JP3229646B2 - 湿式トナー及びその製造方法 - Google Patents

湿式トナー及びその製造方法

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JP3229646B2
JP3229646B2 JP09776792A JP9776792A JP3229646B2 JP 3229646 B2 JP3229646 B2 JP 3229646B2 JP 09776792 A JP09776792 A JP 09776792A JP 9776792 A JP9776792 A JP 9776792A JP 3229646 B2 JP3229646 B2 JP 3229646B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿式トナー及びその製造
方法に関し、特にカルボキシル基又はエステル基を有す
るオレフィン系樹脂粒子を電気絶縁性液体中に分散する
と共にポリヒドロキシカルボン酸エステルを電気絶縁性
液体中に溶解してなる湿式トナーであって、電子写真
用、静電印刷用、情報記録用として適した湿式トナー及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真方法を用いて平版印刷
版の画線部を形成する方法は、軽印刷分野において、よ
く知られている。この方法は、一般に、導電処理紙表面
に光導電性酸化亜鉛粉末をバインダー樹脂と共に塗工し
て作製した酸化亜鉛マスターペーパーを帯電させ、像露
光した後に、電子写真用トナーで現像後、定着し、更に
非画線部の親水処理を行なうことにより平版印刷版を得
る方法である。
【0003】従来、この種の電子写真用トナーとして使
用される湿式トナーは、電気絶縁性液体とそれに分散し
た粒径0.1〜1μmの着色剤粒子とからなり、該電気
絶縁性液体中に着色剤粒子の分散、定着、荷電制御を目
的とした樹脂を溶解させたものが使用されている。
【0004】この種の湿式トナーは、着色剤粒子の粒径
が小さいため解像性に優れるという長所を有するが、ト
ナーの定着が溶媒中に溶解した樹脂の乾燥固着によるた
め刷版基板との接着性が悪く、更に画線部自体の凝集力
が小さいため、印刷中に刷版の画線部がとれやすく、耐
刷力に弱いという欠点がある。
【0005】また、樹脂粒子を分散させた湿式トナーに
おいて、その樹脂粒子中にヒドロキシカルボン酸を分散
させ、トナー物性を改良したとする特開昭63−243
966号が知られているが、画像濃度、画質、流れ、カ
ブリ等のトナー物性に関し、いまだ充分とはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂粒子を
粉砕媒体を使用することなく分散処理するだけでサブミ
クロン単位でかつその粒径分布の狭いものとでき、また
画像濃度、画質、流れ、カブリ等のトナー物性がより改
良され、また優れた負荷電性を有する湿式トナーの提供
および該湿式トナーの簡便な製造方法の提供を課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の湿式トナーは、
着色剤を添加したカルボキシル基又はエステル基を有す
るオレフィン系樹脂粒子(以下、オレフィン系樹脂とも
いう)と液状脂肪族炭化水素とからなる湿式トナーにお
いて、ヒドロキシカルボン酸エステルをモノマーとする
3〜10量体のポリヒドロキシカルボン酸エステルを前
記オレフィン系樹脂重量あたり0.01重量%〜200
重量%の割合で存在させると共に液状脂肪族炭化水素と
相溶性を有する負電荷制御剤を存在させることを特徴と
する。
【0008】本発明の湿式トナーの製造方法は、オレフ
ィン系樹脂を加温下で液状脂肪族炭化水素と混合すると
共に、それとは別に着色剤を液状脂肪族炭化水素中に混
合させた後、該着色剤分散液を前記樹脂分散液中に添加
して加温下混合し、次いで冷却した後、混合分散工程に
付して湿式トナーを製造するにあたり、その製造工程中
においてヒドロキシカルボン酸エステルをモノマーとす
る3〜10量体のポリヒドロキシカルボン酸エステルを
前記オレフィン系樹脂重量あたり0.01重量%〜20
0重量%の割合で存在させると共に液状脂肪族炭化水素
と相溶性を有する負電荷制御剤を存在させることを特徴
とする。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】電気絶縁性液体である液状の脂肪族炭化水
素は、1010Ω・cm以上の体積抵抗を有し、湿式トナー
における電気絶縁性を高めることを目的として使用され
るものであり、また、湿式トナー成分に対する溶解力が
比較的小さいことが要求され、これにより湿式トナーと
しての劣化が防止される。
【0011】液状の脂肪族炭化水素としては、液状のn
−パラフィン系炭化水素、iso−パラフィン系炭化水
素、またはその混合物、ハロゲン化脂肪族炭化水素等が
挙げられる。特に好ましくは分岐鎖脂肪族炭化水素であ
り、例えばエクソン社製のアイソパーG、アイソパー
H、アイソパーK、アイソパーL、アイソパーM、アイ
ソパーV等を使用することが好ましい。これらは、カル
ボキシル基又はエステル基を有するオレフィン系樹脂に
対して殆ど溶解性を有しないものであり、例えばアイソ
パーHに対する樹脂の溶解性は、25℃と65℃での溶
解度差が0.001g/溶媒ml以下である。また、液状
脂肪族炭化水素に対するオレフィン系樹脂の割合は、オ
レフィン系樹脂を液状脂肪族炭化水素中に加温条件下で
混合分散させる際に流動状となる範囲とするとよい。
【0012】また、液状脂肪族炭化水素は湿式トナー固
型分の全重量を基準に0.01〜80重量%、好ましく
は0.1〜50重量%存在させるとよく、湿式トナー保
存時には、この固型分濃度で濃縮された状態で保存する
のが経時変化がなく好ましい。現像時における湿式トナ
ーとしては、固型分濃度が0.5〜2重量%となるよう
に液状脂肪族炭化水素で希釈して使用するとよく、これ
により、好ましい印刷物が得られる。
【0013】次に、オレフィン系樹脂としては、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体としては、商品名で挙げると、東洋曹達工
業 (株)製ウルトラセン・シリーズ、例えば510X,515F,
530,537,537L,537S,525,520F, 540,540F,541,541L,625,
630,630F,682,627,631,633,680,681,635,634,710,720,7
22,725,751,750,760等、住友化学工業 (株)製スミテー
ト・シリーズ、例えばDD-10,HA-20,HC-10,HE-10,KA-10,
KA-20,KA-31,KC-10,KE-10,MB-11,RB-11 等、三井デュポ
ンケミカル (株)製エバフレックス・シリーズ、例えば
45X,Y-W,150,210,220,250,260,310,360,410,420,450,46
0,550,560 等、日本合成工業(株)ソアグレン・シリー
ズ、例えば BH,CH,CI,DH等、同ソアレックスシリーズ、
例えば RBH,RCH,RDH等、武田薬品工業(株)デュミラン
・シリーズ、例えばデュミランD-219 、D-229 、D-251
S、C-2280、C-2270、C-1590、C-1570、C-1550等が挙げ
られる。また、三菱油化 (株)製ユカロン−エバ、米国
デュポン社製エルパックス等を使用できる。
【0014】その他、ポリオレフィン樹脂を変性しカル
ボキシル基を導入したもの、一例を商品名で挙げると、
日本石油化学 (株)製Nポリマー、東燃石油化学 (株)
製東燃CMP−HAシリーズ、三菱油化 (株)製MOD
IC、製鉄化学工業 (株)製ザイクセン、三井東圧化学
(株)製ロンプライ、三井石油化学工業 (株)製アドマ
ー等、また、エチレンとアクリル酸との共重合体、商品
名で挙げるとダウケミカル社製ダウEAAコポリマー、
三菱油化(株)ユカロンEAA、三井デュポンケミカル
(株)ニュクレル、住友化学(株)アクリフト等、更
に、エチレンとアクリル酸又はメタアクリル酸との共重
合体、或いは更にそれらを架橋させた所謂アイオノマ
ー、商品名で挙げると米国デュポン社製サーリン、三井
ポリケミカル(株)製ハイミラン、旭ダウ (株)製コー
ボレンラテックス等、BASF(株)EVA1ワックス
添加、また、エチレンとアクリル酸エステルとの共重合
体、商品名で挙げると日本ユニカー (株)製DPD−6
169等、更に、カルボキシル性のカルボニル基を含有
するポリオレフィン系樹脂等を挙げることができ、これ
らの樹脂を1種若しくは2種以上を混ぜて使用すること
ができる。
【0015】次に、液状脂肪族炭化水素に溶解して存在
するポリヒドロキシカルボン酸エステルについて説明す
る。ポリヒドロキシカルボン酸エステルは、樹脂粒子形
成工程中に存在させると造粒調整機能を有し、得られる
粒度分布の揃った樹脂粒子が得られる。また、樹脂粒子
ともその構造上親和性を有し、分散剤としても機能す
る。
【0016】ポリヒドロキシカルボン酸エステルの重合
原料であるヒドロキシカルボン酸エステルについて説明
する。ヒドロキシカルボン酸エステルは、下式で示され
るヒドロキシカルボン酸におけるカルボン酸がアルキ
ル、またはアラルキルエステル化されたもの、またアミ
ド化されたもの、金属塩とされたものである。式 HO
−X−COOH (式中、Xは少なくとも12の炭素原
子を含む2価の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素、ま
たは少なくとも6個の炭素原子を含む2価の芳香族炭化
水素で、またヒドロキシ基とカルボキシル基との間には
少なくとも4個の炭素原子がある。)このようなヒドロ
キシカルボン酸としては、例えばリシノール酸、10−
ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸、水素化されたヒマシ油脂肪酸(12−ヒドロキシス
テアリン酸に少量のステアリン酸とパルミチン酸含有
物)、16−ヒドロキシヘキサデカン酸、15−ヒドロ
キシペンタデカン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、4
−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ
酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシフェニル酢酸、3−
ヒドロキシフェニル酢酸、4−ヒドロキシフェニル酢
酸、及び3−(4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン
酸等である。次に、ヒドロキシカルボン酸の誘導体とし
ては、好ましくは12−ヒドロキシステアリン酸メチル
エステル、12−ヒドロキシステアリン酸エチルエステ
ル等のヒドロキシカルボンアルキルエステル、12−ヒ
ドロキシカルボン酸リチウム、12−ヒドロキシカルボ
ン酸アルミニウム等のヒドロキシカルボン酸の金属塩、
またヒドロキシカルボン酸アマイド、硬化ヒマシ油等が
挙げられる。
【0017】また、ポリヒドロキシカルボン酸エステル
は、上記のヒドロキシカルボン酸エステルを少量のアミ
ン類もしくは触媒の存在下、部分鹸化することにより重
合させて得られるものであり、その重合形態としては分
子間でのエステル化によるもの、また分子内でのエステ
ル化によるもの等の種々の形態をとるが、本発明におけ
るポリヒドロキシカルボン酸エステルにおける重合度
は、3〜10量体が好ましく、淡灰褐色のワックス状物
質が好ましい。その重合度が3より小さいか、または1
0より大きいと、液状脂肪族炭化水素と相溶性がなく、
造粒工程に使用しても、得られる樹脂粒子の粒度分布は
広く、所期のものは得られない。
【0018】ポリヒドロキシカルボン酸エステルの添加
量は、特に限定されないが、樹脂重量あたり、0.01
重量%〜200重量%の割合で使用される。ポリヒドロ
キシカルボン酸エステルは、顔料分散液中に添加すると
よいが、樹脂分散液中に添加してもよく、また、顔料分
散液と樹脂分散液を混合した段階、冷却した後の分散工
程で添加してもよい。
【0019】次に、本発明の湿式トナーには、液状脂肪
族炭化水素と相溶性を有する負電荷制御剤が添加され
る。電気絶縁性液体と相溶性を有するとは、25℃での
溶解度が0.005g/溶媒ml以上のものであり、好ま
しくは0.01g/溶媒ml以上のものである。このよう
な負電荷制御剤としてはジアルキルスルホコハク酸金属
塩、含金属アゾ色剤類、レシチン等が挙げられる。特
に、ジアルキルスルホコハク酸金属塩として、アルキル
基の炭素数が5〜17のジアルキルスルホコハク酸金属
塩であり、また金属としては、周期律表の原子番号21
のスカンジウムから同30の亜鉛まで、同39イットリ
ウムから同48のカドミウムまで、同57のランタンか
ら同80の水銀まで、同89のアクチニウム以上の遷移
金属であり、好ましくはコバルト、マンガン、ジルコニ
ウム、イットリウム、ニッケル等の金属塩が好ましい。
この種の負電荷制御剤は、顔料及び樹脂粒子に対して高
い吸着能を有すると共に、電気絶縁性液体と相溶性のた
め最小限の使用量で目的を達することができる。
【0020】負電荷制御剤の添加量は、荷電制御効果を
示す最低限の量でよいが、通常、液状脂肪族炭化水素中
で0.01重量%〜50重量%とすることができ、添加
時期は、樹脂分散液中に添加するとよいが、着色剤分散
液中、またはそれらの混合液中に添加してもよく、ま
た、冷却後の混合液中に添加し、混合分散処理してもよ
い。
【0021】次に、本発明において使用しうる着色剤と
しては、公知の有機若しくは無機の着色剤を使用するこ
とができる。ブラック系の着色剤としては無機系のカ−
ボンブラック、四三酸化鉄、有機系のシアニンブラック
が挙げられる。
【0022】イエロー系着色剤としては、無機系の黄
鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタン黄、オー
カー等が挙げられる。また、難溶性金属塩(アゾレー
キ)のアセト酢酸アニリド系モノアゾ顔料としては、ハ
ンザイエローG( C.I.No. pigment Yellow 1、以下、
同様)、ハンザイエロー10G( pigment Yellow
3)、ハンザイエローRN( pigment Yellow 65)、
ハンザブリリアントイエロー5GX( pigment Yellow
74)、ハンザブリリアントイエロー10GX( pigme
nt Yellow 98)、パーマネントイエローFGL( pig
ment Yellow 97)、シムラレーキファストイエロー6
G( pigment Yellow 133)、リオノールイエローK
−2R( pigment Yellow 169)、またアセト酢酸ア
ニリドジスアゾ顔料としては、ジスアゾイエローG( p
igment Yellow 12)、ジスアゾイエローGR( pigme
nt Yellow 13)、ジスアゾイエロー5G( pigment Y
ellow 14)、ジスアゾイエロー8G( pigment Yello
w 17)、ジスアゾイエローR( pigment Yellow 5
5)、パーマネントイエローHR( pigment Yellow 8
3)が挙げられる。縮合アゾ顔料としては、クロモフタ
ルイエロー3G( pigment Yellow 93)、クロモフタ
ルイエロー6G( pigment Yellow 94)、クロモフタ
ルイエローGR( pigment Yellow 95)が挙げられ
る。更に、ベンズイミダゾロン系モノアゾ顔料として
は、ホスタパームイエローH3G( pigment Yellow1
54)、ホスタパームイエローH4G( pigment Yello
w 151)、ホスタパームイエローH2G( pigment Y
ellow 120)、ホスタパームイエローH6G( pigme
nt Yellow 175)、ホスタパームイエローHLR( p
igment Yellow156)が挙げられる。また、イソイン
ドリノン系顔料としては、イルガジンイエロー3RLT
N( pigment Yellow 110)、イルガジンイエロー2
RLT、イルガジンイエロー2GLT( pigment Yello
w 109)、ファストゲンスーパーイエローGROH
( pigment Yellow 137)、ファストゲンスーパーイ
エローGRO( pigment Yellow 110)、サンドリン
イエロー6GL( pigment Yellow 173)が挙げら
れ、その他、スレン系顔料であるフラバントロン( pig
ment Yellow 24)、アントラミリミジン( pigment Y
ellow 108)、フタロイルアミド型アントラキノン
( pigment Yellow 123)、ヘリオファストイエロー
E3R( pigment Yellow 99)、金属錯体顔料である
アゾ系ニッケル錯体顔料( pigment Green10)、ニト
ロソ系ニッケル錯体顔料( pigment Yellow153)、
アゾメチン系銅錯体顔料( pigment Yellow 117)、
更にキノフタロン顔料であるフタルイミドキノフタロン
顔料( pigment Yellow 138)等が挙げられる。
【0023】また、マゼンタ系着色剤としては無機系の
カドミウムレッド、ベンガラ、銀朱、鉛丹、アンチモン
朱が挙げられる。また、アゾ系顔料のアゾレーキ系とし
ては、ブリリアントカーミン6B( pigment Red57:
1)、レーキレッド( pigment Red53:1)、パーマ
ネントレッドF5R( pigment Red48)、リソールレ
ッド( pigment Red49)、ペルシアオレンジ( pigme
nt Orange17)、クロセイオレンジ( pigment Orange
18)、ヘリオオレンジTD( pigment Orange1
9)、ピグメントスカーレット( pigment Red60:
1)、ブリリアントスカーレットG( pigment64:
1)、ヘリオレッドRMT( pigment Red51)、ボル
ドー10B( pigment Red63)、ヘリオボルドーBL
( pigment Red54)が挙げられ、また、
不溶性アゾ系(モノアゾ、ジスアゾ系、縮合アゾ系)と
しては、パラレッド( pigment Red1)、
レーキレッド4R( pigment Red3)、パーマネントオ
レンジ( pigment Orange5)、パーマネントレッドF
R2( pigment Red2)、パーマネントレッドFRLL
( pigment Red9)、パーマネントレッドFGR( pig
ment Red112)、ブリリアントカーミンBS( pigme
nt Red114)、パーマネントカーミンFB( pigment
Red5)、P.V.カーミンHR( pigment Red15
0)、パーマネントカーミンFBB( pigment Red14
6)、ノバパームレッドF3RK−F5RK( pigment
Red170)、ノバパームレッドHFG( pigment Ora
nge38)、ノバパームレッドHF4B(pigment Red1
87)、ノバパームオレンジHL.HL−70( pigme
nt Orange36)、P.V.カーミンHF4C( pigmen
t Red185)、ホスタバームブラウンHFR( pigmen
t Brown25)、バルカンオレンジ( pigment Orange1
6)、ピラゾロンオレンジ( pigment Orange13)、
ピラゾロンレッド( pigment Red38)が挙げられ、更
に、縮合アゾ顔料としてクロモフタールオレンジ4R
( pigment Orange31)、クロモフタールスカーレッ
トR( pigment Red166)、クロモフタールレッドB
R( pigment Red144)が挙げられる。
【0024】また、縮合多環系顔料であるアントラキノ
ン顔料としてピランスロンオレンジ( pigment Orange
40)、アントアントロンオレンジ( pigment Orange
168)、ジアントラキノニルレッド( pigment Red1
77)が挙げられ、チオインジゴ系顔料としてチオイン
ジゴマゼンタ( pigment Violet38)、チオインジゴ
バイオレット( pigment Violet36)、チオインジゴ
レッド( pigment Red88)が挙げられ、ペリノン系顔
料としてペリノンオレンジ( pigment Orange43)が
挙げられ、更にペリレン系顔料として、ペリレンレッド
( pigment Red190)、ペリレンバーミリオン( pig
ment Red123)、ペリレンマルーン(pigment Red1
79)、ペリレンスカーレット( pigment Red14
9)、ペリレンレッド( pigment Red178)が挙げら
れ、キナクリドン系顔料としてキナクリドンレッド( p
igment Violet19)、キナクリドンマゼンタ( pigme
nt Red122)、キナクリドンマルーン( pigment Red
206)、キナクリドンスカーレット( pigment Red2
07)が挙げられ、その他、縮合多環顔料としてピロコ
リン系顔料、赤色系フルオルビン系顔料、染付けレーキ
系顔料(水溶性染料+沈殿剤→レーキ化固着)が挙げら
れる。
【0025】シアン系着色剤としては、無機系の群青、
紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー等が挙げら
れ、またフタロシアニン系として、ファーストゲンブル
−BB( pigment Blue 15)、スミトン・シアニン・
ブルーHB( pigment Blue 15)、シアニンブルー5
020( pigment Blue 15:1)、スミカプリント・
シアニン・ブルーGN−O( pigment Blue 15)、フ
ァスト・スカイブルーA−612( pigment Blue 1
7)、シアニン・グリーンGB( pigment Green7)、
シアニングリーンS537−2Y( pigment Green3
6)、スミトン・ファストバイオレットRL( pigment
Violet23)が挙げられ、また、スレン系顔料である
インダントロンブルー(PB−60P,PB−22,P
B−21,PB−64)、塩基性染料レーキ顔料である
メチルバイオレット・リン・モリブデン酸レーキ(PV
−3)等が挙げられる。その他、上記着色剤の表面に樹
脂をコーティングしたいわゆる加工顔料と呼ばれる着色
剤も同様に使用することができる。
【0026】また、湿式トナーとしての保存安定性、ま
たは得られた湿式トナーを用いてカラー画像を形成した
時の画像の透明性、混色性を考慮すると、上記着色剤の
中でも、ブラック系ではカ−ボンブラック、イエロー系
としてはベンジジンイエロー及びハンザイエローの混合
物、マゼンタ系ではブリリアントカーミン6B、シアン
系ではフタロシアニンブルーを使用することが好まし
い。
【0027】着色剤の使用量は、樹脂重量に対して0.
0001〜2000重量%の範囲で任意に選択しうる
が、オフセット印刷と同等の多色の連続諧調を再現する
ためには、各色トナーの被転写体への転写後の光学反射
濃度が0.7以上あることが必要であり、特にシアン及
びブラックに関しては1.0以上あることが望ましい。
各色について光学反射濃度を0.7以上とするには、ブ
ラック及びシアンの場合、上記と同様の重量基準で10
〜150重量%であり、マゼンタの場合40〜150重
量%、イエローの場合10〜100重量%とするとよ
い。いずれの色についても上記の範囲を越えると、現像
後、地汚れを生じやすくなる。
【0028】着色剤は、二次凝集状態で粒径30〜15
0μmの粉末状のものを使用し、樹脂に対して所定の混
合比となるように、液状脂肪族炭化水素中に超音波分散
等により分散させるとよい。
【0029】また、本発明の湿式トナーには、その他、
定着剤として、例えば電気絶縁性液体に可溶な各種樹
脂、例えば変性或いは未変性のアルキッド樹脂、通常の
アクリル樹脂、合成ゴム、ポリアルキレンオキシド、ポ
リビニルアセタール(ブチラールも含む)、酢酸ビニル
樹脂等を添加できる。また、分散剤として多くのアニオ
ン系、カチオン系、両性、或いはノニオン系の界面活性
剤を添加でき、また上記定着剤として使用される合成樹
脂等を分散剤として用いることもできる。
【0030】次に、湿式トナーの製造方法について説明
する。湿式トナーにおいて樹脂粒子は、樹脂分散液中に
着色剤分散液を投入して混合した後、冷却され、次いで
分散処理により粒子化される。オレフィン系樹脂を液状
脂肪族炭化水素中に加温下で混合する際、及び着色剤分
散液を樹脂分散液中に添加して加温下で混合する際の加
温条件としては、樹脂が可塑化しかつ液化するに充分な
温度であり、かつ各成分が分解しない温度範囲であれば
よく、一般的な温度範囲は40〜120℃である。
【0031】冷却方法としては、ドライアイス、液体窒
素等を使用して急冷するか、または冷却した液状脂肪族
炭化水素中に投入し、5〜15℃に冷却して樹脂粒子を
分散液から沈澱させる。本発明者等の知見によると、樹
脂粒子の平均粒径はその冷却速度に影響され、冷却速度
が遅いと平均粒径は大きくなり、冷却速度が早いと平均
粒径は小さくなることが判明した。造粒の生じる温度は
24℃〜約30℃であり、冷却速度としてはなるべく早
くこれを通過させる、つまり温度勾配を大きくとること
により、平均粒径を小さくすることができる。
【0032】冷却後に行なわれる混合分散処理工程は、
超音波照射、ハイスピードディスパーザー、ジェットミ
ル、ニブラー、オングミル、ボールミル、アトマイザー
等により行なうことができ、これにより樹脂粒子を更に
微粒子化できる。即ち、得られる粒子の粒径は0.1〜
10μmの範囲で、かつ平均粒径を示すD50が0.6〜
0.8μmの単一ピークを示すものが得られる。また、
着色剤のみ別工程で最初にミーリングしておけば更に粒
径のシャープな湿式トナーとすることができる。
【0033】本発明により得られる樹脂粒子は、その粒
径の分布幅が狭く、単一ピークを示すものが得られる。
この詳細な理由は不明であるが、樹脂粒子の造粒工程に
おけるポリヒドロキシカルボン酸エステルの造粒調整機
能と分散機能によるものと考えられる。
【0034】次に、本発明による湿式トナーを電子写真
用として使用する場合には、紙などの絶縁性の転写対象
に対して通常の転写方法、すなわちコロナ転写等の電界
転写を行うことはもちろん可能であるが、金属等の電気
導電性の転写対象に対して電子写真用感光体表面から圧
力転写法により効率良く転写できる。
【0035】また、平板印刷版用の基板に本発明のトナ
ーを転写することにより平板印刷版に耐刷力の高い画線
部を形成することができる。これはトナー中の樹脂粒子
に含まれるカルボキシル基やエステル基におけるカルボ
ニル基の存在により、紙、プラスチックス、金属などと
の接着性が向上するものと考えられること、また樹脂粒
子の存在によりもたらされる適度な柔軟性が印刷時の衝
撃を吸収するためと考えられる。
【0036】
【作用及び発明の効果】湿式トナーにおける樹脂粒子と
して、カルボキシル基又はエステル基を有するオレフィ
ン樹脂粒子を使用すると、圧力転写性に優れ、常温でも
柔軟性を有し、圧力転写に際して感光体表面を傷つける
ことがないものとでき、また、平板印刷版の画線部とし
た場合には、画線部自体が適度な弾性を有することとな
り、直刷り印刷を行った場合には被印刷体である紙の遷
移による凹凸を吸収するため一定の印圧で印刷でき非常
になめらかな印刷物を得ることができ、又、樹脂粒子の
平板印刷版用基板との接着性が良好であるため、充分な
耐刷力を得ることができる等の利点がある。
【0037】また、樹脂分散液中に着色剤分散液を投入
して混合分散した後、冷却し、再度混合分散することに
より造粒する際に、ポリヒドロキシカルボン酸エステル
を存在させると、その詳細な理由は不明であるが、ポリ
ヒドロキシカルボン酸エステルは電気絶縁性液体と相溶
性を有し、かつ樹脂粒子との親和性を有することによ
り、超音波分散等の分散手段により容易に湿式トナーを
製造することを可能とする。また、ポリヒドロキシカル
ボン酸エステルは、樹脂粒子との親和性から電気絶縁性
液体中に樹脂粒子を安定して分散させる機能をも有して
おり、優れた湿式トナーとしえるものである。
【0038】また、電荷制御剤として液状脂肪族炭化水
素と相溶性を有する負電荷制御剤を使用すると、樹脂粒
子に対して高い吸着性を有し、優れた負帯電性を示し、
またその使用量を最小限に抑えることができる。また、
液状脂肪族炭化水素と相溶性を有しない負電荷制御剤を
使用する場合に比して、高い光学的反射濃度が得られ
る。
【0039】以下、本発明の実施例を示すが、実施例中
で使用する荷電制御剤の調製法は次の通りである。 ジアルキルスルホコハク酸コバルトの調製法。 ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(和光純薬(株)
製、Aerosol OT )25重量部をテトラヒドロフラン10
0重量部と混合し、50℃に加熱攪拌して溶解させた
後、硝酸コバルト13重量部をテトラヒドロフラン30
重量部とメタノール5部からなる混合溶媒に溶解させた
溶液を添加し、50℃で30分間、加熱攪拌し、白色塩
を沈澱させた。この白色塩を濾去し、薄紫色の濾液をエ
バポレーターを使用して濃縮し、薄赤紫色の固形物であ
るジアルキルスルホコハク酸コバルトを10.9重量部
(収率81%)得た。アイソパーG(エクソン社製)に
対する25℃での溶解度は0.2g/溶媒mlである。
【0040】 ジアルキルスルホコハク酸マンガンの
調製法。 上記ジアルキルスルホコハク酸コバルトの調製法におい
て、硝酸コバルトに代えて硝酸マンガンを同量使用し、
その溶媒としてテトラヒドロフランを30重量部に溶解
させた以外は、同様にして反応させ、ジアルキルスルホ
コハク酸マンガンを収率72%で得た。アイソパーG
(エクソン社製)に対する25℃での溶解度は0.15
g/溶媒mlである。
【0041】 ジアルキルスルホコハク酸ジルコニウ
ムの調製法。 上記ジアルキルスルホコハク酸コバルトの調製法におい
て、硝酸コバルトに代えて硝酸ジルコニウムを同量使用
して反応させ、ジアルキルスルホコハク酸ジルコニウム
を収率70%で得た。アイソパーG(エクソン社製)に
対する25℃での溶解度は0.13g/溶媒mlである。
【0042】 ジアルキルスルホコハク酸イットリウ
ムの調製法。 上記ジアルキルスルホコハク酸コバルトの調製法におい
て、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムの使用量を7
5重量部とし、硝酸コバルトに代えて硝酸イットリウム
を同量使用して反応させ、ジアルキルスルホコハク酸イ
ットリウムを収率45%で得た。アイソパーG(エクソ
ン社製)に対する25℃での溶解度は0.2g/溶媒ml
である。
【0043】 ジアルキルスルホコハク酸ニッケルの
調製法。 上記ジアルキルスルホコハク酸コバルトの調製法におい
て、硝酸コバルトに代えて硝酸ニッケル・6水和物(和
光純薬(株)製)を同量使用して反応させ、ジアルキル
スルホコハク酸ニッケルを収率82%で得た。一部析出
された緑色微結晶は熱濾過により取り除いた。アイソパ
ーG(エクソン社製)に対する25℃での溶解度は0.
1g/溶媒mlである。
【0044】
【実施例1】200ml丸底フラスコ中にEVA(エチレン
−ビニルアセテート共重合体、三井デュポンケミカル
(株)、エバフレックス250、酢ビ成分が28重量
%、MI値150)2.5g、テトラ−2−エチルスル
ホコハク酸コバルト256mg、及びアイソパ−G 1
00mlを混合し、油浴下、150℃で1時間加熱攪拌し
た。
【0045】一方、別な容器にシアン顔料としてMonast
ral blue FBR(ICI社製、金属フタロシアニン顔料)
2.5gとポリ−12−ヒドロキシステアリン酸メチル
エステル〔伊藤製油(株)製、3量体、酸価40.8〜
42.8、鹸化価196.9〜197.7、重量平均分
子量1200、色相(ガードナー・ヘリゲー)6〜7、
淡灰褐色のワックス〕20mgとをアイソパ−G100
ml中に分散させた。
【0046】この顔料分散液を、先に調製した樹脂分散
液中に1度に投入し、更に150℃、1時間攪拌混合し
た。次に、この混合液を室温放置し、約70℃まで温度
を下げた後、5℃のアイソパーG 100ml中に投入
し、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所(株)製、
US-300T)を使用しながら、分散混合し、湿式トナーを
得た。
【0047】マイクロトラック−マークIISRA型(日機
装(株),ノースアンドスロップ社製)により樹脂粒子
の粒度分析をしたところ、樹脂粒子は、0.17〜1.
69μmの粒度巾で、平均粒径D50が0.72μmの、
シャープで単一ピークの分布スペクトルを有していた。
【0048】この湿式トナーをアイソパーGで希釈し、
印刷濃度1%に調整し、以下の現像工程に使用した。現
像工程は、静電記録紙(DScanセイコー電子(株)
製、静電プロッター、EP−4010用)上に、表面電
荷150V〜50Vまでの種々の静電パターンを形成さ
せた後、上記で調製した湿式トナーを使用し、ローラ現
像機により現像印刷した。現像機速度は2.6 m/min及び1
0.0 m/minで行った。現像特性は双極性を示した。
【0049】印刷物の測光測色評価はミノルタ(株)製
「分光測色計システム CM-1000」で行った。図1はその
光吸収曲線を示す図である。また、光学的反射濃度(O
D値)はマクベスRD914(マクベス(株)製)を使
用して測定した。トナー特性として、その電気泳動性を
評価するために微小電流計(アドバンテック(株)製)
と HIGH VOLTAGE SOUCE MEASURE UNIT ( KEITHLEY社製
237)を使用し、一定距離・面積が挟まれた金属電極
板間に湿式トナーを満たし、初期電流値測定、60秒後
電流値測定をおこなうと共に、電極に付着したトナー重
量当たりの電流値(Q/m、単位μC/g)を測定し
た。初期電流値と60秒後電流値との差及びQ/m値の
大きいほど、トナーの電気泳動性が優れるものである。
【0050】更に、印刷適性について、その画質(カサ
ツキがあるかないか)、流れ(ニジミがあるかない
か)、カブリの程度について目視での評価をおこなっ
た。
【0051】それぞれの評価結果について、下記表1に
示す。尚、表における評価項目で「画質」における○は
カサツキがなく、×はカサツキありを示し、「流れ」に
おける○はニジミがなく、×はニジミがあることを示
す。
【0052】
【実施例2】実施例1におけるポリ−12−ヒドロキシ
ステアリン酸エステル(3量体)に代えて、ポリ−12
−ヒドロキシステアリン酸メチルエステル〔伊藤製油
(株)製、4量体、酸価35.9〜37.0、重量平均
分子量1560、色相(ガードナー・ヘリゲー)6〜
7、淡灰褐色のワックス〕を同様に使用した以外は実施
例1同様にして湿式トナーを調製した。
【0053】実施例1同様に樹脂粒子の粒度分析をした
ところ、0.17〜5.27μmの粒度巾、平均粒径が
1.12μmの、シャープな単一ピークの分布スペクト
ルを有していた。又、実施例1同様に湿式トナーとして
の評価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0054】
【実施例3】実施例1におけるポリ−12−ヒドロキシ
ステアリン酸エステル(3量体)に代えて、ポリ−12
−ヒドロキシステアリン酸メチルエステル〔伊藤製油
(株)製、6量体、酸価23.2〜25.7、重量平均
分子量1890、色相(ガードナー・ヘリゲー)5〜
6、淡灰褐色のワックス〕を使用した以外は実施例1同
様にして湿式トナーを調製した。
【0055】実施例1同様に樹脂粒子の粒度分析をした
ところ、0.17〜6.53μmの粒度巾、平均粒径が
1.25μmの、シャープで単一ピークの分布スペクト
ルを有していた。又、実施例1同様に湿式トナーとして
の評価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0056】
【実施例4】実施例1のシアン顔料に代えて、マゼンタ
顔料ブリリアント・カーミン6B#F(大日精化
(株))のC.I.Pigment 57:1の表面ロジンエステル部分
処理品を同量使用した以外は、実施例1同様にして湿式
トナーを調製した。
【0057】実施例1同様に樹脂粒子の粒度分析をした
ところ、0.24〜1.69μmの粒度巾、平均粒径が
0.85μmの、シャープで単一ピークの分布スペクト
ルを有していた。
【0058】実施例1同様にその測光測色評価を行い、
図2にその光吸収曲線を示す。現像特性は正帯電性であ
った。又、実施例1同様に湿式トナーとしての評価を行
い、その結果を同じく表1に示す。
【0059】また、実施例1のシアン顔料に代えて、イ
エロー顔料2400B(大日精化(株))のC.I.Pigmen
t Yellow 17 を同量使用した以外は、実施例1同様にし
て湿式トナーを調製した。実施例1同様に樹脂粒子の粒
度分析をしたところ、0.83〜11.15μmの粒度
巾、平均粒径が0.98μmの、シャープで単一ピーク
の分布スペクトルを有していた。現像特性は正帯電性で
あった。実施例1同様にその測光測色評価を行い、図3
にその光吸収曲線を示す。
【0060】
【実施例5】実施例1の樹脂に代えて、EVA(エチレ
ン−ビニルアセテート共重合体、三井デュポンケミカル
(株)、エバフレックス460、酢ビ成分が19重量
%、MI値462.5)を2.5g使用した以外は、実
施例1同様にして湿式トナーを調製した。現像特性は正
帯電性であった。
【0061】実施例1同様に樹脂粒子の粒度分析をした
ところ、0.34〜21μmの粒度巾、平均粒径が4.
30μmの、シャープで単一ピークの分布スペクトルを
有していた。又、実施例1同様に湿式トナーとしての評
価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0062】
【実施例6】実施例1のテトラ−2−エチルスルホコハ
ク酸コバルト256mgに代えて、ジイソオクチルスル
ホコハク酸ニッケル256mgを使用した以外は、実施
例1同様にして湿式トナーを調製した。現像特性は双極
性であった。又、実施例1同様に湿式トナーとしての評
価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0063】
【実施例7】実施例1のテトラ−2−エチルスルホコハ
ク酸コバルト256mgに代えて、ジイソオクチルスル
ホコハク酸ジルコニウム256mgを使用した以外は、
実施例1同様にして湿式トナーを調製した。現像特性は
双極性であった。又、実施例1同様に湿式トナーとして
の評価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0064】
【実施例8】実施例1のテトラ−2−エチルスルホコハ
ク酸コバルト256mgに代えて、ジイソオクチルスル
ホコハク酸マンガン256mgを使用した以外は、実施
例1同様にして湿式トナーを調製した。現像特性は双極
性であった。又、実施例1同様に湿式トナーとしての評
価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0065】
【実施例9】実施例1のテトラ−2−エチルスルホコハ
ク酸コバルト256mgに代えて、ジイソオクチルスル
ホコハク酸イットリウム256mgを使用した以外は、
実施例1同様にして湿式トナーを調製した。現像特性は
双極性であった。又、実施例1同様に湿式トナーとして
の評価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0066】
【比較例1】実施例1におけるポリ−12−ヒドロキシ
ステアリン酸メチルエステル(3量体)に代えて、12
−ヒドロキシステアリン酸(関東化学(株)製)を使用
した以外は、実施例1同様にして湿式トナーを作製し
た。現像特性は正帯電性であった。実施例1同様に樹脂
粒子の粒度分析をしたところ、0.17〜60μmの粒
度巾、平均粒径が7.53μmと粒度幅が広いものであ
り、初期電流値238nA(60秒後電流値134n
A)と電気泳動力は小さく、さらに静電記録紙にコロナ
帯電後形成されたベタ画像はカサツキが激しく、清浄な
ベタ画像が得られず、電極板上での流れ、定着が悪いと
いう問題を有するものであった。又、実施例1同様に湿
式トナーとしての評価を行い、その結果を同じく表1に
示す。
【0067】
【比較例2】実施例1におけるポリ−12−ヒドロキシ
ステアリン酸メチルエステル(3量体)に代えて、ポリ
−12−ヒドロキシステアリン酸メチルエステル〔伊藤
製油(株)製、10量体以上、重量平均分子量420
0、分子量分布幅(=数平均分子量/重量平均分子量)
1.63、色相(ガードナー・ヘリゲー)5〜6、淡灰
褐色の固体〕を使用した以外は、実施例1同様にして湿
式トナーを作製した。
【0068】実施例1同様に樹脂粒子の粒度分析をした
ところ、0.24〜60μmの粒度巾、平均粒径が8.
7μmと粒度幅が広いものであり、初期電流値150n
A(60秒後電流値95nA)と電気泳動力は小さく、
さらに静電記録紙にコロナ帯電後形成されたベタ画像は
カサツキが激しく、清浄なベタ画像が得られず、電極板
上での流れ、定着が悪いという問題を有するものであっ
た。又、実施例1同様に湿式トナーとしての評価を行
い、その結果を同じく表1に示す。
【0069】
【比較例3】実施例1のジイソオクチルスルホコハク酸
コバルト256mgに代えて、ジイソオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム300mgを使用した以外は、実施例
1同様にして湿式トナーを調製した。尚、ジイソオクチ
ルスルホコハク酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、
商品名 Aerosol OT )のアイソパーG(エクソン社製)
に対する25℃での溶解度は約0.2g/溶媒mlであ
る。又、実施例1同様に湿式トナーとしての評価を行
い、その結果を同じく表1に示す。
【0070】
【比較例4】実施例1のジイソオクチルスルホコハク酸
コバルト256mgに代えて、ジイソオクチルスルホコ
ハク酸カルシウム256mgを使用した以外は、実施例
1同様にして湿式トナーを調製した。尚、ジイソオクチ
ルスルホコハク酸カルシウム(和光純薬工業(株)製)
のアイソパーG(エクソン社製)に対する25℃での溶
解度は0.2g/溶媒mlである。又、実施例1同様に湿
式トナーとしての評価を行い、その結果を同じく表1に
示す。
【0071】
【比較例5】実施例1におけるポリ−12−ヒドロキシ
ステアリン酸メチルエステル(3量体)を削除した以外
は、実施例1同様にして湿式トナーを作製した。
【0072】実施例1同様に樹脂粒子の粒度分析をした
ところ、1.69〜60μmの粒度巾、平均粒径が1
3.4μmと粒度幅の広いものであり、サブミクロン域
での粒径制御が不可能であった。また、初期電流値18
0nA(60秒後電流値110nA)と電気泳動力は小
さく、さらに静電記録紙にコロナ帯電後形成されたベタ
画像はカサツキが激しく、清浄なベタ画像が得られず、
電極板上での流れ、定着が悪いという問題を有するもの
であった。又、実施例1同様に湿式トナーとしての評価
を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0073】
【比較例6】実施例1における負電荷制御剤を削除した
以外は、実施例1同様にして湿式トナーを作製した。
【0074】又、実施例1同様に湿式トナーとしての評
価を行い、その結果を同じく表1に示す。
【0075】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 シアン顔料を添加した湿式トナーを使用して
印刷した時の印刷物の光吸収曲線
【図2】 マゼンタ顔料を添加した湿式トナーを使用し
て印刷した時の印刷物の光吸収曲線
【図3】 イエロー顔料を添加した湿式トナーを使用し
て印刷した時の印刷物の光吸収曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−243966(JP,A) 特開 昭62−98365(JP,A) 特開 昭49−17742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/12 - 9/13

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤を添加したカルボキシル基又はエ
    ステル基を有するオレフィン系樹脂粒子と液状脂肪族炭
    化水素とからなる湿式トナーにおいて、ヒドロキシカル
    ボン酸エステルをモノマーとする3〜10量体のポリヒ
    ドロキシカルボン酸エステルを前記オレフィン系樹脂重
    量あたり0.01重量%〜200重量%の割合で存在さ
    せると共に液状脂肪族炭化水素と相溶性を有する負電荷
    制御剤を存在させることを特徴とする湿式トナー。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基又はエステル基を有する
    オレフィン系樹脂を加温下で液状脂肪族炭化水素と混合
    すると共に、それとは別に着色剤を液状脂肪族炭化水素
    中に混合させた後、該着色剤分散液を前記樹脂分散液中
    に添加して加温下混合し、次いで冷却した後、混合分散
    工程に付して湿式トナーを製造するにあたり、その製造
    工程中においてヒドロキシカルボン酸エステルをモノマ
    ーとする3〜10量体のポリヒドロキシカルボン酸エス
    テルを前記オレフィン系樹脂重量あたり0.01重量%
    〜200重量%の割合で存在させると共に液状脂肪族炭
    化水素と相溶性を有する負電荷制御剤を存在させること
    を特徴とする湿式トナーの製造方法。
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