JPH11811A - 高速切削用回転工具 - Google Patents

高速切削用回転工具

Info

Publication number
JPH11811A
JPH11811A JP15226797A JP15226797A JPH11811A JP H11811 A JPH11811 A JP H11811A JP 15226797 A JP15226797 A JP 15226797A JP 15226797 A JP15226797 A JP 15226797A JP H11811 A JPH11811 A JP H11811A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tip
cutting
chip
tool
rotary tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP15226797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3847899B2 (ja
Inventor
Osamu Ogawa
修 小川
Yoshiaki Senba
芳明 仙波
Akihiro Fujimoto
昭宏 藤本
史郎 ▲吉▼岡
Shiro Yoshioka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Tungaloy Corp
Original Assignee
Toshiba Tungaloy Co Ltd
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Tungaloy Co Ltd, Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Toshiba Tungaloy Co Ltd
Priority to JP15226797A priority Critical patent/JP3847899B2/ja
Publication of JPH11811A publication Critical patent/JPH11811A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3847899B2 publication Critical patent/JP3847899B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高速切削加工に伴う回転速度においてもチップ
の飛散を防止して作業者等に対する安全性を改善する高
速切削用回転工具を提供する 【解決手段】高速切削用回転工具1はカッタ本体2とチ
ップ4等を備えている。カッタ本体2の先端部6は周方
向に等間隔に先端面5と先端部外周8とに亘って切り欠
かれて形成されチップ4を取付ける切欠き部23を有し
ている。切欠き部23はチップ取付部24とポケット部
25とを備えている。チップ取付部24は工具1の回転
方向の背面側に凹に形成された係合部30を有してい
る。チップ4は係合部30に係合する凸部33と穴36
とを設けている。チップ取付部24はチップ4の穴36
に対応する位置にねじ孔31を有している。凸部33と
係合部30とが互いに係合して穴36を通りねじ穴31
に螺合するねじによってチップ4はカッタ本体2に固定
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カッタ本体の先端
にチップを設け、軸方向切削及び横送り切削を行うこと
ができる高速切削用回転工具に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、航空機などに用いられるジュラル
ミンの加工においては、種々の切削用回転工具が用いら
れている。しかし、現在、ジュラルミンの加工において
は例えば切削速度が3000m/min〜10000m
/minの範囲の高速切削加工が増加する傾向があり、
これに伴いますます切削用回転工具の回転速度が高速化
する傾向にある。
【0003】切削用回転工具は、被切削部材を切削する
切刃を有するチップを機械的な結合手段によって工具本
体に着脱自在に固定した所謂スローアウェイ式カッタ
や、ろう付によって工具本体に固定したものが知られて
いる。
【0004】上述したスローアウェイ式カッタは、ろう
付によってチップを固定した工具にくらべ、チップを交
換する際の刃先位置の変動が少なく、交換時間も短いた
め、広く用いられている。
【0005】スローアウェイ式カッタは、実開平5−7
4727号公報に示されているようにねじ等によってチ
ップ等をカッタ本体に固定したものや、実公平6−21
614号公報に示されているようにカッタ本体に固定さ
れるくさび部材によってチップをカッタ本体に押圧して
固定したものや、実開平4−76313号公報に示され
ているようにカッタ本体に固定される押え金具によって
チップをカッタ本体に押圧して固定したものが知られて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】実開平5−74727
号公報に示されているスローアウェイ式カッタは、ねじ
のねじ山が略チップに作用する遠心力の方向に沿って設
けられている。このため、上述した高速切削加工に伴う
回転速度では、空転時等の遠心力等によってねじが破損
しやすく、チップ等が飛散する恐れがあり、作業者等に
対する安全性に改善の余地があった。
【0007】また、実公平6−21614号公報及び実
開平4−76313号公報に示されているスローアウェ
イ式カッタは、チップ自体はねじ等によって直接カッタ
本体と固定されていない。このため、上述した高速切削
加工に伴う回転速度では、くさび部材又は押え金具がチ
ップをカッタ本体に押圧する力より、遠心力がまさっ
て、チップ等が飛散する恐れがあり、作業者等に対する
安全性に改善の余地があった。
【0008】本発明は前記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、被切削部材を切削するチ
ップを機械的な結合手段によって着脱自在に取付けた切
削用回転工具において、高速切削加工に伴う回転速度に
おいてもチップの飛散を防止して作業者等に対する安全
性を改善する高速切削用回転工具を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の本発明の高速切削用
回転工具は、カッタ本体の被切削部材と接する先端面が
平坦に形成され、かつ上記先端面の中心を通り先端面に
垂直な軸を中心として回転するとともに、上記被切削部
材を切削する切刃を有するチップを、上記切刃が上記先
端面と先端部外周とにわたり上記回転方向に面し、かつ
カッタ本体に着脱自在に取付けた高速切削用回転工具に
おいて、上記カッタ本体のチップ取付部に、上記回転方
向の背面側に凹に形成された係合部を設け、上記チップ
に、上記係合部に係合する凸部と上記回転方向側と背面
側とを連通する穴とを設け、上記カッタ本体の上記チッ
プの穴と対応する位置にねじ孔を設け、上記チップの凸
部が上記チップ取付部の係合部に係合した状態で、かつ
上記穴を通りねじ孔に螺合する締付手段によって、上記
チップをカッタ本体に固定したことを特徴としている。
【0010】請求項2に記載の本発明の高速切削用回転
工具は、上記チップの上記回転方向に面するすくい面と
上記回転方向の法線とのなす角を、上記法線から上記回
転方向と反対方向でかつ10度〜45度の範囲とし、上
記すくい面と上記軸とのなす角を15度〜30度の範囲
としたことを特徴としている。
【0011】上記手段を講じた結果、次のような作用が
生じる。請求項1に記載された高速切削用回転工具は、
カッタ本体のチップ取付部に工具の回転方向の背面側に
凹でかつ平坦面を有して形成された係合部と、チップの
工具の回転方向の背面側に上記係合部に係合する凸部と
を備えている。このため、空転時などにチップに作用す
る遠心力を、主に上記凸部と係合部との係合によって支
えることとなり、締付手段に作用する上記遠心力を抑制
することとなる。このため、上記回転力による遠心力に
よって締付手段の破損を防止することとなる。
【0012】請求項2に記載された高速切削用回転工具
は、チップのすくい面と工具回転方向の法線とのなす角
を10度〜45度の範囲の比較的大きな角度とし、かつ
上記すくい面と工具の回転軸とのなす角を15度〜30
度の範囲の比較的大きな角度としている。このため、チ
ップが被切削部材から受ける切削抵抗を抑制することと
なって、実質的にチップの切刃の強度を高めることが可
能となる。また、切屑の排出方向を工具の外周に沿う方
向に指向させることができるとともに、切屑を細かく分
断することとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図4に基づいて説明する。図1〜図3は高速切削用回
転工具1の全体構成を示し、図1は正面図、図2は一部
を図1中のii−ii線に沿う断面にした側面図、図3
は図1中の矢印iii方向から見た一部を示す側面図で
ある。
【0014】図1〜図3に示すように高速切削用回転工
具1は、カッタ本体2と、チップ4等を備えている。上
記高速切削用回転工具1の切削加工を行う被切削部材と
接する先端面5は、図2等に示すように、後述する蓋1
8が先端側から上記カッタ本体2の先端部6に係合した
状態において、中央部7が、先端部外周8から径方向に
略後述するチップ4の切刃26の径方向長さCを有する
外周部9にくらべ、一段低くなるように形成されてい
る。
【0015】上記カッタ本体2は、上記蓋18とともに
先端面5を形成する先端部6と、上記先端部6と反対側
に位置する基端部10などを備えている。上記先端部6
は、図1等に示すように正面から見て略円形を成す円盤
状に形成されている。上記先端部6と反対側に位置する
基端部10は、図2に示すように回転軸(図示せず)に
接続するためのプルスタッド40の螺合する接続孔11
を有している。上記回転軸は、基端部10のプルスタッ
ド40を引き込んで接続することによって、駆動キーを
介して、上記先端面5の中心Pを通りかつ先端面5と垂
直な軸Oを中心として図示中の矢印Kに沿って工具1を
回転させる。
【0016】上記カッタ本体2は、図1及び図2に示す
ように正面から見て上記軸Oを中心とした円形を成し、
かつ上記接続孔11と接続するとともに上記先端部6か
ら基端部10とを連通する連通孔12を設けている。こ
の連通孔12は、径の異なる複数の孔が軸方向に重なり
あった形状に形成されている。
【0017】また、上記カッタ本体2の先端部6は、図
1及び図2に示すように上記連通孔12の先端部側12
aを閉塞する蓋18の外周に沿った大きさと形状を有す
る蓋溝17を形成している。
【0018】上記蓋18は、図2などに示すように側方
からみて厚さが略一定で、かつ図1に示すように正面か
らみて略円形を有する板状に形成されている。蓋18
は、図2などに示すように側方からみて先端部6の蓋溝
17に係合した際に、先端部外周8から径方向に略チッ
プ4の切刃26の径方向長さCを有する外周部9にくら
べ、中央部7が一段低くなるように形成する。
【0019】また、上記蓋18は図1等に示すようにボ
ルト22等によって、先端側から先端部6に着脱自在に
固定される。なお、上記蓋18は工具1の軽量化等の観
点からアルミ合金などで形成されるのが望ましい。
【0020】このように、カッタ本体2に先端面5から
基端部10の接続孔11までを連通する連通孔12を設
け、かつ上記蓋18が先端側から蓋溝17に係合して先
端部6と固定されることによって、工具1の軽量化と剛
性の確保を可能とし、かつ工具1の回転時における回転
動力部等の負荷を低減する。
【0021】また、上記カッタ本体2の先端部6は、図
1に示すように上記軸Oを中心として周方向に等間隔
に、上記先端面5と先端部外周8とに亘って切り欠かれ
て形成された切欠き部23を複数有している。
【0022】上記切欠き部23は、チップ4の切刃26
の径方向長さCと略同寸法が先端部外周8から径方向に
切取られて形成されている。切欠き部23は、図1など
に示すようにチップ4などを取付けるためのチップ取付
部24と、工具1の使用時に被切削部材の切屑を工具1
の周方向に逃がすためのポケット部25とを一体に備え
ている。
【0023】上記チップ取付部24は、図1に示すよう
に正面から見てチップ4を取付けた際に、チップ4の回
転方向Kに面する後述するすくい面37と上記回転方向
Kの法線Hとのなす角θ1(径方向すくい角)が上記法
線Hから上記回転方向Kとは反対向きでかつ10度〜4
5度の範囲となるように、上記回転方向Kに面する平坦
な壁面27を有している。なお図示例においては、上記
径方向すくい角θ1を20度とした場合を示している。
【0024】上記壁面27の一部には、工具1の回転方
向の背面側に凹に形成された係合部30を有している。
また、上記壁面27は、図3に示すようにチップ4を取
付けた際に、上記すくい面37と上記軸Oと平行な軸Q
とのなす角θ2(軸方向すくい角)が0度〜30度の範
囲となるように形成されている。
【0025】なお、上記軸方向すくい角θ2は、被切削
部材に対する切込みが1mm〜10mmの範囲にある粗
削り加工においては、切屑のチップへの溶着及び工具1
への絡み付きを防止するために15度〜30度等の比較
的大きな角度をするのが望ましい。
【0026】また、上記軸方向すくい角θ2は、被切削
部材に対する切込みが1mm以下の範囲にある仕上げ加
工においては、切屑のチップへの溶着及び工具1への絡
み付きを防止するために0度等の比較的小さな角度をす
るのが望ましい。
【0027】図示例においては、粗削り加工に用いられ
る高速切削用回転工具を示しており、上記軸方向すくい
角θ2を30度とした場合を示している。上記ポケット
部25は、図2及び図3に示すように側方から見て、上
記軸方向すくい角θ2を有する壁面27と平行な壁面2
8を有するように、先端部6が切り取られることによっ
て、先端部6の先端面5側と基端部側10とを挿通して
いる。
【0028】なお、図1に示すように上記ポケット部2
5の回転方向に位置する壁面28は、隅部28aが稜線
及びエッジを有しないように円弧を有して形成されてい
る。上記ポケット部25は図3等に示すように先端面5
から基端部10側までに亘って先端側からみて同一断面
を有している。
【0029】このように、上記切欠き部23は、チップ
4の切刃26の径方向長さCと略同等の寸法を先端部6
の先端部外周8から径方向に切取ることによって、チッ
プ4を取付けられる最小限に切欠かれて形成されてい
る。
【0030】また、上記先端部6は、図1等に示すよう
に切欠き部23の近傍において、チップ4を先端部6に
着脱自在とするねじ孔31が上記壁面27から工具1の
回転方向Kの背面方向に設けられている。
【0031】上記チップ4は、図4(A)〜(B)等に
示すように部材を切削する切刃26と凸部33とチップ
取付け面34とを一体に有している。なお図4(A)は
チップ4の工具1の回転方向からみた図、図4(B)は
図4(A)中の矢印bに沿う方向からみた図を示してい
る。
【0032】上記チップ4は、図1等に示すようにカッ
タ本体2に取付けられる際に、すくい面37を工具1の
回転方向Kに面して取付けられるようになっている。上
記チップ取付け面34は工具1の回転方向Kの背面側で
かつ上記すくい面37と略平行となるように形成されて
いるとともに、略平坦に形成されている。
【0033】上記凸部33は、上記チップ取付け面34
に設けられかつ工具1の回転方向Kの背面側に凸に形成
されるとともに、カッタ本体2の係合部30に沿って形
成されている。
【0034】チップ4は、上記カッタ本体2のねじ孔3
1と対応する位置に、締付手段の一例であるねじ35
(図2,図3に示す)が挿通できる穴36を工具1の回
転方向Kから背面側へ指向して形成している。上記穴3
6はチップ4の工具1の回転方向側と背面側とを連通し
ている。
【0035】上記チップ4は、図2等に示すように側方
から見て、被切削部材等を切削することができかつ工具
1の先端面5と略平行な切刃26を、被切削部材に対す
る切込みに応じて先端面5から突出して、工具1の回転
方向Kからチップ4の穴36を通り、カッタ本体2のね
じ孔31に螺合するねじ35によって、チップ取付部2
4に着脱自在に固定されている。
【0036】このとき、チップ4の凸部33はカッタ本
体2の係合部30に係合し、かつ工具1の回転方向Kに
面するすくい面37と上記法線H及び上記軸Qとのなす
角θ1,θ2は、それぞれ上述した角度となるように、
チップ4は固定されている。
【0037】前述した高速切削用回転工具1によれば、
先端面5の中央部7が外周部9に比べ一段低く形成され
ているので、被切削部材を切削加工する際に、チップ4
以外が部材に当接することがないため、被切削部材に不
必要な傷などを与えることもなく確実に軸方向切削及び
横送り切削を行うことができる。
【0038】また、被切削部材に対する切削速度が例え
ば3000m/min〜10000m/minの範囲の
高速回転において、カッタ本体2の先端部6を略円盤状
に形成しかつ、上記切欠き部23はチップ4の切刃26
の径方向長さCと略同等の寸法を先端部外周8から径方
向に先端部6を切り取ることによって形成されている。
【0039】このため、工具1使用時の先端部6の周囲
に生じる空気密度及び圧力のむらを抑制することとなっ
て、風切り音等の発生を抑制し作業時の騒音を低減する
こととなる。また、上述したように工具1の先端部6の
周囲に生じる空気密度及び圧力のむらを抑制することに
よって、工具1が回転する際の回転負荷も軽減すること
となる。
【0040】高速切削用回転工具1は、カッタ本体2の
チップ取付部24に工具1の回転方向Kの背面側に凹に
形成された係合部30と、チップ4の工具1の回転方向
の背面側に上記係合部30に係合する凸部33とを設け
ている。この係合部30と凸部33とが互いに係合した
状態で、チップ4の穴36を通りカッタ本体2のねじ孔
31に螺合するねじ35によって、チップ4がカッタ本
体2に固定されている。
【0041】このため、工具1の空転時などにチップ4
に作用する遠心力を、主に上記凸部33と係合部30と
の係合によって支えることとなり、ねじ35に作用する
上記遠心力を抑制することとなる。
【0042】したがって、切削速度が3000m/mi
n〜10000m/minの範囲の高速切削加工に伴う
回転速度においても、ねじ35が破損しなくなって、チ
ップ4は飛散することがない。
【0043】また、公知の切削用回転工具においては、
上述した径方向すくい角θ1が工具1の回転方向Kの法
線Hから上記回転方向Kとは反対向きでかつ10度〜−
15度の範囲となるように形成されていた。
【0044】このため、上述した切削速度を有する高速
切削加工において、ジュラルミンの切削加工を行うと、
切屑が帯状に延びて形成されチップ等に溶着したり、工
具に絡み付く等の不具合が発生していた。
【0045】そこで、前述した高速切削用回転工具1に
よれば、上記径方向すくい角θ1を10度〜45度の範
囲の比較的大きな角度としたことで、上述した高速切削
加工においても、切屑の排出方向をより先端部6の先端
外周部8に沿う方向に指向させることができ、切屑を細
かく分断することが可能となる。
【0046】したがって、チップ等に切屑が溶着したり
工具1に絡み付く等の不具合を防止することが可能とな
る。また、副次的な効果として、径方向すくい角θ1を
比較的大きな角度としたことで、チップ4が被切削部材
から受ける切削抵抗を抑制することが可能となって、実
質的にチップ4の切刃26の強度を高めることができる
とともに、チップ4の寿命を延ばすことが可能となる。
【0047】また、被切削部材に対する切込み1mm〜
10mmの範囲の粗削り加工においては、上述した軸方
向すくい角θ2を15度〜30度の範囲の比較的大きな
角度と形成している。
【0048】このため、上述した高速切削加工において
も、切屑の排出方向をより先端部6の先端外周部8に沿
う方向に指向させることができ、切屑を細かく分断する
ことが可能となる。
【0049】また、より被切削部材から受ける切削抵抗
を抑制することが可能となって、よりチップ4の切刃2
6の強度を実質的に高めることができるとともに、より
チップ4の寿命を延ばすことが可能となる。
【0050】一方、被切削部材に対する切込みが1mm
以下の範囲の仕上げ加工においては、上述した軸方向す
くい角θ2を0度等の比較的小さな角度と形成してい
る。このため、上述した高速切削加工においても、切屑
の排出方向をより先端部6の先端外周部8に沿う方向に
指向させることができ、切屑を細かく分断することが可
能となる。したがって、チップ等に切屑が溶着したり工
具1に絡み付く等の不具合を防止することが可能とな
る。
【0051】
【発明の効果】請求項1の本発明によると、カッタ本体
のチップ取付部に工具の回転方向の背面側に凹でかつ平
坦面を有して形成された係合部と、チップの工具の回転
方向の背面側に上記係合部に係合する凸部とを設けてい
る。
【0052】空転時などにチップに作用する遠心力を、
主に上記凸部と係合部との係合によって支えるととな
り、締付手段に作用する上記遠心力を抑制することとな
る。このため、切削速度が3000m/min〜100
00m/minの範囲の高速切削加工に伴う回転速度に
おいても、締付手段の破損を防止することとなる。
【0053】したがって、上述した切削速度の高速切削
加工に伴う回転速度においても、チップの飛散を防止し
て作業者等に対する安全性を改善することができる。請
求項2の本発明によると、請求項1の効果に加え、チッ
プのすくい面と工具回転方向の法線とのなす角を10度
〜45度の範囲の比較的大きな角度とし、かつ上記すく
い面と工具の回転軸とのなす角を15度〜30度の範囲
の比較的大きな角度としている。このため、チップが被
切削部材から受ける切削抵抗を抑制することとなって、
実質的にチップの切刃の強度を高めることが可能とな
る。したがって、チップの寿命を延ばすことが可能とな
る。
【0054】また、切屑の排出方向を工具の外周に沿う
方向に指向させることができるとともに、切屑を細かく
分断することとなる。このため、チップなどに切屑が溶
着したり工具に絡み付くなどの不具合を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す高速切削用回転工具
の正面図。
【図2】図1に示された実施形態の一部をii−ii線
に沿う断面にした側面図。
【図3】図1中の矢印iii方向から見た実施形態の一
部を示す側面図。
【図4】図1に示されたチップを示す図。
【符号の説明】
1…高速切削用回転工具 2…カッタ本体 4…チップ 5…先端面 6…先端部 8…先端部外周 23…切欠き部 24…チップ取付部 25…ポケット部 26…切刃 30…係合部 31…ねじ孔 33…凸部 34…チップ取付け面 35…ねじ(締付手段) 36…穴 37…すくい面 P…先端面の中心 O…軸 K…工具回転方向 θ1…径方向すくい角 θ2…軸方向すくい角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仙波 芳明 東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士 重工業株式会社内 (72)発明者 藤本 昭宏 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地ソリッ ドスクエア 東芝タンガロイ株式会社内 (72)発明者 ▲吉▼岡 史郎 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地ソリッ ドスクエア 東芝タンガロイ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カッタ本体の被切削部材と接する先端面が
    平坦に形成され、かつ上記先端面の中心を通り先端面に
    垂直な軸を中心として回転するとともに、 上記被切削部材を切削する切刃を有するチップを、上記
    切刃が上記先端面と先端部外周とにわたり上記回転方向
    に面し、かつカッタ本体に着脱自在に取付けた高速切削
    用回転工具において、 上記カッタ本体のチップ取付部に、上記回転方向の背面
    側に凹に形成された係合部を設け、 上記チップに、上記係合部に係合する凸部と上記回転方
    向側と背面側とを連通する穴とを設け、 上記カッタ本体の上記チップの穴と対応する位置にねじ
    孔を設け、 上記チップの凸部が上記チップ取付部の係合部に係合し
    た状態で、かつ上記穴を通りねじ孔に螺合する締付手段
    によって、上記チップをカッタ本体に固定したことを特
    徴とする高速切削用回転工具。
  2. 【請求項2】上記チップの上記回転方向に面するすくい
    面と上記回転方向の法線とのなす角を、上記法線から上
    記回転方向と反対方向でかつ10度〜45度の範囲と
    し、 上記すくい面と上記軸とのなす角を15度〜30度の範
    囲としたことを特徴とする請求項1記載の高速切削用回
    転工具。
JP15226797A 1997-06-10 1997-06-10 高速切削用回転工具 Expired - Lifetime JP3847899B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15226797A JP3847899B2 (ja) 1997-06-10 1997-06-10 高速切削用回転工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15226797A JP3847899B2 (ja) 1997-06-10 1997-06-10 高速切削用回転工具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11811A true JPH11811A (ja) 1999-01-06
JP3847899B2 JP3847899B2 (ja) 2006-11-22

Family

ID=15536765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15226797A Expired - Lifetime JP3847899B2 (ja) 1997-06-10 1997-06-10 高速切削用回転工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3847899B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008272852A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Omi Kogyo Co Ltd ホールカッター
JP2013521140A (ja) * 2010-03-04 2013-06-10 ギューリング オッフェネ ハンデルスゲゼルシャフト 正面フライスおよびその使用
JP2013158842A (ja) * 2012-02-01 2013-08-19 Disco Corp 被加工物のバイト切削方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008272852A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Omi Kogyo Co Ltd ホールカッター
JP2013521140A (ja) * 2010-03-04 2013-06-10 ギューリング オッフェネ ハンデルスゲゼルシャフト 正面フライスおよびその使用
JP2013158842A (ja) * 2012-02-01 2013-08-19 Disco Corp 被加工物のバイト切削方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3847899B2 (ja) 2006-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3503072B2 (ja) 回転式フライス工具
JP4056020B2 (ja) スローアウェイ式エンドミル
JPH11811A (ja) 高速切削用回転工具
JP3810182B2 (ja) 高速切削用回転工具
JP2009107046A (ja) 切削インサートおよびインサート着脱式切削工具
JP7242997B2 (ja) 刃先交換式エンドミルのエンドミル本体
JP3810181B2 (ja) 高速切削用回転工具
JP4258992B2 (ja) スローアウェイ式転削工具
JP2002321114A (ja) 転削工具
JP2004291103A (ja) ねじ切りフライスおよびねじ切削用チップ
JP2586463B2 (ja) スロ−アウエイ式カツタ−
JP2616478B2 (ja) 切屑排出機構付き転削工具
JP3161353B2 (ja) スローアウェイ式ボールエンドミル
JPH0144259Y2 (ja)
JP2535544Y2 (ja) スローアウエイ式カッタ
JP3309664B2 (ja) スローアウェイ式ボールエンドミル
JPH11815A (ja) 高速切削用回転工具
JPH077053Y2 (ja) 転削工具の切屑排出装置
JP2562258Y2 (ja) 転削工具
JPH0639318U (ja) スローアウェイ式溝入れカッター
JP2000005923A (ja) 正面フライス
JP4140700B2 (ja) 主軸と工具ホルダの位置決め構造
JPS60221211A (ja) 転削工具
JPH078093Y2 (ja) 転削工具の切屑排出装置
JPS6348333Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040610

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110901

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130901

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term