JPH1192150A - 硝酸白金溶液の製造方法 - Google Patents

硝酸白金溶液の製造方法

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JPH1192150A
JPH1192150A JP25475497A JP25475497A JPH1192150A JP H1192150 A JPH1192150 A JP H1192150A JP 25475497 A JP25475497 A JP 25475497A JP 25475497 A JP25475497 A JP 25475497A JP H1192150 A JPH1192150 A JP H1192150A
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JP
Japan
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platinum
acid
amt
platinum nitrate
hydroxyplatinic
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JP25475497A
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English (en)
Inventor
Takuo Shibazaki
拓男 柴崎
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硝酸白金を固体化することなく、溶液状態で
簡便に製造し、かつ1ヶ月以上安定に存在する硝酸白金
溶液を提供する。 【構成】 水酸化白金酸に、300g/l以上の濃度の硝酸を
溶解に必要な量加え、さらに硝酸白金を安定化させるた
めに300g/l以上の濃度の硝酸を加え、合計8倍モルの硝
酸を加えて、水酸化白金酸を溶解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車排気ガス処理触
媒や燃焼触媒等の白金触媒の原料として用いられる硝酸
白金溶液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、白金触媒の原料として硝酸白金を
用いる場合、固体状の硝酸白金を溶解して使用してい
る。固体状硝酸白金の製造方法としては、水酸化白金酸
H2[Pt(OH)6] を過剰の硝酸に溶解した後、過剰の硝酸を
除くため水浴上で蒸発乾固して、硝酸白金の結晶Pt(OH)
2(NO3)2 ・3PtO2 ・5H2Oを得る方法が知られている。と
ころが、上記の方法で得られた結晶は吸湿性が強く、保
管安定性に欠けるため、工業的利用には適さないという
問題点があった。また、ドイツ特許DT2233677号公報に
は、上記の方法において硝酸に代えて発煙硝酸を用いる
ことにより、やや吸湿性で水に易溶の化合物Pt(NO3)2
調製し、触媒用途に供する事が記載されている。しかし
ながら、こうして得られた固体中には、水に不溶の非晶
質体が含まれており、溶解濾過によりこれを除去する必
要が生じる。あるいは、Pt含有率の変動を覚悟しなけれ
ばならない。しかも、上記いずれの方法で得られた硝酸
白金も溶解した状態では、安定に存在できず、数日で分
解するため、固体状態で保管し、触媒製造時にその都度
溶解して使用するという煩雑さが伴っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、硝酸
白金を固体化することなく、溶液状態で簡便に製造し、
かつ1ヶ月以上安定に存在する硝酸白金溶液を提供する
ことを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の硝酸白金溶液の製造方法は、水酸化白金酸
に、300g/l以上の濃度の硝酸を溶解に必要な量加え、さ
らに硝酸白金を安定化させるために300g/l以上の濃度の
硝酸を加え、合計8倍モルの硝酸を加えて、水酸化白金
酸を溶解することからなる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に使用する水酸化白金酸を
得る方法としては、例えばドイツ特許DT2233677号公報
に記載された製造方法によれば良い。すなわち、ヘキサ
ヒドロキソカリウム白金(IV)溶液に酢酸を加えて沈殿を
させ、該沈殿を濾過後良く水洗して得る事ができる。
【0006】こうして得られた水酸化白金酸を過剰量の
硝酸に溶解させるという簡便な方法で硝酸白金溶液が得
られる。硝酸の濃度は300g/l以上とする。水酸化白金酸
を溶解するのに必要な硝酸の量は白金に対し、6倍モル
程度であるが、硝酸白金溶液を安定化させるために本発
明においては、2倍モル程度過剰に硝酸を加えて溶解反
応を行わせるところが特徴である。溶解反応は、大気圧
下で50〜100℃程度に加熱して行わせればよい。溶解終
了後、冷却してから適宜硝酸を追加し、所望の濃度の硝
酸白金溶液を得ることができる。
【0007】
【実施例】本発明の硝酸白金溶液の製造方法の一実施例
を説明する。水酸化白金酸77.5g(Pt50g含有)に 200m
lの水を加えスラリー状態にした。ここに820g/lの硝酸
を656g加えて攪拌し完全に溶解させた。これを70℃で2
時間加熱後放冷してから硝酸を追加し、白金濃度:50.2
4g/l(20.0 ℃) 、硝酸濃度497g/lの硝酸白金溶液を得
た。こうして得られた硝酸白金溶液を冷暗所で45日間保
管した所、溶液の状態に変化が見られず、安定な溶液で
あった。
【0008】
【従来例】次に比較の為、従来の硝酸白金溶液の製造方
法の一例を説明する。水酸化白金酸77.5g (Pt50g含
有)に 200mlの水を加えスラリー状態にした。ここに酸
化窒素で飽和させた発煙硝酸を300g加えて攪拌し完全に
溶解させた。これを80℃で2時間加熱し、過剰の硝酸を
蒸発除去した。真空乾燥して白金濃度:61wt%(20.0
℃) の硝酸白金の結晶を得た。この結晶 82gを水で溶解
し、白金濃度 50g/lの硝酸白金溶液を得た。こうして得
られた硝酸白金溶液を冷暗所で保管した所、5日目に赤
色沈殿が生じた。
【0009】
【発明の効果】以上の説明で判るように本発明の硝酸白
金溶液の製造方法によれば、特殊な設備を用いることな
く、簡便に硝酸白金溶液が得られる。しかも、こうして
得られた硝酸白金溶液は1ヶ月以上保管しても、状態変
化を生じず、必要に応じて硝酸の追加による白金濃度調
整を行うこともできる。経時変化による白金濃度の変化
がないため、この溶液を用いて白金触媒を製造した場
合、常に安定した触媒性能を発揮できるところとなる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化白金酸に、300g/l以上の濃度の硝酸
    を、溶解に必要な量と硝酸白金を安定化させるために必
    要な量の合計量加えて、水酸化白金酸を溶解することか
    らなる硝酸白金溶液の製造方法。
  2. 【請求項2】300g/l以上の濃度の硝酸を、白金に対して
    8倍モル以上加えて、水酸化白金酸を溶解することから
    なる請求項1記載の硝酸白金溶液の製造方法。
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