JPH1183574A - 電磁流量計 - Google Patents

電磁流量計

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JPH1183574A
JPH1183574A JP24512497A JP24512497A JPH1183574A JP H1183574 A JPH1183574 A JP H1183574A JP 24512497 A JP24512497 A JP 24512497A JP 24512497 A JP24512497 A JP 24512497A JP H1183574 A JPH1183574 A JP H1183574A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲温度が変化した場合でも、計測誤差を少
なくする。 【解決手段】 検出器10から検出された検出信号の高
周波成分を減衰させるローパスフィルタ2を設けて、励
磁信号9Cの後縁付近に設けられたサンプリング期間に
おける交流流量信号12を平滑化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁流量計に関
し、特に矩形波の交流励磁電流により管内の流体に磁界
を印加し、電極から得られた流体の信号起電力に混入す
るパルス状ノイズや低周波ノイズをハイパスフィルタで
除去した後に信号処理することにより計測流量を得る電
磁流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の電磁流量計では、図5
に示すような構成となっている。同図において、10は
所定の交流励磁電流に基づいて管内の流体に磁界を印加
し、流体に発生した信号起電力を検出信号として検出出
力する検出器、11は検出器10に対して所定の交流励
磁電流を出力するとともに、検出器10からの検出信号
を信号処理することにより管内の流量を算出出力する変
換器である。
【0003】励磁部8は、スイッチング部9からの励磁
信号9Aに基づいて矩形波からなる所定周波数の交流励
磁電流を出力する。検出器10の励磁コイル10Dは、
変換器11からの交流励磁電流により励磁されて、管1
0C内を流れる流体に対して所定の磁界を印加し、これ
により流体の流速に応じた振幅を有する信号起電力が発
生する。この信号起電力は、管10Cの内壁であって対
向する位置に設けられた電極10A,10Bにより検出
され、検出信号として変換器11に出力される。
【0004】変換器11では、ハイパスフィルタ(以
下、HPFという)1において、検出器10から得られ
た検出信号のうち低周波数成分を減衰させることによ
り、この検出信号に混入するパルス状ノイズや低周波ノ
イズを除去する。続いて、AC増幅部3において、HP
F1からの出力を交流増幅し交流流量信号12として出
力する。
【0005】サンプルホールド部4では、スイッチング
部9からのサンプリング信号9A,9Bに基づいて、A
C増幅部3からの交流流量信号12をサンプリングし直
流流量信号13として出力する。演算処理部6は、A−
D変換部5を介してサンプルホールド部4からの直流流
量信号13をディジタル情報として取り込み、所定の演
算処理を実行することにより所望の計測流量値を算出
し、出力部7で所定の信号に変換して出力する。
【0006】図6は、従来のサンプリング動作を示すタ
イミングチャートであり、9Cはスイッチング部9から
の励磁信号、12はサンプルホールド部4へ入力される
交流流量信号である。また、9A,9Bはスイッチング
部9からサンプルホールド部4へ入力されるサンプリン
グ信号であり、交流流量信号12のサンプリング期間
(斜線部)を規定している。
【0007】この場合、サンプリング期間は、その波形
安定性から励磁信号9C(交流流量信号12)の各パル
スの後縁付近に設けられており、サンプルホールド部4
では、このサンプリング期間だけスイッチ4A,4Bを
それぞれ短絡して交流流量信号12を積分し、直流流量
信号13として出力する。なお、交流流量信号12が正
側の場合には、サンプリング信号9Aに基づいてスイッ
チ4Aのみが短絡され、交流流量信号12が負側の場合
には、サンプリング信号9Bに基づいてスイッチ4Bの
みが短絡される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電磁流量計では、検出器10からサンプルホ
ールド部4までの間、例えばHPF1やAC増幅部3に
おいて、検出信号に直列にコンデンサ1A,1B,3A
を配置して、この検出信号に混入するパルス状ノイズや
低周波ノイズを除去し、あるいは直流成分をカットする
ものとなっているため、周囲温度の変化に応じてこれら
コンデンサの容量が変化した場合、サンプルホールド部
4に入力される交流流量信号12の波形が変化し、これ
に起因して演算処理部6で算出される計測流量値のズ
レ、いわゆるスパンシフトが発生するという問題点があ
った。
【0009】図7は交流流量信号とコンデンサ容量との
関係を示す説明図であり、交流流量信号12の1パルス
(正側)を拡大したものである。同図において、交流流
量信号71,72は同一の流量を示す交流流量信号、差
分73はサンプリング期間における交流流量信号71,
72の積分値の差分を示している。特に、交流流量信号
71は、常温時に比較して、各コンデンサの容量が約1
0%増大した場合を示し、また交流流量信号72は、常
温時に比較して、各コンデンサの容量が約10%減少し
た場合を示している。
【0010】したがって、交流流量信号71は周囲温度
が比較的高い場合の交流流量信号、交流流量信号72は
周囲温度が比較的低い場合の交流流量信号と見なすこと
ができる。なお、交流流量信号71,72が得られた温
度、すなわちコンデンサの容量が10%増減する周囲温
度とは、電磁流量計の動作周囲温度の上限および下限に
近い温度に匹敵する。
【0011】サンプルホールド部4では、サンプリング
信号9A,9B(図5参照)が示すサンプリング期間T
0〜T1において、これら交流流量信号71,72を積
分して直流流量信号13を出力する。したがって、コン
デンサ1A,1B,3Aなど検出信号と直列に配置され
た容量素子の容量が温度により変化し、交流流量信号7
1,72の傾きが変化すると、サンプリング期間におけ
る交流流量信号71,72の積分値も大きく変化し、差
分73が生じる。
【0012】これにより、その差分73が直流流量信号
13のシフト分として出力されてしまい、結果として演
算処理部6で算出される計測流量値にスパンシフトが発
生し、計測誤差が増大する原因となっていた。本発明は
このような課題を解決するためのものであり、周囲温度
が変化した場合でも、計測誤差の少ない電磁流量計を提
供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による電磁流量計は、検出信号の高周
波成分を減衰させてサンプリング期間内の交流流量信号
を平滑化する低域通過フィルタ手段を備えるものであ
る。したがって、流体に生じた信号起電力を含む検出信
号のうち高周波成分が減衰し、サンプリング期間内の交
流流量信号が平滑化される。
【0014】また、低域通過フィルタ手段は、交流励磁
電流の励磁周波数の3〜7倍の周波数のいずれかをカッ
トオフ周波数として有するものである。したがって、励
磁周波数の3〜7倍の周波数から高い周波数が減衰され
る。また、低域通過フィルタ手段は、ベッセル型のロー
パスフィルタからなるものである。したがって、矩形は
信号のサンプリング期間における歪みが抑止される。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。図1は本発明の一実施の形態である電磁
流量計のブロック図であり、同図において、前述の説明
(図5参照)と同じまたは同等部分には、同一符号を付
してある。図1において、10は所定の交流励磁電流に
基づいて管内の流体に磁界を印加し、流体に発生した信
号起電力を検出信号として検出出力する検出器、11は
検出器10に対して所定の交流励磁電流を出力するとと
もに、検出器10からの検出信号を信号処理することに
より管内の流量を算出出力する変換器である。
【0016】検出器10において、電極10A,10B
は被測定流体が流れる管10Cの内壁に対向して配置さ
れ、流体に発生した信号起電力を検出する電極、励磁コ
イル10Dは変換器11からの交流励磁電流に基づいて
励磁され、管10C内の流体に磁界を印加する励磁コイ
ルである。変換器11において、スイッチング部9は、
所定クロックに基づいて後述するサンプリング信号9
A,9Bおよび励磁信号9Cを生成出力する回路部、励
磁部8はスイッチング部9からの励磁信号に基づいて矩
形波からなる所定周波数の交流励磁電流を出力する回路
部である。
【0017】ハイパスフィルタ(以下、HPFという)
1は、検出器10の電極10A,10Bから得られた検
出信号のうち、低周波数成分を減衰させることにより、
この検出信号に混入するパルス状ノイズや低周波ノイズ
を除去する回路部、ローパスフィルタ(以下、LPFと
いう:低域通過フィルタ手段)2は、HPF1からの検
出信号のうち、高周波成分を減衰させることにより、周
囲温度変化に起因して発生するサンプリング期間での交
流流量信号の変化を低減する回路部、AC増幅部3は、
LPF2からの検出信号を交流増幅し、流体流速に応じ
て振幅が変化する交流流量信号12として出力する回路
部である。
【0018】サンプルホールド部4は、スイッチング部
9からのサンプリング信号9A,9Bに基づいて、AC
増幅部3からの交流流量信号12をサンプリングし、流
体流速に応じて直流電位が変化する直流流量信号13と
して出力する回路部、A−D変換部5はサンプルホール
ド部4からの直流流量信号13をディジタル情報に変換
する回路部、演算処理部6はA−D変換部5からのディ
ジタル情報に対して所定の演算処理を実行することによ
り所望の流量を算出する回路部、出力部7は演算処理部
6で算出された流量を所定の信号に変換して出力する回
路部である。
【0019】次に、図1および図2を参照して、本発明
の動作について説明する。図2は本発明のサンプリング
動作を示すタイミングチャートである。スイッチング部
9からの励磁信号9A(図2参照)に基づいて、矩形波
からなる所定周波数の交流励磁電流が変換器11の励磁
部8から出力され、検出器10の励磁コイル10Dが励
磁される。これにより、励磁コイル10Dが励磁され
て、管10C内を流れる流体に対して所定の磁界が印加
され、流体の流速に応じた振幅を有する信号起電力が発
生する。
【0020】この信号起電力は、管10Cの内壁であっ
て対向する位置に設けられた電極10A,10Bにより
検出され、検出信号として変換器11に出力される。変
換器11のHPF1では、検出器10から得られた検出
信号のうち低周波数成分が減衰されて、この検出信号に
混入するパルス状ノイズや低周波ノイズが除去される。
【0021】続いて、LPF2では、HPF1からの検
出信号のうち、高周波成分が減衰されて、周囲温度変化
に起因して発生するサンプリング期間での交流流量信号
の変化が低減される。その後、AC増幅部3において、
LPF2からの出力が交流増幅され交流流量信号12
(図2参照)として出力される。この場合、交流流量信
号12は、前述の説明(図6参照)と比較して、LPF
2により、その波形が立ち上がり部分で緩やかになると
ともに、サンプリング期間(斜線部)でほぼ平坦になっ
ている。
【0022】サンプルホールド部4では、スイッチング
部9からのサンプリング信号9A,9Bが示すサンプリ
ング期間T0〜T1において、AC増幅部3からの交流
流量信号12がサンプリングされ直流流量信号13とし
て出力される。演算処理部6では、サンプルホールド部
4からの直流流量信号13がA−D変換部5を介してデ
ィジタル情報として取り込まれ、所定の演算処理を実行
することにより、流体流速から所望の計測流量値を算出
し、出力部7で所定の信号に変換して出力する。
【0023】なお、サンプリング期間は、その波形安定
性から交流流量信号12の各パルスの後縁付近に設けら
れており、サンプルホールド部4では、このサンプリン
グ期間だけスイッチ4A,4Bをそれぞれ短絡して交流
流量信号12を積分し、直流流量信号13として出力す
る。また、交流流量信号12が正側の場合には、サンプ
リング信号9Aに基づいてスイッチ4Aのみが短絡さ
れ、交流流量信号12が負側の場合には、サンプリング
信号9Bに基づいてスイッチ4Bのみが短絡される。
【0024】図3は本発明による交流流量信号とコンデ
ンサ容量との関係を示す説明図であり、交流流量信号1
2の1パルス(正側)を拡大したものである。同図にお
いて、交流流量信号31,32は同一の流量を示す交流
流量信号、差分33,34はサンプリング期間における
交流流量信号31,32の積分値の差分を示している。
特に、交流流量信号31は、常温時に比較して、各コン
デンサの容量が約10%増大した場合を示し、また交流
流量信号32は、常温時に比較して、各コンデンサの容
量が約10%減少した場合を示している。
【0025】したがって、前述の図7と同様に、交流流
量信号31は周囲温度が比較的高い場合の交流流量信
号、交流流量信号32は周囲温度が比較的低い場合の交
流流量信号と見なすことができる。なお、交流流量信号
31,32が得られた温度、すなわちコンデンサの容量
が10%増減する周囲温度とは、電磁流量計の動作周囲
温度の上限および下限に近い温度に匹敵する。
【0026】サンプルホールド部4では、サンプリング
信号9A,9B(図2参照)が示すサンプリング期間T
0〜T1において、これら交流流量信号31,32を積
分して直流流量信号13を出力する。ここで、交流流量
信号31,32を比較してみると、サンプリング期間T
0〜T1では平坦化され、あるいは波形変化により発生
した差分33,34が打ち消されて、両交流流量信号3
1,32の積分値がほぼ等しくなっている。
【0027】さらに、従来の交流流量信号71,72と
比較して、その積分値の差分が明らかに減少しているこ
とがわかる。したがって、LPF2の時定数を選択する
ことにより、周囲温度が低温の場合であって各コンデン
サの容量が常温時に比較して減少した場合と、周囲温度
が高温の場合であって各コンデンサの容量が常温時に比
較して増大した場合とで、サンプリング期間における交
流流量信号の積分値の変化を抑制できる。
【0028】発明者の実験によれば、各コンデンサの容
量が−10%から+10%に変化する場合、従来の構成
(図5参照)では、積分値として0.6%の変化が認め
られたが、本発明の構成(図1参照)によれば、積分値
として0.07%の変化まで抑制できることが確認され
た。
【0029】このように、検出器10から検出された検
出信号の高周波成分を減衰させるローパスフィルタ2を
設けて、励磁信号9Cの後縁付近に設けられたサンプリ
ング期間における交流流量信号12を平滑化するように
したので、検出信号に直列に配置された各容量成分、す
なわちコンデンサ1A,1Bやコンデンサ3Aの容量が
周囲温度に応じて変化した場合でも、サンプリング期間
における交流流量信号12の積分値の変化を抑制でき
る。
【0030】また、ローパスフィルタ2をAC増幅部3
より前段に設けたので、比較的周波数の高いノイズ、例
えば電極10A,10Bへの固形物の衝突などに起因し
て発生するパルス状のノイズをAC増幅部3の前段で減
衰させることができ、比較的増幅ゲインの高いAC増幅
部3への過大入力を阻止することがで、安定した計測を
実現できる。
【0031】なお、ローパスフィルタ2のカットオフ周
波数は、励磁信号9Cの周波数すなわち励磁周波数fex
の3〜7倍の範囲から選択すればよい。カットオフ周波
数が高い場合には、ローパスフィルタ2により、交流流
量信号12の波形前縁部分のなまりが比較的大きくなる
が波形後端部分のサンプリング期間での落ち込みがなく
なる。一方、カットオフ周波数が低い場合には、ローパ
スフィルタ2により、交流流量信号12の波形前縁部分
のなまりが比較的小さくなるが波形後端部分のサンプリ
ング期間での落ち込みが生じてくる。
【0032】発明者の実験によれば、ローパスフィルタ
2のカットオフ周波数を、励磁周波数fexの3倍にした
場合、交流流量信号31,32(図3参照)のサンプリ
ング期間における積分値の変化は0.35%であり、ま
た、ローパスフィルタ2のカットオフ周波数を、励磁周
波数fexの7倍にした場合には0.5%であった。した
がって、この積分値の変化幅は、電磁流量計に要求され
る計測精度0.5〜1%を十分満たすものであり、ロー
パスフィルタ2のカットオフ周波数は、励磁信号9Cの
周波数すなわち励磁周波数fexの3〜7倍の範囲から選
択すればよいことが確認された。
【0033】なお、LPF2は、演算増幅器(オペアン
プ)を用いたアクティブフィルタでもよく、またデータ
演算処理によりフィルタを実現するディジタルフィルタ
でもよい。図4はアクティブフィルタによるLPFの構
成例を示す説明図である。
【0034】図4(a)は、一般的な2次のLPFの構
成例であり、この場合には、入力信号INが抵抗R1を
介して演算増幅器A1の非反転入力(+)に入力されて
いるとともに、演算増幅器A1の出力が反転入力(−)
に直接フィードバックされている。さらに、抵抗R1の
両端と接地電位との間にそれぞれコンデンサC1,C2
が接続されている。
【0035】また図4(b)は、ベッセル型のLPFの
構成例であり、この場合には、入力信号INが直列接続
の抵抗R2,R3を介して演算増幅器A2の非反転入力
(+)に入力されているとともに、演算増幅器A2の出
力が反転入力(−)に直接フィードバックされている。
さらに、抵抗R2,R3の接続点と接地電位との間にコ
ンデンサC3が接続され、抵抗R2,R3の接続点と演
算増幅器A2の出力との間にコンデンサC4が接続され
ている。
【0036】このように、LPF2として、通過帯域内
において遅延時間(入力信号の周波数変化に対する位相
角の変化の割合)の周波数特性が平坦になるように考慮
されたベッセル特性を有するLPF、すなわち通過帯域
内での位相遅れが周波数に比例するベッセル型のLPF
を用いることにより、フィルタ次数を上げても、バター
ワース型やチェビシェフ型と比較して、得られた交流流
量信号のサンプリング期間におけるオーバーシュートや
その後のリンギングなどの歪みが発生せず、矩形波の交
流励磁電流で励磁する場合に精度良く検出できる。
【0037】また図4(c)は、AC増幅部3で1次の
LPFを実現したものであり、この場合には、入力信号
INが直流成分をカットするC5および抵抗R4を介し
て、演算増幅器A3の非反転入力(+)に入力されてい
る。
【0038】さらに、演算増幅器A3の出力と接地との
間に接続された直列接続の抵抗R5,R6の接続点か
ら、反転入力(−)にフィードバックされているととも
に、演算増幅器A3の非反転入力(+)と接地電位との
間にLPF用のコンデンサC6が接続されている。この
ように、AC増幅部3でLPFを構成することにより、
追加回路部品を削減することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、矩形波
の交流励磁電流により管内の流体に磁界を印加し、その
流体に生じた信号起電力を検出信号として検出し、これ
を増幅して得た交流流量信号を所定サンプリング期間だ
け積分してサンプリングし、得られた直流流量信号をデ
ィジタル情報に変換して計測流量を算出する電磁流量計
において、検出信号の高周波成分を減衰させてサンプリ
ング期間内の交流流量信号を平滑化する低域通過フィル
タ手段を備えるものである。したがって、流体に生じた
信号起電力を含む検出信号のうち高周波成分が減衰し、
サンプリング期間内の交流流量信号が平滑化されるもの
となり、周囲温度が変化し検出信号に対して直列に挿入
されている各コンデンサの容量が変化した場合でも、サ
ンプリング期間における交流流量信号の積分値の変化が
抑制され、この積分値に基づいて算出される計測流量値
のスパンシフトが低減されて、誤差の少ない流量が得ら
れる。
【0040】また、低域通過フィルタ手段のカットオフ
周波数を、交流励磁電流の励磁周波数の3〜7倍の周波
数から選択するようにしたので、サンプリング期間にお
ける交流流量信号の積分値の変化がさらに抑制され、誤
差の少ない流量が安定して得られる。また、低域通過フ
ィルタ手段を、ベッセル型のローパスフィルタから構成
したので、低域通過フィルタ手段での信号成分のオーバ
ーシュートやリンギングが生じなくなり、矩形波の交流
励磁電流を用いて励磁する場合に、流体から検出した検
出信号と矩形波の交流励磁電流に同期して設けられてい
るサンプリング期間において信号成分の歪みが発生せ
ず、精度良く流量を計測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による電磁流量計のブ
ロック図である。
【図2】 本発明のサンプリング動作を示すタイミング
チャートである。
【図3】 本発明によるコンデンサ容量の変化による交
流流量信号の変化を示す説明図である。
【図4】 LPFの構成例を示す説明図である。
【図5】 従来の電磁流量計のブロック図である。
【図6】 従来のサンプリング動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図7】 交流流量信号とコンデンサ容量との関係を示
す説明図である。
【符号の説明】
1…ハイパスフィルタ、2…ローパスフィルタ(低域通
過フィルタ手段)、3…AC増幅部(交流増幅部)、4
…サンプルホールド部、5…A−D変換部、6…演算処
理部、7…出力部、8…励磁部、9…スイッチング部、
9A,9B…サンプリング信号、9C…励磁信号、10
…検出器、10A,10B…電極、10C…管、10D
…励磁コイル、11…変換器、12…交流流量信号、1
3…直流流量信号。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形波の交流励磁電流により管内の流体
    に磁界を印加し、その流体に生じた信号起電力を検出信
    号として検出し、これを増幅して得た交流流量信号を所
    定サンプリング期間だけ積分してサンプリングし、得ら
    れた直流流量信号をディジタル情報に変換して計測流量
    を算出する電磁流量計において、 検出信号の高周波成分を減衰させてサンプリング期間内
    の交流流量信号を平滑化する低域通過フィルタ手段を備
    えることを特徴とする電磁流量計。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁流量計において、 低域通過フィルタ手段は、 交流励磁電流の励磁周波数の3〜7倍の周波数のいずれ
    かをカットオフ周波数として有することを特徴とする電
    磁流量計。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電磁流量計において、 低域通過フィルタ手段は、 ベッセル型のローパスフィルタからなることを特徴とす
    る電磁流量計。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005345166A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Yokogawa Electric Corp 電磁流量計
JP2007093267A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Yamatake Corp 電磁流量計
JP2009530610A (ja) * 2006-03-14 2009-08-27 ローズマウント インコーポレイテッド 磁気流量計の低減されたノイズ感度
CN113589853A (zh) * 2021-08-06 2021-11-02 上海一诺仪表有限公司 一种基于lorawan通讯方式的一体式流量自动控制方法及装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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