JPH1189958A - スプリンクラーヘッドの固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天井部１の下側に配置された配水管２に継手
４を介してスプリンクラーヘッド３がこれの軸線Ｐが鉛
直になるように接続され、前記継手４が天井部１に取付
具５で取り付けられるスプリンクラーヘッドの固定装置
において、スプリンクラーヘッド３を天井部１の所定位
置に簡単に取り付け施工できるものとする。 【解決手段】 取付具５は天井部１に固定具１７で固定
される固定部１２を有し、この固定部１２に、天井部１
に印されたスプリンクラーヘッド位置マークと合致する
位置合わせ孔１５を前記軸線Ｐの上方延長線上に一致す
るよう設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、集合住宅などの天
井裏などに設置するスプリンクラー消火設備に使用され
るスプリンクラーヘッドの固定装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のスプリンクラーヘッドの固定装
置として、たとえば、図８に示すように天井部（階上ス
ラブ）１の下側に配置された配水管２に継手（エルボ）
４を介してスプリンクラーヘッド３がこれの軸線Ｐが天
井部１に対し垂直になるように接続され、前記継手４が
天井部１に取付具５で取り付けられるというものがある
（特開平８−２４３６０号公報）。これによれば、天井
部１と天井ボード１８間の天井裏高さＨが低い場合も、
スプリンクラーヘッド３からの消火用水の放出開始や放
出終了などの際水圧変動をうけたとき継手４などが振動
しないように、取付具５で強固に固定できる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】スプリンクラー消火設
備を施工するうえにおいて、スプリンクラーヘッド３の
天井部１に対する位置決めは次のような理由により非常
に重要な要素である。スプリンクラーヘッド３は必ず防
火区域に臨ませることが必要であり、またインテリア
上、スプリンクラーヘッド３が一直線上に並ぶように配
設することが要望されるという理由がそれであり、従っ
て設計にあたってはこれに応えるべくスプリンクラーヘ
ッド３の天井部１に対する位置が決定される。しかる
に、上記取付具５は継手部４にねじ１４で取り付けられ
る取付部１１と、天井部１に固定具１７で固定される固
定部１２とを備えるが、その固定部１２はスプリンクラ
ーヘッド３の軸線Ｐの上方延長線から外れる位置に設け
られている。かかる取付具５では、現場施工において、
設計図通りにスプリンクラーヘッド３を配置固定するこ
とが容易でなかった。すなわち、現場では、予め設計図
面通りスプリンクラーヘッド３の位置は天井部１の前記
軸線Ｐの上方延長線との交点に対応する箇所に目印を施
しておいて施工されるが、その目印位置と取付具５の固
定位置とは一致していないので、取付具５を天井部１に
固定するにあたり、スプリンクラーヘッド３が目印位置
と合致するよう両者の位置合わせを行いながら取付具５
の固定部１２を天井部１に固定しなければならず、この
位置合わせ作業は、現場施工上、甚だ煩わしいからであ
る。

【０００４】本発明の目的は、このような問題点を解消
するためになされたものであり、天井部の所定位置に対
しスプリンクラーヘッドを手間取ることなく簡単に取り
付けることができ、現場施工の簡略化が図れるスプリン
クラーヘッドの固定装置を提供することにある。本発明
の他の目的は、配水管に対するスプリンクラーヘッドの
接続の安定化を図れるスプリンクラーヘッドの固定装置
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、天井部の下側
に配置された配水管に継手を介してスプリンクラーヘッ
ドがこれの軸線が鉛直になるように接続され、前記継手
が天井部に取付具で取り付けられているスプリンクラー
ヘッドの固定装置において、前記取付具は前記継手に取
り付けられる取付部と、天井部に固定される固定部とを
有し、前記固定部は前記軸線の上方延長線と交差するよ
う設け、この固定部には天井部に印されたスプリンクラ
ーヘッド位置マークと合致する位置合わせ孔を前記軸線
の上方延長線上に一致するよう設けるとともに、該位置
合わせ孔の近傍位置に固定具を通すための固定孔を設け
てあることを特徴とする。上記位置合わせ孔は単一とし
て固定孔を兼備するものとすることができる。

【０００６】

【作用】取付具はスプリンクラーヘッドの軸線の上方延
長線と交差する固定部を備え、この固定部に天井部に印
されるスプリンクラーヘッド位置マークと合致する位置
合わせ孔を前記軸線の上方延長線上に一致するよう設け
る。したがって、現場施工では、位置合わせ孔を天井部
に印されるスプリンクラーヘッド位置マークと合致さ
せ、固定孔に固定具を通して天井部に固定することで足
り、前述した従来のように天井部に取付具を固定する際
スプリンクラーヘッド３をスプリンクラーヘッド位置マ
ークに位置合わせしなければならないという煩わしい位
置合わせ作業は省略できる。

【０００７】天井部に配置された配水管は一般に可撓性
を有しているものの、その可撓自在性はそれ程大きくは
ないため、継手をその配水管に接続する時、配水管の多
少の長短や向きの違いにより継手との接続状態が窮屈に
なることがある。しかし、こうした場合にそなえて、位
置合わせ孔は単一として固定孔を兼備しておくと、その
固定孔に固定具を通して天井部に対し完全に固定する前
の緩み状態下で、固定具を中心にして取付具を回転させ
ることができ、この回転により継手を配水管の位置に対
応させやすくなるため、継手を配水管に無理なく、安定
した状態に接続することが可能となる。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図１ないし図
４に基づき説明する。図１は本発明のスプリンクラーヘ
ッドの固定装置の正面図、図２は継手の断面図、図３は
継手の底面図、図４は取付具の斜視図を示す。図１にお
いて、１は階上スラブなど天井部、２は天井部１の下側
に図外の給水主管より分岐して配置された可撓性の配水
管、３は配水管２の端末に継手４を介して接続されたス
プリンクラーヘッド、５は継手４を天井部１に取り付け
る取付具である。継手４は、図２及び図３に示すよう
に、ポリエチレンなどプラスチック製のエルボ６の一端
に、スプリンクラーヘッド３の上端雄ねじ部３ａがねじ
込まれる金属製のユニオンナット７をインサート成形
し、他端には配水管２を熱融着するために一対のターミ
ナル８と電熱線９を組み込んである。ユニオンナット７
は四角形の鍔７ａを有し、この鍔７ａの対向するコーナ
部に、継手結合用のタップ穴１０を設けている。

【０００９】取付具５は、図４に示すように、厚手の金
属板を曲げ加工することにより継手４に取り付けられる
取付部１１と、天井部１に固定される固定部１２とを有
する。取付部１１は縦長の第１取付部１１ａと、この第
１取付部１１ａの下半部の一側端を直角に折り曲げた第
２取付部１１ｂとを有する。この第１，２取付部１１
ａ，１１ｂは前記ユニオンナット７の鍔７ａのタップ穴
１０を有する二辺に当てがわれたときタップ穴１０と合
致する取付孔１３を縦長に形成している。この取付具５
は、第１，２取付部１１ａ，１１ｂを継手４の鍔７ａの
タップ穴１０を有する二辺に当てがい、蝶形の頭部を有
するねじ１４を取付孔１３に通してタップ穴１０にねじ
込むことにより、継手４に取り付けられる。その際、取
付孔１３は縦長に形成されているので、継手４の取り付
け高さを任意に調整できる。

【００１０】固定部１２は第１取付部１１ａの上側端
を、第２取付部１１ｂの折り曲げ方向と同じ方向に直角
に折り曲げて成り、この固定部１２は、上記のように取
付部１１に継手４を取り付けたとき継手４にねじ込まれ
たスプリンクラーヘッド３の軸線Ｐの上方延長線と交差
することになる。そして、固定部１２には１個の位置合
わせ孔１５を前記軸線Ｐの上方延長線上に一致するよう
設けるとともに、その位置合わせ孔１５の近傍位置に２
個の固定孔１６を設ける。

【００１１】このように構成した固定部１２をもつ取付
具５は、上記のように取付部１１に継手４を取り付け、
継手４にスプリンクラーヘッド３を接続した後、位置合
わせ孔１５から覗くことにより、天井部１に予め設計図
面通りに印されたスプリンクラーヘッド位置マークに位
置合わせ孔１５を合致させて、固定孔１６にねじ等固定
具１７を通して天井部１に固定すれば、自ずとスプリン
クラーヘッド３が前記位置マークに一致する状態が得ら
れる。したがって、従来のようにスプリンクラーヘッド
３をスプリンクラーヘッド位置マークに位置合わせしな
がら取付具５を天井部１に固定するという煩わしさは無
くなり、簡易迅速に作業を終える。固定孔１６を２個設
けることにより、取付具５を天井部１に対し強固に固定
できるが、必ずしもその必要はなく、後述する他の実施
例のように１個だけ設けてもよい。なお、スプリンクラ
ーヘッド３を取り付けた後、継手４に配水管２を接続
し、この後天井ボード１８を取り付ける。天井ボード１
８は取り付けないこともある。また天井部１としては階
上スラブ以外に、階上スラブの下側に架設される天井横
架材なども含まれる。上記継手４はこれ全体が金属製の
ものであってもよい。

【００１２】図５は他の実施例を示しており、この実施
例では一つの位置合わせ孔１５を固定孔に兼備する以外
は、上記実施例の場合と同様に構成する。これによれ
ば、位置合わせ兼固定孔１５に固定具１７を通して天井
部１に対し完全に固定する前の緩み状態下で、固定具１
７を中心にして取付具５を継手４及びスプリンクラーヘ
ッド３ごと回転させることができる。したがって、可撓
自在性がそれ程大きくない配水管２の場合も、前記取付
具５の回転操作により継手４を配水管２の端末位置に対
応させることができるため、継手４を配水管２に無理な
く、安定した状態に接続することできる。また、この実
施例によれば、天井部１に予め印されるスプリンクラー
ヘッド位置マーク部分に、固定具１７として使用するね
じやリベットなどを捕捉固定するためのアンカー１９を
予め埋め込んでおくこともできるため、ねじやコンクリ
ート釘を天井部１に直接打ち込む以外の固定法を採用す
ることができる。

【００１３】図６は更に他の実施例を示しており、この
実施例では天井裏の高さＨが高い場合に好適に使用でき
るように、図７に示すごときアダプタ２０を取付具５と
併用するものである。アダプタ２０は断面Ｌ形に形成さ
れて両片２０ａ，２０ｂにねじ孔２１と取付孔２２を上
下に配して設けている。そしてアダプタ２０は取付具５
の取付部１１の内側に上下スライド自在に重ね合わし、
取付部１１の縦長の取付孔１３とねじ孔２１を合致させ
て、連結ねじ２３を取付孔１３からねじ孔２１にねじ込
むことにより、取付具５の下方にアダプタ２０が高さ調
整可能に連結される。アダプタ２０の取付孔２２は継手
４のタップ穴１０（図３参照）に合致させ、これにねじ
１４をねじ込むことにより継手４に取り付けられる。こ
のようにアダプタ２０を併用することにより、天井裏の
高さＨが高い場合もこの高さに対応して取付具５の取付
部１１の縦方向長さを任意に可変調整できて便利であ
る。その他の構成は図１の実施例の場合と同様である。

【００１４】

【発明の効果】本発明のスプリンクラーヘッドの固定装
置によれば、取付具の固定部に位置合わせ孔を、スプリ
ンクラーヘッドの軸線の上方延長線上に一致するよう設
けるという簡単な手段で、天井部の所定位置に対しスプ
リンクラーヘッドを簡単に取り付け施工できるという利
点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すスプリンクラーヘッド
の固定装置の正面図である。

【図２】図１の固定装置に使用する継手の断面図であ
る。

【図３】図１の固定装置に使用する継手の底面図であ
る。

【図４】図１の固定装置に使用する取付具の斜視図であ
る。

【図５】他の実施例を示すスプリンクラーヘッドの固定
装置の正面図である。

【図６】更に他の実施例を示すスプリンクラーヘッドの
固定装置の正面図である。

【図７】図６の固定装置に使用するアダプターの斜視図
である。

【図８】従来例のスプリンクラーヘッドの固定装置の正
面図である。

【符号の説明】

１ 天井部 ２ 配水管 ３ スプリンクラーヘッド ４ 継手 ５ 取付具 １１ 取付部 １２ 固定部 １５ 位置合わせ孔 １６ 固定孔 １７ 固定具

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井部の下側に配置された配水管に継手
   を介してスプリンクラーヘッドがこれの軸線が鉛直にな
   るように接続され、前記継手が天井部に取付具で取り付
   けられているスプリンクラーヘッドの固定装置におい
   て、 前記取付具は前記継手に取り付けられる取付部と、天井
   部に固定される固定部とを有し、 前記固定部は前記軸線の上方延長線と交差するよう設
   け、この固定部には、天井部に印されたスプリンクラー
   ヘッド位置マークと合致する位置合わせ孔を、前記軸線
   の上方延長線上に一致するよう設けるとともに、該位置
   合わせ孔の近傍位置に固定具を通すための固定孔を設け
   てあることを特徴とするスプリンクラーヘッドの固定装
   置。
2. 【請求項２】 前記位置合わせ孔は単一として固定孔を
   兼備していることを特徴とする請求項１記載のスプリン
   クラーヘッドの固定装置。