JP7042107B2 - 変位装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変位装置に関する。
従来、構造物を建築する場合に用いられる枠組み足場が知られていた。この枠組み足場においては、構造物に沿って建枠を複数個連結して地面に立設した上で、当該建枠を構造物に対して固定することにより、設置して用いられていた。
しかしながら、建築する構造物が地面に対して免震装置を介して建築される免震構造物である場合、当該免震構造物に対して枠組み足場を固定した状態で、地震発生により当該免震構造物が地面に対して水平変位した場合に、枠組み足場の複数の建枠に対して水平変位する水平変位力が付与され、枠組み足場が倒壊してしまう可能性があった。
そこで、免震構造物に設置されている枠組み足場の倒壊を防止するための技術が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の技術においては、枠組み足場の下端部(地面に設けられる部分)に滑り材を設けた上で、地面に対して枠組み足場を相対的に滑らすことにより、地震発生時に水平変位力が枠組み足場に付与されることを回避して、枠組み足場の倒壊を防止していた。
特開2010-185211号公報
ところで、免震構造物としては、従来のように地盤等の基礎と建物の構造物との間に免震装置を設けるものの他に、構造物の中間層(例えば、4階部分等)に免震装置を設けた中間免震構造物が知られている。このような中間免震構造物において、建築時に設置される枠組み足場の倒壊を防止するために特許文献1の技術を適用したとしても、枠組み足場の倒壊を防止することができなくなる可能性があった。すなわち、中間免震構造物に対して枠組み足場を設置する場合、免震装置が設けられている中間層の上階側と下階側の各々に対して枠組み足場を固定することになるので、地震発生により当該中間免震構造物における中間層の上階側と下階側とが相互に水平変位した場合に、枠組み足場の複数の建枠に対して水平変位する水平変位力が付与されることになり、枠組み足場の倒壊を防止することができなくなる可能性があった。
本発明は上記事実に鑑み、免震建物構造体に設けられる足場装置の倒壊を防止する変位装置を提供する事を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の変位装置は、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の免震層に免震装置が介装される事により、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された免震建物構造体に対して前記下部建物構造体側から前記上部建物構造体側に亘って設けられる足場装置を、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる変位装置であり、前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、前記下部足場構造体と前記上部足場構造体との間に設けられる変位手段、を備えており、前記変位手段は、少なくとも、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される変位部材、を備えており、前記変位部材は、前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、前記変位部材は、水平方向に平行な平板形状であり、前記変位手段は、前記他方の足場構造体側に固定されている対向変位部材であって、水平方向に平行な平板形状の前記対向変位部材、を備えており、前記変位部材は、第1平板部材を備えており、前記対向変位部材は、第2平板部材を備えており、前記変位部材の前記第1平板部材と前記対向変位部材の前記第2平板部材とが相互に接触しており前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する場合に、前記第1平板部材及び前記第2平板部材が相互に水平変位して、前記第1平板部材の一部は、平面視において前記第2平板部材の外側にずれる。
請求項2に記載の変位装置は、請求項1に記載の変位装置において、前記第1平板部材及び前記第2平板部材は円形であり、前記第1平板部材の径と前記第2平板部材の径は相互に同一である。
請求項3に記載の変位装置は、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の免震層に免震装置が介装される事により、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された免震建物構造体に対して前記下部建物構造体側から前記上部建物構造体側に亘って設けられる足場装置を、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる変位装置であり、前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、前記下部足場構造体と前記上部足場構造体との間に設けられる変位手段、を備えており、前記変位手段は、少なくとも、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される変位部材、を備えており、前記変位部材は、前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、前記一方の足場構造体及び前記他方の足場構造体は、水平な配置方向に沿って複数配置されており、前記変位手段は、前記配置方向に沿っている懸架変位部材であり、複数の前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側に架けわたされている前記懸架変位部材であって、複数の前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側に固定されている前記懸架変位部材、を備え、前記変位部材は、前記配置方向と交差する方向である交差方向に沿っており、前記懸架変位部材が、前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、前記懸架変位部材及び前記変位部材は、長尺状の部材である。
請求項4に記載の変位装置は、請求項3に記載の変位装置において、前記上部足場構造体は、2本の建地を有しており、前記懸架変位部材は、複数の前記上部建物構造体各々の一方の建地の下端部に固定されている第1懸架変位部材と、複数の前記上部建物構造体各々の他方の建地の下端部に固定されている第2懸架変位部材と、を備え、前記変位部材は、前記上部足場構造体の上部に固定されている。
請求項1に記載の変位装置によれば、上部足場構造体と、下部足場構造体とが、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、下部足場構造体と上部足場構造体との間に設けられる変位手段を備えることにより、例えば、上部足場構造体と下部足場構造体とが相互間にて水平変位するので、免震建物構造体の水平変位に足場装置を追従させることができ、足場装置の倒壊を防止することが可能となる。更に、上部足場構造体又は下部足場構造体の内の他方の足場構造体における一方の足場構造体側が変位手段の外面に接触するように構成されていることにより、例えば、他方の足場構造体における一方の足場構造体側が接触する位置が変位手段の外面となるので、他方の足場構造体における一方の足場構造体側と変位手段とを相互に分離した状態で運搬することができ、変位手段の可搬性を向上させることが可能となる。
また、変位部材と対向変位部材とが相互に接触していることにより、例えば、変位部材と対向変位部材とを相互に面接触させることができるので、他方の足場構造体側と一方の足場構造体側とを相互にスムーズに滑らすことができ、足場装置の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。また、平板形状の部材(変位部材及び対向変位部材)2枚にて足場装置を支持することができるので、これらの2枚の部材に荷重を分散させることができ、1枚の部材の厚みを薄くして当該1枚の部材の軽量化を図ることにより、可搬性を向上させることが可能となる。また、変位部材及び対向変位部材が相互に少なくとも一部が相互に重畳する範囲で、一方の足場構造体側及び他方の足場構造体側を相互に変位させることができるので、足場構造体が変位する範囲を広げることができ、変位部材及び対向変位部材の径を小径化することが可能となる。
請求項3に記載の変位装置によれば、上部足場構造体と、下部足場構造体とが、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、下部足場構造体と上部足場構造体との間に設けられる変位手段を備えることにより、例えば、上部足場構造体と下部足場構造体とが相互間にて水平変位するので、免震建物構造体の水平変位に足場装置を追従させることができ、足場装置の倒壊を防止することが可能となる。更に、上部足場構造体又は下部足場構造体の内の他方の足場構造体における一方の足場構造体側が変位手段の外面に接触するように構成されていることにより、例えば、他方の足場構造体における一方の足場構造体側が接触する位置が変位手段の外面となるので、他方の足場構造体における一方の足場構造体側と変位手段とを相互に分離した状態で運搬することができ、変位手段の可搬性を向上させることが可能となる。
また、変位部材は、配置方向と交差する方向である交差方向に沿っており、懸架変位部材が、変位部材の外面に接触する様に構成されていることにより、例えば、配置方向及び当該配置方向に交差する方向に沿って、他方の足場構造体側と一方の足場構造体側とを相互に滑らすことができるので、足場装置の倒壊を確実に防止することが可能となる。
実施の形態1に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。 変位装置の分解側面図である。 プレート部材の平面図である。 変位装置の側面図である。 水平方向に変位した場合の変位装置の側面図である。 変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。 実施の形態2に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。 変位装置の分解側面図である。 変位装置の図面であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。 水平方向に変位した場合の変位装置の図面であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。 変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。 実施の形態3に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。 建枠と変位装置の斜視図である。 変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る変位装置の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、免震建物構造体に設けられる足場装置を変位させる変位装置に関する。
ここで、「免震建物構造体」とは、免震を行う装置である免震装置を備える建物であり、具体的には、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の中間の免震層に免震装置が介装される事により、下部建物構造体と上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された建物構造体であり、例えば、オフィスビル、病院建屋、学校建屋、及び集合住宅(マンション)等を含む概念である。「免震層」とは、免震建物構造体における免震装置が設けられている階層であり、例えば、4階部分等である。また、「下部建物構造体」とは、免震建物構造体における前述の免震層よりも下側の階層であり、例えば、3階部分以下の部分等である。「上部建物構造体」とは、免震建物構造体における前述の免震層よりも上側の階層であり、例えば、5階部分以上の部分等である。
また、「足場装置」とは、免震建物構造体の建設又は修繕等のために免震建物構造体に沿って設けられる装置であり、具体的には、下部建物構造体側から上部建物構造体側に亘って設けられるものであり、例えば、複数の建枠を積み重ねて設けられるものであり、例えば、免震建物構造体の上部建物構造体側に設けられている上部足場構造体と、免震建物構造体の下部建物構造体側に設けられている下部足場構造体とを備えるものである。
また、「変位装置」とは、足場装置を下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる装置であり、例えば、変位手段を備えるものである。「変位手段」とは、足場装置の上部足場構造体と下部足場構造体とが、免震建物構造体の下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、下部足場構造体と上部足場構造体との間に設けられる手段であり、例えば、変位部材を備えるものである。「変位部材」とは、少なくとも、上部足場構造体又は下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される部材であり、具体的には、下部足場構造体に対して上部足場構造体が支持される様に、上部足場構造体又は下部足場構造体の内の他方の足場構造体における一方の足場構造体側が当該変位部材の外面に接触する様に構成されているものである。なお、「他方の足場構造体における一方の足場構造体側」とは、他方の足場構造体自体の端部、あるいは、当該端部に設けられるもの等を含む概念である。
また、前述の「変位装置」については、様々な構成が含まれ、例えば、変位部材への点接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持する構成、変位部材への面接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持する構成、あるいは、懸架変位部材への変位部材の接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持する構成等を含む概念である。なお、懸架変位部材については、後述する。
そして、以下に示す各実施の形態においては、「免震建物構造体」がオフィスビルである場合について説明し、特に、実施の形態1においては、「変位装置」を、変位部材への点接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持するように構成する場合について説明し、また、実施の形態2においては、「変位装置」を、変位部材への面接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持するように構成する場合について説明し、また、実施の形態3においては、「変位装置」を、懸架変位部材への変位部材の接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持する場合について説明する。
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(実施の形態1)
最初に、実施の形態1について説明する。この実施の形態においては、「変位装置」を、変位部材への点接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持するように構成する場合について説明する。
(構成)
まず、本実施の形態に係る免震建物構造体、足場装置、及び変位装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図であり、図2は、変位装置の分解側面図であり、図3は、プレート部材の平面図であり、図4は、変位装置の側面図である。なお、免震建物構造体100については、実際には全体として一体的に構成されているが、図1では、説明の便宜上、本願の特徴に関連する各部に分けて図示している。また、各図に示すX―Y―Z方向が互いに直交する方向であり、具体的には、Z方向が垂直方向であって、X方向及びY方向が垂直方向に対して直交する水平方向であるものとして、例えば、Z方向を垂直方向又は高さ方向と称し、+Z方向を上方(上側、平面)と称し、-Z方向を下方(下側、底面)と称して説明する。
(構成‐免震建物構造体)
図1の免震建物構造体100は、前述の免震建物構体であり、具体的には、下部建物構造体13と上部建物構造体11との相互間の免震層12に不図示の免震装置が介装される事により、下部建物構造体13と上部建物構造体11とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された建物構造体であり、例えば、オフィスビルである。
(構成‐足場装置)
図1の足場装置200は、前述の足場装置であり、具体的には、免震建物構造体100の建設又は修繕等のために免震建物構造体100に沿って設けられる装置である。足場装置200の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、下部建物構造体13側から上部建物構造体11側に亘って設けられるものであり、また、複数の建枠21を積み重ねて設けられるものであり、また、複数の建枠21における上部建物構造体11付近のもの(以下、上側固定建枠)が上部連結部111にて上部建物構造体11に固定されているものであり、また、複数の建枠21における下部建物構造体13付近のもの(以下、下側固定建枠)が下部連結部131にて下部建物構造体13に固定されているものである。
なお、「建枠」21とは、足場装置200の構成要素であり、例えば、従来と同様にして構成することができるものであり、また、複数設けられているものであり、また、前述の「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」等を備えるものである。また、この複数の建枠21について、「上側固定建枠」が後述する変位装置300を介して「下側固定建枠」に積み重ねられており、他の建枠については従来と同様にして積み重ねられている。また、この建枠21は、建地22を備えるものである。「建地」22とは、垂直方向(Z軸方向)に沿って設けられているものであり、例えば、円筒形状の棒部材であり、また、各建枠21において左右方向(X軸方向)に1本ずつ設けられているものである。
そして、以下では、図1に示す変位装置300の上側(+Z方向)の建地22を上側建地221と称し、また、変位装置300の下側(-Z方向)の建地22を下側建地222と称して説明する。なお、この上側建地221が上部足場構造体に相当し、下側建地222が下部足場構造体に相当する。
(構成‐変位装置)
図1の変位装置300は、前述の変位装置であり、例えば、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に設けられるものである。なお、この変位装置300は、例えば、複数個設けられているが、複数の変位装置300は相互に同様に構成することができるので、1つの変位装置300に着目して説明する。変位装置300は、例えば、図2のプレート部材31、先端部材32、及びシヤピン33を備える。
(構成‐変位装置‐プレート部材)
プレート部材31は、前述の変位手段であって、前述の変位部材である。このプレート部材31の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、下側建地222に固定されるものであり、また、下側建地222に対して上側建地221が支持される様に、先端部材32が当該プレート部材31の露出している上面(外面)(+Z方向の面)に接触するように構成されているものであり、また、金属製のものであり、また、平板部311、突出部312、及びプレート部材側取付部313を備える。
平板部311は、例えば、水平方向(XY平面に平行な方向)に平行な部分であり、また、上側建地221における先端部材32が接触する部分であり、また、平板状の円形の部分である。
突出部312は、例えば、上側建地221における先端部材32を平板部311に対応する位置に保持する保持手段であり、また、平板部311を補強する補強手段であり、また、平板部311の全外周の縁から上側(+Z方向)に向かって突出している部分である。
プレート部材側取付部313は、例えば、プレート部材31を下側建地222に取り付けるため部分であり、また、下側建地222に挿入される部分であって、下側建地222の内周よりも小径の外周を有する棒状の部分である。
(構成‐変位装置‐先端部材)
先端部材32は、前述の変位手段である。この先端部材32の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知のジャッキベースを用いることができ、また、金属性のものであり、また、台座部321、ナット部322、及び先端部材側取付部323を備える。
台座部321は、例えば、プレート部材31の平板部311の上面(+Z方向)と接触する部分であり、また、平板状の矩形部分である。
ナット部322は、例えば、上側建地221を支持する部分であり、また、先端部材側取付部323の外周の不図示のネジ溝に螺合して当該先端部材側取付部323に設けられている部分であって、当該先端部材側取付部323を軸に回転させることにより垂直方向(Z軸方向)において上下に移動可能となる部分である。
先端部材側取付部323は、例えば、先端部材32を上側建地221に取り付けるための部分であり、また、上側建地221に挿入される部分であって、上側建地221の内周よりも小径の外周を有する棒状の部分である。
(構成‐変位装置‐シヤピン)
シヤピン33は、上側建地221における先端部材32をプレート部材31の上面(+Z方向)に仮止めする仮止め手段である。このシヤピン33の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、図2の台座部321の取付穴321a及び平板部311の取付穴311aに螺合して固定されるボルトとして構成されるものであり、また、4本用いられるものである。このシヤピン33としては、任意の強度のものを用いることができるが、ここでは、例えば、所定の震度(任意に選択可能であるが、例えば、震度3)以上の地震発生時に、図1の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合に当該免震建物構造体100側から足場装置200に伝達される力により折れて、先端部材32がプレート部材31に対して水平方向に変位するように、実験やシミュレーション等に基づいて強度を決定し、この決定した強度のものを用いることとする。
(取付方法)
次に、このように構成された変位装置300の取付方法について説明する。
まず、図2の下側建地222にプレート部材31を取り付ける。具体的には任意であるが、例えば、プレート部材31のプレート部材側取付部313を下側建地222に挿入することにより、プレート部材31を取り付ける。
次に、図2の先端部材32を設ける。具体的には任意であるが、例えば、先端部材32のナット部322を回転させて当該ナット部322の位置を調整したうえで、平板部311に先端部材32を載置して点接触させることにより、先端部材32を設ける。
次に、上側建地221を先端部材32を設ける。具体的には任意であるが、例えば、上側建地221に先端部材32の先端部材側取付部323が挿入されるように、上側建地221を設ける。
次に、シヤピン33を設ける。具体的には任意であるが、例えば、図2の取付穴321a、311aに連続的にシヤピン33を螺合させて設ける。これにて、変位装置300の取り付けを終了する。
(動作)
次に、このように構成された変位装置300の動作について説明する。具体的には、所定の震度以上の地震発生時に、図1の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合の動作、地震非発生時又は所定の震度よりも小さい地震の発生時に、図1の免震層12の不図示の免震装置が動作せずに、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位しない場合について説明する(実施の形態2、3についても同様とする)。図5は、水平方向に変位した場合の変位装置の側面図であり、図6は、変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。
(動作‐免震装置が動作して免震建物構造体が水平方向に変位する場合)
図1の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合、当該変位によって免震建物構造体100側から足場装置200に伝達される力によって、図4のシヤピン33が折れて、先端部材32のプレート部材31に対する仮止めが解放されて先端部材32とプレート部材31とが相互に接触して別々に水平方向に変位可能となる。この場合、図5及び図6に示すように、上側建地221は上部建物構造体11に追従して変位し、また、下側建地222は下部建物構造体13に追従変位することになるので、「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」に対して当該建枠を曲げる力が付与されることを防止することができるので、当該建枠が損傷又は破断等することを防止することができ、足場装置200が倒壊することを防止することが可能となる。また、この場合、プレート部材31に突出部312が設けられているので、先端部材32の水平方向の変位を当該突出部312に当てて規制することができ、プレート部材31から先端部材32が外れることを防止することが可能となる。
(動作‐免震装置が動作せずに免震建物構造体が水平方向に変位しない場合)
図1の免震層12の不図示の免震装置が動作せずに、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位しない場合、免震建物構造体100側から足場装置200に力は伝達されないことになるが、この場合、図4のシヤピン33によって、先端部材32のプレート部材31に対する仮止めが行われているので、上側建地221と下側建地222とを相互に固定された状態とすることができ、足場装置200を固定して安全性を確保することが可能となる。これにて、変位装置300の動作を終了する。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、上側建地221と下側建地222とが、下部建物構造体13と上部建物構造体11との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、上側建地221と下側建地222との間に設けられプレート部材31を備えることにより、例えば、上側建地221と下側建地222とが相互間にて水平変位するので、免震建物構造体100の水平変位に足場装置200を追従させることができ、足場装置200の倒壊を防止することが可能となる。更に、上側建地221側がプレート部材31の外面に接触するように構成されていることにより、例えば、上側建地221とプレート部材31とを相互に分離した状態で運搬することができ、プレート部材31の可搬性を向上させることが可能となる。
また、プレート部材31が、下側建地222に固定されており、且つ下側建地222に対して上側建地221が支持される様に、先端部材32がプレート部材31の外面に接触する様に構成されていることにより、例えば、足場装置200の設置時(変位装置300の設置時)には、一般的に、下側(-Z方向)から上側(+Z方向)に向かって足場装置200を組みたてていくが、この組み立ての場合に、プレート部材31が固定されている下側建地222よりも軽量となっている上側建地221を、下側建地222に位置決めすることにより組み立てることができるために、比較的小さな力で位置決めを行うことができ、容易に足場装置200を設置することが可能となる。
また、水平方向に平行な平板部311を備えることにより、例えば、先端部材32をスムーズに滑らすことができるので、足場装置200の倒壊を確実に防止することが可能となる。
また、保持手段としての突出部312を備えることにより、例えば、先端部材32が平板部311から外れることを防止できるので、足場装置200の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。
また、補強手段としての突出部312を備えることにより、例えば、平板部311を補強することができるので、足場装置200の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。
また、シヤピン33を備えることにより、例えば、地震非発生時に、先端部材32とプレート部材31とを相互に固定することができるので、足場装置200が意図に反して動くことを防止することができ、足場装置200の安全性を向上させることが可能となる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態においては、「変位装置」を、変位部材への面接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持するように構成する場合について説明する。実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号を必要に応じて付して、その説明を省略する(実施の形態3も同様とする)。
(構成)
まず、本実施の形態に係る足場装置、変位装置の構成について説明する。図7は、本実施の形態に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図であり、図8は、変位装置の分解側面図であり、図9は、変位装置の図面であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。図10は、水平方向に変位した場合の変位装置の図面であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。なお、図9(b)及び図10(b)においては、変位装置400の第1平板部411及び第2平板部421の平面図が示されており、また、第1平板部411の中心の点である第1中心点411a、及び第2平板部421の中心の点である第2中心点421aが示されている。
(構成‐足場装置)
図7の足場装置201は、図1の足場装置200において、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に変位装置300の代わりに変位装置400を設けたものである。
(構成‐変位装置)
図7の変位装置400は、前述の変位装置であり、例えば、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に設けられるものである。なお、この変位装置400は、例えば、複数個設けられるが、複数の変位装置400は相互に同様に構成することができるので、1つの変位装置400に着目して説明する。変位装置400は、例えば、図8の第1プレート部材41、及び第2プレート部材42を備える。なお、第1プレート部材41又は第2プレート部材42の一方が変位部材に相当し、また、他方が対向変位部材に相当する。
(構成‐変位装置‐第1プレート部材)
第1プレート部材41は、前述の変位手段である。この第1プレート部材41の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、上側建地221に取り付けられて固定されるものであり、また、下側建地222に対して上側建地221が支持される様に、第1プレート部材41の露出している下面(-Z方向の面)が第2プレート部材42の露出している上面(外面)(+Z方向の面)に接触するように構成されているものであり、また、金属製のものであり、また、第1平板部411、及び第1プレート部材側取付部412を備える。
第1平板部411は、例えば、水平方向(XY平面に平行な方向)に平行な部分であり、また、第2平板部421が接触する部分であり、また、平板状の円形の部分である。なお、この第1平板部411については、任意の径のものを用いることができるが、ここでは、例えば、所定の震度(任意に選択可能であるが、例えば、震度3)以上の地震発生時に、図7の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位するが、この変位する量についての最大のもの(以下、免震装置による最大変位量)を、実験やシミュレーション等に基づいて決定(推定)した上で、図10の可能変位量D1が当該決定した「免震装置による最大変位量」よりも大きくなる径を算出し、この決定した径のものを用いることとする(後述の第2平板部421も同様とする)。なお、図10の「可能変位量」D1とは、第1プレート部材41と第2プレート部材42との相互間の水平方向の変位として許容可能な最大量であり、具体的には任意の基準に基づいて定められるものであり、例えば、図10の(a)に示すように、垂直方向(Z軸方向)を基準に見た場合に上側建地221の下側(-Z方向)に第2平板部421が存在しており、且つ、下側建地222の上側(+Z方向)に第1平板部411が存在している場合における、図10(b)の第1中心点411aと第2中心点421aとの間の距離の最大のものに対応する概念である。
第1プレート部材側取付部412は、例えば、第1プレート部材41を上側建地221に取り付けるため部分であり、また、上側建地221に挿入される部分であって、上側建地221の内周よりも小径の外周を有する棒状の部分である。
(構成‐変位装置‐第2プレート部材)
第2プレート部材42は、前述の変位手段である。この第2プレート部材42の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、下側建地222に取り付けられて固定されるものであり、また、下側建地222に対して上側建地221が支持される様に、第2プレート部材42の露出している上面(+Z方向の面)が第1プレート部材41の露出している下面(外面)(-Z方向の面)に接触するように構成されているものであり、また、金属製のものであり、また、第2平板部421、及び第2プレート部材側取付部422を備える。
第2平板部421は、例えば、水平方向(XY平面に平行な方向)に平行な部分であり、また、第1平板部411と対向する部分であり、また、第1平板部411が接触する部分であり、また、平板状の円形の部分であり、また、第1平板部411と同一の形状の部分である。
第2プレート部材側取付部422は、例えば、第2プレート部材42を下側建地222に取り付けるため部分であり、また、下側建地222を挿入する部分であって、下側建地222の外周よりも大径の内周を有する棒状の部分である。
(取付方法)
次に、このように構成された変位装置400の取付方法について説明する。
まず、図8の下側建地222に第2プレート部材42を取り付ける。具体的には任意であるが、例えば、第2プレート部材42の第2プレート部材側取付部422に下側建地222が挿入されるように第2プレート部材42を当該下側建地222に設けることにより取り付ける。
次に、第1プレート部材41を設ける。具体的には任意であるが、例えば、図10に示すように第1中心点411a及び第2中心点421aが相互に一致するように、第1プレート部材41を第2プレート部材42に載置して面接触させるより、第1プレート部材41を設ける。
次に、上側建地221を第1プレート部材41を設ける。具体的には任意であるが、例えば、上側建地221に第1プレート部材41の第1プレート部材側取付部412が挿入されるように、上側建地221を設ける。これにて、変位装置400の取り付けを終了する。
(動作)
次に、このように構成された変位装置400の動作について説明する。図11は、変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。
(動作‐免震装置が動作して免震建物構造体が水平方向に変位する場合)
図7の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合、当該変位によって免震建物構造体100側から足場装置201に伝達される力によって、図9の第1プレート部材41と第2プレート部材42とが相互に接触して別々に水平方向に変位可能となる。この場合、図10及び図11に示すように、上側建地221は上部建物構造体11に追従して変位し、また、下側建地222は下部建物構造体13に追従変位することになるので、「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」に対して当該建枠を曲げる力が付与されることを防止することができるので、当該建枠が損傷又は破断等することを防止することができ、足場装置201が倒壊することを防止することが可能となる。
(動作‐免震装置が動作せずに免震建物構造体が水平方向に変位しない場合)
図7の免震層12の不図示の免震装置が動作せずに、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位しない場合、免震建物構造体100側から足場装置201に力は伝達されないことになるが、この場合、第1プレート部材41と第2プレート部材42とが相互に面接触して静止摩擦係数が比較的高くなっているので、上側建地221と下側建地222とを相互に固定された状態とすることができ、足場装置201を固定して安全性を確保することが可能となる。これにて、変位装置400の動作を終了する。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、第1プレート部材41と第2プレート部材42とが相互に接触していることにより、例えば、第1プレート部材41と第2プレート部材42とを相互に面接触させることができるので、下側建地222側と上側建地221側とを相互にスムーズに滑らすことができ、足場装置201の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。また、平板形状の部材(第1プレート部材41及び第2プレート部材42)2枚にて足場装置201を支持することができるので、これらの2枚の部材に荷重を分散させることができ、1枚の部材の厚みを薄くして当該1枚の部材の軽量化を図ることにより、可搬性を向上させることが可能となる。また、第1プレート部材41及び第2プレート部材42が相互に少なくとも一部が相互に重畳する範囲で、下側建地222側と上側建地221側を相互に変位させることができるので、足場装置201が変位する範囲を広げることができ、第1プレート部材41及び第2プレート部材42の径を小径化することが可能となる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。この実施の形態においては、「変位装置」を、懸架変位部材への変位部材の接触を利用して下部足場構造体に対して上部足場構造体を支持するように構成する場合について説明する。
(構成)
まず、本実施の形態に係る足場装置、変位装置の構成について説明する。図12は、本実施の形態に係る足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図であり、図13は、建枠と変位装置の斜視図である。なお、図13においては、「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」が図示されている。
(構成‐足場装置)
図12の足場装置202は、図1の足場装置200において、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に変位装置300の代わりに変位装置500を設けたものである。この足場装置202の「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」は、図13のY軸に沿って複数個ずつ設けられているが、ここでは、例えば、図13にて各々2個ずつ代表して図示して説明する。また、この「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」各々が配置されている方向(Y軸方向)を配置方向と称し、また、この配置方向に水平方向において交差する方向(X軸方向)を交差方向と称して説明する。
(構成‐変位装置)
図12の変位装置500は、前述の変位装置であり、例えば、「上側固定建枠」と「下側固定建枠」との間に設けられるものである。なお、変位装置500は、例えば、図13の第1長尺部材51、及び第2長尺部材52を備える。
(構成‐変位装置‐第1長尺部材)
第1長尺部材51は、変位手段であって、配置方向(Y軸方向)に沿っている懸架変位部材であり、具体的には、複数の「上側固定建枠」の上側建地221側に架けわたされているものであって、当該複数の上側建地221側に固定されているものである。この第1長尺部材51の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、荷重受梁を用いて構成することができるものであり、また、「上側固定建枠」の左右の上側建地221に1本ずつ設けられるものであり、また、配置方向(Y軸方向)に沿って配置されている「上側固定建枠」2個分毎に設けられるものであり、また、配置方向(Y軸方向)における隣接する「下側固定建枠」の間の距離よりも長いものであり、また、金属製の矩形柱形状のものであり、また、上側建地221の下側(-Z方向)の端部に任意の手法(例えば、公知の固定金具(一例としては、L字金具等の任意の金具)を用いて行うねじ留め等)で固定されるものである。
(構成‐変位装置‐第2長尺部材)
第2長尺部材52は、変位手段であって、前述の変位部材であり、具体的には、配置方向(Y軸方向)と交差する方向である交差方向(X軸方向)に沿っており、第1長尺部材51が第2長尺部材52の露出している上面(+Z方向の面)(外面)に接触する様に構成されているものである。この第2長尺部材52の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、荷重受梁を用いて構成することができるものであり、また、「下側固定建枠」の上側(+Z方向)に1本設けられるものであり、また、2本の第1長尺部材51における交差方向(X軸方向)の間の距離よりも長いものであり、また、金属製の矩形柱形状のものであり、また、下側建地222の上側(+Z方向)の端部に任意の手法(例えば、公知の固定金具(一例としては、L字金具等の任意の金具)を用いて行うねじ留め等)で固定されるものである。
(取付方法)
次に、このように構成された変位装置500の取付方法について説明する。
まず、図13の各「下側固定建枠」に第2長尺部材52を取り付ける。具体的には任意であるが、例えば、「下側固定建枠」の2本の下側建地222の上側(+Z方向)の端部に任意の手法で第2長尺部材52を固定することにより、第2長尺部材52を取り付ける。
次に、第1長尺部材51を設ける。具体的には任意であるが、例えば、図12及び図13に示すように、2本の隣接する第2長尺部材52に対して交差するように2本載置して接触させることにより、第1長尺部材51を設ける。
次に、各「上側固定建枠」の上側建地221を第1長尺部材51を設ける。具体的には任意であるが、例えば、1つの「上側固定建枠」における2本の上側建地221の下側(-Z方向)の端部に任意の手法で1本ずつ第1長尺部材51を固定し、また、配置方向(Y軸方向)において隣接するもう1つの「上側固定建枠」における2本の上側建地221の下側(-Z方向)の端部に任意の手法で1本ずつ第1長尺部材51を固定することにより、各「上側固定建枠」を設ける。これにて、変位装置500の取り付けを終了する。
(動作)
次に、このように構成された変位装置500の動作について説明する。図14は、変位装置が水平方向に変位した状態の、足場装置及び変位装置を設けた免震建物構造体の一部の側面図である。
(動作‐免震装置が動作して免震建物構造体が水平方向に変位する場合)
図12の免震層12の不図示の免震装置が動作することにより、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位する場合、当該変位によって免震建物構造体100側から足場装置202に伝達される力によって、図13の第1長尺部材51と第2長尺部材52とが相互に接触して別々に水平方向に変位可能となる。この場合、図14に示すように、上側建地221は上部建物構造体11に追従して変位し、また、下側建地222は下部建物構造体13に追従変位することになるので、「上側固定建枠」及び「下側固定建枠」に対して当該建枠を曲げる力が付与されることを防止することができるので、当該建枠が損傷又は破断等することを防止することができ、足場装置202が倒壊することを防止することが可能となる。
(動作‐免震装置が動作せずに免震建物構造体が水平方向に変位しない場合)
図12の免震層12の不図示の免震装置が動作せずに、免震建物構造体100の上部建物構造体11と下部建物構造体13とが相互に水平方向に変位しない場合、免震建物構造体100側から足場装置202に力は伝達されないことになるが、この場合、第1長尺部材51と第2長尺部材52とが相互に複数個所で接触して静止摩擦係数が比較的高くなっているので、上側建地221と下側建地222とを相互に固定された状態とすることができ、足場装置202を固定して安全性を確保することが可能となる。これにて、変位装置500の動作を終了する。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、第2長尺部材52は、配置方向(Y軸方向)と交差する方向である交差方向(X軸方向)に沿っており、第1長尺部材51が、第2長尺部材52の外面に接触する様に構成されていることにより、例えば、配置方向及び当該配置方向に交差する方向に沿って、上側建地221側と下側建地222側とを相互に滑らすことができるので、足場装置202の倒壊を確実に防止することが可能となる。
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
(プレート部材と先端部材について(その1))
また、上記実施の形態1においては、図2のプレート部材31を下側建地222に取り付け(固定し)、先端部材32を上側建地221に取り付ける場合について説明したが、これに限らない。例えば、逆に、プレート部材31を上側建地221に取り付け、先端部材32を下側建地222に取り付けてもよい。
(プレート部材と先端部材について(その2))
また、上記実施の形態1においては、図2のプレート部材31に対して先端部材32を接触させて支持する場合について説明したが、これに限らない。例えば、先端部材32を省略して、上側建地221をプレート部材31に対して直接接触させて支持してもよい。
(シヤピンについて)
また、上記実施の形態1のシヤピン33を省略してもよい。また、実施の形態2の第1プレート部材41及び第2プレート部材42を相互にシヤピンで仮止めしたり、あるいは、実施の形態3の第1長尺部材51及び第2長尺部材52を相互にシヤピンで仮止めしたりしてもよい。
(プレート部材について)
また、上記実施の形態1の図3のプレート部材31に関する構成を任意に変更してもよい。例えば、プレート部材31の平板部311の形状を任意の形状(例えば、矩形等)に変更してもよい。また、例えば、プレート部材31の突出部312が突出する方向を上側(+Z方向)から下側(-Z方向)に変更してもよい。また、例えば、平板部311の上面(+Z方向)に所定の滑り材(例えば、摩擦係数が比較的小さいシート材等)やベアリング機構等を設けてもよい。なお、この滑り材やベアリング機構については、台座部321における下面(-Z方向)に設けてもよい。また、例えば、斜方方杖やブレース引張材を補強手段として設けて、平板部311を補強してもよい。
(長尺部材について)
また、上記実施の形態3の図13の各長尺部材の形状を任意の形状(例えば、円柱形状、円筒形状、5角柱形状等)に変更してもよい。また、上記実施の形態3の第1長尺部材51を、3個以上の建枠21に対して1組設けてもよい。また、各長尺部材を、各建地に対して溶接して固定してもよい。また、第1長尺部材51及び第2長尺部材52の垂直方向における位置関係を入れ替えて、第1長尺部材51を「下側固定建枠」の上側(+Z方向)の端部に設けて、第2長尺部材52を「上側固定建枠」の下側(-Z方向)の端部に設けてもよい。
(組み合わせについて)
また、上記各実施の形態の特徴又は変形例の特徴を任意に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態1及び実施の形態3の特徴を組み合わせてもよく、具体的には、図1の変位装置300において、「下側固定建枠」の上側(+Z方向)の端部に図12の第2長尺部材52を設けた上で、この第2長尺部材52の上側(+Z方向)の面に図2のプレート部材31の平板部311及び突出部312を設けてもよい。つまり、平板部311及び突出部312を第2長尺部材52を介して「下側固定建枠」に設けてもよい。また、この場合の平板部311の形状については、円形のままとしてもよいし、当該第2長尺部材52に沿って延びる楕円形状としてもよい。なお、この場合、第2長尺部材52が水平部材に相当する。このように構成した場合、プレート部材31が第2長尺部材52に固定されていることにより、例えば、プレート部材31全体を水平部材に対して強固に固定することができるので、プレート部材31の強度を向上させることができ、足場装置の倒壊を確実に防止することが可能となる。なお、ここでの「プレート部材31全体」とは、プレート部材31の直径全体を示す概念を含む概念である。
(連結手段について)
また、上記実施の形態1の足場装置200が免震建物構造体100から独立して変位するように構成してもよく、つまり、上側建地221と上部建物構造体11とが、水平方向において、相互に異なる方向又は異なる量にて変位するように構成してもよく、あるいは、下側建地222と下部建物構造体13とが、水平方向において、相互に異なる方向又は異なる量にて変位するように構成してもよい。具体的な実現手法は任意であるが、例えば、上部連結部111又は下部連結部131の代わりに連結手段を用いることにより実現してもよい。なお、「連結手段」とは、免震建物構造体に対して足場装置を連結する手段であり、具体的には、下部建物構造体又は上部建物構造体の何れかの部分である構造体側連結部と、上部足場構造体又は下部足場構造体の何れかの部分である足場側連結部とを相互に連結しており、構造体側連結部に対して足場側連結部を、異なる方向又は異なる量での水平変位が可能となる様に連結している手段である。
そして、この連結手段として、ゴムやばね等の弾性材、比較的大きく変形するダンパー、あるいは、その他の公知の手法(例えば、第1及び第2の部材のうちの第1部材に水平方向に沿っている長孔を1つ以上設けた上で、当該長孔を介してボルトとナットで第1及び第2部材を相互に連結することにより、第2部材がボルトと共に、長孔に沿って第1部材に対して移動可能となる機構等の任意の手法)を用いて、上部建物構造体11と上側建地221とを連結し、また、当該連結手段を用いて下部建物構造体13と下側建地222とを連結よい。この場合、この連結手段を介して足場装置200と免震建物構造体100とが連結されているので、地震発生時には、足場装置200と免震建物構造体100とが相互に独立して変位することになる。このように構成した場合、構造体側連結部(つまり、免震建物構造体100における連結手段を介して足場装置200と連結されている部分)に対して足場側連結部(つまり、足場装置200における連結手段を介して免震建物構造体100と連結されている部分)を、異なる方向又は異なる量での水平変位が可能となる様に連結していることにより、地震発生時に免震建物構造体100と足場装置200とを相互に独立して変位させることができるので、過度な力が作用して足場装置200が変形してしまったり折れてしまったりする事態を防止することが可能となる。
(付記)
付記1の変位装置は、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の免震層に免震装置が介装される事により、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された免震建物構造体に対して前記下部建物構造体側から前記上部建物構造体側に亘って設けられる足場装置を、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる変位装置であり、前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、前記下部足場構造体と前記上部足場構造体との間に設けられる変位手段、を備えており、前記変位手段は、少なくとも、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される変位部材、を備えており、前記変位部材は、前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が前記変位部材の外面に接触する様に構成されている。
付記2の変位装置は、付記1に記載の変位装置において、前記変位部材は、前記下部足場構造体に固定されており、且つ前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体の前記下部足場構造体側が前記変位手段の外面に接触する様に構成されている。
付記3の変位装置は、付記1又は2に記載の変位装置において、前記変位部材は、水平方向に平行な平板部であって、前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が接触する前記平板部、を備える。
付記4の変位装置は、付記3に記載の変位装置において、前記変位部材は、前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側を前記平板部に対応する位置に保持する保持手段、を備える。
付記5の変位装置は、付記3又は4に記載の変位装置において、前記変位部材は、前記平板部を補強する補強手段、を備える。
付記6の変位装置は、付記1から5の何れか一項に記載の変位装置において、前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側を前記変位部材の外面に仮止めする仮止め手段、を備える。
付記7の変位装置は、付記1から6の何れか一項に記載の変位装置において、前記変位部材は、前記一方の足場構造体における前記他方の足場構造体側において水平に設けられている水平部材に固定されている。
付記8の変位装置は、付記1に記載の変位装置において、前記変位部材は、水平方向に平行な平板形状であり、前記変位手段は、前記他方の足場構造体側に固定されている対向変位部材であって、水平方向に平行な平板形状の前記対向変位部材、を備えており、前記変位部材と前記対向変位部材とが相互に接触している。
付記9の変位装置は、付記1に記載の変位装置において、前記一方の足場構造体及び前記他方の足場構造体は、水平な配置方向に沿って複数配置されており、前記変位手段は、前記配置方向に沿っている懸架変位部材であり、複数の前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側に架けわたされている前記懸架変位部材であって、複数の前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側に固定されている前記懸架変位部材、を備え、前記変位部材は、前記配置方向と交差する方向である交差方向に沿っており、前記懸架変位部材が、前記変位部材の外面に接触する様に構成されている。
付記10の変位装置は、付記1から9の何れか一項に記載の変位装置において、前記免震建物構造体に対して前記足場装置を連結する連結手段、を備えており、前記連結手段は、前記下部建物構造体又は前記上部建物構造体の何れかの部分である構造体側連結部と、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の何れかの部分である足場側連結部とを相互に連結しており、前記構造体側連結部に対して前記足場側連結部を、異なる方向又は異なる量での水平変位が可能となる様に連結している。
(付記の効果)
付記1に記載の変位装置によれば、上部足場構造体と、下部足場構造体とが、下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、下部足場構造体と上部足場構造体との間に設けられる変位手段を備えることにより、例えば、上部足場構造体と下部足場構造体とが相互間にて水平変位するので、免震建物構造体の水平変位に足場装置を追従させることができ、足場装置の倒壊を防止することが可能となる。更に、上部足場構造体又は下部足場構造体の内の他方の足場構造体における一方の足場構造体側が変位手段の外面に接触するように構成されていることにより、例えば、他方の足場構造体における一方の足場構造体側が接触する位置が変位手段の外面となるので、他方の足場構造体における一方の足場構造体側と変位手段とを相互に分離した状態で運搬することができ、変位手段の可搬性を向上させることが可能となる。
付記2に記載の変位装置によれば、変位部材が、下部足場構造体に固定されており、且つ下部足場構造体に対して上部足場構造体が支持される様に、上部足場構造体の下部足場構造体側が変位手段の外面に接触する様に構成されていることにより、例えば、足場装置の設置時(変位装置の設置時)には、一般的に、下側から上側に向かって足場装置を組みたてていくが、この組み立ての場合に、変位部材が固定されている下部足場構造体よりも軽量となっている上部足場構造体を、下部足場構造体に位置決めすることにより組み立てることができるために、比較的小さな力で位置決めを行うことができ、容易に足場装置を設置することが可能となる。
付記3に記載の変位装置によれば、水平方向に平行な平板部を備えることにより、例えば、他方の足場構造体における一方の足場構造体側をスムーズに滑らすことができるので、足場装置の倒壊を確実に防止することが可能となる。
付記4に記載の変位装置によれば、保持手段を備えることにより、例えば、他方の足場構造体における一方の足場構造体側が平板部から外れることを防止できるので、足場装置の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。
付記5に記載の変位装置によれば、補強手段を備えることにより、例えば、平板部を補強することができるので、足場装置の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。
付記6に記載の変位装置によれば、仮止め手段を備えることにより、例えば、地震非発生時に、他方の足場構造体側と一方の足場構造体側とを相互に固定することができるので、足場装置が意図に反して動くことを防止することができ、足場装置の安全性を向上させることが可能となる。
付記7に記載の変位装置によれば、変位部材が水平部材に固定されていることにより、例えば、変位部材全体を水平部材に対して強固に固定することができるので、変位部材の強度を向上させることができ、足場装置の倒壊を確実に防止することが可能となる。
付記8に記載の変位装置によれば、変位部材と対向変位部材とが相互に接触していることにより、例えば、変位部材と対向変位部材とを相互に面接触させることができるので、他方の足場構造体側と一方の足場構造体側とを相互にスムーズに滑らすことができ、足場装置の倒壊を一層確実に防止することが可能となる。また、平板形状の部材(変位部材及び対向変位部材)2枚にて足場装置を支持することができるので、これらの2枚の部材に荷重を分散させることができ、1枚の部材の厚みを薄くして当該1枚の部材の軽量化を図ることにより、可搬性を向上させることが可能となる。また、変位部材及び対向変位部材が相互に少なくとも一部が相互に重畳する範囲で、一方の足場構造体側及び他方の足場構造体側を相互に変位させることができるので、足場構造体が変位する範囲を広げることができ、変位部材及び対向変位部材の径を小径化することが可能となる。
付記9に記載の変位装置によれば、変位部材は、配置方向と交差する方向である交差方向に沿っており、懸架変位部材が、変位部材の外面に接触する様に構成されていることにより、例えば、配置方向及び当該配置方向に交差する方向に沿って、他方の足場構造体側と一方の足場構造体側とを相互に滑らすことができるので、足場装置の倒壊を確実に防止することが可能となる。
付記10に記載の変位装置によれば、構造体側連結部に対して足場側連結部を、異なる方向又は異なる量での水平変位が可能となる様に連結していることにより、地震発生時に免震建物構造体と足場装置とを相互に独立して変位させることができるので、過度な力が作用して足場装置が変形してしまったり折れてしまったりする事態を防止することが可能となる。
11 上部建物構造体
12 免震層
13 下部建物構造体
21 建枠
22 建地
31 プレート部材
32 先端部材
33 シヤピン
41 第1プレート部材
42 第2プレート部材
51 第1長尺部材
52 第2長尺部材
100 免震建物構造体
111 上部連結部
131 下部連結部
200 足場装置
201 足場装置
202 足場装置
221 上側建地
222 下側建地
300 変位装置
311 平板部
311a 取付穴
312 突出部
313 プレート部材側取付部
321 台座部
321a 取付穴
322 ナット部
323 先端部材側取付部
400 変位装置
411 第1平板部
411a 第1中心点
412 第1プレート部材側取付部
421 第2平板部
421a 第2中心点
422 第2プレート部材側取付部
500 変位装置
D1 可能変位量

Claims (4)

  1. 下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の免震層に免震装置が介装される事により、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された免震建物構造体に対して前記下部建物構造体側から前記上部建物構造体側に亘って設けられる足場装置を、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる変位装置であり、
    前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、前記下部足場構造体と前記上部足場構造体との間に設けられる変位手段、を備えており、
    前記変位手段は、少なくとも、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される変位部材、を備えており、
    前記変位部材は、前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、
    前記変位部材は、水平方向に平行な平板形状であり、
    前記変位手段は、前記他方の足場構造体側に固定されている対向変位部材であって、水平方向に平行な平板形状の前記対向変位部材、を備えており、
    前記変位部材は、第1平板部材を備えており、
    前記対向変位部材は、第2平板部材を備えており、
    前記変位部材の前記第1平板部材と前記対向変位部材の前記第2平板部材とが相互に接触しており、
    前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する場合に、前記第1平板部材及び前記第2平板部材が相互に水平変位して、前記第1平板部材の一部は、平面視において前記第2平板部材の外側にずれる、
    変位装置。
  2. 前記第1平板部材及び前記第2平板部材は円形であり、
    前記第1平板部材の径と前記第2平板部材の径は相互に同一である、
    請求項1に記載の変位装置。
  3. 下部建物構造体と上部建物構造体との相互間の免震層に免震装置が介装される事により、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体とが相互間にて水平変位可能となる様に構成された免震建物構造体に対して前記下部建物構造体側から前記上部建物構造体側に亘って設けられる足場装置を、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて変位させる変位装置であり、
    前記上部建物構造体側に設けられている前記足場装置の上部足場構造体と、前記下部建物構造体側に設けられている前記足場装置の下部足場構造体とが、前記下部建物構造体と前記上部建物構造体との相互間の水平変位に応じて、相互間にて水平変位する様に、前記下部足場構造体と前記上部足場構造体との間に設けられる変位手段、を備えており、
    前記変位手段は、少なくとも、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の一方の足場構造体側に固定される変位部材、を備えており、
    前記変位部材は、前記下部足場構造体に対して前記上部足場構造体が支持される様に、前記上部足場構造体又は前記下部足場構造体の内の他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側が前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、
    前記一方の足場構造体及び前記他方の足場構造体は、水平な配置方向に沿って複数配置されており、
    前記変位手段は、前記配置方向に沿っている懸架変位部材であり、複数の前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側に架けわたされている前記懸架変位部材であって、複数の前記他方の足場構造体における前記一方の足場構造体側に固定されている前記懸架変位部材、を備え、
    前記変位部材は、前記配置方向と交差する方向である交差方向に沿っており、前記懸架変位部材が、前記変位部材の外面に接触する様に構成されており、
    前記懸架変位部材及び前記変位部材は、長尺状の部材である、
    変位装置。
  4. 前記上部足場構造体は、2本の建地を有しており、
    前記懸架変位部材は、
    複数の前記上部建物構造体各々の一方の建地の下端部に固定されている第1懸架変位部材と、
    複数の前記上部建物構造体各々の他方の建地の下端部に固定されている第2懸架変位部材と、を備え、
    前記変位部材は、前記上部足場構造体の上部に固定されている、
    請求項3に記載の変位装置。
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