JPH0245376Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は特にヨロイ張りの内、外装材の長手方
向の端部の頂面をカバーしたり、これら部材の窓
回りの納めに使用する止縁に関するものである。

〔従来の技術〕

従来から使用されている止縁としては、第４図
に示すような形状のものが挙げられる。すなわ
ち、胴縁、柱等の取付体Ａに釘Ｂを介して止縁１
を固定し、その後で外装材Ｃを側面から嵌挿する
構造になつていた。そして、この止縁１は内、外
装材（以下、単にボードという）の長手方向の端
部を被覆する化粧面部１ａの先端部を内方へＬ字
状に屈曲した側面化粧部１ｂとボードＣを装着す
る開口１ｃと止縁１を取付体Ａに固定する固定部
１ｄとから構成されていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような止縁では、○イボードの段差によつて
生ずる三角形状の空隙を通して止縁の裏面が見え
る。○ロボード挿入時のストツパがなく、カバーさ
れているが施工したボードの長手方向の端面が凹
凸になつている。○ハコーキング材の充填量が膨大
となる。○ニ防水性に欠けるなどの欠点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案はこのような欠点を除去するため、ボー
ド端面のストツパとなるストツパ部化粧面をボー
ド装着口の奥に、かつ、片持ち梁構造に設けてボ
ードの段差部から止縁の裏面が一切、外部から見
えないように、しかもコーキング材の使用量を大
幅に低減し、その上、施工も容易にした止縁を提
案するものである。

〔実施例〕

以下に、図面を用いて本考案に係る止縁の一実
施例について詳細に説明する。すなわち、第１図
は上記止縁１を示す斜視図であり、表面処理鋼
板、塩ビ鋼板、ステンレス、アルミニウム板をロ
ール成形、またはプレス、もしくは押し出し、射
出成形などの方法によつて図示するように形成し
たものである。さらに説明すると、止縁１は長尺
状の取付部２と出隅部５と側壁化粧部８とストツ
パ部化粧面１１とから断面をほぼ〓〓状に形成し
た長尺体である。さらに詳説すると、取付部２は
平板の途中に必要に応じて長手方向と平行に少な
くとも１本以上の凸リブ（図では２本）、あるい
は凹リブ（図示せず）の１種以上からなるリブ３
とその先端に設けた舌片４とから形成したもので
あり、主に止縁１を取付体Ａに固定するのに役立
つものである。また、リブ３は側壁化粧部との共
働によつてボードＣを挾持する際の強化とボード
Ｃ端部のガタ付防止、および雨水が止縁１内に漏
洩した際に雨水が取付体Ａ、ボードＣの裏面に広
がらないようにする雨返し機能をも兼備するもの
である。さらに、舌片４は取付部２の下端縁を内
方に屈曲したものであり、止縁１施工時の危険防
止を図るものである。また、出隅部５は取付部２
の長手方向の他端（側縁）を内方に２度屈曲して
垂直壁６と水平面（頂面）７とからＬ字状断面に
形成したものである。側壁化粧部８は水平面７の
先端を内方へ鈍角、直角、鋭角のいずれかに屈曲
した側面９と側面９の先端を内方へ鋭角に、か
つ、内側方に向かつて水平面７と平行に延ばした
受け面１０とから形成したものであり、ボードＣ
の端部を覆うものである。また、ストツパ部化粧
面１１は受け面１０の先端を外方へ屈曲し、垂直
に延ばしたストツパ面１２とその先端を内方へ屈
曲した舌片１３とから形成したものであり、ボー
ドＣの端部のストツパ兼ガイドとして機能すると
共に、片持ち梁構造によつて根元（受け面１０）
の先端を支点として左右へ弾性変形しうるもので
ある。また、ストツパ面１２はボードＣの端面と
受け面１０、ストツパ面１２との間の空隙（第３
図においてハツチングで示す）を最小にしてコー
キング材の使用量を低減するのに有効であると共
に、コーキング材の接着力の強化にも役立つもの
である。１４〜１８は切り欠き部で止縁１を連結
するときに必要に応じて設けるものである。ここ
で、止縁１の各部の寸法について説明すると、取
付部２の全幅をW₁、垂直壁６の表面からリブ３
までの幅をW₂，W₃、水平面７の幅をW₄、垂直
壁６の表面から側面９端までの幅をW₅、垂直壁
６表面からストツパ面１２の表面までの幅をW₆、
受け面１０の幅をW₇、切り欠き部１４，１５，
１７の幅をW₈，W₉，W₁₀、ボードＣの厚さを
Ｔ、取付部２のリブ３の表面から水平面７の表面
までの高さをH₁、水平面７の表面から受け面１
０の表面までの高さをH₂、ストツパ面１２の高
さをH₃、リブ３の表面から受け面１０の表面ま
での高さをH₄、止縁１の長さをＬ、切り欠き部
１４，１５，１７，１８の長さを₁〜₄とする
と、W₁＞（W₅＋10〜30mm）、W₂＞W₆、W₃＞W₅、
W₄＜W₅、W₇＝５〜20mm、W₈＝３〜８mm、W₉＝
２〜５mm、W₁₀≧W₇、H₄≧Ｔ、H₁≧H₄＋H₂、
H₂＝２〜８mm位、H₃＜H₄、Ｌ＝2424〜7676mm、
₁〜₄＝10〜20mmである。

〔実施例〕

いま、第１図に示す止縁を用いて第２図に示す
ように装着すると仮定する。すなわち、取付体Ａ
に止縁１を釘Ｂを介して固定し、次にボードＣを
装着し、所定の長さに到達したら、止縁１を切り
欠き部１４〜１８を利用して連結し、次にボード
Ｃを同様に装着していくものである。壁体を形成
した後に、第３図においてハツチングした部分に
厚さW₇でコーキング材（図示せず）を充填して
完了するものである。

〔考案の効果〕

上述したように本考案に係る止縁によれば、○イ
長尺状で、かつ、ヨロイ張り用のボードを葺成し
た横張り用の壁体においてボード端面に現われて
いた止縁の裏面がストツパ面を設けたことによつ
て表面が露出するようにし、耐候性を向上すると
共に、外観の悪さを排除できる。○ロボードの施工
がストツパ面の形成により容易となる。○ハボード
端面と止縁間の空隙を最小限とし、かつ、コーキ
ング材の接着しやすさの強化と使用量の低減を図
ることができる。○ニ側壁化粧部を傾斜面に形成し
たため、ボード表面と止縁の境界部がスマートと
なり、美しい壁体の外観となる。○ホ側壁化粧部と
リブでボード表面を弾力下で挾持でき、かつ、防
水性にもすぐれる。等の特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る止縁の一実施例を示す斜
視図、第２図はその使用状態を示す斜視図、第３
図は第２図α−α線における切断面図、第４図は
従来から使用されている止縁を示す斜視図であ
る。 １……止縁、２……取付部、５……出隅部、８
……側壁化粧部、１１……ストツパ部化粧面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺状の取付部と該取付部の長手方向の一側縁
   をＬ字状に形成した出隅部と該出隅部の先端を内
   方に２度屈曲した側壁化粧部と該側壁化粧部の先
   端を外方へ直角に屈曲したストツパ部化粧面とか
   ら断面をほぼ〓〓状に形成したことを特徴とする
   止縁。