JPH1183544A - ディジタル角度変換方法 - Google Patents

ディジタル角度変換方法

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JPH1183544A
JPH1183544A JP9246915A JP24691597A JPH1183544A JP H1183544 A JPH1183544 A JP H1183544A JP 9246915 A JP9246915 A JP 9246915A JP 24691597 A JP24691597 A JP 24691597A JP H1183544 A JPH1183544 A JP H1183544A
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    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/12Analogue/digital converters
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のディジタル角度変換方法では、各構成
部分の一部に複雑なアナログ構成があるため、全体構成
をモノリシック半導体化することが難しく、低価格化、
軽量化、高信頼性を得ることが困難であった。更には、
高速追従性に限界があった。 【解決手段】 本発明によるディジタル角度変換方法
は、回転信号をsin,cosマルチプライヤ(2)に導
入し、第1出力信号sin(θ−φ)・f(t)を得ると共
に、同期整流して励磁成分f(t)を除去して第2出力信
号sin(θ−φ)を得、電圧制御発振器(5)及び1回転
カウンタ(6)でディジタル角度出力(φ)を得ると共に、
各部の構成をモノリシック半導体化可能とした方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル角度変
換方法に関し、特に、トラッキング方式の変換におい
て、各回路構成をモノリシック半導体化可能とし、低価
格化、小型軽量化、高信頼化及び高速追従性を達成する
ための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種のディジタ
ル角度変換方法としては、例えば、図17に示すトラッ
キング方式が多く用いられている。すなわち、図17に
おいて符号1で示されるものは、励磁信号E・sinω
tで励磁されるレゾルバであり、このレゾルバ1から得
られる2相出力KEsinθsinωt,KEcosθ
sinωtは演算器2で演算され、その出力信号KEs
inωt・sin(θ−φ)但し、θはレゾルバ回転角
度、φは出力カウンタ値)が前記励磁信号E・sinω
tが入力される同期整流部3で同期整流されている。前
記同期整流部3から得られた出力信号KEsin(θ−
φ)は電圧制御発振器4を介してパルス出力4aとして
カウンタ5に入力されてディジタル角度出力である出力
カウンタ値φがカウンタ5から得られる。この出力カウ
ンタ値φはフィードバックされてフィードバックループ
が形成されている。従って、前記同期整流部3からの出
力信号KEsin(θ−φ)によって速度信号6を得る
と共に、カウンタ5からの出力カウンタ値φにより位置
信号7を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のディジタル角度
変換方法は、以上のように構成されているため、次のよ
うな課題が存在していた。すなわち、前述の回路構成に
おいては各構成部分の一部に複雑なアナログ構成がある
ため全体構成を一体のモノリシック半導体化し難く、励
磁回路等もディスクリートの部品として外付けにならざ
るを得ず、低価格化、小型軽量化、高信頼性、利便性を
達成することは困難であった。更に、追従速度の好適な
改善手段が見当たらなかった。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、トラッキング方式の変換に
おいて、各回路構成をモノリシック半導体化可能とし、
低価格化、小型軽量化、高信頼化を達成するとともに、
高速追従性を可能にしたディジタル角度変換方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるディジタル
角度変換方法は、回転検出器から得た回転信号(sin
θ・f(t)、cosφ・f(t)但し、f(t)は励磁成
分)よりディジタル角度出力(φ)を得るようにしたディ
ジタル角度変換方法において、前記回転信号(sinθ
・f(t)、cosθ・f(t))をsin,cosマルチ
プライヤに導入して前記ディジタル角度出力(φ)より得
られるsinφ及びcosφと相互演算してsinθ・
f(t)×cosφ−cosθ・f(t)×sinφ=si
n(θ−φ)・f(t)の第1出力信号(sin(θ−φ)・
f(t))を得ると共に、前記第1出力信号sin(θ−
φ)・f(t)を同期検波部にて同期整流して前記励磁成
分f(t)を除去して第2出力信号sin(θ−φ)を得、
前記第2出力信号sin(θ−φ)を積分器及び電圧制御
発振器を介して1回転カウンタで前記ディジタル角度出
力(φ)を得、前記ディジタル角度出力(φ)を前記si
n,cosマルチプライヤ及び同期位相検出部に入力し
てフィードバック制御し、このフィードバック制御にお
ける制御偏差ε=sin(θ−φ)を零とすることにより
θ=φとする方法であり、また、前記励磁成分f(t)
は、三角波発振回路から得られた三角波を用いる方法で
あり、また、前記ディジタル角度出力(φ)をエンコーダ
相当パルス発生ロジック部を介して、エンコーダ信号
(A,B,Z,U,V,W)を得る方法であり、また、前
記1回転カウンタの出力を多回転カウンタに入力して多
回転データ(MT)を得る方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるデ
ィジタル角度変換方法の好適な実施の形態について説明
する。図1において符号1で示されるものは例えば周知
の1相励磁/2相出力型のレゾルバであり、このレゾル
バ1から出力される励磁成分f(t)を含む2相の回転
信号sinθ・f(t),cosθ・f(t)はSI
N,COSマルチプライヤ2から第1出力信号sin
(θ−φ)・f(t)として同期検波部3に入力され、
この同期検波部3からの第2出力信号sin(θ−φ)
が積分器4を経て電圧制御発振器に入力される。
【0007】前記電圧制御発振器5からのアップパルス
5a及びダウンパルス5bは、1回転カウンタ6でCW
方向又はCCW方向としてカウントされ、ディジタル角
度出力φが出力される。この1回転カウンタ6からの桁
上げ信号CAと桁下げ信号BOは多回転カウンタ7に入
力され、この多回転カウンタ7からの多回転信号MTが
多回転データ処理部8及びバスインターフェース9を介
して前記ディジタル角度出力φと共に外部回路に伝送さ
れる。
【0008】前記ディジタル角度出力φは、経路10を
経て、前記回転信号sinθ・f(t),cosθ・f
(t)が入力される同期位相検出部11、前記SIN,
COSマルチプライヤ2及びエンコーダ相当パルス発生
ロジック部12に入力され、この経路10によりフィー
ドバックによる周知のトラッキング方式を形成し、この
エンコーダ相当パルス発生ロジック部12から周知の
A,B,Z,U,V,Wからなるエンコーダ信号13を
出力するように構成されている。なお、前記エンコーダ
信号13は、周知のことであるが、アブソリュート・デ
ィジタル(パラレル)信号である前記ディジタル角度出
力φから、A,B,Z信号(A相、B相、Z相すなわち
零位置を示す)を変換して取り出す場合、図14に示す
ように、このディジタル角度出力φのうちのLSBから
MSBを用いてZ信号を出力し、図15に示すように、
ディジタル角度出力φのうちのφn-1とφn(但し、nは
設定分解能により10又は14)が用いられる。また、
3相モータの相切換信号であるU、V、W信号は、図1
6に示されるように、φ1(MSB)をU信号とし、フ
ルアダータイプの加算器100,101に対してディジ
タル角度出力φと−120°及び−240°の信号を各
々入力することによってV信号及びW信号を得ている。
【0009】前記同期検波部3には同期検波ON/OF
F信号13が入力されていると共に、例えば10KHz
の三角波よりなる励磁用基準信号14aを出力する周知
の三角波発振回路14が設けられ、この励磁用基準信号
14aは周知の電流制御アンプ15に入力され、この励
磁用基準信号14aのレベルに応じて出力されたレゾル
バ励磁電源出力15aは、レゾルバ1の励磁信号REF
としてレゾルバ1に印加されている。
【0010】次に動作について説明する。1相励磁/2
相出力(振幅変調)タイプのレゾルバ1は、温度ドリフ
トや伝送ケーブル長等に左右されない安定なセンサーで
あることは周知の事実であるが、このレゾルバ1の励磁
成分関数をf(t)とおくと、レゾルバ1からは角度θ
により振幅変調された以下の2相正弦波信号を出力す
る。 VS2-S4=Sinθ・f(t) VS1-S3=Cosθ・f(t) (1)式 但し、VS2-S4及びVS1-S3はレゾルバ1の周知の2相出
力コイル(図示せず)の両端出力であり、本発明の場合
には、後述のようにレゾルバの励磁に三角波(10KH
z)の電流制御方式を採用しているため、f(t)は方
形波(10KHz)となる。(1)式で示される回転信
号sinθ・f(t),cosθ・f(t)はSIN,
COSマルチプライヤ2に導入され、ディジタル角度出
力φより得られるsinφ及びcosφと相互に演算さ
れ、以下の信号となる。 sinθ・f(t)×cosφ−cosθ・f(t)f×sinφ =sin(θ−φ)・f(t) (2)式 ここでsinφ及びcosφは、回路簡略化のため、次
の数1の(3)式で示す近似関数を使用している。
【0011】
【数1】
【0012】次に同期検波部3にて同期整流され、励磁
成分f(t)はキャンセルされ、次の(4)式に示す制
御偏差εを0にすべくフィードバック制御ループ(トラ
ッキングループ)が展開される。 制御偏差:ε=sin(θ−φ) (4)式 ε=0より ∴ θ=φ (5)式 となり、レゾルバ信号入力に見合うディジタル角度出力
φが1回転カウンタ6から求められることになる。な
お、トラッキングループ方式の他の構成要素である積分
器4は制御系の安定化及び応答性改善のための制御理論
で言う補償器に相当し、次の数2の(6)式に示す伝達
特性を有する。
【0013】
【数2】
【0014】また、VCO(電圧制御発振器5)は、後
述するが、周知のように入力電圧に応じてディジタルパ
ルスに変換する手段であり、1回転カウンタ6は入力パ
ルスを積分(カウント)してパラレルなディジタル角度
信号φに変換する手段である。
【0015】次に、図1の各部の動作説明を行う。ま
ず、三角波発振回路14及び電流制御アンプ15を用い
た三角波による電流制御励磁方式について述べる。通
常、振幅変調型のレゾルバ励磁は、一般的には正弦波の
電圧制御を行うが、本発明においては下記により三角波
(10KHz)の電流制御とした。 (1)出力の短絡事故等発生しても、制御された電流し
か流さないため、回路焼損等の二次故障に至らない。 (2)レゾルバの入力インピーダンスは、基本的にはイ
ンダクタンス成分であり、電流変化を磁束変化に変える
ことでレゾルバ出力を得ており、電流を直接制御するこ
とが好ましい。 (3)出力回路の電力損失を電圧出力に比べ小さく抑え
ることが出来る。 (4)一般的にケーブル伝送においては、電流モードが
優れる。 (5)電流制御によれば、レゾルバ単体での入力電流位
相に対する出力電圧位相ズレは、基本的には発生しな
い。 図2はレゾルバの等価回路であり、励磁コイルと出力コ
イルとはM結合し、互いに相対回転(θ)し、励磁コイ
ルの入力電圧Viと出力コイルの出力電圧V0は図3で示
すように、次の(7)、(8)式となる。 Vi=Ri・Ii+SLi・Ii+SM・Io (7)式 Vo=Ro・Io+SLo・Io+SM・Ii (8)式 ここで、レゾルバ信号入力回路の入力インピーダンスが
高ければIo≒0となり、(7)式、(8)式は以下と
なる。 Vi=Ri・Ii+SLi・Ii=(Ri+SLi)Ii (9)式 Vo=SM・Ii (10)式 なお、(10)式は開放電圧を意味するものであり、入
力電流に対応している。又、ラプラス演算子(S)は電
気回路的にはjwと等価。 S≡jw 但し、Vi:励磁(入力)電圧 Ii:励磁(入力)電流 Vo:出力電圧 Io:出力電流 Ri:励磁コイルの直流抵抗成分 Ro:出力コイルの直流抵抗成分 Li:励磁コイルのインダクタンス成分 Lo:出力コイルのインダクタンス成分 M :相互インダクタンス 前記波形にみる如く、レゾルバ出力信号(Vo)である
回転信号sinθ・f(t)、cosθ・f(t)は方
形波をしており、後段の同期検波において基本的には直
線(直流)に直接的に置き替わるため、従来の正弦波励
磁での直流化のためのフィルターが不要となると共に、
これにより従来用いたフィルター時定数の削除により、
制御系の応答特性を改善することができる。
【0016】次に、レゾルバの励磁成分位相同期化方法
について述べる。レゾルバ出力信号である回転信号si
nθ・f(t)、cosθ・f(t)の励磁成分f
(t)は、電流制御アンプ15から伝送ケーブルを介し
てレゾルバ1へ供給され、レゾルバ1にて角度情報を含
むレゾルバ出力信号に変換された後、再び伝送ケーブル
を介して受側回路に入力されるまでのいずれかの過程に
おいて位相差を生じる。この位相差が生じた場合、後段
の同期検波において、直流化する際に、等価的には変換
効率を下げることで、制御系のループゲインを下げると
共に高周波ノイズを混入させてしまうこととなり、制御
特性に悪影響を及ぼしてしまう。そのため、本発明で
は、レゾルバ信号に含まれる励磁成分(位相差を有す
る)のみに着目し、レゾルバ信号自体より検出(抽出)
された励磁成分を本来の励磁信号と置き変えることによ
り、基本的な位相差を常にゼロにしようとする方法であ
る。すなわち、レゾルバ信号は、(1)式で示される通
り、回転角度θによって振幅変調されているため、角度
によっては振幅レベルが小さくなり、励磁成分を抽出す
るに不都合となってしまう。従って、360°を90°
毎に4分割することで図4に示す如く、安定した振幅を
確保できる。なお、この際の前提条件としては、2相レ
ゾルバ信号の励磁成分は相対的な位相差を持たない必要
がある。 sinθ・f(t)←→cosθ・f(t)
【0017】次に、三角関数近似演算手法について述べ
る。SIN,COSマルチプライヤ2に於いて必要なデ
ィジタル角度出力φのsinφ,cosφ信号を電子回
路にて簡単に実現するために、(3)式に示す近似式に
より実現する。
【0018】
【数3】
【0019】この(3)式において、Aの値は経験的に
求めた値であり、この数値の近似精度はシステムのディ
ジタル変換精度そのものへ影響を及ぼす。また、(3)
式の示す近似は、sin又はcos関数そのものを近似
するものではなく、(2)式に示す関数、ひいては
(4)式に示す制御偏差の値が最も近似されるようにさ
れている。この(3)式を実現するための具体的な回路
例を、図5に示す。基本構成は、周知の乗算型D/A変
換器であり、フィードバック系のR1,R2を選択設定
することで(3)式に示す特性を得る。従って、図5に
おけるsinφとcosφは、次の数4の(11)式で
表される。
【0020】
【数4】
【0021】なお、前記の図5及び(3)、(11)式
によれば、0°〜90°の範囲でしか演算できない訳で
あるが、1回転を90°単位の4象限に分けて合成する
ことにより、全範囲をカバーすることができる。すなわ
ち、図6に示す如く、sinφは単調増加特性、cos
φは単調減少特性であることより、図7のように組合せ
により実現できる。従って、前述の組合せにより、前述
の(2)式を全範囲で実現することができるものであ
る。 sinθ・f(t)×cosφ−cosθ・f(t)f×sinφ =sin(θ−φ)・f(t) (2)式 また、前述のSIN,COSマルチプライヤ2の具体的
なブロック回路としては、図8に示すように、回転信号
sinθ・f(t)、cosθ・f(t)を図7で示す
信号選択ロジック20に入力して、cosφとsinφ
を減算処理することにより前記第1出力信号sin(θ
−φ)・f(t)を出力することができる。
【0022】次に、多回転数検出方法について述べる。
図9に示すように、1回転(0〜360°)用カウンタ
6より得られる桁上げ(CA.)及び桁下げ(BO.)
信号出力を上位の多回転カウンタ7へ導入することによ
り、自動的に多回転カウントを実現する。なお、ラッチ
回路21,22を用いることにより多回転数プリセット
ができる。この多回転検出値そのものは、原理より明ら
かなように、絶対値ではないが、電源継続投入状態に限
って絶対値検出(多回転部分含めた)を実現するための
手段として、図9に示す回路が付加されている。これに
よれば、電源投入時に機械軸に合わせた多回転数を各ラ
ッチ回路21,22によりプリセットしていることによ
り、等価的に全範囲での絶対値検出が実現可能となる。
なお、上記の発展として、電源の如何に関わらず、絶対
値検出が実現できるためには、少なくとも電源OFF時
に機械軸が0°をよぎるような動きをしないことが前提
条件となる。
【0023】次に、UP/DOWNパルス発生可能な電
圧制御発振器(VCO)の動作について述べる。従来の
トラッキング方式においては、VCOは単極性アナログ
信号入力レベルに応じたパルス発振器であり、UP/D
OWNの極性判別は別の回路で行われていたが、本発明
によるVCOは、上記全機能を有し、回路の簡略化・安
定化・高速化に努めたものである。すなわち、図10で
示される基本構成の電圧制御発振部5Aの帰還用コンデ
ンサCの両端間に接続されたスイッチSへパルス5cを
印加すると共に前記積分器4からの出力4aをVinに入
力することにより図11で示すスレッショルドVTHを有
する鋸歯状波からなる出力Voutが得られ、出力Vout
スレッショルドVTHと一致するとパルス5cにより帰還
用コンデンサCの蓄積電荷が放電されることにより充放
電を繰り返し、鋸歯状波を形成する。この出力はVTH
び出力周波数f0は次の数5の(12)式及び(13)
式の通りである。
【0024】
【数5】
【0025】また、図12で示されるように、前述の電
圧制御発振器5は、前述の図10で示す電圧制御発振器
5Aの出力側に4個のコンパレータCOMP1〜4が設
けられると共に、各コンパレータCOMP1〜4の出力
5d,5e,5f,5g側に設けた4個のゲート回路G
1〜G4が設けられ、ゲート回路G2とG3に接続され
たゲート回路G5からの前記パルス5cが前記コンデン
サCの両端間に接続されたスイッチSに印加され、ゲー
トG1からアップパルス5aが、ゲートG4からダウン
パルス5bが出力されるように構成されている。なお、
実験の結果、2MHz程度迄の安定な発振を得ることが
できた。また、この図12の動作を示す波形図は図13
に示す通りである。
【0026】また、レゾルバの場合、その信号形態は、
(1)式で示す如く2相正弦波(sinθ,cosθ)
にf(t)なる励磁成分で変調されている。従って、周
知の正弦波エンコーダの如く、(14)式に示す様な励
磁成分f(t)を含まぬような信号形態であっても、原
理的に変換可能であり、応用範囲は拡大される。 E1=K・sinθ E2=K・cosθ (14)式 すなわち、(14)式で明白なように、(1)式におい
て励磁成分f(t)=1とすれば等価となる。 f
(t)=1、すなわち、同期検波せずして制御偏差εが
得られることとなり、図1の同期検波ON/OFF信号
13をOFFすることにより同期検波回路を機能させず
単に固定すれば良い。
【0027】
【発明の効果】本発明によるディジタル角度変換方法
は、以上のように構成されているため、次のような効果
を得ることができる。すなわち、SIN・COSマルチ
プライヤ、電圧制御発振器、三角波発振回路等をモノリ
シック半導体化可能としたので、信頼性及び利便性の向
上、低価格化及び多機能化を達成することができた。更
に、高速追従性が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディジタル角度変換方法を示すブ
ロック図である。
【図2】レゾルバの等価回路である。
【図3】図2の三角波による励磁及び出力状態を示す波
形図である。
【図4】励磁成分位相同期化を示す波形図である。
【図5】三角関数近似演算に用いる回路図である。
【図6】sinθとcosθの特性図である。
【図7】sin,cosマルチプライヤ部信号選択ロジ
ック図である。
【図8】sin,cosマルチプライヤの具体例を示す
ブロック図である。
【図9】多回転データ処理部を示すブロック図である。
【図10】電圧制御発振器の一部を示す回路図である。
【図11】図10の波形図である。
【図12】電圧制御発振器の全体を示す回路図である。
【図13】図12の各部の波形図である。
【図14】Z信号の生成構成図である。
【図15】A,B信号の生成構成図である。
【図16】U,V,W信号の生成構成図である。
【図17】従来のトラッキング方式R/D変換の構成図
である。
【符号の説明】
1 回転検出器 sinθ・f(t),cosθ・f(t) 回転信号 f(t) 励磁成分 φ ディジタル角度出力 2 sin,cosマルチプライヤ sin(θ−φ)・f(t) 第1出力信号 3 同期検波部 sin(θ−φ) 第2出力信号 4 積分器 5 電圧制御発振器 6 1回転カウンタ 7 多回転カウンタ 11 同期位相検出部 12 エンコーダ相当パルス発生ロジック部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ディジタル角度変換方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル角度変
換方法に関し、特に、トラッキング方式の変換におい
て、各回路構成をモノリシック半導体化可能とし、低価
格化、小型軽量化、高信頼化及び高速追従性を達成する
ための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種のディジタ
ル角度変換方法としては、例えば、図17に示すトラッ
キング方式が多く用いられている。すなわち、図17に
おいて符号1で示されるものは、励磁信号E・sinω
tで励磁されるレゾルバであり、このレゾルバ1から得
られる2相出力KEsinθsinωt,KEcosθ
sinωtは演算器2で演算され、その出力信号KEs
inωt・sin(θ−φ)但し、θはレゾルバ回転角
度、φは出力カウンタ値)が前記励磁信号E・sinω
tが入力される同期整流部3で同期整流されている。前
記同期整流部3から得られた出力信号KEsin(θ−
φ)は電圧制御発振器4を介してパルス出力4aとして
カウンタ5に入力されてディジタル角度出力である出力
カウンタ値φがカウンタ5から得られる。この出力カウ
ンタ値φはフィードバックされてフィードバックループ
が形成されている。従って、前記同期整流部3からの出
力信号KEsin(θ−φ)によって速度信号6を得る
と共に、カウンタ5からの出力カウンタ値φにより位置
信号7を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のディジタル角度
変換方法は、以上のように構成されているため、次のよ
うな課題が存在していた。すなわち、前述の回路構成に
おいては各構成部分の一部に複雑なアナログ構成がある
ため全体構成を一体のモノリシック半導体化し難く、励
磁回路等もディスクリートの部品として外付けにならざ
るを得ず、低価格化、小型軽量化、高信頼性、利便性を
達成することは困難であった。更に、追従速度の好適な
改善手段が見当たらなかった。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、トラッキング方式の変換に
おいて、各回路構成をモノリシック半導体化可能とし、
低価格化、小型軽量化、高信頼化を達成するとともに、
高速追従性を可能にしたディジタル角度変換方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるディジタル
角度変換方法は、回転検出器から得た回転信号(sin
θ・f(t)、cosφ・f(t)但し、f(t)は励磁成
分)よりディジタル角度出力(φ)を得るようにしたディ
ジタル角度変換方法において、前記回転信号(sinθ
・f(t)、cosθ・f(t))をsin,cosマルチ
プライヤに導入して前記ディジタル角度出力(φ)より得
られるsinφ及びcosφと相互演算してsinθ・
f(t)×cosφ−cosθ・f(t)×sinφ=si
n(θ−φ)・f(t)の第1出力信号(sin(θ−φ)・
f(t))を得ると共に、前記第1出力信号sin(θ−
φ)・f(t)を同期検波部にて同期整流して前記励磁成
分f(t)を除去して第2出力信号sin(θ−φ)を得、
前記第2出力信号sin(θ−φ)を積分器及び電圧制御
発振器を介して1回転カウンタで前記ディジタル角度出
力(φ)を得、前記ディジタル角度出力(φ)を前記si
n,cosマルチプライヤ及び同期位相検出部に入力し
てフィードバック制御し、このフィードバック制御にお
ける制御偏差ε=sin(θ−φ)を零とすることにより
θ=φとする方法であり、また、前記励磁成分f(t)
は、三角波発振回路から得られた三角波を用いる方法で
あり、また、前記ディジタル角度出力(φ)をエンコーダ
相当パルス発生ロジック部を介して、エンコーダ信号
(A,B,Z,U,V,W)を得る方法であり、また、前
記1回転カウンタの出力を多回転カウンタに入力して多
回転データ(MT)を得る方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるデ
ィジタル角度変換方法の好適な実施の形態について説明
する。図1において符号1で示されるものは例えば周知
の1相励磁/2相出力型のレゾルバであり、このレゾル
バ1から出力される励磁成分f(t)を含む2相の回転
信号sinθ・f(t),cosθ・f(t)はSI
N,COSマルチプライヤ2から第1出力信号sin
(θ−φ)・f(t)として同期検波部3に入力され、
この同期検波部3からの第2出力信号sin(θ−φ)
が積分器4を経て電圧制御発振器に入力される。
【0007】前記電圧制御発振器5からのアップパルス
5a及びダウンパルス5bは、1回転カウンタ6でCW
方向又はCCW方向としてカウントされ、ディジタル角
度出力φが出力される。この1回転カウンタ6からの桁
上げ信号CAと桁下げ信号BOは多回転カウンタ7に入
力され、この多回転カウンタ7からの多回転信号MTが
多回転データ処理部8及びバスインターフェース9を介
して前記ディジタル角度出力φと共に外部回路に伝送さ
れる。
【0008】前記ディジタル角度出力φは、経路10を
経て、前記回転信号sinθ・f(t),cosθ・f
(t)が入力される同期位相検出部11、前記SIN,
COSマルチプライヤ2及びエンコーダ相当パルス発生
ロジック部12に入力され、この経路10によりフィー
ドバックによる周知のトラッキング方式を形成し、この
エンコーダ相当パルス発生ロジック部12から周知の
A,B,Z,U,V,Wからなるエンコーダ信号13を
出力するように構成されている。なお、前記エンコーダ
信号13は、周知のことであるが、アブソリュート・デ
ィジタル(パラレル)信号である前記ディジタル角度出
力φから、A,B,Z信号(A相、B相、Z相すなわち
零位置を示す)を変換して取り出す場合、図14に示す
ように、このディジタル角度出力φのうちのLSBから
MSBを用いてZ信号を出力し、図15に示すように、
ディジタル角度出力φのうちのφn-1とφn(但し、nは
設定分解能により10又は14)が用いられる。また、
3相モータの相切換信号であるU、V、W信号は、図1
6に示されるように、φ1(MSB)をU信号とし、フ
ルアダータイプの加算器100,101に対してディジ
タル角度出力φと−120°及び−240°の信号を各
々入力することによってV信号及びW信号を得ている。
【0009】前記同期検波部3には同期検波ON/OF
F信号13aが入力されていると共に、例えば10KH
zの三角波よりなる励磁用基準信号14aを出力する周
知の三角波発振回路14が設けられ、この励磁用基準信
号14aは周知の電流制御アンプ15に入力され、この
励磁用基準信号14aのレベルに応じて出力されたレゾ
ルバ励磁電源出力15aは、レゾルバ1の励磁信号RE
Fとしてレゾルバ1に印加されている。
【0010】次に動作について説明する。1相励磁/2
相出力(振幅変調)タイプのレゾルバ1は、温度ドリフ
トや伝送ケーブル長等に左右されない安定なセンサーで
あることは周知の事実であるが、このレゾルバ1の励磁
成分関数をf(t)とおくと、レゾルバ1からは角度θ
により振幅変調された以下の2相正弦波信号を出力す
る。 VS2-S4=Sinθ・f(t) VS1-S3=Cosθ・f(t) (1)式 但し、VS2-S4及びVS1-S3はレゾルバ1の周知の2相出
力コイル(図示せず)の両端出力であり、本発明の場合
には、後述のようにレゾルバの励磁に三角波(10KH
z)の電流制御方式を採用しているため、f(t)は方
形波(10KHz)となる。(1)式で示される回転信
号sinθ・f(t),cosθ・f(t)はSIN,
COSマルチプライヤ2に導入され、ディジタル角度出
力φより得られるsinφ及びcosφと相互に演算さ
れ、以下の信号となる。 sinθ・f(t)×cosφ−cosθ・f(t)×sinφ =sin(θ−φ)・f(t) (2)式 ここでsinφ及びcosφは、回路簡略化のため、次
の数1の(3)式で示す近似関数を使用している。
【0011】
【数1】
【0012】次に同期検波部3にて同期整流され、励磁
成分f(t)はキャンセルされ、次の(4)式に示す制
御偏差εを0にすべくフィードバック制御ループ(トラ
ッキングループ)が展開される。 制御偏差:ε=sin(θ−φ) (4)式 ε=0より ∴ θ=φ (5)式 となり、レゾルバ信号入力に見合うディジタル角度出力
φが1回転カウンタ6から求められることになる。な
お、トラッキングループの他の構成要素である積分器4
は制御系の安定化及び応答性改善のための制御理論で言
う補償器に相当し、次の数2の(6)式に示す伝達特性
を有する。
【0013】
【数2】
【0014】また、VCO(電圧制御発振器5)は、後
述するが、周知のように入力電圧に応じてディジタルパ
ルスに変換する手段であり、1回転カウンタ6は入力パ
ルスを積分(カウント)してパラレルなディジタル角度
信号φに変換する手段である。
【0015】次に、図1の各部の動作説明を行う。ま
ず、三角波発振回路14及び電流制御アンプ15を用い
た三角波による電流制御励磁方式について述べる。通
常、振幅変調型のレゾルバ励磁は、一般的には正弦波の
電圧制御を行うが、本発明においては下記により三角波
(10KHz)の電流制御とした。 (1)出力の短絡事故等発生しても、制御された電流し
か流さないため、回路焼損等の二次故障に至らない。 (2)レゾルバの入力インピーダンスは、基本的にはイ
ンダクタンス成分であり、電流変化を磁束変化に変える
ことでレゾルバ出力を得ており、電流を直接制御するこ
とが好ましい。 (3)出力回路の電力損失を電圧出力に比べ小さく抑え
ることが出来る。 (4)一般的にケーブル伝送においては、電流モードが
優れる。 (5)電流制御によれば、レゾルバ単体での入力電流位
相に対する出力電圧位相ズレは、基本的には発生しな
い。 図2はレゾルバの等価回路であり、励磁コイルと出力コ
イルとはM結合し、互いに相対回転(θ)し、励磁コイ
ルの入力電圧Viと出力コイルの出力電圧V0は図3で示
すように、次の(7)、(8)式となる。 Vi=Ri・Ii+SLi・Ii+SM・Io (7)式 Vo=Ro・Io+SLo・Io+SM・Ii (8)式 ここで、レゾルバ信号入力回路の入力インピーダンスが
高ければIo≒0となり、(7)式、(8)式は以下と
なる。 Vi=Ri・Ii+SLi・Ii=(Ri+SLi)Ii (9)式 Vo=SM・Ii (10)式 なお、(10)式は開放電圧を意味するものであり、入
力電流に対応している。又、ラプラス演算子(S)は電
気回路的にはjwと等価。 S≡jw 但し、Vi:励磁(入力)電圧 Ii:励磁(入力)電流 Vo:出力電圧 Io:出力電流 Ri:励磁コイルの直流抵抗成分 Ro:出力コイルの直流抵抗成分 Li:励磁コイルのインダクタンス成分 Lo:出力コイルのインダクタンス成分 M :相互インダクタンス 前記波形にみる如く、レゾルバ出力信号(Vo)である
回転信号sinθ・f(t)、cosθ・f(t)は方
形波をしており、後段の同期検波において基本的には直
線(直流)に直接的に置き替わるため、従来の正弦波励
磁での直流化のためのフィルターが不要となると共に、
これにより従来用いたフィルター時定数の削除により、
制御系の応答特性を改善することができる。
【0016】次に、レゾルバの励磁成分位相同期化方法
について述べる。レゾルバ出力信号である回転信号si
nθ・f(t)、cosθ・f(t)の励磁成分f
(t)は、電流制御アンプ15から伝送ケーブルを介し
てレゾルバ1へ供給され、レゾルバ1にて角度情報を含
むレゾルバ出力信号に変換された後、再び伝送ケーブル
を介して受側回路に入力されるまでのいずれかの過程に
おいて位相差を生じる。この位相差が生じた場合、後段
の同期検波において、直流化する際に、等価的には変換
効率を下げることで、制御系のループゲインを下げると
共に高周波ノイズを混入させてしまうこととなり、制御
特性に悪影響を及ぼしてしまう。そのため、本発明で
は、レゾルバ信号に含まれる励磁成分(位相差を有す
る)のみに着目し、レゾルバ信号自体より検出(抽出)
された励磁成分を本来の励磁信号と置き変えることによ
り、基本的な位相差を常にゼロにしようとする方法であ
る。すなわち、レゾルバ信号は、(1)式で示される通
り、回転角度θによって振幅変調されているため、角度
によっては振幅レベルが小さくなり、励磁成分を抽出す
るに不都合となってしまう。従って、360°を90°
毎に4分割することで図4に示す如く、安定した振幅を
確保できる。なお、この際の前提条件としては、2相レ
ゾルバ信号の励磁成分は相対的な位相差を持たない必要
がある。 sinθ・f(t)←→cosθ・f(t)
【0017】次に、三角関数近似演算手法について述べ
る。SIN,COSマルチプライヤ2に於いて必要なデ
ィジタル角度出力φのsinφ,cosφ信号を電子回
路にて簡単に実現するために、(3)式に示す近似式に
より実現する。
【0018】
【数3】
【0019】この(3)式において、Aの値は経験的に
求めた値であり、この数値の近似精度はシステムのディ
ジタル変換精度そのものへ影響を及ぼす。また、(3)
式の示す近似は、sin又はcos関数そのものを近似
するものではなく、(2)式に示す関数、ひいては
(4)式に示す制御偏差の値が最も近似されるようにさ
れている。この(3)式を実現するための具体的な回路
例を、図5に示す。基本構成は、周知の乗算型D/A変
換器であり、フィードバック系のR1,R2を選択設定
することで(3)式に示す特性を得る。従って、図5に
おけるsinφとcosφは、次の数4の(11)式で
表される。
【0020】
【数4】
【0021】なお、前記の図5及び(3)、(11)式
によれば、0°〜90°の範囲でしか演算できない訳で
あるが、1回転を90°単位の4象限に分けて合成する
ことにより、全範囲をカバーすることができる。すなわ
ち、図6に示す如く、sinφは単調増加特性、cos
φは単調減少特性であることより、図7のように組合せ
により実現できる。従って、前述の組合せにより、前述
の(2)式を全範囲で実現することができるものであ
る。 sinθ・f(t)×cosφ−cosθ・f(t)×sinφ =sin(θ−φ)・f(t) (2)式 また、前述のSIN,COSマルチプライヤ2の具体的
なブロック回路としては、図8に示すように、回転信号
sinθ・f(t)、cosθ・f(t)を図7で示す
信号選択ロジック20に入力して、cosφとsinφ
を減算処理することにより前記第1出力信号sin(θ
−φ)・f(t)を出力することができる。
【0022】次に、多回転数検出方法について述べる。
図9に示すように、1回転(0〜360°)用カウンタ
6より得られる桁上げ(CA.)及び桁下げ(BO.)
信号出力を上位の多回転カウンタ7へ導入することによ
り、自動的に多回転カウントを実現する。なお、ラッチ
回路21,22を用いることにより多回転数プリセット
ができる。この多回転検出値そのものは、原理より明ら
かなように、絶対値ではないが、電源継続投入状態に限
って絶対値検出(多回転部分含めた)を実現するための
手段として、図9に示す回路が付加されている。これに
よれば、電源投入時に機械軸に合わせた多回転数を各ラ
ッチ回路21,22によりプリセットしていることによ
り、等価的に全範囲での絶対値検出が実現可能となる。
なお、上記の発展として、電源の如何に関わらず、絶対
値検出が実現できるためには、少なくとも電源OFF時
に機械軸が0°をよぎるような動きをしないことが前提
条件となる。
【0023】次に、UP/DOWNパルス発生可能な電
圧制御発振器(VCO)の動作について述べる。従来の
トラッキング方式においては、VCOは単極性アナログ
信号入力レベルに応じたパルス発振器であり、UP/D
OWNの極性判別は別の回路で行われていたが、本発明
によるVCOは、上記全機能を有し、回路の簡略化・安
定化・高速化に努めたものである。すなわち、図10で
示される基本構成の電圧制御発振部5Aの帰還用コンデ
ンサCの両端間に接続されたスイッチSへパルス5cを
印加すると共に前記積分器4からの出力4aをVinに入
力することにより図11で示すスレッショルドVTHを有
する鋸歯状波からなる出力Voutが得られ、出力Vout
スレッショルドVTHと一致するとパルス5cにより帰還
用コンデンサCの蓄積電荷が放電されることにより充放
電を繰り返し、鋸歯状波を形成する。この出力はVTH
び出力周波数f0は次の数5の(12)式及び(13)
式の通りである。
【0024】
【数5】
【0025】また、図12で示されるように、前述の電
圧制御発振器5は、前述の図10で示す電圧制御発振器
5Aの出力側に4個のコンパレータCOMP1〜4が設
けられると共に、各コンパレータCOMP1〜4の出力
5d,5e,5f,5g側に設けた4個のゲート回路G
1〜G4が設けられ、ゲート回路G2とG3に接続され
たゲート回路G5からの前記パルス5cが前記コンデン
サCの両端間に接続されたスイッチSに印加され、ゲー
トG1からアップパルス5aが、ゲートG4からダウン
パルス5bが出力されるように構成されている。なお、
実験の結果、2MHz程度迄の安定な発振を得ることが
できた。また、この図12の動作を示す波形図は図13
に示す通りである。
【0026】また、レゾルバの場合、その信号形態は、
(1)式で示す如く2相正弦波(sinθ,cosθ)
にf(t)なる励磁成分で変調されている。従って、周
知の正弦波エンコーダの如く、(14)式に示す様な励
磁成分f(t)を含まぬような信号形態であっても、原
理的に変換可能であり、応用範囲は拡大される。 E1=K・sinθ E2=K・cosθ (14)式 すなわち、(14)式で明白なように、(1)式におい
て励磁成分f(t)=1とすれば等価となる。 f
(t)=1、すなわち、同期検波せずして制御偏差εが
得られることとなり、図1の同期検波ON/OFF信号
13aをOFFすることにより同期検波回路を機能させ
ず単に固定すれば良い。
【0027】
【発明の効果】本発明によるディジタル角度変換方法
は、以上のように構成されているため、次のような効果
を得ることができる。すなわち、SIN・COSマルチ
プライヤ、電圧制御発振器、三角波発振回路等をモノリ
シック半導体化可能としたので、信頼性及び利便性の向
上、低価格化及び多機能化を達成することができた。更
に、高速追従性が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディジタル角度変換方法を示すブ
ロック図である。
【図2】レゾルバの等価回路である。
【図3】図2の三角波による励磁及び出力状態を示す波
形図である。
【図4】励磁成分位相同期化を示す波形図である。
【図5】三角関数近似演算に用いる回路図である。
【図6】sinφとcosφの特性図である。
【図7】sin,cosマルチプライヤ部信号選択ロジ
ック図である。
【図8】sin,cosマルチプライヤの具体例を示す
ブロック図である。
【図9】多回転データ処理部を示すブロック図である。
【図10】電圧制御発振器の一部を示す回路図である。
【図11】図10の波形図である。
【図12】電圧制御発振器の全体を示す回路図である。
【図13】図12の各部の波形図である。
【図14】Z信号の生成構成図である。
【図15】A,B信号の生成構成図である。
【図16】U,V,W信号の生成構成図である。
【図17】従来のトラッキング方式R/D変換の構成図
である。
【符号の説明】 1 回転検出器 sinθ・f(t),cosθ・f(t) 回転信号 f(t) 励磁成分 φ ディジタル角度出力 2 sin,cosマルチプライヤ sin(θ−φ)・f(t) 第1出力信号 3 同期検波部 sin(θ−φ) 第2出力信号 4 積分器 5 電圧制御発振器 6 1回転カウンタ 7 多回転カウンタ 11 同期位相検出部 12 エンコーダ相当パルス発生ロジック部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図6】
【図10】
【図15】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図14】
【図12】
【図13】
【図16】
【図17】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転検出器(1)から得た回転信号(sin
    θ・f(t)、cosφ・f(t)但し、f(t)は励磁成
    分)よりディジタル角度出力(φ)を得るようにしたディ
    ジタル角度変換方法において、前記回転信号(sinθ
    ・f(t)、cosθ・f(t))をsin,cosマルチ
    プライヤ(2)に導入して前記ディジタル角度出力(φ)よ
    り得られるsinφ及びcosφと相互演算してsin
    θ・f(t)×cosφ−cosθ・f(t)×sinφ=
    sin(θ−φ)・f(t)の第1出力信号(sin(θ−
    φ)・f(t))を得ると共に、前記第1出力信号sin
    (θ−φ)・f(t)を同期検波部(3)にて同期整流して前
    記励磁成分f(t)を除去して第2出力信号sin(θ−
    φ)を得、前記第2出力信号sin(θ−φ)を積分器(4)
    及び電圧制御発振器(5)を介して1回転カウンタ(6)で前
    記ディジタル角度出力(φ)を得、前記ディジタル角度出
    力(φ)を前記sin,cosマルチプライヤ(2)及び同
    期位相検出部(11)に入力してフィードバック制御し、こ
    のフィードバック制御における制御偏差ε=sin(θ
    −φ)を零とすることによりθ=φとすることを特徴と
    するディジタル角度変換方法。
  2. 【請求項2】 前記励磁成分f(t)は、三角波発振回路
    (14)から得られた三角波を用いることを特徴とする請求
    項1記載のディジタル角度変換方法。
  3. 【請求項3】 前記ディジタル角度出力(φ)をエンコー
    ダ相当パルス発生ロジック部(12)を介して、エンコーダ
    信号(A,B,Z,U,V,W)を得ることを特徴とする
    請求項1又は2記載のディジタル角度変換方法。
  4. 【請求項4】 前記1回転カウンタ(6)の出力を多回転
    カウンタ(7)に入力して多回転データ(MT)を得ること
    を特徴とする請求項1ないし2記載のディジタル角度変
    換方法。
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