JPH1184743A - 湿式現像剤 - Google Patents

湿式現像剤

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JPH1184743A
JPH1184743A JP9245480A JP24548097A JPH1184743A JP H1184743 A JPH1184743 A JP H1184743A JP 9245480 A JP9245480 A JP 9245480A JP 24548097 A JP24548097 A JP 24548097A JP H1184743 A JPH1184743 A JP H1184743A
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delta
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copolymer resin
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麻純 西澤
Minoru Ariyama
稔 有山
Masayuki Iijima
正行 飯嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像性、定着性、分散安定性の改良された湿
式現像剤及びその製造方法の提供 【解決手段】 本発明の湿式現像剤は、少なくとも電気
絶縁性分散媒、着色剤及び樹脂からなる湿式現像剤にお
いて、該湿式現像剤を構成する樹脂とは別にカルボキシ
ル基またはエステル基を有するポリオレフィン系共重合
樹脂粒子を含有し、該ポリオレフィン系共重合樹脂粒子
が電気絶縁性分散媒に不溶又は膨潤する核部分と、該核
部分を包み、かつ電気絶縁性分散媒に膨潤又は溶解する
外縁部分とからなる状態で分散するものであることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも電気絶
縁性分散媒、着色剤及び樹脂からなる湿式現像剤に関
し、電子写真用、静電印刷用、静電記録用として適した
湿式現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真用、静電印刷用、静電記
録用に使用される湿式現像剤は、電気絶縁性分散媒中に
顔料、染料等の着色剤粒子を分散させたものであり、着
色剤粒子の分散、定着、荷電制御を目的とした樹脂を溶
解させたものが使用されている。この種の湿式現像剤
は、通常、以下のような種々の方法により製造されてい
る。例えば、ビーズミルなどを使用して着色剤を溶媒中
に分散し、該溶媒に可溶性の樹脂を着色剤表面に吸着さ
せることにより分散安定化する分散方法や熱可塑性樹脂
中に着色剤その他の材料を混練し、機械式粉砕機で粉砕
した後、分散媒中に分散する方法などが一般的に知られ
ている。このような湿式現像剤においては、多くの場
合、電気絶縁性溶媒としてはアイソパー等のイソパラフ
ィン系溶媒を用いているため、可溶性の観点からは使用
可能な樹脂系が限られている。
【0003】また、これらの製造方法で使用される樹脂
は、一般的に分散媒に可溶性のものであるため、記録媒
体に対する現像時の接着性は良好であるが、トナーの定
着は分散媒中に溶解した樹脂の乾燥固着によるため、摩
擦等による現像後の画像の剥がれを引起しやすいという
欠点がある。
【0004】また、単に着色剤を分散媒に可溶性の樹脂
中で分散させるだけでは、着色剤粒子に対する樹脂の吸
着が不十分であるため、現像時にバインダーとなるべき
樹脂成分が着色剤から脱離して分散媒中に残ってしま
い、その結果現像後の画像の着色剤粒子に対して定着さ
せる成分である樹脂が非常に少ない割合でしか現像され
ないといった問題もある。
【0005】また、本発明者らは、着色剤粒子の存在
下、少なくとも2種以上のモノマー成分よりなる共重合
樹脂を溶媒に溶解した後、電気絶縁性分散媒と混合し、
共重合樹脂粒子を造粒させる方法を先に出願した(特願
平7−46760号)。この場合、得られたトナー粒子
は、2種類以上のモノマー単位を有する共重合樹脂の場
合、分散媒に不溶性の重合単位が着色剤に吸着した形で
核部分となり、分散媒に溶解または膨潤する重合単位が
その核部分を包み込むような形で外縁部分を形成するも
のとなる。このようにして形成された湿式現像剤は、現
像時にはこのトナー粒子単位で現像が行われるため、着
色剤から樹脂が脱離してしまうという問題を解消でき、
現像後の画像の着色剤粒子と樹脂の割合がトナー組成中
の着色剤粒子と樹脂の割合とほぼ同等となり、現像性に
優れることを見出した。
【0006】しかしながら、このような湿式現像剤で
も、着色剤を包み込む樹脂自体の造膜性が不十分である
と、現像後の画像の剥がれを引起しやすいという課題が
残り、充分な定着性を得ることができない場合があるこ
とが判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、現像
性、定着性、分散安定性の改良された湿式現像剤及びそ
の製造方法の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の湿式現像剤は、
少なくとも電気絶縁性分散媒、着色剤及び樹脂からなる
湿式現像剤において、該湿式現像剤を構成する樹脂とは
別にカルボキシル基またはエステル基を有するポリオレ
フィン系共重合樹脂粒子(以下、ポリオレフィン系共重
合樹脂粒子という)を含有し、該ポリオレフィン系共重
合樹脂粒子が、該共重合樹脂を構成する少なくとも1種
のカルボキシル基またはエステル基を有するモノマー成
分のみから構成されるホモポリマーの溶解度パラメータ
ー値δp1 と電気絶縁性分散媒の溶解度パラメーター値
δs1 との差Δδ1 が1.0以上であると共に、該共重
合樹脂を構成するオレフィン成分のみから構成されるホ
モポリマーの溶解度パラメーター値δp2 と電気絶縁性
分散媒の溶解度パラメーター値δs1 との差Δδ2
1.0以下であり、かつΔδ1 とΔδ2 との差Δ(Δδ
1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上の関係を有するも
のであり、電気絶縁性分散媒に不溶又は膨潤する核部分
と、該核部分を包み、かつ電気絶縁性分散媒に膨潤又は
溶解する外縁部分とからなる状態で分散するものである
ことを特徴とする。
【0009】また、上記の樹脂が共重合樹脂粒子であ
り、該共重合樹脂を構成する少なくとも1種のモノマー
成分のみから構成されるホモポリマーの溶解度パラメー
ター値δp1 と電気絶縁性分散媒の溶解度パラメーター
値δs1 との差Δδ1 が1.0以上であると共に、該共
重合樹脂を構成する他のモノマー成分のみから構成され
るホモポリマーの溶解度パラメーター値δp2 と電気絶
縁性分散媒の溶解度パラメーター値δs1 との差Δδ2
が1.0以下であり、かつΔδ1 とΔδ2 との差Δ(Δ
δ1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上の関係を有する
ものであり、電気絶縁性分散媒に不溶又は膨潤する核部
分と、該核部分を包み、かつ電気絶縁性分散媒に膨潤又
は溶解する外縁部分とからなる状態で分散するものであ
ることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の湿式現像剤における構成
成分について説明する。
【0011】電気絶縁性分散媒としては、1010Ω・c
m以上の体積抵抗を有するものであり、例えば、液状の
脂肪族炭化水素、例えば、n−パラフィン系炭化水素、
iso−パラフィン系炭化水素、またはその混合物、ハ
ロゲン化脂肪族炭化水素等が挙げられる。特に好ましく
は分岐鎖脂肪族炭化水素であり、例えばエクソン社製の
アイソパーG、アイソパーH、アイソパーK、アイソパ
ーL、アイソパーM、アイソパーV等が例示される。
【0012】着色剤としては、顔料または染料の何れも
用いることができるが、主としてその色相の強さから顔
料が用いられ、染料は補助的に用いることが多い。しか
し、染料の昇華性を利用してポリエステル布等に画像形
成を行う用途、すなわち、捺染染色では着色剤として染
料のみが用いられ、この場合には、電気絶縁性分散媒に
不溶な分散染料が選択される。
【0013】顔料としては、公知の有機若しくは無機の
顔料を使用することができ、例えば、ブラック系顔料と
しては、無機系のカ−ボンブラック、四三酸化鉄、有機
系のシアニンブラックが挙げられる。
【0014】イエロー系顔料としては、無機系の黄鉛、
カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタン黄、オーカー
等が挙げられる。また、難溶性金属塩(アゾレーキ)の
アセト酢酸アリリド系モノアゾ顔料としては、ハンザイ
エローG( C.I.No. pigmentYellow 1、以下、同
様)、ハンザイエロー10G( pigment Yellow 3)、
ハンザイエローRN( pigment Yellow 65)、ハンザ
ブリリアントイエロー5GX( pigment Yellow 7
4)、ハンザブリリアントイエロー10GX( pigment
Yellow 98)、パーマネントイエローFGL( pigmen
t Yellow 97)、シムラレーキファストイエロー6G
( pigment Yellow 133)、リオノールイエローK−
2R( pigment Yellow 169)、またアセト酢酸アリ
リドジスアゾ顔料としては、ジスアゾイエローG( pig
ment Yellow 12)、ジスアゾイエローGR( pigment
Yellow 13)、ジスアゾイエロー5G( pigment Yel
low 14)、ジスアゾイエロー8G( pigment Yellow
17)、ジスアゾイエローR( pigment Yellow 5
5)、パーマネントイエローHR( pigment Yellow 8
3)が挙げられる。縮合アゾ顔料としては、クロモフタ
ルイエロー3G( pigment Yellow 93)、クロモフタ
ルイエロー6G( pigment Yellow 94)、クロモフタ
ルイエローGR( pigment Yellow 95)が挙げられ
る。更に、ベンズイミダゾロン系モノアゾ顔料として
は、ホスタパームイエローH3G( pigment Yellow 1
54)、ホスタパームイエローH4G( pigment Yello
w 151)、ホスタパームイエローH2G( pigment Y
ellow 120)、ホスタパームイエローH6G(pigmen
t Yellow 175)、ホスタパームイエローHLR( pi
gment Yellow 156)が挙げられる。また、イソイン
ドリノン系顔料としては、イルガジンイエロー3RLT
N( pigment Yellow 110)、イルガジンイエロー2
RLT、イルガジンイエロー2GLT( pigment Yello
w 109)、ファストゲンスーパーイエローGROH
( pigment Yellow 137)、ファストゲンスーパーイ
エローGRO( pigment Yellow 110)、サンドリン
イエロー6GL( pigment Yellow 173)が挙げられ
る。その他、スレン系顔料であるフラバントロン( pig
ment Yellow 24)、アントラミリミジン( pigment Y
ellow 108)、フタロイルアミド型アントラキノン
( pigment Yellow 123)、ヘリオファストイエロー
E3R( pigment Yellow 99)、金属錯体顔料である
アゾ系ニッケル錯体顔料( pigment Green10)、ニト
ロソ系ニッケル錯体顔料( pigment Yellow153)、
アゾメチン系銅錯体顔料( pigment Yellow 117)、
更にキノフタロン顔料であるフタルイミドキノフタロン
顔料( pigment Yellow 138)等が挙げられる。
【0015】また、マゼンタ系顔料としては無機系のカ
ドミウムレッド、ベンガラ、銀朱、鉛丹、アンチモン朱
が挙げられる。また、アゾ系顔料のアゾレーキ系として
は、ブリリアントカーミン6B( pigment Red57:
1)、レーキレッド( pigmentRed53:1)、パーマ
ネントレッドF5R( pigment Red48)、リソールレ
ッド( pigment Red49)、ペルシアオレンジ( pigme
nt Orange17)、クロセイオレンジ( pigment Orange
18)、ヘリオオレンジTD( pigment Orange1
9)、ピグメントスカーレット( pigment Red60:
1)、ブリリアントスカーレットG( pigment64:
1)、ヘリオレッドRMT( pigment Red51)、ボル
ドー10B( pigment Red63)、ヘリオボルドーBL
( pigment Red54)が挙げられ、また、不溶性アゾ系
(モノアゾ、ジスアゾ系、縮合アゾ系)としては、パラ
レッド( pigment Red1)、レーキレッド4R( pigme
nt Red3)、パーマネントオレンジ( pigment Orange
5)、パーマネントレッドFR2(pigment Red2)、
パーマネントレッドFRLL( pigment Red9)、パー
マネントレッドFGR( pigment Red112)、ブリリ
アントカーミンBS( pigment Red114)、パーマネ
ントカーミンFB( pigment Red5)、P.V.カーミ
ンHR( pigment Red150)、パーマネントカーミン
FBB( pigment Red146)、ノバパームレッドF3
RK−F5RK( pigment Red170)、ノバパームレ
ッドHFG( pigment Orange38)、ノバパームレッ
ドHF4B( pigment Red187)、ノバパームオレン
ジHL.HL−70( pigment Orange36)、P.
V.カーミンHF4C( pigment Red185)、ホスタ
バームブラウンHFR( pigment Brown25)、バルカ
ンオレンジ( pigment Orange16)、ピラゾロンオレ
ンジ( pigment Orange13)、ピラゾロンレッド( pi
gmentRed38)が挙げられ、更に縮合アゾ顔料としてク
ロモフタールオレンジ4R(pigment Orange31)、ク
ロモフタールスカーレットR( pigment Red166)、
クロモフタールレッドBR( pigment Red144)等が
挙げられる。
【0016】また、縮合多環系顔料であるアントラキノ
ン顔料としてピランスロンオレンジ( pigment Orange
40)、アントアントロンオレンジ( pigment Orange
168)、ジアントラキノニルレッド( pigment Red1
77)が挙げられ、チオインジゴ系顔料としてチオイン
ジゴマゼンタ( pigment Violet38)、チオインジゴ
バイオレット( pigment Violet36)、チオインジゴ
レッド( pigment Red88)が挙げられ、ペリノン系顔
料としてペリノンオレンジ( pigment Orange43)が
挙げられ、更にペリレン系顔料として、ペリレンレッド
( pigment Red190)、ペリレンバーミリオン( pig
ment Red123)、ペリレンマルーン(pigment Red1
79)、ペリレンスカーレット( pigment Red14
9)、ペリレンレッド( pigment Red178)が挙げら
れ、キナクリドン系顔料としてキナクリドンレッド( p
igment Violet19)、キナクリドンマゼンタ( pigme
nt Red122)、キナクリドンマルーン( pigment Red
206)、キナクリドンスカーレット( pigment Red2
07)が挙げられ、その他、縮合多環顔料としてピロコ
リン系顔料、赤色系フルオルビン系顔料、染付けレーキ
系顔料(水溶性染料+沈殿剤→レーキ化固着)としてロ
ーダミン6Gレーキ( pigment Red 81)等が挙げら
れる。
【0017】シアン系顔料としては、無機系の群青、紺
青、コバルトブルー、セルリアンブルー等が挙げられ、
またフタロシアニン系として、ファーストゲンブル−B
B(pigment Blue 15)、スミトン・シアニン・ブル
ーHB( pigment Blue 15)、シアニンブルー502
0( pigment Blue 15:1)、モナストラルブルーF
BR( pigment Blue 15:2)、パロマーブルーB−
4810( pigment Blue 15:3)、モナストラルブ
ルーFGX( pigment Blue 15:4)、リオノールブ
ルーES( pigment Blue 15:6)、ヘリオゲンブル
ーL6700F( pigment Blue 15:6)、スミカプ
リント・シアニン・ブルーGN−O( pigment Blue 1
5)、ヘリオゲンブルーL7560( pigment Blue 1
6)、ファスト・スカイブルーA−612( pigment B
lue 17)、シアニン・グリーンGB( pigment Green
7)、シアニングリーンS537−2Y( pigment Gre
en36)、スミトン・ファストバイオレットRL( pig
ment Violet23)が挙げられ、また、スレン系顔料で
あるインダントロンブルー(PB−60P,PB−2
2,PB−21,PB−64)、塩基性染料レーキ顔料
であるメチルバイオレット・リン・モリブデン酸レーキ
(PV−3)等が挙げられる。
【0018】また、上記の顔料の表面に樹脂をコーティ
ングしたいわゆる加工顔料と呼ばれる着色剤も同様に使
用することができる。
【0019】また、染料は、熱により溶融、拡散もしく
は昇華して移行する染料であれば良く、特に分散染料が
好ましく用いられる。これらの染料は、約150〜55
0程度の分子量を有するものであり、昇華あるいは溶融
温度、色相、耐光性、樹脂、トナー溶液中での溶解性な
どを考慮して選択され、一般的には、例えばジアリール
メタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メチ
ン系、アゾメチン系、キサンチン系、オキサジン系、ア
ゾおよびアゾ系誘導体、アントラキノン誘導体、キノフ
タロン誘導体、スピロジピラン系、イソドリノスピロピ
ラン系、フルオラン系、ローダミンラクタム系の染料が
好適に用いられる。例えばカラーインデックスで示す
C.I.イエロー51、3、54、79、60、23、
7、141、 C.I.ディスパースブルー24、5
6、14、301、334、165、19、72、8
7、287、154、26 C.I.ディスパースレッ
ド135、146、59、1、73、60、167
C.I.ディスパースバイオレット4、13、26、3
6、56、31 C.I.ソルベントバイオレット13
C.I.ソルベントブラック3 C.I.ソルベント
グリーン3 C.I.ソルベントイエロー56、14、
16、29 C.I.ソルベントブルー70、35、6
3、36、50、49、111、105、97、11
C.I.ソルベントレッド135、81、18、25、
19、23、24、143、146、182などであ
る。
【0020】具体的には、例えば3、3−ジエチルオキ
サシアニンアイオダイド、アストラゾンピンクFG(バ
イエル社製、C.I.48015)、2,2−カルボシ
アニン(C.I.808)、アストラフイロキシンFF
(C.I.148070)、アストラゾンイエロー7G
LL(C.I.ベーシックイエロー21)、アイゼンカ
ロチンイエロー3GLH(保土谷化学製、C.I.48
055)、アイゼンカロチンレッド6BH(C.I.4
8020)、等のモノメチン系、ジメチン系またはトリ
メチン系等のメチン(シアニン)系塩基性染料、オーラ
ミン(C.I.655)等のごときジフェニルメタン系
塩基性染料、マラカイトグリーン(C.I.4200
0)、ブリリアントグレーン(C.I.42040)、
マゼンタ(C.I.42510)、メチルバイオレット
(C.I.42535)、クリスタルバイオレット
(C.I.42555)、メチルグリーン(C.I.6
84)、ビクトリアルブルーB(C.I.44045)
等のトリフェニルメタン系塩基性染料、ピロニンG
(C.I.739)、ローダミンB(C.I.4517
0)、ローダミン6G(C.I.45160)等のキサ
ンテン系塩基性染料、アクリジンイエローG(C.I.
785)、レオニンAL(C.I.46075)、ベン
ゾフラビン(C.I.791)、アフィン(C.I.4
6045)等のアクリジン系塩基性染料、ニュートラル
レッド(C.I.50040)、アストラゾンブルーB
GE/X125%(C.I.51005)、メチレンブ
ルー(C.I.52015)等のキノンイミン系塩基性
染料、その他第4級アミンをもったアントラキノン系塩
基性染料等の塩基性染料類があげられる。これらの染料
は、そのままの状態で、あるいはこれらの染料をアルカ
リ処理した形態で用いることができ、またこれらの染料
の対イオン交換体あるいはロイコ体も用いることができ
る。常態では無色あるいは淡色であるロイコ染料等を使
用する場合は、画像形成シート側に顕色剤を包含させて
おけばよい。更に、これらの分散染料は1成分のみで用
いるのではなく、2種以上を混合した場合でも用いられ
る。とくに混合、溶融された場合、両者がどの様な混合
体を形成するかによっても熱的挙動は大きく異なり、こ
れに伴って蒸気圧も組成比によって特有な変化をするの
で融点温度に低下を起こす場合、活性化エネルギーも小
さくてすみ昇華感度向上をなし得る。
【0021】着色剤の粒径としては、二次凝集状態で、
平均粒径が0.1〜100μmのものを使用することが
でき、湿式現像剤中、0.1重量%〜25重量%、好ま
しくは、0.25重量%〜10重量%とするとよい。
【0022】本発明の湿式現像剤には、必要に応じて、
分散剤、電荷制御剤が添加されてもよい。分散剤として
は、ナフテン酸ジルコニウム、ステアリン酸アルミニウ
ム等の金属石鹸類、レシチン等の天然リン酸エステル
類、脂肪族アミン類、アニオン界面活性剤、カチオン界
面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤等が使
用される。分散剤は、湿式現像剤中、0〜50重量%、
好ましくは0〜0.1重の割合で添加されるとよい。
【0023】また、電荷制御剤としては、ジアルキルス
ルホコハク酸コバルト、ジアルキルスルホコハク酸マン
ガン、ジアルキルスルホコハク酸ジルコニウム、ジアル
キルスルホコハク酸イットリウム、ジアルキルスルホコ
ハク酸ニッケル等のジアルキルスルホコハク酸金属塩、
ナフテン酸マンガン、ナフテン酸カルシウム、ナフテン
酸ジルコニウム、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉄、
ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸クロ
ム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸マグネシウム、オクチ
ル酸マンガン、オクチル酸カルシウム、オクチル酸ジル
コニウム、オクチル酸鉄、オクチル酸鉛、オクチル酸コ
バルト、オクチル酸クロム、オクチル酸亜鉛、オクチル
酸マグネシウム、ドデシル酸マンガン、ドデシル酸カル
シウム、ドデシル酸ジルコニウム、ドデシル酸鉄、ドデ
シル酸鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸クロム、ド
デシル酸亜鉛、ドデシル酸マグネシウム等の金属石鹸、
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン
酸バリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸金属塩、レ
シチン、セハリン等の燐脂質、n−デシルアミン等の有
機アミン類等を好ましく添加できる。添加量は、電荷制
御効果を示す最低限の量でよいが、通常、湿式現像剤中
で0.01重量〜50重量%、好ましくは0.1重量%
〜25重量%である。
【0024】次に、本発明の湿式現像剤における樹脂に
ついて説明する。樹脂としては、着色剤に吸着性を有す
る樹脂であれば、電気絶縁性分散媒に可溶性の樹脂や電
気絶縁性分散媒中に分散するタイプのいずれでもよい。
電気絶縁性分散媒に可溶性の樹脂としては、電気絶縁性
分散媒に溶解するものであれば、いずれでも構わない
が、特に、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート等の長鎖メチレン鎖を有する(メタ)アクリ
レート類(メタクリレート類またはアクリレート類)を
共重合成分として含有する共重合樹脂等が例示される。
【0025】電気絶縁性分散媒に溶解性を有する樹脂と
しては、湿式現像剤中、0.01重量%〜50重量%、
好ましくは、0.1重量%〜25重量%とするとよく、
また、着色剤に対して、25重量%〜50重量%、好ま
しくは、50重量%〜200重量%とするとよい。
【0026】電気絶縁性分散媒に溶解するタイプの樹脂
を使用する時は、電気絶縁性分散媒中に、着色剤、ま
た、必要に応じて電荷調整剤と共に投入された後、ボー
ルミル、アトライター、サンドグラインダー、ケディミ
ル、三本ロール等により分散用ビーズを使用し、微粒子
化、分散処理させられるが、ポリオレフィン系共重合樹
脂粒子は、着色剤が顔料タイプの場合には分散処理後に
添加されるとよく、また着色剤が染料タイプの場合には
分散処理前でも分散処理後にでも添加されてもよい。
【0027】また、電気絶縁性分散媒に分散するタイプ
の樹脂としては、例えばスチレン−ブタジエン共重合樹
脂、スチレン−イソプレン共重合樹脂、スチレン−アク
リロニトリル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂、エチレン−アクリレート共重合樹脂、エチレン−
アクリル酸共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート
共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹
脂、酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合樹脂、ア
クリル酸−メチルメタクリレート共重合樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、2−エチルヘキシルメタク
リレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合
体等の熱可塑性樹脂が挙げられ、ASTMD−1238
で規定されるメルトフローレート(MFR)が1dg/
min〜400dg/min、好ましくは2dg/mi
n〜150dg/minのものが好ましい。このMFR
値の範囲は、重量平均分子量に換算すると約6万〜25
万、好ましくは7万5千〜20万に相当するものが好ま
しい。
【0028】このタイプの樹脂は、電気絶縁性分散媒中
に、着色剤、また、必要に応じて電荷調整剤と共に投入
された後、ボールミル、アトライター、サンドグライン
ダー、ケディミル、三本ロール等により分散用ビーズを
使用し、微粒子化、分散処理させられる。後述するポリ
オレフィン系共重合樹脂粒子は着色剤が顔料タイプの場
合には分散処理後に添加されるとよく、また着色剤が染
料タイプの場合には分散処理前でも分散処理後にでも添
加されてもよい。
【0029】また、電気絶縁性分散媒に分散するタイプ
の樹脂は、次に示すように、造粒工程により粒子化され
て電気絶縁性分散媒中に分散されてもよい。
【0030】以下、電気絶縁性分散媒中に樹脂が造粒工
程により粒子化されて分散する場合について説明する。
【0031】このような樹脂としては、2種以上のモノ
マー成分より成る共重合樹脂であって、電気絶縁性分散
媒との関係が、以下のように規定できるものである。
【0032】(1)共重合樹脂における少なくとも1種
のモノマー成分のみから合成されるホモポリマーの溶解
度パラメータ値(以下、SP値という)δp1 と電気絶
縁性分散媒のSP値δs1 との差Δδ1 が1.0以上、
好ましくは1.5以上であると共に、(2)他の少なく
とも1種のモノマー成分のみから合成されるホモポリマ
ーのSP値δp2 と分散媒のSP値δs1 との差Δδ2
が1.0以下、好ましくは0.5≦Δδ1 ≦1.0の範
囲であり、かつ、(3)Δδ1 とΔδ2 との差Δ(Δδ
1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上、好ましくは1.
0以上となる関係を満たすものである。
【0033】ここで、樹脂のSP値としては分子引力定
数から求める方法、即ち、樹脂分子を構成する各官能基
又は原子団の分子引力定数により求められる値を使用
し、また、溶媒のSP値としては、Hildebrand-Scatcha
rdの溶液理論( J.H.Hildebrand,R.L.Scott,「 The Sol
ubility of Nonelectrolytes」3rd Ed.,Reinhold Publi
shing cop.,New York (1949)、G.Scatchard,Chem.Rev.,
8,321(1931) に基づき分子間の引き合う力を考えて得ら
れるもので、 SP値(δ)=(ΔEv /ΔV1 1/2 (式中、ΔEv :蒸発エネルギー、V1 :分子容、ΔE
v /V1 :凝集エネルギー)で示され、K.L.Hoy,「 J.
Paint Technol.,42,76(1970)に記載されている、25℃
での値を使用する。
【0034】ここで、指標となるホモポリマー及びその
SP値を記載しておく。ポリエチレン(8.1)、ポリ
ブタジエン(8.4)、ポリイソプレン(8.15)、
ポリイソブチレン(7.7)、ポリスチレン(9.
1)、ポリビニルアセテート(9.4)、ポリラウリル
メタクリレート(8.2)、ポリステアリルメタクリレ
ート(8.2)、ポリイソボニルメタクリレート(8.
2)、ポリ−t−ブチルメタクリレート(8.2)、ポ
リエチルメタクリレート(9.1)、ポリメチルメタク
リレート(9.3)、ポリメチルアクリレート(9.
7)、ポリエチルアクリレート(9.2)、ポリ{2−
エチルヘキシルメタクリレート}( )、ポリ{2
−ヒドロキシエチルメタクリレート}( )。
【0035】電気絶縁性分散媒としては、n−ヘキサン
(7.3)、n−ヘプタン(7.5)、n−オクタン
(7.5)、ノナン(7.6)、デカン(7.7)、ド
デカン(7.9)、シクロヘキサン(8.2)、パーク
ロロエチレン(9.3)、トリクロロエタン(9.
9)、また、エクソン社製のアイソパーG、アイソパー
H、アイソパーL、アイソパーC、アイソパーE、アイ
ソパーM、アイソパーV等は7.0〜7.3。
【0036】一般に、SP値は物質同士の相溶性、非相
溶性を示すものとして知られているが、樹脂とその溶媒
との関係においては、SP値により樹脂のその溶媒に対
する溶解性の程度を示すことができ、両者のSP値の差
が小さければ、樹脂のその溶媒に対する溶解性が大き
く、その差が大きければ溶解性が小さく、不溶性となる
ことを示すものである。
【0037】また、比較的希薄な状態で樹脂をその良溶
媒中に溶解させた後、その溶液を貧溶媒中に添加し、良
溶媒を除去する操作を行なうと樹脂粒子を析出させるこ
とができるが、これは、良溶媒中では単分子状で、かつ
分子鎖が伸びた状態で存在していた樹脂が、貧溶媒中で
は分子鎖が縮まり、粒子化し、析出するに至るものと考
えることができる。従って、貧溶媒として、樹脂が膨潤
する程度のSP値の差を有する溶媒とするか、また、S
P値の差が大きく、樹脂が完全に不溶性の溶媒とするか
により、溶媒中での粒子の状態が相違する。
【0038】樹脂とその溶媒との間には、このような一
般的な関係があるが、本発明者等は、樹脂として共重合
樹脂を使用し、その粒子を特定のSP値を有する溶媒中
に存在させると、共重合樹脂におけるモノマー構成の割
合が変化するにつれて、析出する樹脂粒子の粒径が比例
して変化することを実験的に見出した。
【0039】また、その法則性を検討する中で、少なく
とも2種以上のモノマー成分からなる共重合樹脂を、そ
の少なくとも1種のモノマー成分のみから構成されるホ
モポリマーと、他の少なくとも1種のモノマー成分のみ
から構成されるホモポリマーとからなるものと見做すこ
とができ、それぞれのホモポリマーの溶媒に対する溶解
性から、溶媒中における共重合樹脂の溶解状態を規定し
うるものであり、上述した共重合樹脂と電気絶縁性分散
媒とのSP値との関係において、電気絶縁性分散媒中に
おいてポリオレフィン系共重合樹脂粒子は、(1)で規
定される溶媒に対する不溶部分と、その不溶部分を包
む、上記の(2)で規定される溶解又は膨潤部分とから
なる外縁部分を有するものとできる。これにより、分散
媒との表面親和性により粒子濃度を高くしても、ゲル
化、凝集、沈澱等が生じることがなく、分散安定性に優
れるものとできる。
【0040】重合単位が3成分以上からなる共重合樹脂
粒子の場合には、第3成分が分散媒のSP値との関係で
溶解または不溶性部分を形成する各成分のいずれか一方
と同様のSP値を与えるものであれば、それと同等の成
分として見做してよく、また、分散媒のSP値との関係
で、SP値がそれぞれ相違する場合は、分散媒のSP値
との差の一番大きいものと一番小さいものを選択すると
よい。
【0041】分散するタイプの樹脂としては、粒径が
0.1μm〜100μmの範囲内の粒子に調整されると
よい。また、湿式現像剤中、0.01重量%〜80重量
%、好ましくは0.1重量%〜50重量%の割合で含有
させるとよい。また、着色剤に対して、25重量%〜3
00重量%、好ましくは、50重量%〜200重量%と
するとよい。
【0042】次に、樹脂の造粒工程としては、(A)共
重合樹脂を、溶媒に溶解する工程、(B)共重合樹脂を
溶解した溶液を、着色剤の存在下、又は非存在下で分散
媒と混合して共重合樹脂粒子を造粒する工程、(C)溶
媒を除去する工程とからなる。(A)の工程において使
用される溶媒としては、共重合樹脂を室温(25℃)で
溶解することができるものであり、少なくとも1種のモ
ノマー成分のみから構成されるホモポリマーのSP値δ
1 、及び他の少なくとも1種のモノマー成分のみから
構成されるホモポリマーのSP値δp2 のいずれとも類
似するSP値を有する溶媒が好ましい。この場合、構成
成分によっては溶解または膨潤状態とはならず、不溶状
態にあるとしても、単分子鎖の分散状態が良好であれば
よい。
【0043】このような溶媒(SP値)としては、下記
のものが挙げられ、SP値との関係で適宜選択して使用
するとよい。
【0044】シクロヘキサン(8.2)、酢酸セロソル
ブ(9.4)、トルエン(8.9)、テトラヒドロフラ
ン(9.1)、メチルエチルケトン(9.5)、シクロ
ヘキサノン(10.4)、アセトン(9.6)、ジオキ
サン(10.1)、エチルセロソルブ(10.7)、シ
クロヘキサノール(11.4)、メチルセロソルブ(1
1.7)、イソプロピルアルコール(11.4)、エタ
ノール(12.8)、メタノール(14.5)が挙げら
れる。
【0045】また、分散剤を溶液中に0.3重量%〜
0.5重量%の範囲で含有させておくと、樹脂の分散状
態を良好なものとでき、また、共重合樹脂の溶媒に対す
る溶解量は任意とすることができるが、樹脂比率が高す
ぎると樹脂粒子の析出工程において樹脂粒子が相互に接
触し、ゲル状の塊となる恐れがあるので、1〜80重量
%、好ましくは5〜10重量%の希薄溶液の状態とする
とよい。
【0046】次に、(B)の造粒工程において、(A)
で調製した溶液は、共重合樹脂と上記(1)〜(3)の
関係を有する電気絶縁性分散媒と混合される。
【0047】また、この段階で、必要に応じて着色剤を
樹脂溶液中、または分散媒中に添加し、着色剤の存在下
で樹脂を造粒させると、共重合樹脂粒子中に顔料を包含
させることができる。その際、溶液中に分散した樹脂分
子鎖は、貧溶媒である分散媒中に添加されることによ
り、着色剤を包み込む形で絡まり合い粒子形成がなされ
るものであり、着色剤を包み込んだ樹脂粒子表面は、共
重合樹脂における溶解、または膨潤部分となるもので、
着色剤を含有させても、着色剤同士の接触を生じなく、
かつ分散安定性に優れるものとできるものである。
【0048】(C)工程では、樹脂溶液を調製するのに
使用した溶媒を、デカンテーション、エバポレーター等
により除去するのが、造粒性の観点から好ましい。ま
た、樹脂粒子の粒径を調整するために、ボールミル、ア
トライター、サンドグラインダー、ケディミル、三本ロ
ール等を使用して更に微粒子化してもよい。
【0049】後述するポリオレフィン系共重合樹脂粒子
は、樹脂粒子の造粒工程後に添加されるとよいが、樹脂
粒子の粒径を調整するために分散処理する場合には、着
色剤が顔料タイプの場合には分散処理後に添加されると
よく、また着色剤が染料タイプの場合には分散処理前で
も分散処理後にでも添加されてもよい。
【0050】電気絶縁性分散媒に分散する樹脂として
は、湿式現像中、0.01重量%〜80重量%、好まし
くは、0.1重量%〜50重量%とするとよく、また、
着色剤に対して、25重量%〜300重量%、好ましく
は、50重量%〜200重量%とするとよい。
【0051】次に、ポリオレフィン系共重合樹脂粒子に
ついて説明する。ポリオレフィン系共重合樹脂粒子は、
トナー粒子に分散性と、造膜性を与え、現像後の画像に
対して、充分な定着性を与えることを目的として添加さ
れる。
【0052】このような樹脂としては、カルボキシル基
またはエステル基を有するモノマーとオレフィンモノマ
ーとの少なくとも2種以上のモノマー成分より成る共重
合樹脂であって、電気絶縁性分散媒との関係が、以下の
ように規定できるものである。
【0053】(一)共重合樹脂におけるカルボキシル基
またはエステル基を有するモノマー成分のみから合成さ
れるホモポリマーの溶解度パラメータ値(以下、SP値
という)δp1 と電気絶縁性分散媒のSP値δs1 との
差Δδ1 が1.0以上、好ましくは1.5以上であると
共に、(二)オレフィン成分のみから合成されるホモポ
リマーのSP値δp2 と分散媒のSP値δs1 との差Δ
δ2 が1.0以下、好ましくは0.5≦Δδ1 ≦1.0
の範囲であり、かつ、(三)Δδ1 とΔδ2 との差Δ
(Δδ1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上、好ましく
は1.0以上となる関係を満たすものである。
【0054】この(一)〜(三)の関係は、上述した
(1)〜(3)の関係と同様であり、上述した共重合樹
脂と電気絶縁性分散媒とのSP値との関係において、電
気絶縁性分散媒中においてポリオレフィン系共重合樹脂
粒子は、(一)で規定される溶媒に対する不溶部分と、
その不溶部分を包む、上記の(二)で規定される溶解又
は膨潤部分とからなる外縁部分を有するものとできる。
即ち、ポリオレフィン系共重合樹脂粒子は、カルボキシ
ル基またはエステル基を有するモノマー成分のみから構
成される部分を電気絶縁性分散媒に不溶な核とし、ポリ
オレフィン系成分を分散媒との親和性を有する外縁部と
するものであり、分散媒との表面親和性により粒子濃度
を高くしても、ゲル化、凝集、沈澱等が生じることがな
く、分散安定性に優れると共に、造膜性に優れ、現像後
の画像に対して充分な定着性を与えることを可能とす
る。
【0055】ポリオレフィン系共重合樹脂としては、例
えばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アク
リレート共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹
脂、エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂、エチレ
ン−エチルアクリレート共重合樹脂等が例示され、AS
TM D−1238で規定されるメルトフローレート
(MFR)が1dg/min〜400dg/min、好
ましくは2dg/min〜150dg/minのものが
好ましい。このMFR値の範囲は、重量平均分子量に換
算すると約6万〜25万、好ましくは7万5千〜20万
に相当する。また、共重合樹脂における、分散媒に対し
て溶解、又は膨潤部分を形成すると見做される重合単位
と分散媒に対して不溶部分を形成すると見做される重合
単位との割合は、重量比で95/5〜5/95、好まし
くは85/15〜15/85の割合とするのがよい。
【0056】好ましくは、エチレン−酢酸ビニル共重合
体であり、商品名で挙げると、東ソー (株)製ウルトラ
セン・シリーズ、例えば510X,515F,530,537,537L,537S,
525,520F, 540,540F,541,541L,625,630,630F,682,627,6
31,633,680,681,635,634,710,720,722,725,751,750,760
等、住友化学工業 (株)製スミテート・シリーズ、例え
ばDD-10,HA-20,HC-10,HE-10,KA-10,KA-20,KA-31,KC-10,
KE-10,MB-11,RB-11 等、三井・デュポンポリケミカル
(株)製エバフレックス・シリーズ、例えば45X,Y-W,15
0,210,220,250,260,310,360,410,420,450,460,550,560
等、日本合成工業(株)ソアグレン・シリーズ、例えば
BH,CH,CI,DH等、同ソアレックスシリーズ、例えば RB
H,RCH,RDH等、武田薬品工業(株)デュミラン・シリー
ズ、例えばデュミランD-219 、D-229 、D-251S、C-228
0、C-2270、C-1590、C-1570、C-1550等が挙げられる。
また、三菱油化 (株)製ユカロンーエバ、米国デュポン
社製エルパックス等を使用できる。
【0057】その他、ポリオレフィン系樹脂を変性しカ
ルボキシル基を導入したもの、一例を商品名で挙げる
と、日本石油化学 (株)製Nポリマー、東燃石油化学
(株)製東燃CMP−HAシリーズ、三菱油化 (株)製
MODIC、製鉄化学工業 (株)製ザイクセン、三井東
圧化学 (株)製ロンプライ、三井石油化学工業 (株)製
アドマー等、また、エチレンとアクリル酸との共重合
体、商品名で挙げるとダウケミカル社製ダウEAAコポ
リマー、三菱油化(株)ユカロンEAA、三井・デュポ
ンポリケミカル(株)ニュクレル、住友化学(株)アク
リフト等、更に、エチレンとアクリル酸又はメタアクリ
ル酸との共重合体、或いは更にそれらを架橋させたいわ
ゆるアイオノマー、商品名で挙げると米国デュポン社製
サーリン、三井・デュポンポリケミカル (株)製ハイミ
ラン、旭化成(株)製コーボレンラテックス等、BAS
F社製EVA1ワックス添加、また、エチレンと酢酸ビ
ニルとの共重合体の部分ケン化物、商品名で挙げると、
武田薬品工業 (株)製デュミラン等、エチレンとアクリ
ル酸エステルとの共重合体、商品名で挙げると日本ユニ
カー (株)製DPD−6169等、更に、カルボキシル
性のカルボニル基を含有するポリオレフィン系樹脂等を
挙げることができ、これらの樹脂を1種もしくは2種以
上を混ぜて使用することができる。
【0058】ポリオレフィン系共重合樹脂粒子の粒径と
しては、通常、0.1μm〜100μmの範囲内で適宜
調整され、着色剤と樹脂の合計量100重量部に対し
て、1重量部〜50重量部、好ましくは5重量部〜30
重量部の割合で添加されるとよい。50重量部を越える
と帯電特性が変化してしまい、目的とする現像特性が得
られず、また、1重量部より少ないと十分な定着性が得
られない。
【0059】また、湿式現像剤中における着色剤、樹脂
及びポリオレフィン系共重合樹脂粒子の合計の含有割合
は、0.01重量%〜80重量%、好ましくは0.1重
量%〜50重量%とするのがよい。
【0060】ポリオレフィン系共重合樹脂粒子の製造方
法としては、(A′)ポリオレフィン系共重合樹脂を溶
解しうる溶媒と混合し、樹脂を溶解する工程、(B′)
溶液を、電気絶縁性分散媒と混合して樹脂粒子を造粒す
る工程、(C′)溶媒を除去する工程とからなり、溶
媒、電気絶縁性分散媒等については上述した(A)〜
(C)工程で記載した事項が援用される。
【0061】このようにして作製されたポリオレフィン
系共重合樹脂粒子は、電気絶縁性分散媒における分散液
の状態で使用に供せられる。
【0062】本発明の湿式現像剤は、湿式現像剤中にポ
リオレフィン系共重合樹脂粒子を添加することによっ
て、トナー粒子の表面をポリオレフィン系共重合樹脂に
より連続皮膜を形成することが可能となり、その結果、
現像性と共に画像の定着性が飛躍的に向上させることが
できる。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。な
お、実施例中の「部」は重量部、「%」は重量%を示
す。
【0064】 (実施例1) ・2−エチルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共 重合樹脂{2−エチルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリ レート(重量比)=80/20} ・・・1.25部 ・カーボンブラック{三菱化学(株)製、MA−100}・・・1.25部 ・ナフテン酸ジルコニウム{日本化学産業(株)製造、ニッカナフテックスZr } ・・・1.25部 からなる組成物3.75gをテトラヒドロフラン30g
中に溶解した後、超音波ホモジナイザー{日本精機製作
所(株)製、US−300T}を使用して室温にて分散
させた。
【0065】次いで、得られた分散液を室温のアイソパ
ーG(エクソン社製)180g中に超音波ホモジナイザ
ーを照射しながら添加し、造粒させた後、エバポレータ
ーを使用してテトラヒドロフランのみを除去し、再度、
超音波ホモジナイザーを照射し、着色剤を包含した樹脂
粒子分散液を得た。
【0066】一方、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
{商品名EVAFLEX260、エチレン/酢酸ビニル
(重量比)=72/28、三井・デュポンポリケミカル
(株)社製}5.0gをテトラヒドロフラン30g中に
溶解した後、上記と同様に分散処理し、更にアイソパー
G245gで溶解置換し、造粒し、ポリオレフィン系共
重合樹脂粒子分散液(a)を得た。
【0067】上記で得た着色剤を包含した樹脂粒子分散
液と樹脂微粒子分散液(a)6.25gを混合し、更
に、アイソパーG180gを加えて希釈し、均一分散さ
せ、トナー濃度約1重量%に調整し、本発明の湿式現像
剤を調製した。
【0068】(現像工程)静電記録紙(DScanセイ
コー電子(株)製、セイデンプロッターEP−4010
用)上に、表面電荷−150V〜−20Vまでの種々の
静電パターンを形成させた後、上記で調製した湿式現像
剤を使用し、ローラ現像機により現像印刷を行い画像を
得た。
【0069】画像特性の基準として特にハイライト部の
ザラツキに注目した。○はハイライト部にザラツキのな
い滑らかな画像、×はハイライト部にザラツキがあるこ
とを示す。
【0070】(定着性評価)画像表面にステンレス製の
字消し板を当て、その上からプラスチック製の消しゴム
により均一な力で3回スクラッチし、テスト前後の画像
濃度を測定することでテスト後の画像の残存率(%)に
より比較、評価した。
【0071】残存率(%)=テスト後の濃度/テスト前
の濃度×100 それぞれの評価結果について、表1に示す。定着性評価
の結果、二重丸は残存率が90%以上のもの、○は80
%以上のもの、△は50〜80%のもの、×は50%未
満であるものを示す。
【0072】(実施例2)EVAFLEX450{エチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂(重量比=81/19)、
三井デュポンポリケミカル(株)社製}5.0gをテト
ラヒドロフラン30g中に溶解した後、実施例1同様に
分散処理し、更に、アイソパーG245gで溶媒置換し
造粒し、ポリオレフィン系共重合樹脂粒子分散液(b)
を得た。
【0073】実施例1において、分散液(a)を分散液
(b)に変えた以外は同様な方法により、本発明の湿式
現像剤を得た。実施例1と同様にして画像出力、及び定
着性評価を行った。結果を同じく表1に示す。
【0074】〔実施例3〕レクスパールRB5200
{エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂(重量比=
80/20}、日本石油化学(株)社製}5.0gをテ
トラヒドロフラン30g中に溶解した後、実施例1と同
様に分散処理し、更に、アイソパーG245gで溶媒置
換し、造粒し、ポリオレフィン系共重合樹脂粒子分散液
(c)を得た。
【0075】実施例1における分散液(a)を分散液
(c)に変えた以外は実施例1と同様な方法により、本
発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同様にして画像出
力及び定着性評価を行った。結果を同じく表1に示す。
【0076】(実施例4)EVAGLEX、EEA A
−707{エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂
(重量比=83/17)、三井・デュポンポリケミカル
(株)社製}5.0gをテトラヒドロフラン30g中に
溶解した後、実施例1同様に分散処理し、更に、アイソ
パーG245gで溶媒置換し、造粒し、ポリオレフィン
系共重合樹脂粒子分散液(d)を得た。
【0077】実施例1における分散液(a)を分散液
(d)に変えた以外は実施例1と同様な方法により、本
発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同様にして画像の
定着性評価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0078】 (実施例5) ・2−エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合樹脂{2− エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(重量比)=80/20 } ・・・4.0部 ・分散染料(日本化薬(株)製、カヤセットレッドB)・・・4.0部 ・ナフテン酸ジルコニウム(日本化学産業(株)製、ニッカナフテックスZr) ・・・2.0部 ・イソパラフィン系炭化水素 アイソパーG(エクソン社製) ・・・40.0部 から成る組成物をペイントシェーカー(レッドデビル社
製 RC−500)及び分散用ガラスビーズを使用して
均一分散し、マスターバッチ・トナーを得た。
【0079】このマスターバッチ・トナー150gに、
実施例1で得た分散液(a)を20g添加した後、アイ
ソパーG700gで希釈、分散処理し、昇華捺染可能な
本発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同様にして画像
出力、および定着性評価を行った。結果を表1に示す。
【0080】 (実施例6) ・2−エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合樹脂{2− エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(重量比)=80/20 } ・・・4.0部 ・分散染料{日本化薬(株)製、カヤセットレッドB}・・・4.0部 ・ナフテン酸ジルコニウム(日本化学産業(株)製、ニッカナフテックスZr) ・・・2.0部 ・イソパラフィン系炭化水素 アイソパーG(エクソン社製) ・・・20.0部 ・ポリオレフィン系共重合樹脂粒子分散液(a) ・・・20.0部 から成る組成物をペイントシェーカー(レッドデビル社
製造RC−500)および分散用ガラスビーズを使用し
て均一分散し、マスターバッチ・トナーを得た。
【0081】このマスターバッチ・トナー50gをアイ
ソパーG720gで希釈、分散処理し、昇華捺染可能な
本発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同様にして画像
出力、および定着性評価を行った。結果を表1に示す。
【0082】(実施例7)実施例5で調製したマスター
バッチ・トナー150gに実施例2における分散液
(b)を20g添加した後、アイソパーG700gで希
釈、分散処理し、昇華捺染可能な本発明の湿式現像剤を
得た。実施例1と同様にして画像出力、および定着性評
価を行った。結果を表1に示す。
【0083】 (実施例8) ・2−エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合樹脂{2− エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(重量比)=80/20 } ・・・4.0部 ・分散染料{日本化薬(株)製、カヤセットレッドB}・・・4.0部 ・ナフテン酸ジルコニウム(日本化学産業(株)製、ニッカナフテックスZr) ・・・2.0部 ・イソパラフィン系炭化水素 アイソパーG(エクソン社製) ・・・20.0部 ・ポリオレフィン系共重合樹脂粒子分散液(b) ・・・20.0部 からなる組成物をペイントシェーカー(レッドデビル社
製 RC−500)および分散用ガラスビーズを使用し
て均一分散し、マスターバッチ・トナーを得た。
【0084】このマスターバッチ・トナー50gをアイ
ソパーG720gで希釈、分散処理し、昇華捺染可能な
本発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同様にして画像
出力および定着性評価を行った。結果を表1に示す。
【0085】(実施例9)実施例5で調製したマスター
バッチ・トナー150gに実施例3で調製したポリオレ
フィン系共重合樹脂粒子分散液(c)を20g添加した
後、アイソパーG700gで希釈、分散処理し、昇華捺
染可能な本発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同様に
して画像出力および定着性評価を行った。結果を表1に
示す。
【0086】 (実施例10) ・2−エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合樹脂{2− エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(重量比)=80/20 } ・・・4.0部 ・分散染料(日本化薬(株)製、カヤセットレッドB)・・・4.0部 ・ナフテン酸ジルコニウム(日本化学産業(株)製、ニッカナフテックスZr) ・・・2.0部 ・イソパラフィン系炭化水素 アイソパーG(エクソン社製) ・・・20.0部 ・ポリオレフィン系共重合樹脂粒子分散液(c) ・・・20.0部 からなる組成物をペイントシェーカー(レッドデビル社
製 RC−500)および分散用ガラスビーズを使用し
て均一分散し、マスターバッチ・トナーを得た。
【0087】このマスターバッチ・トナー50gをアイ
ソパーG720gで希釈、分散処理し、昇華捺染可能な
本発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同様にして画像
出力および定着性評価を行った。結果を表1に示す。
【0088】(実施例11)実施例5で調製したマスタ
ーバッチ・トナー150gに、実施例4で調製したポリ
オレフィン系共重合樹脂粒子分散液(d)を20g添加
した後、アイソパーG700gで希釈、分散処理し、昇
華捺染可能な本発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同
様にして画像出力および定着性評価を行った。結果を表
1に示す。
【0089】 (実施例12) ・2−エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合樹脂{2− エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(重量比)=80/20 } ・・・4.0部 ・分散染料{日本化薬(株)製、カヤセットレッドB} ・・・4.0部 ・ナフテン酸ジルコニウム{日本化学産業(株)製、ニッカナフテックスZr} ・・・2.0部 ・イソパラフィン系炭化水素 アイソパーG(エクソン社製) ・・・20.0部 ・ポリオレフィン系共重合樹脂粒子分散液(d) ・・・20.0部 からなる組成物をペイントシェーカー(レッドデビル社
製 RC−500)および分散用ガラスビーズを使用し
て均一分散し、マスターバッチ・トナーを得た。
【0090】このマスターバッチ・トナー50gをアイ
ソパーG720gで希釈、分散処理し、昇華捺染可能な
本発明の湿式現像剤を得た。実施例1と同様にして画像
出力および定着性評価を行った。結果を表1に示す。
【0091】(比較例1)実施例1で調製した着色剤を
包含した樹脂粒子分散液を、樹脂粒子分散液(a)を添
加せずに、アイソパーGのみで希釈した他は、実施例1
と同様にして湿式現像剤とした。画像出力、および定着
性評価を行った結果を同じく表1に示す。
【0092】(比較例2)実施例5で作製したマスター
バッチ・トナーに樹脂粒子分散液(a)を添加せずに、
アイソパーGのみで希釈、分散した。その他は、実施例
1と同様にして湿式現像剤を得た。画像出力および定着
性評価を行った結果を同じく表1に示す。
【0093】(比較例3)実施例1で作製した着色剤を
包含した樹脂粒子分散液を、ポリ2−エチルヘキシルメ
タクリレートの2重量%アイソパーG溶液720gで希
釈した他は、実施例1と同様にして湿式現像剤を得た。
定着性評価、トナー特性評価を行った結果を同じく表1
に示す。
【0094】(比較例4)実施例5で作製したマスター
バッチ・トナーをポリ2−エチルヘキシルメタクリレー
トの2重量%アイソパーG溶液720gで希釈した他
は、実施例1と同様にして湿式現像剤を得た。画像出力
および定着性評価を行った結果を同じく表1に示す。
【0095】(比較例5)クレイトンD1112{スチ
レン−イソプレン共重合樹脂(重量比=14/86)、
シェルジャパン(株)社製}5.0gをテトラヒドロフ
ラン30gに溶解した後、更に、アイソパーG245g
で溶媒置換して造粒させ、ポリオレフィン系共重合樹脂
粒子分散液(e)を得た。
【0096】実施例1で調製した樹脂粒子分散液(a)
を樹脂粒子分散液(e)に変えた以外は実施例1と同様
な方法により、湿式現像剤を得た。実施例1と同様にし
て画像出力および定着性評価を行った。結果を同じく表
1に示す。
【0097】(比較例6)クレイトンD1112{スチ
レン−イソプレン共重合樹脂(重量比=14/86)、
シェルジャパン(株)社製}5.0gをテトラヒドロフ
ラン30gに溶解した後、アイソパーG245gで溶媒
置換して造粒させ、ポリオレフィン系共重合樹脂粒子分
散液(e)を得た。
【0098】実施例5における樹脂粒子分散液(a)を
樹脂粒子分散液(e)に変えた以外は実施例5と同様の
方法により、湿式現像剤を得た。実施例1と同様にして
画像出力および定着性評価を行った。結果を同じく表1
に示す。
【0099】
【表1】
【0100】
【発明の効果】本発明の湿式現像剤は、現像性と共に画
像の定着性に優れるものであり、ポリオレフィン系共重
合樹脂粒子を、特定のものとすることにより、分散安定
性に優れるものとでき、又、トナー粒子の分散安定性も
より優れたものとなしうるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも電気絶縁性分散媒、着色剤及
    び樹脂からなる湿式現像剤において、該湿式現像剤を構
    成する樹脂とは別にカルボキシル基またはエステル基を
    有するポリオレフィン系共重合樹脂粒子を含有し、該ポ
    リオレフィン系共重合樹脂粒子が、該共重合樹脂を構成
    する少なくとも1種のカルボキシル基またはエステル基
    を有するモノマー成分のみから構成されるホモポリマー
    の溶解度パラメーター値δp1 と電気絶縁性分散媒の溶
    解度パラメーター値δs1 との差Δδ1 が1.0以上で
    あると共に、該共重合樹脂を構成するオレフィン成分の
    みから構成されるホモポリマーの溶解度パラメーター値
    δp2 と電気絶縁性分散媒の溶解度パラメーター値δs
    1 との差Δδ2 が1.0以下であり、かつΔδ1とΔδ
    2 との差Δ(Δδ1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上
    の関係を有するものであり、電気絶縁性分散媒に不溶又
    は膨潤する核部分と、該核部分を包み、かつ電気絶縁性
    分散媒に膨潤又は溶解する外縁部分とからなる状態で分
    散するものであることを特徴とする湿式現像剤。
  2. 【請求項2】 樹脂が共重合樹脂粒子であり、該共重合
    樹脂を構成する少なくとも1種のモノマー成分のみから
    構成されるホモポリマーの溶解度パラメーター値δp1
    と電気絶縁性分散媒の溶解度パラメーター値δs1 との
    差Δδ1 が1.0以上であると共に、該共重合樹脂を構
    成する他のモノマー成分のみから構成されるホモポリマ
    ーの溶解度パラメーター値δp2 と電気絶縁性分散媒の
    溶解度パラメーター値δs1 との差Δδ2 が1.0以下
    であり、かつΔδ1 とΔδ2 との差Δ(Δδ1 −Δ
    δ2 )が少なくとも0.5以上の関係を有するものであ
    り、電気絶縁性分散媒に不溶又は膨潤する核部分と、該
    核部分を包み、かつ電気絶縁性分散媒に膨潤又は溶解す
    る外縁部分とからなる状態で分散するものであることを
    特徴とする請求項1記載の湿式現像剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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