JPH119478A - 洗面ボウル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボウル本体内の左右に形成される両スペース
の容積を変更することができ、同両スペースの大きさの
左右勝手変更も行うことができて、多用途に対応するこ
とができる洗面ボウルを提供する。 【解決手段】 ボウル本体１内を左右のスペース2a，2b
に相互間で密閉されるように仕切る仕切壁体３を同ボウ
ル本体１内に左右方向で移動自在となるように設けてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ボウル本体内が二
つのスペースに仕切られてなり、洗面キャビネット上の
カウンター等に設けられる洗面ボウルに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来から、図７に示す如く、ボウル本体
１内が二つのスペースに仕切られてなり、洗面キャビネ
ット23上のカウンター８に設けられる洗面ボウルは一般
に知られている。この場合、二つのスペースとはいずれ
も平面視略楕円形状の大ボウル部27と小ボウル部28であ
って、該大ボウル部27及び小ボウル部28は合成樹脂、陶
器、ホーロー板等でなるボウル本体１に一体に形成され
ている。又、カウンター８上には、大ボウル部27及び小
ボウル部28各々の後側に吐水カラン13が配設具備されて
いる。

【０００３】したがって、該洗面ボウルにおいては、多
量の水で広いスペースを要する手もみ洗い洗濯や洗面等
の作業の場合に大ボウル部27を使用し、少量の水で広い
スペースを要しない手洗いや小物洗い等の作業の場合に
小ボウル部28を使用し、このように、大ボウル部27と小
ボウル部28とを用途に応じ使い分けて便利に使用するこ
とができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、洗面キャビネット23の周辺に設置
される洗濯機、乾燥機その他の設備機器や収納家具等と
の配置関係の如何によって、大ボウル部27と小ボウル部
28との位置関係を左右逆にしたい場合もあり、この場合
に、ボウル本体１に一体に形成された大ボウル部27と小
ボウル部28との左右位置関係は決まっているので、両者
の左右位置関係が逆に形成された二種類の洗面ボウルを
品揃えしない限り対応できないという問題があった。

【０００５】又、大ボウル部27及び小ボウル部28で形成
される二つのスペースは各々その容積が決まっているの
で、用途に応じ両者を使い分けして使用できるものでは
あるもが、大ボウル部27よりも大きなスペースで或いは
小ボウル部28よりも小さなスペースで或いは両者の中間
程度の大きさのスペースで、各々より便利に効率的な作
業を行おうとしても、これに対応できないという問題も
あった。

【０００６】本発明は、上記従来の技術における問題を
悉く解決するために発明されたもので、すなわち、その
課題は、ボウル本体内の左右に形成される両スペースの
容積を変更することができ、同両スペースの大きさの左
右勝手変更も行うことができて、多用途に対応すること
ができる洗面ボウルを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
洗面ボウルは、ボウル本体内を左右のスペースに相互間
で密閉されるように仕切る仕切壁体を同ボウル本体内に
左右方向で移動自在となるように設けてなる。

【０００８】したがって、この場合、仕切壁体を左右方
向に移動させることで左右の相互に密閉される両スペー
スの容積を変更することができ、これによって、同両ス
ペースの大きさの左右勝手変更も行うことができ、ボウ
ル本体内を効率的に且つ便利に使い分けして多用途に対
応することができる。

【０００９】本発明の請求項２記載の洗面ボウルは、上
記請求項１記載の洗面ボウルにおいて、仕切壁体の前後
両上端付近をボウル本体の前後両側に配設されるレール
部に各々スライド自在に係止して、同仕切壁体を左右方
向で平行移動自在となるように支持したことを特徴とす
る。

【００１０】したがって、この場合は特に、仕切壁体が
左右方向で平行移動自在となるように設けられるので、
左右両スペースを深さ方向にわたって充分にその容積変
更を行うことができ、しかも、その際、仕切壁体はその
前後両上端付近がボウル本体の前後両側に配設されるレ
ール部に各々スライド自在に係止されて支持されるの
で、該仕切壁体は確実に支持されてスムーズに平行移動
される。

【００１１】本発明の請求項３記載の洗面ボウルは、上
記請求項２記載の洗面ボウルにおいて、ボウル本体の内
面と摺動自在に密接するパッキン部を仕切壁体の周端縁
部分に設けたことを特徴とする。

【００１２】したがって、この場合は特に、仕切壁体が
平行移動される際に、該仕切壁体の周端縁部分に設けら
れるパッキン部がボウル本体の内面に密接して摺動され
るので、左右両スペースを相互の密閉状態が確保された
状態でその容積変更を行うことができ、しかも、その
際、同仕切壁体はがたつき振れ動かないように平行移動
される。

【００１３】本発明の請求項４記載の洗面ボウルは、上
記請求項２又は３記載の洗面ボウルにおいて、仕切壁体
を左右方向の適宜位置で着脱自在に固定するストッパー
をボウル本体と同仕切壁体との間に設けたことを特徴と
する。

【００１４】したがって、この場合は特に、仕切壁体を
平行移動させて左右両スペースを適切な容積となした状
態で、該仕切壁体をストッパーにより固定することがで
きるので、同適切となった左右両スペースの容積を変化
しないように確保することができる。

【００１５】本発明の請求項５記載の洗面ボウルは、上
記請求項１〜４のいずれか一つの請求項記載の洗面ボウ
ルにおいて、ボウル本体内の仕切壁体で仕切られる左右
のスペースの底部分に各々排水口を配設したことを特徴
とする。

【００１６】したがって、この場合は特に、ボウル本体
内の仕切壁体で仕切られる左右のスペースの底部分に配
設された排水口から各々排水させることができるので、
同左右両スペースを相互に密閉された状態で別々に使用
しても各々で支障なく排水することができて使い勝手は
良好である。

【００１７】

【発明の実施の形態】図１〜６は、本発明の請求項１〜
５全てに対応する一実施形態を示し、該実施形態の洗面
ボウルは、ボウル本体１内を左右のスペース2a，2bに相
互間で密閉されるように仕切る仕切壁体３を同ボウル本
体１内に左右方向で移動自在となるように設けてなる。
この場合、仕切壁体３の前後両上端付近をボウル本体１
の前後両側に配設されるレール部４に各々スライド自在
に係止して、同仕切壁体３を左右方向で平行移動自在と
なるように支持している。

【００１８】又、該実施形態の洗面ボウルにおいては、
ボウル本体１の内面と摺動自在に密接するパッキン部５
を仕切壁体３の周端縁部分に設けると共に、該仕切壁体
３を左右方向の適宜位置で着脱自在に固定するストッパ
ー６をボウル本体１と同仕切壁体３との間に設けてお
り、又、ボウル本体１内の仕切壁体３で仕切られる左右
のスペース2a，2bの底部分に各々排水口７を配設しても
いる。

【００１９】ボウル本体１は上方に開口した横長矩形の
箱状で合成樹脂、陶器、ホーロー板等で一体に形成さた
ものであり、合成樹脂、ステンレスその他の金属等で形
成されるカウンター８に取着固定されている。この場
合、カウンター８に矩形開口９が形成され、該矩形開口
９の下側にボウル本体１は対応配置され、図２に示す如
く、該ボウル本体１の上端周縁に外方へ突設される鍔状
フランジ10が同矩形開口９の開口縁下側に配設される取
付具11により支持されて取着固定されている。同カウン
ター８上には、左側のスペース2aの後側にシャワーカラ
ン12が、右側のスペース2bの後側に吐水カラン13が、各
々配設具備されている。

【００２０】又、ボウル本体１の左右のスペース2a，2b
の底部分に配設される両排水口７には各々止水栓14が着
脱自在に嵌着されており、該止水栓14を嵌着して同排水
口７を閉栓しておくことで、同左右両スペース2a，2b各
々に水を溜置きして手もみ洗い洗濯や手洗いや小物洗い
等の作業を行うことができる。又、該作業終了後には同
止水栓14を外し排水口７を閉栓して、両排水口７から各
々支障なく排水することができる。

【００２１】両排水口７には各々排水管15が接続垂設さ
れており、左右両スペース2a，2bで使用された水は各排
水管15から排水除去される。又、ボウル本体１の左右の
スペース2a，2bの両側内面には各々オーバーフロー孔16
が配設形成されており、該オーバーフロー孔16と前記排
水管15とはフレキシブル管17を介して連通接続されてい
て、同左右両スペース2a，2bに溜置きされる水はボウル
本体１から溢出することなくオーバーフロー孔16からフ
レキシブル管17を通って排水管15へと支障なく排水除去
される。この場合、両オーバーフロー孔16が仕切壁体３
の上端縁よりも低い位置に形成されていると、左右両ス
ペース2a，2b相互間での水の溢出も防止される。

【００２２】仕切壁体３は合成樹脂板、金属板等でな
り、ボウル本体１の前後及び底部分の内面に沿った外形
状に形成されている。該仕切壁体３の前後及び下側の周
縁部分には側方折曲した周縁片18が形成されており、該
周縁片18がボウル本体１の内面に沿って摺動すること
で、同仕切壁体３は振れ動かないように左右方向で平行
移動される。又、前後両側の周縁片18の上端付近には、
図３に示す如く、内方へ屈曲突出した溝型部19が形成さ
れており、該溝型部19がボウル本体１の内面に屈曲突設
されたレール部４にスライド自在に係止されて、仕切壁
体３は前後でスライド自在に係止されて左右方向で平行
移動自在となるように支持される。

【００２３】前記周縁片18の前後の溝型部19には各々ネ
ジ孔20が穿設されており、両ネジ孔20にネジボルトでな
るストッパー６が各々螺合挿通されている。該ストッパ
ー６が回動されその先端がボウル本体１内面のレール部
４に当接されることで、仕切壁体３はスライド移動しな
いように固定される。又、同周縁片18の先端縁及び基端
縁に各々両側方へ先鋭状に突出したパッキン部５が設け
られており、該パッキン部５は合成樹脂、ゴム等でな
り、図４に示す如く、厚肉状の硬質部21とその先端に突
設される先鋭状の軟質部22とで形成されている。この場
合、硬質部21によってパッキン部５全体の屈曲変形が防
止されて、軟質部22がボウル本体１の内面に摺動自在に
確実に密着される。

【００２４】又、ボウル本体１が設けられるカウンター
８は、図５、６に示す如く、洗面キャビネット23上に設
置固定されており、該カウンター８の後端部上方には、
ミラー25の側方に収納部26を有するミラーキャビネット
24が立設されている。したがって、該実施形態の洗面ボ
ウルにおいては、多量の水で広いスペースを要する洗髪
作業を行う場合には、図５に示す如く、仕切壁体３を右
側へ平行移動させて左側のスペース2aを大きくし、該ス
ペース2aで引き出し自在なシャワーカラン12を使用して
使い勝手良く洗髪作業を行うことができる。又、多量の
水で広いスペースを要する手もみ洗い洗濯作業を行う場
合には、図６に示す如く、仕切壁体３を左側へ平行移動
させて右側のスペース2bを大きくし、該スペース2bで吐
水カラン13を使用して使い勝手良く手もみ洗い洗濯作業
を行うことができる。

【００２５】又、左右両スペース2a，2bのいずれか一方
を大きくして、前記洗髪や手もみ洗い洗濯作業の他、洗
面作業を行うこともでき、又、左右両スペース2a，2bの
いずれか一方を小さくして、少量の水で広いスペースを
要しない手洗いや小物洗い等の作業を行うこともでき、
このように、同左右両スペース2a，2bを用途に応じ使い
分けて便利に使用することができる。

【００２６】したがって、該実施形態の洗面ボウルにお
いては、仕切壁体３を左右方向に移動させることで左右
の相互に密閉される両スペース2a，2bの容積を変更する
ことができ、これによって、同両スペース2a，2bの大き
さの左右勝手変更も行うことができる。例えば、洗面キ
ャビネット23の周辺に設置される洗濯機、乾燥機その他
の設備機器や収納家具等との配置関係の如何によって、
両スペース2a，2bの大きさを左右逆にしたい場合に対応
することができ、ボウル本体１内を効率的に且つ便利に
使い分けして多用途に対応することができる。

【００２７】又、該実施形態の洗面ボウルにおいては、
仕切壁体３が左右方向で平行移動自在となるように設け
られるので、左右両スペース2a，2bを深さ方向にわたっ
て充分にその容積変更を行うことができ、しかも、その
際、仕切壁体３はその前後両上端付近がボウル本体１の
前後両側に配設されるレール部４に各々スライド自在に
係止されて支持されるので、該仕切壁体３は確実に支持
されてスムーズに平行移動される。又、仕切壁体３が平
行移動される際に、該仕切壁体３の周端縁部分に設けら
れるパッキン部５がボウル本体１の内面に密接して摺動
されるので、左右両スペース2a，2bを相互の密閉状態が
確保された状態でその容積変更を行うことができ、しか
も、その際、同仕切壁体３はがたつき振れ動かないよう
に平行移動される。

【００２８】又、この場合、仕切壁体３を平行移動させ
て左右両スペース2a，2bを適切な容積となした状態で、
該仕切壁体３をストッパー６により固定することができ
るので、同適切となった左右両スペース2a，2bの容積を
変化しないように確保することができる。しかも、ボウ
ル本体１内の仕切壁体３で仕切られる左右のスペース2
a，2bの底部分に配設された排水口７から各々排水させ
ることができるので、同左右両スペース2a，2bを相互に
密閉された状態で別々に使用しても各々で支障なく排水
することができて使い勝手は良好である。

【００２９】

【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項１記載の洗
面ボウルにおいては、左右の相互に密閉される両スペー
スの容積を変更することができ、同両スペースの大きさ
の左右勝手変更も行うことができ、ボウル本体内を効率
的に且つ便利に使い分けして多用途に対応することがで
きる。

【００３０】又、本発明の請求項２記載の洗面ボウルに
おいては、特に、左右両スペースを充分にその容積変更
を行うことができ、しかも、その際、仕切壁体は確実に
支持されてスムーズに平行移動される。

【００３１】又、本発明の請求項３記載の洗面ボウルに
おいては、特に、左右両スペースを相互の密閉状態が確
保された状態でその容積変更を行うことができ、しか
も、その際、仕切壁体はがたつき振れ動かないように平
行移動される。

【００３２】又、本発明の請求項４記載の洗面ボウルに
おいては、特に、仕切壁体をストッパーにより固定する
ことで、適切となった左右両スペースの容積を変化しな
いように確保することができる。

【００３３】又、本発明の請求項５記載の洗面ボウルに
おいては、特に、左右両スペースを相互に密閉された状
態で別々に使用しても、各々の底部分に配設される排水
口から支障なく排水することができて使い勝手は良好で
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態である洗面ボウルを示す斜
視図。

【図２】同洗面ボウルを示す断面図。

【図３】同洗面ボウルの一要部を示す断面図。

【図４】同洗面ボウルの別の要部を示す断面図。

【図５】同洗面ボウルの一使用状態を示す概略正面図。

【図６】同洗面ボウルの別の使用状態を示す概略正面
図。

【図７】本発明の従来例である洗面ボウルを示す斜視
図。

【符号の説明】

１ ボウル本体 ２ スペース ３ 仕切壁体 ４ レール部 ５ パッキン部 ６ ストッパー ７ 排水口

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボウル本体内を左右のスペースに相互間
   で密閉されるように仕切る仕切壁体を同ボウル本体内に
   左右方向で移動自在となるように設けてなる洗面ボウ
   ル。
2. 【請求項２】 仕切壁体の前後両上端付近をボウル本体
   の前後両側に配設されるレール部に各々スライド自在に
   係止して、同仕切壁体を左右方向で平行移動自在となる
   ように支持したことを特徴とする請求項１記載の洗面ボ
   ウル。
3. 【請求項３】 ボウル本体の内面と摺動自在に密接する
   パッキン部を仕切壁体の周端縁部分に設けたことを特徴
   とする請求項２記載の洗面ボウル。
4. 【請求項４】 仕切壁体を左右方向の適宜位置で着脱自
   在に固定するストッパーをボウル本体と同仕切壁体との
   間に設けたことを特徴とする請求項２又は３記載の洗面
   ボウル。
5. 【請求項５】 ボウル本体内の仕切壁体で仕切られる左
   右のスペースの底部分に各々排水口を配設したことを特
   徴とする請求項１〜４のいずれか一つの請求項記載の洗
   面ボウル。