JP2893364B2 - 電磁流量計 - Google Patents

電磁流量計

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JP2893364B2
JP2893364B2 JP21235392A JP21235392A JP2893364B2 JP 2893364 B2 JP2893364 B2 JP 2893364B2 JP 21235392 A JP21235392 A JP 21235392A JP 21235392 A JP21235392 A JP 21235392A JP 2893364 B2 JP2893364 B2 JP 2893364B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体が流れる管内に電
極を設け、管の外部から所定の励磁周波数の交流磁界を
印加し各電極間に生じる流体の信号起電力を検出して流
体の流速値や流量値等を計測する電磁流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種の電磁流量計は、図3に示
すように、管11に流れる流体の流速値等を検出する検
出器1、検出器1により検出された流量信号を増幅する
初段増幅部2、初段増幅部2により増幅された検出信号
を所定のタイミングでサンプリングするサンプルホール
ド部3、サンプリングされたアナログ信号をデジタル信
号に変換するA/D変換器4、CPU5、タイミング発
生器6、管11中を流れる流体に所定の励磁周波数の交
流磁界を印加するコイルCLを駆動するコイル駆動回路
7等から構成されている。
【0003】ここで、管11には2つの電極12,13
が設けられており、管11の外部からコイルCLにより
所定の励磁周波数の交流磁界が印加されると、各電極1
2,13間には流体の流速に比例した信号起電力が発生
する。この発生した信号起電力、即ち検出部1により検
出された流量信号は、初段増幅部2で増幅されたうえサ
ンプルホールド部3へ送出される。そしてこの流量信号
は、サンプリングホールド部11において、所定のタイ
ミングのサンプリング信号Sa,Sbによりサンプリン
グされ、さらにA/D変換器4によりデジタル信号に変
換されたうえCPU5へ伝達される。この結果、CPU
5においてはこの流量信号から、流体の流速値や流量値
を算出する。
【0004】ここで、配管系を構成するポンプや電磁弁
等は商用電源により駆動されるため、このような商用電
源ノイズやその他のノイズが上記流量信号に混在する。
そしてこれらのノイズの1つは低周波成分になるほどそ
のレベルが高くなる1/f特性を有している。このため
従来は、この種のノイズの1/f特性の範囲を0〜5H
Z程度と定め、コイルCLへ与える励磁周波数を商用電
源周波数の例えば1/2の周波数や1/4の周波数等、
偶数分の1の周波数に設定すると共に、ハイパスフィル
タを用いて励磁周波数以下の商用電源ノイズに由来する
低周波ノイズを除去しており、このように設定された周
波数の矩形波信号でコイルCLを励磁し、かつこれと同
様の周波数で流量信号をサンプリングするようにサンプ
ルホールド部3内の各スイッチSW31,SW32を制
御している。図4は、検出器1により検出される流量信
号のサンプリング状況を示すタイミングチャートであ
り、同図の(a)は流量信号、(b)はサンプリング信
号Sa、(c)はサンプリング信号Sbのタイミングを
それぞれ示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の電磁流量計は、
商用電源ノイズに由来する低周波ノイズに影響されずに
流量値等の計測を行うことは可能である。しかし、流体
中の固形物や気泡が電極に衝突する場合に発生するノイ
ズは、上記の励磁周波数帯域において高レベルとなり、
この結果S/N比が低下して流量信号の出力値が大きく
変動し、流体の流速値や流量値が正確に計測できないと
いう問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明は、流体が流れる管内に電極を設ける
と共に、管の外部から所定の励磁周波数を有する交流磁
界を印加し電極間に生じる流体の信号起電力を検出して
流体の流速値や流量値等を計測する電磁流量計におい
て、75〜120Hzの周波数を有する電気信号を発生
する電気信号発生手段と、発生した電気信号により駆動
される2対のスイッチと、この2対のスイッチにより電
流の方向の切り換えが行われ矩形状の前記電流の通電に
応じて交流磁界を発生するコイルと、コイルから発生す
る交流磁界の印加により前記電極間に生じる流体の矩形
波状の信号起電力を前記周波数のタイミングに同期して
サンプリングする手段とを備えたものである。
【0007】
【作用】流体中の固形物や気泡が電極に衝突して生じる
ノイズの有する周波数よりも高く、かつ、商用電源の高
調波ノイズよりも低い周波数である75〜120Hzの
交流磁界を流体に印加して信号起電力を発生させると共
に、この第2周波数により信号起電力をサンプリングす
るため、上記ノイズに由来する信号起電力の変動を抑制
でき、したがって流体の流速値や流量値が正確に計測で
きる。
【0008】
【実施例】以下、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は、本発明に係る電磁流量計の一実施例を示す
ブロック図である。同図の構成において、図3の従来の
電磁流量計の構成と同一部分は同一符号を付してその説
明を省略し、図3と異なる部分のみの構成について説明
する。即ち図1において、8は75〜120HZ の周波
数の中の固定された1つの周波数のパルスを発生するパ
ルス発生器、9はパルス発生器8の出力に同期したタイ
ミングパルスを出力してサンプリングホールド部3のス
イッチSW31,SW32の開閉制御を行うタイミング
発生器、10はインバータ、20は定電流回路、30は
D/A変換器、SW11〜SW14はスイッチである。
【0009】ここで、パルス発生器8の出力パルスによ
りスイッチSW12,13が開閉制御されると共に、ス
イッチSW11,14はインバータ10を介して開閉制
御されるため、上記スイッチSW12,13の開閉タイ
ミングとは逆のタイミングで開閉制御される。即ち、ス
イッチSW11,14が閉成されている間はスイッチS
W12,13は開放され、またスイッチSW11、14
が開放されている間はスイッチSW12,13は閉成さ
れる。この結果、コイルCLには、スイッチSW11,
14が閉成されているときには、電源Vcoil→スイッチ
SW11→コイルCL→スイッチSW14→定電流回路
20の向きに電流が流れ、またスイッチSW12,13
が閉成されているときには、電源Vcoil→スイッチSW
12→コイルCL→スイッチSW13→定電流回路20
の向きに電流が流れる。
【0010】このようにコイルCLに流れる電流の向き
がパルス発生器8の周波数で交互に切り替え制御される
ことから、この周波数に相当する磁界が発生し管11内
に流れる流体に印加される。この磁界の印加により2つ
の電極12,13間には流体の流速に比例する信号起電
力が生じ、検出部1において流量信号として検出され
る。そしてこの検出された流量信号は、初段増幅部2内
の各増幅器21〜23で増幅されてサンプルホールド部
3へ送出される。一方、サンプリングホールド部11内
の各スイッチSW31,32は、上記パルス発生器8の
出力パルス周波数と同期したタイミングパルス発生器9
により開閉制御が行われており、スイッチSW31,3
2が閉成されると、上記流量信号をコンデンサC1,C
2によりホールドしたうえ、さらに増幅器31〜33で
増幅しA/D変換器4へ送出してデジタル信号に変換さ
せる。この結果、CPU5においてはデジタル信号に変
換されたこの流量信号から、流体の流速値や流量値を算
出する。
【0011】このように、流体の流速値等を計測するた
めに管11に交流磁界を印加し電極12,13間に生じ
る流体の信号起電力を検出するものであるが、電極1
2,13間に生じる信号起電力には流体中の固形物や気
泡が電極12,13に衝突する際に発生するノイズも含
まれている。このノイズの周波数は、商用電源周波数の
1/2倍や1/4倍等の周波数帯域で高レベルとなる1
/f特性を有している。したがって、このような周波数
帯域を外れたホワイトノイズ帯域、即ち上記した75〜
120HZ の出力周波数を有するパルス発生器8を備え
ると共に、このパルス発生器8の出力周波数に相当する
交流磁界を管11に印加して流体の信号起電力を生じさ
せ、かつ検出した信号起電力をパルス発生器8の出力周
波数に相当するタイミングでサンプリングする。この結
果、商用電源ノイズの由来する低周波ノイズは勿論、流
体中の固形物等が電極に衝突することによる生じる上記
ノイズに影響されない安定した変動のない信号起電力が
得られ、流体の流速値や流量値の正確な計測が可能にな
る。また、コイルCLを高周波励磁しかつこれと同一の
周波数で信号起電力をサンプリングしているため、信号
起電力の検出速度を速めることが可能になると共に、ハ
イパスフィルター等に用いられるコンデンサの容量を小
さくすることができ、したがって装置を小型に構成でき
る。
【0012】図2は、本発明の他の実施例を示すブロッ
ク図であり、図1の構成とほぼ同等であるが、CPU5
からパルス発生器8の出力周波数を選択的に設定できる
ようにした点が異なる。なお、パルス発生器8の出力周
波数は、CPU5の制御によらず複数のスイッチを設け
て選択的に設定できるようにしても良く、ボリウム等に
より連続的に可変できるようにしても良い。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
流体中の固形物や気泡が電極に衝突して生じるノイズ
び商用電源ノイズに由来する信号起電力の変動を抑制で
き、したがって流体の流速値や流量値が正確に計測でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁流量計の一実施例を示すブロ
ック図である。
【図2】上記電磁流量計の他の実施例を示すブロック図
である。
【図3】従来の電磁流量計のブロック図である。
【図4】従来の電磁流量計における流量信号のサンプリ
ングの状況を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 検出器 2 初段増幅部 3 サンプルホールド部 4 A/D変換器 5 CPU 8 パルス発生器 9 タイミング発生回路 11 管 12,13 電極 CL コイル SW11〜SW14,SW31,SW32 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01F 1/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体が流れる管内に電極を設けると共に、
    管の外部から所定の励磁周波数を有する交流磁界を印加
    し電極間に生じる流体の信号起電力を検出して流体の流
    速値や流量値等を計測する電磁流量計において、75〜120Hz の周波数を有する電気信号を発生する
    電気信号発生手段と、発生した電気信号により駆動され
    る2対のスイッチと、この2対のスイッチにより電流の
    方向の切り換えが行われ矩形状の前記電流の通電に応じ
    て交流磁界を発生するコイルと、コイルから発生する交
    流磁界の印加により前記電極間に生じる流体の矩形波状
    の信号起電力を前記周波数のタイミングに同期してサン
    プリングする手段とを備えたことを特徴とする電磁流量
    計。
JP21235392A 1992-07-17 1992-07-17 電磁流量計 Expired - Lifetime JP2893364B2 (ja)

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JPH0634409A JPH0634409A (ja) 1994-02-08
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011226974A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Yamatake Corp 電磁流量計

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011226974A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Yamatake Corp 電磁流量計

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