JPH1193356A - 笠 木 - Google Patents

笠 木

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JPH1193356A
JPH1193356A JP25565897A JP25565897A JPH1193356A JP H1193356 A JPH1193356 A JP H1193356A JP 25565897 A JP25565897 A JP 25565897A JP 25565897 A JP25565897 A JP 25565897A JP H1193356 A JPH1193356 A JP H1193356A
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Masaji Ishida
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    • E04BUILDING
    • E04DROOF COVERINGS; SKY-LIGHTS; GUTTERS; ROOF-WORKING TOOLS
    • E04D3/00Roof covering by making use of flat or curved slabs or stiff sheets
    • E04D3/40Slabs or sheets locally modified for auxiliary purposes, e.g. for resting on walls, for serving as guttering; Elements for particular purposes, e.g. ridge elements, specially designed for use in conjunction with slabs or sheets
    • E04D3/405Wall copings

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  • Sustainable Development (AREA)
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  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧部材で笠木への雨水や小動物の侵入を防
止し、さらに、化粧部材によって意匠性を高めることが
できるようにする。 【解決手段】 笠木3の側板部5にブラケット10と係止
するフランジ部9を内側に向かって一体形成する。フラ
ンジ部9の裏面側に円形の受溝35を形成し、この受溝35
に化粧部材30に形成する挿入突部31を嵌合させて笠木3
に化粧部材30を装着する。化粧部材30を内側に回転させ
てパラペット1に突き当てて笠木3と9パラペット1と
の隙間を塞ぐ。このとき、化粧部材30は受溝35と挿入突
部31には形成する断面鋸歯型の係止爪40,43の噛み合い
によって、内側には回転するが、外側への回転が規制さ
れ、パラペット1に突き当った状態で保持される。この
とき、化粧部材30が笠木3と連続して外部に露出し、意
匠的にも装飾効果を高めることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パラペットに固定
する笠木、特に、パラペットと笠木の隙間を閉塞して雨
水並びに虫などの侵入を防止する笠木に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の笠木として特開平9−1
95470号公報には、パラペットに固定する笠木の両
端縁にリップ状の弾性押圧部材を装着し、笠木をパラペ
ットに被せて固定する際、弾性押圧部材をパラペットの
立上り部に沿わせて湾曲状に撓ませ、この弾性押圧部材
で笠木のパラペットとの隙間を閉塞することによって、
パラペットと笠木との間に形成する空間部に雨水あるい
は虫などの侵入を防止するようにした笠木が提案されて
いる。しかし、笠木を取り付けるパラペットは、主にコ
ンクリートによって成型され、その表面が比較的粗いこ
とから、ゴム等の柔軟材料からなる弾性押圧部材をパラ
ペットの立上り部に沿わせて湾曲状に撓ませる構造で
は、笠木をパラペットに取り付ける際、弾性押圧部材が
パラペット側との摩擦によって均一的に撓まず局部的に
めくれてしまうことがある。このように、弾性押圧部材
が局部的にめくれた場合、体裁が悪くなるとともに、防
水性も悪化する。また、近年、パラペットの天端部を覆
う笠木は、その取付位置によって意匠性が要望される箇
所、例えば、ベランダやバルコニーあるいはマンション
等の通路等に取り付けられる場合、よりデザイン性に優
れた笠木が要望されるが、前記笠木においては、弾性押
圧部材が笠木の内側に潜り込み、防水、防虫機能しかな
く、これら防水、防虫機能に加えて外観的にも意匠性の
高い笠木が要望される。
【0003】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、防水、防虫性に優れ、かつ外観的にも体
裁の良い笠木を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、パラ
ペットの天端部に所定間隔をおいて固定されるブラケッ
トと、このブラケットに固定して前記パラペットを覆う
笠木とを備え、前記笠木は、天板部の両側から一対の側
板部を垂設して断面コ字型に成型され、前記側板部の下
端部に前記ブラケットの両側下端縁に係止するフランジ
部を内側に向かって一体形成し、このフランジ部と前記
パラペットとの隙間を塞ぐ硬質な化粧部材を設け、該化
粧部材の上端側には断面ほぼ円形型の挿入突部を形成す
るとともに、前記フランジ部の裏面側には前記挿入突部
が嵌合する円形状の受溝を長手方向に沿って形成し、こ
の挿入突部と受溝に前記化粧部材の内方への回転のみを
許容し、外方への回転を阻止する回転規制手段を設けた
ものである。
【0005】笠木の取り付けに際し、アンカーボルト等
にパラペットの天端部にブラケットを固定した後、笠木
をブラケットに被せるようにして外装する。このとき、
笠木の受溝に化粧部材の挿入突部を横方向からスライド
させて嵌め入れ、予め笠木に化粧部材を組み付けてお
く。そして、笠木の側板部を外側に開くようにして弾性
変形させた後、側板部を弾性復帰させて側板部の先端に
形成するフランジ部をブラケットの先端側に係止してブ
ラケットに笠木を固定する。このようにして、パラペッ
トに笠木を固定した後、笠木の受溝に組み付けた化粧部
材を内側に回転させ、化粧部材の先端部をパラペットの
立上り部に当接させる。このとき、化粧部材は回転規制
手段によって外側への回転が規制され、化粧部材で笠木
とパラペットの隙間を塞いだ状態で化粧部材を保持され
る。これにより、外部からの雨水の浸入を防止し、防水
性を高めることができるとともに、鳥や虫などの侵入も
防止され、これらの巣の形成を阻止することが可能とな
る。また、化粧部材は笠木の内側に潜り込むことなく、
笠木と連続するように外部に表れる。したがって、化粧
部材を笠木と同じ材質で形成すれば、化粧部材と笠木と
に連続的な統一感を付与でき、意匠的にも装飾効果を高
めことが可能となる。
【0006】請求項2の発明は、前記請求項1記載の笠
木において、前記回転規制手段は、前記挿入突部の外周
面と前記受溝の内周面にそれぞれ相互に噛み合う微細な
係止爪によって構成し、この係止爪は、前記挿入突部と
前記受溝の中心方向に向かう複数の垂直面と、これら垂
直面を連結して前記化粧部材の許容回転方向に対して後
傾に傾斜する傾斜面とを有する断面ほぼ鋸歯型に形成し
て成るものである。
【0007】化粧部材で笠木とパラペットの隙間を塞ぐ
とき、化粧部材の係止爪が受溝に形成する係止爪を乗り
越えて化粧部材の回転を許容し、逆方向への回転は各係
止爪の垂直面が突き当たって化粧部材の回転が阻止さ
れ、化粧部材をパラペットに突き当てた状態で確実に回
り止めできる。
【0008】請求項3の発明は、前記請求項2記載の笠
木において、前記フランジ部と前記パラペットとの隙間
を塞ぐ弾性変形可能な防水カバーを設け、この防水カバ
ーの基部側に前記笠木に固定するための保持枠を設け、
この保持枠に係合凸部を形成するとともに、前記受溝に
前記係合凸部をスライド自在に嵌合する係合溝部を連設
したものである。これにより、化粧部材は、比較的、外
観デザイン性を重視する部分に装着し、例えば、高層建
物の屋上部分などの普段、人目に触れることの少ない部
分には防水カバーを装着するようにすれば、笠木の設置
位置や用途などに応じて笠木に化粧部材と防水カバーの
いずれか選択的に装着することができる。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の笠木を添付図面を参
照して説明する。図1〜図7は、本発明の一実施例を示
し、本実施例においては建物の屋上の周縁に突設したパ
ラペット1の天端部2に笠木3を取り付ける場合を例に
して説明する。笠木3は、アルミニウムを押出成形して
天板部4とこの天板部4の両側から垂設する一対の側板
部5を有して断面コ字型に成型されている。また、前記
天板部4の裏面中央部には前記笠木3の長手方向に沿っ
てリブ6が突設され、その先端側に楔型の係合突起7を
形成している。さらに、天板部4の裏面側には前記リブ
6の両側に位置して陥没した凹部8が笠木3の長手方向
に沿うように形成されている。また、前記側板部5の先
端側には後述するブラケットに引っ掛けて笠木3を固定
するL型のフランジ部9を内側に向かって形成してい
る。
【0010】10は前記笠木3を固定するブラケットであ
り、笠木3と同様、アルミニウムの押出成形品であり、
前記パラペット1の天端部4に固定される平板部11と、
この平板部11の両端縁から垂設した一対の垂壁部12とを
有している。なお、前記ブラケット10は第1、第2ブラ
ケット10A,10Bに分割され、第1ブラケット10Aが外
側に、第2ブラケット10Bが内側に位置して前記パラペ
ット1の天端部2にそれぞれ固定されている。この各ブ
ラケット10A,10Bの一端縁にはそれぞれ立上がり壁13
A,13Bを有する接合部14A,14Bが形成され、第1ブ
ラケット10Aの立上がり壁13Aの上端にはさらに水平受
面15が外側に向かって突設され、この水平受面15に外端
縁に前記第2ブラケット10Bの立上がり壁13Bと対向す
る降下片16を垂設している。そして、第1ブラケット10
Aの降下片16に蟻溝状の嵌合溝17を形成し、一方、第2
ブラケット10Bの立上がり壁13Bには前記嵌合溝17と嵌
合する嵌合突部18を形成し、これら嵌合溝17と嵌合突部
18を嵌合させて第1、第2ブラケット10A,10Bを一体
的に連結している。また、前記ブラケット10A,10Bに
は前記笠木3の裏面側に形成する凹部8に対応して先端
に緩衝ゴム20を装着した受けリブ21が突設するととも
に、第1ブラケット10A側には前記係合突起7と係合す
る断面三角形状の係合受部22が前記立上がり壁13Aの上
端側に一体形成されている。なお、23は各ブラケット10
A,10Bに形成する長孔、24は後述する補強プレートを
挿通するために前記各立上がり壁13A,13Bと前記受け
リブ21に形成する挿通孔である。
【0011】25は前記ブラケット10の平板部11に添設す
る鋼板からなる平板状の補強プレートであり、両側縁を
上側に折曲して断面コ字型に形成されている。また、補
強プレート25には前記各ブラケット10A,10Bに形成す
る左右一対の長孔23と対応する位置にそれぞれ長孔26を
形成している。そして、各長孔23,26にアンカーボルト
27を挿通し、前記パラペット1の天端部2に埋設したア
ンカープラグ28に螺着することによって第1、第2ブラ
ケット10A,10Bと補強プレート25をパラペット1に共
締め固定する。そして、この補強プレート10により分割
した第1、第2ブラケット10A,10Bが水平度を保った
状態で一直線となって一体的に連結固定される。すなわ
ち、ブラケット10の平板部11に鋼板からなる平板状の補
強プレート25を重ね合わせて添設することにより、ブラ
ケット10の変形が規制され、左右に分割したブラケット
10A,10Bが一体化する。なお、本実施例においては、
左右に分割したブラケット10A,10Bによってブラケッ
ト10を構成しているが、一体構造のブラケット10を用い
る場合であっても平板状の補強プレート25によりブラケ
ット10の変形を規制することができる。すなわち、幅の
広いブラケット10をアルミニウムの押出し成形によって
形成する場合、ブラケット10が波打つように変形して水
平度を保つことが困難となるが、平板状の補強プレート
25を沿わせることによって、補強プレート25によってブ
ラケット10の変形を防止することができる。
【0012】30は、前記笠木3と前記パラペット1との
隙間を塞ぐ化粧部材であり、前記笠木3と同様、アルミ
ニウムなどの軽金属材料からなる押出成形品である。こ
の化粧部材30は、断面円型の挿入突部31からやや外側に
湾曲した薄板状の本体部32を延設し、さらに、その本体
部32の先端に前記パラペット1の立上がり部1Aに当接
させる円形突部33を一体形成して構成される。また、前
記笠木3のフランジ部9には、前記化粧部材30の挿入突
部31を挿入する受溝35が笠木3の長手方向に沿って形成
され、この受溝35の内周面には受溝35の中心方向に向か
って放射状に伸びる複数の垂直面38とが傾斜面39とが交
互に連続する断面鋸歯型の係止爪40が形成されている。
また、前記化粧部材30の挿入突部31の外周面には前記受
溝35の係止爪40と同様、垂直面41と傾斜面42とからなる
係止爪43が形成され、これら係止爪40,43とが相互に噛
み合って回転規制手段44を構成する。すなわち、前記各
係止爪40,43は、前記化粧部材30の回転方向aを規制す
るため、図3の拡大断面図で示すように、その傾斜面3
9,42が化粧部材30の回転方向aに対して後傾となって
いる。また、前記係止爪40,43の各傾斜面39,42の傾斜
角度は、それぞれ異なり、笠木3の受溝35側に形成する
傾斜面39が化粧部材30側に形成する傾斜面42より鋭角と
なっている。これにより、化粧部材30の係止爪43が受溝
35に形成する係止爪40を乗り越え、化粧部材30が内側に
回転し、各係止爪40,43の垂直面39,41が突き当たって
化粧部材30の外側への回転が規制される。
【0013】50は笠木3と前記パラペット1との隙間を
塞ぐゴムあるいは弾性変形可能な合成樹脂などからなる
防水カバーであり、この防水カバー50は、両端縁に断面
円形の突状部51を形成している。52は前記防水カバーを
組み付ける金属製の保持枠であり、前記突状部51を挿入
する溝部53を有して断面略C字型に形成されている。ま
た、防水カバー50の基部には横方向に突出する係合凸部
54が形成されており、この係合凸部54と嵌合する係合溝
部55が前記笠木3の受溝35の開口部35Aに臨んで形成さ
れている。すなわち、笠木3の受溝35には笠木3の取付
位置などに応じて前記化粧部材30あるいは防水カバー50
のいずれか一方が選択に装着することができるようにな
っている。
【0014】以上のように構成される本実施例の作用・
効果について説明する。まず、各ブラケット10A,10B
の接合部14A,14Bに形成する嵌合溝17と嵌合突部18を
嵌合させて各ブラケット10A,10Bを一体的に連結す
る。そして、各ブラケット10A,10Bの立上がり壁13
A,13Bと受けリブ21に形成する挿通孔24に補強プレー
ト25を通し、この補強プレート25で各ブラケット10A,
10Bを直線的に位置決めする。この後、補強プレート25
と各ブラケット10A,10Bに形成する長孔23、26にアン
カーボルト27を挿入し、このアンカーボルト27をパラペ
ット1の天端部2に埋設するアンカープラグ28にねじ込
んで補強プレート25と各ブラケット10A,10Bを共締め
固定した後、笠木3を各ブラケット10A,10Bに被せる
ようにして外装する。このとき、笠木3の受溝35に化粧
部材30の挿入突部31を横方向からスライドさせて嵌め入
れ、予め笠木3に化粧部材30を組み付けておく。そし
て、笠木3の側板部5を外側に開くようにして弾性変形
させ、笠木3の天板部4に垂設する係合突起7を第1ブ
ラケット10に形成する係合受部22に係合させた後、側板
部5を弾性復帰させて側板部5の先端に形成するフラン
ジ部9,9を各ブラケット10A,10Bの垂壁部12の先端
側に係止して各ブラケット10A,10Bに笠木3を固定す
る。したがって、各ブラケット10A,10Bに固定された
笠木3は、天板部11の裏面ほぼ中央部に形成する係合突
起7と、側板部5の端部に形成するフランジ部9,9を
係止させることによって、笠木3の両端と中央部の三箇
所を各ブラケット10A,10Bを係止させて固定すること
ができる。このため、風などの影響によって笠木3が外
れることなく、各ブラケット10A,10Bを強固に固定す
ることができる。このようにして、パラペット1に笠木
3を固定した後、笠木3の受溝35に組み付けた化粧部材
30を内側に回転させ、化粧部材30の先端側に形成する円
形突部33をパラペット1の立上り部1Aに当接させる。
このとき、回転規制手段44を構成する受溝35と挿入突部
31に形成するに各係止爪40,係止爪43とが相互に噛み合
い、化粧部材30は内側にのみ回転する。すなわち、化粧
部材30の回転に伴って化粧部材30の係止爪43が受溝35に
形成する係止爪40を乗り越えるが、化粧部材30が外側に
回転させようとしても、各係止爪40,43の垂直面39,41
が突き当たって化粧部材30の回転が規制される。したが
って、左右の化粧部材30をそれぞれ内側に回転させ、そ
の先端側の円形突部33をパラペット1の立上り部1Aに
当接させた状態で化粧部材30の外側への回転が規制され
る。これにより、化粧部材30で笠木3とパラペット1と
の隙間を塞ぎ、外部からの雨水の侵入を防止し、笠木3
の防水性を高めることができる。また、鳥や虫などの侵
入も防止され、これらの巣の形成を阻止することが可能
となる。また、図2に示すように、回転規制手段44に化
粧部材30の回転を規制することによって、笠木3のフラ
ンジ部9とパラペット1との隙間の幅が変わっても、化
粧部材30の角度を調節して化粧部材30の円形突部33をパ
ラペット1に当接させた状態で保持することができる。
また、化粧部材30は笠木3の内側に潜り込むことなく、
笠木3と連続するように外部に表れるが、化粧部材30は
笠木3と同じ材質で形成されており、化粧部材30と笠木
3とにデザイン的な統一感があり、単に防水機能として
のみならず、意匠的にも装飾効果を高めことが可能とな
る。このため、外見的にデザイン性が求められる、例え
ば、ベランダやバルコニーあるいは商業施設などの建物
などにおいて防水、防虫性にも優れ、かつ体裁の良い笠
木3を形成することができる。さらに、受溝35には、保
持枠52の係合凸部54と嵌合する係合溝部55が形成され、
化粧部材30に変えて防水カバー50も装着することが可能
である。すなわち、化粧部材30は、比較的、外観デザイ
ン性を重視する部分に装着し、他方、高層建物の屋上部
分などの普段、人目に触れることの少ない部分には防水
カバー50を装着すれば、笠木3の設置位置や用途などに
応じて笠木3に化粧部材30と防水カバー50のいずれか選
択的に装着することができ、製作コスト的にも無駄がな
く、合理的である。また、笠木3に防水カバー50を装着
する場合、単に保持枠52に形成する係合凸部54を笠木3
の受溝35に形成する係合溝部55に横方向からスライドさ
せて嵌め入れた後、笠木3のパラペット1に被せるよう
に上方側から押し付けるだけで防水カバー50の先端に形
成する突状部51がパラペット1の立上り部1Aに当接
し、笠木3とパラペット1との隙間を塞ぎ、笠木3内へ
の雨水並びに鳥や虫などの侵入を防止できるとともに、
予め笠木3に防水カバー50を組み付けておくだけで済む
ため、笠木3の取付作業も容易である。なお、防水カバ
ー50の形状としては、図6に示す両端部に突状部51を有
する防水カバー50の他にも、例えば、図7に示すよう
に、先端部に向かって肉薄となるフィン状の防水カバー
50Aを幅広に形成すれば、笠木3の取り付け動作によっ
て防水カバー50Aが内側に撓んでパラペット1に沿って
密着する。これにより、より確実に笠木3内への雨水並
びに鳥や虫などの侵入を防止できるとともに、笠木3の
フランジ部9とパラペット1との隙間の幅が変わって
も、確実に防水カバー50Aがパラペット1に当接させる
ことができる。また、このように、形状の異なる防水カ
バー50,50Aの一端部に突状部51を形成し、この突状部
51を保持枠52に形成する溝部53に嵌め入れることから、
種々の防水カバーを保持枠52に装着することができ、保
持枠52を共通化できるために互換性にも優れるものであ
る。
【0015】以上のように、本実施例においては、笠木
3に組み付けた化粧部材30が笠木3の内側に潜り込むこ
となく、笠木3と連続するように外部に表れ、化粧部材
30と笠木3とに統一した印象を与え、従来の笠木にはな
い新規な防水構造とすることができ、意匠的にも装飾性
の高い笠木3を提供することができる。また、笠木3の
外部に露出する化粧部材30は、回転規制手段44を構成す
る各係止爪40,係止爪43の噛み合いによって、パラペッ
ト1の立上り部1Aに当接させた状態で確実に保持さ
れ、化粧部材30で笠木3とパラペット1との隙間からの
雨水あるいは鳥や虫などの侵入を防止することができ
る。しかも、化粧部材30を取り付ける笠木3の受溝35に
防水カバー50の保持枠52に形成する係合凸部54と嵌合す
る係合溝部55を形成することによって、笠木3の設置位
置や用途などに応じて笠木3に化粧部材30と防水カバー
50のいずれか選択的に装着することができる。
【0016】以上、本発明の実施例について詳述した
が、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例
えば、ブラケットは左右に分割した例を示したが、一体
構造のブラケットを用いてもよい。また、笠木や化粧部
材あるいは防水カバーの形状等は前記実施例に限定され
るものではなく、適宜選定すればよい。また、笠木とブ
ラケットの連結構造などの笠木の基本的構造も前記実施
例に限定されるものではない。
【0017】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、パラペットの
天端部に所定間隔をおいて固定されるブラケットと、こ
のブラケットに固定して前記パラペットを覆う笠木とを
備え、前記笠木は、天板部の両側から一対の側板部を垂
設して断面コ字型に成型され、前記側板部の下端部に前
記ブラケットの両側下端縁に係止するフランジ部を内側
に向かって一体形成し、このフランジ部と前記パラペッ
トとの隙間を塞ぐ硬質な化粧部材を設け、該化粧部材の
上端側には断面ほぼ円形型の挿入突部を形成するととも
に、前記フランジ部の裏面側には前記挿入突部が嵌合す
る円形状の受溝を長手方向に沿って形成し、この挿入突
部と受溝に前記化粧部材の内方への回転のみを許容し、
外方への回転を阻止する回転規制手段を設けたものであ
るから、笠木とパラペットの隙間を塞ぎ、外部からの雨
水の浸入並びに鳥や虫などの侵入も防止できるととも
に、化粧部材が笠木の内側に潜り込むことなく、笠木と
連続して笠木との統一感を与ることができるため、化粧
部材によって笠木の意匠性をも高めることができる。
【0018】請求項2の発明は、前記請求項1記載の笠
木において、前記回転規制手段は、前記挿入突部の外周
面と前記受溝の内周面にそれぞれ相互に噛み合う微細な
係止爪によって構成し、この係止爪は、前記挿入突部と
前記受溝の中心方向に向かう複数の垂直面と、これら垂
直面を連結して前記化粧部材の許容回転方向に対して後
傾に傾斜する傾斜面とを有する断面ほぼ鋸歯型に形成し
て成るものであるから、化粧部材で笠木とパラペットの
隙間を塞いだ状態で化粧部材が確実に回り止めされる。
【0019】請求項3の発明は、前記請求項2記載の笠
木において、前記フランジ部と前記パラペットとの隙間
を塞ぐ弾性変形可能な防水カバーを設け、この防水カバ
ーの基部側に前記笠木に固定するための保持枠を設け、
この保持枠に係合凸部を形成するとともに、前記受溝に
前記係合凸部をスライド自在に嵌合する係合溝部を連設
したものであるから、化粧部材は、比較的、外観デザイ
ン性を重視する部分に装着し、例えば、高層建物の屋上
部分などの普段、人目に触れることの少ない部分には防
水カバーを装着するようにすれば、笠木の設置位置や用
途などに応じて笠木に化粧部材と防水カバーのいずれか
選択的に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す笠木の断面図であり、
化粧部材の装着状態を示している。
【図2】同上化粧部材の拡大断面図である。
【図3】同上回転規制手段を拡大した要部の正面図であ
る。
【図4】同上笠木の取り付け状態を示す斜視図である。
【図5】同上防水カバーを装着した状態を示す笠木の断
面図である。
【図6】同上防水カバーの拡大断面図である。
【図7】同上防水カバーの変形例を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 パラペット 2 天端部 3 笠木 9 フランジ部 10 ブラケット 30 化粧部材 35 受溝 31 挿入突部 38,41 垂直面 39,42 傾斜面 40,43 係止爪 44 回転規制手段 50,50A 防水カバー 52 保持枠 54 係合凸部 55 係合溝部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラペットの天端部に所定間隔をおいて
    固定されるブラケットと、このブラケットに固定して前
    記パラペットを覆う笠木とを備え、前記笠木は、天板部
    の両側から一対の側板部を垂設して断面コ字型に成型さ
    れ、前記側板部の下端部に前記ブラケットの両側下端縁
    に係止するフランジ部を内側に向かって一体形成し、こ
    のフランジ部と前記パラペットとの隙間を塞ぐ硬質な化
    粧部材を設け、該化粧部材の上端側には断面ほぼ円形型
    の挿入突部を形成するとともに、前記フランジ部の裏面
    側には前記挿入突部が嵌合する円形状の受溝を長手方向
    に沿って形成し、この挿入突部と受溝に前記化粧部材の
    内方への回転のみを許容し、外方への回転を阻止する回
    転規制手段を設けたことを特徴とする笠木。
  2. 【請求項2】 前記回転規制手段は、前記挿入突部の外
    周面と前記受溝の内周面にそれぞれ相互に噛み合う微細
    な係止爪によって構成し、この係止爪は、前記挿入突部
    と前記受溝の中心方向に向かう複数の垂直面と、これら
    垂直面を連結して前記化粧部材の許容回転方向に対して
    後傾に傾斜する傾斜面とを有する断面ほぼ鋸歯型に形成
    して成ることを特徴とする請求項1記載の笠木。
  3. 【請求項3】 前記フランジ部と前記パラペットとの隙
    間を塞ぐ弾性変形可能な防水カバーを設け、この防水カ
    バーの基部側に前記笠木に固定するための保持枠を設
    け、この保持枠に係合凸部を形成するとともに、前記受
    溝に前記係合凸部をスライド自在に嵌合する係合溝部を
    連設したことを特徴とする請求2記載の笠木。
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