JPH1183577A - 電磁流量計 - Google Patents

電磁流量計

Info

Publication number
JPH1183577A
JPH1183577A JP24515197A JP24515197A JPH1183577A JP H1183577 A JPH1183577 A JP H1183577A JP 24515197 A JP24515197 A JP 24515197A JP 24515197 A JP24515197 A JP 24515197A JP H1183577 A JPH1183577 A JP H1183577A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sampling
signal
time constant
sampled
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24515197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3357583B2 (ja
Inventor
Tomoshige Yamamoto
友繁 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP24515197A priority Critical patent/JP3357583B2/ja
Publication of JPH1183577A publication Critical patent/JPH1183577A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3357583B2 publication Critical patent/JP3357583B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実計測時の応答性を低下させることなく、ス
パイク状あるいはステップ状のノイズを低減する。 【解決手段】 サンプリング回路31,32では、交流
流量信号2のうち、新たなサンプリング値とその直前の
サンプリング値との差分出力信号Voに応じたサンプリ
ング時定数を示す制御信号31E,32Eが時定数決定
部33,35から指示され、信号選択保持部34,36
においてこの制御信号31E,32Eで示されたサンプ
リング時定数に基づきサンプリング値31D,32Dが
サンプリングされてVA,VBとして保持出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁流量計に関
し、特に所定の交流励磁電流により管内の流体に磁界を
印加し、電極から得られた流体の信号起電力を含む検出
信号をサンプリングして信号処理することにより計測流
量を得る電磁流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の電磁流量計では、図8
に示すような構成となっている。同図において、10は
所定の交流励磁電流に基づいて管内の流体に磁界を印加
し、流体に発生した信号起電力を検出信号として検出出
力する検出器、11は検出器10に対して所定の交流励
磁電流を出力するとともに、検出器10からの検出信号
を信号処理することにより管内の流量を算出出力する変
換器である。
【0003】励磁部8は、スイッチング部9からの励磁
信号9Bに基づいて矩形波からなる所定周波数の交流励
磁電流を出力する。検出器10の励磁コイル10Dは、
励磁部8からの交流励磁電流により励磁されて、管10
C内を流れる流体に対して所定の磁界を印加する。これ
により流体の流速に応じた振幅を有する信号起電力が発
生する。この信号起電力は、管10Cの内壁であって対
向する位置に設けられた電極10A,10Bにより検出
され、検出信号として変換器11に出力される。
【0004】変換器11では、AC増幅部1において、
検出器10からの出力を交流増幅し交流流量信号2とし
て出力する。なお、AC増幅部1には、検出器10から
得られた検出信号のうち低周波数成分を減衰させること
により、この検出信号に混入する低周波ノイズを減衰す
るハイパスフィルタ(HPF)が設けられている。
【0005】サンプルホールド部3では、スイッチング
部9からのスイッチング信号9Aに基づいて、スイッチ
3A,3Bを制御することにより、AC増幅部1からの
交流流量信号2のうち、正側および負側をそれぞれサン
プリングし直流流量信号4として出力する。演算処理部
6は、A−D変換部5を介してサンプルホールド部3か
らの直流流量信号4をディジタル情報として取り込み、
所定の演算処理を実行することにより所望の計測流量値
を算出し、出力部7で所定の信号に変換して出力する。
【0006】図9は、従来のサンプリング動作を示すタ
イミングチャートであり、9Bはスイッチング部9から
の励磁信号、2はサンプルホールド部3へ入力される交
流流量信号である。また、3A,3Bはスイッチング部
9からのサンプリング信号9Aに基づいて動作するスイ
ッチであり、交流流量信号2のサンプリング期間(斜線
部)が規定される。
【0007】この場合、サンプリング期間は、その波形
安定性から励磁信号9B(交流流量信号2)の各パルス
の後縁付近に設けられており、サンプルホールド部3で
は、このサンプリング期間だけスイッチ3A,3Bをそ
れぞれ短絡して交流流量信号2を積分し、直流流量信号
4として出力する。なお、交流流量信号2が正側の場合
には、スイッチ3Aのみが短絡され、交流流量信号2が
負側の場合には、スイッチ3Bのみが短絡される。
【0008】また、VA,VBはサンプルホールド部3
内部の信号であり、VAは交流流量信号2のうち正側に
対するサンプリング動作により得られた保持出力信号を
示しており、VBは交流流量信号2のうち負側に対する
サンプリング動作により得られた保持出力信号を示して
いる。この場合、サンプルホールド部3のサンプリング
時定数は、流量計測の応答性を重視して、一般には比較
的小さい時定数が用いられる。
【0009】交流流量信号2にスパイク状のノイズ2N
が混入した場合、スイッチ3A,3Bの動作により、ノ
イズ2Nがサンプリングされ、保持出力信号VA,VB
が生成される。さらに、保持出力信号VA,VBとが、
演算増幅器の非反転入力および反転入力に入力され、こ
れら保持出力信号VA,VBの絶対値が加算され、直流
流量信号4としてサンプルホールド部3から出力される
ものとなっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電磁流量計では、矩形波からなる所定周波数
の交流励磁電流で被計測流体を励磁し、得られた交流流
量信号2を所定の時定数を有するサンプルホールド部3
でサンプリングすることにより、流量に応じた電位を示
す直流流量信号4を得るものとなっていることから、流
量計測の応答性を重視してサンプルホールド部3の時定
数を比較的小さくした場合、交流流量信号にスパイク
状、あるいはステップ状のノイズが混入しやすい計測環
境では、これらノイズが計測出力として出力されてしま
うという問題点があった。
【0011】また、サンプルホールド部3の時定数を比
較的大きくした場合には、流量変化が緩やかな場合で
も、実際の流量変化が計測データとして出力されるまで
に遅れが生じ応答性が低下するとともに、ノイズによっ
て乱された出力が元の状態に戻るまでに時間がかかると
いう問題点があった。本発明はこのような課題を解決す
るためのものであり、実計測時の応答性を低下させるこ
となく、スパイク状あるいはステップ状のノイズを低減
できる電磁流量計を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による電磁流量計は、交流流量信号の
うち正側パルスの所定期間を逐次サンプリングし、得ら
れたサンプリング値の変化量に応じたサンプリング時定
数により、そのサンプリング値をサンプリングして保持
出力する第1のサンプリング手段と、交流流量信号のう
ち負側パルスの所定期間を逐次サンプリングし、得られ
たサンプリング値の変化量に応じたサンプリング時定数
により、そのサンプリング値をサンプリングして保持出
力する第2のサンプリング手段と、第1および第2のサ
ンプリング手段からの出力の絶対値を加算し直流流量信
号として出力する合成手段とを備えるものである。
【0013】したがって、交流流量信号のうち正側パル
スの所定期間が逐次サンプリングされ、得られたサンプ
リング値の変化量に応じたサンプリング時定数により、
そのサンプリング値がサンプリングされて保持出力され
るとともに、交流流量信号のうち負側パルスの所定期間
が逐次サンプリングされ、得られたサンプリング値の変
化量に応じたサンプリング時定数により、そのサンプリ
ング値がサンプリングされて保持出力され、これら出力
の絶対値が加算され直流流量信号として出力される。
【0014】また、第1および第2のサンプリング手段
は、直前にサンプリングされた第1のサンプリング値と
新たにサンプリングされた第2のサンプリング値との差
分出力の大きさに応じてサンプリング時定数を決定する
時定数決定部と、この時定数決定部により決定されたサ
ンプリング時定数に基づいて、第2のサンプリング値を
サンプリングして保持出力する信号選択保持部とを備え
るものである。したがって、直前にサンプリングされた
第1のサンプリング値と新たにサンプリングされた第2
のサンプリング値との差分出力の大きさに応じてサンプ
リング時定数が決定され、このサンプリング時定数に基
づいて、第2のサンプリング値がサンプリングされて保
持出力される。
【0015】また、時定数決定部は、差分出力の大きさ
に応じたサンプリング時定数としてサンプリング期間を
示す制御信号を出力し、信号選択保持部は、制御信号に
より示されたサンプリング期間だけ第2のサンプリング
値をサンプリングするようにしたものである。したがっ
て、差分出力の大きさに応じたサンプリング時定数とし
てサンプリング期間を示す制御信号が出力され、この制
御信号により示されたサンプリング期間だけ第2のサン
プリング値がサンプリングされる。また、時定数決定部
は、差分出力の大きさに応じたサンプリング時定数とし
てサンプリング周波数を示す制御信号を出力し、信号選
択保持部は、制御信号により示されたサンプリング周波
数により第2のサンプリング値をサンプリングするよう
にしたものである。したがって、差分出力の大きさに応
じたサンプリング時定数としてサンプリング周波数を示
す制御信号が出力され、この制御信号により示されたサ
ンプリング周波数により第2のサンプリング値がサンプ
リングされる。
【0016】また、時定数決定部は、差分出力が小さい
通常の場合には比較的小さいサンプリング時定数を選択
し、差分出力が大きい場合には比較的大きいサンプリン
グ時定数を選択するようにしたものである。したがっ
て、交流流量信号が安定しており、直前のサンプリング
値と新たなサンプリング値との差分出力が小さい通常の
場合には比較的小さいサンプリング時定数が選択され、
交流流量信号にスパイク状あるいはステップ状のノイズ
が混入し、直前のサンプリング値と新たなサンプリング
値との差分出力が大きい場合には比較的大きいサンプリ
ング時定数が選択される。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施の形態である電磁
流量計のブロック図であり、同図において、前述の説明
(図8参照)と同じまたは同等部分には、同一符号を付
してある。図1において、10は所定の交流励磁電流に
基づいて管内の流体に磁界を印加し、流体に発生した信
号起電力を検出信号として検出出力する検出器、11は
検出器10に対して所定の交流励磁電流を出力するとと
もに、検出器10からの検出信号を信号処理することに
より管内の流量を算出出力する変換器である。
【0018】検出器10において、電極10A,10B
は被計測流体が流れる管10Cの内壁に対向して配置さ
れ、流体に発生した信号起電力を検出する電極、励磁コ
イル10Dは変換器11からの交流励磁電流に基づいて
励磁され、管10C内の流体に磁界を印加するコイルで
ある。変換器11において、スイッチング部9は、所定
クロックに基づいて後述するスイッチング信号9Aおよ
び励磁信号9Bを生成出力する回路部、励磁部8はスイ
ッチング部9からの励磁信号9Bに基づいて矩形波から
なる所定周波数の交流励磁電流を出力する回路部であ
る。
【0019】AC増幅部1は、検出器10からの検出信
号を交流増幅し、流体流速に応じて振幅が変化する交流
流量信号2として出力する回路部、サンプルホールド部
3は、スイッチング部9からのスイッチング信号9Aに
基づいて、AC増幅部1からの交流流量信号2をサンプ
リングし、流体流速に応じて直流電位が変化する直流流
量信号4として出力する回路部である。なお、AC増幅
部1には、検出器10から得られた検出信号のうち、低
周波数成分を減衰させることにより、この検出信号に混
入する低周波ノイズを減衰するハイパスフィルタが設け
られている。
【0020】A−D変換部5はサンプルホールド部3か
らの直流流量信号4を積分しディジタル情報に変換する
回路部、演算処理部6はA−D変換部5からのディジタ
ル情報に対して所定の演算処理を実行することにより所
望の流量を算出する回路部、出力部7は演算処理部6で
算出された流量を所定の信号に変換して出力する回路部
である。特に、サンプルホールド部3には、入力される
交流流量信号2のうち正側のみをサンプリングするサン
プリング回路31(第1のサンプリング手段)、および
負側のみをサンプリングするサンプリング回路32(第
2のサンプリング手段)が設けられている。
【0021】また、各サンプリング回路31,32に
は、スイッチ31A,32Aにより交流流量信号2をサ
ンプリングして得たサンプリング値31D,32Dに基
づいてサンプリング時定数を決定する時定数決定部3
3,35と、この時定数決定部33,35で決定された
サンプリング時定数を示す制御信号31E,32Eに基
づきサンプリング値31D,32Dを再度サンプルホー
ルドし、保持出力信号VA,VBを出力する信号選択保
持部34,36が設けられており、これら保持出力信号
VA,VBの絶対値が増幅演算器37で加算され、直流
流量信号4として出力される。
【0022】次に、図2を参照して、本発明の第1の実
施の形態について説明する。図2は本発明の第1の実施
の形態によるサンプルホールド部を示すブロック図、図
3は図2のサンプルホールド部の動作を示すタイミング
チャートである。なお、サンプリング回路31,32は
同様の構成からなるため、以下ではサンプリング回路3
1を例にして説明する。
【0023】スイッチ31Aによりサンプリングされた
交流流量信号2は、コンデンサ31Bとバッファ31C
により保持されサンプリング値31Dとして出力され
る。バッファ31Cの出力すなわち新たなサンプリング
値31Dは、V+(第2のサンプリング値)として時定
数決定部33に入力され、スイッチ33A,コンデンサ
33Bおよびバッファ33Cにより保持されている直前
のサンプリング値V−(第1のサンプリング値)との差
分出力信号Voが、演算増幅器33Dから出力される。
【0024】ここでは、図3に示すように、スイッチ3
1Aが「OFF」した直後にスイッチ33Aが「ON」
して、バッファ31Cにより保持された交流流量信号2
のサンプリング値V+が直前のサンプリング値V−とし
て保持される。その後、スイッチ31Aが「ON」した
時点で、交流流量信号2の新たなサンプリング値V+と
直前のサンプリング値V−との差分すなわち差分出力信
号Voが出力される。
【0025】VT(電圧−時間)変換部33Eは、この
差分出力信号Voに応じたサンプリング時定数を示す制
御信号31Eを信号選択保持部34に出力する。信号選
択保持部34では、時定数決定部33からの制御信号3
1Eに基づいてバッファ31Cから出力されている交流
流量信号2のサンプリング値31Dを、スイッチ34A
を介して、抵抗34Bおよびコンデンサ34Cからなる
サンプリング時定数にてサンプリングし、バッファ34
Dから保持出力信号VAを出力する。
【0026】この場合、VT変換部33Eでは、差分出
力信号Voが比較的大きい場合には、交流流量信号2に
スパイク状あるいはステップ状のノイズが混入したと判
断して、比較的大きなサンプリング時定数を示す制御信
号31Eを出力する。また、差分出力信号Voが比較的
小さい場合には、交流流量信号2にスパイク状あるいは
ステップ状のノイズが混入していないと判断して、比較
的小さなサンプリング時定数を示す制御信号31Eを出
力する。
【0027】図6は、サンプリング時定数とサンプリン
グ期間の関係を示す説明図である。VT変換部33Eか
ら出力される制御信号31Eは、図6に示すように、交
流流量信号2をサンプリングする期間長により指示され
る。図6(a)に示すように、異なる時定数により同一
信号を同一期間taだけサンプリング(積分)した場
合、時定数が小さい方のサンプリング出力61が電圧V
aまで上昇するのに比較して、時定数が大きいサンプリ
ング出力62は、電圧Vaより低い電圧Vbまでしか上
昇しない。
【0028】一方、図6(b)に示すように、同一時定
数でサンプリングした場合、そのサンプリング出力61
が、電圧Vbに到達するまでに要する期間tbは、電圧
Vbよりも高い電圧Vaに到達するまでに要する期間t
aより短い。したがって、サンプリング期間を制御する
ことにより、サンプリング時定数を変化させた場合と同
等のサンプリング出力を得ることができる。
【0029】このことから、VT変換部33Eは(図2
参照)、差分出力信号Voが大きい場合には、大きな時
定数に相当する比較的短いサンプリング期間を制御信号
31Eで指示する。また、差分出力信号Voが小さい場
合には、小さい時定数に相当する比較的長いサンプリン
グ期間を制御信号31Eで指示する。
【0030】実際には、図3に示すように、交流流量信
号2にスパイク状のノイズ2Nが混入し、サンプリング
回路31でそれぞれ時刻T1〜T3直前にサンプリング
された場合、差分出力信号Voの電圧V1〜V3に応じ
て、サンプリング期間t1〜t3がVT変換部33Eか
らの制御信号31Eにより指示され、信号選択保持部3
4のスイッチ34Aが制御される。
【0031】この場合、時刻T1での差分電圧V1が高
く、これに対応して短いサンプリング期間t1が指示さ
れ、この期間だけ信号選択保持部34のスイッチ34A
が「ON」する。また、時刻T3での差分電圧V3が低
く、これに対応して長いサンプリング期間t3が指示さ
れ、この期間だけスイッチ34Aが「ON」する。
【0032】これにより、従来のように(図9参照)、
サンプリング時定数を一定とした場合(図4中破線参
照)と比較して、保持出力信号VAに対するノイズ2N
の影響が抑制される。また、ノイズ2Nが減衰し差分出
力信号Voが小さくなった場合、元の比較的小さなサン
プリング時定数がVT変換部33Eからの制御信号31
Eにより信号選択保持部34へ指示されるものとなり、
実際の計測時に良好な応答性が得られる。
【0033】このようにして、サンプリング回路31で
は、交流流量信号2のうち、新たなサンプリング値V+
とその直前のサンプリング値V−との差分出力信号Vo
に応じたサンプリング期間が時定数決定部33から指示
され、信号選択保持部34においてこのサンプリング期
間だけサンプリング値31Dがサンプリングされて保持
出力される。
【0034】また、これと同様にしてサンプリング回路
32でも、新たなサンプリング値V+とその直前のサン
プリング値V−との差分出力信号Voに応じたサンプリ
ング期間だけサンプリング値32Dがサンプリングされ
て保持出力される。したがって、これらサンプリング回
路31,32からの保持出力信号VA,VBの絶対値を
加算して得た直流流量信号4に対して、ノイズ2Nの影
響が抑制されるとともに、ノイズ2Nが発生していない
期間、すなわち実計測時に良好な応答性が得られる。
【0035】次に、図4を参照して、本発明の第2の実
施の形態について説明する。図4は本発明の第2の実施
の形態によるサンプルホールド部を示すブロック図、図
5は図3のサンプルホールド部の動作を示すタイミング
チャートであり、それぞれ前述(図2,3参照)と同じ
または同等部分には、同一符号を付してある。なお、サ
ンプリング回路31,32は同様の構成からなるため、
以下ではサンプリング回路31を例にして説明する。
【0036】前述した第1の実施の形態では、差分出力
信号Voに応じたサンプリング時定数に基づいてサンプ
リング期間を制御するようにしたが、第2の実施の形態
では、信号選択保持部34にサンプリング値31Dを任
意の周波数でサンプリングするスイッチドキャパシタ
(スイッチ34Eおよびコンデンサ34F)を設け、時
定数決定部33で得られた差分出力信号Voに応じたサ
ンプリング時定数に基づいて、信号選択保持部34での
サンプリング周波数を制御するようにしたものである。
【0037】VF(電圧−周波数)変換部33Fは、こ
の差分出力信号Voに応じたサンプリング時定数を示す
制御信号31Eを信号選択保持部34に出力する。信号
選択保持部34では、時定数決定部33からの制御信号
31Eに基づいてバッファ31Cから出力されている交
流流量信号2のサンプリング値31Dを、スイッチ34
Eおよびコンデンサ34Fからなるスイッチドキャパシ
タを介してコンデンサ34Cにサンプリングし、バッフ
ァ34Dから保持出力信号VAを出力する。
【0038】なお、スイッチドキャパシタとは、比較的
小さい容量のコンデンサ34Fを橋渡しとして、スイッ
チ34Eを切り替え接続することにより、サンプリング
値31Dの電位をコンデンサ34Cに対して徐々に充電
するものである。この場合、コンデンサ34Cとコンデ
ンサ34Fとの容量比により、充電速度が決定される
が、コンデンサ34C側の時定数がゼロであることか
ら、スイッチ34Eを切り替える周波数により、コンデ
ンサ34Cへの充電比率を制御できる。
【0039】この場合、VF変換部33Fでは、差分出
力信号Voが比較的大きい場合には、交流流量信号2に
スパイク状あるいはステップ状のノイズが混入したと判
断して、比較的大きなサンプリング時定数を示す制御信
号31Eを出力する。また、差分出力信号Voが比較的
小さい場合には、交流流量信号2にスパイク状あるいは
ステップ状のノイズが混入していないと判断して、比較
的小さなサンプリング時定数を示す制御信号31Eを出
力する。
【0040】図7は、選択信号保持部でのサンプリング
時定数とサンプリング周波数との関係を示す説明図であ
る。図7(a)に示す選択信号保持部34のうち、コン
デンサC1およびスイッチSWからなる回路部分は、こ
のスイッチSWをON,OFF動作させる周波数をfs
とすると、図7(b)に示すように等価的に、 R=1/(fs・C1) と表すことができる。
【0041】したがって、選択信号保持部34の時定数
は、 C・R=C/(fs・C1) と表すことができ、このサンプリング周波数fsを制御
することにより、サンプリング時定数を変化させた場合
と同等のサンプリング出力を得ることができる。
【0042】このことから、VF変換部33Fは(図2
参照)、差分出力信号Voが大きい場合には、大きな時
定数に相当する比較的低い周波数信号を制御信号31E
で指示する。また、差分出力信号Voが小さい場合に
は、小さい時定数に相当する比較的高い周波数信号を制
御信号31Eで指示する。
【0043】実際には、図5に示すように、交流流量信
号2にスパイク状のノイズ2Nが混入し、サンプリング
回路31でそれぞれ時刻T1〜T3直前にサンプリング
された場合、差分出力信号Voの電圧V1〜V3に応じ
て、サンプリング周波数f1〜f3がVF変換部33F
からの制御信号31Eにより指示され、信号選択保持部
34のスイッチ34Aが制御される。
【0044】この場合、時刻T1での差分電圧V1が高
く、これに対応して低いサンプリング周波数f1が指示
され、この周波数に応じて信号選択保持部34のスイッ
チ34Eが「ON」する。また、時刻T3での差分電圧
V3が低く、これに対応して高いサンプリング周波数f
3が指示され、この周波数に応じてスイッチ34Eが
「ON」する。
【0045】これにより、従来のように(図9参照)、
交流流量信号2の正側および負側パルスをサンプリング
しその絶対値を単に加算したもの(図5中破線参照)と
比較して、保持出力信号VAに対するノイズ2Nの影響
が抑制される。また、ノイズ2Nが減衰し差分出力信号
Voが小さくなった場合、元の比較的小さなサンプリン
グ時定数に応じたサンプリング周波数がVF変換部33
Fからの制御信号31Eにより信号選択保持部34へ指
示されるものとなり、実計測時に良好な応答性が得られ
る。
【0046】このようにして、サンプリング回路31で
は、交流流量信号2のうち、新たなサンプリング値V+
とその直前のサンプリング値V−との差分出力信号Vo
に応じたサンプリング周波数が時定数決定部33から指
示され、信号選択保持部34においてこのサンプリング
周波数によりサンプリング値31Dがサンプリングされ
て保持出力される。
【0047】また、これと同様にしてサンプリング回路
32でも、新たなサンプリング値V+とその直前のサン
プリング値V−との差分出力信号Voに応じたサンプリ
ング周波数によりサンプリング値32Dがサンプリング
されて保持出力される。したがって、これらサンプリン
グ回路31,32からの保持出力信号VA,VBの絶対
値を加算して得た直流流量信号4に対して、ノイズ2N
の影響が抑制されるとともに、ノイズ2Nが発生してい
ない期間、すなわち実計測時に良好な応答性が得られ
る。
【0048】以上の説明において、サンプルホールド部
3を回路部品により構成した場合を例に説明したが、こ
れに限定されるものではなく、例えば交流流量信号2を
A−D変換し、得られたディジタル情報を演算処理部
(CPU)などで構成された時定数決定部および信号選
択部により演算処理するようにしてもよく、前述と同様
の作用効果が得られる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、交流流
量信号の正側および負側パルスの所定期間をそれぞれ別
個に逐次サンプリングし、得られたサンプリング値の変
化量に応じたサンプリング時定数により、そのサンプリ
ング値を再度サンプリングして保持出力し、これら正側
および負側パルスから得られたサンプリング値の絶対値
を加算し直流流量信号として出力するようにしたもので
ある。したがって、サンプリング値の変化量が大きい場
合にはサンプリング時定数を大きくすることにより、従
来のように、交流流量信号の正側および負側パルスをサ
ンプリングしその絶対値を単に加算したものと比較し
て、保持出力信号VAに対するノイズ2Nの影響が抑制
される。また、流量が安定している通常時あるいは通常
の流量変化のように、サンプリング値の変化量が小さい
場合にはサンプリング時定数を小さくすることにより、
実計測時に良好な応答性が得られる。
【0050】また、差分出力の大きさに応じたサンプリ
ング時定数としてサンプリング期間を示す制御信号を出
力し、この制御信号により示されたサンプリング期間だ
けサンプリング値をサンプリングするようにしたもので
ある。また、差分出力の大きさに応じたサンプリング時
定数としてサンプリング周波数を示す制御信号を出力
し、この制御信号により示されたサンプリング周波数に
よりサンプリング値をサンプリングするようにしたもの
である。したがって、回路部品の定数を変化させること
なくサンプリング時定数を変化させることができ、可変
抵抗やトリマを利用する場合と比較して、安価でかつ良
好な温度特性が得られる。さらに、正確なサンプリング
時定数の調整が容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による電磁流量計のブ
ロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態によるサンプルホ
ールド部のブロック図である。
【図3】 図2の各部の動作を示すタイミングチャート
である。
【図4】 本発明の第2の実施の形態によるサンプルホ
ールド部のブロック図である。
【図5】 図4の各部の動作を示すタイミングチャート
である。
【図6】 サンプリング時定数とサンプリング期間の関
係を示す説明図である。
【図7】 サンプリング時定数とサンプリング周波数の
関係を示す説明図である。
【図8】 従来の電磁流量計のブロック図である。
【図9】 図8の各部の動作を示すタイミングチャート
である。
【符号の説明】
1…AC増幅部、2…交流流量信号、3…サンプルホー
ルド部、31,32…サンプリング回路、31A,32
A…スイッチ、31B,32B…コンデンサ、31C,
32C…バッファ、31D,32D…サンプリング値、
31E,32E…制御信号、33,35…時定数決定
部、33A,35A…スイッチ、33B,35B…コン
デンサ、33C,35C…バッファ、33D,35D…
演算増幅器、33E,35E…VT変換部、33F,3
5F…VF変換部、V+,V−…サンプリング値、Vo
…差分出力信号、34,36…信号選択保持部、34
A,36A…スイッチ、34B,36B…抵抗、34
C,36C…コンデンサ、34D,36D…バッファ、
34E,36E…スイッチ、34F,36F…コンデン
サ、VA,VB…保持出力信号、37…演算増幅器、4
…直流流量信号、5…A−D変換部、6…演算処理部、
7…出力部、8…励磁部、9…スイッチング部、9A…
サンプリング信号、9B…励磁信号、10…検出器、1
0A,10B…電極、10C…管、10D…励磁コイ
ル、11…変換器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の交流励磁電流により管内の流体
    に磁界を印加し、電極から得られた流体の信号起電力を
    含む交流流量信号をサンプリングし、サンプリングによ
    り得られた直流流量信号を信号処理することにより計測
    流量を得る電磁流量計において、 交流流量信号のうち正側パルスの所定期間を逐次サンプ
    リングし、得られたサンプリング値の変化量に応じたサ
    ンプリング時定数により、そのサンプリング値をサンプ
    リングして保持出力する第1のサンプリング手段と、 交流流量信号のうち負側パルスの所定期間を逐次サンプ
    リングし、得られたサンプリング値の変化量に応じたサ
    ンプリング時定数により、そのサンプリング値をサンプ
    リングして保持出力する第2のサンプリング手段と、 第1および第2のサンプリング手段からの出力の絶対値
    を加算し直流流量信号として出力する合成手段とを備え
    ることを特徴とする電磁流量計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁流量計において、 第1および第2のサンプリング手段は、 直前にサンプリングされた第1のサンプリング値と新た
    にサンプリングされた第2のサンプリング値との差分出
    力の大きさに応じてサンプリング時定数を決定する時定
    数決定部と、 この時定数決定部により決定されたサンプリング時定数
    に基づいて、第2のサンプリング値をサンプリングして
    保持出力する信号選択保持部とを備えることを特徴とす
    る電磁流量計。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電磁流量計において、 時定数決定部は、 差分出力の大きさに応じたサンプリング時定数としてサ
    ンプリング期間を示す制御信号を出力し、 信号選択保持部は、 制御信号により示されたサンプリング期間だけ第2のサ
    ンプリング値をサンプリングすることを特徴とする電磁
    流量計。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の電磁流量計において、 時定数決定部は、 差分出力の大きさに応じたサンプリング時定数としてサ
    ンプリング周波数を示す制御信号を出力し、 信号選択保持部は、 制御信号により示されたサンプリング周波数により第2
    のサンプリング値をサンプリングすることを特徴とする
    電磁流量計。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4記載の電磁流量計におい
    て、 時定数決定部は、 差分出力が小さい通常の場合には比較的小さいサンプリ
    ング時定数を選択し、差分出力が大きい場合には比較的
    大きいサンプリング時定数を選択することを特徴とする
    電磁流量計。
JP24515197A 1997-09-10 1997-09-10 電磁流量計 Expired - Fee Related JP3357583B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24515197A JP3357583B2 (ja) 1997-09-10 1997-09-10 電磁流量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24515197A JP3357583B2 (ja) 1997-09-10 1997-09-10 電磁流量計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1183577A true JPH1183577A (ja) 1999-03-26
JP3357583B2 JP3357583B2 (ja) 2002-12-16

Family

ID=17129386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24515197A Expired - Fee Related JP3357583B2 (ja) 1997-09-10 1997-09-10 電磁流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3357583B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008535106A (ja) * 2005-04-04 2008-08-28 フィッシャー−ローズマウント システムズ, インコーポレイテッド 異常状況の検出に用いられる統計処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008535106A (ja) * 2005-04-04 2008-08-28 フィッシャー−ローズマウント システムズ, インコーポレイテッド 異常状況の検出に用いられる統計処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3357583B2 (ja) 2002-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6166123A (ja) 電磁流量計変換器
JPH05196656A (ja) 実効値測定装置
JP3357583B2 (ja) 電磁流量計
JP3328877B2 (ja) 電磁流量計
JP3356390B2 (ja) 電磁流量計
JPH0224515A (ja) 電磁流量計
JPH0575341B2 (ja)
JPH0466818A (ja) 電磁流量計
JPH1183574A (ja) 電磁流量計
JPH1183572A (ja) 電磁流量計
JPH075004A (ja) 電磁流量計
JP2893364B2 (ja) 電磁流量計
JP3244361B2 (ja) 電磁流量計におけるノイズ除去方法と変換器
JPH0623937Y2 (ja) 電磁流量計
JPH0541379Y2 (ja)
JP3460213B2 (ja) 電磁流量計
JPH0537216Y2 (ja)
JPH0291519A (ja) 電磁流量計の励振方法
JPS6056221A (ja) 電磁流量計
JPH0611370A (ja) 電磁流量計
JPH10213466A (ja) 電磁流量計
JPS58120117A (ja) 電磁流量計
JPH06137916A (ja) 電磁流量計
JPH0376405B2 (ja)
JPH063383B2 (ja) 電磁流量計

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees