JP5447824B2 - 亜硝酸ロジウム錯イオン溶液の精製方法と、そのアンモニウム塩の製造方法。 - Google Patents

亜硝酸ロジウム錯イオン溶液の精製方法と、そのアンモニウム塩の製造方法。 Download PDF

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本発明は、ロジウム含有溶液に亜硝酸塩を加えて亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を回収する工程において、精製効果に優れ、かつロジウムの回収率が高い亜硝酸ロジウム錯イオン溶液の精製方法と、該精製溶液から亜硝酸ロジウム塩を製造する方法に関する。
ロジウム含有溶液から不純物の少ないロジウム塩を回収するロジウム含有溶液の精製方法として、結晶化法、イオン交換法、溶媒抽出法などが知られている。例えば、結晶化法として、ロジウム含有溶液に亜硝酸塩(NaNO2等)を添加して亜硝酸ロジウム錯イオン〔Rh(NO2)6 3-〕を形成し、これにカリウム塩あるいはアンモニウム塩を加えて亜硝酸ロジウム塩を析出させ、これを固液分離して回収する方法が知られている。
この結晶化精製法は、亜硝酸塩を添加して溶液中で安定な亜硝酸ロジウム錯体を形成する一方、溶液中に含まれるベースメタル等の不純物を加水分解して析出させ、これを固液分離して除去した後に、カリウム塩またはアンモニウム塩を添加して難溶性のロジウム塩(亜硝酸ロジウム塩)を析出させるので、不純物の少ない亜硝酸ロジウム塩を得ることができ、また共存する不純物を同時に分離することができるので広く採用されている。
しかし、結晶化法はpH6前後の比較的高いpH域で不純物を加水分解するので、溶液中に含まれるロジウムの一部も加水分解されて沈澱する。精製効果を高めるために上記結晶化を繰り返すとロジウムの損失量が多くなり、溶液から回収されるロジウムの回収率が大幅に低下すると云う問題がある。
そこで、ロジウムの回収率を高めるために、ロジウム含有塩酸酸性溶液にヒドラジンまたはヒドラジニウム塩を添加し、難溶性のクロロ錯体を形成させて精製処理する方法が知られている(特開平10−25525号公報)。また、ロジウム含有溶液に亜硝酸ナトリウムを添加してロジウムと反応させ、ヘキサニトロロジウム酸ナトリウムを析出させて回収する方法が知られている(特開2002−255563号公報)。
さらに、ロジウム含有溶液に、アルコール存在下で炭酸アンモニウムおよび塩化アンモニウムを加えてクロロペンタアンミンロジウム二塩化物を生成させ、回収した上記二塩化物に塩酸を加えて生成した結晶を分離し、これをアルカリ溶液に溶解して炭酸ナトリウム等を加えて沈殿物を分離する工程を繰り返してロジウムを再結晶化させる精製方法が知られている(特開2009−97024号公報)。
また、ロジウム含有溶液を塩酸酸性溶液にし、これに亜硝酸塩を加えて亜硝酸ロジウム錯イオンを形成させ、さらにアンモニウム塩またはカリウム塩を加えて亜硝酸ロジウム塩を沈澱させて回収する第一沈澱工程と、この沈澱を硝酸に溶解して硝酸性溶液にし、これに亜硝酸塩を加えて亜硝酸ロジウム錯イオンを形成させ、アンモニウム塩またはカリウム塩を加えて亜硝酸ロジウム塩を沈澱させて回収する第二沈澱工程とを有するロジウムの回収方法が知られている(特開2005−256164号公報)。この方法は塩酸酸性溶液と硝酸酸性溶液との液性を変えた二段階の処理によって、精製効果が良く、不純物の少ない亜硝酸ロジウム塩を回収できる利点を有している。
特開平10−25525号公報 特開2002−255563号公報 特開2009−97024号公報
亜硝酸ロジウム塩を回収する従来の上記方法において、ロジウム含有溶液に亜硝酸ナトリウム等を添加して、ロジウムを亜硝酸ロジウム錯イオンとして溶液中に残し、不純物のベースメタルを加水分解させて沈澱化するときに、ロジウム含有溶液にアンモニウムイオンが含まれていると、亜硝酸ロジウム錯イオンがアンモニウムイオンと反応して亜硝酸ロジウムアンモニウムとして沈澱するため、不純物の沈殿物を固液分離する際にロジウム含有沈澱も一緒に分離され、ロジウムの回収率が低下すると云う問題がある。
精製効果を高めるために、回収した亜硝酸ロジウムアンモニウムを再溶解して亜硝酸ナトリウム等を添加し、不純物を沈澱分離する上記精製処理を繰り返すとロジウムの回収率が大幅に低下するので、ロジウムの回収率を低下せずに、精製効果に優れた方法が求められる。
本発明は、従来の精製方法における上記問題を解決したものであり、ロジウム含有溶液について、精製効果が良く、かつロジウムの回収率が高い精製方法を提供する。また精製されたロジウム含有溶液から不純物の少ない亜硝酸ロジウム塩を製造する方法を提供する。
本発明は、以下の構成によって上記問題を解決したロジウム含有溶液の精製方法、および亜硝酸ロジウム塩の製造方法である。
〔1〕ロジウム含有溶液に亜硝酸塩を加えて亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を回収する工程において、アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液について、pH1以上に調整した後に亜硝酸塩を添加し、液温40℃以下、pH7以下を維持して、1時間以上攪拌して亜硝酸ロジウム錯イオンの生成とアンモニウムイオンの分解を進め、次に、液温を70℃以上に上げて1時間以上攪拌して亜硝酸ロジウム錯イオンの生成をさらに進めると共に溶存金属を沈澱化し、生成した沈殿物を固液分離して精製された亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を回収することを特徴とするロジウム含有溶液の精製方法。
〔2〕上記[1]に記載する方法によって精製した亜硝酸ロジウム錯イオン溶液にアンモニウム塩を添加して亜硝酸ロジウムアンモニウムを生成させる亜硝酸ロジウム塩の製造方法。
〔3〕上記[2]の方法によって回収した亜硝酸ロジウムアンモニウムを溶解し、該溶液に亜硝酸塩を添加し、液温およびpHを上記範囲に調整して再びアンモニウムイオン分解工程および亜硝酸化工程を進め、生成した沈殿物を固液分離する精製処理を繰り返すロジウム含有溶液の精製方法。
本発明の精製方法は、ロジウム含有溶液に亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム等)を添加し、ロジウムイオン(Rh3+等)が亜硝酸イオン(NO2 -)と反応して亜硝酸ロジウム錯イオン〔Rh(NO2)6 3-〕を生成する亜硝酸化反応において、アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液を用いるときに、亜硝酸ロジウム錯イオンとアンモニウムイオンとの反応を抑制してロジウムの回収率を高めることができる精製方法である。
本発明の精製方法は、具体的には、アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液をpH1以上に調整した後、これに亜硝酸塩を添加して亜硝酸化を行う場合に、第一段階として、液温40℃以下およびpH7以下を維持しながら反応させるので、亜硝酸化反応が徐々に進行し、液中のロジウムイオンが亜硝酸イオンと反応して亜硝酸ロジウム錯イオンを生成させると共に、液中に含まれるアンモニウムイオン(NH4 +)が亜硝酸イオンと反応して十分に分解される。従って、生成した亜硝酸ロジウム錯イオンが液中のアンモニウムイオンと反応してアンモニウム塩(亜硝酸ロジウムアンモニウム)を析出する反応が抑制される。このようにロジウムの沈澱化が避けられるので、沈殿物を分離して亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を回収する際にロジウムの損失を防ぐことができ、ロジウムの回収率を高めることができる。
さらに、アンモニウムイオンを分解した後に、第二段階として液温を70℃以上に高めて反応させるので、ロジウムイオンの亜硝酸化が十分に進行し、また溶液中に含まれているベースメタル等の加水分解が進み、沈澱化するので、ベースメタル等の不純物を十分に除去することができ、不純物の少ない亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を得ることができる。
従って、この亜硝酸ロジウム錯イオン溶液にアンモニウム塩を添加して亜硝酸ロジウム塩を析出させる場合に、高純度の亜硝酸ロジウムアンモニウムを得ることができる。また、この亜硝酸ロジウムアンモニウムを再び溶解して亜硝酸塩を加え、上記精製処理(アンモニウムイオン分解工程および亜硝酸化工程)を繰り返して純度を高める場合にも、ロジウムの損失を防ぐことができるので、ロジウムの高い回収率を維持することができる。
本発明の処理方法の概要を示す工程図
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
本発明の精製方法の概略を図1に示す。図示するように、本発明の精製方法は、ロジウム含有溶液に亜硝酸塩を加えて亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を回収する工程において、アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液について、pH1以上に調整した後に亜硝酸塩を添加し、液温40℃以下、pH7以下を維持して、1時間以上攪拌して亜硝酸ロジウム錯イオンの生成とアンモニウムイオンの分解を進め、次に、液温を70℃以上に上げて1時間以上攪拌して亜硝酸ロジウム錯イオンの生成をさらに進めると共に溶存金属を沈澱化し、生成した沈殿物を固液分離して精製された亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を回収することを特徴とするロジウム含有溶液の精製方法である。
〔ロジウム含有溶液〕
ロジウム含有溶液としては、例えば、銅製錬の脱銅電解スライムの塩酸浸出液から金、白金族元素などの貴金属、およびセレン、テルルなどを回収した処理残渣をさらに塩酸浸出した溶液などを用いることができる。この塩酸浸出液にはロジウムなどの白金族元素が含まれている。また、自動車排ガス処理触媒などの使用済み廃触媒には白金族元素が含まれており、この浸出液などを用いることができる。
アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液は、例えば、上記ロジウム含有溶液から回収した亜硝酸ロジウムアンモニウムを酸溶解して得られる。亜硝酸ロジウムアンモニウムは亜硝酸ロジウム錯イオン溶液にアンモニウム塩を添加して亜硝酸ロジウムアンモニウムを生成させて得られる。精製した亜硝酸ロジウムアンモニウムを還元してロジウムブラックを回収し、該ロジウムブラックをさらに還元して金属ロジウムを得ることができる。
〔第一工程:亜硝酸化とアンモニウムイオンの分解工程〕
本発明の精製方法は、第一段階として、アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液について、pH1以上に調整した後、亜硝酸塩を添加して液温40℃以下、pH7以下に維持しながら、1時間以上攪拌して反応させる。ロジウム含有溶液に亜硝酸塩(亜硝酸ナトリウム等)を添加すると、ロジウムイオン(Rh3+等)が亜硝酸イオン(NO2 -)と反応して亜硝酸ロジウム錯イオン〔Rh(NO2)6 3-〕を生成する(亜硝酸化反応)。また、上記溶液に含まれるベースメタル等の不純物が加水分解して水酸化物になり沈澱する。
アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液をpH1以上に調整した後に亜硝酸塩を添加する。溶液のpHが1より低いと、亜硝酸塩を添加したときに亜硝酸イオンが分解し、NOxが発生するため適切でない。アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液が塩酸浸出液などであって、pHが低すぎる場合には水酸化ナトリウムを添加してpH1以上に調整すればよい。
アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液をpH1以上に調整して亜硝酸塩を添加し、液温40℃以下およびpH7に維持しながら反応させることによって、亜硝酸化反応が極めて遅く進行するため、液中に含まれるアンモニウムイオン(NH4 +)が亜硝酸イオン(NO2 -)と反応して十分に分解される。このように液中のアンモニウムイオンが分解されるので、亜硝酸ロジウム錯イオンがアンモニウムイオンと反応してアンモニウム塩(亜硝酸ロジウムアンモニウム)を析出する反応が抑制されるため、ロジウムの回収率を高めることができる。
上記第一工程において、亜硝酸塩として用いる亜硝酸ナトリウム(NaNO2)は弱酸強塩基であるため溶液のpHが高くなる傾向があるので、pH7以下(pH1〜7)に維持して反応を進める。アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液のpHが7より高いと、溶液がアルカリ性であるためにアンモニウムイオンの分解が十分に進まず、アンモニウムイオンが溶液中に残留し、このアンモニウムイオンと亜硝酸ロジウム錯イオンが反応して亜硝酸ロジウムアンモニウムが析出する。このため沈澱物を分離するときにロジウムの損失になり、ロジウムの回収率が低下する。
また、上記第一工程において、アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液の液温が40℃より高いと、亜硝酸化反応が早く、アンモニウムイオンの分解が十分に進む前に、生成した亜硝酸ロジウム錯イオンがアンモニウムイオンと反応して亜硝酸ロジウムアンモニウムが析出し、ロジウムの回収率が低下する。
〔第二工程:亜硝酸化促進工程〕
本発明の精製方法は、第二段階として液温を70℃以上に高めて、1時間以上攪拌する。液温を高めて反応させることによって、ロジウムイオンの亜硝酸化が十分に進む。また、溶液中に含まれているベースメタル等の加水分解による析出が進むので、ベースメタル等の不純物を十分に除去することができる。
〔沈澱物分離工程〕
冷却後、生成した沈澱物を固液分離することによってベースメタル等の不純物が除去され、純度の高い精製された亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を得ることができる。
〔亜硝酸ロジウム塩の生成〕
精製された亜硝酸ロジウム錯イオン溶液(pH5〜9)にアンモニウム塩を添加して亜硝酸ロジウムアンモニウム〔(NH4)3Rh(NO2)6〕を析出させる。アンモニウム塩としては塩化アンモニウム(NH4Cl)などを用いることができる。析出した亜硝酸ロジウムアンモニウムを固液分離して回収する。亜硝酸ロジウムアンモニウムはロジウムブラックの原料となり、ロジウムブラックを還元雰囲気で焼成することによって金属ロジウムを得ることができる。
〔再精製工程〕
回収した亜硝酸ロジウムアンモニウムを塩酸性溶液に溶解し、この溶液に再び亜硝酸塩を加え、上記精製処理(アンモニウムイオン分解工程および亜硝酸化工程)を繰り返すことによって、亜硝酸ロジウムアンモニウムの純度を高めることができる。この再精製処理を繰り返しても、溶存するアンモニウムイオンを十分に分解して亜硝酸化を進めるので、ロジウムの損失を防ぐことができ、ロジウムの高い回収率を維持することができる。
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。結果を表1に示した。
〔実施例1〕
アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液(Rh:16.2g/l)100mlに水酸化ナトリウムを添加してpH2に調整した。このロジウム含有溶液190mlに、亜硝酸ナトリウム26.2gを添加し、液温40℃で1時間撹拌した。この溶液のpHは4.5であった。次いで、液温が70℃になるまで加熱して、さらに1時間撹拌した。生成した沈殿物を固液分離し、亜硝酸ロジウム錯イオン溶液185mlを得た。この溶液の(Rh3+)濃度は8710mg/l、不純物濃度80mg/l、沈殿物中のロジウム含有量は6.9mgであった。このときロジウムの回収率は99.5%であった。
〔実施例2〜3〕
実施例1と同様の第一工程のアンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液について、第一工程の亜硝酸ナトリウム添加量、pHおよび液温、第二工程の液温を表1に示すように調整した以外は実施例1と同様にして反応させて沈殿物を固液分離した。精製された濾液を回収し、この濾液に塩化アンモニウムを加えて亜硝酸ロジウムアンモニウムを沈澱させ、固液分離して回収した。この亜硝酸ロジウムアンモニウムを6N塩酸100mlに溶解して完全に溶解した後にpH2に調整した。この溶液に亜硝酸ナトリウムを添加して本発明の第一工程および第二工程の反応を繰り返した。
〔実施例4〕
アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液(Rh:16.2g/l)100mlに水酸化ナトリウムを添加してpH2に調整した。このロジウム含有溶液190mlに亜硝酸ナトリウム26.2gを添加し、第一工程のpHおよび液温、第二工程の液温を表1に示すように調整して反応させ、沈殿物を固液分離して、精製された濾液を回収した。この精製濾液180mlに塩化アンモニウム9.7gを加えて亜硝酸ロジウムアンモニウムを沈澱させ、固液分離して回収した。この回収した亜硝酸ロジウムアンモニウム7.1gを6N塩酸100mlに溶解し、完全に溶解した後、水酸化ナトリウムを添加してpH2に調整した。この亜硝酸ロジウムアンモニウム溶解液180mlに亜硝酸ナトリウム24.9gを添加して本発明の第一工程および第二工程を前回と同様のpHおよび液温で繰り返した。
〔比較例1〜2〕
アンモニウムイオン分解工程のpHおよび液温、亜硝酸化の液温を表1に示すように調整した以外は実施例1と同様にし、ロジウム含有溶液(Rh:16.2g/l)100mlをpH2に調整した。このロジウム含有溶液195mlに亜硝酸ナトリウム26.9gを添加して反応させた。
表1に示すように、実施例1〜4は精製を繰返してもロジウムの回収率が高い。従って、精製を繰返すことによってロジウム純度を高めることができる。一方、比較例1は第一工程のpHが高すぎ、また比較例2は第一工程の液温が高すぎるため、沈殿物に含まれるロジウム量が多く、ロジウムの回収率が低い。このため精製を繰返すと、ロジウムの回収率が極端に低下し、ロジウムを十分に精製することが困難である。
Figure 0005447824

Claims (3)

  1. ロジウム含有溶液に亜硝酸塩を加えて亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を回収する工程において、アンモニウムイオンを含むロジウム含有溶液について、pH1以上に調整した後に亜硝酸塩を添加し、液温40℃以下、pH7以下を維持して、1時間以上攪拌して亜硝酸ロジウム錯イオンの生成とアンモニウムイオンの分解を進め、次に、液温を70℃以上に上げて1時間以上攪拌して亜硝酸ロジウム錯イオンの生成をさらに進めると共に溶存金属を沈澱化し、生成した沈殿物を固液分離して精製された亜硝酸ロジウム錯イオン溶液を回収することを特徴とするロジウム含有溶液の精製方法。
  2. 請求項1に記載する方法によって精製した亜硝酸ロジウム錯イオン溶液にアンモニウム塩を添加して亜硝酸ロジウムアンモニウムを生成させる亜硝酸ロジウム塩の製造方法。
  3. 請求項2の方法によって回収した亜硝酸ロジウムアンモニウムを溶解し、該溶液に亜硝酸塩を添加し、液温およびpHを上記範囲に調整して再びアンモニウムイオン分解工程および亜硝酸化工程を進め、生成した沈殿物を固液分離する精製処理を繰り返すロジウム含有溶液の精製方法。
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