JPH1197907A - 集中定数型サーキュレータ - Google Patents

集中定数型サーキュレータ

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JPH1197907A
JPH1197907A JP9269211A JP26921197A JPH1197907A JP H1197907 A JPH1197907 A JP H1197907A JP 9269211 A JP9269211 A JP 9269211A JP 26921197 A JP26921197 A JP 26921197A JP H1197907 A JPH1197907 A JP H1197907A
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circulator
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良弘 小西
Taro Miura
太郎 三浦
Akira Usami
明 宇佐美
Yoshibumi Misu
義文 三須
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/32Non-reciprocal transmission devices
    • H01P1/38Circulators
    • H01P1/383Junction circulators, e.g. Y-circulators
    • H01P1/387Strip line circulators

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  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一のサーキュレータで複数の周波数帯域に
おいて定在波抑制を行うことができる集中定数型サーキ
ュレータを提供する。 【解決手段】 磁気回転素子と、磁気回転子の各信号端
子と接地端子との間に接続された複数の共振点を有する
共振回路とを備えており、共振回路の共振点の数に対応
した数のサーキュレータ動作周波数領域を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として携帯電話
機の高周波回路素子として使用される集中定数型サーキ
ュレータに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】サーキ
ュレータは高周波回路に非可逆性を与えて回路内の反射
波を吸収させることにより定在波の発生を除去する素子
であり、高周波回路の動作を安定化させるのに寄与す
る。このため、最近の携帯電話機においては、このよう
な非可逆素子を設けて定在波発生を防止することが行わ
れている。
【0003】近年、携帯電話機の使用効率を向上させる
ため、複数の周波数帯域で動作する電話機(マルチバン
ド電話機)への需要が増加している。しかしながら、従
来のサーキュレータでは、1つの素子が取り扱える周波
数領域は単一であり、複数の周波数帯域で動作させるた
めには、(イ)インピーダンス整合器によって周波数帯
域を拡張する、(ロ)複数のサーキュレータをフィルタ
等と組み合わせて別々に動作させる等の方法を取らねば
ならなかった。
【0004】インピーダンス整合器による周波数帯域の
広帯域化では拡張範囲が小さく、中心周波数の30%程
度の広帯域化しか図れないため、動作周波数が2倍程度
異なる現在のデュアルバンド電話機には利用できない。
【0005】また、動作周波数領域が異なる複数のサー
キュレータを並列接続して、フィルタ等で動作周波数を
切り替える方法では、形態が大きくなるだけでなく、サ
ーキュレータの帯域外におけるインピーダンス特性がお
互いに干渉し合って特性が不安定になってしまう。
【0006】従って、本発明は従来技術の上述の問題点
を解消するものであり、単一のサーキュレータで複数の
周波数帯域において定在波抑制を行うことができる集中
定数型サーキュレータを提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、磁気回
転素子と、磁気回転子の各信号端子と接地端子との間に
接続された複数の共振点を有する共振回路とを備えてお
り、共振回路の共振点の数に対応した数のサーキュレー
タ動作周波数領域を有する集中定数型サーキュレータが
提供される。
【0008】本発明の集中定数型サーキュレータにおい
ては、正相回転及び逆相回転固有ベクトルにより励振さ
れたサーキュレータ素子の固有値の差が周波数と関係な
く120°(3端子サーキュレータ)であることに着目
し、複数の必要周波数帯域においてサーキュレータ成立
条件を満たすような周波数特性を示す回路素子を接続し
て複数の帯域で動作させるものである。この動作は、集
中定数型サーキュレータの磁気回転素子の各信号端子と
接地端子との間に複数の共振点を有する共振回路を共振
容量として挿入することによって実現される。
【0009】共振回路が、並列共振点及び直列共振点の
少なくとも1つの対を有する直並列共振回路であること
が好ましい。
【0010】本発明の集中定数型サーキュレータは、こ
の共振回路の並列共振点及び直列共振点の対の数に1を
加えた数のサーキュレータ動作周波数領域を有してい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の実施形
態を詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施形態としてデュア
ルバンド集中定数型サーキュレータの構造を概略的に示
す分解斜視図である。
【0013】同図において、10及び11は3つの互い
に絶縁された駆動線路121 、122 及び123 を挟ん
で一体化されている磁性体板、13及び14は磁性体板
10及び11の外側表面にそれぞれ形成されたシールド
電極、15は接地電極、161 及び171 、並びに16
2 及び172 は共振容量、181 及び182 は共振コイ
ルをそれぞれ示している。駆動線路121 、122 及び
123 は、それぞれの信号端子に3つのインダクタが互
いに120°の角度を保って3回対称形状となるように
編み込まれている。
【0014】共振容量171 及び共振コイル181 は直
列共振回路を構成しており、この直列共振回路と共振容
量161 とが駆動線路121 の信号端子と接地電極15
との間に並列に接続されている。同じく、共振容量17
2 及び共振コイル182 は直列共振回路を構成してお
り、この直列共振回路と共振容量162 とが駆動線路1
2 の信号端子と接地電極15との間に並列に接続され
ている。なお、同図には隠れているため示されていない
が、駆動線路123 の信号端子と接地電極15との間に
も共振容量173 及び共振コイル183 からなる直列共
振回路と共振容量163 (図2参照)とが並列に接続さ
れている。さらに、図示が省略されているが、磁性体板
10及び11の上下には、励磁用磁石がそれぞれ設けら
れている。
【0015】図2は、図1の集中定数型サーキュレータ
の等価回路図である。
【0016】同図からも明らかのように図1の集中定数
型サーキュレータは、理想サーキュレータ(0から無限
大の周波数範囲においてサーキュレータとして動作する
仮想的回路素子)20の各信号端子211 、212 及び
213 と接地電極15との間に、共振容量161 (C
0 )、共振容量171 (C1 )、共振コイル181 (L
1 )及びインダクタLからなる直並列共振回路、共振容
量162 (C0 )、共振容量172 (C1 )、共振コイ
ル182 (L1 )及びインダクタLからなる直並列共振
回路、並びに共振容量163 (C0 )、共振容量173
(C1 )、共振コイル183 (L1 )及びインダクタL
からなる直並列共振回路をそれぞれ接続した等価回路で
表すことができる。ただし、同図のインダクタLと理想
サーキュレータ20とを含めた回路は、集中定数型サー
キュレータ磁気回転素子の中央部に設けられた網状の駆
動線路121 、122 及び123 の部分の非可逆インダ
クタンスを表わしている。
【0017】本実施形態の集中定数型サーキュレータの
ように、磁気回転素子の各信号端子211 、212 及び
213 と接地電極15との間に、容量に代えて、必要な
周波数において必要な実効容量を示す共振回路を接続す
ることによって、複数の周波数帯域においてサーキュレ
ータ動作を示す素子が構成できることを、以下詳細に説
明する。
【0018】図3は、従来の集中定数型サーキュレータ
の等価回路を示している。同図に示すごとく、従来の集
中定数型サーキュレータは、理想サーキュレータ(0か
ら無限大の周波数範囲においてサーキュレータとして動
作する仮想的回路素子)30の各信号端子311 、31
2 及び313 に、中心周波数f0 の並列共振回路32
1 、322 及び323 をそれぞれ接続した等価回路で表
わすことができる。ただし、並列共振回路321 、32
2 及び323 のインダクタLと理想サーキュレータとを
含めた回路は、集中定数型サーキュレータの磁気回転素
子の中央部に設けられた網状の駆動線路部分の非可逆イ
ンダクタンスを示している。
【0019】図4の(A)及び(B)はこのような集中
定数型サーキュレータのインダクタ部分の構造を示して
おり、図5は磁気回転子部分の構成を示しており、さら
に図6は図5の磁気回転子に共振容量を接続した従来の
集中定数型サーキュレータの構造を示している。これら
の図から明らかのように、従来の集中定数型サーキュレ
ータにおける磁気回転子部分の構成は、本実施形態の場
合と同様である。即ち、磁性体板40及び41が3つの
互いに絶縁された駆動線路421 、422 及び423
挟んで一体化されており、これら磁性体板40及び41
の外側表面にシールド電極43及び44がそれぞれ形成
されている。駆動線路421 、422 及び423 は、そ
れぞれの信号端子に3つのインダクタが互いに120°
の角度を保って3回対称形状となるように編み込まれて
いる。駆動線路421 、422 及び423 の各信号端子
311 、312 及び313 と接地電極45との間には、
共振容量461 、462 及び463 がそれぞれ接続され
ている。また、磁性体板40及び41の上下には、励磁
用磁石47及び48がそれぞれ設けられている。
【0020】図4の(A)には、一つの信号端子(例え
ば信号端子311 )が接続されているインダクタ(駆動
線路421 )の断面と磁界が発生している様子とが示さ
れている。このインダクタンスをLとするとき、他の2
つのインダクタ(駆動線路422 及び423 )を流れる
電流によって生ずる磁束49は、信号端子311 に接続
されているインダクタ(駆動線路421 )をよぎるた
め、その影響を考慮して信号端子311 のインダクタン
スを求めなければならない。
【0021】いま、n開孔回路の各信号端子に特別な組
み合わせの進行波を加えることによって、各信号端子の
反射係数を等しくすることができる。この条件を満たす
進行波を書き並べて得られるベクトルを固有ベクトルと
呼び、反射係数を固有値と呼ぶ。そして、n開孔回路で
はn個の固有ベクトルと、これに対応したn個の固有値
とが存在する。従って、3端子サーキュレータでは、3
つの固有ベクトルu1、u2 及びu3 と、それに対応す
る3つの固有値s1 、s2 及びs3 とが存在する。そし
て、これらの固有ベクトルは、次に示す値でなければな
らない。
【0022】
【数1】
【0023】これらの反射係数に対して、当然にアドミ
ッタンスy1 、y2 及びy3 が存在し、Yc を端子アド
ミッタンスとすると、これらの値は、次式で与えられ
る。
【0024】
【数2】
【0025】いま、図3〜図6に示す従来の集中定数型
サーキュレータの信号端子311 に加えた電流j1 によ
って発生する磁界H1 が、図4の(B)の点線矢印49
に示すようであるとしたとき、信号端子312 及び31
3 に流れる電流j2 及びj3に対する磁界H2 及びH3
は、H1 を基準にして表わすと、図7に示すようにな
る。これから分かるように、磁界H2 及びH3 の磁界H
1 方向の成分は、
【0026】
【数3】
【0027】となるから、これをH1 に加えると、
【0028】
【数4】
【0029】となる。ここで、固有ベクトルu1 、u2
及びu3 に対する磁界をH1 、H2 及びH3 とすると、
【0030】
【数5】
【0031】となり、固有ベクトルu1 、u2 及びu3
に対する信号端子のインダクタンスL1 、L2 及びL3
は、それぞれ、
【0032】
【数6】
【0033】となる。この結果を用いると、固有ベクト
ルu1 、u2 及びu3 に対するフェライトの装荷アドミ
ッタンスyL1、yL2及びyL3は、
【0034】
【数7】
【0035】となる。ここでμ+ 及びμ- は、外部印加
直流磁界に対して正方向及び逆方向に回転する高周波磁
界に対する透磁率を表わし、固有ベクトルu2 及びu3
が発生する磁界がそれぞれ正方向及び逆方向の回転磁界
となることから導かれた結果である。さて、μ+ 及びμ
- は、ポルダーの式より、
【0036】
【数8】
【0037】で与えられる。ただし、4πMs はフェラ
イトの飽和磁化、H1 はフェライトの内部磁界、γは磁
気回転比となるから、この関係を使って(1/μ+ )−
(1/μ- )の値を求めると、
【0038】
【数9】
【0039】となるが、集中定数型サーキュレータのよ
うに強磁性共鳴磁界より大きな磁界で使用する場合(ア
バブレゾナンス動作)には、(σ+P)2 >>1の関係
があるから、この関係を代入して、
【0040】
【数10】
【0041】と近似できる。この結果を使って(1/j
ωξμ+ )−(1/jωξμ- )の値を求めると、
【0042】
【数11】
【0043】となり、j(yL2−yL3)の値は周波数に
関係しない。この結果は、固有ベクトルu2 及びu3
駆動されたサーキュレータにおいて、固有値s2 と固有
値s3との差が周波数に依存しないことを示している。
集中定数型サーキュレータにおいて、固有ベクトルu1
に対するインダクタンスは(6)式より0である。従っ
て、固有値s1 もスミス図表上右端の点(1,0)にあ
って周波数に依存しない。固有値s2 と固有値s3 との
差がスミス図表上で120°になるように印加磁界を調
整してから、各信号端子に容量を付加して固有値s2
びs3 を移動させ、固有値s1 に対する固有値s2 及び
3 の角度を120°になるように調整できれば、その
周波数において完全なサーキュレータとなる(図8参
照)。
【0044】集中定数型サーキュレータ素子がサーキュ
レータが成立する条件を満たすには、(7)式の固有値
1 に関する条件から、(1)式を参照して、他の固有
値が次の条件を満たさねばならない。
【0045】
【数12】
【0046】この条件を満たす固有アドミッタンスは、
(1)式により次のように考えられる。
【0047】
【数13】
【0048】この結果より、
【0049】
【数14】
【0050】でなければならないから、(14)式を
(11)式に代入して、
【0051】
【数15】
【0052】となる。サーキュレータは(13)式よ
り、y2 +y3 =0でなければならない。この操作は、
サーキュレータの磁気回転素子に容量Cを並列に付加し
て、図9に示すように、スミス図表上のアドミッタンス
を(14)式の関係を保ったままyL2→y2 、yL3→y
3 のように移動させてサーキュレータ成立条件を満たさ
せるものであるから、(y3 +y2 )/2=ωCでなけ
ればならない。この条件は(8)式及びアバブレゾナン
ス動作条件σ2 、σP>>1を使って次のように求めら
れる。
【0053】
【数16】
【0054】この結果より共振容量Cは、
【0055】
【数17】
【0056】となり、ω2 に逆比例したこのような容量
を接続すればサーキュレータとなる。このことは、容量
の代わりに必要な周波数において必要な実効容量を示す
回路を磁気回転素子の信号端子に接続すれば、複数の周
波数帯域においてサーキュレータ動作を示す素子が構成
できることを示している。
【0057】いま、周波数f1 において容量Cでサーキ
ュレータが実現したとする。この素子を他の周波数f2
においてもサーキュレータとするには、周波数f1 にお
ける容量がCで周波数f2 における容量が(f1 /f
22 Cとなるような素子を接続すればよい。直並列共
振回路のうち、図10に示した回路は共振周波数の下側
と上側とで容量性となり、動作周波数が直並列共振周波
数の上下に設定できれば、複数周波数動作のサーキュレ
ータとして目的に合致する。この回路のアドミッタンス
は、
【0058】
【数18】
【0059】であり、図11のようなアドミッタンス周
波数特性を示す。いま、直列共振と並列共振の角周波数
をそれぞれωs 、ωp とすれば、(18)式は次のよう
に書き換えられる。
【0060】
【数19】
【0061】いま、f2 =2f1 の場合を考える。この
ときの必要容量はC/4であるから、f1 及びf2 にお
けるアドミッタンスは、それぞれω1 C及びω2 C=ω
1 C/2となる。この条件を(19)式に代入すると、
【0062】
【数20】
【0063】となる。この式群では未知数の数が式の数
より多いので、幾つかの定数は任意に決定できる。ここ
では、ω1 に対するωs 及びωp を次のように決める
と、
【0064】
【数21】
【0065】となる。さきに決めた動作周波数の関係か
ら、1<x<2、1<y<2であり、図11より明らか
なように、xが1に接近しても、またyが2接近しても
解は不安定になる。xを適当な値に設定してからyを決
定すれば、(20)式よりC0、C1 及びL1 が次のよ
うに決定できる。
【0066】
【数22】
【0067】次に、本実施形態のデュアルバンド集中定
数型サーキュレータについて、実際に設計し、製造した
例について示す。いま、4πM3 :400Gauss、
1:300Mhz、σ=3.5、ZC =50Ωとする
と、
【0068】
【数23】
【0069】が得られる。この条件を満足する磁気回転
素子を製作して、300MHz及び600MHzのオク
ターブ周波数で動作するサーキュレータを設計した。磁
気回転素子の共振容量として通常の容量に置換させる回
路素子の定数は、(22)式を参照して次のように決定
された。
【0070】
【数24】
【0071】この定数を用いて製作したサーキュレータ
の特性を図12に示す。同図から明らかなように、得ら
れた特性は設計値と非常に良く一致している。
【0072】以上説明した実施形態は、動作周波数帯域
が2つの場合であるが、共振点が複数ある2端子共振回
路では、容量性の領域が共振点対の数に1を加えた数だ
け設定できることが知られているので、前述の方法を拡
張すれば、任意の周波数で複数の動作領域を有するサー
キュレータが構成できることは自明である。
【0073】図13は、本発明の他の実施形態における
共振回路を示す回路図である。同図に示すように、この
直並列共振回路は、共振コイル131(L1 )及び共振
容量132(C1 )の直列共振回路に共振容量133
(C0 )が並列接続されており、さらにこれに、共振コ
イル134(L2 )が直列接続されており、その両端に
共振容量135(C2 )が並列接続されている。この2
端子直並列共振回路も前述の実施形態の場合と同様に、
各信号端子と接地端子との間に接続される。この直並列
共振回路には、直列共振点及び並列共振点が2対あり、
従って、動作領域数が3つの場合に使用する。
【0074】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0075】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、磁気回転素子と、磁気回転子の各信号端子と接地端
子との間に接続された複数の共振点を有する共振回路と
を備えており、共振回路の共振点の数に対応した数のサ
ーキュレータ動作周波数領域を有しているため、単一の
サーキュレータで複数の周波数帯域において定在波抑制
を行うことができる。即ち、サーキュレータは、高周波
回路における定在波を抑制し、回路の動作を安定化させ
る素子であるが、デュアルバンド電話機のように複数の
周波数帯域で動作する電話機の高周波回路において本発
明のサーキュレータを使用すれば、単一のサーキュレー
タで任意の複数帯域における定在波抑制が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてデュアルバンド集中
定数型サーキュレータの構造を概略的に示す分解斜視図
である。
【図2】図1の集中定数型サーキュレータの等価回路図
である。
【図3】従来の集中定数型サーキュレータの等価回路図
である。
【図4】集中定数型サーキュレータのインダクタ部分の
構造を示す図である。
【図5】集中定数型サーキュレータの磁気回転子部分の
構造を表わす分解斜視図である。
【図6】図5の集中定数型サーキュレータに共振容量を
接続した状態を表わす分解斜視図である。
【図7】各信号端子に電流が流れたときの磁界強度を説
明する図である。
【図8】容量によりサーキュレータ条件を満たすように
固有値の移動させた場合のスミス図表である。
【図9】y3 −y2 が周波数と関係なく変化することを
示したスミス図表である。
【図10】図1の実施形態における集中定数型サーキュ
レータに付加する共振回路の回路図である。
【図11】図10の共振回路のアドミッタンス周波数特
性図である。
【図12】実際に設計し、製造したデュアルバンド集中
定数型サーキュレータの伝送特性図である。
【図13】本発明の他の実施形態における集中定数型サ
ーキュレータに付加する共振回路の回路図である。
【符号の説明】
10、11、40、41 磁性体板 121 、122 、123 、421 、422 、423
動線路 13、14、43、44 シールド電極 15、45 接地電極 161 、162 、163 、171 、172 、173 、4
1 、462 、463、132、133、135 共振
容量 181 、182 、183 、131、134 共振コイル 20、30 理想サーキュレータ 211 、212 、213 、311 、312 、313
号端子 321 、322 、323 並列共振回路 47、48 励磁用磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 明 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内 (72)発明者 三須 義文 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気回転素子と、該磁気回転子の各信号
    端子と接地端子との間に接続された複数の共振点を有す
    る共振回路とを備えており、該共振回路の共振点の数に
    対応した数のサーキュレータ動作周波数領域を有するこ
    とを特徴とする集中定数型サーキュレータ。
  2. 【請求項2】 前記共振回路が、並列共振点及び直列共
    振点の少なくとも1つの対を有する直並列共振回路であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のサーキュレータ。
  3. 【請求項3】 前記共振回路の並列共振点及び直列共振
    点の対の数に1を加えた数のサーキュレータ動作周波数
    領域を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    サーキュレータ。
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