JPH1181186A - 寸法安定性の優れた紙 - Google Patents

寸法安定性の優れた紙

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JPH1181186A
JPH1181186A JP10477698A JP10477698A JPH1181186A JP H1181186 A JPH1181186 A JP H1181186A JP 10477698 A JP10477698 A JP 10477698A JP 10477698 A JP10477698 A JP 10477698A JP H1181186 A JPH1181186 A JP H1181186A
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paper
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fibers
fiber
metal roll
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JP10477698A
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English (en)
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Hiroyuki Furukawa
博之 古川
Yukiko Suzuki
由紀子 鈴木
Makio Kishimoto
眞希男 岸本
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡便で後工程での樹脂処理の必要がなく、取り
扱いが容易な、寸法安定性の優れた紙を提供することに
あり、さらには、塗料の塗工性、剛性、印刷適性を満足
するカード基材として用いられる紙を提供することにあ
る。 【解決手段】合成繊維を含有する紙を金属ロールと金属
ロールによって形成されるニップ部に、線圧200〜3
500kg/cmの加圧条件で通した寸法安定性の優れ
た紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は寸法安定性に優れた
紙に関するものである。さらに詳しくは、安価で植物繊
維パルプを含有しながら寸法安定性に優れ、かつ印刷適
性に優れたカード基材に応用できる紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】紙はセルロースの繊維を基本として構成
されている。紙のセルロースは、強固な結晶構造と非晶
構造を有しており、水が非晶構造へ侵入して繊維が膨潤
したり逆に水が脱離して収縮したりする。紙では水分変
化による全体の伸縮は、この繊維の伸縮が繊維間結合を
通じて全面に波及することによって起こる。従来、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系の高
分子化合物を紙にラミネートしたり、フェノール樹脂等
の化合物を紙に含浸して硬化、あるいは架橋させて紙の
伸縮を抑えている。
【0003】ところで、身分証明書、運転免許証、会員
証、磁気記録カード、ICカード等多くのカードが実用
化されている。様々のカードの中には寸法安定性が厳し
く要求される用途がある。また、これらカードは使用す
る上で、ある程度の剛度が必要とされる。
【0004】例えば、磁気記録用カードは、PETフィ
ルムのような基材の一方の面に磁気記録層を形成した構
成からなっている。一般に、磁気記録用カードはある程
度繰り返して使用されることから、剛性、耐折性の高い
フィルムが使用される。しかしながら、PETフィルム
のような基材は磁気記録層を設けるため表面処理を施し
ていることから磁気記録用カード中の基材のコスト比率
が高くなる傾向にある。基材のコストを下げるために、
上質紙、加工紙、複合紙等の種々の紙基材が提案されて
いるが、磁気記録用カードの基材としては、寸法安定
性、剛度、磁気記録層の塗工性、印刷適性を全て満足す
る紙基材は得られていない。
【0005】また、身分証明書、会員証等のカードにお
いては住所、氏名等の文字情報とともに顔写真の画像も
カード表面に記録されることがある。これらの情報を記
録するには表面の平滑性、印刷適性が特に望まれてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】寸法安定性を高める目
的で上述のごとく、ポリオレフィン系の高分子化合物を
紙にラミネートする方法やフェノール樹脂を含浸して硬
化、あるいは架橋させる方法は、抄紙後にラミネート加
工、あるいはフェノール樹脂の含浸等の工程が必要であ
り、しかも取り扱いが困難であった。
【0007】本発明の目的は、簡便で後工程での樹脂処
理の必要がなく、取り扱いが容易な、寸法安定性の優れ
た紙を提供することにあり、さらには、塗料の塗工性、
剛度、印刷適性を満足するカード基材として用いられる
紙を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は合成繊維を含有
する紙を金属ロールと金属ロールによって形成されるニ
ップ部に、線圧200〜3500kg/cmの加圧条件
で通したことを特徴とする寸法安定性に優れた紙に係
る。含有される合成繊維が3重量%以上であると更に寸
法安定性が優れ、合成繊維の含有率が3〜70重量%で
あると筆記性等が優れ、且つ寸法安定性の優れた紙が得
られる。
【0009】また、含有される合成繊維がポリオレフィ
ン繊維、脂肪族および芳香族ポリエステル繊維並びにこ
れらから形成される複合繊維の少なくとも一種である
と、特に寸法安定性に優れた紙が得られる。また、金属
ロールと金属ロールのニップ線圧が500〜3500k
g/cmであるとさらに寸法安定性の優れた紙が得られ
る。
【0010】また、少なくとも片面に水性樹脂層を設け
ることで、高平滑で、寸法安定性の優れた紙が得られ
る。さらに、水性樹脂層中に顔料を含有させことで、よ
り平滑性が高く、より印刷にも適した寸法安定性の優れ
た紙が得られる。また、少なくとも片面に接着剤層を介
して高分子フイルムを積層することでより高平滑な寸法
安定性の優れた紙が得られる。
【0011】高分子フィルムが生分解性フィルムである
ことにより、微生物による分解が速やかである寸法安定
性の優れた紙が得られる。更に、少なくとも片面に電離
放射線硬化樹脂層を設けることで、高光沢で、剛度の高
い寸法安定性の優れた紙が得られる。上記の寸法安定性
に優れた紙は、カード用基材として用いた場合、優れた
性能を示す。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らは、寸法安定性の良い
紙を得ることを検討したところ、合成繊維を植物繊維パ
ルプに配合した紙を従来のスーパーキャレンダーやマシ
ンキャレンダーでは到達し得なかった高圧で処理するこ
とにより、高緊度のフィルム様の剛度が付与されること
を見出し、さらに高圧処理前あるいは処理後に水性樹脂
層を設けたり、あるいは高分子フィルムを積層させた
り、あるいは電離放射線硬化樹脂層を設けることによ
り、剛度、印刷適性等を満足するカード基材として用い
られる紙が得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0013】なお、ここでいう寸法安定性とは、紙を水
に浸漬した時の伸びの大きさのことであり、浸水伸度を
いう。本発明において得られる紙の好ましい浸水伸度は
横方向で0.6%以下、より好ましくは0〜0.5%の
範囲である。なお浸水伸度の測定はJ.TAPPI N
o.27のB法に準拠した方法で行った。本発明でいうカ
ード用基材とは身分証明書、運転免許証、IDカード、
ICカード、銀行カード、クレジットカード、磁気記録
カード等に使用される基材をいう。
【0014】本発明に使用される合成繊維としてはポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重
合体、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等
のポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリビニルアルコール共重
合体、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のハ
ロゲン含有重合体、ナイロン−6、ナイロン66等のポ
リアミド系繊維、ポリエチレンサクシネート、ポリブチ
レンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポ
リヒドロキシブチレート・ヴァリレート共重合体等の脂
肪族ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル繊
維、アクリロニトリル繊維、またはアクリロニトリルと
酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸、アリルス
ルホン酸ソーダ、スチレンスルホン酸ソーダ等のビニル
モノマーとの共重合体等のアクリル系繊維、ビニロン繊
維などがあげられる。また合成高分子を木材パルプに似
た多分岐状の繊維にした合成パルプや低融点成分(80
〜140℃)と高融点成分(150〜250℃)がそれ
ぞれ偏心もしくは同心円上の鞘芯型、両成分が背腹状の
サイドバイサイド型、両成分が交互に配列された風車型
もしくは積層型、繊維成形成分を芯成分とする多芯型、
および両成分が単に混合されて溶融紡糸された混合紡糸
型等の複合繊維などもあげられる。低融点成分と高融点
成分の組み合わせはポリエチレン/ポリプロピレン、変
性ポリプロピレン/ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン/ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート変性物/
ポリエチレンテレフタレート等があげられる。
【0015】これらの中でもポリオレフィン繊維、生分
解性のある脂肪族ポリエステル繊維、芳香族ポリエステ
ル繊維、ハロゲン含有重合体、またこれらの繊維から構
成された低融点成分と高融点成分から構成される複合繊
維が好ましく用いられ、さらにポリエステル系繊維が特
に好ましく用いられる。またこれらの合成繊維は2種以
上を併用して用いることもできる。
【0016】本発明に使用される合成繊維の量は特に限
定はしないが、寸法安定性の効果を明らかに得るために
は合成繊維を3重量%以上含有させるのが好ましい。合
成繊維が3重量%未満であれば本発明でいう寸法安定性
の効果が少ない。
【0017】合成繊維の配合比率が増加すれば、寸法安
定性の効果は良好になる傾向にあるが筆記性、合成繊維
の分散性等の問題のため、合成繊維の使用量は全繊維に
対して3〜70%の範囲が好ましく、より好ましくは5
〜50%の範囲で使用される。
【0018】本発明に使用される合成繊維の繊維長は5
0mm以下の長さのものが好ましい。50mmを超える
と抄紙原料として水懸濁液に分散し難く、フロックを形
成して均一な地合いの紙が得られない。
【0019】本発明に使用されるパルプは、特に限定さ
れず、通常用いられる針葉樹晒クラフトパルプ(以下N
BKP)等や広葉樹晒クラフトパルプ(以下LBKP)
等の化学パルプ、GP、BCTMP、MP等の機械パル
プ、ケナフ、麻等の非木材原料から得られるパルプ、D
IP等のパルプ等が使用される。
【0020】本発明に使用される紙の内添サイズ剤、外
添サイズ剤は特に制限されず、ロジン系サイズ剤、澱
粉、PVA等、適宜使用することができる。さらに、ポ
リアミドエピクロルヒドリン樹脂等の紙力剤を使用する
と、浸水伸度が良い傾向になる。
【0021】本発明で使用される植物性パルプの叩解度
はカナダ標準濾水度(以下CSF)で200〜700m
l以上のものが好ましく、より好ましくはCSFが35
0〜650mlである。
【0022】本発明で得られる紙は、長網多筒抄紙機、
長網ヤンキー抄紙機、丸網抄紙機、短網抄紙機、短網ヤ
ンキー抄紙機等で抄紙される。また本発明の効果を阻害
しない限りにおいて紙中に有機および無機の填料、並び
に化学薬品(助剤)等が使用可能である。填料として
は、例えばカオリン、タルク、クレー、炭酸カルシウ
ム、焼成クレー、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シ
リカ、活性白土、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化
アルミニウム、硫酸亜鉛、硫酸バリウム、二酸化珪素、
コロイダルシリカ等の無機顔料、尿素ホルマリン樹脂フ
ィラー、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー等の
有機顔料があげられる。
【0023】次に、合成繊維を3重量%以上含有した紙
を、金属ロールと金属ロールによって形成されるニップ
部に、紙を200〜3500kg/cmの加圧条件下で
通す。更に好ましくは500〜3500kg/cmの加
圧条件下が好ましい。この条件下で処理すると繊維間の
空隙が極度に少なくなり、高緊度の紙が得られる。ちな
みに、ニップ線圧が200kg/cm未満であると、所
望する効果が得られず、3500kg/cmを越える
と、効果が飽和し、効率的でない。
【0024】紙を高圧処理する際のロール温度は使用す
る合成繊維の種類によって適宜選択されるが、一般に2
0〜300℃が好ましい。ロール温度が20℃未満であ
ると、外気温度の影響もあるが、概してロールの表面が
結露し、操業上問題が起きやすく、好ましくない。ロー
ル温度の最適温度域は通紙速度に依存して、紙へ伝えら
れる熱量が変化するので、300℃以下の温度でも、通
紙速度が遅ければ、ブリスターが発生することもある
が、概して300℃を越えると、紙中の水分が一気に気
体となり、紙中で急激に体積が膨れることにより紙が部
分的に剥離し、表面が膨れるブリスター現象を起こし、
均一な紙が得られにくい。
【0025】本発明における通紙速度は、上述のごとく
温度との関連が大きく、厳密には決定できないが、10
〜500m/分が望ましい。ちなみに500m/分を超
えると、紙に伝わる温度と圧力が十分でなく、所望する
効果が得られにくい。加圧時の支持体の水分は1〜15
%が好ましく、より好ましくは5〜10%の範囲のとき
にが効果的に平滑性の優れた基紙が得られる。ちなみ
に、1%未満であると効果が得られず、15%を超える
と繊維が膨潤し過ぎ、一部分が伸びるような現象がお
き、均一な基材が得られにくい。
【0026】この金属ロールと金属ロールによって形成
されるニップ部を通した基紙は表面が平滑で、透気度の
高いものが得られ、剛弾性も優れているものが得られ
る。
【0027】本発明の基紙の厚みは抄紙条件を調整する
ことにより、任意の厚さのものが可能である。しかしな
がら、一般に抄紙機では最低量を1回抄紙しても生産さ
れる量は大量となるため、経済的に好ましくない。任意
の厚さの基材を得ようとする場合、抄紙し、片面に水性
樹脂を含有する層を設けた後、層を設けていない面同士
を重ねて高圧処理すると、貼りあわすことができ、任意
の厚さの基材を得ることが可能である。これは、シート
を重ねて、金属ロールと金属ロールによって形成される
ニップ部に線圧が500〜3500kg/cm条件で、
通紙すると、原紙表面の繊維同士が、高圧によって接触
し、お互いに絡まりあうとともに繊維中の分子間の水素
結合が働き、シートが接着されると考えられる。重ねる
シートの枚数は2枚以上が可能である。
【0028】本発明は合成繊維の配合を必須とするもの
であり、この合成繊維が紙に配合されていると、平滑度
が配合しないものに比べて劣化し、さらに、カード用基
材としての後工程における印刷適性に劣るので水性樹脂
を含有する層を設けることが好ましい。本発明で使用さ
れる水性樹脂としては、例えば、完全ケン化または部分
ケン化ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールと
ジケテンを反応させる等によってアセトセチル基を導入
したアセトアセチル化ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルアルコールとフマル酸、無水フタル酸、無水トリメリ
ット酸、無水イタコン酸等の多価カルボン酸との反応物
あるいはこれらの反応物のエステル化物、更には酢酸ビ
ニルとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン
酸、アクリル酸、メタクリル酸等のエチレン性不飽和カ
ルボン酸との共重合体のケン化物として得られるカルボ
キシ変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルア
ルコール、酢酸ビニルとエチレンスルフォン酸、アクリ
ルスルフォン酸、アリルスルフォン酸あるいはその塩と
の共重合体のケン化物として得られるスルフォン酸変性
ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとエチレン、プロプ
レン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドテセン、α
−オクタドデセン等のオレフィン類との共重合体をケン
化して得られるオレフィン変性ポリビニルアルコール、
酢酸ビニルとアクリロニトリル、メタクリロニトリル変
性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとアクリルアミ
ド、メタクリルアミド等のアミド類との共重合体をケン
化して得られるアミド変性ポリビニルアルコール、酢酸
ビニルとN−ビニルピロリドンとの共重合体をケン化し
て得られるピロリドン変性ポリビニルアルコール等のポ
リビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、アラビア
ゴム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、
エステル化澱粉等の澱粉類、スチレン−ブタジエン共重
合体エマルジョン、酢酸ビニル−塩化ビニル−エチレン
共重合体エマルジョン、メタクリレート−ブタジエン共
重合体エマルジョン等が挙げられる。
【0029】これら水性樹脂の中でも各種変性ポリビニ
ルアルコール、セルロース誘導体およびカゼインが好ま
しく、特にアセトアセチル化ポリビニルアルコール、カ
ルボキシ変性ポリビニルアルコールおよび珪素変性ポリ
ビニルアルコールがより好ましい。
【0030】水性樹脂を含有する層中には顔料を添加す
る事が好ましい。水性樹脂層中に顔料を添加すること
で、カード用基材としての後工程における印刷適性が、
さらに優れたものとなる。顔料の具体例としては、抄紙
時に使用されている前述の填料と同様のものが例示でき
る。顔料の平均粒子径は0.2〜3μmが好ましく、使
用量については、一般に樹脂成分100重量部対して5
〜500重量部、好ましくは80〜350重量部程度の
範囲で配合される。
【0031】また、金属ロールと金属ロールからなるニ
ップ部で高圧処理する際に、処理された紙がロールから
剥がれ難くなることがあるが、剥がれをよくするのに金
属ロールに当たる面に水性樹脂層がある場合は水性樹脂
層中に離型剤を含有させてもよい。離型剤としては、炭
化水素系、脂肪酸系、高級アルコール系、脂肪酸アミド
系、エステル系、金属石鹸系、及びそれらの混合系など
があげられ、それぞれの種類によって適宜添加量が調節
される。
【0032】水性樹脂を含有する塗工液は、必要に応じ
てミキサー、アトライター、ボールミル、ロールミル等
の混合・攪拌機によって充分混合分散された後、各種公
知の塗布装置により紙上に塗布される。
【0033】塗工液の塗布量は、特に限定されるもので
はないが、乾燥重量で0.1〜30g/m2 が好まし
く、より好ましくは、0.5〜15g/m2 である。因
みに、0.1g/m2 未満では本発明の所望する十分な
効果が得られず、また、30g/m2 を超すと効果が飽
和し、経済的に好ましくない。
【0034】塗工液の塗布方法も、特に限定されるもの
ではなく、従来から公知の技術に従って形成することが
でき、例えば、バーコーティング、エアーナイフコーテ
ィング、ロッドブレードコーティング、ピュアーブレー
ドコーティング、ショートドウェルコーティング等によ
り塗液を塗布乾燥する方法等によって形成される。
【0035】本発明の接着剤を介して高分子フィルムを
積層させる方法としては、特に限定されるものではな
く、従来から公知の技術で積層させることができる。例
えば、ウェットラミネーション法、ホットメルトラミネ
ーション法、ドライラミネーション法等が適宜使用され
る。ウェットラミネーション法では、通常、水溶性接着
剤、水分散性接着剤を塗布し、湿潤状態にある間に貼り
合わし、一体とした後に、接着剤中に含まれている水分
を除去するために蒸発、乾燥させ、接着完了後、巻き取
る方法である。ドライラミネーション法では水性或いは
溶剤タイプの接着剤を塗布し、まず、乾燥させてから、
接着剤面に紙を貼り合わせる方法である。ホットメルト
ラミネーション法は水や溶剤を含まない常温で固体の熱
可塑性樹脂を熱で溶融させながら塗布装置を用いて溶融
状態のまま貼り合わせし、冷却固化する方法である。こ
れらの中でも、ドライラミネーション法が好ましい。
【0036】本発明で高分子フィルムを積層するために
使用される接着剤としては、各々のラミネーション法に
より適宜選択して使用できるが、例えば、ドライラミネ
ーション用の接着剤としては、溶剤系、水系、UV等の
タイプが有り、エチレンビニルアルコール系、ポリエス
テル系、ウレタン系、アクリル系、変性アクリル、変性
ウレタン等が使用できる。
【0037】本発明で使用される高分子フィルムとして
は、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシセ
ルロース、完全(または部分)鹸化ポリビニルアルコー
ル、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、エチレン・
ビニルアルコール共重合体、珪素変性ポリビニルアルコ
ール等のポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ナイロン等をフィルム化したもの、ま
た、生分解性を有するフィルム、例えばアイセロ化学
(株)のドロンはキトサン・セルロース・澱粉を成分と
したフィルム、昭和高分子(株)のビオノーレはポリブ
チレンサクシネート系フィルム、ダイセル化学工業
(株)のプラクセルはポリカクロラクトンのフィルム、
日本合成化学工業のマタービはデンプン・変性ポバール
系フィルム、島津製作所のラクティはポル乳酸フィル
ム、(株)日本触媒のルナーレは酢酸セルロースのフィ
ルム等が上げられる。これら高分子フィルムの中でも生
分解性を有するフィルムは環境に与える影響の点で好ま
しい。
【0038】本発明で使用される電離放射線硬化樹脂
は、例えば、下記に示すようなプレポリマーやモノマ
ー、オリゴマー或いはこれらの混合物が用いられる。 (A)ラジカル重合性単官能モノマー アクリル酸、アクリル酸エチル、ヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキ
シエチルアクリレート、トリロキシエチルアクリレー
ト、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒド
ロフルフリルオキシエチルアクリレート、1、3−ジオ
キソランアクリレート、フェノキシジエチレングリコー
ルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチ
ルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシク
ロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリ
レート、グリシジルアクリレート、カルビトールアクリ
レート、イソボルニルアクリレート等。
【0039】(B)ラジカル重合性多官能モノマー 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレー
ト、ジシクロペンタニルジアクリレート、ブチレングリ
コールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、プ
ロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジ
トリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート、カプロラクトン変
性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラ
メチロールメタンテトラアクリレート等。
【0040】(C)ラジカル重合性オリゴマー(プレポ
リマー) ポリエステル(ポリ)アクリレートやウレタン(ポリ)
アクリレート、エポキシ(ポリ)アクリレート、ポリオ
ール(ポリ)アクリレート等。 更に、2−クロロエチルビニルエ−テル、2−ヒドロキ
シエチルビニルエ−テル、4−ヒドロキシブチルビニル
エ−テル、トリエチレングリコールジビニルエ−テル、
1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル
等のカチオン重合性モノマー又は/及びオリゴマーも使
用することができる。尚、カチオン重合性モノマー又は
/及びオリゴマーを配合する場合には、カチオン重合開
始剤が必要である。このようなカチオン重合開始剤と
は、電離放射線照射により、カチオン重合を開始させる
物質であれば特に限定するものでないが、ジアゾニウム
塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、メタロセン化合
物等があげられる。尚、これらのカチオン重合開始剤の
添加量は、カチオン重合性モノマー又は/及びオリゴマ
ー100重量部に対し、0.1〜10重量部程度が好ま
しく、0.1重量部より少ないと重合開始能が不十分と
なりやすく、10重量部より多いと、効果が飽和となる
ばかりか、カチオン重合開始剤の溶解性が悪くなり、塗
膜の透明性が劣る等の悪影響が生じる可能性がある。
【0041】電離放射線硬化樹脂の塗工量は0.1〜1
0g/m2 が好ましく、より好ましくは0.5〜5g/
2 である。因みに、0.1g/m2 未満であると、表
面をカバーすることが出来ず、磁性塗料の塗工性、印刷
適性に劣る。また、10g/m2 を超えると、塗工層を
硬化させるのに必要な電離放射線のエネルギーが大量に
必要となったり、硬化不足でモノマーが残存したりす
る。
【0042】電離放射線としては、例えば電子線、紫外
線、α線、β線、γ線、X線等が挙げられる。α線、β
線、γ線およびX線は人体の危険性といった問題が付随
するため、取り扱いが容易で、工業的にもその利用が普
及している電子線や紫外線好ましく用いられる。
【0043】使用する電離放射線が、例えば、電子線の
場合、照射する電子線の量は、吸収線量として1〜20
0kGy程度の範囲で調節するのが望ましい。1kGy
未満では十分な照射効果が得られず、200kGyを超
えるような照射は本発明の基材を劣化させる恐れがある
ため好ましくない。電子線の照射方式としては、例えば
スキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビー
ム方式等が用され、電子線を照射する際の加速電圧は、
基材の厚さによりコントロールする必要があるが、15
0〜300kV程度が適当である。照射する際にほとん
ど熱がかからないので熱による発色やシートのカール調
整が容易にできる。
【0044】かくして得られた寸法安定性の優れた紙
は、様々な分野で使用されるが、カ─ド用基材として用
いた場合、寸法安定性、剛度、耐折、印刷適性等に優れ
た性能を示す。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、特に断らないかぎり実施例中の部及び%は、それぞ
れ重量部及び重量%を示す。
【0046】実施例1 原料パルプとしてNBKPをCSF450mlに調整
し、ポリエチレンテレフタレート繊維(商品名:テピル
スTA04N(3d×5mm)帝人社製)をNBKP7
0部に対して30部添加し、ロジン系サイズ剤を0.3
%、硫酸バンドを1.8%添加し、さらに紙灰分で9.
7%になるようタルクを添加して紙料を調製し、長網多
筒抄紙機で抄紙した。なお、抄紙の工程で澱粉(商品
名;エースA、王子コーンスターチ社製)6.5%液を
固形分で両面あわせて2g/m2 となるようにサイズプ
レスした。この紙の米坪は107g/m2 、紙厚222
μmであった。この紙を、金属ロールと金属ロールで形
成されるニップ部に、金属ロール温度150℃、線圧1
000kg/cm、速度20m/分の条件下で通した。
通紙後の紙厚は90μmであった。
【0047】実施例2 実施例1のポリエチレンテレフタレート繊維の代わり
に、変性ポリエチレンテレフタレート繊維とポリエチレ
ンテレフタレート繊維とから構成される複合繊維(商品
名:テピルスTJ04CN(1.5d×5mm)帝人社
製)とした以外は実施例1と同様にして高圧処理紙を得
た。加圧処理前の紙の米坪は140g/m 2 、紙厚は2
43μmで、加圧処理後の紙厚は118μmであった。
【0048】実施例3 実施例1のポリエチレンテレフタレート繊維の代わり
に、脂肪族ポリエステル繊維(商品名:ダイワボウK
(4d×5mm)大和紡績社製)。加圧処理前の紙の米
坪は189g/m2 、紙厚411μmで、加圧処理後の
紙厚は212μmであった。
【0049】実施例4 原料パルプとしてLBKPをCSF450mlに調整
し、ポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維から構成さ
れる複合繊維(商品名:ESC864(2d×5mm)
チッソ社製)をLBKP80部に対して20部添加し、
ロジン系サイズ剤を0.3%、硫酸バンドを1.8%添
加し、さらに紙灰分で9.7%になるようタルクを添加
して紙料を調整し、長網多筒抄紙機で抄紙した。なお、
抄紙の工程で澱粉(商品名:エースA、王子コーンスタ
ーチ社製)6.5%液を固形分で両面あわせて2g/m
2 となるようにサイズプレスした。この紙の米坪は14
9g/m2 、紙厚は309μmであった。この紙を金属
ロールと金属ロールで形成されるニップ部に、金属ロー
ル温度100℃、線圧1000kg/cm、速度20m
/分の条件下で通した。通紙後の紙厚は135μmであ
った。
【0050】実施例5 実施例4のポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維から
構成される複合繊維を変性ポリプロピレン繊維とポリプ
ロピレン繊維から構成される複合繊維(商品名:EPC
(2d×5mm)チッソ社製)におきかえた以外は実施
例4と同様の処理をおこなった。処理前の紙の米坪は1
50g/m2 、紙厚は333μmであり、加圧処理後の
紙厚は157μmであった。
【0051】実施例6 実施例1の記載のNBKP70部、ポリエチレンテレフ
タレート繊維30部の配合比率をNBKP60部、ポリ
プロピレン合成パルプ(商品名:SWP−Y600(極
太×1mm)三井石油化学工業(株)社製)40部にお
きかえた以外は実施例1と同様の処理をおこなった。処
理前の紙の米坪は152g/m2 、紙厚は385μmで
あり、加圧処理後の紙厚は136μmであった。
【0052】実施例7 実施例1の記載のNBKP70部、ポリエチレンテレフ
タレート繊維30部の配合比率をNBKP60部、ポリ
塩化ビニル・ポリビニルアルコール共重合体繊維(商品
名:コーデランFBRH(2d×5mm)クリンプ無し
(株)興人社製)40部配合におきかえた以外は実施例
1と同様の処理をおこなった。処理前の紙の米坪は15
0g/m2 、紙厚は283μmであり、加圧処理後の紙
厚は129μmであった。
【0053】実施例8 実施例1の記載のNBKP70部、ポリエチレンテレフ
タレート繊維30部の配合比率をNBKP50部、ポリ
エチレンテレフタレート繊維50部配合にした以外は実
施例1と同様の処理を行った。処理前の紙の米坪は10
9g/m2 、紙厚は314μmであり、加圧処理後の紙
厚は113μmであった。
【0054】実施例9 実施例1の記載のNBKP70部、ポリエチレンテレフ
タレート繊維30部の配合比率をNBKP90部、ポリ
エチレンテレフタレート繊維10部配合にした以外は実
施例1と同様の処理を行った。処理前の紙の米坪は10
9g/m2 、紙厚は179μmであり、加圧処理後の紙
厚は81μmであった。
【0055】実施例10 実施例1の処理条件を、金属ロール温度100℃、線圧
1000kg/cmにした以外は実施例1と同様の方法
で紙を得た。処理紙の紙厚は94μmであった。
【0056】実施例11 実施例1の処理条件を、金属ロール温度150℃、線圧
500kg/cmにした以外は実施例1と同様な方法で
処理をした。処理後の紙の紙厚は90μmであった。
【0057】実施例12 実施例1の処理条件を、線圧350kg/cmにした以
外は実施例1と同様な方法で処理をした。処理後の紙の
紙厚は93μmであった。
【0058】実施例13 原料パルプとしてLBKPをCSF450mlに調整
し、変性ポリエチレンテレフタレート繊維とポリエチレ
ンテレフタレート繊維とから構成される複合繊維(商品
名:テピルスTJ04CN(1.5d×5mm)帝人社
製)をLBKP100部に対して100部添加し、パル
プと合成繊維重量に対して、カチオンデンプン(商品
名;エースK−100 王子コーンスターチ社製)0.
8%、アルキルケテンダイマー(商品名;SKS−29
3F 荒川化学社製)0.1%、紙力剤(商品名;ポリ
ストロン PS−460 荒川化学社製)0.08%、
硫酸バンドを0.5%添加して紙料を調製し、TAPI
Iスタンダードマシーンを用いて常法通り手抄きした。
なお、抄紙後(商品名;PVA−117、クラレ社製)
4%液を固形分で両面あわせて2g/m2 となるように
サイズプレスした。得られた紙の米坪は203g/m2
であった。片面に、珪素変性ポリビニルアルコール(R
−1130 クラレ社製)66部と水酸化アルミニウム
(商品名;ハイジライトH−42 昭和電工社製)34
部を配合した塗料をバーで乾燥重量が6g/m2 となる
ように塗工した。得られたシートを金属ロールと金属ロ
ールとからなるニップに温度100℃、線圧1000k
g/cmの条件で通紙した。
【0059】実施例14 実施例13で得られたシートの塗工面側に接着剤(商品
名;AC−216(主剤):E−102(硬化剤)配合
比=100:1 サイデン化学社製)6g/m 2 を介し
て生分解性フィルム(商品名;ラクティ#1012 島
津製作所製)を貼り合わせた。
【0060】実施例15 実施例13で得られたシートの塗工面側に電子線硬化樹
脂(商品名;GRANDIC EB7−0311 大日
本インキ社製)4g/m2 塗工し、電子線照射装置(C
B−150、ESI社製)を用いて、165kV、50
kGyの条件で照射を行った。
【0061】実施例16 実施例2で得られたシートの塗工面と反対側に電子線硬
化樹脂(商品名;GRANDIC EB7−0313
大日本インキ社製)4g/m2 塗工し電子線照射装置
(CB−150、ESI社製)を用いて、165kV、
50kGyの条件で照射を行った。
【0062】比較例1 NBKP100部の配合比率で抄紙した紙を用いた。こ
の紙の米坪は190g/m2 、紙厚は262μmであっ
た。
【0063】比較例2 比較例1で抄紙した紙を金属ロールと金属ロールで形成
されるニップ部に、金属ロール温度100℃、線圧10
00kg/cm、速度20m/分の条件下で通した。通
紙後の紙厚は140μmであった。
【0064】比較例3 実施例1で抄紙した紙を用いた。 比較例4 実施例13においてパルプ配合をLBKP100部にし
た以外は実施例12と同様に行った。
【0065】実施例及び比較例で得られた紙についての
処理条件および物性値を表1及び表2に示す。なお、各
測定方法および評価については、以下の通りである。
【0066】(1)浸水伸度測定方法 J.TAPPI No.27のB法に準拠した方法で測
定した。すなわち、フェンチェル伸度試験器により、浸
漬時間5分後の伸びを測定し、以下の式により浸水伸度
を算出した。 浸水伸度(%)=〔(L’−L)/L〕×100 L:最初の長さ(mm) L’:浸漬後の長さ(mm)
【0067】(2)耐折測定方法 JIS P 8115に準じてMIT耐折試験機を用い
て測定をおこなった。 (3)曲げ戻り値 ガーレーこわさ試験器を使用し、幅25.4mm×長さ
63.5mmの試料を測定した。おもりは平衡振り子の
支点から50.8mmの位置に5gのおもりを取り付け
た。試験器の試験片つかみの位置を38.1mmに合わ
せ、試料を試験片つかみに取り付ける。試料の他端を試
験片つかみ位置までつかみあげる。試験片を離し、試料
の曲げられた状態から戻るときに生じる反動をガーレー
平衡振り子に当てて、振り子は振れた目盛を読み、その
目盛の数値を求めた。測定は試料の縦方向を横方向につ
いておこない、その平均をとった。得られた平均値に1
00をかけたものを曲げ戻り値とした。測定は各試料に
ついて5回おこなった。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】表1及び表2から明らかなように本発明
の合成繊維を含有させた紙は寸法安定性に優れているこ
とがわかった。詳しくは、寸法安定性、剛度、印刷適性
を全て満足し、経済的にも優れたカード用基材として使
用される紙が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 19/24 D21H 5/20 F 13/12 1/22 Z 13/24 1/34 J

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維を含有する紙を金属ロールと金属
    ロールによって形成されるニップ部に、線圧200〜3
    500kg/cmの加圧条件で通したことを特徴とする
    寸法安定性の優れた紙。
  2. 【請求項2】合成繊維を全繊維に対して3〜70重量%
    含有した請求項1記載の寸法安定性の優れた紙。
  3. 【請求項3】合成繊維がポリオレフィン繊維、脂肪族お
    よび芳香族ポリエステル繊維、ハロゲン含有重合体繊
    維、並びにこれらの少なくとも一種を構成に含む複合繊
    維から選ばれる少なくとも一種である請求項1または2
    記載の寸法安定性の優れた紙。
  4. 【請求項4】合成繊維が生分解性である請求項1〜3の
    いずれか一項記載の寸法安定性の優れた紙。
  5. 【請求項5】合成繊維がポリエステル繊維である請求項
    1〜3のいずれか一項記載の寸法安定性の優れた紙。
  6. 【請求項6】ニップ線圧が500〜3500kg/cm
    である請求項1〜5のいずれか一項記載の寸法安定性の
    優れた紙。
  7. 【請求項7】少なくとも片面に水性樹脂層を設けた請求
    項1〜6のいずれか一項記載の寸法安定性の優れた紙。
  8. 【請求項8】水性樹脂層中に顔料を含有させた請求項7
    記載の寸法安定性の優れた紙。
  9. 【請求項9】少なくとも片面に接着剤層を介して高分子
    フイルムを積層した請求項1〜8のいずれか一項記載の
    寸法安定性の優れた紙。
  10. 【請求項10】高分子フィルムが生分解性フィルムであ
    る請求項9記載の寸法安定性の優れた紙。
  11. 【請求項11】更に、少なくとも片面に電離放射線硬化
    樹脂層を設けた請求項7〜10のいずれか一項記載の寸
    法安定性の優れた紙。
  12. 【請求項12】カード用基材として用いられる請求項1
    〜11のいずれか一項記載の寸法安定性の優れた紙。
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