JPH1182616A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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Publication number
JPH1182616A
JPH1182616A JP9249013A JP24901397A JPH1182616A JP H1182616 A JPH1182616 A JP H1182616A JP 9249013 A JP9249013 A JP 9249013A JP 24901397 A JP24901397 A JP 24901397A JP H1182616 A JPH1182616 A JP H1182616A
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JP
Japan
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seismic isolation
base
coil spring
movable base
floor
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Pending
Application number
JP9249013A
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English (en)
Inventor
Goro Nakajima
吾郎 中島
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は被載置物が載置される移動ベースか
らコイルバネがはみ出さず、点検・調整作業が容易に行
えることを課題とする。 【解決手段】 免震装置11は、コンクリート床12に
敷設された固定ベース13と、固定ベース13の上方で
対向する移動ベース14と、移動ベース14を支持する
4本の第1〜第4摺動支柱15a〜15dと、移動ベー
ス14を原点位置に復帰させるように付勢する第1〜第
8コイルバネユニット16a〜16hとよりなる。ま
た、各摺動支柱15a〜15d間には、水平方向に延在
された梁18a〜18dが横架されている。正方形状の
枠体を形成する各梁18a〜18dの下方には、コイル
バネユニット16a〜16hが各梁18a〜18dに沿
ってX,Y方向に装架されている。そのため、コイルバ
ネユニット16a〜16hが移動ベース14からはみ出
さず、設置スペースが小さくなると共に、メンテナンス
作業等を行う際に邪魔にならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は免震装置に係り、特
に被載置物が載置された移動ベースが固定ベースに対し
相対移動するよう構成された免震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば金融機関などで使用される大型コ
ンピュータ等のような精密電子装置では、地震による被
害を受けた場合、その影響が大きく、特にその装置が公
共性を有する場合には社会的影響は大きい。そのため、
この種の装置では、地震発生時の振動が装置に伝わらな
いように免振装置に支持された状態で設置される。従来
の免震装置では、床等に固定される固定ベースに対し被
載置物が設置される移動ベースが水平方向に移動可能に
設置される。そして、上下方向で互いに対向する固定ベ
ースと移動ベースとの間には、移動ベースを水平方向に
移動可能に支持する支柱と、移動ベースが固定ベースの
所定の位置となるように移動ベースを付勢する付勢部材
と、が配設されている。
【0003】図13は従来の免震装置を上方からみた平
面図である。図13(A)(B)に示されるように、従
来の免震装置1では、固定ベース2と、固定ベース2の
上面に摺接する4本の支柱3と、各支柱3間に横架され
た梁4と、各支柱3を付勢するコイルバネ5とよりな
る。そして、各支柱3及び梁4の上部には、被載置物が
載置される移動ベース6が取り付けられる。
【0004】4本のコイルバネ5は、一端が各支柱3に
掛止され、他端が固定ベース2上に起立する掛止部2a
に掛止される。そのため、4本のコイルバネ5は、4本
の支柱3と4本の梁4とを組み合わせた枠体の内側に装
架された状態で設けられている。この免震装置1では、
移動ベース6の下方に装架された4本のコイルバネ5が
対角方向に張設されている。そのため、移動ベース6
は、4本のコイルバネ5のバネ力が釣り合う位置、すな
わち固定ベース2に一致して対向する位置に復帰する。
【0005】図14は従来の別の免震装置を上方からみ
た平面図である。図14(A)(B)に示されるよう
に、従来の免震装置7では、4本の支柱3の夫々に4本
のコイルバネ8が張設されている。この4本のコイルバ
ネ8は、各支柱3毎に釣り合うように対角方向に放射状
に張設されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な従来の免震装置では、例えば図13に示されるよう
に、メンテナンス作業のしにくい場所でコイルバネ5を
1本ずつ引っ張りながら各支柱3に掛止させるため、コ
イルバネ5の取付作業がやりにくく手間が余計にかかっ
ていた。
【0007】また、図14に示されるように、各支柱3
に4本のコイルバネ8が張設される構成では、移動ベー
ス6の外側にもコイルバネ8が延在されるため、設置ス
ペースに余裕がある場合でないと設置できない。さら
に、図14に示される従来の免震装置では、コイルバネ
8が外側にはみ出すよう設けられているので、設置作業
又はメンテナンス作業を行う際、コイルバネ8が邪魔に
なって作業しにくいばかりか、梁4と床面との隙間が狭
いので、移動ベース6の下方に配設されたコイルバネ8
の点検・調整作業がやりにくかった。
【0008】そこで、本発明は上記問題を解決した免震
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下に挙げるような特徴を有する。上記請
求項1の発明は、固定ベースとなった下床と、該固定ベ
ースの上方に設けられ被載置物が載置された状態で振動
が入力されると、前記固定ベースに対し相対移動する移
動ベースと、前記固定ベースに対し前記移動ベースを水
平方向に移動可能に支持する支柱と、前記移動ベースが
常に前記固定ベースの所定の位置となるように前記移動
ベースを付勢する付勢部材と、を有する免震装置におい
て、前記付勢部材を前記移動ベースの縁部に沿って延在
するように張設したことを特徴とするものである。
【0010】従って、上記請求項1の発明によれば、付
勢部材を移動ベースの縁部に沿って延在するように張設
したため、付勢部材が移動ベースの外側にはみ出さず、
付勢部材が邪魔にならないように配設することができる
と共に、設置スペースを小さくして省スペース化を図る
ことができる。また、付勢部材が移動ベースの縁部に配
設されることにより、付勢部材の取付作業が容易に行え
るようにできると共に点検・調整作業がやりやすくな
る。
【0011】また、請求項2の発明は、上記請求項1記
載の免震装置であって、前記付勢部材が、複数のコイル
バネを平行に装架してなり、前記移動ベースに載置され
る被載置物の荷重に応じて前記コイルバネの本数が変更
されることを特徴とするものである。従って、上記請求
項2の発明によれば、付勢部材が複数のコイルバネを平
行に装架してなるため、コイルバネの線径及び巻き径が
小さくなり、その分移動ベースの高さ位置を下げること
ができると共に、コイルバネの取付作業が容易に行え
る。また、複数のコイルバネが移動ベースの縁部に沿っ
て延在しているため、移動ベースに載置される被載置物
の荷重に応じてコイルバネの本数を変更する際、比較的
容易にコイルバネの取付け・取外し作業を行える。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明になる免
震装置について説明する。図1は本発明になる免震装置
の一実施例の正面図である。また、図2は移動ベースを
外した状態での免震装置の平面図である。図1及び図2
に示されるように、免震装置11は、大略、コンクリー
ト床12に敷設された固定ベース13と、固定ベース1
3の上方で水平方向に移動可能に設けられた移動ベース
14と、固定ベース13に対し摺動可能に設けられて移
動ベース14を支持する4本の第1〜第4摺動支柱15
a〜15dと、移動ベース14が固定ベース13の所定
位置となるように移動ベース14を付勢する第1〜第8
コイルバネユニット(付勢部材)16a〜16hとより
なる。
【0013】移動ベース14には、例えばコンピュータ
等の精密電子機器等よりなる被載置物17が載置され
る。固定ベース13は、コンクリート床12に固定され
る。また、固定ベース13は、上方からみると正方形で
あり、上面に摺動支柱15a〜15dが摺動する平滑な
摺動板13aが一体に設けられている。尚、コンクリー
ト床12よりなる下床が十分に摺動抵抗の小さい状態で
ある場合には、コンクリート床12自体が固定ベースを
構成する。
【0014】また、各摺動支柱15a〜15d間には、
水平方向に延在された梁18a〜18dが横架されてい
る。正方形状の枠体を形成する各梁18a〜18dの下
方には、付勢手段としてのコイルバネユニット16a〜
16hが各梁18a〜18dに沿ってX,Y方向に装架
されている。図3は第1摺動支柱15a及び第1コイル
バネユニット16aを拡大して示す側面図である。ま
た、図4は第1摺動支柱15a及び第1コイルバネユニ
ット16a、第8コイルバネユニット16hを拡大して
示す平面図である。
【0015】図2乃至図4に示されるように、コイルバ
ネユニット16a〜16hは、各梁18a〜18dに沿
って平行に延在する一対のコイルバネ20a,20bを
有する。一対のコイルバネ20a,20bは、一端が摺
動支柱15a〜15dの側面に設けられた掛止部21に
連結され、他端が固定ベース13上に起立する掛止部2
2に掛止される。各コイルバネユニット16a〜16h
は、摺動支柱15a〜15dを一方向にのみ付勢するよ
うに設けられている。
【0016】また、各摺動支柱15a〜15dの夫々に
対し、互いに直交する2方向(X,Y方向)のコイルバ
ネユニット16が連結されている。そして、4本の摺動
支柱15a〜15dに作用する8個のコイルバネユニッ
ト16a〜16hのバネ力が釣り合うように張設されて
いる。各コイルバネユニット16a〜16hは、2本の
コイルバネ20a,20bからなるため、1本のコイル
バネを設ける場合よりもコイルバネ20a,20bの線
径及び巻き径を小さくすることができる。そのため、コ
イルバネ20a,20bの上方に横架される各梁18a
〜18dの高さ位置を低くくすることが可能となり、こ
れにより免震装置11の薄型化に対応できる。
【0017】さらに、コイルバネユニット16a〜16
hは、各摺動支柱15a〜15d間に横架された梁18
a〜18dに沿って延在するように設けられているの
で、移動ベース14の縁部近傍に配設されている。その
ため、免震装置11の設置後にコイルバネユニット16
a〜16hの点検・調整等を行う際の作業性が改善さ
れ、移動ベース14の下方に配されているにも拘わら
ず、容易に点検・調整作業を行うことができる。
【0018】また、コイルバネ20a,20bが移動ベ
ース14の縁部に沿って延在しているため、移動ベース
14に載置される被載置物17の荷重に応じてコイルバ
ネ20a,20bの本数を変更する際、比較的容易にコ
イルバネ20a,20bの取付け・取外し作業を行うこ
とができる。よって、メンテナンスの作業効率が上が
り、メンテナンスの作業時間を短縮できる。
【0019】また、上記のように移動ベース14の外側
にコイルバネユニット16a〜16hがはみ出さない構
成にできるので、設置スペースを小さくできると共に、
免震装置11の点検・調整等を行う際にコイルバネユニ
ット16a〜16hが邪魔にならず、メンテナンス性が
高められている。各摺動支柱15a〜15dは、図3に
示されるように、下端に摺動板13aに摺接する低摩擦
板23が一体的に設けられ、摺動板13a上を低摩擦で
摺動することができる。また、各摺動支柱15a〜15
dの上端には、水平方向に延在する取付板24が固着さ
れる。そして、取付板24は、梁18a〜18dが結合
された角部ベース25の下面に固着される。よって、各
摺動支柱15a〜15dは、角部ベース25の下面より
垂下方向に延在するように取り付けられる。
【0020】従って、免震装置11は、地震による振動
が固定ベース13に入力されると、摺動支柱15a〜1
5dの下端に設けられた低摩擦板23が摺動板13a上
を摺動し、上記のように固定ベース13上で摺動可能に
設けられた移動ベース14が相対変位して免振動作を行
う。また、免振動作した移動ベース14は、コイルバネ
ユニット16a〜16hのバネ力が釣り合う位置、すな
わち固定ベース13と正対する原点位置に戻される。
【0021】尚、上記低摩擦板23の代わりに単数又は
複数のボールベアリングあるいはローラベアリングある
いはその他の低摩擦で摺動できる部材を摺動支柱11の
下端に設けるようにしても良いのは勿論である。図5は
本発明の変形例1を示す平面図である。図5に示される
ように、変形例1では、各コイルバネユニット16a〜
16hが3本のコイルバネ20a〜20cが平行に配さ
れている。このコイルバネ20a〜20cのうち、中間
に位置するコイルバネ20bが各梁18a〜18dの中
心線と一致するように装架される。そして、コイルバネ
20a〜20cは、移動ベース14上に載置される被載
置物17の質量に応じて選択的に使用本数が変更され
る。
【0022】例えば被載置物17が比較的軽い場合は、
両側のコイルバネ20a,20cを外して中間位置のコ
イルバネ20bのみを付勢手段として使用する。また、
被載置物17が比較的中程度の重量を有する場合は、中
間位置のコイルバネ20bを外して両側のコイルバネ2
0a,20cを付勢手段として使用する。そして、被載
置物17が重量物である場合は、3本のコイルバネ20
a〜20cを付勢手段として使用する。
【0023】このように、被載置物17の質量に応じて
3本のコイルバネ20a〜20cの組み合わせを選択的
に変更することができる。さらに、3本のコイルバネ2
0a〜20cは、摺動支柱15a〜15dのX,Y方向
の中心線に対し対称に配されているため、コイルバネ2
0bのみを使用する場合でも、両側のコイルバネ20
a,20cのみを使用する場合でも、3本のコイルバネ
20a〜20cを使用する場合でもバネ力が偏ることな
く摺動支柱15a〜15dに作用させることができる。
そのため、バネ本数に拘わらず、各摺動支柱15a〜1
5dを安定的に付勢することができる。
【0024】図6は本発明の免震装置を免震床構造に適
用した場合の構成を示す斜視図である。図6に示される
免震床構造30は、コンピュータ室全体を免震するので
はなく、コンピュータ室の床パネル35の一部分のみを
免震構造とするものであり、コンピュータ機器のうち精
密電子装置、例えばコンピュータ機器のうち免震の必要
なCPU本体やサーバ等を免震するように設置されてい
る。
【0025】コンピュータ室の免震床構造30は、コン
クリート床34の上方に正方形状の床パネル35を敷設
してなる。各床パネル35は、コンクリート床34に起
立して設けられた支持脚36により支持されている。ま
た、支持脚36は各床パネル35が同一高さとなるよう
に高さ調整できると共に、互いに隣接する各床パネル3
5間の突き合わせ部分を支持するように配設されてい
る。
【0026】コンクリート床34と床パネル35との間
には、所定の高さ位置の空間37が形成されており、こ
の空間37にはコンピュータの各機器及び端末装置から
引き出された各ケーブル類(図示せず)が挿通されてい
る。ここで、免震床構造30の構成について説明する。
図7は免震床構造30の平面図である。また、図8は免
震床構造30の側面図である。
【0027】図7及び図8に示されるように、免震床構
造30は、大略、コンクリート床34に敷設された固定
ベース39と、固定ベース39の上方で水平方向に移動
可能に設けられた移動ベース40と、固定ベース39に
対し摺動可能に設けられて移動ベース40を支持する第
1〜第4摺動支柱41a〜41dと、移動ベース40の
中心が固定ベース39の中心と一致するように移動ベー
ス40を付勢する第1〜第8コイルバネユニット42a
〜42hとよりなる免震ユニット43を床パネル35に
埋設してなる。そして、移動ベース40には、正方形状
の免震床パネル44を支持するためのパネル支柱45が
起立している。
【0028】固定ベース39は、鉄板39aの下面にゴ
ム製の摩擦板(図示せず)が貼着されており、この摩擦
板がコンクリート床4に直接載置されるため、コンクリ
ート床34との摩擦により移動不可状態に係止される。
従って、固定ベース39は、コンクリート床34に固定
するためのアンカボルト等を使用せずに済み、コンクリ
ート床34に載置するだけなので、簡単に設置すること
ができる。
【0029】また、固定ベース39は、上方からみると
正方形であり、鉄板39aの上面に平滑な摺動板39b
が一体に設けられている。本実施例では、1個の免震ユ
ニット43に対して4枚の固定ベース39が敷設されて
おり、各摺動板39bが4枚の固定ベース39の四隅に
位置するように設けられている。各コイルバネユニット
42a〜42hは、夫々X,Y方向に延在する一対のコ
イルバネ31a,31bが平行に配されている。一対の
コイルバネ31a,31bは、一端が摺動支柱41a〜
41dの側面に設けられた掛止部32に連結され、他端
が固定ベース39上に起立する掛止部33に掛止され
る。各コイルバネユニット42a〜42hは、摺動支柱
41a〜41dを一方向にのみ付勢するように設けられ
ている。
【0030】また、一の摺動支柱41a〜41dに対
し、互いに直交する2方向(X,Y方向)のコイルバネ
ユニット42が連結されている。そして、4本の摺動支
柱41a〜41dに作用する8個のコイルバネユニット
42a〜42hのバネ力が釣り合うように張設されてい
る。各コイルバネユニット42a〜42hは、2本のコ
イルバネ31a,31bからなるため、1本のコイルバ
ネを設ける場合よりもコイルバネ31a,31bの線径
及び巻き径を小さくすることができる。そのため、コイ
ルバネ31a,31bの上方に横架される各梁48a〜
48dの高さ位置を低くくすることが可能となり、これ
により免震床構造30の薄型化に対応できる。
【0031】さらに、コイルバネユニット42a〜42
hは、各摺動支柱41a〜41d間に横架された梁48
a〜48dの内側に沿って延在するように設けられてい
るので、移動ベース14の縁部近傍に配設されている。
そのため、免震床構造30の設置後にコイルバネユニッ
ト42a〜42hの点検・調整等を行う際の作業性が改
善され、移動ベース14の下方に配されているにも拘わ
らず、容易に点検・調整作業を行うことができる。よっ
て、メンテナンスの作業効率が上がり、メンテナンスの
作業時間を短縮できる。
【0032】また、上記のように移動ベース40の外側
にコイルバネユニット42a〜42hがはみ出さない構
成にできるので、設置スペースを小さくできると共に、
免震装置11の点検・調整等を行う際にコイルバネユニ
ット42a〜42hが邪魔にならず、メンテナンス性が
高められている。また、移動ベース40の各梁48a〜
48dの端部及び中間と、補強部材48eの中間の上面
側には、免震床パネル44を支持するためのパネル支柱
45が起立している。このように、移動ベース40が床
パネル35に形成された開口部を塞ぐように設けられた
免震床パネル44を支持することにより、コイルバネユ
ニット42a〜42hの応力が免震床パネル44に直接
作用することを防止できると共に、免震床パネル44上
に載置された機器を安定に支持することができる。
【0033】パネル支柱45は、免震床パネル44の下
面に形成された凹部44aに嵌合して免震床パネル44
を係止する係止部45aが設けられている。この係止部
45aは、上方からみると十字状の溝により形成された
4個の突部よりなり、免震床パネル44の縁部が十字状
の溝に嵌合することにより凹部44aに嵌合するように
取り付けられる。
【0034】そのため、免震床パネル44は、パネル支
柱45の上端に設けられた係止部45aにより係止され
て取付位置が規制されると共に、パネル支柱45からの
脱落が防止される。尚、免震床パネル44は、床パネル
35とほぼ同じ大きさに形成されており、本実施例で
は、1個の免震ユニット43に対して4枚の免震床パネ
ル44が支持されるように構成されている。
【0035】このように、免震ユニット43は4枚の免
震床パネル44を支持する大きさであるので、比較的コ
ンパクトな構成であり、設置工事を容易に行うことがで
きる。また、免震床パネル44の周囲には、床パネル3
5の上面に載置されて免震床パネル44と共に免震動作
する際、床パネル35上を摺動する摺動パネル47が配
設されている。この摺動パネル47も上記免震床パネル
44と同様にパネル支柱45の係止部45aに係止され
た状態で支持されるように取り付けられる。
【0036】そして、摺動パネル47により床パネル3
5と免震床パネル44との間が閉塞されて床パネル35
の上方から免震ユニット43が見えないようになってい
る。また、摺動パネル47は通行の邪魔にならないよう
に薄い板状に形成されており、地震発生時に免震動作す
る場合でも、薄い板状部分が床パネル45上を摺動する
だけなので、安全である。
【0037】また、パネル支柱45は、高さ調整ができ
るように中間部分がねじ構造となっており、外周に形成
されたナット部45bを工具により回すことにより上下
方向に伸縮させて係止部45aを昇降させることができ
る。そのため、免震ユニット43を設置した後、床パネ
ル35に合わせて免震床パネル44及び摺動パネル47
の高さ位置を調整することができる。
【0038】また、摺動支柱41a〜41dは、下端に
円板状に形成された低摩擦部材(図示せず)が固着され
ている。そのため、地震発生により水平方向の加速度が
印加されると、摺動支柱41a〜41dは固定ベース3
9の摺動板39b上を低摩擦で摺動する。そのため、摺
動支柱41a〜41dに支持された移動ベース40は、
摺動支柱41a〜41dが摺動すると共に梁48a〜4
8dに沿って装架されたコイルバネユニット42a〜4
2hのバネ力と地震により印加され力とが釣り合う方向
に移動し、固定ベース39に対して相対的に免震動作す
る。そして、地震により加速度がゼロになると、移動ベ
ース40は、コイルバネユニット42a〜42hのバネ
力により動作前の位置に復帰する。これにより、免震床
パネル44上に設置された被載置物としてのCPU本体
の倒壊を防止できる。
【0039】このように、免震床構造30は、コンピュ
ータ室1の一部分を免震する構成であるので、工事費用
が安価に済むと共に、工事期間が短くなり、短期間に設
置することができる。また、免震床構造30は、コンパ
クトな構成であるので、免震される機器の大きさに応じ
た床面積を免震させることが可能であり、既に建設され
ているビルに設置することもできる。
【0040】上記のように構成された免震ユニット43
は単独で使用することもできるが、コンピュータ室の間
取りや載置される機器の大きさ、形状等に応じて複数個
連結させることができる。次に、複数の免震ユニット4
3を連結して使用する場合につき説明する。図9は4個
の免震ユニット43を組み合わせた場合の免震床構造5
0の平面図である。また、図10は免震ユニット43間
を連結した状態を説明するため一の免震ユニット43を
拡大して示す平面図である。また、図11は免震ユニッ
ト43間を連結した状態を説明するための側面図であ
る。
【0041】図9乃至図11に示されるように、免震床
構造50は、4個の免震ユニット43を正方形状に配設
した構成であり、各免震ユニット43の移動ベース40
は、一対の連結ロッド54を介して隣接された免震ユニ
ット43の移動ベース40に連結されている。本実施例
では、各免震ユニット43の移動ベース40同士が平行
に配設された一対の連結ロッド54によりX,Y方向で
相互に連結されている。
【0042】そのため、4個の免震ユニット43は、同
時に免震動作ができると共に、各免震ユニット43の移
動ベース40が同一方向に同一距離だけ摺動することが
できる。従って、4個の免震ユニット43は、夫々が分
割された構成であるが、連結ロッド54により1個の免
震床構造として機能するように構成されている。すなわ
ち、地震発生により振動がコンクリート床34に伝達さ
れると、各免震ユニット43の移動ベース40が一体的
に免震動作すると共に、4個の免震ユニット43により
支持された25枚の免震床パネル44及びその周囲に配
設された摺動パネル47が1枚の床として床パネル35
に対して相対的に摺動する。
【0043】そのため、免震床パネル44上に設置され
た各機器は、各免震ユニット43の免震動作により地震
による倒壊を防止される。このように、複数の免震ユニ
ット43を任意にパターンで配設することにより、広い
床面積を免震床構造とすることが可能であり、あるいは
広い部屋の複数箇所に免震ユニット43を適宜配設する
ことも可能である。従って、複数の免震ユニット43の
組み合わせ方は、免震床構造50が設置される現場の状
況に応じて様々な組み合わせを設定することができる。
【0044】また、各免震ユニット43間には、一対の
連結ロッド54が横架されているので、常に一定幅の空
間が存在しており、この空間をケーブル類の配設スペー
スとして有効利用することができる。すなわち、免震ユ
ニット43間の空間となる連結ロッド54とコンクリー
ト床34との間に免震される機器以外の機器に接続され
るケーブル類等を配設することにより、各免震ユニット
43が免震動作をしてもこれらのケーブル類が移動ベー
ス40に接することがなく、免震動作によるケーブル類
の破損が防止される。
【0045】特に既設の建物内に複数の免震ユニット4
3を設置する場合、既に床下に配設されているケーブル
類を連結ロッド54とコンクリート床34との間を通す
ようにして各ケーブル類に移動を最小限にして改造工事
費を安価に抑えることができる。また、床下に配設され
る各種ケーブル類が連結ロッド54の下方に配設される
ことにより、移動ベース40及び摺動支柱41a〜41
d、コイルバネユニット42a〜42hの免震動作が妨
げられることも防止できる。
【0046】図12はコイルバネの取付作業を説明する
ための側面図である。図12に示されるように、上記免
震装置11又は免震床構造50を設置工事を行う際、例
えば同方向に延在するコイルバネ16a(42a)の端
部とコイルバネ16b(42b)の端部とが近接するよ
うに取り付けられるため、コイルバネ16a(42a)
とコイルバネ16b(42b)とは、チェーン荷締機5
1を使用して引っ張ることができる。
【0047】このチェーン荷締機51は、一方のチェー
ン52がコイルバネ16a(42a)が掛止される掛止
部22(33)に連結され、他方のチェーン53がコイ
ルバネ16b(42b)が掛止される掛止部22(3
3)に連結されている。そして、チェーン荷締機51
は、レバー51aが作業者の手動操作により揺動される
と、チェーン52,53を巻き取るように構成されてい
る。
【0048】そのため、コイルバネ取付作業は、チェー
ン荷締機51の操作により互いに隣接される掛止部22
(33)同士を引き寄せることができる。これにより、
コイルバネ16a(42a)及びコイルバネ16b(4
2b)は、各摺動支柱15a(41a),15b(41
b)に所定のバネ力を作用させた状態に取り付けられて
いる。そして、作業者は、掛止部22(33)が所定の
固定位置に達した時点で掛止部22(33)を固定ベー
ス13(39)にボルト等で固定する。
【0049】このように、本発明では、作業者が手動操
作でコイルバネ16a(42a)及びコイルバネ16b
(42b)を所定の取り付け長さに引き延ばして掛止部
22(33)を固定できるので、従来のものよりも容易
にバネ取付作業が行えると共に設置後のばね力を比較的
簡単に設定あるいは調整することができる。よって、免
震装置11又は免震床構造50の取付作業を能率良く行
うことができる。
【0050】尚、他のコイルバネ16b(42b)及び
コイルバネ16c(42c)、コイルバネ16c(42
c)及びコイルバネ16d(42d)、コイルバネ16
d(42d)及びコイルバネ16a(42a)の取付作
業も上記と同様に行える。
【0051】
【発明の効果】上述の如く、請求項1によれば、付勢部
材を移動ベースの縁部に沿って延在するように張設した
ため、付勢部材が移動ベースの外側にはみ出さず、付勢
部材が邪魔にならないように配設することができると共
に、設置スペースを小さくして省スペース化を図ること
ができる。また、付勢部材が移動ベースの縁部に配設さ
れることにより、付勢部材の取付作業及び付勢部材の点
検・調整作業がやりやすくなる。よって、従来のものよ
りも取付作業及び点検・調整作業の作業性が改善されて
より短時間で取付作業及び点検・調整作業を行うことが
できる。
【0052】また、上記請求項2の発明によれば、付勢
部材が複数のコイルバネを平行に装架してなるため、コ
イルバネの線径及び巻き径が小さくなり、その分移動ベ
ースの高さ位置を下げることができると共に、コイルバ
ネの取付作業が容易に行える。また、複数のコイルバネ
が移動ベースの縁部に沿って延在しているため、移動ベ
ースに載置される被載置物の荷重に応じてコイルバネの
本数を変更する際、比較的容易にコイルバネの取付け・
取外し作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる免震装置の一実施例の正面図であ
る。
【図2】移動ベースを外した状態での免震装置の平面図
である。
【図3】第1摺動支柱及び第1コイルバネユニットを拡
大して示す側面図である。
【図4】第1摺動支柱及び第1コイルバネユニット、第
8コイルバネユニットを拡大して示す平面図である。
【図5】本発明の変形例1を示す平面図である。
【図6】本発明の免震装置を免震床構造に適用した場合
の構成を示す斜視図である。
【図7】免震床構造の平面図である。
【図8】免震床構造の側面図である。
【図9】4個の免震ユニットを組み合わせた場合の免震
床構造の平面図である。
【図10】免震ユニット間を連結した状態を説明するた
め一の免震ユニットを拡大して示す平面図である。
【図11】免震ユニット間を連結した状態を説明するた
めの側面図である。
【図12】コイルバネの取付作業を説明するための側面
図である。
【図13】従来の免震装置を上方からみた平面図であ
る。
【図14】従来の別の免震装置を上方からみた平面図で
ある。
【符号の説明】
11 免震装置 12 コンクリート床 13 固定ベース 14 移動ベース 15a〜15d 第1〜第4摺動支柱 16a〜16h 第1〜第8コイルバネユニット 17 被載置物 18a〜18d 梁 20a,20b,20c コイルバネ 30 免震床構造 34 コンクリート床 35 床パネル 36 支持脚 39 固定ベース 40 移動ベース 41a〜41d 第1〜第4摺動支柱 42a〜42h 第1〜第8コイルバネユニット 43 免震ユニット 44 免震床パネル 45 パネル支柱 48a〜48d 梁 50 免震床構造 54 連結ロッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ベースとなった下床と、 該固定ベースの上方に設けられ被載置物が載置された状
    態で振動が入力されると、前記固定ベースに対し相対移
    動する移動ベースと、 前記固定ベースに対し前記移動ベースを水平方向に移動
    可能に支持する支柱と、 前記移動ベースが常に前記固定ベースの所定の位置とな
    るように前記移動ベースを付勢する付勢部材と、を有す
    る免震装置において、 前記付勢部材を前記移動ベースの縁部に沿って延在する
    ように張設したことを特徴とする免震装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載の免震装置であって、 前記付勢部材は、複数のコイルバネを平行に装架してな
    り、前記移動ベースに載置される被載置物の荷重に応じ
    て前記コイルバネの本数が変更されることを特徴とする
    免震装置。
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