Biocomputing:Informa
tics and Genome Profects, Smith, D. W., ed., Acade
mic Press, New York, 1993; Computer Analysis of Se
quence Data, Part I, Griffin, A. M., and Griffin
H. G., eds., Humana Press, New Jersey, 1994; Seque
nce Analysis in Molecular Biology, von Heinje, G.,
Academic Press, 1987; and Sequence Analysis Prime
r, Gribskov, M. and Devereux, J., eds., M Stockton
Press, New York, 1991; and Carillo, H., and Lipma
n, D., SIAM J. AppliedMath., 48:1073(1988)に記載の
方法が挙げられる。同一性を決定する好ましい方法は、
試験する配列間のもっとも大きな一致を与えるようにデ
ザインされている。同一性および類似性を決定する方法
は、公的に手に入るコンピュータープログラムに書き込
まれている。2つの配列間の同一性および類似性を決定
する好ましいコンピュータープログラムの方法は、GC
Gプログラムパッケージ(Devereux, J., et al., Nucl
eic Acids Research 12(1):387(1984))、BLAST
P、BLASTN、およびFASTA(Atschul. S. F.
et al., J. Molec. Biol. 215:403(1990))を包含する
が、これに限定されない。BLASTプログラムはNC
BIおよび他の供給源から公的に手に入れることができ
る(BLAST Manual, Altschul, S., et al., NCBI NLM N
IH Bethesda, MD 20894;Altschul, S., et al.,J. Mol.
Biol. 215:403-410(1990))。一例として、例えば、配
列番号:1の参照ポリヌクレオチド配列と少なくとも9
5%の「同一性」を有するヌクレオチド配列を有するポ
リヌクレオチドは、そのポリヌクレオチド配列が配列番
号:1の参照ヌクレオチド配列の各100ヌクレオチド
当たり5つまでの点突然変異を有してもよいことを除い
て、そのポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が参照配
列と同一であることを意図とする。言い換えると、参照
ヌクレオチド配列と少なくとも95%同一であるヌクレ
オチド配列を有するポリヌクレオチドを得るためには、
参照配列においてヌクレオチドの5%までが欠失または
他のヌクレオチドで置換されていてもよく、あるいは参
照配列における全ヌクレオチドの5%までの数のヌクレ
オチドが参照配列中に挿入されていてもよい。参照配列
のこれらの変異は、参照配列の5'または3'末端部位、
またはそれらの末端部位の間のどこで起こってもよく、
参照配列中のヌクレオチドの間に別々に散在しても、あ
るいは、参照配列中の一つまたはそれ以上の連続したグ
ループ中に存在してもよい。同様に、例えば、配列番
号:2の参照アミノ酸配列と少なくとも95%の同一性
を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドは、そのポ
リペプチド配列が配列番号:2の参照アミノ酸配列の各
100アミノ酸当たり5つまでのアミノ酸変異を有して
もよいことを意図とする。言い換えると、参照アミノ酸
配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を有す
るポリペプチドを得るためには、参照配列においてアミ
ノ酸残基の5%までが欠失または他のアミノ酸で置換さ
れていてもよく、あるいは、参照配列における全アミノ
酸残基の5%までの数のアミノ酸が参照配列中に挿入さ
れていてもよい。参照配列のこれらの変化は、参照アミ
ノ酸配列のアミノまたはカルボキシ末端部位、またはそ
れらの末端部位の間のどこで起こってもよく、参照配列
中の残基の間に別々に散在しても、あるいは参照配列中
の一つまたはそれ以上の連続したグループ中に存在して
もよい。
【0015】「単離」とは、「人の手」によって天然状
態から変化させられていること、すなわち、天然物の場
合、本来の環境から変化させられ、あるいは本来の環境
から除去されること、あるいはその両方を意味する。例
えば、生体に天然に存在するポリヌクレオチドまたはポ
リペプチドは「単離」されていないが、天然状態におけ
る共存物質から分離されている同じポリヌクレオチドま
たはポリペプチドは、その語が本明細書で用いられる場
合、「単離」されている。
【0016】一般に、「ポリヌクレオチド」とはポリリ
ボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドの
いずれをもいい、未修飾RNAまたはDNAあるいは修
飾RNAまたはDNAであってもよい。これに限定され
ないが、「ポリヌクレオチド」は、1本鎖および2本鎖
DNA、1本鎖および2本鎖領域の混ざったDNA、1
本鎖、2本鎖および3本鎖領域の混ざったDNA、1本
鎖および2本鎖RNA、および1本鎖および2本鎖領域
の混ざったRNA、1本鎖であるDNAおよびRNAを
含んでなるハイブリッド分子をいい、より典型的には、
2本鎖または3本鎖領域のものまたは1本鎖および2本
鎖領域の混ざったものをいう。さらに、本明細書の用語
「ポリヌクレオチド」は、RNAまたはDNAあるいは
RNAおよびDNAの両方を含んでなる3本鎖領域をい
う。かかる領域中の鎖は同じ分子由来であってもよく、
また異なる分子由来であってもよい。その領域は1つま
たはそれ以上の分子の全体を含んでいてもよいが、より
典型的には、分子のいくつかの領域のみを含む。3本鎖
らせん領域の分子の1つは、しばしば、オリゴヌクレオ
チドである。本明細書の用語「ポリヌクレオチド」は、
1個またはそれ以上の修飾塩基を含む上記DNAまたは
RNAも包含する。かくして、安定性または他の理由の
ために修飾された骨格を有するDNAまたはRNAは、
本明細書にいう「ポリヌクレオチド」である。さらに、
イノシンなどの普通でない塩基、またはトリチル化塩基
のような修飾塩基を含む、DNAまたはRNA(2つの
例だけを示す)も本明細書にいうポリヌクレオチドであ
る。多種の修飾がDNAおよびRNAについて行われて
おり、当業者に知られた多くの有用な目的に役立ってい
ることが認識されるであろう。本明細書の用語「ポリヌ
クレオチド」は、かかる化学的、酵素的、または代謝的
に修飾された形態のポリヌクレオチド、ならびにウイル
スおよび、例えば単純型細胞および複合型細胞を包含す
る細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化学的形態を包
含する。「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴヌク
レオチドといわれる短いポリヌクレオチドも包含する。
【0017】「ポリペプチド」は、ペプチド結合または
修飾ペプチド結合により互いに結合した2個またはそれ
以上のアミノ酸を含んでなるいずれのペプチドまたはタ
ンパク質をもいう。「ポリペプチド」は、通常、ペプチ
ド、オリゴペプチドおよびオリゴマーともいわれる短い
鎖、および一般にタンパク質といわれる長い鎖の両方を
いう。ポリペプチドは、遺伝子コードされている20個
のアミノ酸以外のアミノ酸を含んでいてもよい。「ポリ
ペプチド」は、プロセッシングおよび他の翻訳後の修飾
のごとき天然プロセスのみならず化学的修飾法のいずれ
かによって修飾されたものを包含する。かかる修飾は、
基本テキストおよびさらに詳細な研究論文、ならびに膨
大な研究文献にも詳しく記載されており、それらは当業
者によく知られている。所定のポリペプチド中のいくつ
かの部位において、同じ程度に、または、様々な程度に
同じタイプの修飾が存在してもよいことが理解されよ
う。所定のポリペプチドは多くのタイプの修飾を含んで
いてもよい。ペプチド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノ
末端またはカルボキシル末端を含め、ポリペプチドのい
ずれの場所においても修飾は起こり得る。修飾は、例え
ば、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミ
ド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌク
レオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質ま
たは脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトール
の共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の形成、脱
メチル化、共有結合による架橋の形成、システインの形
成、ピログルタメートの形成、ホルミル化、ガンマ−カ
ルボキシル化、グリコシレーション、GPIアンカー形
成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイ
ル化、酸化、タンパク質分解的プロセッシング、リン酸
化、プレニル化、ラセミ化、グリコシレーション、脂質
付加、硫酸化、グルタミン酸残基のガンマ−カルボキシ
ル化、水酸化、およびADPリボシル化、セレノイル
化、硫酸化、アルギニル化のごとき転移−RNAにより
媒介されるタンパク質へのアミノ酸付加、および、ユビ
キチン化を包含する。例えば、PROTEINS-STRUCTURE AND
MOLECULAR PROPERTIES,2nd Ed.,T.E.Creighton,W.H.Fr
eemen and Company,New York(1993)、POSTTRANSLATIONA
L COVALENT MODIFICATION OF PROTEINS,B.C.Johnson,E
d.,Academic Press,New York(1983)中、Wold,F.,Posttr
anslational Protein Modifications:Prespectives and
Prospects,pgs.1-12;Seifter et al., Meth.Enzymol.
182:626-646(1990)およびRattan et al., Protein Synt
hesis: PosttranslationalModifications and Aging. A
nn. N.Y. Acad. Sci. 663:48-62(1992)参照。ポリペプ
チドは分枝または環状であってもよく、分枝していても
いなくてもよい。環状、分枝および分枝環状ポリペプチ
ドは、翻訳後天然に起こるプロセッシングの結果であっ
てもよく、および同様に全く合成的な方法で作られても
よい。
【0018】本明細書の用語「変種」とは、各々、参照
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるが、本
質的な性質はもとのままであるポリヌクレオチドまたは
ポリペプチドをいう。ポリヌクレオチドの典型的な変種
は、もう一つの参照ポリヌクレオチドとはヌクレオチド
配列において異なる。変種のヌクレオチド配列における
変化は、参照ポリヌクレオチドによりコードされるポリ
ペプチドのアミノ酸配列を変化させても、させなくても
よい。ヌクレオチドの変化は、以下に議論するごとく、
参照配列によりコードされるポリペプチド中にてアミノ
酸置換、付加、欠失、融合および切断を引き起こしても
よい。ポリペプチドの典型的な変種は、もう一つの参照
ポリヌクレオチドとはアミノ酸配列において異なる。一
般に、相違は、参照ポリペプチドとその変種の配列が全
体的に非常に類似しており、多くの領域において同一で
あるように限定される。変種および参照ポリペプチド
は、1個またはそれ以上の置換、付加、欠失のいずれか
の組み合わせによりアミノ酸配列が異なっていてもよ
い。置換または挿入されたアミノ酸残基は遺伝コードに
よりコードされていてもいなくてもよい。ポリヌクレオ
チドまたはポリペプチドの変種は、対立遺伝子変種のご
とき天然のものであってもよく、または天然に存在する
ことが知られていない変種であってもよい。ポリヌクレ
オチドおよびポリペプチドの天然に存在しない変種は、
突然変異導入法、直接合成、および当業者に知られてい
る他の組換え方法によって作られてもよい。
【0019】本発明は、以下により詳細に記載されてい
る、新規3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプチドお
よびポリヌクレオチドに関する。特に、本発明は、スタ
フィロコッカス・アウレウスの新規な3−デヒドロキナ
酸シンターゼのポリペプチドおよびポリヌクレオチドに
関するものであり、それは、Swiss Protデータベースに
ある3−デヒドロキナ酸シンターゼ(EC 4.6.1.3)タン
パク質(AROB BACSU)に対するアミノ酸配列相同性によ
って関係づけられる。Swiss Prot受託番号P31102を参照
のこと。本発明は、本質的に、表1(配列番号:1)お
よび表1(配列番号:2)に各々示すヌクレオチド配列
およびアミノ酸配列を有する3−デヒドロキナ酸シンタ
ーゼに関するものであり、寄託株におけるDNAの3−
デヒドロキナ酸シンターゼヌクレオチド配列およびそれ
によってコードされるアミノ酸配列に関する。
【0020】
【表1】3−デヒドロキナ酸シンターゼポリヌクレオチ
ドおよびポリペプチド配列
【0021】(A)スタフィロコッカス・アウレウス3
−デヒドロキナ酸シンターゼポリヌクレオチド配列(配
列番号:1)由来の配列
【化1】
【0022】(B)本表(配列番号:2)におけるポリ
ヌクレオチド配列から推定される3−デヒドロキナ酸シ
ンターゼポリペプチド配列
【化2】
【0023】(C)ポリヌクレオチド配列の具体例(配
列番号:1)
【化3】
【0024】(D)ポリペプチド配列の具体例(配列番
号:2)
【化4】
【0025】(E)スタフィロコッカス・アウレウス3
−デヒドロキナ酸シンターゼポリヌクレオチドORF配
列(配列番号:3)由来の配列
【化5】
【0026】(F)本表(配列番号:4)におけるポリ
ヌクレオチドORF配列から推定される3−デヒドロキ
ナ酸シンターゼポリペプチド配列
【化6】
【0027】寄託材料 スタフィロコッカス・アウレウス WCUH 29株を含む寄託
物は、National Collections of Industrial and Marin
e BActeria Ltd.(本明細書中、NCIMB),23St.Machar D
rive, Aberdeen AB2 1RY, Scotlandに1995年9月1
1日に寄託されており、NCIMB受託番号40771を付され、
寄託後はスタフィロコッカス・アウレウス WCUH29と呼
ばれている。スタフィロコッカス・アウレウス寄託株
は、本明細書中「寄託株」または「寄託株のDNA」と
いう。寄託株は完全長の3−デヒドロキナ酸シンターゼ
遺伝子を含む。寄託株に含まれるポリヌクレオチド配列
ならびにそれによってコードされているポリペプチドの
アミノ酸配列は、本明細書中の配列の記載と不一致の場
合に調節するものである。
【0028】寄託株の寄託は、特許手続き上の微生物寄
託の国際承認に関するブダペスト条約の条件下でなされ
ている。特許が発行されると何らの制限または条件もな
く、最終的に株は分譲される。寄託株は当業者の便宜の
ためにのみ提供され、35U.S.C.112条の下に要
求されるような、寄託が実施可能要件であることを承認
するものではない。寄託物を製造、使用または販売する
ためにはライセンスが必要であるが、そのようなライセ
ンスはここでは賦与されていない。
【0029】ポリペプチド 本発明のポリペプチドは、表1(配列番号:2)のポリ
ペプチド(特にマチュア・ポリペプチド)、ならびに、
特に3−デヒドロキナ酸シンターゼの生物学的活性を有
し、表1(配列番号:2および4)のポリペプチドまた
はその関連部分と少なくとも70%の同一性、好ましく
は表1(配列番号:2および4)のポリペプチドと少な
くとも80%の同一性、およびさらに好ましくは表1
(配列番号:2および4)のポリペプチドと少なくとも
90%の類似性(さらに好ましくは少なくとも90%の
同一性)、なおさらに好ましくは表1(配列番号:2お
よび4)のポリペプチドと少なくとも95%の類似性
(なおさらに好ましくは少なくとも95%の同一性)を
有するポリペプチドおよびフラグメントを包含し、また
通常少なくとも30個のアミノ酸、さらに好ましくは少
なくとも50個のアミノ酸を含むようなポリペプチド部
分を有する、かかるポリペプチドの部分も包含する。
【0030】本発明は、表1(D)(配列番号:2)に
示す式のポリペプチドも包含し、ここに、アミノ末端の
Xは水素、およびカルボキシル末端のYは水素または金
属、R1およびR2はいずれかのアミノ酸残基であり、n
は1ないし1000の間の整数である。Rが1より多い
場合、いずれかのR基によって示されるアミノ酸残基鎖
は、ヘテロポリマーまたはホモポリマーのいずれかであ
ってもよく、好ましくはヘテロポリマーである。フラグ
メントは、その全体が前述のポリペプチドのアミノ酸配
列のすべてではないが、一部と同じであるアミノ酸配列
を有する変種ポリペプチドである。3−デヒドロキナ酸
シンターゼポリペプチドと同様、フラグメントは「自立
している」であるか、または一の部分もしくは領域、最
も好ましくは単一の連続した領域、単一のより大きなポ
リペプチドを形成するより大きなポリペプチド内に含ま
れていてもよい。
【0031】好ましいフラグメントは、例えば、アミノ
末端を含む一連の残基、またはカルボキシル末端を含む
一連の残基のごとき、表1(配列番号:2および4)の
アミノ酸配列またはその変種の一部を有する切断ポリペ
プチドを包含する。宿主細胞、特にスタフィロコッカス
・アウレウスにおける本発明のポリペプチドの分解形態
もまた好ましい。さらに、アルファーヘリックスおよび
アルファーヘリックス形成領域、ベータシートおよびベ
ータシート形成領域、ターンおよびターン形成領域、コ
イルおよびコイル形成領域、親水領域、疎水領域、アル
ファー両親媒性領域、ベータ両親媒性領域、可変領域、
表面形成領域、基質結合領域、および高抗原性指標領域
を含んでなるフラグメントのごとき、構造的または機能
的属性により特徴づけられたフラグメントも好ましい。
【0032】類似活性もしくは改善活性を有するもの、
または望ましくない活性を減じたフラグメントを含め、
3−デヒドロキナ酸シンターゼの活性を媒介するフラグ
メントである、生物学的に活性なフラグメントもまた好
ましい。動物、特にヒトにおける抗原性または免疫原性
フラグメントも包含される。スタフィロコッカス・アウ
レウスの生存に必須の機能、または個体、特にヒトに疾
病の開始または原因維持能を与える、酵素の受容体また
はドメインを含んでなるフラグメントが特に好ましい。
本発明ポリペプチドのフラグメントである変種を、ペプ
チド合成によって対応する完全長のポリペプチドを合成
するために使用してもよく、従って、これらの変種を、
完全長の本発明のポリペプチドを合成するための中間体
として使用してもよい。
【0033】ポリヌクレオチド 本発明のもう一つの態様は、表1(配列番号:2および
4)の推定アミノ酸配列を有する3−デヒドロキナ酸シ
ンターゼポリペプチドをコードする完全長の遺伝子を含
む、単離されたポリヌクレオチドおよびそれに密接に関
係したポリヌクレオチドおよびそれの変種に関する。
【0034】表1(配列番号:1および3)に示すポリ
ヌクレオチド配列のような、本明細書に提供する情報を
用いた場合、3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプチ
ドをコードする本発明のポリヌクレオチドを、例えば、
出発材料としてスタフィロコッカス・アウレウスWCU
H29細胞を用い、細菌からの染色体DNAフラグメン
トをクローニングおよび配列決定し、続いて、完全長の
クローンを得ることができる方法などの標準的なクロー
ニングおよびスクリーニング方法を用いて得ることがで
きる。例えば、表1(配列番号:1および3)に示す配
列のごとき本発明ポリヌクレオチド配列を得るために
は、典型的には、E.coliまたは他の適当な宿主における
スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29の染色体
DNAクローンライブラリーを、部分配列由来の、好ま
しくは17量体またはそれ以上の長さの放射性標識オリ
ゴヌクレオチドにてプローブする。次いで、プローブの
DNAに同一であるDNAを有するクローンは厳密な条
件を用いて区別できる。元の配列から設計した配列決定
用プライマーを用いてこのように同定した個々のクロー
ンの配列決定を行うことにより、両方向に配列を伸長さ
せ、全遺伝子配列を決定することができる。都合よく
は、プラスミドクローンから調製した変性二本鎖DNA
を用いてかかる配列決定を実施する。適切な技法につい
ては、Maniatis,T.、Fritsch,E.F.およびSambrook et a
l., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd E
d.;Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Sprin
g Harbor, New York (1989)に記載されている(Screeni
ng By Hybridization 1.90およびSequencing Denatured
Double-Stranded DNA Templates 13.70を参照のこ
と)。例えば、表1(配列番号:1)に示すポリヌクレ
オチドは、スタフィロコッカス・アウレウスWCUH2
9由来のDNAライブラリー中で発見されたものであ
る。
【0035】表1(配列番号:1)に示すDNA配列
は、当該分野でよく知られているアミノ酸残基分子量の
値を用いて計算された推定分子量を有する、表1(配列
番号:2)に示すアミノ酸残基とほぼ同じ数を有するタ
ンパク質をコードするオープンリーディングフレームを
含有する。配列番号:1のヌクレオチドの1番目ないし
936番目の間のポリヌクレオチドは、配列番号:2の
ポリペプチドをコードする。停止コドンは、配列番号:
1の939番目のヌクレオチドで始まる。
【0036】本発明の3−デヒドロキナ酸シンターゼ
は、寄託株の3−デヒドロキナ酸シンターゼをコードす
るDNAの配列決定の結果によって示されるごとく、芳
香族酸合成遺伝子ファミリーの他のタンパク質に構造的
に関連している。そのタンパク質は、既知タンパク質の
中で、AROB BACSU 3−デヒドロキナ酸シン
ターゼタンパク質に対して最も大きな相同性を示す。表
1(配列番号:2)の3−デヒドロキナ酸シンターゼ
は、Swiss Prot データベースにある3−デヒドロキナ
酸シンターゼ(EC4.6.1.3)タンパク質(AROB B
ACSU)のアミノ酸配列と、全長に亙って約52%の
同一性、および全長にわたり約72%の類似性を有す
る。Swiss Prot受託番号P31102を参照のこと。
【0037】本発明は、表1(配列番号:1)のコーデ
ィング配列と、その全長にわたり同一であるポリヌクレ
オチド配列を提供する。本発明はまた、マチュア・ポリ
ペプチドまたはそれらのフラグメントのコーディング配
列自体、および、リーダーまたは分泌配列、プレ、プ
ロ、プレプロタンパク質配列をコードするコーディング
配列のごとき他のコーディング配列を有するリーディン
グ・フレーム中の該マチュア・ポリペプチドまたはフラ
グメントのコーディング配列も提供する。ポリヌクレオ
チドは、例えば、転写される非翻訳配列、停止シグナ
ル、リボソーム結合部位、mRNA安定化配列、イント
ロン、ポリアデニル化シグナル、および付加アミノ酸を
コードする付加コーディング配列のごとき非コーディン
グ5'および3'配列を包含する非コーディング配列も含
むが、これらに限定するものではない。例えば、融合ポ
リペプチドの精製を容易にするマーカー配列がコードさ
れていてもよい。本発明のある具体例において、マーカ
ー配列は、pQEベクター(Qiagen, Inc.)に提供され
るごときヘキサ−ヒスチジンペプチドであり、それはGe
ntz et al., Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86:821-824(1
989)に記載されており、または、HAタグ(Wilson et
al., Cell 37:767(1984))である。本発明のポリヌ
クレオチドは、構造遺伝子および遺伝子発現を調節する
関連した天然の配列を含んでなるポリヌクレオチドも包
含するが、これらに限定されるものではない。
【0038】本発明の好ましい具体例は、3−デヒドロ
キナ酸シンターゼポリペプチドをコードする表1の配列
番号:1に示す1ないし936または939のヌクレオ
チドを含んでなるポリヌクレオチドである。本発明は、
表1(C)(配列番号:1)に示す式のポリペプチドも
包含し、ここに、分子の5'末端のXは水素、および分
子の3'末端のYは水素または金属、R1およびR2はい
ずれかの核酸残基であり、nは1ないし1000の間の
整数である。Rが1より多い場合、いずれかのR基によ
って示される核酸残基の鎖は、ヘテロポリマーまたはホ
モポリマーのいずれかであってもよく、好ましくはヘテ
ロポリマーである。
【0039】本明細書で用いる「ポリペプチドをコード
するポリヌクレオチド」なる用語は、本発明ポリペプチ
ド、特に表2(配列番号:2)に示すアミノ酸配列を有
する細菌のポリペプチドで、さらに詳細にはスタフィロ
コッカス・アウレウスの3−デヒドロキナ酸シンターゼ
のポリペプチドをコードする配列を包含するポリヌクレ
オチドを包含する。この用語はまた、コーディングおよ
び/または非コーディング配列も包含してもよい付加的
領域と一緒に、ポリペプチドをコードする単一の連続領
域または不連続領域(例えば組み込まれたファージもし
くは挿入配列または修正により分断される)を含むポリ
ヌクレオチドを包含する。
【0040】本発明はさらに、表1(配列番号:2)の
推定アミノ酸配列を有するポリペプチドの変種をコード
する、本明細書に記載したポリヌクレオチドの変種に関
する。本発明のポリヌクレオチドのフラグメントである
変種を、完全長の本発明のポリヌクレオチドを合成する
ために使用してもよい。さらに、特に好ましい具体例
は、いくつか、少しの、5〜10、1〜5、1〜3、
2、1または0個のアミノ酸残基が、いずれかの組み合
わせで、置換、欠失または付加された、表1(配列番
号:2)の3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプチド
のアミノ酸配列を有する3−デヒドロキナ酸シンターゼ
変種をコードするポリヌクレオチドである。中でも特に
好ましいのは、3−デヒドロキナ酸シンターゼの特性お
よび活性を変化させないサイレント置換、付加および欠
失である。
【0041】本発明のさらに好ましい具体例は、表1
(配列番号:2および4)に示すアミノ酸配列を有する
3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプチドをコードす
るポリヌクレオチドに対し、全長に亙って少なくとも7
0%同一であるポリヌクレオチドおよびかかるポリヌク
レオチドに相補的なポリヌクレオチドである。また別
に、最も好ましいのは、寄託株の3−デヒドロキナ酸シ
ンターゼポリペプチドをコードしているポリヌクレオチ
ドに対し、全長にわたり少なくとも80%同一である領
域を含むポリヌクレオチドおよびそれらに相補的なポリ
ヌクレオチドである。この点において、その同じものと
全長にわたり少なくとも90%同一であるポリヌクレオ
チドが特に好ましく、特に好ましいポリヌクレオチドの
中でも少なくとも95%の同一性を有するものが特に好
ましい。さらに少なくとも95%の同一性を有するもの
の中でも少なくとも97%であるのがより好ましく、中
でも少なくとも98%および少なくとも99%であるの
が特に好ましく、さらに少なくとも99%であるのがよ
り好ましい。
【0042】好ましい具体例は、表1(配列番号:1)
のDNAによりコードされるマチュア・ポリペプチドと
実質的に同一の生物学的機能または活性を保持するポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチドである。さらに
本発明は、本明細書にて上記した配列にハイブリダイゼ
ーションするポリヌクレオチドに関する。この点に関し
て、特に本発明は、厳密な条件下で本明細書で上記した
ポリヌクレオチドにハイブリダイゼーションするポリヌ
クレオチドに関する。本明細書で用いる「厳密な条件」
および「厳密なハイブリダイゼーション条件」なる語
は、ハイブリダイゼーションが、配列間で少なくとも9
5%、好ましくは少なくとも97%の同一性がある場合
のみに起こることを意味する。厳密なハイブリダイゼー
ション条件の例としては、50%ホルムアミド、5xS
SC(150mM NaCl、15mM クエン酸三ナト
リウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5
xデンハーツ溶液、10%硫酸デキストラン、および2
0μg/mlの変性され剪断されたサケ精子DNAを含
有する溶液中、42℃で一晩インキュベーションし、続
いて約65℃で0.1xSSC中でハイブリダイゼーシ
ョン支持体を洗浄するものである。ハイブリダイゼーシ
ョンおよび洗浄条件は周知であり、Sambrook et al., M
olecular Cloning: A LaboratoryManual、Second Editi
on, Cold Spring Harbor, N. Y.(1989)、特にその第1
1章に例示されている。
【0043】本発明はまた、実質的に、厳密なハイブリ
ダイゼーション条件下、配列番号:1または配列番号:
3に示すポリヌクレオチド配列の完全遺伝子を含有する
適当なライブラリーを、配列番号:1に示す該ポリヌク
レオチド配列の配列を有するプローブまたはそのフラグ
メントでスクリーニングし、該DNA配列を単離するこ
とにより得られるポリヌクレオチド配列からなるポリヌ
クレオチドを提供する。かかるポリヌクレオチドを得る
ために有用なフラグメントは、例えば本明細書に別に記
載するプローブおよびプライマーを包含する。
【0044】本発明のポリヌクレオチドアッセイに関し
てここでさらに論じるように、例えば上述の本発明のポ
リヌクレオチドを、RNA、cDNAおよびゲノムDN
A用のハイブリダイゼーションプローブとして用いて、
3−デヒドロキナ酸シンターゼをコードする完全長のc
DNAおよびゲノムクローンを単離し、3−デヒドロキ
ナ酸シンターゼ遺伝子に高度な配列類似性を有するその
他の遺伝子のcDNAおよびゲノムクローンを単離して
もよい。かかるプローブは一般に少なくとも15塩基を
含んでなる。好ましくはかかるプローブは少なくとも3
0塩基を有し、少なくとも50塩基を有していてもよ
い。特に好ましいプローブは少なくとも30塩基を有
し、50以下の塩基を有する。
【0045】例えば、3−デヒドロキナ酸シンターゼ遺
伝子のコーディング領域は、配列番号:1において提供
されるDNA配列を用いてスクリーニングし、オリゴヌ
クレオチドプローブを合成することによって単離しても
よい。次いで、本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を
有する標識されたオリゴヌクレオチドを用いて、cDN
A、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーをスク
リーニングし、プローブがハイブリダイゼーションする
ライブラリーのメンバーを決定する。さらに、ポリヌク
レオチドアッセイに関連して本明細書で論じるごとく、
本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、疾
病、特にヒトの疾病の治療法および診断法の発見のため
に研究試薬および材料として使用してもよい。
【0046】配列番号:1および/または2の配列由来
のオリゴヌクレオチドである本発明ポリヌクレオチド
は、本明細書に記載する方法において使用してもよい
が、好ましくはPCRに使用し、本明細書で同定したポ
リヌクレオチドが全体としてまたは部分的に、感染した
組織中の細菌において転写されるかどうかを決定する。
かかる配列はまた、病原体が達した感染の段階および感
染のタイプの診断にも有用であろうことが認識される。
【0047】本発明は、マチュア・タンパク質に、付加
アミノもしくはカルボキシル末端アミノ酸が加わるか、
またはマチュア・ポリペプチドの内部にアミノ酸が加っ
た(例えばマチュア・形態が一つ以上のポリペプチド鎖
を有する場合)ポリペプチドをコードしてもよいポリヌ
クレオチドも提供する。かかる配列は、前駆体からマチ
ュア・形態へのタンパク質のプロセッシングにおいて役
割を担っており、タンパク質を運び、タンパク質の半減
期を延長もしくは短縮し、または、特にアッセイもしく
は製造のためのタンパク質の操作を容易にすることがで
きる。一般にインビボの場合、付加アミノ酸は、細胞の
酵素によりプロセッシングされ、マチュア・タンパク質
から取り除かれる。
【0048】1つまたはそれ以上のプロ配列に融合した
ポリペプチドのマチュア・形態を有する前駆体タンパク
質は、ポリペプチドの不活性形態であってもよい。プロ
配列が除去されると、一般にかかる不活性前駆体は通常
活性化される。プロ配列のいくつかまたは全てを活性化
の前に除去できる。一般に、かかる前駆体はプロタンパ
ク質と呼ばれる。
【0049】総じて、本発明のポリヌクレオチドはマチ
ュア・タンパク質、リーダー配列を加えたマチュア・タ
ンパク質(プレタンパク質と称することができる)、プ
レタンパク質のリーダー配列ではない1つまたはそれ以
上のプロ配列を有するマチュア・タンパク質の前駆体、
またはリーダー配列および一般にプロ配列はポリペプチ
ドの活性およびマチュア・形態を生じるプロセッシング
段階で除去される1つまたはそれ以上のプロ配列を有す
るプロタンパク質の前駆体であるプレプロタンパク質を
コードする。
【0050】ベクター、宿主細胞、発現 本発明は、本発明のポリヌクレオチド(複数でも可)を
含んでなるベクター、本発明のベクターで遺伝子操作さ
れる宿主細胞、および、組換え法による本発明ポリペプ
チドの製造にも関する。また、本発明のDNA構築物由
来のRNAを用い、無細胞翻訳系を用いてかかるタンパ
ク質を製造できる。
【0051】一般に、組換え体を製造するために、宿主
細胞を遺伝子操作して、発現系もしくはそれらの一部、
または本発明のポリヌクレオチドを取り込ませることが
できる。ポリヌクレオチドの宿主細胞への導入は、Davi
s et al., Basic Methods inMolecular Biology(198
6)およびSambrook et al., Molecular Cloning: A Lab
oratory Manual、Second Edition, Cold Spring Harbor
Laboratory Press,Cold Spring Harbor, N. Y.(198
9)のごとき多くの標準的な研究室マニュアルに記載さ
れる方法により効果的に行うことができ、例えばリン酸
カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキスト
ラン媒介トランスフェクション、トランスベクション、
マイクロインジェクション、陽イオン性脂質により媒介
されるトランスフェクション、エレクトロポレーショ
ン、トランスダクション、スクレープ・ローディング、
バリスティック導入および感染等がある。
【0052】適当な宿主の代表例は、レンサ球菌(stre
ptococcus)、ブドウ球菌(staphylococcus)、腸球菌
(Enterococcus) 大腸菌(E. coli)、ストレプトマイ
セス(streptomyces)および枯草菌(Bacillus subtii
s)細胞のごとき細菌細胞;酵母細胞およびアペルギウ
ス(Aspergillus)細胞のごとき真菌細胞;ドロソフィ
ラ(Drosophila)S2およびスポドプテラ(Spodoptera)
Sf9細胞のごとき昆虫細胞;CHO、COS、HeL
a、C127、3T3、BHK、293およびボウズ
(Bows)黒色腫細胞のごとき動物細胞;ならびに植物細
胞を包含する。
【0053】本発明のポリペプチドを製造するために非
常に多様な発現系を使用できる。かかるベクターには、
特に、染色体、エピソームおよびウイルス由来のベクタ
ー、例えば細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由
来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入エ
レメント由来、酵母染色体エレメント由来、バキュロウ
イルス、SV40のごときパポーバウイルス、ワクシニ
アウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、偽狂犬病
ウイルスおよびレトロウイルスのごときウイルス由来の
ベクター、ならびに、コスミドおよびファージミドのご
ときプラスミドおよびバクテリオファージ遺伝因子由来
のベクターのごとき、それらの組み合わせに由来するベ
クターを包含する。発現系の構築物は、発現を制御およ
び引き起こす調節領域を含有していてもよい。一般に、
宿主中にポリヌクレオチドを保持、増殖または発現する
のに適した、および/またはポリペプチドを発現するの
に適した任意の系またはベクターを、この点に関する発
現に使用できる。例えば、Sambrookら、Molecular Clon
ing,A Laboratory Manual(前掲)に記載されているよ
うな、種々のよく知られた慣用的技術のいずれかによっ
て、適当なDNA配列を発現系に挿入できる。
【0054】翻訳されたタンパク質を、小胞体内腔、周
辺腔または細胞外環境へ分泌するために、適当な分泌シ
グナルをその発現されるポリペプチドに組み込むことが
できる。これらのシグナルはポリペプチドに対して固有
のものであってもよく、あるいは異種性のシグナルでも
よい。
【0055】本発明のポリペプチドは周知の方法によ
り、組換え細胞培養物から回収および精製でき、その方
法は、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈殿、酸抽
出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、
ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水相互作用ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ
ー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよび
レクチンクロマトグラフィーを包含する。高速液体クロ
マトグラフィーを精製に用いるのが最も好ましい。ポリ
ペプチドが単離および/または精製中に変性した場合、
活性なコンフォメーションを再生するために、タンパク
質を再生するための周知方法を用いることができる。
【0056】診断アッセイ 本発明はまた診断試薬として使用するための本発明の3
−デヒドロキナ酸シンターゼポリヌクレオチドの使用に
も関する。真核生物、特に哺乳動物、特にヒトにおける
3−デヒドロキナ酸シンターゼの検出は、疾病の診断の
ための診断方法を提供するであろう。真核生物(本明細
書において「個体」ともいう)特に哺乳動物、特にヒト
が3−デヒドロキナ酸シンターゼ遺伝子を含んでなる生
物に感染すると、種々の方法により核酸レベルで検出で
きる。
【0057】診断用核酸は、感染した個体の細胞および
骨、血液、筋肉、軟骨および皮膚のごとき組織から得て
もよい。ゲノムDNAは検出に直接使用してもよく、ま
たは、分析の前にPCRもしくはその他の増幅法を用い
ることにより酵素的に増幅させてもよい。RNAまたは
cDNAも同じように使用することができる。増幅を用
いて、個体に存在する原核生物の種および株を、原核生
物遺伝子の遺伝子型の分析により特徴づけることができ
る。対照配列の遺伝子型と比較した増幅生成物の大きさ
の変化により、欠失および挿入を検出できる。点突然変
異は、増幅DNAをラベルされた3−デヒドロキナ酸シ
ンターゼポリヌクレオチド配列にハイブリダイゼーショ
ンすることにより同定できる。完全に対合した配列はR
Nase消化、または融解温度の差により、誤対合二重
らせんから区別できる。DNA配列の相違は、変性剤と
共にまたは無しでゲル中のDNAフラグメントの電気泳
動の移動度の変化により、または直接DNAの配列決定
を行うことによっても検出できる。例えばMeyers et a
l., Science, 230:1242(1985)参照。特異的な位置での
配列の変化は、RNaseおよびS1保護のごときヌク
レアーゼ保護アッセイまたは化学的切断法によっても明
らかにすることができる。例えばCotton et al., Proc.
Natl.Acad.Sci.,USA,85:4397-4401(1985)参照。
【0058】本発明の遺伝子の突然変異または多型性を
担持する細胞は、種々の技術によりDNAレベルで、例
えばセロタイピング(serotyping)することにより検出
できる。例えば、RT-PCRは突然変異を検出するた
めに用いることができる。RT−PCRは例えばGeneSc
anのごとき自動検出系と組み合わせて用いるのが特に好
ましい。RNAまたはcDNAも同じ目的で、PCRま
たはRT-PCRに用いることができる。一例として、
3−デヒドロキナ酸シンターゼをコードする核酸に相補
的なPCRプライマーを用いて、突然変異を同定および
分析することができる。代表的なプライマーの例を以下
の表2に示す。
【0059】
【表2】 3−デヒドロキナ酸シンターゼポリヌクレオチドの増幅用プライマー 配列番号: プライマーの配列 5 5’−CATGTAAATCAATATTTTGC−3’ 6 5’−CATGACCAAATGTATGACC−3’
【0060】さらに、本発明は、5'および/または3'
末端から1、2、3または4個のヌクレオチドを除去し
たプライマーを提供する。これらのプライマーを用い
て、特に、個体由来の試料から単離した3−デヒドロキ
ナ酸シンターゼDNAを増幅することができる。該プラ
イマーを用いて、感染した個体から単離した遺伝子を増
幅することができ、次いで、該遺伝子をDNA配列を調
べるための種々の技法に供することができる。このよう
にして、DNA配列における突然変異を検出し、これを
用いて感染の診断および感染性物質のセロタイピングお
よび/または分類をすることができる。
【0061】さらに、本発明は、疾病、好ましくは細菌
感染、さらに好ましくはスタフィロコッカス・アウレウ
スによる感染、および最も好ましくは上気道感染(例え
ば中耳炎、細菌性気管炎、急性咽頭蓋炎、甲状腺炎)、
下気道感染(例えば蓄膿症、肺膿瘍)、心臓感染(例え
ば感染性心内膜炎)、消化器感染(例えば分泌性下痢、
脾臓膿瘍、腹膜後膿瘍)、CNS感染(例えば大脳膿
瘍)、眼感染(例えば眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、眼内
炎、前中隔(preseptal)および眼窩蜂巣炎、涙嚢炎)、
腎および尿管感染(例えば副睾丸炎、腎内および腎周囲
膿瘍、毒性ショック症候群)、皮膚感染(例えば膿痂
疹、毛嚢炎、皮膚膿瘍、蜂巣炎、創傷感染、細菌性筋
炎)、骨および関節感染(例えば敗血症性関節炎、骨髄
炎)のごとき疾患の診断方法を提供し、表1(配列番
号:1)の配列を有するポリヌクレオチドの発現レベル
の上昇を、個体由来の試料から決定することを特徴とす
る。3−デヒドロキナ酸シンターゼポリヌクレオチドの
発現の増加または低下は、増幅、PCR、RT-PC
R、RNase保護、ノーザンブロッティングおよびそ
の他のハイブリダイゼーション法のごときポリヌクレオ
チドの定量法として当該分野でよく知られた方法のいず
れかを用いて測定できる。
【0062】加えて、正常対照組織試料と比較して3−
デヒドロキナ酸シンターゼタンパク質の過剰発現を検出
するための本発明による診断アッセイは、例えば感染の
存在を検出するために用いてもよい。宿主由来の試料中
の3−デヒドロキナ酸シンターゼタンパク質のレベルを
決定するために用いることができるアッセイ法は、当業
者によく知られている。かかるアッセイ法は、ラジオイ
ムノアッセイ、競合的結合アッセイ、ウェスタンブロッ
ト分析およびELISAアッセイを包含する。
【0063】抗体 本発明のポリペプチドもしくはそれらの変種、またはそ
れらを発現する細胞は、かかるポリペプチドに免疫特異
的な抗体を産生するための免疫原として用いることがで
きる。本明細書で用いる「抗体」は、モノクローナルお
よびポリクローナル抗体、キメラ、一本鎖、サル化抗体
およびヒト化抗体、ならびにFab免疫グロブリン発現
ライブラリーの産物を包含するFabフラグメントを包
含する。
【0064】本発明のポリペプチドに対して作られた抗
体は、ポリペプチドまたはエピトープ含有フラグメン
ト、アナログまたは細胞を、好ましくはヒト以外の動物
に慣用的なプロトコルを用いて投与することにより得る
ことができる。モノクローナル抗体を製造する場合、連
続的培養細胞系によって製造される抗体を提供する当該
分野に既知の方法が用いられる。例えば、Kohler,G.お
よびMilstein,C.,Nature,256:495-497(1975);Kozb
oret al., Immunology Today,4:72(1983);Cole et
al., pg. 77-96、Monoclonal Antibodies and Cancer T
herapy, Alan R Liss,Inc.(1985)のごとき種々の技法
を包含する。
【0065】一本鎖抗体の製造技術(米国特許第4,9
46,778号)は、本発明のポリペプチドに対する一
本鎖抗体を産生するために適用できる。また、他の哺乳
動物のごときトランスジェニックマウスまたはその他の
生物を、ヒト化抗体を発現するために使用してもよい。
【0066】別法としてファージディスプレイ(phage
display)法を用いて、抗3−デヒドロキナ酸シンター
ゼを有することについてスクリーニングされたヒトから
のリンパ球のPCR増幅したv遺伝子のレパートリー由
来の、または無処理のライブラリー由来のいずれかのポ
リペプチドに対する結合活性を有する抗体遺伝子を選別
することができる(McCafferty,J. et al., (1990), Na
ture 348:552-554;Marks,J. et al., (1992) Biotechn
ology 10:779-783)。これらの抗体の親和性はチェイン
シャフリング(chain shuffling)により改善すること
もできる(Clackson,T. et al., (1991) Nature 352:62
4-628)。
【0067】二つの抗原結合ドメインが存在する場合、
各ドメインは異なるエピトープに向けることができ、そ
れを「二特異性」抗体と称する。上記抗体はポリペプチ
ドを発現するクローンを単離または同定するために用い
ることができ、そのポリペプチドをアフィニティークロ
マトグラフィーにより精製することができる。
【0068】かくして、特に3−デヒドロキナ酸シンタ
ーゼポリペプチドに対する抗体を、感染、特に細菌感
染、特に上気道感染(例えば中耳炎、細菌性気管炎、急
性咽頭蓋炎、甲状腺炎)、下気道感染(例えば蓄膿症、
肺膿瘍)、心臓感染(例えば感染性心内膜炎)、消化器
感染(例えば分泌性下痢、脾臓膿瘍、腹膜後膿瘍)、C
NS感染(例えば大脳膿瘍)、眼感染(例えば眼瞼炎、
結膜炎、角膜炎、眼内炎、前中隔(preseptal)および
眼窩蜂巣炎、涙嚢炎)、腎および尿管感染(例えば副睾
丸炎、腎内および腎周囲膿瘍、毒性ショック症候群)、
皮膚感染(例えば膿痂疹、毛嚢炎、皮膚膿瘍、蜂巣炎、
創傷感染、細菌性筋炎)、骨および関節感染(例えば敗
血症性関節炎、骨髄炎)のごとき疾病の治療に用いるこ
とができる。
【0069】ポリペプチドの変種は抗原的、エピトープ
的または免疫学的に等価な変種を包含し、本発明の特定
の態様を形成する。本明細書用語「抗原的に等価な誘導
体」は、本発明によりタンパク質またはポリペプチドに
対して誘起された場合、病原体および哺乳動物宿主間で
の即時的な物理的相互作用を妨害する特定の抗体により
特異的に認識されるポリペプチドまたはその等価物を包
含する。本明細書用語「免疫学的に等価な誘導体」は、
脊椎動物において抗体を誘起させるのに適した処方を用
いた場合、抗体が病原体および哺乳動物宿主間での即時
的な物理的相互作用を妨害するように作用するペプチド
またはその等価物を包含する。
【0070】抗原的、免疫学的に等価な誘導体、または
それらの融合タンパク質のごときポリペプチドは、マウ
スまたはラットもしくはニワトリのごとき他の動物を免
疫するための抗原として使用される。融合タンパク質は
ポリペプチドに安定性を付与できる。抗原は、例えば抱
合することにより、免疫原性キャリヤタンパク質、例え
ばウシ血清アルブミン(BSA)またはキーホール・リ
ムペット・ヘモシアニン(keyhole limpet Haemocyani
n;KLH)に結合することができる。あるいはまた、
タンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらに抗原
的もしくは免疫学的に等価なポリペプチドの多重コピー
を含んでなる多重抗原ペプチドは、免疫原性を改良する
ための十分な抗原性を有しており、キャリヤを使用しな
くてすむ。
【0071】抗体またはそれらの変種を修飾し、個体に
おける免疫原性を減少させることが好ましい。例えば、
個体がヒトである場合、抗体は最も好ましくは「ヒト
化」されており;その場合、Jones,P. et al., (1986)
Nature 321:522-525、またはTempest et al., (1991) B
iotechnology 9:266-273に記載されているごとく、ハイ
ブリドーマ由来の抗体の相補性決定領域がヒトモノクロ
ーナル抗体に移植されている。
【0072】本発明ポリヌクレオチドを遺伝学的免疫化
において使用する場合、好ましくは、プラスミドDNA
の筋肉内への直接注射(Wolff et al., Hum.Mol.Genet.
1:363(1992);Manthorpe et al., Hum.Gene Ther.4:4
19(1963))、特異的タンパク質キャリヤを複合させた
DNA複合体の送達(Wu et al., J.Biol.Chem.264:169
85(1989))、リン酸カルシウムを用いるDNA共沈
(Benvenisty & Reshef、PNAS 83:9551(1986))、種
々の形態のリポソーム中へのDNA封入(Kanedaet a
l., Science 243:375(1989))、微粒子爆撃(Tang et
al., Nature 356:152(1992);Eisenbraun et al., D
NA Cell Biol.12:791(1993))およびクローン化レト
ロウイルスベクターを用いたインビボ感染(Seeger et
al., PNAS 81:5849(1984))のごとき適切な送達方法
を用いる。
【0073】アンタゴニストおよびアゴニスト−アッセ
イおよび分子 本発明ポリペプチドを、例えば細胞、無細胞調製物、化
学的ライブラリー、および天然産物の混合物中の、小型
分子基質とリガンドとの結合を評価するために用いても
よい。これらの基質およびリガンドは天然の基質および
リガンドであってもよく、または構造的もしくは機能的
擬似物質であってもよい。例えば、Coligan et al., Cu
rrent Protocols in Immunology 1(2):Chapter 5(199
1)参照。
【0074】本発明はまた、3−デヒドロキナ酸シンタ
ーゼポリペプチドまたはポリヌクレオチドの作用を亢進
(アゴニスト)または阻害(アンタゴニスト)する化合
物、特に、静菌的および/または殺菌的である化合物を
同定するための化合物のスクリーニング方法も提供す
る。スクリーニング方法は高処理量(high-throughpu
t)技術を包含してもよい。例えば、アゴニストまたは
アンタゴニストをスクリーニングするために、3−デヒ
ドロキナ酸シンターゼポリペプチドおよびかかるポリペ
プチドの標識基質またはリガンド含んでなる合成反応混
合物、膜、細胞エンベロープもしくは細胞壁のごとき細
胞コンパートメント、またはそれらのいずれかの調製物
を、3−デヒドロキナ酸シンターゼアゴニストまたはア
ンタゴニストとなりうる候補分子の存在下または不在下
でインキュベーションする。候補分子が3−デヒドロキ
ナ酸シンターゼポリペプチドに対してアゴニストまたは
アンタゴニストとなる能力は、標識リガンドの結合の低
下またはかかる基質からの生成物の生成低下に反映され
る。結合しても影響を及ぼさない分子、すなわち3−デ
ヒドロキナ酸シンターゼポリペプチドの効果を誘起しな
い分子は、ほとんどの場合、良好なアンタゴニストであ
る。結合性が良好で、基質からの生成物の生成速度を高
める分子はアゴニストである。基質からの生成物の生成
速度またはレベルの検出は、リポーターシステムを用い
ることにより増強できる。この点に関して有用なリポー
ターシステムは、生成物に転換される比色標識基質、3
−デヒドロキナ酸シンターゼポリヌクレオチドまたはポ
リペプチド活性の変化に応答するリポーター遺伝子、お
よび当該分野で既知の結合アッセイを包含するが、これ
らに限定されない。
【0075】3−デヒドロキナ酸シンターゼアンタゴニ
ストについてのアッセイのもう一つの例は競争アッセイ
であり、競争阻害アッセイに適した条件下で、3−デヒ
ドロキナ酸シンターゼおよび潜在的なアンタゴニストを
3−デヒドロキナ酸シンターゼ結合分子、組換え3−デ
ヒドロキナ酸シンターゼ結合分子、天然基質もしくはリ
ガンド、または基質もしくはリガンド擬似物質と混合す
る。3−デヒドロキナ酸シンターゼを例えば放射活性ま
たは比色化合物により標識して、結合分子に結合した、
または生成物に変換した3−デヒドロキナ酸シンターゼ
分子の数を正確に決定して、潜在的なアンタゴニストの
効果を評価できる。
【0076】潜在的なアンタゴニストは、本発明のポリ
ヌクレオチドまたはポリペプチドに結合し、それにより
その活性を阻害し、消滅させる小型有機分子、ペプチ
ド、ポリペプチドおよび抗体を包含する。潜在的アンタ
ゴニストはまた、3−デヒドロキナ酸シンターゼが誘導
する活性を誘起しない結合分子のような、結合分子の同
一部位に結合し、3−デヒドロキナ酸シンターゼを結合
から排除することにより、3−デヒドロキナ酸シンター
ゼの作用を妨げる、密接に関連したタンパク質または抗
体のごとき小型有機分子、ペプチド、ポリペプチドであ
る。
【0077】潜在的なアンタゴニストは、ポリペプチド
の結合部位に結合し、およびそれを占領し、それにより
細胞性結合分子への結合を妨害して、正常な生物学的活
性を阻害する小型分子を包含する。小型分子の例は、小
型有機分子、ペプチド、ペプチド様分子を包含するが、
これらに限定されない。その他の潜在的なアンタゴニス
トはアンチセンス分子を包含する(これらの分子につい
ての記載に関しては、Okano,J.,Neurochem.56:560(19
91);Oligodeoxy-nucleotides as AntisenseInhibitor
s of Gene Expression, CRC Press, Boca Raton, FL(1
988)参照)。好ましい潜在的アンタゴニストは、3−
デヒドロキナ酸シンターゼ関連化合物および変種を包含
する。
【0078】本明細書で提供する各DNA配列は、抗菌
化合物の発見および開発に用いることができる。コード
されているタンパク質は、発現したとき抗菌薬物のスク
リーニングのための標的として用いることができる。加
えて、コードされているタンパク質またはShine-Delgar
noもしくはその他の個々のmRNAの翻訳を容易にする
配列のアミノ末端領域をコードするDNA配列を、目的
のコーディング配列の発現を調節するためのアンチセン
ス配列を構築するために用いることができる。
【0079】本発明は、感染の続発症に関与する、病原
体および哺乳動物宿主間の最初の物理的相互作用を妨害
するための本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチドま
たは阻害物質の使用も提供する。特に、哺乳動物細胞の
内在デバイス上の細胞外マトリックスタンパク質、また
は創傷の細胞外マトリックスタンパク質への、細菌特に
グラム陽性細菌の付着の防御;例えば哺乳動物チロシン
キナーゼのリン酸化の開始により、3−デヒドロキナ酸
シンターゼタンパク質が媒介する哺乳動物細胞への侵入
の阻害(Rosenshine et al., Infect.Immun.60:2211(19
92));哺乳動物細胞外マトリックスタンパク質と組織
損傷を媒介する細菌性3−デヒドロキナ酸シンターゼタ
ンパク質との間の細菌性付着の阻害;内在デバイスの埋
め込みまたはその他の外科的技術以外によって開始した
感染における疾病の通常の進行の防御に、本発明分子を
使用することができる。
【0080】アンタゴニストおよびアゴニストは、例え
ば、上気道感染(例えば中耳炎、細菌性気管炎、急性咽
頭蓋炎、甲状腺炎)、下気道感染(例えば蓄膿症、肺膿
瘍)、心臓感染(例えば感染性心内膜炎)、消化器感染
(例えば分泌性下痢、脾臓膿瘍、腹膜後膿瘍)、CNS
感染(例えば大脳膿瘍)、眼感染(例えば眼瞼炎、結膜
炎、角膜炎、眼内炎、前中隔(preseptal)および眼窩
蜂巣炎、涙嚢炎)、腎および尿管感染(例えば副睾丸
炎、腎内および腎周囲膿瘍、毒性ショック症候群)、皮
膚感染(例えば膿痂疹、毛嚢炎、皮膚膿瘍、蜂巣炎、創
傷感染、細菌性筋炎)、骨および関節感染(例えば敗血
症性関節炎、骨髄炎)のごとき疾病の阻止および治療に
用いてもよい。
【0081】ワクチン 本発明のもう一つの態様は、個体、特に哺乳動物におけ
る免疫学的応答を誘起する方法であって、抗体および/
またはT細胞免疫応答を産生させるのに十分な3−デヒ
ドロキナ酸シンターゼ、またはそれらのフラグメントも
しくは変種を該個体に接種し、感染、特に細菌感染、最
適にはスタフィロコッカス・アウレウスの感染から個体
を防御することからなる方法に関する。かかる免疫学的
応答によって細菌の複製を遅延させる方法も提供する。
本発明のさらにもう一つの態様は、個体に免疫学的応答
を誘起する方法であって、3−デヒドロキナ酸シンター
ゼまたはそれらのフラグメントもしくは変種をインビボ
で発現するため、3−デヒドロキナ酸シンターゼまたは
それらのフラグメントもしくは変種の発現を指向する核
酸ベクターをかかる個体に送達し、例えば、サイトカイ
ン産生T細胞または細胞毒性T細胞を含め、抗体および
/またはT細胞免疫応答を産生するごとき免疫学的応答
を誘導し、疾病が個体内ですでに確立していてもいなく
ても、該個体をその疾病から防御することからなる方法
に関する。遺伝子を投与する一つの方法は、粒子のコー
ティングまたは他の方法で遺伝子を所望の細胞に投与す
ることによるものである。かかる核酸ベクターは、DN
A、RNA、修飾核酸、またはDNA/RNAハイブリ
ッドを含んでなる。
【0082】本発明のさらなる態様は、免疫学的応答を
体内に誘起できるか、あるいは誘起している宿主に導入
した場合、かかる個体中で3−デヒドロキナ酸シンター
ゼまたはそれによりコードされるタンパク質に対する免
疫学的応答を誘起する免疫学的組成物であって、該3−
デヒドロキナ酸シンターゼまたはそれによりコードされ
るタンパク質の抗原をコードし発現するDNAを含む、
組換え3−デヒドロキナ酸シンターゼ、またはそれによ
りコードされたタンパク質からなる組成物に関する。免
疫学的応答は治療および予防に使用されてもよく、抗体
免疫またはCTLまたはCD4+T細胞から生じるごと
き細胞性免疫の形態をとっていてもよい。
【0083】3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプチ
ドまたはそれらのフラグメントは、それ自身は抗体を産
生しないが、最初のタンパク質を安定化し、免疫原性が
あり防御特性を有する融合タンパク質を産生することの
できる補タンパク質(co-protein)と融合してもよい。
かくして、好ましくは、融合した組換えタンパク質は、
さらに、ヘモフィラス・インフルエンザ(Hemophilus i
nfluenzae)からのリポタンパク質D、グルタチオン−
S−トランスフェラーゼ(GST)またはベータ−ガラ
クトシダーゼ、タンパク質を可溶化し、それらの生成お
よび精製を容易にする比較的大型の補タンパク質のごと
き抗原補タンパク質を含んでなる。さらに、補タンパク
質は免疫系の汎化した刺激を提供するという意味で、ア
ジュバントとして作用しうる。補タンパク質は最初のタ
ンパク質のアミノまたはカルボキシ末端のいずれかに結
合していてもよい。
【0084】本発明は、本発明ポリペプチドまたはポリ
ヌクレオチドおよび、Sato Y. et al., Science 273:35
2(1996)に記載されているごとき、免疫刺激DNA配列
を含んでなる組成物、特にワクチン組成物ならびに方法
を提供する。また、本発明は、スタフィロコッカス・ア
ウレウスに感染した動物モデルにおける、かかる遺伝的
免疫化実験で用いるDNA構築物の、細菌細胞表面タン
パク質の不変領域をコードすることが示されている、記
載されたポリヌクレオチドまたは特にそれらのフラグメ
ントを用いる方法を提供し、これらは特に予防的または
治療的免疫反応を生じうるタンパク質エピトープを同定
するのに有用であろう。この方法は、哺乳動物、特にヒ
トにおける細菌感染、特にスタフィロコッカス・アウレ
ウス感染の予防薬または治療的処置の開発のために、感
染に抵抗し、一掃するのに成功した動物の必須器官から
特に価値あるモノクローナル抗体をその後調製すること
を可能にすると考えられる。
【0085】例えば細菌の損傷組織への付着を阻害する
ことにより、細菌の侵入に対して防御的な特異的抗体を
産生するための宿主のワクチン化用の抗原としてそのポ
リペプチドを使用してもよい。組織損傷の例は、例えば
機械的、化学的もしくは熱損傷により、または内在デバ
イスの埋め込みにより、引き起こされた皮膚または結合
組織の創傷、または、口、乳腺、尿道または膣のごとき
粘膜の創傷を包含する。
【0086】本発明は、本発明の免疫原性組換えタンパ
ク質を適切な担体と共に含んでなるワクチン処方も包含
する。タンパク質は胃で分解されるので、例えば、皮
下、筋肉内、静脈内または皮膚内投与を包含する非経口
投与が好ましい。非経口投与に適した処方は、抗酸化
剤、緩衝液、静細菌剤および個体の体液、好ましくは処
方と血液とを等張にする溶質を含有していてもよい水性
または非水性滅菌注射液;および懸濁化剤または増粘剤
を含有していてもよい水性または非水性滅菌懸濁液を包
含する。処方は、単位投与または複数投与用容器、例え
ば密封したアンプルおよびバイアルに入れてもよく、使
用直前に滅菌液体担体を添加するだけでよい凍結乾燥状
態で貯蔵できる。ワクチン処方は、水中油系または当該
分野で周知のその他の系のごとき、処方の免疫原性を高
めるアジュバント系を含有していてもよい。投与量はワ
クチンの比活性に依存し、通常の実験法により容易に決
定できる。
【0087】本発明は、特定の3−デヒドロキナ酸シン
ターゼタンパク質に関して記載したが、これは天然に存
在するタンパク質、および、実質的に組換えタンパク質
の免疫原性に影響しない付加、欠失または置換を有する
類似タンパク質のフラグメントを包含することが理解さ
れよう。
【0088】組成物、キットおよび投与 本発明は、上記のポリヌクレオチドもしくはポリペプチ
ド、またはアゴニストもしくはアンタゴニストを含んで
なる組成物にも関する。本発明のポリペプチドは、未滅
菌もしくは滅菌担体と、または細胞、組織もしくは生物
に用いられる担体、例えば対象への投与に適した医薬担
体と組み合わせて用いるてもよい。かかる組成物は、例
えば溶媒添加物または治療上有効量の本発明のポリペプ
チドと、医薬上許容される担体または賦形剤を含んでな
る。かかる担体には、セライン、緩衝化セライン、デキ
ストロース、水、グリセロール、エタノールおよびそれ
らの組み合わせが包含されるが、これらに限定されな
い。処方は投与方法に適したものにすべきである。本発
明はさらに、本発明の前述の組成物成分の1つまたはそ
れ以上を充填した1つまたはそれ以上の容器を含んでな
る診断用および医薬用パックおよびキットに関する。
【0089】本発明のポリペプチドおよびその他の化合
物は、単独または治療用化合物のごときその他の化合物
と組み合わせて使用してもよい。医薬組成物は、例え
ば、特に局所、経口、経膣、静脈内、腹腔内、筋肉内、
皮下、鼻腔内、または皮膚内の経路を包含する、いずれ
の有効かつ利便的な方法で投与されてもよい。治療にお
いて、または予防として、活性物質を注射用組成物とし
て、例えば、好ましくは等張の、滅菌水性分散物として
個体に投与してもよい。
【0090】別法として、組成物は、例えば軟膏、クリ
ーム、ローション、眼軟膏、点眼液、点耳液、洗口剤、
染み込ませた包帯および縫合用の糸、ならびにエアロゾ
ルの形態で局所適用用形態に処方してもよく、例えば保
存料、薬物の浸透を補助する溶媒、軟膏およびクリーム
における軟化剤を包含する適当な慣用的添加物を含有し
ていてもよい。かかる局所用処方はまた、適合した簡便
な担体、例えばクリームまたは軟膏基剤、およびローシ
ョン用のエタノールまたはオレイルアルコールを含有し
ていてもよい。かかる担体は、処方の約1重量%から約
98重量%を構成してもよく;より通常的には処方の約
80重量%までであろう。
【0091】哺乳動物、特にヒトに投与するための有効
成分の1日あたりの投与量は、0.01mg/kgない
し10mg/kgであり、典型的には約1mg/kgで
あると予想される。いずれにしても、個体に最も適した
実際の投与量は医者により決定され、個体の年齢、体重
および応答に応じて変化させる。上記投与量は、平均的
なケースの例示である。もちろん、高量および低量の範
囲が適合する個々の例もあり、これらも本発明の範囲内
である。
【0092】内在デバイスは、外科的インプラント、人
工補綴デバイスおよびカテーテル等、即ち個体の体内に
導入され、長時間その位置に止まるデバイスを包含す
る。かかるデバイスは、例えば人工関節、心臓弁、ペー
スメーカー、血管移植片、血管カテーテル、脳脊髄液シ
ャント、尿道カテーテル、連続歩行腹膜透析(continuo
us ambulatory peritoneal dialysis:CAPD)カテ
ーテルを包含する。
【0093】本発明の組成物を注射により投与し、内在
デバイスの挿入の少し前に、関連する細菌に対する全身
的な効果を得ることができる。手術後、デバイスが体内
に存在する間中、処置を続けてよい。加えて、細菌性創
傷感染、特にスタフィロコッカス・アウレウスの創傷感
染を防御するために広げられた任意の外科手術用の手術
用カバーに、該組成物を使用してもよい。
【0094】多くの整形外科医は、人工補綴関節を有す
るヒトは、菌血症を生じる可能性のある歯の治療の前に
抗生物質による予防を考慮するべきであると考える。遅
延性の重篤な感染は、時に、補綴関節を失うに至る深刻
な合併症であり、有意な羅病率および死亡率を伴う。従
って、この場合には予防的な抗生物質の代わりとして、
該活性物質を使用することが可能であるかもしれない。
【0095】上記治療に加え、本発明組成物は一般的に
創傷治療薬として使用でき、創傷組織において露出した
マトリックスタンパク質に細菌が付着するのを防ぎ、歯
科治療における抗生物質の予防に代わって、またはそれ
と組み合わせて、予防的に使用してもよい。あるいはま
た、本発明組成物を使用して、挿入直前に内在デバイス
を浸してもよい。有効成分は、創傷または内在デバイス
を浸すために1μg/mlないし10mg/mlの濃度
であるのが好ましい。
【0096】ワクチン組成物を注射可能な形態にするの
が便利である。慣用的なアジュバントを免疫反応を高め
るために用いることができる。ワクチン化に適した単位
投与量は、抗原0.5〜5μg/kgであり、かかる投
与量は1〜3週間隔で1〜3回投与するのが好ましい。
提示した投与量範囲では、本発明化合物で、適切な個体
への投与を妨げるような、不利な毒性効果は観察されな
い。本明細書に開示の参考文献は、各々、その内容を出
典明示により本明細書の一部とする。本願が優先権を主
張するいずれの特許出願もまた、出典明示によりその内
容を本明細書の一部とする。
【0097】
【実施例】以下の実施例は、別に詳細に記載したこと以
外は、当業者に周知で通常的な標準的な技法を用いて実
施する。実施例は説明であって、本発明を限定するもの
ではない。
【0098】実施例1:株の選択、ライブラリーの製造
および配列決定 配列番号:1に示すDNA配列を有するポリヌクレオチ
ドは、E. coliにおけるスタフィロコッカス・アウレウ
スの染色体DNAのクローンライブラリーより入手し
た。重複するスタフィロコッカス・アウレウスのDNA
を含有する2個またはそれ以上のクローンからの配列決
定データを用いて、配列番号:1の連続したDNA配列
を構築した。ライブラリーは通常の方法、例えば以下の
方法1および2により製造してもよい。全細胞DNAを
スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29より、標
準法に従って単離し、二つの方法のいずれかによりサイ
ズ分画する。
【0099】方法1 標準的方法に従ってサイズ分画するために、全細胞DN
Aをニードルに通して機械的に剪断する。11kbpま
での大きさのDNAフラグメントをエキソヌクレアーゼ
およびDNAポリメラーゼで処理することによって平滑
末端化し、EcoRIリンカーを付加する。フラグメン
トを、EcoRIで切断したベクター、ラムダZapI
Iに連結し、標準的方法によりライブラリーをパッケー
ジングし、次いでパッケージングしたライブラリーでE.
coliを感染させる。ライブラリーは標準的方法により
増幅する。
【0100】方法2 ライブラリーベクターにクローニングするための一連の
フラグメントを適切に生じるための1つの制限酵素(例
えば、RsaI、PalI、AluI、Bshl235
I)または制限酵素の組み合わせで全細胞DNAを部分
的に加水分解し、かかるフラグメントを標準的方法に従
ってサイズ分画する。EcoRIリンカーをDNAおよ
びフラグメントに連結し、次いでEcoRIで切断した
ベクター、ラムダZapIIに連結し、標準的方法によ
りライブラリーをパッケージングし、次いで、パッケー
ジングしたライブラリーでE. coliを感染させる。ライ
ブラリーを標準的方法により増幅する。
【0101】実施例2:スタフィロコッカス・アウレウ
スからの遺伝子の感染時の発現の決定 マウスにおけるスタフィロコッカス・アウレウスWCU
H29の鼠径部感染後72時間の壊死脂肪組織または慢
性的感染後8日の腎臓から切りだした腎臓を、動物およ
び細菌RNAの混合物を保護するためにカオトロピズム
試薬およびRNAase阻害剤の存在下で効果的に破砕
し、処理する。安定な調製物および細菌RNAを高収率
に得るための破壊および処理に最適の条件が用いられ、
ノザンブロット上でスタフィロコッカス・アウレウス1
6S RNAに特異的な放射ラベルされたオリゴヌクレ
オチドに対するハイブリダイゼーションが行われる。得
られたRNAのRNAaseフリー、DNAaseフリ
ー、DNAおよびタンパク質フリーの調製物は、スタフ
ィロコッカス・アウレウスWCUH29の各遺伝子の配
列からデザインされたユニークな一対のプライマーを用
いた逆転写PCR(RT−PCR)に適している。
【0102】a)感染動物モデルのマウス(鼠径部)か
らの、スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29に
感染した組織の単離:10mlの滅菌栄養ブロス(No.2
Oxoid)を、固形寒天培地から単離されたスタフィロコ
ッカス・アウレウスWCUH29の別々のコロニーと共
に撒く。培養液を37℃で16−20時間、好気的にイ
ンキュベーションする(静置培養)。4週齢のマウス
(メス、18g−22g、MF1系統)に、各々、この
スタフィロコッカス・アウレウスWCUH29の培養液
0.5ml(ブロスにて約108cfu/mlに希釈)を
前部右下方4分円(鼠径部)へ皮下注射することにより
感染させる。マウスを感染後最初の24時間連続してモ
ニターし、次いで、研究終了まで毎日モニターする。全
身性感染の徴候のある、即ち、不活発で、毛を逆立て
て、群れから孤立する動物を注意してモニターし、その
徴候が死にかけるまで進んだら、その動物を直ちに取り
出さなければならない。
【0103】病変の進行は、感染後24−48時間で外
から目に見えるようになる。動物の腹部を調べると、皮
下に膿瘍の盛り上がった輪郭がみられるであろう。局所
的病変は右下方4分円に残るが、しばしば左下方4分円
および胸部より上に広がっているかもしれない。しばし
ば、膿瘍は皮膚表層を通って破裂するかもしれない。か
かる場合には、感染動物を直ちに取り出し、可能ならば
組織を採取する。その動物を取り出すことに失敗すれ
ば、膿瘍を覆っている壊死した皮膚組織が抜け落ちて腹
部筋肉壁を露出することになるであろう。
【0104】感染後約96時間で、二酸化炭素を用いて
動物を窒息死させる。死亡と組織の処理/保存の間の遅
延が最小限になるように、マウスを群れでなく個別に殺
すべきである。死んだ動物を仰向けて置き、毛皮を70
%アルコールでよく拭く。最初に、ハサミを用いて腹部
左下方4分円の皮膚を切開し、上方に切り裂いていき、
次いで、胸部を横に切る。腹部右下方4分円の下方まで
切ったら、切開は終了する。腹壁を貫通しないように注
意しなければならない。鉗子で皮膚を固定し、皮膚を静
かに腹部から引きはがす。腹壁を覆っているが、一般に
筋膜を完全には貫通していない露出した膿瘍を、内臓を
破裂させないように注意して切り出す。液体窒素でフラ
ッシュ凍結する前に、膿瘍/筋膜および他の感染組織を
部位に分けて切断する必要があり、それによって、収集
用プラスチックバイアル中に容易に保存できる。
【0105】b)血行性腎盂炎のモデルマウスからのス
タフィロコッカス・アウレウスWCUH29に感染した
組織の単離:5mlのトリプシン処理大豆ブロス(TS
B)で単一のコロニーから始めて、S. aureusWCUH
29を一晩培養し、37℃で振盪しながら生育させた。
次いで、培養を滅菌リン酸緩衝セライン(PBS)で2
回洗浄し、A600が0.3まで希釈した。この懸濁液0.
2mlを、ツベルクリンシリンジに30ゲージの針を装
着したものを用いて尾血管内に植え付けることによりオ
スCD−1マウス(18−20g)を感染させた。この
ようにして各マウスに約4x107細菌を植え付ける。
マウスを毎日モニターして病気の徴候を調べ、通常48
時間以内に不活発、毛が逆立つ、動作がのろくなるとい
った徴候が見られ、死にかけたように見える動物を実験
が終わる前に安楽死させる。
【0106】感染後7日ですべての動物を過剰な二酸化
炭素で安楽死させる。動物を仰向けて置き、エタノー
ル、次いで、RNAZapで拭き、器具も同様に拭く。
腹腔を開き、腎臓を無菌的に取り出し、4分割し、クリ
オバイアル中に入れ、直ちに液体窒素で凍結する。
【0107】c)感染組織試料からのスタフィロコッカ
ス・アウレウスWCUH29のRNAの単離:2mlの
スクリューキャップチューブ中の4−6個の感染組織試
料(各々約0.5−0.7g)を−80℃の保存からドラ
イアイスエタノール浴中へ移す。微生物安全キャビネッ
ト中で試料を別々に破壊し、残った試料をドライアイス
エタノール浴中に冷却したまま残して置く。組織試料中
の細菌を破壊するために、1mlのTRIzol試薬
(Gibco BRL, Life Technologies)を添加し、引き続い
て、ほとんどチューブいっぱいまで十分な0.1mmジ
ルコニア/シリカビーズを添加し、よく密閉しエアロゾ
ルが生じないように、スクリュー中にビーズが入り込ま
ないように注意して蓋を閉める。次いで、試料をmini-B
eadBeater Type BX-4(Biospec Products)でホモジナ
イズする。細菌を溶解するために、壊死脂肪組織を10
0秒間5000rpmで処理する。インビボで生育した
細菌は、インビトロで生育したスタフィロコッカス・ア
ウレウスよりも長い処理を必要とし、スタフィロコッカ
スは30秒のbead-beatにより破壊される。
【0108】bead-beating後、破壊中に生じた熱がTR
Izolを分解し、シアン化物を放出するため、蓋を開
ける前にチューブを換気室で氷却する。次いで、200
μlのクロロホルムを添加し、完全に混合されるように
チューブを15秒間手で振盪する。室温で2−3分後、
チューブを12,000xg、4℃で15分間遠心分離
し、次いで、TRIzol試薬の製造元によって示され
る方法に従って、RNA抽出を続ける。即ち、水層約
0.6mlを滅菌エッペンドルフチューブに移し、0.5
mlのイソプロパノールを添加する。室温で10分後、
試料を12,000xg、4℃で10分間遠心分離す
る。上清を除去し、次いで、RNAペレットを1mlの
75%エタノールで洗浄する。簡易攪拌機を用いて試料
を混合し、次いで、7,500xg、4℃で5分間遠心
分離する。エタノールを除去し、RNAペレットを5分
以下で減圧乾燥する。次いで、100μlのDEPC処
理水中でピペッティングすることを繰り返して試料を再
懸濁し、55℃で4−10分間置く。最後に、少なくと
も氷上で1分後、200ユニットのRnasin(Prom
ega)を添加する。
【0109】RNA調製物は一か月までは−80℃で保
存する。より長い期間の保存には、RNA沈澱を手順の
75%エタノールでの洗浄時点で、−20℃で少なくと
も1年間保存できる。試料を1%アガロースゲル上で泳
動することによって単離されたRNAの定性を評価す
る。臭化エチジウムで染色した1xTBEゲルを用い
て、全RNAの収率を可視化する。感染組織1xMOP
Sからの細菌RNAの単離を示すために、2.2Mホル
ムアルデヒドゲルで泳動し、Hybond-N(Amersham)に減
圧ブロットする。次いで、そのブロットをスタフィロコ
ッカス・アウレウスの16s rRNAに特異的な32Pラ
ベルされたオリゴヌクレオチドプローブでハイブリダイ
ズさせる(K. Greisen, M. Loeffelholz, A. Purehit a
nd D. Leong. J. Clin. (1994) Microbiol. 32,335-35
1)。配列:5'−gctcctaaaaggttact
ccaccggc−3'のオリゴヌクレオチドをプロー
ブとして用いる。ノザンブロットにおいてハイブリダイ
ゼーションしたバンドの大きさを、インビトロで生育さ
せたスタフィロコッカス・アウレウスWCUH29から
単離した対照RNAと比較する。TBEゲル上で可視化
すると、哺乳動物のRNAの広範囲な分解を示す全RN
A試料中において、正しい大きさの細菌16S rRNA
バンドが検出できる。
【0110】d)スタフィロコッカス・アウレウスWC
UH29由来のRNAからのDNAの除去:最終体積9
0μl中の200ユニットRnasin(Promega)を
添加された緩衝液中の3ユニットのamplification grad
e DNAaseI(Gibco BRL,Life Technologies)で
氷上で15分間処理することによって、RNAの試料7
3μlからDNAを除去した。製造者の手順に従って、
TRIzol LS試薬(Gibco BRL, Life Technologie
s)で処理することによってDNAaseを不活性化
し、除去した。DNAase処理されたRNAを、方法
1に記載したごとくRnasinの添加された73μl
のDEPC処理水中に再懸濁した。
【0111】e)感染組織由来のRNA試料からのcD
NAの調製:10μlのDNAase処理されたRNA
を、製造者の手引きに従って、SuperScript Preamplifi
cationSystem for First Strand cDNA Synthesis kit
(Gibco BRL, Life Technologies)を用いて逆転写す
る。1ngのランダムヘキサマーを用いて各反応を開始
する。SuperScriptII逆転写酵素を添加しない対照も行
う。+/−RT試料のどちらもPCR反応前にRNas
eHで処理する。
【0112】f)細菌cDNA種の存在を調べるための
PCRの使用:氷上の0.2mlチューブ中に以下の組
成物:45μl PCR SUPERMIX(Gibco BRL,
LifeTechnologies);最終濃度2.5mMに調整するた
めの1μl 50mM MgCl2;各プライマーの最初
の濃度が10mMになるような1μl PCRプライマ
ー(最適には、長さ18−25塩基対、類似のアニーリ
ング温度を有するようにデザインされている);および
2μlcDNAを添加することにより、PCR反応をセ
ットする。
【0113】PCR反応をPerkin Elmer GeneAmp PCR S
ystem 9600上で以下のごとく行う:95℃で5分間、次
いで、94℃、42℃および72℃で各30秒の50サ
イクル、引き続いて、72℃で30分間、次いで、温度
を4℃に維持する(最適には、PCR産物の出現または
欠如を調べるためにはサイクル数は30−50で、RT
反応からのcDNAの出発時の量を推定するべき場合
は、8−30サイクルが最適である);次いで、そのう
ち10μlを1% 1xTBEゲル上で泳動し、臭化エ
チジウムでPCR産物を染色し、存在した場合は、10
0bpDNA Ladder(Gibco BRL, Life Technologie
s)と比較して大きさを見積もる。別法として、PCR
産物がラベルされたPCRプライマーにより簡単にラベ
ルされる場合(例えば、染料により5'末端がラベルさ
れる)、PCR産物のうち適当に一部をとって、ポリア
クリルアミド配列決定用ゲル上で泳動し、適当なゲルス
キャニングシステムを用いてその存在および量を検出す
る(例えば、Perkin Elmerによって提供されるごときGe
neScanTM softwareを用いたABI PrismTM 377 Sequence
r)。
【0114】RT−PCRの対照は、+/−逆転者酵素
反応、非転写スタフィロコッカス・アウレウスWCUH
29ゲノム配列からPCR産物を生じるようにデザイン
された16s rRNAプライマーまたはDNA特異的
プライマーペアを包含してもよい。プライマーペアの効
率を試験するために、スタフィロコッカス・アウレウス
WCUH29全DNAを用いたDNA PCRにおいて
それらを使用する。PCR反応をセットし、cDNAの
代わりに約1μgのDNAを用いてPCR35サイクル
で上記記載のごとく行う。
【0115】DNA PCRまたはRT−PCRのいず
れにおいても予想される大きさの産物が得られないプラ
イマーペアは、PCR誤差であり、かかるごとく役に立
たない。DNA PCRで正しい大きさの産物が得られ
るプライマーペアはRT−PCRにおいて2つのクラス
に区別できる:(1)インビボで再現性よく転写されな
い遺伝子はRT−PCRにおいて産物を得ることができ
ない;および(2)インビボで再現性よく転写される遺
伝子はRT−PCRにおいて正しい大きさの産物を得る
ことができ、−RT対照における(少しでも存在するな
らば)シグナルよりも+RT試料において強いシグナル
を示す。
【0116】
【配列表】
(1)一般的情報: (i)出願人:バーナム,マーティン ロネット,マイケル ウォーレン,パトリック (ii)発明の名称: 新規3−デヒドロキナ酸シンタ
ーゼ (iii)配列の数:7 (iv)連絡先: (A)名称:デチャート・プライス&ローズ(Dechert
Price & Rhoads) (B)通り名:997 Lenox Drive, Building 3, Suite 2
10 (C)都市名:ローレンスビル (D)州名:ニュージャージー州 (E)国名:アメリカ合衆国 (F)郵便番号:08543 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体形態:ディスク (B)コンピューター:IBM コンパチブル (C)オペレーティングシステム:DOS (D)ソフトウェア:ウィンドウズ用 Fast SEQ バー
ジョン2.0 (vi)現出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先の出願データ (A)出願番号: (B)出願日: (viii)代理人等の情報: (A)氏名:ブルーム・アレン (B)登録番号:29,135 (C)代理人等における処理番号:P50549−1 (ix)テレコミュニケーションの情報: (A)電話番号:609−520−3214 (B)テレファックス番号:609−520−3259 (C)テレックス:
【0117】(2) 配列番号:1の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:939塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:二本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:1: ATGAAATTAC ATACAACCTA TCCTTCAAAC AATTATCCAA TATTTGTTGA ACATGGTGCA 60 ATTGACCATA TTAGCACGTA TATTGATCAG TTTGATCAAA GTTTTATATT AATTGACGAG 120 CATGTAAATC AATATTTTGC TGATAAATTT GATGATATTT TATCATATGA AAATGTGCAT 180 AAAGTCATTA TTCCAGCTGG TGAAAAGACG AAAACATTTG AGCAATATCA AGAAACATTA 240 GAATACATTT TGTCACATCA TGTAACGCGT AATACAGCGA TTATAGCTGT TGGTGGTGGT 300 GCGACAGGAG ATTTTGCAGG ATTTGTAGCA GCAACACTAT TAAGAGGTGT CCATTTTATA 360 CAAGTTCCTA CAACGATTTT GGCGCATGAT TCTAGTGTTG GCGGTAAAGT GGGTATTAAC 420 TCAAAACAAG GTAAAAACCT TATCGGTGCA TTTTATCGTC CAACTGCTGT GATTTATGAT 480 TTAGACTTTT TAAAGACGTT ACCATTTGAG CAAATATTAA GTGGCTATGC AGAAGTTTAT 540 AAGCATGCGT TATTGAATGG TGAATCAACG ACGCAAGAAA TCGAACAGCA CTTTAAAGAT 600 AGAGAGATAT TACAGTCATT AAATGGTATG GATAAATATA TTGCTAAAGG TATTGAAACG 660 AAGCTGGATA TTGTTGTTGC AGATGAAAAA GAACAAGGTG TACGTAAATT TTTAAATTTA 720 GGTCATACAT TTGGTCATGC CGTGGAGTAT AACCACAAAA TTGCACACGG TCATGCCGTA 780 ATGATAGGCA TAATATATCA ATTTATTGTT GCGAATATAT TGTTCAATTC TAATCACGAT 840 ATCCAACATT ATATTAATTA TTTAACGAAA TTAGGTTATC CTTTAGAAAC AATAACCGAC 900 ATAGATTTCG CGACCGATAT ATCAATACAT GCTAAGTGA 939
【0118】(2) 配列番号:2の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:312アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:2: Met Lys Leu His Thr Thr Tyr Pro Ser Asn Asn Tyr Pro Ile Phe Val 1 5 10 15 Glu His Gly Ala Ile Asp His Ile Ser Thr Tyr Ile Asp Gln Phe Asp 20 25 30 Gln Ser Phe Ile Leu Ile Asp Glu His Val Asn Gln Tyr Phe Ala Asp 35 40 45 Lys Phe Asp Asp Ile Leu Ser Tyr Glu Asn Val His Lys Val Ile Ile 50 55 60 Pro Ala Gly Glu Lys Thr Lys Thr Phe Glu Gln Tyr Gln Glu Thr Leu 65 70 75 80 Glu Tyr Ile Leu Ser His His Val Thr Arg Asn Thr Ala Ile Ile Ala 85 90 95 Val Gly Gly Gly Ala Thr Gly Asp Phe Ala Gly Phe Val Ala Ala Thr 100 105 110 Leu Leu Arg Gly Val His Phe Ile Gln Val Pro Thr Thr Ile Leu Ala 115 120 125 His Asp Ser Ser Val Gly Gly Lys Val Gly Ile Asn Ser Lys Gln Gly 130 135 140 Lys Asn Leu Ile Gly Ala Phe Tyr Arg Pro Thr Ala Val Ile Tyr Asp 145 150 155 160 Leu Asp Phe Leu Lys Thr Leu Pro Phe Glu Gln Ile Leu Ser Gly Tyr 165 170 175 Ala Glu Val Tyr Lys His Ala Leu Leu Asn Gly Glu Ser Thr Thr Gln 180 185 190 Glu Ile Glu Gln His Phe Lys Asp Arg Glu Ile Leu Gln Ser Leu Asn 195 200 205 Gly Met Asp Lys Tyr Ile Ala Lys Gly Ile Glu Thr Lys Leu Asp Ile 210 215 220 Val Val Ala Asp Glu Lys Glu Gln Gly Val Arg Lys Phe Leu Asn Leu 225 230 235 240 Gly His Thr Phe Gly His Ala Val Glu Tyr Asn His Lys Ile Ala His 245 250 255 Gly His Ala Val Met Ile Gly Ile Ile Tyr Gln Phe Ile Val Ala Asn 260 265 270 Ile Leu Phe Asn Ser Asn His Asp Ile Gln His Tyr Ile Asn Tyr Leu 275 280 285 Thr Lys Leu Gly Tyr Pro Leu Glu Thr Ile Thr Asp Ile Asp Phe Ala 290 295 300 Thr Asp Ile Ser Ile His Ala Lys 305 310
【0119】(2) 配列番号:3の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:936塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:二本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:3: ATGAAATTAC ATACAACCTA TCCTTCAAAC AATTATCCAA TATTTGTTGA ACATGGTGCA 60 ATTGACCATA TTAGCACGTA TATTGATCAG TTTGATCAAA GTTTTATATT AATTGACGAG 120 CATGTAAATC AATATTTTGC TGATAAATTT GATGATATTT TATCATATGA AAATGTGCAT 180 AAAGTCATTA TTCCAGCTGG TGAAAAGACG AAAACATTTG AGCAATATCA AGAAACATTA 240 GAATACATTT TGTCACATCA TGTAACGCGT AATACAGCGA TTATAGCTGT TGGTGGTGGT 300 GCGACAGGAG ATTTTGCAGG ATTTGTAGCA GCAACACTAT TAAGAGGTGT CCATTTTATA 360 CAAGTTCCTA CAACGATTTT GGCGCATGAT TCTAGTGTTG GCGGTAAAGT GGGTATTAAC 420 TCAAAACAAG GTAAAAACCT TATCGGTGCA TTTTATCGTC CAACTGCTGT GATTTATGAT 480 TTAGACTTTT TAAAGACGTT ACCATTTGAG CAAATATTAA GTGGCTATGC AGAAGTTTAT 540 AAGCATGCGT TATTGAATGG TGAATCAACG ACGCAAGAAA TCGAACAGCA CTTTAAAGAT 600 AGAGAGATAT TACAGTCATT AAATGGTATG GATAAATATA TTGCTAAAGG TATTGAAACG 660 AAGCTGGATA TTGTTGTTGC AGATGAAAAA GAACAAGGTG TACGTAAATT TTTAAATTTA 720 GGTCATACAT TTGGTCATGC CGTGGAGTAT AACCACAAAA TTGCACACGG TCATGCCGTA 780 ATGATAGGCA TAATATATCA ATTTATTGTT GCGAATATAT TGTTCAATTC TAATCACGAT 840 ATCCAACATT ATATTAATTA TTTAACGAAA TTAGGTTATC CTTTAGAAAC AATAACCGAC 900 ATAGATTTCG CGACCGATAT ATCAATACAT GCTAAG 936
【0120】(2) 配列番号:4の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:312アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:4: Met Lys Leu His Thr Thr Tyr Pro Ser Asn Asn Tyr Pro Ile Phe Val 1 5 10 15 Glu His Gly Ala Ile Asp His Ile Ser Thr Tyr Ile Asp Gln Phe Asp 20 25 30 Gln Ser Phe Ile Leu Ile Asp Glu His Val Asn Gln Tyr Phe Ala Asp 35 40 45 Lys Phe Asp Asp Ile Leu Ser Tyr Glu Asn Val His Lys Val Ile Ile 50 55 60 Pro Ala Gly Glu Lys Thr Lys Thr Phe Glu Gln Tyr Gln Glu Thr Leu 65 70 75 80 Glu Tyr Ile Leu Ser His His Val Thr Arg Asn Thr Ala Ile Ile Ala 85 90 95 Val Gly Gly Gly Ala Thr Gly Asp Phe Ala Gly Phe Val Ala Ala Thr 100 105 110 Leu Leu Arg Gly Val His Phe Ile Gln Val Pro Thr Thr Ile Leu Ala 115 120 125 His Asp Ser Ser Val Gly Gly Lys Val Gly Ile Asn Ser Lys Gln Gly 130 135 140 Lys Asn Leu Ile Gly Ala Phe Tyr Arg Pro Thr Ala Val Ile Tyr Asp 145 150 155 160 Leu Asp Phe Leu Lys Thr Leu Pro Phe Glu Gln Ile Leu Ser Gly Tyr 165 170 175 Ala Glu Val Tyr Lys His Ala Leu Leu Asn Gly Glu Ser Thr Thr Gln 180 185 190 Glu Ile Glu Gln His Phe Lys Asp Arg Glu Ile Leu Gln Ser Leu Asn 195 200 205 Gly Met Asp Lys Tyr Ile Ala Lys Gly Ile Glu Thr Lys Leu Asp Ile 210 215 220 Val Val Ala Asp Glu Lys Glu Gln Gly Val Arg Lys Phe Leu Asn Leu 225 230 235 240 Gly His Thr Phe Gly His Ala Val Glu Tyr Asn His Lys Ile Ala His 245 250 255 Gly His Ala Val Met Ile Gly Ile Ile Tyr Gln Phe Ile Val Ala Asn 260 265 270 Ile Leu Phe Asn Ser Asn His Asp Ile Gln His Tyr Ile Asn Tyr Leu 275 280 285 Thr Lys Leu Gly Tyr Pro Leu Glu Thr Ile Thr Asp Ile Asp Phe Ala 290 295 300 Thr Asp Ile Ser Ile His Ala Lys 305 310
【0121】(2) 配列番号:5の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:5: CATGTAAATC AATATTTTGC 20
【0122】(2) 配列番号:6の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:19塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:6: CATGACCAAA TGTATGACC 19
【0123】(2) 配列番号:7の情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:25塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号:7: GCTCCTAAAA GGTTACTCCA CCGGC 25
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 1/21 C12N 9/00 5/10 A61K 37/48 ADZ 9/00 C12N 5/00 B //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:445) (71)出願人 595047190 スミスクライン・ビーチャム・パブリッ ク・リミテッド・カンパニー SmithKline Beecham p.l.c. イギリス国ミドルセックス・ティーダブリ ュ8・9イーピー、ブレンフォード、ニュ ー・ホライズンズ・コート(番地の表示な し) (72)発明者 マイケル・テレンス・ブラック アメリカ合衆国19425ペンシルベニア州チ ェスター・スプリングス、ミルハウス・ウ ェイ502番 (72)発明者 マーティン・カール・ラッセル・バーナム アメリカ合衆国19403ペンシルベニア州ノ ーリスタウン、タングルウッド・レイン 2927番 (72)発明者 ジョン・エドワード・ホッジソン アメリカ合衆国19355ペンシルベニア州マ ルバーン、ラップ・ロード260番 (72)発明者 デイビッド・ジャスティン・チャールズ・ ノウルズ イギリス、レッドヒル・サリー、ダウンズ ビュー・ハウス (72)発明者 リチャード・オークリー・ニコラス アメリカ合衆国ペンシルベニア州カレッジ ビル、カーメン・ドライブ (72)発明者 ジュリー・エム・プラット イギリス、ウィグストン・レスター、ハイ フィールド・ドライブ77番 (72)発明者 レイモンド・ウィンフィールド・レイチャ ード アメリカ合衆国18951ペンシルベニア州ク エイカータウン、クローバー・ミル・ロー ド2091番 (72)発明者 マーテイン・ローゼンバーグ アメリカ合衆国19468ペンシルベニア州ロ イヤーズフォード、ミンゴ・ロード241番 (72)発明者 ジュディス・エム・ワード イギリス、サリー、ドーキング、コトマン ディーン19番 カーメル・コテージ (72)発明者 マイケル・エイ・ロネット アメリカ合衆国19426ペンシルベニア州カ レッジビル、ビクトリア・サークル18番 (72)発明者 パトリック・ブイ・ウォーレン アメリカ合衆国19136ペンシルベニア州フ ィラデルフィア、シェフィールド・アベニ ュー3507番 (72)発明者 デイビッド・ジェイ・ペイン アメリカ合衆国19460ペンシルベニア州フ ェニックスビル、ウォーターフォール・ウ ェイ618番 (72)発明者 ジェイムズ・アール・ブラウン アメリカ合衆国19312ペンシルベニア州バ ーウィン、ロビンス・レイン9番

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)配列番号:2のアミノ酸配列を含んで
    なるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと少な
    くとも70%の同一性を有するポリヌクレオチド; b)寄託株のスタフィロコッカス・アウレウス(Staphy
    lococcus aureus)に含まれる3−デヒドロキナ酸シン
    ターゼ(3−DEHYDROQUINATE SYNTHASE)遺伝子によっ
    て発現されるのと同じマチュア・ポリペプチドをコード
    するポリヌクレオチドと少なくとも70%の同一性を有
    するポリヌクレオチド; c)配列番号:2のアミノ酸配列と少なくとも70%同
    一のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチドをコードす
    るポリヌクレオチド; d)(a)、(b)または(c)のポリヌクレオチドに
    相補的なポリヌクレオチド;および e)(a)、(b)、(c)または(d)のポリヌクレ
    オチドの連続した少なくとも15塩基を含んでなるポリ
    ヌクレオチド、からなる群から選択されるポリヌクレオ
    チド配列を含んでなる単離ポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ポリヌクレオチドがRNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号:1に示す核酸配列を含んでな
    る請求項2記載のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 配列番号:1に示すヌクレオチド1ない
    し936を含んでなる請求項2記載のポリヌクレオチ
    ド。
  6. 【請求項6】 配列番号:2のアミノ酸配列を含んでな
    るポリペプチドをコードする請求項2記載のポリヌクレ
    オチド。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のポリヌクレオチドを含ん
    でなるベクター。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のベクターを含んでなる宿
    主細胞。
  9. 【請求項9】 そのDNAによってコードされるポリペ
    プチドを請求項8記載の宿主細胞から発現させることか
    らなるポリペプチドの製造方法。
  10. 【請求項10】 3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペ
    プチドまたはフラグメントの製造に十分な条件下で請求
    項8記載の宿主を培養することからなる該ポリペプチド
    またはフラグメントの製造方法。
  11. 【請求項11】 配列番号:2のアミノ酸配列と少なく
    とも70%同一であるアミノ酸配列を含んでなるポリペ
    プチド。
  12. 【請求項12】 配列番号:2に示すアミノ酸配列を含
    んでなるポリペプチド。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のポリペプチドに対す
    る抗体。
  14. 【請求項14】 請求項11記載のポリペプチドの活性
    または発現を阻害するアンタゴニスト。
  15. 【請求項15】 3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペ
    プチドを必要としている個体の治療方法であって、治療
    上有効量の請求項11記載のポリペプチドを該個体に投
    与することからなる方法。
  16. 【請求項16】 3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペ
    プチドを阻害することを必要としている個体の治療方法
    であって、治療上有効量の請求項14記載のアンタゴニ
    ストを該個体に投与することからなる方法。
  17. 【請求項17】 個体における請求項11記載のポリペ
    プチドの発現または活性に関係した疾病を診断する方法
    であって、 (a)該ポリペプチドをコードする核酸配列を決定する
    こと;および/または (b)個体由来の試料における該ポリペプチドの存在ま
    たは量を分析することからなる方法。
  18. 【請求項18】 請求項11記載のポリペプチドと相互
    作用し、その活性を阻害または活性化する化合物を同定
    する方法であって、 スクリーニングすべき化合物が該ポリペプチドと相互作
    用しうる条件下、ポリペプチドを含んでなる組成物を該
    化合物と接触させて、該化合物の相互作用(かかる相互
    作用は該ポリペプチドと該化合物の相互作用に応答して
    検出可能なシグナルを提供することができる第2の成分
    に関連付けられる)を評価し、 該化合物と該ポリペプチドの相互作用から生じるシグナ
    ルの有無を検出することによって、その化合物がそのポ
    リペプチドと相互作用し、その活性を活性化または阻害
    するかどうかを決定することからなる方法。
  19. 【請求項19】 哺乳動物において免疫学的応答を誘発
    する方法であって、請求項11記載の3−デヒドロキナ
    酸シンターゼポリペプチド、あるいは抗体および/また
    はT細胞の免疫応答を生じさせるのに適当なそのフラグ
    メントまたは変種を該哺乳動物に接種し、該動物を疾患
    から保護することからなる方法。
  20. 【請求項20】 哺乳動物において免疫学的応答を誘発
    する方法であって、請求項11記載の3−デヒドロキナ
    酸シンターゼポリペプチドの発現を指向する核酸ベクタ
    ー、あるいは該3−デヒドロキナ酸シンターゼポリペプ
    チドを発現するためのそのフラグメントまたは変種、ま
    たはin vivoにて免疫学的応答を誘発し、抗体および/
    またはT細胞の免疫応答を生じさせるためのそのフラグ
    メントまたは変種をデリバリーし、該動物を疾患から保
    護することからなる方法。
JP9299291A 1996-09-24 1997-09-24 新規3−デヒドロキナ酸シンターゼ Withdrawn JPH10191987A (ja)

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CL2008002092A1 (es) 2007-07-20 2009-05-29 Hoffmann La Roche Conjugado que contiene dos o mas peptidos antifusogenicos y un anticuerpo anti-cd-4; metodo de produccion; composicion farmaceutica que lo comprende; polipeptidos antifusogenicos y uso del conjugado para tratar infecciones viricas.

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