JP7042107B2 - 変位装置 - Google Patents
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Description
また、変位部材と対向変位部材とが相互に接触していることにより、例えば、変位部材と対向変位部材とを相互に面接触させることができるので、他方の足場構造体側と一方の足場構造体側とを相互にスムーズに滑らすことができ、足場装置の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。また、平板形状の部材(変位部材及び対向変位部材)2枚にて足場装置を支持することができるので、これらの2枚の部材に荷重を分散させることができ、1枚の部材の厚みを薄くして当該1枚の部材の軽量化を図ることにより、可搬性を向上させることが可能となる。また、変位部材及び対向変位部材が相互に少なくとも一部が相互に重畳する範囲で、一方の足場構造体側及び他方の足場構造体側を相互に変位させることができるので、足場構造体が変位する範囲を広げることができ、変位部材及び対向変位部材の径を小径化することが可能となる。
また、変位部材は、配置方向と交差する方向である交差方向に沿っており、懸架変位部材が、変位部材の外面に接触する様に構成されていることにより、例えば、配置方向及び当該配置方向に交差する方向に沿って、他方の足場構造体側と一方の足場構造体側とを相互に滑らすことができるので、足場装置の倒壊を確実に防止することが可能となる。
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、免震建物構造体に設けられる足場装置を変位させる変位装置に関する。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態1について説明する。この実施の形態においては、「変位装置」を、変位部材への点接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持するように構成する場合について説明する。
まず、本実施の形態に係る免震建物構造体、足場装置、及び変位装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図であり、図2は、変位装置の分解側面図であり、図3は、プレート部材の平面図であり、図4は、変位装置の側面図である。なお、免震建物構造体100については、実際には全体として一体的に構成されているが、図1では、説明の便宜上、本願の特徴に関連する各部に分けて図示している。また、各図に示すX―Y―Z方向が互いに直交する方向であり、具体的には、Z方向が垂直方向であって、X方向及びY方向が垂直方向に対して直交する水平方向であるものとして、例えば、Z方向を垂直方向又は高さ方向と称し、+Z方向を上方(上側、平面)と称し、-Z方向を下方(下側、底面)と称して説明する。
図1の免震建物構造体100は、前述の免震建物構体であり、具体的には、下部建物構造体13と上部建物構造体11との相互間の免震層12に不図示の免震装置が介装される事により、下部建物構造体13と上部建物構造体11とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された建物構造体であり、例えば、オフィスビルである。
図1の足場装置200は、前述の足場装置であり、具体的には、免震建物構造体100の建設又は修繕等のために免震建物構造体100に沿って設けられる装置である。足場装置200の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、下部建物構造体13側から上部建物構造体11側に亘って設けられるものであり、また、複数の建枠21を積み重ねて設けられるものであり、また、複数の建枠21における上部建物構造体11付近のもの(以下、上側固定建枠)が上部連結部111にて上部建物構造体11に固定されているものであり、また、複数の建枠21における下部建物構造体13付近のもの(以下、下側固定建枠)が下部連結部131にて下部建物構造体13に固定されているものである。
図1の変位装置300は、前述の変位装置であり、例えば、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に設けられるものである。なお、この変位装置300は、例えば、複数個設けられているが、複数の変位装置300は相互に同様に構成することができるので、1つの変位装置300に着目して説明する。変位装置300は、例えば、図2のプレート部材31、先端部材32、及びシヤピン33を備える。
プレート部材31は、前述の変位手段であって、前述の変位部材である。このプレート部材31の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、下側建地222に固定されるものであり、また、下側建地222に対して上側建地221が支持される様に、先端部材32が当該プレート部材31の露出している上面(外面)(+Z方向の面)に接触するように構成されているものであり、また、金属製のものであり、また、平板部311、突出部312、及びプレート部材側取付部313を備える。
先端部材32は、前述の変位手段である。この先端部材32の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知のジャッキベースを用いることができ、また、金属性のものであり、また、台座部321、ナット部322、及び先端部材側取付部323を備える。
シヤピン33は、上側建地221における先端部材32をプレート部材31の上面(+Z方向)に仮止めする仮止め手段である。このシヤピン33の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、図2の台座部321の取付穴321a及び平板部311の取付穴311aに螺合して固定されるボルトとして構成されるものであり、また、4本用いられるものである。このシヤピン33としては、任意の強度のものを用いることができるが、ここでは、例えば、所定の震度(任意に選択可能であるが、例えば、震度3)以上の地震発生時に、図1の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合に当該免震建物構造体100側から足場装置200に伝達される力により折れて、先端部材32がプレート部材31に対して水平方向に変位するように、実験やシミュレーション等に基づいて強度を決定し、この決定した強度のものを用いることとする。
次に、このように構成された変位装置300の取付方法について説明する。
次に、このように構成された変位装置300の動作について説明する。具体的には、所定の震度以上の地震発生時に、図1の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合の動作、地震非発生時又は所定の震度よりも小さい地震の発生時に、図1の免震層12の不図示の免震装置が動作せずに、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位しない場合について説明する(実施の形態2、3についても同様とする)。図5は、水平方向に変位した場合の変位装置の側面図であり、図6は、変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。
図1の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合、当該変位によって免震建物構造体100側から足場装置200に伝達される力によって、図4のシヤピン33が折れて、先端部材32のプレート部材31に対する仮止めが解放されて先端部材32とプレート部材31とが相互に接触して別々に水平方向に変位可能となる。この場合、図5及び図6に示すように、上側建地221は上部建物構造体11に追従して変位し、また、下側建地222は下部建物構造体13に追従変位することになるので、「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」に対して当該建枠を曲げる力が付与されることを防止することができるので、当該建枠が損傷又は破断等することを防止することができ、足場装置200が倒壊することを防止することが可能となる。また、この場合、プレート部材31に突出部312が設けられているので、先端部材32の水平方向の変位を当該突出部312に当てて規制することができ、プレート部材31から先端部材32が外れることを防止することが可能となる。
図1の免震層12の不図示の免震装置が動作せずに、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位しない場合、免震建物構造体100側から足場装置200に力は伝達されないことになるが、この場合、図4のシヤピン33によって、先端部材32のプレート部材31に対する仮止めが行われているので、上側建地221と下側建地222とを相互に固定された状態とすることができ、足場装置200を固定して安全性を確保することが可能となる。これにて、変位装置300の動作を終了する。
本実施の形態によれば、上側建地221と下側建地222とが、下部建物構造体13と上部建物構造体11との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、上側建地221と下側建地222との間に設けられプレート部材31を備えることにより、例えば、上側建地221と下側建地222とが相互間にて水平変位するので、免震建物構造体100の水平変位に足場装置200を追従させることができ、足場装置200の倒壊を防止することが可能となる。更に、上側建地221側がプレート部材31の外面に接触するように構成されていることにより、例えば、上側建地221とプレート部材31とを相互に分離した状態で運搬することができ、プレート部材31の可搬性を向上させることが可能となる。
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態においては、「変位装置」を、変位部材への面接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持するように構成する場合について説明する。実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号を必要に応じて付して、その説明を省略する(実施の形態3も同様とする)。
まず、本実施の形態に係る足場装置、変位装置の構成について説明する。図7は、本実施の形態に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図であり、図8は、変位装置の分解側面図であり、図9は、変位装置の図面であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。図10は、水平方向に変位した場合の変位装置の図面であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。なお、図9(b)及び図10(b)においては、変位装置400の第1平板部411及び第2平板部421の平面図が示されており、また、第1平板部411の中心の点である第1中心点411a、及び第2平板部421の中心の点である第2中心点421aが示されている。
図7の足場装置201は、図1の足場装置200において、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に変位装置300の代わりに変位装置400を設けたものである。
図7の変位装置400は、前述の変位装置であり、例えば、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に設けられるものである。なお、この変位装置400は、例えば、複数個設けられるが、複数の変位装置400は相互に同様に構成することができるので、1つの変位装置400に着目して説明する。変位装置400は、例えば、図8の第1プレート部材41、及び第2プレート部材42を備える。なお、第1プレート部材41又は第2プレート部材42の一方が変位部材に相当し、また、他方が対向変位部材に相当する。
第1プレート部材41は、前述の変位手段である。この第1プレート部材41の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、上側建地221に取り付けられて固定されるものであり、また、下側建地222に対して上側建地221が支持される様に、第1プレート部材41の露出している下面(-Z方向の面)が第2プレート部材42の露出している上面(外面)(+Z方向の面)に接触するように構成されているものであり、また、金属製のものであり、また、第1平板部411、及び第1プレート部材側取付部412を備える。
第2プレート部材42は、前述の変位手段である。この第2プレート部材42の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、下側建地222に取り付けられて固定されるものであり、また、下側建地222に対して上側建地221が支持される様に、第2プレート部材42の露出している上面(+Z方向の面)が第1プレート部材41の露出している下面(外面)(-Z方向の面)に接触するように構成されているものであり、また、金属製のものであり、また、第2平板部421、及び第2プレート部材側取付部422を備える。
次に、このように構成された変位装置400の取付方法について説明する。
次に、このように構成された変位装置400の動作について説明する。図11は、変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。
図7の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合、当該変位によって免震建物構造体100側から足場装置201に伝達される力によって、図9の第1プレート部材41と第2プレート部材42とが相互に接触して別々に水平方向に変位可能となる。この場合、図10及び図11に示すように、上側建地221は上部建物構造体11に追従して変位し、また、下側建地222は下部建物構造体13に追従変位することになるので、「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」に対して当該建枠を曲げる力が付与されることを防止することができるので、当該建枠が損傷又は破断等することを防止することができ、足場装置201が倒壊することを防止することが可能となる。
図7の免震層12の不図示の免震装置が動作せずに、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位しない場合、免震建物構造体100側から足場装置201に力は伝達されないことになるが、この場合、第1プレート部材41と第2プレート部材42とが相互に面接触して静止摩擦係数が比較的高くなっているので、上側建地221と下側建地222とを相互に固定された状態とすることができ、足場装置201を固定して安全性を確保することが可能となる。これにて、変位装置400の動作を終了する。
本実施の形態によれば、第1プレート部材41と第2プレート部材42とが相互に接触していることにより、例えば、第1プレート部材41と第2プレート部材42とを相互に面接触させることができるので、下側建地222側と上側建地221側とを相互にスムーズに滑らすことができ、足場装置201の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。また、平板形状の部材(第1プレート部材41及び第2プレート部材42)2枚にて足場装置201を支持することができるので、これらの2枚の部材に荷重を分散させることができ、1枚の部材の厚みを薄くして当該1枚の部材の軽量化を図ることにより、可搬性を向上させることが可能となる。また、第1プレート部材41及び第2プレート部材42が相互に少なくとも一部が相互に重畳する範囲で、下側建地222側と上側建地221側を相互に変位させることができるので、足場装置201が変位する範囲を広げることができ、第1プレート部材41及び第2プレート部材42の径を小径化することが可能となる。
次に、実施の形態3について説明する。この実施の形態においては、「変位装置」を、懸架変位部材への変位部材の接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持するように構成する場合について説明する。
まず、本実施の形態に係る足場装置、変位装置の構成について説明する。図12は、本実施の形態に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図であり、図13は、建枠と変位装置の斜視図である。なお、図13においては、「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」が図示されている。
図12の足場装置202は、図1の足場装置200において、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に変位装置300の代わりに変位装置500を設けたものである。この足場装置202の「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」は、図13のY軸に沿って複数個ずつ設けられているが、ここでは、例えば、図13にて各々2個ずつ代表して図示して説明する。また、この「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」各々が配置されている方向(Y軸方向)を配置方向と称し、また、この配置方向に水平方向において交差する方向(X軸方向)を交差方向と称して説明する。
図12の変位装置500は、前述の変位装置であり、例えば、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に設けられるものである。なお、変位装置500は、例えば、図13の第1長尺部材51、及び第2長尺部材52を備える。
第1長尺部材51は、変位手段であって、配置方向(Y軸方向)に沿っている懸架変位部材であり、具体的には、複数の「上側固定建枠」の上側建地221側に架けわたされているものであって、当該複数の上側建地221側に固定されているものである。この第1長尺部材51の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、荷重受梁を用いて構成することができるものであり、また、「上側固定建枠」の左右の上側建地221に1本ずつ設けられるものであり、また、配置方向(Y軸方向)に沿って配置されている「上側固定建枠」2個分毎に設けられるものであり、また、配置方向(Y軸方向)における隣接する「下側固定建枠」の間の距離よりも長いものであり、また、金属製の矩形柱形状のものであり、また、上側建地221の下側(-Z方向)の端部に任意の手法(例えば、公知の固定金具(一例としては、L字金具等の任意の金具)を用いて行うねじ留め等)で固定されるものである。
第2長尺部材52は、変位手段であって、前述の変位部材であり、具体的には、配置方向(Y軸方向)と交差する方向である交差方向(X軸方向)に沿っており、第1長尺部材51が第2長尺部材52の露出している上面(+Z方向の面)(外面)に接触する様に構成されているものである。この第2長尺部材52の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、荷重受梁を用いて構成することができるものであり、また、「下側固定建枠」の上側(+Z方向)に1本設けられるものであり、また、2本の第1長尺部材51における交差方向(X軸方向)の間の距離よりも長いものであり、また、金属製の矩形柱形状のものであり、また、下側建地222の上側(+Z方向)の端部に任意の手法(例えば、公知の固定金具(一例としては、L字金具等の任意の金具)を用いて行うねじ留め等)で固定されるものである。
次に、このように構成された変位装置500の取付方法について説明する。
次に、このように構成された変位装置500の動作について説明する。図14は、変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。
図12の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合、当該変位によって免震建物構造体100側から足場装置202に伝達される力によって、図13の第1長尺部材51と第2長尺部材52とが相互に接触して別々に水平方向に変位可能となる。この場合、図14に示すように、上側建地221は上部建物構造体11に追従して変位し、また、下側建地222は下部建物構造体13に追従変位することになるので、「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」に対して当該建枠を曲げる力が付与されることを防止することができるので、当該建枠が損傷又は破断等することを防止することができ、足場装置202が倒壊することを防止することが可能となる。
図12の免震層12の不図示の免震装置が動作せずに、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位しない場合、免震建物構造体100側から足場装置202に力は伝達されないことになるが、この場合、第1長尺部材51と第2長尺部材52とが相互に複数個所で接触して静止摩擦係数が比較的高くなっているので、上側建地221と下側建地222とを相互に固定された状態とすることができ、足場装置202を固定して安全性を確保することが可能となる。これにて、変位装置500の動作を終了する。
本実施の形態によれば、第2長尺部材52は、配置方向(Y軸方向)と交差する方向である交差方向(X軸方向)に沿っており、第1長尺部材51が、第2長尺部材52の外面に接触する様に構成されていることにより、例えば、配置方向及び当該配置方向に交差する方向に沿って、上側建地221側と下側建地222側とを相互に滑らすことができるので、足場装置202の倒壊を確実に防止することが可能となる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
また、上記実施の形態1においては、図2のプレート部材31を下側建地222に取り付け(固定し)、先端部材32を上側建地221に取り付ける場合について説明したが、これに限らない。例えば、逆に、プレート部材31を上側建地221に取り付け、先端部材32を下側建地222に取り付けてもよい。
また、上記実施の形態1においては、図2のプレート部材31に対して先端部材32を接触させて支持する場合について説明したが、これに限らない。例えば、先端部材32を省略して、上側建地221をプレート部材31に対して直接接触させて支持してもよい。
また、上記実施の形態1のシヤピン33を省略してもよい。また、実施の形態2の第1プレート部材41及び第2プレート部材42を相互にシヤピンで仮止めしたり、あるいは、実施の形態3の第1長尺部材51及び第2長尺部材52を相互にシヤピンで仮止めしたりしてもよい。
また、上記実施の形態1の図3のプレート部材31に関する構成を任意に変更してもよい。例えば、プレート部材31の平板部311の形状を任意の形状(例えば、矩形等)に変更してもよい。また、例えば、プレート部材31の突出部312が突出する方向を上側(+Z方向)から下側(-Z方向)に変更してもよい。また、例えば、平板部311の上面(+Z方向)に所定の滑り材(例えば、摩擦係数が比較的小さいシート材等)やベアリング機構等を設けてもよい。なお、この滑り材やベアリング機構については、台座部321における下面(-Z方向)に設けてもよい。また、例えば、斜方方杖やブレース引張材を補強手段として設けて、平板部311を補強してもよい。
また、上記実施の形態3の図13の各長尺部材の形状を任意の形状(例えば、円柱形状、円筒形状、5角柱形状等)に変更してもよい。また、上記実施の形態3の第1長尺部材51を、3個以上の建枠21に対して1組設けてもよい。また、各長尺部材を、各建地に対して溶接して固定してもよい。また、第1長尺部材51及び第2長尺部材52の垂直方向における位置関係を入れ替えて、第1長尺部材51を「下側固定建枠」の上側(+Z方向)の端部に設けて、第2長尺部材52を「上側固定建枠」の下側(-Z方向)の端部に設けてもよい。
また、上記各実施の形態の特徴又は変形例の特徴を任意に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態1及び実施の形態3の特徴を組み合わせてもよく、具体的には、図1の変位装置300において、「下側固定建枠」の上側(+Z方向)の端部に図12の第2長尺部材52を設けた上で、この第2長尺部材52の上側(+Z方向)の面に図2のプレート部材31の平板部311及び突出部312を設けてもよい。つまり、平板部311及び突出部312を第2長尺部材52を介して「下側固定建枠」に設けてもよい。また、この場合の平板部311の形状については、円形のままとしてもよいし、当該第2長尺部材52に沿って延びる楕円形状としてもよい。なお、この場合、第2長尺部材52が水平部材に相当する。このように構成した場合、プレート部材31が第2長尺部材52に固定されていることにより、例えば、プレート部材31全体を水平部材に対して強固に固定することができるので、プレート部材31の強度を向上させることができ、足場装置の倒壊を確実に防止することが可能となる。なお、ここでの「プレート部材31全体」とは、プレート部材31の直径全体を示す概念を含む概念である。
また、上記実施の形態1の足場装置200が免震建物構造体100から独立して変位するように構成してもよく、つまり、上側建地221と上部建物構造体11とが、水平方向において、相互に異なる方向又は異なる量にて変位するように構成してもよく、あるいは、下側建地222と下部建物構造体13とが、水平方向において、相互に異なる方向又は異なる量にて変位するように構成してもよい。具体的な実現手法は任意であるが、例えば、上部連結部111又は下部連結部131の代わりに連結手段を用いることにより実現してもよい。なお、「連結手段」とは、免震建物構造体に対して足場装置を連結する手段であり、具体的には、下部建物構造体又は上部建物構造体の何れかの部分である構造体側連結部と、上部足場構造体又は下部足場構造体の何れかの部分である足場側連結部とを相互に連結しており、構造体側連結部に対して足場側連結部を、異なる方向又は異なる量での水平変位が可能となる様に連結している手段である。
付記1の変位装置は、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の免震層に免震装置が介装される事により、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された免震建物構造体に対して前記下部建物構造体側から前記上部建物構造体側に亘って設けられる足場装置を、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる変位装置であり、前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、前記下部足場構造体と前記上部足場構造体との間に設けられる変位手段、を備えており、前記変位手段は、少なくとも、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される変位部材、を備えており、前記変位部材は、前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が前記変位部材の外面に接触する様に構成されている。
付記1に記載の変位装置によれば、上部足場構造体と、下部足場構造体とが、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、下部足場構造体と上部足場構造体との間に設けられる変位手段を備えることにより、例えば、上部足場構造体と下部足場構造体とが相互間にて水平変位するので、免震建物構造体の水平変位に足場装置を追従させることができ、足場装置の倒壊を防止することが可能となる。更に、上部足場構造体又は下部足場構造体の内の他方の足場構造体における一方の足場構造体側が変位手段の外面に接触するように構成されていることにより、例えば、他方の足場構造体における一方の足場構造体側が接触する位置が変位手段の外面となるので、他方の足場構造体における一方の足場構造体側と変位手段とを相互に分離した状態で運搬することができ、変位手段の可搬性を向上させることが可能となる。
12 免震層
13 下部建物構造体
21 建枠
22 建地
31 プレート部材
32 先端部材
33 シヤピン
41 第1プレート部材
42 第2プレート部材
51 第1長尺部材
52 第2長尺部材
100 免震建物構造体
111 上部連結部
131 下部連結部
200 足場装置
201 足場装置
202 足場装置
221 上側建地
222 下側建地
300 変位装置
311 平板部
311a 取付穴
312 突出部
313 プレート部材側取付部
321 台座部
321a 取付穴
322 ナット部
323 先端部材側取付部
400 変位装置
411 第1平板部
411a 第1中心点
412 第1プレート部材側取付部
421 第2平板部
421a 第2中心点
422 第2プレート部材側取付部
500 変位装置
D1 可能変位量
Claims (4)
- 下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の免震層に免震装置が介装される事により、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された免震建物構造体に対して前記下部建物構造体側から前記上部建物構造体側に亘って設けられる足場装置を、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる変位装置であり、
前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、前記下部足場構造体と前記上部足場構造体との間に設けられる変位手段、を備えており、
前記変位手段は、少なくとも、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される変位部材、を備えており、
前記変位部材は、前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、
前記変位部材は、水平方向に平行な平板形状であり、
前記変位手段は、前記他方の足場構造体側に固定されている対向変位部材であって、水平方向に平行な平板形状の前記対向変位部材、を備えており、
前記変位部材は、第1平板部材を備えており、
前記対向変位部材は、第2平板部材を備えており、
前記変位部材の前記第1平板部材と前記対向変位部材の前記第2平板部材とが相互に接触しており、
前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する場合に、前記第1平板部材及び前記第2平板部材が相互に水平変位して、前記第1平板部材の一部は、平面視において前記第2平板部材の外側にずれる、
変位装置。 - 前記第1平板部材及び前記第2平板部材は円形であり、
前記第1平板部材の径と前記第2平板部材の径は相互に同一である、
請求項1に記載の変位装置。 - 下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の免震層に免震装置が介装される事により、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された免震建物構造体に対して前記下部建物構造体側から前記上部建物構造体側に亘って設けられる足場装置を、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる変位装置であり、
前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、前記下部足場構造体と前記上部足場構造体との間に設けられる変位手段、を備えており、
前記変位手段は、少なくとも、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される変位部材、を備えており、
前記変位部材は、前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、
前記一方の足場構造体及び前記他方の足場構造体は、水平な配置方向に沿って複数配置されており、
前記変位手段は、前記配置方向に沿っている懸架変位部材であり、複数の前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側に架けわたされている前記懸架変位部材であって、複数の前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側に固定されている前記懸架変位部材、を備え、
前記変位部材は、前記配置方向と交差する方向である交差方向に沿っており、前記懸架変位部材が、前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、
前記懸架変位部材及び前記変位部材は、長尺状の部材である、
変位装置。 - 前記上部足場構造体は、2本の建地を有しており、
前記懸架変位部材は、
複数の前記上部建物構造体各々の一方の建地の下端部に固定されている第1懸架変位部材と、
複数の前記上部建物構造体各々の他方の建地の下端部に固定されている第2懸架変位部材と、を備え、
前記変位部材は、前記上部足場構造体の上部に固定されている、
請求項3に記載の変位装置。
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