JP2001320205A - 非可逆回路素子および通信装置 - Google Patents

非可逆回路素子および通信装置

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JP2001320205A
JP2001320205A JP2000155378A JP2000155378A JP2001320205A JP 2001320205 A JP2001320205 A JP 2001320205A JP 2000155378 A JP2000155378 A JP 2000155378A JP 2000155378 A JP2000155378 A JP 2000155378A JP 2001320205 A JP2001320205 A JP 2001320205A
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frequency
series resonance
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inductor
isolator
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Takashi Hasegawa
長谷川  隆
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/32Non-reciprocal transmission devices
    • H01P1/38Circulators
    • H01P1/383Junction circulators, e.g. Y-circulators
    • H01P1/387Strip line circulators

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストアップを招くことなく、小型で且つ所
定の周波数帯域で大きな減衰量が得られるようにした非
可逆回路素子、該非可逆回路素子とともに構成した非可
逆回路、および、それを用いた通信装置を得る。 【解決手段】 直流磁界が印加されるフェライト54に
中心導体51,52,53を互いに交差させて配置し、
中心導体51,52のポート部P1,P2をそれぞれ分
岐してその一方を延長して屈曲することによりインダク
タを形成する。そして、このインダクタと、一端をアー
ス端子73に接続されたコンデンサC1,C2とで直列
共振回路を構成する。各直列共振回路の共振周波数は、
基本波の周波数である素子の通過帯域の中心周波数の略
2倍および略3倍に設定されて基本波の2倍波,3倍波
を減衰させ、基本波周波数においては整合容量として作
用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マイクロ波帯な
どの高周波帯域で使用される、例えばアイソレータやサ
ーキュレータなどの非可逆回路素子、および、この非可
逆回路素子を用いた通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、集中定数型のアイソレータやサー
キュレータなどの非可逆回路素子は、信号の伝送方向に
対する減衰量が極めて小さく、逆方向への減衰量が極め
て大きいという特性を利用して、発振器や増幅器の安定
動作および保護のため通信装置などに多く用いられてい
る。
【0003】従来のアイソレータの分解斜視図を図7
に、その内部構造を図8にそれぞれ示す。また、等価回
路を図9に示す。図7および図8に示すように、集中定
数型のアイソレータは、上ヨーク2と下ヨーク8とで構
成される磁気閉回路内に、中心導体51,52,53お
よびフェライト54からなる磁性組立体5、永久磁石3
および樹脂ケース7をそれぞれ配設したものである。中
心導体51,52のポート部P1,P2は、樹脂ケース
7に形成された入出力端子71,72および整合用コン
デンサC1,C2に接続され、中心導体53のポート部
P3は整合用コンデンサC3および終端抵抗Rに接続さ
れ、各コンデンサC1,C2,C3および終端抵抗Rの
一端はアース73に接続されている。
【0004】図9に示す等価回路ではフェライトを円板
形状に表し、直流磁界をHとして表し、中心導体51,
52,53を等価的なインダクタLとして表している。
このような回路構成により、順方向特性が帯域通過フィ
ルタの特性を持ち、通過帯域より離れた周波数帯域で
は、順方向であっても信号が若干減衰されるという特徴
を備えている。
【0005】ところで、一般の通信装置において、回路
中に使用されている増幅器は必ずある程度の歪みを発生
させ、これが基本波の2倍波や3倍波などのスプリアス
を生じさせ不要輻射の原因となっている。通信装置の不
要輻射は、電力増幅器の異常動作や混信の原因となるた
め、予め基準や規格が設けられていて、ある一定のレベ
ル以下にする必要がある。不要輻射を防ぐためには、直
線性の良い増幅器を用いることが有効であるが、それら
は高価であり、代わりにフィルタなどを備えて不要な周
波数成分を減衰させる方法が一般的である。しかし、そ
のようなフィルタを使用するにもコストがかかりまたサ
イズが大型化するうえ、フィルタによる損失も発生す
る。
【0006】そこで、アイソレータやサーキュレータが
有する帯域通過フィルタの特性を利用してスプリアス成
分を抑制することが考えられるが、図7〜9に示した従
来の基本的な構造を備えただけの非可逆回路素子では、
不要な周波数帯域で十分な減衰特性を得ることはできな
かった。
【0007】これを解決し、主に基本波の2倍波または
3倍波などのスプリアスの周波数帯域で大きな減衰量を
得られるようにした非可逆回路素子が特開平10−93
308号に示されている。この非可逆回路素子の一例で
あるアイソレータを図10、図11および図12に示
す。図10は、このアイソレータの分解斜視図、図11
は内部構造、図12は等価回路である。
【0008】このアイソレータが、図7〜図9に示した
先のアイソレータと異なる点は、帯域通過フィルタ用の
インダクタLfを設けている点である。このインダクタ
Lfは中心導体51のポート部P1と整合用コンデンサ
C1と入出力端子71との間に接続されている。インイ
ダクタとしては小型化に適したソレノイド型コイルが用
いられ、900MHz帯のアイソレータの場合、約24
nHのインダクタンスものものが用いられる。具体的に
はφ0.1mmの銅線を外径φ0.8mmで9ターンし
たものが用いられる。
【0009】このように構成されたアイソレータの入出
力端子71に対して直列にキャパシタCfを接続するこ
とにより、図12の等価回路に示すように、このキャパ
シタCfとインダクタLfとで帯域通過フィルタが構成
され、通過帯域から離れた周波数帯の信号を減衰させる
ことができる。
【0010】図13は、図7〜図9に示したのアイソレ
ータ(従来例1)と図10〜図12に示したアイソレー
タ(従来例2)の周波数特性を示す図である。この図
は、900MHz帯のアイソレータの例を示している
が、従来例2は従来例1に比べて2倍波(1800MH
z)の減衰量が19.3dBから28.3dBに改善さ
れ、3倍波(2700MHz)の減衰量が28.6dB
から40.1dBに改善されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、インダク
タを非可逆回路素子内に設けて不要な周波数帯域を減衰
させるフィルタを構成することにより、単体のフィルタ
を外部に設ける場合に比べて回路全体としての小型化を
図ることができる。
【0012】しかしながら、最近の移動体通信機器にお
ける更なる小型化の要請に伴って、このようなフィルタ
用のインダクタを備えた非可逆回路素子自体も小型化が
迫られている。そのため、上記のフィルタ用のインダク
タも小型化する必要がある。ところが、ソレノイド状に
形成したインダクタを小型化した場合、そのインダクタ
ンスが小さくなり、基本波の2倍波や3倍波での減衰量
が小さくなってしまう。また、インダクタンスを減少さ
せることなく、ソレノイド状インダクタを小型化するた
めに、磁性体内にソレノイドを形成するといった構造も
一応は考えられるが、このような構造では、新たに磁性
体部材が必要となり、その製造も容易ではなく、コスト
アップにつながるという問題があった。
【0013】この発明の目的は、コストアップを招くこ
となく、小型で且つ所定の周波数帯域で大きな減衰量が
得られるようにした非可逆回路素子、および、この非可
逆回路素子を用いた通信装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、直流磁界が
印加される磁性体に複数の中心導体を互いに交差させて
配置して成る非可逆回路素子において、前記複数の中心
導体のうち2つ以上の中心導体とアースとの間に、該非
可逆回路素子の通過帯域の中心周波数よりも高い周波数
の共振周波数を有する直列共振回路を設け、そのうち少
なくとも1つの直列共振回路の共振周波数を他と異なら
せる。
【0015】通信機器で問題となるスプリアス成分の主
なものは基本波の周波数よりも高い周波数のものであ
る。そこで、該非可逆回路素子の通過帯域の中心周波数
(以下、この周波数を「基本波の周波数」という)より
も高い周波数の共振周波数を有する直列共振回路を中心
導体とアースとの間にトラップフィルタとして接続する
ことで、基本波の周波数よりも高い周波数のスプリアス
信号は、この直列共振回路を介してアースに流れ、信号
線路を伝搬するスプリアスが減衰する。さらに、複数の
直列共振回路の共振周波数を異なるものにすることによ
り、広い周波数帯域または複数の周波数帯のスプリアス
成分が減衰する。一般に共振回路は、共振周波数が高く
なるほど小型にできるため、中心周波数より高い周波数
のスプリアス成分に共振してこれを選択的に減衰させる
この発明の方式は、図10〜図12に示した従来の非可
逆回路素子のように、信号線路上で中心周波数に共振し
てこれを選択的に通過させるものに比べて小型になる。
【0016】この発明は、複数の直列共振回路のうち、
少なくとも1つに基本波の周波数の略2倍の共振周波数
を持たせ、さらに少なくとも他の1つに基本波の周波数
の略3倍の共振周波数を持たせる。通信機器で問題とな
る不要輻射の最も顕著なものは、基本波の2倍、3倍の
周波数を有するスプリアスである2倍波、3倍波であ
る。そこで、複数の直列共振回路のうち少なくとも1つ
を基本波の周波数の略2倍の共振周波数とし、他の少な
くとも1つを基本波の周波数の略3倍の共振周波数とす
る。これにより、最も顕著な不要輻射である2倍波、3
倍波を効率よく減衰させる。なお、この発明において、
略2倍は、1.5倍〜2.5倍程度の範囲をいい、略3
倍は、2.5倍〜3.5倍程度の範囲をいうものとす
る。
【0017】この発明は、前記直列共振回路のインダク
タを、前記中心導体のポート部を延長して形成する。上
記のように直列共振回路の共振周波数は、基本波の周波
数よりも高く設定されているため、インダクタを小型化
することができ、たとえばソレノイドコイルなどのよう
な部品を組み込まなくても、中心導体のポート部を延長
して屈曲させるなどすることで必要なインダクタンスを
得ることができる。これにより、非可逆回路素子の構成
部品点数を少なくすることができ製造工程の簡略化、コ
ストダウンを実現する。
【0018】この発明は、前記直列共振回路の中心周波
数における等価容量を、該中心周波数に対する整合容量
となるようにする。直列共振回路の共振周波数は、中心
周波数よりも高く設定されているため、この中心周波数
に対しては容量性インピーダンスとなる。そこでこの直
列共振回路のインダクタおよびキャパシタを適当に設計
することで、中心周波数に対する等価的な整合容量とす
る。これにより、トラップフィルタとして直列共振回路
を設けてもこれ以外に整合コンデンサを設ける必要がな
くなり、部品点数の増加を抑えて小型化、コストダウン
に寄与する。
【0019】さらにこの発明は、上記非可逆回路素子
を、たとえば送信信号と受信信号の分岐を行うサーキュ
レータとして設けることにより通信装置を構成する。こ
れにより、小型で且つスプリアス特性のよい通信装置を
実現する。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態に係るアイソ
レータの構成を図1〜図3を参照して説明する。図1は
アイソレータの分解斜視図、図2は上ヨークを取り外し
た状態での上面図である。図1および図2に示すよう
に、このアイソレータは、磁性体金属からなる箱状の上
ヨーク2の内面に円板状の永久磁石3を配置するととも
に、この上ヨーク2と、同じく磁性体金属からなる略コ
字状の下ヨーク8とによって磁気閉回路を形成し、下ヨ
ーク8内の底面8a上に樹脂ケース7を配設し、樹脂ケ
ース7内には、磁性組立体5、整合用コンデンサC1,
C2,C3および終端抵抗Rを配設している。
【0021】上記磁性組立体5は、直方体板形状のフェ
ライト54の下面に、このフェライト54の底面と同形
状である、3本の中心導体51,52,53に共通のア
ース部を当接させて、フェライト54の上面に、上記ア
ース部から延びる3本の中心導体51,52,53を、
絶縁シート(不図示)を介在させて互いに120°の角
度をなすように折り曲げて配置し、中心導体51,5
2,53の先端側のポート部P1,P2,P3を外方へ
突出させた構造としている。この磁性組立体5には、フ
ェライト54に対してその厚み方向に磁束が通るよう
に、上記永久磁石3により直流磁界を印加する。
【0022】樹脂ケース7は、電気的絶縁部材からな
り、矩形枠状の側壁7aに底壁7bを一体形成したもの
であり、入出力端子71,72およびアース端子73
が、それらの一部が樹脂内に埋設されるように設けられ
ている。底壁7bの中央部には挿通孔7cが形成されて
いて、この挿通孔7c内に磁性組立体5が挿入配置され
る。この磁性組立体5の下面の各中心導体51,52,
53のアース部は、下ヨーク8の底面8aに半田付けな
どにより接続される。入出力端子71,72は樹脂ケー
ス7の一方の側面の両角部に配置されていて、アース端
子73,73は他方の側面の両角部に配置されている。
これらの入出力端子71,72およびアース端子73の
一端は底壁7bの上面に露出するように、またそれぞれ
の他端は底壁7bの下面および側壁7aの外面に露出す
るように設けられている。
【0023】挿通孔7cの周縁には、それぞれチップ状
の整合用コンデンサC1,C2,C3およびチップ状の
終端抵抗Rが配置されている。各コンデンサC1,C
2,C3の下面電極および終端抵抗Rの一端側の電極
は、それぞれアース端子73,73に接続されている。
【0024】中心導体53のポート部P3は、コンデン
サC3の上面電極および終端抵抗Rの他端側の電極に接
続されている。そして、中心導体51および52のポー
ト部P1,P2は、それぞれP10,P11およびP2
0,P21に分岐しており、このうちポート部P1の分
岐P10は、メアンダライン状に延長されてインダクタ
L1とされ、コンデンサC1の上面電極に接続されてい
る。また、ポート部P2の分岐P20は、屈曲して延長
されてインダクタL2とされ、コンデンサC2の上面電
極に接続されている。また、ポート部P1,P2の他方
の分岐P11,P21は、それぞれ入出力端子71およ
び72に接続されている。なお、各ポート部P1,P
2,P3が各コンデンサC1,C2,C3の上面と同じ
高さとなるように、各ポート部P1,P2,P3はステ
ップ状に整形されている。
【0025】図3は上記アイソレータの等価回路図であ
る。上記のように接続したことにより、入出力端子71
とアース(アース端子73)との間にL1,C1からな
る直列共振回路がトラップフィルタとして形成されるこ
とになり、入出力端子71または中心導体51から入力
した信号のうちこの直列共振回路の共振周波数近傍の成
分がこのトラップフィルタによってアースに流れ、大き
く減衰する。また同様に、入出力端子72とアース(ア
ース端子73)との間にL2,C2からなる直列共振回
路がトラップフィルタとして形成されることになり、入
出力端子72または中心導体52から入力した信号のう
ちこの直列共振回路の共振周波数近傍の成分がこのトラ
ップフィルタによってアースに流れ、大きく減衰する。
なお、図示の各インダクタンスLは中心導体51,5
2,53とフェライト54とにより形成される等価的な
インダクタンスである。
【0026】また、L1,C1からなる直列共振回路、
および、L2,C2からなる直列共振回路は、この非可
逆回路素子の通過帯域の中心周波数(基本波周波数)よ
りも高い共振周波数を有するため、この通過帯域の中心
周波数に対しては容量性のインピーダンスとして作用
し、前記インダクタンスLとともに整合回路を構成して
いる。
【0027】ここで、この実施形態のアイソレータを9
00MHz帯に適用する場合、前記インダクタL1を幅
0.2mm、長さ2mmにすることによって1.1nH
のインダクタンスとし、インダクタL2を幅0.2m
m、長さ0.7mmにすることによって0.4nHのイ
ンダクタンスとする。そして、コンデンサC1,C2
を、それぞれ6.7pF、8.0pFとする。このよう
に構成することにより、L1,C1の直列共振回路の共
振周波数は1.9GHz、L2,C2の直列共振回路の
共振周波数は2.8GHzとなり、900MHzの2倍
波、3倍波のトラップフィルタとして機能させることが
できる。また、L1,C1からなる直列共振回路および
L2,C2からなる直列共振回路は、900MHzに対
してはともに等価的に約9pFとなり、900MHzの
信号に対する整合容量として機能させることができる。
【0028】図4は、上記900MHz帯に適用したア
イソレータの伝搬方向の減衰特性を示している。同図に
おいて、実線はこの実施形態に係るアイソレータの特
性、破線は、図7〜図9に示した従来のアイソレータを
900MHz帯に適用した場合の特性である。ここで、
基本波の周波数を900MHzとすれば、上記直列共振
回路からなるトラップフィルタを設けていない従来のも
ので、2倍波の減衰量が約19dB、3倍波の減衰量が
約28dBであるのに対し、この実施形態のものでは、
2倍波の減衰量は約28dB、3倍波の減衰量は約63
dBとなって大きな減衰量が得られる。
【0029】なお、この実施形態では、中心導体のポー
ト部を分岐して延長することによってインダクタを形成
しているが、誘電体基板または磁性体基板を用いて、そ
の内部または表面に電極を形成することによりインダク
タを形成してもよく、また、チップインダクタ、空芯コ
イル等の部品を用いもよい。この場合には、図5に示す
等価回路図のように、インダクタをアース側に接続して
直列共振回路を構成することも可能である。
【0030】また、この実施形態では、2つの直列共振
回路を、それぞれ2倍波、3倍波の周波数近傍で共振す
るようにしているが、共振周波数はこれに限定されな
い。
【0031】なお、以上の実施形態では、アイソレータ
を例に挙げて説明したが、第3の中心導体のポート部P
3に終端抵抗Rを接続することなく、ポート部P3を第
3の入出力部として構成したサーキュレータにも本願発
明は同様に適用できる。この場合に、このポート部P3
にポート部P1またはP2と同じように直列共振回路か
らなるトラップフィルタを接続した構成にしてもよく、
ポート部P3を直接コンデンサC3および入出力端子に
接続した構成にしてもよい。また、ポート部P3に直列
共振回路を設ける場合、この直列共振回路の共振周波数
をポート部P1のものまたはポート部P2のもののいず
れか一方と同じ共振周波数としてもよく、また別の第3
の共振周波数としてもよい。
【0032】サーキュレータの各入出力端子から入力さ
れる信号は、3つのポート部のうち、入力された端子の
ポート部および出力される端子のポート部の2つのポー
ト部を通過するが、このとき、その通過する2つのポー
ト部に設けられている直列共振回路が、この信号に対し
てトラップフィルタとして機能する。したがって、サー
キュレータの各経路をそれぞれ異なる信号が通過する場
合、各経路を通過する信号の基本周波数やスプリアス成
分に応じて3つの直列共振回路を適当な共振周波数に設
定しておくことにより、それぞれの信号のスプリアスを
効率よく除去することができる。
【0033】さらに、この発明の非可逆回路素子は、全
体の構造が図1および図2に示したものに限るものでは
なく、例えば多層基板の内部に中心導体を形成した構造
であってもよい。
【0034】次に、上記アイソレータを用いた通信装置
の例を図6を参照して説明する。同図においてANTは
送受信アンテナ、DPXはデュプレクサ、BPFa,B
PFb,BPFcはそれぞれ帯域通過フィルタ、AMP
a,AMPbはそれぞれ増幅回路、MIXa,MIXb
はそれぞれミキサ、OSCはオシレータ、SYNは周波
数シンセサイザである。MIXaはSYNから出力され
る周波数信号を変調信号で変調し、BPFaは送信周波
数の帯域のみを通過させ、AMPaはこれを電力増幅し
て、アイソレータISOおよびDPXを介しANTより
送信する。BPFbはDPXから出力される信号のうち
受信周波数帯域のみを通過させ、AMPbはそれを増幅
する。MIXbはSYNより出力される周波数信号と受
信信号とをミキシングして中間周波信号IFを出力す
る。
【0035】上記アイソレータISOとして、図1〜図
5および尚書きに示した素子を用いる。このアイソレー
タISOには帯域阻止特性または低域通過特性も備えて
いるので、送信周波数帯域のみを通過させる帯域通過フ
ィルタBPFaを省略してもよい。このようにして全体
に小型の通信装置を構成する。
【0036】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、中心導
体とアース端子との間に通過帯域の中心周波数よりも高
い共振周波数を有する直列共振回路を設けたことによ
り、基本周波数よりも高い周波数に生じやすいスプリア
ス成分を効率よく減衰させることができる。また、共振
周波数を高く設定することにより、インダクタ,キャパ
シタを小型化することができ素子の小型化に寄与するこ
とができる。さらに、複数の中心導体に対して直列共振
回路を設けたことにより、特定の周波数の不要輻射の減
衰率をより大きくすることができ、また、広い周波数帯
域の不要輻射を減衰させることができる。
【0037】請求項2に記載の発明によれば、複数の直
列共振回路の共振周波数を基本波周波数の略2倍および
略3倍に設定することにより、信号レベルの大きいスプ
リアスである2倍波、3倍波をより顕著に減衰させるこ
とができる。
【0038】請求項3に記載の発明によれば、直列共振
回路のインダクタを中心導体の一部として形成すること
ができるため、部品点数を減らすことができ、製造工程
の簡略化、小型化、コストダウンに寄与することができ
る。
【0039】請求項4に記載の発明によれば、直列共振
回路を整合回路の整合容量として用いていることができ
るため、別の整合容量を設ける必要がなくり、製造工程
の簡略化、小型化、コストダウンに寄与することができ
る。
【0040】請求項5に記載の発明によれば、スプリア
ス特性を改善し、装置からの不要輻射を抑制しつつ小型
化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るアイソレータの分解斜視
【図2】同アイソレータの上ヨークを取り除いた状態で
の上面図
【図3】同アイソレータの等価回路図
【図4】同アイソレータと従来のアイソレータとの減衰
量の周波数特性を示す図
【図5】第2の実施形態に係るアイソレータの等価回路
【図6】第3の実施形態に係る通信装置の構成を示すブ
ロック図
【図7】従来のアイソレータの分解斜視図
【図8】同アイソレータの上ヨークを取り除いた状態で
の上面図および断面図
【図9】同アイソレータの等価回路図
【図10】従来の他のアイソレータの分解斜視図
【図11】同アイソレータの上ヨークを取り除いた状態
での上面図および断面図
【図12】同アイソレータの等価回路図
【図13】上記2つの従来のアイソレータの減衰量の周
波数特性を示す図
【符号の説明】
2−上ヨーク 3−永久磁石 5−磁性組立体 51,52,53−中心導体 54−フェライト 7−樹脂ケース 71,72−入出力端子 73−アース端子 8−下ヨーク C1,C2,C3−コンデンサ P1,P2,P3−ポート部 P11(L1),P21(L2)−(ポート部から分岐
した)インダクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流磁界が印加される磁性体に複数の中
    心導体を互いに交差させて配置して成る非可逆回路素子
    において、 前記複数の中心導体のうち2つ以上の中心導体とアース
    との間に、該非可逆回路素子の通過帯域の中心周波数よ
    りも高い周波数の共振周波数を有する直列共振回路を設
    け、そのうち少なくとも1つの直列共振回路の共振周波
    数を他と異ならせた非可逆回路素子。
  2. 【請求項2】 複数の直列共振回路のうち、少なくとも
    1つは前記通過帯域の中心周波数の略2倍の共振周波数
    を有し、さらに少なくとも他の1つは前記通過帯域の中
    心周波数の略3倍の共振周波数を有する請求項1に記載
    の非可逆回路素子。
  3. 【請求項3】 前記直列共振回路のインダクタを、前記
    中心導体のポート部を延長して形成した請求項1または
    請求項2に記載の非可逆回路素子。
  4. 【請求項4】 前記直列共振回路の、前記通過帯域の中
    心周波数における等価容量を、該通過帯域の中心周波数
    に対する整合容量となるようにした請求項1〜3のうち
    いずれかに記載の非可逆回路素子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれかに記載の非
    可逆回路素子を備えた通信装置。
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