JPH1194455A - 自動式引き出しを有する筐体及び冷蔵庫 - Google Patents

自動式引き出しを有する筐体及び冷蔵庫

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JPH1194455A
JPH1194455A JP9270641A JP27064197A JPH1194455A JP H1194455 A JPH1194455 A JP H1194455A JP 9270641 A JP9270641 A JP 9270641A JP 27064197 A JP27064197 A JP 27064197A JP H1194455 A JPH1194455 A JP H1194455A
Authority
JP
Japan
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drawer
motor
refrigerator
housing
driving device
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9270641A
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English (en)
Inventor
Shigeru Ozawa
滋 小澤
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP9270641A priority Critical patent/JPH1194455A/ja
Publication of JPH1194455A publication Critical patent/JPH1194455A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少しの力を加えるだけで容易に引き出しを操
作できる自動式引き出しを有する筐体及び冷蔵庫を提供
することにある。 【解決手段】 筐体としての冷蔵庫1の第1収納スペー
ス3及び第2収納スペース4には、第1引き出し11及
び第2引き出し13がそれぞれスライド移動自在に収納
されている。これらの各引き出し11,13の上面に対
向する位置には、それぞれモータ駆動源によって駆動さ
れる回転部材22,22aを有する駆動装置21、回転
部材72,72aを有する駆動装置71が固定されてお
り、回転部材22,22a,72,72aが各引き出し
11,13に当接しながら回転することによって各引き
出し11,13スライド移動可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ駆動源を用
いて引き出しを開閉させる自動式引き出しを有する筐体
及び冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】引き出し付きの筐体、例えば、箪笥や机
に設けられた収納用の引き出しは、引き出しの前面部分
を押したり引っ張ったりして手動でスライド移動させる
ことによって開閉動作が行われる。近年は、このような
スライド移動式の引き出しで構成された冷凍室や野菜室
を有する冷蔵庫が、一般に普及されている。以下に、従
来技術の引き出しを有する筐体として、冷蔵庫の例をあ
げて説明する。
【0003】冷蔵庫101は、図13及び図14に示す
ように、冷蔵室102と、第1収納スペース103と、
第2収納スペース104と、冷蔵室102の前面に開閉
自在に設けられた開閉ドア105と、冷凍室としての第
1収納スペース103内にスライド移動自在に収納され
た第1引き出し106と、野菜室としての第2収納スペ
ース104内にスライド移動自在に収納された第2引き
出し107から主に構成されている。なお、冷蔵室10
2と第1収納スペース103とは、仕切り108で仕切
られている。また、第1収納スペース103と第2収納
スペース104とは、仕切り109で仕切られている。
【0004】冷蔵庫101は、冷凍室としての第1収納
スペース103で発生した冷気を冷蔵室102及び第2
引き出し107へファン(図示省略)で循環させながら
各部位を冷却するようになっており、冷蔵室102及び
第2収納スペース104は、第1収納スペース103の
近傍に配置される図示しないエバポレータにそれぞれ循
環通路でつながっている。冷蔵室102は、前面に開放
口110を有していると共に、仕切り108、上面、後
面及び両側面で閉塞した空間となっており、開放口11
0には、冷蔵室102を開閉するための開閉ドア105
が取り付けられている。開閉ドア105は、開放口11
0に対して一端側がヒンジによって回動自在に固定され
ていると共に、他端側が旋回するように取り付けられて
いる。
【0005】なお、開閉ドア105を閉じた状態におい
て、開放口110の開閉ドア105の他端側と当接する
位置には、開閉ドア105の他端部分を吸着するための
吸着マグネット120が設置されている。この吸着マグ
ネット120は、冷蔵室102内の冷気が開放口110
から逃げて冷蔵室102内が温暖化するのを防止するた
めに、開閉ドア105の密閉を確実にするためのものと
なっている
【0006】一方、冷凍室としての第1収納スペース1
03は、前面に開放口111が設けられていると共に、
仕切り108、仕切り109、後面及び両側面で閉塞さ
れた空間となっており、この空間内には第1引き出し1
06がスライド自在に収納されている。この第1引き出
し106は、前面106a、底面106b、両側面10
6c,106c及び後面106dを有し、上面部分が開
放された箱型で形成されている。
【0007】なお、前面106aは、第1引き出し10
6を第1収納スペース103に収納した際に、開放口1
11を完全に密閉するように、底面106b側、両側面
106c,106c側及び上面側に突出して形成されて
いる。一方、前面106aと当接する開放口111の部
分には、吸着用マグネット121が設けられている。こ
の吸着マグネット121は、第1引き出し106の密閉
を確実にするものとなっている。また、前面106aの
下部には、第1引き出し106を手動で手前側に引っ張
るための引き用把手106eが設けられている。
【0008】このように構成された第1引き出し106
を手前側に引っ張って第1収納スペース103から前方
に突出させた状態とすると、上面の解放された部分から
冷凍食品等を出し入れすることが可能となる。すなわ
ち、第1引き出し106は、第1収納スペース103内
に押し込まれた状態が閉状態、手前側に引き出された状
態が開状態となっている。なお、第2引き出し107
も、第1引き出し106と同様の構成を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た引き出し付き筐体としての冷蔵庫101は、第1引き
出し106及び第2引き出し107の収納スペースが、
箪笥や机の引き出しより大きいものとなっているので、
内部に詰められるだけものを詰め込むと引き出し自体の
重量がかなり重いものとなる。そのため、第1引き出し
106及び第2引き出し107を、お年寄りや女性等、
特に力の弱い人が押したり引いたりする場合は、その操
作が困難なものとなっている。
【0010】また、第1引き出し106及び第2引き出
し107は、密閉度を高めるために吸着マグネット12
1によって開放口111,112側に引き寄せられてい
る。そのため、第1引き出し106及び第2引き出し1
07は、特に引っ張って開放する際に多大な力が必要と
なっている。なお、冷蔵庫だけでなく、収納スペースの
大きい引き出しを有する筐体には、共通の課題が存在す
る。
【0011】本発明の目的は、上述した問題点を鑑み
て、少しの力で容易に引き出しを操作できる自動式引き
出しを有する筐体及び冷蔵庫を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の自動式引き出しを有する筐
体は、収納用の引き出しと、該引き出しをスライド移動
可能に収納する収納スペースを有する筐体と、引き出し
をスライド移動させるための駆動装置とを有し、駆動装
置は、引き出しに当接しながら回転し引き出しをスライ
ド移動させる回転部材と、この回転部材を駆動するモー
タ駆動源と、筐体に駆動装置を固定させるための固定手
段とを備えている。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の自動式引き出しを有する筐体において、固定手段
は、駆動装置を筐体に着脱自在としている。さらに、請
求項3記載の発明は、請求項1または2記載の自動式引
き出しを有する筐体において、回転部材を引き出しに押
し付ける方向に付勢する付勢手段を設けている。またさ
らに、請求項4記載の発明は、請求項3記載の自動式引
き出しを有する筐体において、付勢手段は、固定手段を
兼用したコイルスプリングで構成されている。
【0014】また、請求項5記載の発明は、請求項1,
2,3または4記載の自動式引き出しを有する筐体にお
いて、引き出しのスライド移動に過負荷が生じた場合
に、回転部材と引き出しとの当接に滑りが生じるように
構成されている。さらに、請求項6記載の発明は、請求
項1,2,3,4または5記載の自動式引き出しを有す
る筐体において、モータ駆動源は、双方向回転可能なモ
ータで構成されている。
【0015】また、請求項7記載の発明は、請求項6記
載の自動式引き出しを有する筐体において、引き出しを
開方向に引く動作を行うために引き出しの引き用把手ま
たはその裏面部に触れた際に、引き出しを開方向にスラ
イド移動させるようにモータを所定方向に起動させると
共に、閉方向に押す動作を行うために引き出しまたは引
き用把手の前面部を触れた際に、閉方向にスライド移動
させるようにモータを所定方向とは反対方向に起動させ
る極性切り換え手段を備えている。
【0016】さらに、請求項8記載の発明は、請求項6
または7記載の自動式引き出しを有する筐体において、
モータと回転部材との間には、モータの出力軸と一体的
に回転するウォーム歯車と、このウォーム歯車と係合す
る中間歯車と、この中間歯車に係合しその中間歯車の回
転方向によって回転部材に択一的に係脱自在となる1対
の遊星歯車からなる歯車輪列が設けられている。またさ
らに、請求項9記載の発明は、請求項8記載の自動式引
き出しを有する筐体において、駆動装置には、モータの
駆動停止時に1対の遊星歯車の双方を共に回転部材から
離脱した位置に位置保持するための位置保持部材が備え
られている。
【0017】また、上記目的に鑑みて、請求項10記載
の冷蔵庫は、引き出し式の開閉機構を有する野菜室もし
くは冷凍室等を有する冷蔵庫において、野菜等もしくは
冷凍食品等を収納するための収納用の引き出しと、該引
き出しをスライド移動可能に収納する収納スペースを有
する冷蔵庫本体と、引き出しをスライド移動させるため
の駆動装置とを有し、駆動装置は、引き出しに当接しな
がら回転し引き出しをスライド移動させる回転部材と、
この回転部材を駆動するモータ駆動源と、冷蔵庫本体に
駆動装置を固定させるための固定手段とを備えている。
【0018】さらに、請求項11記載の発明は、請求項
10記載の冷蔵庫において、モータ駆動源を双方向回転
可能なモータで構成すると共に、引き出しを開方向に引
く動作を行うために引き出しの引き用把手またはその裏
面部に触れた際に、引き出しを開方向にスライド移動さ
せるようにモータを所定方向に起動させると共に、閉方
向に押す動作を行うために引き出しまたは引き用把手の
前面部を触れた際に、閉方向にスライド移動させるよう
にモータを所定方向とは反対方向に起動させる極性切り
換え手段を備えている。さらにまた、請求項12記載の
発明は、請求項11記載の冷蔵庫において、引き出しの
引き用把手またはその裏面部及び引き出しまたは引き用
把手の前面部に、それぞれタッチセンサーを設けてい
る。
【0019】また、請求項13記載の冷蔵庫は、請求項
1から9のいずれか1項記載の自動式引き出しを有する
筐体における収納用の引き出しを、野菜等もしくは冷凍
食品等を収納するために冷蔵庫本体に設けられる引き出
しとしたものとなっている。
【0020】本発明の自動式引き出しを有する筐体は、
モータ駆動源によって回転部材を引き出しに当接させな
がら回転させることにより、引き出しをスライド移動さ
せる駆動装置を筐体に固定している。このため、引き出
しはモータの駆動力によって開動作もしくは閉動作また
は開閉動作をすることが可能となる。なお、回転部材と
引き出しとの当接面が、過負荷がかかった場合に滑りを
生じるように構成すると、引き出しが自動で動作中に更
に手動で動作させたとしても、駆動装置のメカ機構に損
傷を与えないものとすることが可能となる。
【0021】また、本発明の冷蔵庫によれば、野菜室や
冷凍室等の引き出しを開閉駆動する駆動装置が冷蔵庫本
体に固定されているので、野菜の入った野菜室や冷凍食
品の入った冷凍室等重量の重くなりがちな引き出しがモ
ータの駆動力によって動作されるようになる。なお、引
き出しや引き用把手にタッチセンサーを設けると、使用
者が閉める方向に押そうとしているのか開ける方向に引
こうとしているのかを検知した後に、モータをその回転
方向に起動することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施の形
態における自動式引き出しを有する筐体の一例としてス
ライド式の引き出しを有する冷蔵庫の例をあげて図1か
ら図7に基づき説明する。
【0023】図1及び図2に示すように、自動式引き出
しを有する筐体としての冷蔵庫1は、飲料製品等の冷蔵
保存の必要な食品類を保存するための冷蔵室2と、2つ
の引き出しをそれぞれスライド移動可能に収納するため
の第1収納スペース3及び第2収納スペース4の3つの
室を有しており、冷蔵室2と第1収納スペース3との間
には仕切り5が、第1収納スペース3と第2収納スペー
ス4との間には仕切り6がそれぞれ設けられている。
【0024】冷蔵室2は、上面2a、奥面2b、両側面
2c,2c、底面となる仕切り5で閉塞され、前面部分
が開放口7となっている空間で形成されており、この開
放口7には、冷蔵室2の開閉を行うための開閉ドア8が
取り付けられている。この冷蔵室2内には、室温を検出
する温度センサー2dが設けられている。開放ドア8
は、開方口7の外枠部分に外周部分が当接するように形
成されている。そして、開放口7に対して一端側がヒン
ジによって回動自在に固定されていると共に、他端側が
旋回するように取り付けられている。なお、この開放ド
ア8の他端側の前面部分には、開放ドア8を開ける際に
引っ張るための把手8aが設けられている。
【0025】なお、この開閉ドア8は、吸着マグネット
9によって確実に開放口7に密着して冷蔵室2を密閉す
るようになっている。すなわち、開閉ドア8を閉じた状
態において、開放口7の開閉ドア8の他端側と重なる位
置には、開閉ドア8を吸着するための吸着マグネット9
が設置されている。この吸着マグネット9は、冷蔵室2
内の冷気が開放口7から逃げないために開閉ドア8の密
閉度を確実にするためのものとなっている。なお、上述
したように構成された開閉ドア8は、手動で開閉動作を
するようになっている。
【0026】一方、冷凍室としての第1収納スペース3
は、上面となる仕切り5、底面となる仕切り6、奥面3
b、両側面3c,3cで閉塞され、前面部分が開放口1
0となっている空間で形成されている。この第1収納ス
ペース3には、冷凍保存を必要とする冷凍食品等を収納
する第1引き出し11がスライド自在に収納されてい
る。この第1引き出し11は、前面部11a、奥面部1
1b、両側面部11c,11c及び底面部11dを有
し、上面部分が開放された箱型で形成されている。
【0027】そして、前面部11aの外周部分が、開放
口10の外枠に設置された吸着マグネット10aに吸着
されるようになっており、これによって第1収納スペー
ス3は密閉されるようになっている。なお、前面部11
aの下端部分には、第1引き出し11を開ける際に指を
掛けて手前に引くための切欠き状の引き用把手11gが
設けられている。
【0028】そして、第1引き出し11は、第1収納ス
ペース3より引き出した状態で上面部分の開放された部
位から冷凍食品等を出し入れするようになっている。す
なわち、第1引き出し11は、第1収納スペース3内に
押し込まれた状態が閉状態、手前側に引き出された状態
が開状態となる。なお、第1収納スペース3内には、冷
凍室内の室温を検出する温度センサー11eが設けられ
ている。
【0029】上述したように構成された第1引き出し1
1は、人が前面部11aのどの位置を触れたかを検知す
ることによって、人が第1引き出し11を開けたいのか
閉めたいのかを判断し、その検知結果に基づいてモータ
駆動力によって開閉される自動式引き出しとなってい
る。すなわち、冷蔵庫1の仕切り5には、第1引き出し
11を駆動する駆動装置21が取り付けられている。ま
た、第1引き出し11の前面部11aには、人が第1引
き出し11に触れたことを検知する2つのタッチセンサ
ー61,62が設置されている。
【0030】一方のタッチセンサー61は、第1引き出
し11に対して人の手により閉める動作が開始されたこ
とを検知するためのもので、第1引き出し11の前面部
11aの表面に設けられており、人が第1引き出し11
を奥側に押そうとして前面部11aに触れるとそのこと
を検知するようになっている。また、他方のタッチセン
サー62は、第1引き出し11に対して人の手により開
ける動作が開始されたことを検知するためのもので、第
1引き出し11の前面部11aの下方に設けられた引き
用把手11gに設けられている。これによって、人が第
1引き出し11を手前側に引こうとして引き用把手11
gに手がかかるとそのことを検知するようになってい
る。
【0031】なお、これらのタッチセンサー61,62
は、図3に示すように、駆動装置21のモータ駆動源の
極性を切り換えて駆動制御する極性切り換え手段として
のコントローラー63に接続されている。コントローラ
ー63は、例えば、タッチセンサー61からの信号が入
力されると、駆動装置21に対して第1引き出し11を
閉める方向に駆動制御するようになっている。また、コ
ントローラー63は、タッチセンサー62からの信号が
入力されると、駆動装置21に対して第1引き出し11
を開ける方向に駆動制御するようになっている。
【0032】なお、駆動装置21には、図6に示すよう
に、コントローラー63によって駆動制御されるDCモ
ータ35と、このDCモータ35の駆動力によって回転
する回転部材としての回転ローラー22及び補助ローラ
ー22aとが設けられており、回転ローラー22及び補
助ローラー22aが第1引き出し11の一方の側面部1
1cの上端部分に当接しながら回転することにより、第
1引き出し11は収納スペース3内でスライド移動する
ようになっている。
【0033】一方、開放口10の外枠には、第1引き出
し11が全閉及び全開となっていることを検知しコント
ローラー63に伝達するリードスイッチ64が設けられ
ている。コントローラー63は、リードスイッチ64か
ら全閉もしくは全開の信号が送信されると、この信号に
基づいて駆動装置21に対して駆動停止の命令を送る。
これによって、駆動装置21は、全閉もしくは全開まで
第1引き出し11を駆動すると、第1引き出し11の駆
動を停止することが可能となる。
【0034】なお、第1引き出し11の一方の側面部1
1cの上端部分、すなわち回転ローラー22及び補助ロ
ーラー22aと当接する部位には、第1引き出し11が
所定以上の力で強引に移動させられた際に、回転ローラ
ー22及び補助ローラー22aに対して滑りが生じるゴ
ムラバー11fが敷設されている。なお、駆動装置21
の構造については、後で詳述する。
【0035】また、野菜室としての第2収納スペース4
は、上面となる仕切り6、奥面4b、両側面4c,4c
及び底面4dで閉塞され、前面部分が開放口12となっ
ている空間で形成されている。この第2収納スペース4
には、野菜等を収納する第2引き出し13がスライド自
在に収納されている。この第2引き出し13は、前面部
13a、奥面部13b、両側面部13c,13c及び底
面部13dを有し、上面部分が開放された箱型で形成さ
れている。
【0036】そして、前面部13aの外周部分が、開放
口12の外枠に設置された吸着マグネット12aに吸着
されるようになっており、これによって第2収納スペー
ス4は密閉されるようになっている。なお、前面部13
aの下端部分には、第2引き出し13を開ける際に指を
掛けて手前に引くための切欠き状の引き用把手13gが
設けられている。
【0037】そして、第2引き出し13は、第2収納ス
ペース4より引き出した状態で上面部分の開放された部
位から野菜や果物等を出し入れするようになっている。
すなわち、第2引き出し13は、第2収納スペース4内
に押し込まれた状態が閉状態、手前側に引き出された状
態が開状態となる。なお、第2収納スペース4内には、
野菜室内の室温を検出する温度センサー13eが設けら
れている。
【0038】なお、上述したように構成された第2引き
出し13も第1引き出し11同様、モータ駆動力によっ
て自動的に開閉される自動式引き出しとなっている。す
なわち、仕切り6には、第2引き出し13を駆動する駆
動装置71が取り付けられており、この駆動装置71の
回転ローラー72及び補助ローラー72aが第2引き出
し13の一方の側面部13cの上端部分に当接しながら
回転し、第2引き出し13をスライド移動させるように
なっている。なお、駆動装置71は、駆動装置21と同
じ構成を有しているので、後で駆動装置21を詳述する
こととし、駆動装置71の詳細な説明は省略する。
【0039】なお、冷蔵庫1は、ミッドフリーザー化さ
れた冷蔵庫となっており、冷蔵室2と冷凍室としての第
1収納スペース3との間の仕切り5に形成された空洞部
5a内にエバポレータ14が設けられている。このエバ
ポレータ14は、冷気を生成するための装置で、循環ダ
クト15によって冷蔵室2、冷凍室となる第1収納スペ
ース3及び野菜室となる第2収納スペース4と連結され
ている。
【0040】循環ダクト15は、冷蔵庫1の中央に位置
するエバポレータ14を収納している空洞部5aより冷
蔵室2の奥面2bの裏側を通って冷蔵室2の上部に通じ
る経路15aと、空洞部5aより第1収納スペース3の
奥面3bの裏側を通って第2収納スペース4へ通じる経
路15bとを有している。なお、循環ダクト15の入口
部分には、送風ファン16が設けられており、この送風
ファン16によってエバポレータ14で生成した冷気が
循環ダクト15の経路15a,15bへ送出されること
となる。
【0041】循環ダクト15の経路15aの出口部分に
は、開閉板17aを開閉動作させて冷気の流れを遮断し
たり通したりして冷蔵室2内の室温を制御するモータ駆
動の第1ダンパー17が設けられている。この第1ダン
パー17は、冷蔵室2内の温度センサー2dで検出され
た温度情報に基づいて開閉板17aの開き量を制御する
ようになっている。
【0042】また、循環ダクト15の経路15bの途中
部分には、開閉板18aを開閉動作させて冷気の流れを
遮断したり通したりして第1引き出し11及び第2引き
出し13内の室温を制御するモータ駆動の第2ダンパー
18が設けられている。この第2ダンパー18は、第1
収納スペース3内の温度センサー11e及び第2収納ス
ペース4内の温度センサー13eでそれぞれ検出された
温度情報に基づいて開閉板18aの開き量を制御するよ
うになっている。
【0043】駆動装置21は、図2に示すように、第1
引き出し11の一方の側面部11cの上側に位置するよ
うに仕切り5の側方に配置されている。駆動装置21
は、図4、図5及び図6に示すように、ケース半体とな
っている第1ハウジング23及び第2ハウジング24を
突き合わせて固定した箱型のケース体25で形成されて
いる。
【0044】すなわち、ケース体25の上面25a側に
は、図4に示すように、第1ハウジング23に2つの係
合突起23a,23aが形成されている。一方、第2ハ
ウジング24には、第1ハウジング23側に延出し2つ
の係合突起23a,23aとそれぞれ係合するように形
成された2つのU字型係合片24a,24aが設けられ
ている。そして、それぞれのU字型係合片24aが各係
合突起23aに引っ掛かかって係合することにより、第
1ハウジング23と第2ハウジング24との固定が行わ
れる。また、第1ハウジング23には、リード線45を
ケース体25の外部に通すためのリード線挿通孔23b
が設けられている。
【0045】一方、図5に示すように、ケース体25の
底面25b側には、第1ハウジング23に2つの係合溝
23d,23dが形成されており、この係合溝23d,
23d内にそれぞれ係合突起23e,23eが設けられ
ている。一方、第2ハウジング24には、それぞれ係合
溝23d,23d内に収まるように形成された2つのU
字型係合片24b,24bが設けられている。そして、
それぞれU字型係合片24bを各係合溝23dに嵌める
ことにより、U字型係合片24bが係合突起23eに引
っ掛かかり、この結果、第1ハウジング23と第2ハウ
ジング24との固定が行われる。
【0046】なお、ケース体25の底面25bは、図6
に示すように、駆動装置21が仕切り5に固定された状
態では、第1引き出し11の側面11cの上端部分に敷
設されたゴムラバー11fと対向する位置にくる。この
底面25bには、図5及び図6に示すように、ケース体
25内部に回転自在に配置された回転ローラー22を所
定量突出させるための切欠部25cが形成されている。
なお、回転ローラー22は、ゴムラバー11fに当接し
ながら回転し第1引き出し11をスライド移動させるた
めの回転部材となっており、切欠部25cから突出し、
第1引き出し11のゴムラバー11fに当接する。
【0047】また、底面25bには、ケース体25内部
に回転自在に配置された補助ローラー22aを所定量突
出させるための切欠部25dも形成されている。この補
助ローラー22aも回転ローラー22と同様、ゴムラバ
ー11fに当接する。なお、回転ローラー22と補助ロ
ーラー22aとの間には、駆動伝達輪22bが設けられ
ており、回転ローラー22の回転を補助ローラー22a
に伝達し、補助ローラ22aを回転ローラー22と同じ
方向に回転するようになっている。すなわち、補助ロー
ラー22aは、回転ローラー22と同様に駆動力を有す
る駆動輪となっており、これによって駆動装置21は2
つの駆動輪を有するものとなっている。したがって、駆
動装置21は、ゴムラバー11fとしっかり当接するよ
うになっている。
【0048】また、ケース体25の側面部25e,25
eには、駆動装置21を冷蔵庫1に固定するための固定
手段を兼用した付勢手段としてのコイルスプリング2
6,26の一端を係止するための係止部27,27がそ
れぞれ形成されている。各係止部27は、各側面部25
eに一端が固定され他端が外側に延出するように形成さ
れた台座部28と、この台座部28から第1引き出し1
1側へ延出するように形成された係合部29と、係合部
29に形成された係合孔30から構成されている。各コ
イルスプリング26は、一端に形成された引掛け部31
を係合孔30に挿通させることによって係止部27に一
端を係止するようになっている。
【0049】なお、各コイルスプリング26の他端に
は、引掛け部31と同形状の引掛け部32がそれぞれ設
けられている。各引掛け部32は、それぞれ冷蔵庫1の
仕切り5に設けられた固定用輪部5bに引っ掛けられて
いる。この引掛け部32は、コイルスプリング26を冷
蔵庫1に対して着脱自在とするための部材となってお
り、このコイルスプリング26を外すことによって駆動
装置21は冷蔵庫1から取り外せるようになっている。
【0050】すなわち、各コイルスプリング26の引掛
け部31をケース体25の係止部27に係止させると共
に、引掛け部32を仕切り5の固定用輪部5bに引っ掛
けることにより、駆動装置21は冷蔵庫1に取り付けら
れることとなる。また、駆動装置21を冷蔵庫1から取
り外す場合には、引掛け部32を固定用輪部5bから取
り外すことによって、容易に取り外すことが可能となっ
ている。
【0051】このようにして、駆動装置21を仕切り5
に取り付けかつ第1引き出し11を組込むと、コイルス
プリング26は、図6において矢示M方向に伸ばされる
こととなる。したがって、コイルスプリング26には、
縮もうとする付勢力が働くこととなる。この結果、駆動
装置21は、回転ローラー22及び補助ローラー22a
を第1引き出し11側に押し付けられるように付勢され
ることとなる。
【0052】上述したように構成されたケース体25の
内部には、モータ駆動源としてのDCモータ35と、D
Cモータ35の回転駆動力を減速して伝達する歯車輪列
36と、回転ローラー22と、補助ローラー22aと、
駆動伝達輪22bとが配置されている。なお、歯車輪列
36は、モータ出力軸37と、このモータ出力軸37と
一体的に回転するウォーム歯車38と、ウォーム歯車3
8に係合する中間歯車39と、この中間歯車39に係合
し回転ローラー22の係合歯車22cに対して択一的に
係脱自在となる1対の遊星歯車40,41から構成され
ている。
【0053】また、この実施の形態における中間歯車3
9は、ウォーム歯車38の回転速度を1/100に減速
して係合歯車22cに伝達するものとなっている。そし
て、遊星歯車40,41は、この中間歯車39の小径部
39bの歯数と同数の歯数からなる歯車となっている。
【0054】DCモータ35は、極性切り換えによって
回転方向を変えるように構成された双方向回転可能なモ
ータである。このDCモータ35は、ケース体25の上
面25aで横向きに、第1ハウジング23に形成された
モータ固定部42に嵌め込まれると共に、上面25aに
立設されたモータ固定板43にねじ44によってねじ止
め固定されている。このDCモータ35のモータ端子
(図示省略)には、一端をコントローラー63に接続さ
れたリード線45の他端が接続されており、DCモータ
35はコントローラー63によって駆動制御されてい
る。なお、リード線45は、ケース体25内に形成され
たリード線案内ピン46,46に案内され、上面25a
に設けられたリード線挿通孔23bからケース体25の
外部に引き出されている。
【0055】DCモータ35のモータ出力軸37には、
ウォーム歯車38が一体回転するように固定されてい
る。このウォーム歯車38の一端側には、モータ出力軸
37を嵌合固定するための嵌合孔38aが設けられてい
る。また、ウォーム38の他端側は、ケース体25に設
けられた軸受49に回転自在に支承されている。
【0056】このウォーム歯車38には、中間歯車39
が直交するように係合している。すなわち、中間歯車3
9は、ケース体25内にウォーム歯車38と直交する方
向に突き立てられた固定軸50に回転自在に支承されて
いる。この中間歯車39は、ウォーム歯車38と係合し
ている大径部39aと、2つの遊星歯車40,41と係
合している小径部39bとを有している。
【0057】なお、固定軸50には、図6及び図7に示
すように、軸方向に離れた位置同士で重なるように配置
された2枚組のY字型平板状部材51a,51bと、こ
れらのY字型平板状部材51a,51bに挟持されたピ
ン52,53とで形成された首振り部51が中間歯車3
9と僅かな摩擦係合があるものの基本的にはフリーな状
態で回動可能に支承されている。なお、ピン52,53
は、首振り部51のY字の2つの先端部分にそれぞれ配
置されている。そして、このピン52,53には、それ
ぞれ遊星歯車40,41が回転自在に支承されている。
【0058】また、Y字型平板状部材51aは、下側の
Y字型平板状部材51bに比して根元部分が長いもので
構成されており、この根元部分には、ピン54が立設さ
れている。このピン54には、付勢ばね55の一端が係
合されており、この付勢ばね55の他端はケース体25
の内側に立設された固定用ピン56に係合している。こ
れによって首振り部材51は、DCモータ35の駆動停
止時には付勢ばね55の付勢力によって中間位置(ニュ
ートラル)に位置保持されるようになっている。すなわ
ち、付勢ばね55は、1対の遊星歯車40,41の双方
を回転ローラー22から離脱した位置に位置保持する位
置保持部材となっている。
【0059】遊星歯車40,41は、上述したように中
間歯車39の小径部39bと常時係合している。一方、
遊星歯車40,41は、首振り部51によって、中間歯
車39の周囲を移動可能となっている。そのため、遊星
歯車40,41は、中間歯車39の回転方向によって、
図6において矢示AもしくはB方向に移動することとな
る。
【0060】この遊星歯車40,41は、首振り部51
の位置によって回転ローラー22の係合歯車22cと係
合あるいは離脱するようになっている。すなわち、首振
り部51が、図6において矢示A方向に移動すると、左
側に配置された遊星歯車40が係合歯車22cと係合す
る。このとき、遊星歯車41は、係合歯車22cと離脱
している。一方、首振り部51が、矢示B方向に移動す
ると、右側に配置された遊星歯車41が係合歯車22c
と係合する。このとき、遊星歯車40は、係合歯車22
cと離脱している。なお、DCモータ35の駆動停止時
は、上述したようにニュートラル位置に位置保持されて
おり、遊星歯車40,41は共に回転ローラー22と係
合していない状態となっている。
【0061】このように本発明の第1の実施の形態で
は、DCモータ35の駆動停止時に首振り部材51をニ
ュートラル位置に位置保持し、遊星歯車40,41と回
転ローラー22とを離脱する構成となっている。そのた
め、例えば、電気的なトラブル等の原因によりDCモー
タ35が起動しなくなり、手動で第1引き出し11を開
閉させなければならない状態となっても、その手動の開
閉動作に伴う回転ローラー22の回転が歯車輪列36へ
伝達されないため、メカ機構へ影響を与えずフリーに第
1引き出し11を開閉させることが可能となる。
【0062】なお、回転ローラー22は、ケース体25
に立設された固定軸57に回転自在に支承されている。
回転ローラー22は、中心部に固定軸57を挿通するた
めの挿通孔22dを有するゴム製の円柱状部材で構成さ
れており、外周部分が切欠部25cよりケース体25の
外部へ所定量突出するように配置されている。なお、回
転ローター22の軸方向一端側には、遊星歯車40,4
1及び駆動伝達輪22bと係合する係合歯車22cが形
成されている。そして、回転ローラー22のケース体2
5より突出する部分が、第1引き出し11のゴムラバー
11fと当接するようになっている。
【0063】また、補助ローラー22aは、固定軸58
に回転自在に支承されている。この補助ローラー22a
は、中心部に固定軸58を挿通するための挿通孔22e
を有するゴム製の円柱状部材で構成されており、外周部
分が切欠部25dよりケース体25の外部へ所定量突出
するように配置されている。なお、補助ローラー22a
の軸方向一端側には、駆動伝達輪22bと係合する係合
歯車22fが設けられている。このように構成された補
助ローラー22aの外径は、回転ローラー22の外径と
同じ長さに構成されている。なお、補助ローラー22a
は、回転ローラー22の回転駆動を安定させるための補
助的なローラーとなっており、第1の実施の形態では回
転ローラー22と駆動伝達輪22bを介して動力的に連
結されているが、駆動伝達輪22bを廃止して動力的な
伝達をなくした構成としても良い。またさらに、補助ロ
ーラー22a自体を廃止しても良い。
【0064】なお、上述したようにケース体25全体
が、コイルスプリング26,26の弾性力によって第1
引き出し11側に付勢されているので、回転ローラー2
2及び補助ローラー22aはゴムラバー11fに確実に
当接されることとなる。しかしながら、ゴムラバー11
fの材質は、弾性を有するゴム製なので、第1引き出し
11が押す方向もしくは引く方向のどちらかの方向に無
理な力でスライド移動された場合は、第1引き出し11
と回転ローラー22及び補助ローラー22aとの間で滑
りが生じるようになっている。
【0065】次に、上述した自動式引き出しを有する筐
体としての冷蔵庫1の動作について説明する。まず、第
1引き出し11を開ける動作について以下に説明する。
【0066】人が冷蔵庫1の冷凍室内の第1引き出し1
1を開けようとして、前面部11aの下端部分にある引
き用把手11gに手を触れると、引き用把手11gに設
けられたタッチセンサー62がこの接触を検知して信号
をコントローラー63に伝達する。すると、コントロー
ラー63からリード線45を介して駆動装置21のDC
モータ35に命令信号が入力される。
【0067】DCモータ35に開き動作を行う命令信号
が入力されると、DCモータ35は所定方向、例えば正
方向に回転し、モータ出力軸37及びウォーム歯車38
も正方向に一体的に回転する。ウォーム歯車38が回転
すると、ウォーム歯車38に直交方向に係合している中
間歯車39が、ウォーム歯車38の回転を90°変えて
回転する。なお、このときの中間歯車39の回転方向
は、図6において矢示C方向となる。
【0068】このように中間歯車39が矢示C方向に回
転すると、遊星歯車40,41が共に時計方向に回転し
ようとする。これによって、遊星歯車40,41は、矢
示A方向の力を中間歯車39から受ける。このため、遊
星歯車40,41を支承している首振り部51が矢示A
方向に回動する。
【0069】このように首振り部51が矢示A方向に回
動すると、遊星歯車40が回転ローラー22に係合する
こととなる。したがって、DCモータ35の回転駆動力
は、中間歯車39より遊星歯車40を介して回転ローラ
ー22へ伝達されることとなる。このときの回転ローラ
ー22の回転方向は、矢示E方向となる。
【0070】回転ローラー22が矢示E方向に回転する
と、回転ローラー22と係合している駆動伝達輪22b
が矢示G方向に回転し、さらにこの駆動伝達輪22bと
係合している補助ローラー22aが回転ローラー22と
同方向の矢示I方向に回転する。これらの回転ローラー
22及び補助ローラー22aは、第1引き出し11のゴ
ムラバー11fに当接しているので、回転ローラー22
及び補助ローラー22aとゴムラバー11fとの間に摩
擦力が生じ、第1引き出し11は矢示S方向へ駆動さ
れ、第1引き出し11は開状態となる。
【0071】なお、第1引き出し11が全開状態となる
と、リードスイッチ64がこれを検知し、コントローラ
ー63へ伝達する。コントローラー63は、リードスイ
ッチ64から全開である旨の信号を受けると、駆動装置
21のDCモータ35への通電を切り、駆動装置21を
停止させる。DCモータ35が駆動停止となると、首振
り部材51は、付勢ばね55の付勢力によってニュート
ラル位置に復帰し、遊星歯車40,41は共に回転ロー
ラー22との係合が外れた状態となる。本発明の第1の
実施の形態では、このように首振り部材51がニュート
ラル位置に位置保持される構成となっているので、DC
モータ35が何等かの原因で起動しない場合においても
手動で第1引き出し11をスライド移動させることが可
能となっている。
【0072】なお、駆動装置21の駆動力により第1引
き出し11を開方向に動作中、すなわち第1引き出し1
1がS方向に走行中に、人が第1引き出し11をさらに
強い力で引っ張る場合も生じる。このようなときは、回
転ローラー22及び補助ローラー22aとゴムラバー1
1fとの間に滑りが生じるようになっており、人の引っ
張る力が駆動装置21の歯車輪列36等のメカ機構に伝
達されないようになっている。
【0073】しかしながら、その人の引っ張る力がかな
り大きい場合には、滑りが円滑に生じず回転ローラー2
2の回転力が遊星歯車40に伝達されてしまうこととな
る。このような場合には、回転ローラー22に対して、
DCモータ35によって回転させられている回転方向と
同方向への力が働くこととなる。すると、回転ローラー
22から遊星歯車40に、遊星歯車40を離す方向の力
が伝達される。首振り部51は、この力を受けて矢示B
方向に移動し、回転ローラー22との係合が外れる。そ
のため、回転ローラー22を無理矢理正方向に回転させ
ようとする力は、遊星歯車40には、伝達されず、さら
にはDCモータ35側にも伝達されない。
【0074】また、駆動装置21の駆動力により第1引
き出し11を開方向に動作中に逆に前面部11aの表面
を押して閉じ方向に力を加えた場合は、回転ローラー2
2及び補助ローラー22aとゴムラバー11fとの間に
滑りが生じるようになっている。そして、この一瞬の滑
りが生じている間に、タッチセンサー61からコントロ
ーラー63へ信号が送信され、コントローラー63が駆
動装置21のDCモータ35の極性を切り替える。これ
によって、第1引き出し11は、スムーズに逆方向、す
なわち閉じ方向にスライド駆動されることとなる。
【0075】この構成によって冷蔵庫1は、無理な力を
第1引き出し11に加えた場合に、その外力が中間歯車
39やウォーム歯車38及びDCモータ35までは伝達
されず、メカ機構やモータ機構等を損傷することのない
ものとなる。
【0076】次に、第1引き出し11を閉める動作につ
いて以下に説明する。
【0077】人が冷蔵庫1の冷凍室内の第1引き出し1
1を閉めようとして、前面部11aの表面部分に手を触
れると、タッチセンサー61がこの接触を検知して信号
をコントローラー63に伝達する。すると、コントロー
ラー63からリード線45を介して駆動装置21のDC
モータ35に命令信号が入力される。
【0078】DCモータ35に閉じ動作を行う命令信号
が入力されると、DCモータ35は所定方向とは反対方
向、例えば逆方向に回転し、モータ出力軸37及びウォ
ーム歯車38も逆方向に一体的に回転する。ウォーム歯
車38が回転すると、ウォーム歯車38に直交方向に係
合している中間歯車39が、ウォーム歯車38の回転を
90°変えて回転する。なお、このときの中間歯車39
の回転方向は、図6において矢示D方向となる。
【0079】このように中間歯車39が矢示D方向に回
転すると、遊星歯車40,41が共に反時計方向に回転
しようとする。これによって、遊星歯車40,41は、
矢示B方向の力を中間歯車39から受ける。このため、
遊星歯車40,41を支承している首振り部51が矢示
B方向に回動する。
【0080】このように首振り部51が矢示B方向に回
動すると、遊星歯車41が回転ローラー22に係合する
こととなる。したがって、DCモータ35の回転駆動力
は、中間歯車39より遊星歯車41を介して回転ローラ
ー22へ伝達されることとなる。このときの回転ローラ
ー22の回転方向は、矢示F方向となる。
【0081】回転ローラー22が矢示F方向に回転する
と、回転ローラー22と係合している駆動伝達輪22b
が矢示H方向に回転し、さらにこの駆動伝達輪22bと
係合している補助ローラー22aが回転ローラー22と
同方向の矢示J方向に回転する。これらの回転ローラー
22及び補助ローラー22aは、第1引き出し11のゴ
ムラバー11fに当接しているので、回転ローラー22
及び補助ローラー22aとゴムラバー11fとの間に摩
擦力が生じ、第1引き出し11は矢示S’方向へ駆動さ
れ、第1引き出し11は閉方向へスライド移動する。な
お、駆動装置21は、第1引き出し11が全閉状態とな
るまで確実に第1引き出し11をスライド移動させるこ
ととなる。
【0082】このように第1引き出し11が全閉状態と
なると、リードスイッチ64がこれを検知し、コントロ
ーラー63へ伝達する。コントローラー63は、リード
スイッチ64から全閉である旨の信号を受けると、駆動
装置21のDCモータ35への通電を切り、駆動装置2
1を駆動停止させる。なお、第1引き出し11は、全閉
状態では、前面部11aの外周部分が開放口10の外枠
に位置する吸着マグネット10aに吸着され、これによ
って第1収納スペース3である冷凍室が完全に密封され
ることとなる。
【0083】また、上述したようにDCモータ35が駆
動停止となると、首振り部材51は、付勢ばね55の付
勢力によってニュートラル位置に復帰し、遊星歯車4
0,41は共に回転ローラー22との係合が外れた状態
となる。
【0084】なお、駆動装置21の駆動力により第1引
き出し11を閉方向に動作中、すなわち第1引き出し1
1がS’方向に走行中に、人が第1引き出し11をさら
に強い力で押す場合も生じる。このようなときは、回転
ローラー22及び補助ローラー22aとゴムラバー11
fとの間に滑りが生じるようになっており、人の押す力
が駆動装置21の歯車輪列36等のメカ機構に伝達され
ないようになっている。
【0085】しかしながら、その人の押す力がかなり大
きい場合には、滑りが円滑に生じず回転ローラー22の
回転力が遊星歯車41に伝達されてしまうこととなる。
このような場合には、回転ローラー22に対して、DC
モータ35によって回転させられている回転方向と同方
向への力が働くこととなる。すると、回転ローラー22
から遊星歯車41に、遊星歯車41を離す方向の力が伝
達される。首振り部51は、この力を受けて矢示A方向
に移動し、回転ローラー22との係合が外れる。そのた
め、回転ローラー22を無理矢理逆方向に回転させよう
とする力は、遊星歯車41には、伝達されず、さらには
DCモータ35側にも伝達されない。
【0086】また、駆動装置21の駆動力により第1引
き出し11を閉方向に動作中に逆に開き方向に引っ張る
力を加えた場合は、回転ローラー22及び補助ローラー
22aとゴムラバー11fとの間に滑りが生じるように
なっている。このような構成によって冷蔵庫1は、無理
な力が閉め動作中に加わっても、その外力が中間歯車3
9やウォーム歯車38及びDCモータ35までは伝達さ
れず、メカ機構やモータ機構等を損傷することのないも
のとなる。
【0087】このように本発明の第1の実施の形態は、
上述したような構成となっているが、その一部を変形し
た第2の実施の形態について以下に説明する。なお、第
2の実施の形態は、引き出しを人が開けようとするかも
しくは閉めようとする際に、その動作を検知して駆動装
置を起動させる検知手段が第1の実施の形態と異なる主
な点であり、その点について詳述する。また、その他の
構成、具体的には冷蔵庫の筐体としての全体構造及び内
部構造に関しては、第1の実施の形態と同様の構成を有
しているので省略または簡略化するものとする。
【0088】冷蔵庫81は、図8に示すように冷蔵室8
2と、2つの引き出しをそれぞれスライド移動可能に収
納するための冷凍室としての第1収納スペース83及び
野菜室としての第2収納スペース84の3つの室を有し
ている。
【0089】第1収納スペース83には、第1引き出し
85がスライド自在に収納されている。この第1引き出
し85は、前面部85a、奥面部85b、両側面部85
c,85c及び底面部85dを有し、上面部分が開放さ
れた箱型で形成されており、引き出した状態で上面部分
の開放された部位から冷凍食品等を入れるようになって
いる。
【0090】上述したように構成された第1引き出し8
5は、人が手動で開こうとしたりあるいは閉めようとし
た際に、その動作が開動作なのか閉動作なのかを判断し
て、その結果に基づいてモータ駆動力によって開閉され
る自動式引き出しとなっている。すなわち、冷蔵庫81
には、第1引き出し85を駆動する駆動装置86が取り
付けられており、この駆動装置86内には、図9に示す
ように第1引き出し85の動作を判断する検知部87が
設けられている。
【0091】駆動装置86は、図8及び図9に示すよう
に、第1引き出し85の一方の側面85cの上側に配置
されている。駆動装置86は、ケース体88と、ケース
体88内に配置されたモータ駆動源としてのDCモータ
89と、DCモータ89の回転駆動力を減速して伝達す
る歯車輪列90と、回転ローラー91、補助ローラー9
1a及び駆動伝達輪91bが配置されている。なお、歯
車輪列90は、第1の実施の形態の歯車輪列36と同様
な構成となっている。
【0092】DCモータ89の回転駆動力は、歯車輪列
90を介して回転ローラー91に伝達され、さらに回転
ローラー91から駆動伝達輪91bを介して補助ローラ
ー91aに伝達される。なお、回転ローラー91と補助
ローラー91aは、それぞれケース体88から少し突出
しており、回転ローラー91と補助ローラー91aとが
第1引き出し85の側面85cの上側に当接しながら回
転することによって、第1引き出し85をスライド移動
させるようになっている。
【0093】DCモータ89は、極性切り換えによって
回転方向を変えるように構成された双方向回転可能なモ
ータである。このDCモータ89のモータ端子(図示省
略)には、一端を第1の実施の形態と同様なコントロー
ラーに接続されたリード線92の他端が接続されてお
り、DCモータ89はコントローラーによって駆動制御
されている。
【0094】補助ローラー91aは、中心部に固定軸9
3を挿通するための挿通孔91eを有するゴム製の円柱
状部材で構成されており、側面には回転検出用のマグネ
ット94が複数固定されている。ケース体88内部のマ
グネット94と対向する位置には、マグネット94から
の信号を検出する回転検出用の磁気検出素子95が設け
られている。そして、マグネット94と磁気検出素子9
5とで、第1引き出し85の動作を判断する検知部87
を構成している。
【0095】すなわち、第1引き出し85が人によって
押されるかもしくは引かれると、第1引き出し85の側
面85cの上端に当接している補助ローラー91aは回
転ローラー91と共に回転する。このとき、マグネット
94の磁力を磁気検出素子95が捕らえ、コントローラ
ーへ送信することによって、コントローラーは補助ロー
ラー91aがどちらの方向に回転しているのかを判断す
るようになっている。すなわち、マグネット94がN極
からS極へ変位するか、S極からN極へ変位するかによ
ってその回転方向を検出している。
【0096】そして、この判断結果によってコントロー
ラーは駆動装置86に対して、第1引き出し85を開く
方向に駆動するか閉める方向に駆動するかの命令信号を
送信する。この結果、駆動装置86が起動を開始し、第
1引き出し85がスライド移動されることとなる。
【0097】なお、第2収納スペース84に設けられる
第2引き出しに対しても駆動装置86と同様な駆動装置
を設けるようにしても良い。また、補助ローラー91a
に設ける複数のマグネット94の代わりに1個の円板形
のマグネット材にNS極を図10のように複数着磁した
り、その円板の外周面に同様な配置でNS極を着磁する
ようにしても良い。
【0098】なお、上述の各実施の形態は、本発明の好
適な実施の形態の例であるが、これに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変
形実施可能である。例えば、本発明の自動式引き出しを
有する筐体を冷蔵庫1で構成したが、特にこれに限定さ
れるものではなく、筐体としては箪笥や机等のスライド
式の引き出しを有するものを採用し、引き出しを駆動装
置によって駆動するようにしても良い。
【0099】また、冷蔵庫1では、2つの引き出し1
1,13をそれぞれ駆動する駆動装置21,71を設け
たが、どちらか一方のみを駆動するように1つだけ駆動
装置を取り付けるようにしても良い。さらに、駆動装置
21は、第1引き出し11の一方の側面部11cのみに
取り付けられているが、両側面部11c,11cに取り
付けて協働させるようにしてもよい。駆動装置71も同
様に2つ設けるようにしても良い。
【0100】また、冷蔵庫1において、引き用把手11
g,13gの代わりに、図11及び図12に示すような
突出型の引き用把手97,97を設けるようにしても良
い。そして、この引き用把手97,97の前面部には押
し込むときに人の手が触れるタッチセンサー97a,9
7aを設け、裏面部には引き出すときに人の手が触れる
タッチセンサー97b,97bを設ける。ここで、タッ
チセンサー97aは、先に示したタッチセンサー61の
役割を果たし、タッチセンサー97bはタッチセンサー
62の役割を果たすものとなっている。
【0101】さらに、第1の実施の形態の冷蔵庫1の駆
動装置として、第2の実施の形態の駆動装置86を採用
しても良い。このようにすると、通常はタッチセンサー
61,62,97a,97bでその操作方向を検知する
と共に、仮に検知できないときでも、駆動装置86内の
検知部87によってその動き方向を検知できることとな
る。また、駆動装置86内の検知部87は、その補助ロ
ーラー91aの回転方向を検知できるので、第1引き出
し11や第2引き出し13が引き出し方向のときに押さ
れたり、押し方向のときに引かれると、その異常を検知
し、すぐにその動作方向にDCモータ35を切り換える
ことができるようになる。
【0102】また、各実施の形態において、DCモータ
35,89の駆動力を引き出し時の最初の部分のみ高
め、マグネット10a等による吸着力から脱却し易いよ
うにしても良い。さらには、押し込み時の最後の部分の
みDCモータ35,89の駆動力を高め完全な密封状態
を作るようにしても良い。加えて、引き出し時の最初の
部分及び押し込み時の最後の部分の両部分で、DCモー
タ35,89のパワーを高めるようにしても良い。
【0103】また、駆動装置21は、回転ローラー22
及び補助ローラー22aを引き出しに押し付ける方向に
付勢する付勢手段としてのコイルスプリング26を固定
手段として兼用し、冷蔵庫1に対して着脱自在なものと
して構成したが、固定手段を付勢手段と別に設けても良
い。また、付勢手段としては、コイルスプリング26以
外の付勢手段を用いてもよく、さらに、回転ローラー2
2及び補助ローラー22aと引き出しとの圧接力が十分
な場合は付勢手段を用いない構成としても良い。
【0104】またさらに、引き出しのスライド移動に過
負荷が生じた際、回転部材としての回転ローラー22及
び補助ローラー22aと引き出しとの当接面に滑りが生
じ、駆動装置21のメカ機構に過負荷が伝達されない構
成となっているが、この当接面の滑りが生じない構成と
しても良い。このように構成する場合は、回転ローラー
22に過大な回転が生じた場合に回転ローラー22とモ
ータ駆動源との連結が離脱する構成とすることによっ
て、過負荷がモータ駆動源等のメカ機構に伝達されない
こととなる。
【0105】また、本発明の自動式引き出しを有する筐
体では、モータ駆動源を双方向回転可能なDCモータ3
5で構成したが、ステッピングモータ等、他の種類のモ
ータでも双方向回転可能なモータを採用したり、一方向
回転モータの駆動力を輪列切り換えにより回転ローラー
22に伝え、回転ローラー22を双方向回転にすれば、
引き出しが双方向にスライド移動可能なものとなる。ま
た、一方向のみのスライド移動を自動化するので良いの
であれば、モータ駆動源は単純な一方向回転のモータを
採用することも可能である。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の自
動式引き出しを有する筐体によれば、引き出しを駆動装
置によってスライド移動させるようになっているので、
引き出しの容量が大きくて重量が重く、お年寄りや女性
や子供等、力の弱い人が手動で操作するには困難な場合
においても、モータ駆動源の駆動力によって引き出しの
操作を簡単に行えるようになる。
【0107】また、請求項2記載の発明によれば、駆動
装置は筐体に対して着脱自在なので、筐体から駆動装置
を取り外して手動式の引き出しを有する筐体として使用
することも可能となる。さらに、請求項3記載の発明に
よれば、駆動装置の回転部材が付勢手段によって引き出
しに押し付けられて当接しているので、回転部材と引き
出しとの当接が確実なものとなり、回転部材の回転時の
摩擦力が大きなものとなるため、引き出しのスライド移
動が確実に行われる自動式引き出しを有する筐体とな
る。
【0108】また、請求項4記載の発明によれば、付勢
手段は固定手段を兼用したコイルスプリングで構成され
ているので、部品点数が少なくなると共に組立が容易な
低コストの自動式引き出しを有する筐体となる。さら
に、請求項5記載の発明によれば、引き出しのスライド
移動に過負荷が生じた場合に回転部材と引き出しの当接
面に滑りが生じるようになっているので、引き出しを手
動などで必要以上に大きな力で開閉した際に、その力が
駆動装置のメカ機構に伝達されずメカ機構を破壊しない
安全性の高いものとすることが可能となる。
【0109】さらに、請求項6記載の発明によれば、モ
ータ駆動源は双方向可能なモータで構成されているの
で、歯車輪列等にギアの切り換え等の複雑な構成を用い
ることなく回転部材を双方向回転可能とし、これによっ
て引き出しを開方向もしくは閉方向のどちらか一方向で
はなく開閉双方向にスライド移動させることが可能なも
のとなる。
【0110】また、請求項7記載の発明によれば、人が
引き出しを開けようとするため、あるいは閉めようとす
るため引き出しに触れることにより、駆動装置の駆動方
向を切り替えてその方向に駆動させる構成としているの
で、人が引き出しを開け閉めする際に駆動装置を駆動さ
せるための「開」、「閉」等のスイッチを押したりする
動作をすることなく、自然な形で引き出しの開閉駆動を
駆動装置に行わせることが可能となる。
【0111】さらに、請求項8記載の発明によれば、モ
ータと回転部材との間に1対の遊星歯車が配置されてい
るので、回転部材とモータとの連結が遊星歯車部分で離
脱可能となり、引き出しを無理矢理開閉させた場合に、
その力がモータを破壊する危険性がなく安全性の高いも
のとなる。また、請求項9記載の発明によれば、モータ
の駆動停止時に1対の遊星歯車の双方を共に回転部材か
ら離脱させる位置保持部材が設けられているので、例え
ば、何等かのトラブルでモータが起動しなくなった際に
も手動によって容易に引き出しの開閉動作をさせること
が可能となる。
【0112】また、請求項10及び13記載の冷蔵庫に
よれば、引き出し式の冷凍室や野菜室等を駆動装置によ
ってスライド移動させるようになっているので、容量が
大きくて重量が重い冷凍室や野菜室等、お年寄りや女性
や子供等、力の弱い人が手動で操作するには困難な引き
出しを、モータ駆動源の駆動力によって簡単に操作でき
るものとなり、扱い易く操作性の良い冷蔵庫となる。
【0113】さらに、請求項11及び12記載の発明に
よれば、人が引き出しを開けようとするため、あるいは
閉めようとするために収納用の引き出しに触れることに
より、駆動装置の駆動方向を切り替えてその方向に駆動
させる構成としているので、人が引き出しを開け閉めす
る際に駆動装置を駆動させるための「開」、「閉」等の
特別のスイッチを押したりする動作をすることなく、自
然な形で引き出しの開閉駆動を駆動装置に行わせること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における自動式引き
出しを有する筐体としての冷蔵庫の全体を示した縦断面
図である。
【図2】図1の冷蔵庫の全体を示した斜視図である。
【図3】図1に示した冷蔵庫の駆動制御系を表したブロ
ック図である。
【図4】図1に示した冷蔵庫に固定される駆動装置を矢
示IV方向から見た図である。
【図5】図1に示した冷蔵庫に固定される駆動装置を矢
示V方向から見た図である。
【図6】図1に示した冷蔵庫に固定される駆動装置の内
部構造を示した縦断面図である。
【図7】図1に示した冷蔵庫に固定される駆動装置の内
部構造を示した展開図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における自動式引き
出しを有する筐体としての冷蔵庫の全体を示した斜視図
である。
【図9】図8に示した冷蔵庫に固定される駆動装置の内
部構造を示した縦断面図である。
【図10】図8に示した冷蔵庫に固定される駆動装置に
使用されるマグネットと補助ローラーとの関係を示す図
である。
【図11】本発明の第1の実施の形態の変形例としての
冷蔵庫の全体に示す斜視図である。
【図12】図11の冷蔵庫を上部から見た平面図であ
る。
【図13】従来のスライド式の引き出しを有する筐体と
しての冷蔵庫を示した斜視図である。
【図14】図13に示した冷蔵庫の要部を示した一部断
面図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫(筐体) 2 冷蔵室 3 第1収納スペース(冷凍室) 4 第2収納スペース(野菜室) 11 第1引き出し 11a 前面部 11g 引き用把手 13 第2引き出し 21 駆動装置 22 回転ローラー(回転部材) 22a 補助ローラー(回転部材) 26 コイルスプリング(固定手段を兼用した付勢手
段) 35 DCモータ(モータ駆動源) 36 歯車輪列 37 モータ出力軸 38 ウォーム歯車 39 中間歯車 40,41 遊星歯車 55 付勢ばね(位置保持部材) 61,62 タッチセンサー 63 コントローラー(極性切り換え手段) 71 駆動装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収納用の引き出しと、該引き出しをスラ
    イド移動可能に収納する収納スペースを有する筐体と、
    上記引き出しをスライド移動させるための駆動装置とを
    有し、上記駆動装置は、上記引き出しに当接しながら回
    転し上記引き出しをスライド移動させる回転部材と、こ
    の回転部材を駆動するモータ駆動源と、上記筐体に上記
    駆動装置を固定させるための固定手段とを備えたことを
    特徴とする自動式引き出しを有する筐体。
  2. 【請求項2】 前記固定手段は、前記駆動装置を前記筐
    体に着脱自在としたことを特徴とする請求項1記載の自
    動式引き出しを有する筐体。
  3. 【請求項3】 前記回転部材を前記引き出しに押し付け
    る方向に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする請
    求項1または2記載の自動式引き出しを有する筐体。
  4. 【請求項4】 前記付勢手段は、前記固定手段を兼用し
    たコイルスプリングで構成されたことを特徴とする請求
    項3記載の自動式引き出しを有する筐体。
  5. 【請求項5】 前記引き出しのスライド移動に過負荷が
    生じた場合に、前記回転部材と前記引き出しとの当接に
    滑りが生じるように構成されたことを特徴とする請求項
    1,2,3または4記載の自動式引き出しを有する筐
    体。
  6. 【請求項6】 前記モータ駆動源は、双方向回転可能な
    モータで構成されたことを特徴とする請求項1,2,
    3,4または5記載の自動式引き出しを有する筐体。
  7. 【請求項7】 前記引き出しを開方向に引く動作を行う
    ために前記引き出しの引き用把手またはその裏面部に触
    れた際に、前記引き出しを開方向にスライド移動させる
    ように前記モータを所定方向に起動させると共に、閉方
    向に押す動作を行うために前記引き出しまたは引き用把
    手の前面部を触れた際に、閉方向にスライド移動させる
    ように前記モータを上記所定方向とは反対方向に起動さ
    せる極性切り換え手段を備えたことを特徴とする請求項
    6記載の自動式引き出しを有する筐体。
  8. 【請求項8】 前記モータと前記回転部材との間には、
    前記モータの出力軸と一体的に回転するウォーム歯車
    と、このウォーム歯車と係合する中間歯車と、この中間
    歯車に係合しその中間歯車の回転方向によって前記回転
    部材に択一的に係脱自在となる1対の遊星歯車からなる
    歯車輪列が設けられていることを特徴とする請求項6ま
    たは7記載の自動式引き出しを有する筐体。
  9. 【請求項9】 前記駆動装置には、前記モータの駆動停
    止時に前記1対の遊星歯車の双方を共に前記回転部材か
    ら離脱した位置に位置保持するための位置保持部材が備
    えられたことを特徴とする請求項8記載の自動式引き出
    しを有する筐体。
  10. 【請求項10】 引き出し式の開閉機構を有する野菜室
    もしくは冷凍室等を有する冷蔵庫において、野菜等もし
    くは冷凍食品等を収納するための収納用の引き出しと、
    該引き出しをスライド移動可能に収納する収納スペース
    を有する冷蔵庫本体と、上記引き出しをスライド移動さ
    せるための駆動装置とを有し、上記駆動装置は、上記引
    き出しに当接しながら回転し上記引き出しをスライド移
    動させる回転部材と、この回転部材を駆動するモータ駆
    動源と、上記冷蔵庫本体に上記駆動装置を固定させるた
    めの固定手段とを備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  11. 【請求項11】 前記モータ駆動源を双方向回転可能な
    モータで構成すると共に、前記引き出しを開方向に引く
    動作を行うために前記引き出しの引き用把手またはその
    裏面部に触れた際に、前記引き出しを開方向にスライド
    移動させるように上記モータを所定方向に起動させると
    共に、閉方向に押す動作を行うために前記引き出しまた
    は引き用把手の前面部を触れた際に、閉方向にスライド
    移動させるように上記モータを上記所定方向とは反対方
    向に起動させる極性切り換え手段を備えたことを特徴と
    する請求項10記載の冷蔵庫。
  12. 【請求項12】 前記引き出しの前記引き用把手または
    その裏面部及び前記引き出しまたは引き用把手の前面部
    に、それぞれタッチセンサーを設けたことを特徴とする
    請求項11記載の冷蔵庫。
  13. 【請求項13】 請求項1から9のいずれか1項記載の
    自動式引き出しを有する筐体における収納用引き出し
    を、野菜等もしくは冷凍食品等を収納するために冷蔵庫
    本体に設けられる引き出しとしたことを特徴とする冷蔵
    庫。
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