JPH1192791A - 液晶用洗浄剤組成物 - Google Patents

液晶用洗浄剤組成物

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JPH1192791A
JPH1192791A JP25668897A JP25668897A JPH1192791A JP H1192791 A JPH1192791 A JP H1192791A JP 25668897 A JP25668897 A JP 25668897A JP 25668897 A JP25668897 A JP 25668897A JP H1192791 A JPH1192791 A JP H1192791A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
liquid crystal
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compound represented
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JP25668897A
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Inventor
Kozo Kitazawa
宏造 北澤
Atsushi Tamura
敦司 田村
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス基板、治具、工具等に付着した液晶を主
体とする汚れの洗浄性及びリンス性に優れた液晶用洗浄
剤組成物を提供すること。 【解決手段】式(I): 【化1】 (R1 は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素
数2〜5のアルケニル基、R2 は水素原子、メチル基、
ホルミル基又はアセチル基、AOはオキシエチレン基又
はオキシプロピレン基、mは0〜2の整数、nは1〜4
の整数、n個のAOは同一又は異なる)で表される化合
物、式(II): 【化2】 (R3 は炭素数8〜18のアルキル基、炭素数8〜18
のアルケニル基又は炭素数14〜18のアルキルフェニ
ル基、R4 は水素原子、メチル基、ホルミル基又はアセ
チル基、AOは前記と同じ、pは3〜20の整数、p個
のAOはそれぞれ同一であってもよく又は異なる)で表
される化合物、及び水を含有する液晶用洗浄剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶用洗浄剤組成
物に関する。さらに詳しくは、液晶表示装置の製造時等
に、基板等に付着した液晶の汚れの洗浄に好適に使用し
うる液晶用洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示装置には、2枚の基板
が対向して配置され、その間隙に液晶が充填された液晶
セルが用いられているが、この基板の外面に液晶が付着
している場合、鮮明な表示画面が得られないばかりでな
く、他の電子部品に悪影響を及ぼすことがあるため、こ
の付着した液晶を洗浄除去しなければならない。
【0003】従来、前記基板に付着した液晶の洗浄に
は、トリクロロトリフルオロエタン、1,1,1−トリ
クロロエタン等が使用されていたが、これらαハロゲン
化炭化水素化合物を使用した場合、大気のオゾン層の破
壊等の環境汚染の問題および毒性の問題が発生するた
め、その使用が制限されつつある。また、糖類やアルコ
ール類による洗浄も行なわれているが、これらは環境汚
染や毒性の問題がないものの、液晶等の汚れの洗浄性が
充分ではない。
【0004】そこで、大気のオゾン層の破壊等の環境汚
染性および毒性が小さいものとして、短鎖または長鎖の
アルキル基を有するアルキレンオキサイド付加物が液晶
用洗浄剤に使用されている(特開平4−170500号
公報、特開平4−318100号公報)。しかしなが
ら、これらの洗浄剤には、液晶の洗浄性やリンス性が充
分ではないという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、ガラス基板、治具、工
具等に付着した液晶を主体とする汚れの洗浄性およびリ
ンス性に優れた液晶用洗浄剤組成物を提供することを第
1の目的とする。
【0006】本発明は、さらに、火災に対する安全性に
優れた液晶用洗浄剤組成物を提供することを第2の目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
(1) (A)一般式(I):
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R1 は水素原子、炭素数1〜5の
アルキル基または炭素数2〜5のアルケニル基、R2
水素原子、メチル基、ホルミル基またはアセチル基、A
Oはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基、mは
0〜2の整数、nは1〜4の整数を示し、n個のAOは
それぞれ同一であってもよくまたは異なっていてもよ
い)で表わされる化合物、(B)一般式(II):
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R3 は炭素数8〜18のアルキル
基、炭素数8〜18のアルケニル基または炭素数14〜
18のアルキルフェニル基、R4 は水素原子、メチル
基、ホルミル基またはアセチル基、AOはオキシエチレ
ン基またはオキシプロピレン基、pは3〜20の整数を
示し、p個のAOはそれぞれ同一であってもよくまたは
異なっていてもよい)で表わされる化合物、および
(C)水を含有してなる液晶用洗浄剤組成物、(2)
一般式(I)で表わされる化合物と一般式(II)で表わ
される化合物との配合比率(一般式(I)で表わされる
化合物/一般式(II)で表わされる化合物:重量比)が
10/90〜90/10である前記(1)記載の液晶用
洗浄剤組成物、(3) 水の含有量が5〜70重量%で
ある前記(1)または(2)記載の液晶用洗浄剤組成
物、(4) (D)一般式(III):
【0012】
【化6】
【0013】(式中、R5 は炭素数1〜6のアルキル基
または炭素数2〜6のアルケニル基、R6 は炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基または炭
素数1〜6のアシル基、AOはオキシエチレン基または
オキシプロピレン基、qは1〜4の整数を示し、q個の
AOはそれぞれ同一であってもよくまたは異なっていて
もよい)で表わされる化合物をさらに含有してなる前記
(1)〜(3)いずれか記載の液晶用洗浄剤組成物、な
らびに(5) 一般式(III)で表わされる化合物の含有
量が2〜50重量%である前記(4)記載の液晶用洗浄
剤組成物に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の液晶用洗浄剤組成物は、
前記したように、(A)一般式(I):
【0015】
【化7】
【0016】(式中、R1 は水素原子、炭素数1〜5の
アルキル基または炭素数2〜5のアルケニル基、R2
水素原子、メチル基、ホルミル基またはアセチル基、A
Oはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基、mは
0〜2の整数、nは1〜4の整数を示し、n個のAOは
それぞれ同一であってもよくまたは異なっていてもよ
い)で表わされる化合物、(B)一般式(II):
【0017】
【化8】
【0018】(式中、R3 は炭素数8〜18のアルキル
基、炭素数8〜18のアルケニル基または炭素数14〜
18のアルキルフェニル基、R4 は水素原子、メチル
基、ホルミル基またはアセチル基、AOはオキシエチレ
ン基またはオキシプロピレン基、pは3〜20の整数を
示し、p個のAOはそれぞれ同一であってもよくまたは
異なっていてもよい)で表わされる化合物、および
(C)水を含有したものである。
【0019】一般式(I)で表わされる化合物は、液晶
の洗浄性を向上させ、リンス性を改善するための成分で
ある。
【0020】一般式(I)において、R1 は、水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数2〜5のア
ルケニル基である。
【0021】前記炭素数1〜5のアルキル基の代表例と
しては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、アミル基等があげられ
る。これらのなかでは、炭素数1〜3のアルキル基は、
洗浄性およびリンス性の点で好ましい。
【0022】前記炭素数2〜5のアルケニル基の代表例
としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリ
ル基、1−ブテニル基、2−ペンテニル基等があげられ
る。
【0023】前記アルキル基およびアルケニル基の炭素
数は、水溶性の低下による洗浄性の劣化の防止の観点か
ら、5以下、好ましくは3以下とされる。
【0024】なお、本発明においては、前記R1 は、水
素原子であることが特に好ましい。
【0025】一般式(I)において、R2 は、水素原
子、メチル基、ホルミル基またはアセチル基であるが、
これらのなかでは、洗浄性の観点から水素原子が好まし
い。
【0026】一般式(I)において、AOは、オキシエ
チレン基またはオキシプロピレン基である。
【0027】一般式(I)において、mは、原料入手の
容易性および水溶性の低下によるリンス性の悪化の防止
の観点から0〜2の整数とされる。
【0028】一般式(I)において、nは、水溶性が強
いことによる洗浄性の低下の防止の観点から、1〜4の
整数、好ましくは2または3である。n個のAOはそれ
ぞれ同一であってもよくまたは異なっていてもよい。
【0029】一般式(I)で表わされる化合物の具体例
としては、例えば、フェノール、メチルフェノール、エ
チルフェノール、イソプロピルフェノール、ビニルフェ
ノール等のフェノール系アルコール、ベンジルアルコー
ル、メチルベンジルアルコール、エチルベンジルアルコ
ール、イソプロピルベンジルアルコール等のベンジル系
アルコール、フェニルエチルアルコール等の各種アルコ
ールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイ
ド付加物、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサ
イド付加物;これらのメチルエーテル、ホルミルエーテ
ル、アセチルエーテル等があげられる。これらは、単独
でまたは2種以上を混合して用いることができる。これ
らのなかでは、フェノール、メチルフェノール、エチル
フェノール、ベンジルアルコールおよびフェニルエチル
アルコールのアルキレンオキサイド付加物は、洗浄性お
よびリンス性の観点から好適に使用しうるものである。
【0030】一般式(II)で表わされる化合物は、リン
ス性を向上させ、洗浄性を改善するための成分である。
【0031】一般式(II)において、R3 は、炭素数8
〜18のアルキル基、炭素数8〜18のアルケニル基ま
たは炭素数14〜18のアルキルフェニル基である。
【0032】前記炭素数8〜18のアルキル基の代表例
としては、例えば、オクチル基、2−エチルヘキシル
基、デシル基、ラウリル基、セチル基、ステアリル基、
イソデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基等があ
げられる。これらのなかでは、オクチル基、デシル基、
ラウリル基およびトリデシル基は、リンス性および洗浄
性の点で好ましい。
【0033】前記炭素数8〜18のアルケニル基の代表
例としては、例えば、オレイル基等があげられる。
【0034】前記炭素数14〜18のアルキルフェニル
基の代表例としては、例えば、オクチルフェニル基、ノ
ニルフェニル基、ドデシルフェニル基等があげられる。
【0035】R3 のなかでは、洗浄性の観点から、炭素
数8〜18のアルキル基および炭素数8〜18のアルケ
ニル基が好ましく、なかでも特に炭素数8〜14のアル
キル基および炭素数8〜14のアルケニル基が好まし
い。
【0036】一般式(II)において、R4 は、水素原
子、メチル基、ホルミル基またはアセチル基であるが、
これらのなかでは、リンス性の観点から水素原子が好ま
しい。
【0037】一般式(II)において、AOは、オキシエ
チレン基またはオキシプロピレン基である。
【0038】一般式(II)において、pは、リンス性の
観点から3以上、好ましくは4以上の整数とされ、洗浄
液の増粘による洗浄性の悪化の防止の観点から20以
下、好ましくは12以下の整数とされる。p個のAOは
それぞれ同一であってもよくまたは異なっていてもよ
い。
【0039】一般式(II)で表わされる化合物の具体例
としては、例えば、オクチルアルコール、2−エチルヘ
キシルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコ
ール、炭素数11〜15のオキソアルコール、セチルア
ルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコー
ル、ゲルベアルコール等の1価または2価の水酸基を有
し、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル
基を有する高級アルコール、オクチルフェノール、ノニ
ルフェノール、ドデシルフェノール等のフェノール系ア
ルコール等の各種アルコールのエチレンオキサイド付加
物、プロピレンオキサイド付加物、エチレンオキサイド
およびプロピレンオキサイド付加物;これらのメチルエ
ーテル、アシルエーテル等があげられる。これらは、単
独でまたは2種以上を混合して用いることができる。こ
れらのなかでは、炭素数8〜14のアルキル基を有する
アルコールのアルキレンオキサイド付加物は、リンス性
および洗浄性の観点から好適に使用しうるものである。
【0040】一般式(I)で表わされる化合物と一般式
(II)で表わされる化合物との配合比率(一般式(I)
で表わされる化合物/一般式(II)で表わされる化合
物:重量比)は、洗浄性およびリンス性の観点から、1
0/90〜90/10、好ましくは30/70〜80/
20であることが望ましい。
【0041】本発明に用いられる水は、引火性に対する
安全性および洗浄性を高めるための成分である。
【0042】前記水としては、一般に、イオン交換水、
蒸留水等の精製処理が施された水を用いることができ
る。
【0043】また、液晶用洗浄剤組成物中における水の
含有量は、引火性に対する安全性の観点から5重量%以
上、好ましくは10重量%であることが望ましく、洗浄
性の観点から70重量%以下、好ましくは60重量%以
下であることが望ましい。
【0044】なお、本発明の液晶用洗浄剤組成物は、液
晶の洗浄性を向上させるために、一般式(III):
【0045】
【化9】
【0046】(式中、R5 は炭素数1〜6のアルキル基
または炭素数2〜6のアルケニル基、R6 は炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基または炭
素数1〜6のアシル基、AOはオキシエチレン基または
オキシプロピレン基、qは1〜4の整数を示し、q個の
AOはそれぞれ同一であってもよくまたは異なっていて
もよい)で表わされる化合物を含有していることが好ま
しい。
【0047】一般式(III)において、R5 は、炭素数1
〜6のアルキル基または炭素数2〜6のアルケニル基で
ある。
【0048】炭素数1〜6のアルキル基の代表例として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、アミル
基、n−ヘキシル基等があげられる。これらのなかで
は、炭素数2〜4のアルキル基は洗浄性の点で好まし
い。
【0049】炭素数2〜6のアルケニル基の代表例とし
ては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル
基、1−ブテニル基、2−ペンテニル基等があげられ
る。
【0050】R5 の炭素数は、あまりにも大きくなると
油性が強くなり、洗浄性が低下するため、6以下、好ま
しくは2〜4とされる。
【0051】一般式 (III)において、R6 は、炭素数1
〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基または
炭素数1〜6のアシル基である。
【0052】前記炭素数1〜6のアルキル基の代表例と
しては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、アミル基、n−ヘ
キシル基等があげられる。これらのなかでは、炭素数1
〜4のアルキル基は洗浄性の点で好ましい。
【0053】前記炭素数2〜6のアルケニル基の代表例
としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリ
ル基、1−ブテニル基、2−ペンテニル基等があげられ
る。
【0054】前記炭素数1〜6のアシル基の代表例とし
ては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル
基、ブテリル基、バレリル基、ヘキサノイル基等があげ
られる。これらのなかでは、炭素数1〜4のアシル基は
洗浄性の点で好ましい。
【0055】前記アルキル基、アルケニル基およびアシ
ル基の炭素数は、洗浄性の観点から6以下、好ましくは
2〜4の整数である。
【0056】一般式(III)において、AOは、オキシエ
チレン基またはオキシプロピレン基である。
【0057】一般式(III)において、qは、親水性が強
くなり、洗浄性が低下するため、1〜4の整数、好まし
くは2〜4の整数である。q個のAOはそれぞれ同一で
あってもよくまたは異なっていてもよい。
【0058】一般式(III)で表わされる化合物の具体例
としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロ
パノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブ
タノール、アミルアルコール、n−ヘキサノール、ビニ
ルアルコール等の各種アルコールのエチレンオキサイド
付加物、プロピレンオキサイド付加物、エチレンオキサ
イドおよびプロピレンオキサイド付加物;それらのアル
キルエーテル、アルケニルエーテル、アシルエーテル等
があげられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合
して用いることができる。これらのなかでは、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
ジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルブチル
エーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテルおよびジ
プロピレングリコールジメチルエーテルは、液晶の洗浄
性の観点から好適に使用しうるものである。
【0059】本発明の液晶用洗浄剤組成物中における一
般式(III)で表わされる化合物の含有量は、洗浄性の観
点から、2〜50重量%、好ましくは5〜30重量%で
あることが望ましい。
【0060】本発明の液晶用洗浄剤組成物には、本発明
の効果が損なわれない範囲で、必要に応じて、ヒドロキ
シエチルアミノ2酢酸、エチレンジアミノテトラ酢酸等
のアミノカルボン酸塩等のキレート化剤、アルキルベン
ゼン、オレフィン等の炭化水素、ヤシ脂肪酸メチル、酢
酸ベンジル等のエステル等の洗浄補助剤、酸化防止剤、
腐食防止剤等を適宜配合してもよい。
【0061】本発明の液晶用洗浄剤組成物は、火災に対
する安全性を高めるために、80℃以上、なかんづく1
00℃以上の引火点を有することが好ましい。かかる引
火点は、例えば、一般式(I)で表わされる化合物およ
び一般式(II)で表わされる化合物の種類と配合量なら
びに水の配合量を調整することにより、所望の引火点と
なるように調節することができる。
【0062】本発明の液晶用洗浄剤組成物は、液晶表示
装置の製造時等においてガラス基板、治具、工具等の洗
浄に用いることができ、被洗浄物表面に付着した液晶を
主体とする汚れの洗浄に好適に使用しうるものである。
また、洗浄後に、被洗浄物表面に残留した場合であって
も、本発明の液晶用洗浄剤組成物は、水等でリンスする
だけで容易に除去することができる。
【0063】従って、本発明の液晶用洗浄剤組成物は、
例えば、ガラス基板、治具、工具等の被洗浄物表面に付
着した液晶等の汚れ物質の洗浄に好適に使用しうるもの
である。
【0064】本発明の液晶用洗浄剤組成物は、一般式
(I)で表わされる化合物、一般式(II)で表わされる
化合物、水および必要により一般式(III)で表わされる
化合物を常法により混合することによって製造すること
ができる。
【0065】本発明の液晶用洗浄剤組成物を用いて液晶
の洗浄を行なう方法には特に限定がないが、例えば、本
発明の液晶用洗浄剤組成物を用いて超音波洗浄または浸
漬洗浄したのち、溶剤または温水でリンスする等の操作
を連続的に行なう方法は、効率よく汚れ物質を洗浄する
ことができるので、好適に使用することができる。ま
た、かかる方法の他にも、例えば、振動法、スプレー法
等の各種洗浄方法は、本発明において、好適に採用しう
る方法である。
【0066】
【実施例】以下、本発明を、実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例によってなんら
限定されるものではない。
【0067】実施例1〜15および比較例1〜10 表1〜2に示す各成分を表1〜2に示す組成となるよう
に混合し、液晶用洗浄剤組成物を調製した。
【0068】なお、表1〜2中の各略号は以下のことを
意味する。
【0069】 EO:オキシエチレン基 PO:オキシプロピレン基 次に得られた各液晶用洗浄剤組成物の液晶の洗浄性およ
びリンス性を以下の方法に基づいて調べた。
【0070】ガラス板〔50mm×100mm×1.1
mm(厚さ)〕に10μmのスペーサーを設け、これに
もう1枚の同じ大きさのガラス板をかぶせ、両ガラス間
に10μmの空隙をもつサンドイッチ構造とし、この空
隙に液晶(メルク・ジャパン(株)製、商品名:ZLI
−1565)を封入し、セルを作製した。
【0071】このセルを、40℃の表1〜2に示す組成
の各液晶用洗浄剤組成物700mlを含む1L容のビー
カー中に入れ、そのビーカーを40℃の温水を入れた超
音波洗浄機(シャープ(株)製、商品名:UT−60
4)に装着し、5分間超音波洗浄を行なった。
【0072】次に、液晶用洗浄剤組成物からセルを取り
出し、40℃のイオン交換水700mlが注がれた1L
容のビーカー中で1分間浸漬したのち取り出すというす
すぎ操作を2回繰り返したのち、イオン交換水中からセ
ルを取り出し、80℃に保った乾燥機中で15分間乾燥
させ、セル周囲のガラスギャップ部に残存する液晶を偏
光顕微鏡で観察し、洗浄率R(%)を式: R=((S1 −S2 )/S1 )×100 (式中、S1 は洗浄前の液晶が存在する面積、S2 は洗
浄後の液晶が存在する面積を示す)にしたがって算出し
た。
【0073】また、ガラス表面の液晶用洗浄剤組成物の
残留状況を目視により観察し、以下の評価基準に基づい
てリンス性を評価した。
【0074】評価基準 ◎:液晶用洗浄剤組成物がガラス表面に付着していな
い。 ○:液晶用洗浄剤組成物がガラス表面にほとんど付着し
ていない。 △:液晶用洗浄剤組成物がガラス表面にやや付着してい
る。 ×:液晶用洗浄剤組成物がガラス表面に多量に付着して
いる。 なお、引火点は、クリーブランド開放式引火点測定器に
より測定した。
【0075】これらの結果を表1〜2に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】表1および表2に示された結果から、実施
例1〜15で得られた液晶用洗浄剤組成物は、いずれも
セル周囲のガラスギャップ部に残存する液晶の洗浄性お
よび液晶用洗浄剤組成物のリンス性に優れたものであ
り、なかでも実施例1〜10で得られた液晶用洗浄剤組
成物には、一般式(III)で表わされる化合物が用いられ
ているので、これらの洗浄性に特に優れたものであるこ
とがわかる。
【0079】また、実施例1〜15で得られた液晶用洗
浄剤組成物は、いずれも引火点がなく、火災に対する安
全性にも優れたものであることがわかる。
【0080】なお、実施例1〜15で得られた液晶用洗
浄剤組成物を用い、治具および工具の被洗浄物表面に付
着した液晶を洗浄したところ、ガラス基板のときと同様
に優れた洗浄性およびリンス性が発現された。
【0081】
【発明の効果】本発明の液晶用洗浄剤組成物は、ガラス
基板、治具、工具等の被洗浄物表面に付着した液晶等の
汚れを速やかに洗浄、除去し、容易にリンスされるとい
う優れた効果を奏する。なかでも、一般式(III)で表わ
される化合物が用いられた本発明の液晶用洗浄剤組成物
は、液晶等の汚れに対して、特に優れた洗浄性を呈する
という効果を奏する。
【0082】また、本発明の液晶用洗浄剤組成物は、保
管時における火災に対する安全性や加熱して洗浄する際
に引火のおそれが小さいので、火災に対する安全性に優
れるという効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基ま
    たは炭素数2〜5のアルケニル基、R2 は水素原子、メ
    チル基、ホルミル基またはアセチル基、AOはオキシエ
    チレン基またはオキシプロピレン基、mは0〜2の整
    数、nは1〜4の整数を示し、n個のAOはそれぞれ同
    一であってもよくまたは異なっていてもよい)で表わさ
    れる化合物、 (B)一般式(II): 【化2】 (式中、R3 は炭素数8〜18のアルキル基、炭素数8
    〜18のアルケニル基または炭素数14〜18のアルキ
    ルフェニル基、R4 は水素原子、メチル基、ホルミル基
    またはアセチル基、AOはオキシエチレン基またはオキ
    シプロピレン基、pは3〜20の整数を示し、p個のA
    Oはそれぞれ同一であってもよくまたは異なっていても
    よい)で表わされる化合物、および (C)水を含有してなる液晶用洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表わされる化合物と一般
    式(II)で表わされる化合物との配合比率(一般式
    (I)で表わされる化合物/一般式(II)で表わされる
    化合物:重量比)が10/90〜90/10である請求
    項1記載の液晶用洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 水の含有量が5〜70重量%である請求
    項1または2記載の液晶用洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 (D)一般式(III): 【化3】 (式中、R5 は炭素数1〜6のアルキル基または炭素数
    2〜6のアルケニル基、R6 は炭素数1〜6のアルキル
    基、炭素数2〜6のアルケニル基または炭素数1〜6の
    アシル基、AOはオキシエチレン基またはオキシプロピ
    レン基、qは1〜4の整数を示し、q個のAOはそれぞ
    れ同一であってもよくまたは異なっていてもよい)で表
    わされる化合物をさらに含有してなる請求項1〜3いず
    れか記載の液晶用洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 一般式(III)で表わされる化合物の含有
    量が2〜50重量%である請求項4記載の液晶用洗浄剤
    組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002064716A1 (en) * 2001-02-13 2002-08-22 Adms Technology Co., Ltd. Microemulsion typed detergent aqueous composition for liquid crystal display panel
KR100427759B1 (ko) * 2001-11-13 2004-04-28 주식회사 아담스테크놀로지 액정디스플레이 패널용 마이크로에멀젼 수계 세정제 조성물

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