JP4463972B2 - 無電解白金めっき液の製造方法及び無電解白金めっき液並びに無電解白金めっき方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、安定性に優れ、高品質の白金薄膜を製造可能な無電解白金めっき液に関する。また、この無電解白金めっき液を用いた白金めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
無電解白金めっき液としては、これまでいくつかのものが知られているが、それらの多くには安定性に関する問題があり十分な実用化への可能性を有していない。また、この安定性の問題に対する解決策を提示しつつも十分なものを開示したものも少ない。例えば、特公昭59−33667号公報では、白金イオンとしてニトロ錯体又はニトロアンミン錯体を含み、還元剤としてヒドラジンを、そして、安定化剤としてヒドロキシルアミン塩を添加した無電解白金めっき液が開示されている。この無電解白金めっき液は、ヒドラジンが優れた還元作用を有しつつも、液組成の安定性を低下させるという不利益に着目し、その安定性の改善策として安定化剤としてヒドロキシルアミン塩を選択添加したものである。
【0003】
この無電解白金めっき液はその安定化剤による一応の効果は認められるものの、このような安定化剤を含有するめっき液では、めっき操業中にめっき液を補充すると分解が生じるという問題がある。従って、このめっき液を適用しためっき操業は、バッチ処理を基本としており、連続的なめっき操業に対しては不向きであるが、これでは効率的なめっき処理はできない。
【0004】
これに対し、安定化剤の添加がなくとも安定性が良好な無電解白金めっきとして、特開平5−222543号公報に記載のものがある。このめっき液は、一般式〔Pt(NH3)6X〕で表される4価の白金アンミン塩を主成分とするものであり、安定化剤がなくとも連続的なめっき処理に際して安定的に白金めっきを行なうことが可能であることが開示されている。そして、このめっき液によれば、高品質の白金薄膜を製造することができ、またその光沢も良好であることから装飾品のめっきにも適用可能であることが述べられている。
【0005】
しかしながら、特開平5−222543号公報に記載の無電解白金めっき液もその安定性は必ずしも十分ではなく、本発明者が予備的に試験を行なったところ、この従来のめっき液では分解を完全に抑制することができず、めっき槽壁面へ白金が析出し膜厚制御が困難となることを確認している。従って、この無電解白金めっき液は、厳密な厚さの制御が必要な白金薄膜の製造には不向きであると考えられる。
【0006】
近年、白金のような貴金属の用途は拡大しており、これまでの装飾品、触媒、耐熱材料といった用途から、半導体デバイスの薄膜電極といった先端分野への利用が期待されている。そして、このような分野で使用される白金薄膜を無電解めっきにて製造するためには、従来の無電解めっき液はそのまま適用することができず、より安定性の優れた無電解白金めっき液の開発が望まれている。
【0007】
本発明は以上のような背景の下になされたものであり、安定性が極めて高く連続的なめっき操業を可能とすると共に、高品質の薄膜を製造可能な無電解白金めっき液を提供することを目的とする。そして、このめっき液を用いためっき方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記したヘキサアミノ白金錯体(〔Pt(NH3)6X〕)を主成分とする無電解白金めっき液の安定性を評価しつつ、更にその安定性を向上させるべく詳細な検討を行なったところ、このめっき液は4価のヘキサアミノ白金錯体を主成分としているものの、下記のような不純物を含有していることを見出した。
【0009】
【化2】
【0010】
このような、不純物は原料となるヘキサアミノ白金錯体塩の製造工程、めっき液の調製過程において生じるものであると考えられるが、主成分であるヘキサアミノ白金錯体に比して安定性に乏しく液中で分解して、めっき槽壁面や被めっき物に付着し易い白金微粒子を生じさせる。そして、この白金微粒子の触媒作用によりめっき槽壁面や被めっき物のめっき部分以外の箇所で白金の析出が促進されるのである。
【0011】
そこで、本発明者は、このめっき液の安定性を向上させるためには、上記した不純物を排除することが必要であるとし、そのためには、めっき液の製造工程において、ヘキサアミノ白金錯体を予め精製するのが適当であるとした。そして、その具体的手法として、原料となるヘキサアミノ白金錯体塩を水溶液とし、これに炭酸ガスを吹き込み、一旦、精製目的となるヘキサアミノ白金錯体の炭酸塩を製造し、これからヘキサアミノ白金錯体を抽出する手法を見出した。ここで、このように一度炭酸ガスと反応させることとしたのは、炭酸イオンは精製目的である4価のヘキサアミノ白金錯体に対する反応性及び選択性に優れ、これによりヘキサアミノ白金錯体を高純度で抽出できるとの考えに基づくものである。
【0012】
即ち、本願請求項1記載の発明は、下記一般式で示されるヘキサアミノ白金錯体の塩を原料として、前記ヘキサアミノ白金錯体を含む無電解白金めっき液を製造する方法において、以下の工程で示されるヘキサアミノ白金錯体の精製工程を含むことを特徴とする無電解白金めっき液の製造方法である。
【0013】
【化3】
(式中、aは、CnH2n+1NH2(nは0〜10の整数)で示されるアミノ基を示す。)
【0014】
(a)原料となるヘキサアミノ白金錯体塩を水溶液とし、前記水溶液に炭酸ガスを通過させ、ヘキサアミノ白金錯体炭酸塩を製造する工程
(b)前記ヘキサアミノ白金錯体炭酸塩を酸で溶解する工程
【0015】
以下、本発明の特徴となる精製工程について説明する。
【0016】
本発明における精製工程では、まず、ヘキサアミノ白金錯体塩を水溶液とする。ここで、ヘキサアミノ白金錯体塩としては、水酸化物を用いるのが好ましい。これは、その後の炭酸ガスと反応させて炭酸塩とする工程において不純物の共沈が最も少ないからである。一方、この水溶液とする際のヘキサアミノ白金錯体塩の溶解量としては、白金換算で1g/L〜20g/Lとするのが好ましい。1g/L未満では十分な量の炭酸塩が精製せず、また、効率が悪いからである。また、20g/Lを超えると塩が溶解しないからである。
【0017】
そして、この水溶液に炭酸ガスを吹き込み、炭酸塩を沈降させる。ここで、炭酸ガスの通過量については、水溶液中のヘキサアミノ白金錯体塩溶液の濃度により異なるが、その目安としては溶液が中性となるまで炭酸ガスを吹き込むのが良い。
【0018】
以上の操作により、水溶液中のヘキサアミノ白金錯体は炭酸塩として沈殿する。この炭酸塩は上記した不純物を含まない高純度のヘキサアミノ白金錯体炭酸塩である。
【0019】
次にこの炭酸塩から白金めっきのためのヘキサアミノ白金錯体イオンを抽出すべく、炭酸塩を酸で溶解する。ここで、炭酸塩を溶解させる酸としては、塩酸等のハロゲン酸類も炭酸塩を溶解することができるが、これらの酸を用いた場合、溶解液中にハロゲンが残留し、これがめっき薄膜に吸着して析出速度を低下させると共に薄膜の外観を黒くすることとなる。また、同様に、硫酸は硫酸塩を生成することとなり、硝酸は薄膜の外観を悪化させるという問題がある。
【0020】
そこで、本発明において適用する酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機スルホン酸又は酢酸、プロピオン酸等の低分子量の有機カルボン酸を適用するのが好ましい。尚、これらの酸は水溶液の状態で添加するものとする。また、この酸添加後の溶液中には炭酸イオンが残留していることから、めっき液の製造の際には、炭酸イオンを除去しておくことが望ましい。この炭酸除去の方法としては、炭酸塩を上記した有機スルホン酸又は有機カルボン酸等の酸に溶解させる際にCO2が発泡するので、溶解時に溶液を減圧雰囲気にすることにより容易に炭酸イオンは除去される。
【0021】
これらの精製工程後の水溶液は高純度のヘキサアミノ白金錯体溶液である。そして、このヘキサアミノ白金錯体溶液はそのまま無電解白金めっき液として利用もできるが、白金錯体の濃度を所定の濃度とするために適宜希釈して良く、これにより本発明に係る無電解白金めっき液とすることができる。
【0022】
ここで、この本発明に係る無電解白金めっき液については、適宜に還元剤を添加するのが好ましい。この還元剤としては、ホスフィン酸、ホスホン酸、ヒドラジン、ボロンハイドライド、ホルマリン、L−アスコルビン酸、ギ酸等が適用可能である。これらの還元剤濃度としてはめっき液中の白金イオン濃度(モル濃度)の1〜10倍とするのが好ましい。
【0023】
また、本発明に係るめっき液は高精度の薄膜を製造可能とするものであるが、モルホロジ−に優れピットのない白金薄膜を製造するためには、更に、レベリング剤を添加するのが好ましい。ここで、レベリング剤は一般的な白金以外の無電解めっき液にも適用されることがあり、この場合は陽イオン系の界面活性剤が適用されている。しかし、本発明が製造目的とする白金薄膜はこれら界面活性剤中の有機物を吸着し易く、析出速度の低下や、場合によっては析出反応の中断が生じる。また、これら界面活性剤を添加した際に不溶性の沈殿物が生じることがある。そこで、本発明の無電解めっき液のレベリング剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル等の非イオン系界面活性剤を適用するのが好ましい。そして、これらのレベリング剤濃度としては0.1〜100ppmとするのが好ましい。
【0024】
本発明に係る無電解白金めっき液によれば、めっき液の分解が生じさせることなく安定的な白金めっき処理が可能であり、ステップカバレッジに優れると共に高精度の白金薄膜が製造可能である。そして、本発明に係る無電解白金めっき液を用いて白金めっきを行なう際の条件としては、pHを8〜12とし、液温を40〜80℃とするのが好ましい。pHについては、pH8未満では白金の析出が生じないからであり、pH12を超えると作業環境が悪化するからである。また、液温については、40℃未満では白金が析出しないからであり、80℃を超えるとめっき液中のアミンの蒸発が著しくなるからである。尚、このめっき液のpHを調整する際には、めっき液に酸又はアルカリを添加することとなるが、アルカリを添加する際には、ヘキサアミノ白金錯体において白金に配位しているアミノ基(化3のa)と同じアミノ基を有するアルカリを適用するのが好ましい。
【0025】
また、このめっき処理においては、薄膜形成を行ないたい箇所に対して成長源として白金を蒸着する触媒付与処理を行なうことが好ましい。この際の触媒付与処理で蒸着する白金は極めて薄いもので良い。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を比較例と共に説明する。
【0027】
第1実施形態:白金濃度で10g/Lの[Pt(NH3)6](OH)4溶液を5L用意し、この溶液に炭酸ガスを3時間吹き込んだ。そして、沈殿した炭酸塩をろ過採取しこれを洗浄、乾燥した。次に、含有白金量が30gとなるようにこの炭酸塩を秤量し、これに酢酸45mLを添加して炭酸塩を溶解し更に水を加えて液量を1Lとした後、溶解後の溶液を減圧して炭酸を除去した。
【0028】
このようにして精製したヘキサアミノ白金錯体溶液([Pt(NH3)6](CH3COO)4溶液)から、白金量3g分の溶液(100mL)を採取し、これに還元剤としてヒドラジン一水和物3mLを加え、溶液のpHがpH11となるように28%アンモニア水を70mL添加した後、液量1Lとなるように脱イオン水を添加し、更に、レベリング剤としてグリセリンエステル20ppmを添加した。
【0029】
以上のようにして製造した無電解白金めっき液を液温60℃として、これに触媒付与処理を施したアルミナ板を浸漬して白金めっき処理を行なった。この結果、析出速度1.8μm/hで光沢の良好な白金が析出した。また、このめっき処理後のめっき液を1週間放置したが、めっき液の分解は生じないことが確認された。
【0030】
第2実施形態:白金濃度で10g/Lの[Pt(NH3)6](OH)4を5L用意し、この溶液に炭酸ガスを3時間吹き込んだ。そして、沈殿した炭酸塩をろ過採取しこれを洗浄、乾燥した。次に、炭酸塩にメタンスルホン酸50mLを添加して炭酸塩を溶解し更に水を加えて液量を1Lとした後、溶液から炭酸を除去した。
【0031】
そして、この白金錯体溶液から、白金量3g分の溶液(100mL)を採取し、還元剤としてヒドラジン一水和物3mLを加え、溶液pHがpH10.5となるように28%アンモニア水を70mL添加した後、液量1Lとなるように脱イオン水を添加し、更に、レベリング剤としてポリオキシエチレンドデシルエーテル20ppmを添加した。
【0032】
第1実施形態と同様、液温60℃としてアルミナ板に白金めっき処理を行なった。この結果、析出速度1.3μm/hで光沢の良好な白金が析出した。また、このめっき処理後のめっき液も1週間放置後のめっき液の分解は生じないことが確認された。
【0033】
第3実施形態:本実施形態では、第2実施形態と同様、[Pt(NH3)6](OH)4水溶液を原料として炭酸塩を製造し、これに第2実施形態のメタンスルホン酸に替えて、エタンスルホン酸を60mL添加して炭酸塩を溶解し、還元剤、を添加し、pH調整、液量調整を行ないめっき液を製造した。ここでの、[Pt(NH3)6](OH)4の濃度等のその他の条件は第2実施形態と同様である。
【0034】
そして、ここでも液温60℃として、アルミナ板に白金めっき処理を行なった結果、析出速度1.1μm/hで光沢の良好な白金が析出した。また、このめっき処理後のめっき液も1週間放置後のめっき液の分解は生じないことが確認された。
【0035】
第4実施形態:本実施形態では、第2実施形態の[Pt(NH3)6](OH)4に替えてヘキサアミノ白金錯体塩として、白金濃度10g/Lの[Pt(CH3NH2)6](OH)45Lを用いた。そして、第2実施形態と同様の条件で炭酸ガスを吹き込み、採取した炭酸塩にエタンスルホン酸を添加して炭酸塩を溶解し、この溶液を100mL採取して還元剤を添加し、pH調整、液量調整を行ないめっき液を製造した。尚、還元剤の量等の条件は第2実施形態と同様である。
【0036】
そして、液温60℃として、アルミナ板に白金めっき処理を行なった結果、析出速度1.0μm/hで光沢の良好な白金が析出した。また、このめっき処理後のめっき液も1週間放置後のめっき液の分解は生じないことが確認された。
【0037】
第5実施形態:本実施形態では、第4実施形態で精製したヘキサアミノ白金錯体溶液100mLに還元剤としてホスフィン酸20gを加えた後、溶液pHがpH8.0となるように調製して液量1Lとなるように脱イオン水を添加し、更に、レベリング剤としてポリオキシエチレンドデシルエーテル20ppmを添加した。
【0038】
そして、このめっき液を用いて液温80℃として、アルミナ板に白金めっき処理を行なった結果、析出速度0.95μm/hで光沢の良好な白金が析出した。また、このめっき処理後のめっき液も1週間放置後のめっき液の分解は生じないことが確認された。
【0039】
比較例:上記した実施形態に対する比較例として、原料として第1実施形態と同様の[Pt(NH3)6](OH)4を用い、精製工程を経ることなくこれから直接めっき液を製造し、その安定性を検討した。この比較例では、白金濃度10g/Lの[Pt(NH3)6](OH)4溶液1Lに、還元剤としてヒドラジン一水和物3mLとグリシン0.2gとを加え、安定化剤として一酸化鉛0.2mgを加えた。そして、液量を調整し、pHをpH12に調製してめっき液とした。
【0040】
そして、このめっき液を液温60℃として、アルミナ板に白金めっき処理を行なった結果、析出速度は2.0μm/hと第1〜第5実施形態と比べて劣らない析出速度がえられたが、めっき処理後のめっき液を放置したところ、1日後にはめっき槽の底及び壁面に白金が析出しているのが確認された。これは、比較例では安定剤を添加しているにもかかわらず、原料である[Pt(NH3)6](OH)4の精製を行なわなかったため、これに含まれていた不純物によりめっき液が分解したためと考えられる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は従来のヘキサアミノ白金錯体を主成分とする無電解白金めっき液の安定性を更に向上させるべく、ヘキサアミノ白金錯体の精製を行なう無電解白金めっき液の製造方法であり、これにより不純物を含まず、めっき操業中の液組成の分解のない極めて安定な無電解白金めっき液が得られる。そして、本発明に係る無電解白金めっき液によれば、その安定性から高品質の白金薄膜を製造することができる。
Claims (7)
- (a)工程のヘキサアミノ白金錯体塩として、水酸化物を用いる請求項1記載の無電解白金めっき液の製造方法。
- (b)工程の酸として、有機スルホン酸又は分子量300以下の有機カルボン酸を用いる請求項1又は請求項2記載の無電解白金めっき液の製造方法。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の方法により製造される無電解白金めっき液。
- 還元剤として、ホスフィン酸、ホスホン酸、ヒドラジン、ボロンハイドライド、ホルマリン、L−アスコルビン酸、ギ酸の少なくともいずれかを含む請求項4記載の無電解白金めっき液。
- レベリング剤として、非イオン系界面活性剤を含む請求項4又は請求項5記載の無電解白金めっき液。
- 請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の無電解白金めっき液と被めっき物とを接触させる無電解白金めっき方法であって、
前記無電解白金めっき液のpHをpH8〜12、液温を40〜80℃として被めっき物とを接触させる無電解白金めっき方法。
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