JP6858679B2 - キャストコート紙の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、キャストコート紙の製造方法に関する。更に詳しくは、リウェット法によるキャストコート紙の製造方法に関し、高い光沢性と、高い平滑性を有するキャストコート紙の製造方法に関する。
キャストコート紙は、その表面の高光沢性、高平滑性の特性から、ポスター、カタログ、パンフレット、書籍の表紙、食品などのラベル用途、インクジェット方式による印刷用紙用途、マーキングシート、剥離紙、または、工程紙原紙など産業用途など、様々な分野で使用されている。
キャストコート紙の製造方法としては、支持体の表面に顔料及び接着剤を主成分とする水系の塗工液を塗工して塗工層を形成し、該塗工層の表面が湿潤状態である間に鏡面光沢を有するキャストドラムに圧接し、乾燥することより製造されている。
具体的にはキャストコート層を得る光沢仕上げを行う処理方法は、ウェット法(直接法)、ゲル化法(凝固法)、リウェット法(再湿潤法)に大別される。すなわち、顔料及び接着剤を主成分とするキャスト塗工液を支持体に塗工した後、塗工層が湿潤状態にある間に鏡面仕上げした加熱ドラム(キャストドラム)の表面に圧着(圧接)、乾燥させて光沢仕上げするウェット法、湿潤状態のキャスト塗工層をゲル状態にして加熱ドラム面に圧接、光沢仕上げするゲル化法、さらに、湿潤状態のキャスト塗工層を一旦乾燥した後、再湿潤液によって可塑化させた後、加熱ドラム面に圧接、乾燥させて仕上げるリウェット法、などが一般に知られている。
一般的なキャストコート紙は、高い光沢性を発現させるため、塗工層に顔料と接着剤とを含有している。顔料成分は、カオリンなど平板顔料が主顔料として多く使用されており、接着剤成分は、キャストコート層をゲル化又は可塑状態にするため、カゼイン、ポリビニルアルコール、スチレンブタジエン共重合ラテックスなどが主な接着剤として使用されている。均一で高い光沢性を有するキャストコート層を形成するには塗工層の塗工量が比較的多く必要になる。塗工量が少なすぎると、支持体の凹凸の影響を受けて均一な塗工面や高い光沢性を得られず、更には光沢ムラが発生する問題がある。
このようなキャストコート紙として、キャストコート層の塗工量を8〜30g/mとするキャストコート紙が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。また、セルロースナノファイバーとコロイダルシリカを含む顔料とバインダーとを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録用キャストコート紙が開示されている(例えば、特許文献2を参照。)。
特開2012−197542号公報 特開2011−73368号公報
しかしながら、特許文献1のキャストコート紙では、塗工層の塗工量が少なくなるほどその光沢度は低くなる傾向となり、塗工量が9g/m程度では高い光沢度を得られていない。また、特許文献2に開示されたインクジェット記録用キャストコート紙は、セルロースナノファイバーをインク受容層内に含有させるものであるが、高い光沢度を得るために、紙支持体の凹凸の影響を軽減できるようアンダー層として顔料塗工層を設けている。そして、このアンダー層の上にインク受容層を設けていることから、実質的に高い光沢度を高くするためには塗工量を多くする必要があった。更には、セルロースナノファイバーの添加量が多い場合には、塗工ムラが著しくなり、光沢性やインクジェット適性が低下する問題があった。
そこで、本開示の目的は、顔料塗工層の塗工量が比較的少なくても高い光沢性と高い平滑性を有するキャストコート紙の製造方法を提供することである。
本開示の他の目的並びに作用効果については、本明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
本発明に係るキャストコート紙の製造方法は、パルプを主成分とする支持体の少なくとも一方の面に、顔料と接着剤とを含有する顔料塗工層用塗工液を塗工し、続いて乾燥して顔料塗工層を設ける工程と、前記顔料塗工層の表面に数平均繊維径が1〜50nmであるセルロースナノファイバーを含有するセルロースナノファイバー塗工層用塗工液を塗工し、続いて乾燥してセルロースナノファイバー塗工層を設ける工程と、前記セルロースナノファイバー塗工層の表面に、pH3.0以下の再湿潤液を塗布した後、前記セルロースナノファイバー塗工層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ドラムに圧接してキャスト処理を行う工程と、を有し、前記キャスト処理を行った面のJISP−8155:2010「紙及び板紙−平滑度試験方法−王研法に規定される王研式平滑度」に規定される王研式平滑度を10000秒以上とすることを特徴とする。このような構成であれば、高平滑性を有するキャストコート紙とできるため、オフセット印刷、樹脂凸版印刷など印刷又はポリエチレンなど押出しラミネートなど後加工を好適に行うことができる。また、電子部品やパッケージ製品などへの様々な用途への展開も期待できる。また、再湿潤液をpH3.0以下とすれば、セルロースナノファイバー塗工層が充分凝集し、より高い光沢性と平滑性とを有するキャストコート紙を製造することができる。
本発明に係るキャストコート紙の製造方法では、前記顔料塗工層の塗工量が、支持体の片面当たり固形分換算で5〜20g/mであることが好ましい。このような構成によれば、このような少ない顔料塗工層の塗工量であっても光沢度及び平滑度を高くすることができる。
本発明に係るキャストコート紙の製造方法では、前記セルロースナノファイバー塗工層の塗工量が、支持体の片面当たり固形分換算で0.29〜7.0g/mであることが好ましい。このような構成によれば、光沢ムラの発生が少なく、平滑性を損なうことがない。
本発明に係るキャストコート紙の製造方法では、前記セルロースナノファイバーは、濃度2.0質量%のB型粘度(60rpm、20℃)での粘度が5000mPa・s以上であることが好ましい。このような構成であれば、空隙の少ないセルロースナノファイバー塗工層を形成しやすくなるため、より平滑性の高いキャストコート紙を製造することができる。
本発明に係るキャストコート紙の製造方法では、前記キャスト処理を行った面の20度鏡面光沢度を40%以上とすることが好ましい。このような構成によれば、より写像性の高いキャストコート紙とすることができる。
本発明に係るキャストコート紙の製造方法では、前記セルロースナノファイバー塗工層は、顔料及び接着剤を含有していないことが好ましい。このような構成によれば、セルロースナノファイバーが配向し易いため、好適に光沢性と平滑性とを得られることができる。
本発明に係るキャストコート紙の製造方法では、前記セルロースナノファイバーは、TEMPO酸化法セルロースナノファイバー及び/又は水中衝突解繊法セルロースナノファイバーであることが好ましい。このような構成によれば、紙欠点の少ないキャストコート面を得ることができるため、より高い光沢性と平滑性とを有するキャストコート紙を製造することができる。
本発明に係るキャストコート紙の製造方法では、前記再湿潤液は、蟻酸、塩酸、リン酸塩、ヒドロキシ酸塩、硫酸塩、ジシアンジアミド及び尿素から選ばれる1種以上を含有する水溶液であることが好ましい。セルロースナノファイバー塗工層が充分凝集し、より高い光沢性と平滑性とを有するキャストコート紙を製造することができる。
本開示によれば、顔料塗工層の塗工量が比較的少なくても高い光沢性と高い平滑性を有するキャストコート紙を製造することが可能となる。更には、得られたキャストコート紙は高い平滑度を有するものとなる。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
(支持体)
本実施形態において用いる支持体はパルプを主成分とする。ここで、パルプを主成分とは、支持体の繊維のうちパルプが50質量%以上であることをいう。好ましくは、70質量%以上である。ここで使用するパルプとしては、例えば、LBKP(広葉樹さらしクラフトパルプ)、NBKP(針葉樹さらしクラフトパルプ)などの化学パルプ、TMP(サーモメカニカルパルプ)、GP(砕木パルプ)、CTMP(ケミサーモメカニカルパルプ)、RMP(リファイナーメカニカルパルプ)、などの機械パルプ、DIP(脱インキパルプ)などの木材パルプ及びコットン、ケナフ、竹、バガスなどの非木材パルプである。これらは、単独で使用するか、又は任意の割合で混合して使用することができる。また、本発明の目的とする効果を損なわない範囲において、合成繊維を更に配合することができる。環境保全の観点から、ECF(Elemental Chlorine Free)パルプ、TCF(Total Chlorine Free)パルプを含有することが好ましい。
白色度や不透明度を向上させるために、支持体には填料を配合することができる。使用する填料としては、例えば、タルク、カオリン、焼成クレー、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、二酸化チタン、クレーである。紙中の填料含有量は、パルプの乾燥質量100質量部に対して、1〜25質量部であることが好ましい。より好ましくは2〜20質量部である。さらに好ましくは、3〜18質量部である。1質量部未満では白色度向上、不透明度向上などの効果が得られない場合がある。25質量部を超えると支持体自体の強度が不足し印刷・加工に耐えられず実質使用することが出来ない場合がある。
支持体には、パルプ、填料以外に、内添サイズ剤、湿潤紙力増強剤などの内添紙力増強剤、ピッチコントロール剤、蛍光増白剤、着色染料、着色顔料、蛍光消色剤、などの各種助剤を、本発明の目的とする効果を損なわない範囲で適宜配合することが可能である。内添サイズ剤は、各種公知のものが使用でき、特に限定されず、例えば、AKD、ASA、強化ロジンサイズ剤、弱酸性ロジンサイズ剤、酸性ロジンサイズ剤、である。前記内添紙力増強剤としては、従来公知の紙力増強剤を使用することが可能であり、例えば、澱粉系紙力増強剤、ポリビニルアルコール系紙力増強剤、ポリアクリルアミド系紙力増強剤である。
支持体を抄紙する方法は、特に限定されるものではなく、ツインワイヤー抄紙機、長網抄紙機、円網多層抄紙機、長網多層抄紙機、円網抄紙機、長網円網コンビ多層抄紙機などの各種装置で製造できる。
支持体の表面には、ポリビニルアルコール、澱粉、ポリアクリルアミドなどの公知の水溶性高分子などが塗布されていてもよい。支持体の坪量は特に限定されないが通常40〜500g/mである。
(顔料塗工層)
本実施形態においては、支持体の少なくとも一方の面に顔料と接着剤とを含有する顔料塗工層用塗工液を塗工する。顔料塗工層用塗工液を塗工した後、乾燥し、顔料塗工層を設ける。ここで用いる顔料としては、特に限定するものではなく、公知の顔料を1種以上混合することが可能である。例えば、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の無機顔料である。また、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料を必要に応じて併用することも可能である。本実施形態においては、顔料塗工層を高平滑とできるほうが有利であるため、これらの顔料の中でもタルクやカオリンのような平板顔料を好適に使用することができる。カオリンの中でもデラミネーテッドカオリン(デラミクレー)が特に好ましい。
顔料塗工層用塗工液に含有させる接着剤としては、特に限定するものではなく、例えば、ポリビニルアルコール(カルボキシル変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールなども含む。)、ポリビニルアセタール、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、ポリエチレンイミド系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリアクリル酸又はその共重合体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ系樹脂、エピクロルヒドリン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス類、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス類、コロイダルシリカとアクリル樹脂の複合体樹脂、コロイダルシリカとスチレン−アクリル樹脂の複合体樹脂、などを単独又は併用して用いることができる。接着剤の使用量は、顔料100質量部に対し2〜200質量部の範囲で添加するのが好ましい。より好ましくは、3〜100質量部の範囲で添加され、更に好ましくは4〜80質量部、例えば、5〜10質量部である。2質量部未満であると、顔料塗工層の表面強度が低下することがある。200質量部を超えると、顔料塗工層の平滑性を損ね、結果的にキャストコート紙の光沢性を損ねるおそれがある。
本実施形態においては、顔料塗工層用の塗工液には、本発明の目的とする効果を損ねない範囲で、分散剤、増粘剤、防腐剤、消泡剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、耐水化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの各種助剤を適宜選定して添加することができる。
本実施形態においては、顔料塗工層用塗工液を支持体に塗工するが、その塗工方法としては、特に限定するものではなく、カーテンコーター、ダイコーター、エアナイフコーター、フレキシブル、ロールアプリケーション、ファウンテンアプリケーション、ショートドゥエルなどのベベルタイプやベントタイプのブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ロッドブレードコーター、チャンプレックスコーター、ゲートロールコーター、スプレーコーターなどの公知の塗工機のいずれのものを用いてもよい。
顔料塗工層の乾燥方法としては、熱風乾燥法、赤外乾燥法、ドラム乾燥法等の一般的な乾燥方法の中から適宜選択することができるが、それらの中でもエアドライヤーなどを用いた熱風乾燥法が好ましい。塗工層の表層から熱風乾燥することで均一な顔料塗工層を形成することが容易となる。
顔料塗工層の塗工量は特に限定するものではないが、支持体の片面当たり固形分換算で5〜20g/mとすることが好ましい。より好ましくは6〜10g/mであり、更に好ましくは6〜8g/mである。本実施形態によれば、顔料塗工層の塗工量が比較的少なくとも高い光沢度を得ることができるが、顔料塗工層の塗工量が5g/mを下回ると、支持体の凹凸を十分に被覆することができず、顔料塗工層表面の平滑性を満足できないおそれがあり、結果としてキャストコート紙の光沢性を満足できないおそれがある。塗工量が20g/mを超えると塗工層強度を損ねるおそれがある。顔料塗工層はアンダー層を有さず、1層であることが好ましい。
本実施形態においては、支持体に顔料塗工層を設けた後、マシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダーなどのカレンダー装置によりカレンダー処理を行ってもよい。本実施形態では、顔料塗工層表面の平滑度が高いほどキャストコート紙の光沢性の向上に有利となるので、好ましくは、顔料塗工層表面の王研式平滑度を200〜2000秒の範囲、好ましくは400〜1000秒の範囲となるようにキャレンダー処理することが好ましい。
(セルロースナノファイバー層)
本実施形態においては、前記顔料塗工層の表面に数平均繊維径が1〜50nmであるセルロースナノファイバーを含有するセルロースナノファイバー塗工層用塗工液を塗工し、乾燥してセルロースナノファイバー塗工層を設ける。セルロースナノファイバー塗工層用塗工液は、水にセルロースナノファイバーを分散させたものである。セルロースナノファイバー塗工層用塗工液中のセルロースナノファイバーの固形分濃度は好ましくは98質量%以上、より好ましくは99質量%以上、更に好ましくは100質量%である。セルロースナノファイバー塗工層用塗工液中には、本発明の目的とする効果を損ねない範囲で、サイズ剤、撥水剤、界面活性剤、架橋剤などの各種助剤を使用することができるが、顔料塗工層用塗工液のように、顔料と接着剤は含有させない。
セルロースナノファイバー塗工層用塗工液に含有させるセルロースナノファイバーの数平均繊維径は、1〜50nmとする。2〜30nmが好ましく、3〜20nmがより好ましい。この範囲内であれば、繊維幅の分布が比較的均一であると考えられ、セルロースナノファイバー同士が密に絡み易くなり、空隙の少ないセルロースナノファイバー塗工層を形成することができる。またセルロースナノファイバー塗工層用塗工液も、安定した保水性が期待できるため、塗工性を満足できる。数平均繊維径が50nmを上回ると繊維幅の大きいセルロースナノファイバーが増えることより、繊維の分布が不均一となりやすく、セルロースナノファイバー塗工層の表面がゲル化し難くなるなど均一な塗工層が得られにくい。一方、数平均繊維径が1nmを下回ると塗工液の粘度が著しく増大し、塗工液のセルロースナノファイバーの濃度を大きく低下させなければ塗工できず、また、塗工後の乾燥負荷が高くなり支持体に皺や波打ちが発生し易くなり、生産性も低下することとなる。
ここで、数平均繊維径は、次に従って算出する。カーボン膜被覆グリッド上にキャストしたナノセルロースを透過型電子顕微鏡(TEM、Transmission Electron Microscope)を用いて電子顕微鏡画像による観察を行う。得られた観察画像に対し、1枚の画像あたり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交差する繊維の繊維径を目視で読み取っていく。このとき、構成する繊維の大きさに応じて5000倍、10000倍又は50000倍のいずれかの倍率で観察を行う。なお、試料又は倍率は、20本以上の繊維が軸と交差する条件とする。こうして最低3枚の重なっていない表面部分の画像を電子顕微鏡で撮影し、各々二つの軸に交差する繊維の繊維径の値を読み取る。したがって、最低20本×2×3=120個の繊維情報が得られる。こうして得られた繊維径のデータから数平均繊維径を算出した。なお、枝分かれしている繊維については、枝分かれしている部分の長さが50nm以上であれば1本の繊維として繊維径の算出に組み込む。また、数平均繊維径は、次に従って算出してもよい。セルロースナノファイバー水分散液を凍結乾燥させ、走査型電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)を用いて電子顕微鏡画像による観察を行う。得られた観察画像に対し、1枚の画像あたり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交差する繊維の繊維径を目視で読み取っていく。このとき、構成する繊維の大きさに応じて5000〜50000倍のいずれかの倍率で観察を行う。複数の重なっていない表面部分の画像を電子顕微鏡で撮影し、各々二つの軸に交差する繊維の繊維径の値を読み取る。少なくとも120本の繊維径データから数平均繊維径を算出する。なお、枝分かれしている繊維については、枝分かれしている部分の長さが50nm以上であれば1本の繊維として繊維径の算出に組み込む。尚、試料は歪みの無い観察画像を得るため、予め導電性コーティングを行うが、コーティング膜厚による影響も考慮する。例えば、イオンスパッター(E−1045、日立ハイテクノロジー社製)を用いる場合、放電電流15mA、試料−ターゲット間距離30mm、真空度6Pa、コーティング時間2分とすると、コーティング膜厚は12nmである。ただし、繊維径を測定する際は、コーティング膜の堆積方向が想定される方向と垂直になるため、コーティング膜厚は想定の半分とする。つまり、上記条件でコーティングした場合、SEMから求めた繊維径から両端のコーティング膜厚12nm(=6nm+6nm)分を除く。
また、セルロースナノファイバーの数平均繊維長は、特に限定するものではないが、0.01〜20μmであることが好ましい。より好ましくは、0.05〜10μmである。更に好ましくは0.08〜1.0μmである。数平均繊維長が0.01μm下回ると、ナノファイバーが粒子に近くなり、被膜は形成するも塗工層強度が弱くなるおそれがある。20μmを上回ると、セルロースナノファイバー同士の絡み合いが多くなり、繊維同士が凝集し易くなるため、均一な被膜とならないおそれがある。なお、数平均繊維長は、ナノセルロースを走査型電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)を用いて電子顕微鏡画像による観察から算出する。得られた観察画像に対し、1枚の画像あたり10本ずつ独立した繊維を無作為に選び、その繊維長を目視で読み取っていく。このとき、構成する繊維の長さに応じて1000〜30000倍のいずれかの倍率で行う。なお、試料又は倍率は、繊維の始点と終点とが同じ画像内に収まっているものを対象とする。こうして最低12枚の重なっていない表面部分の画像をSEMで撮影し、繊維長を読み取る。したがって、最低10本×12枚=120本の繊維情報が得られる。こうして得られた繊維径のデータから数平均繊維長を算出できる。なお、枝分かれしている繊維については、その繊維の最も長い部分の長さを繊維長とする。
本実施形態においては、前記セルロースナノファイバーは、水中に分散したスラリーの濃度2.0質量%のB型粘度(60rpm、20℃)での粘度が5000mPa・s以上であることが好ましい。より好ましくは6000〜20000mPa・sである。このようなセルロースナノファイバーを用いることで、空隙の少ないセルロースナノファイバー塗工層を形成することができる。尚、粘度はブルックフィールド粘度計(TOKIMEC社製ブルックフィールド粘度計のBM型)で測定することができる。
本実施形態に用いられるセルロースナノファイバーは、化学的解繊、機械的解繊のものを用いることができるが、好ましくはセルロースナノファイバーの表面に水酸基を多く有しているものが良い。特にカルボキシル基を多く含有しているTEMPO酸化法のセルロースナノファイバーが好適に塗工層を形成することができる。
セルロースナノファイバー塗工層用塗工液を塗工する塗工装置としては、特に限定するものではなく、カーテンコーター、ダイコーター、エアナイフコーター、フレキシブル、ロールアプリケーション、ファウンテンアプリケーション、ショートドゥエルなどのベベルタイプやベントタイプのブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ロッドブレードコーター、チャンプレックスコーター、ゲートロールコーター、スプレーコーターなどの公知の塗工装置が適宜使用できる。それらの中でもエアナイフコーターが好ましい。
セルロースナノファイバー塗工層の乾燥方法としては、熱風乾燥法、赤外乾燥法、ドラム乾燥法等の一般的な乾燥方法の中から適宜選択することができるが、それらの中でもエアドライヤーなどを用いた熱風乾燥法が好ましい。塗工層の表層から熱風乾燥することで均一な塗工層を形成することが容易となる。
セルロースナノファイバー塗工層の塗工量は、特に限定するものではないが、支持体の片面あたり固形分換算で0.29〜7.0g/mの範囲が好ましく、0.3〜5.0g/mの範囲がより好ましく、0.6〜3.0g/mの範囲がさらに好ましい。塗工量が0.29g/mを下回ると、均一なキャストコート面が形成されにくく、光沢ムラが発生するおそれがある。一方、7.0g/mを上回るとキャスト処理前の塗工装置の乾燥負荷が高くなることと、ピットと呼ばれる蒸気破裂による欠点が微細に発生し、光沢ムラの発生や、平滑性を損なうおそれがある。
(キャスト処理)
本実施形態では、支持体に塗工層を設け、次いでセルロースナノファイバー塗工層を設けた後、リウェット法によるキャスト処理を行う。まず、乾燥後のセルロースナノファイバー塗工層の表面に再湿潤液(リウェット液)を塗布し、セルロースナノファイバー塗工層を膨潤させる。次いで、セルロースナノファイバー塗工層が湿潤状態にあるうちに、加熱された鏡面ドラム(キャストドラム)に圧接する。こうして得られたキャストコート紙のキャスト処理面は、高い光沢度と平滑度とを有する。
再湿潤液とは、一旦乾燥したセルロースナノファイバー塗工層を膨潤させ、加熱された鏡面ドラムに塗工層を適度に密着させる作用のある再湿潤用の処理液(水溶液)のことをいう。例えば、蟻酸や塩酸などの酸、ヘキサメタリン酸塩などのリン酸塩、クエン酸塩などのヒドロキシ酸塩、硫酸亜鉛などの硫酸塩、ジシアンジアミド、尿素などの、可塑剤としての機能を有する化合物の中から選ばれる1種以上の水溶液である。これらの中でも蟻酸や塩酸などの酸が好ましい。また、再湿潤液には、本発明の目的とする効果を損なわない範囲で離型剤、フィックス剤、架橋剤を配合することができる。
このような再湿潤液を塗布することで、セルロースナノファイバー塗工層のセルロースナノファイバーは凝集してゲル化する。セルロースナノファイバー塗工層は、その表面だけをゲル化させればよいが、セルロースナノファイバー塗工層は比較的その塗工量を少なくすることができるため、塗工層全体をゲル化させるにしても再湿潤液の塗布量は比較的少量とすることができる。すなわち、キャスト処理時の塗工層の保持する水分量を少なくすることができるので、キャスト処理時にピットと呼ばれる蒸気破裂の欠点が発生し難く、均一なキャストコート面を形成できる。
再湿潤液のpHは3.0以下が好ましい。pHが3.0を上回るとセルロースナノファイバー塗工層の凝集が弱くなり、ゲル化強度が低下するため、キャストドラムに圧接しても、光沢ムラが発生し目的のキャストコート面を得られないおそれがある。また、再湿潤液の塗布量は、特に限定するものではなく、例えば、湿潤塗工量として10〜25g/mとすることができる。
このようにしてキャストコート紙を得ることで、キャストコート紙のキャスト処理を行った面のJISP−8155:2010「紙及び板紙−平滑度試験方法−王研法に規定される王研式平滑度」に規定される王研式平滑度を10000秒以上とすることができる。また、20度鏡面光沢度を40%以上とすることができる。また、60度鏡面光沢度を65%以上とすることが好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」、「%」は、特に断らない限りそれぞれ「固形質量部」、「固形質量%」を示す。尚、セルロースナノファイバーは以後、CNFと表記する。
<セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の調成>
各実施例及び比較例で用いるCNFは下記の通りである。尚、各CNFは市販品であり、全て水中に分散された状態のものである。
CNF(A):TEMPO酸化法セルロースナノファイバー
(製品名 レオクリスタI-2SP、数平均繊維径4nm、濃度2.0質量%、B型粘度(60rpm、20℃)15000mPa・s、第一工業製薬社製)
CNF(B):水中衝突解繊法セルロースナノファイバー
(製品名 BiNFi-s IMa−10002、数平均繊維径35nm、濃度2.0質量%、B型粘度(60rpm、20℃)6800mPa・s、スギノマシン社製)
CNF(C):機械的解繊法セルロースナノファイバー
(製品名 CNF250、数平均繊維径70nm、濃度2.0質量%、B型粘度(60rpm、20℃) 2050mPa・s、モリマシナリー社製)
<リウェット液(再湿潤液)の作製>
蟻酸0.5%と、離型剤(R−053D、脂肪酸誘導体、日新化学研究所社製)0.05%とを水中に分散および溶解させ、pHが2.4のリウェット液を得た。
(実施例1)
<支持体の作製>
カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)530mlに叩解したL−BKP(広葉樹さらしクラフトパルプ)100質量部を水中に分散したパルプスラリーに対して、填料としてタルク(Tライト83:太平タルク社製)5質量部、硫酸バンド1.0質量部、酸性ロジンサイズ剤(AL−1200:星光PMC社製)0.25質量部、カチオン化澱粉(ネオタック40T:日本食品加工社製)1.0質量部を添加して分散し、原料スラリーを得た。得られた原料スラリーを用いて長網式抄紙機を用いて抄造し、紙匹を得た。その後、酸化澱粉(MS#3800:日本食品加工社製)を前記紙匹の両面に固形分換算で塗布量が片面あたり1.0g/mとなるようにサイズプレスで塗布し、乾燥させて、坪量170g/mの上質紙を得た。
<顔料塗工層の塗工工程>
顔料としてデラミクレー(CAPIM−NP:イメリスミネラルズ・ジャパン社製)100部にスチレンブタジエン系ラテックス(L−1537:旭化成ケミカルズ社製)15部と水を混合し、固形分濃度が70%の顔料塗工層用塗工液を得た。続いて、顔料塗工層用塗工液をエアナイフコーターで、上質紙の一方の面に、固形換算での塗工量が10g/mとなるように塗工し、乾燥して顔料塗工層を形成した。続いて、ソフトカレンダー処理を行い、顔料塗工層表面の王研式平滑度を600秒とした。
<セルロースナノファイバー塗工層の塗工工程>
CNF(A)に加水し、超音波ホモジナイザーにより分散して固形分濃度0.5%のセルロースナノファイバー塗工層用塗工液を得た。続いて、該塗工液をエアナイフコーターで、固形換算での塗工量が0.69g/mとなるように、顔料塗工層上に塗工し、乾燥してセルロースナノファイバー塗工層(CNF塗工層ともいう。)を形成した。
<キャスト処理工程>
次いで、セルロースナノファイバー塗工層に、前記リウェット液の湿潤塗工量が20g/mとなるようにディップコーターで塗工し、この面を直ちに105℃の表面温度を有するキャストドラムにプレスロールで圧接して乾燥した後、テークオフロールでキャストドラムから剥離し、キャストコート紙を得た。
(実施例2)
実施例1において、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の塗工量を1.26g/mに変更した以外は、実施例1と同様にしてキャストコート紙を得た。
(実施例3)
実施例1において、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の塗工量を0.29g/mに変更した以外は、実施例1と同様にしてキャストコート紙を得た。
(実施例4)
実施例1において、CNF(A)をCNF(B)へ変更し、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の塗工量を0.89g/mに変更した以外は、実施例1と同様にしてキャストコート紙を得た。但し、CNF(B)の加水後の分散はスリーワンモーターにより行い、固形分濃度0.5%に調製した。
(実施例5)
実施例4において、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の塗工量を2.03g/mに変更した以外は、実施例4と同様にしてキャストコート紙を得た。
(実施例6)
実施例4において、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の塗工量を4.80g/mに変更した以外は、実施例4と同様にしてキャストコート紙を得た。
(実施例7)
実施例1において、顔料塗工層の塗工量を6g/mとした以外は実施例1と同様にしてキャストコート紙を得た。
(実施例8)
実施例4において、顔料塗工層の塗工量を6g/mとした以外は実施例4と同様にしてキャストコート紙を得た。
(実施例9)
実施例1において、顔料塗工層の塗工量を8g/mとした以外は実施例1と同様にしてキャストコート紙を得た。
(実施例10)
実施例1において、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の塗工量を7.00g/mに変更した以外は、実施例1と同様にしてキャストコート紙を得た。
(比較例1)
実施例1において、CNF(A)をCNF(C)へ変更し、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の塗工量を1.60g/mに変更した以外は、実施例1と同様にしてキャストコート紙を得た。但し、CNF(C)の加水後の分散はスリーワンモーターにより行い、固形分濃度0.5%に調製した。
(比較例2)
実施例1において、CNF(A)をカルボキシルメチルセルロース(商品名 SGセロゲンPR、第一工業製薬社製)へ変更し、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液の塗工量を2.30g/mに変更した以外は、実施例1と同様にしてキャストコート紙を得た。但し、カルボキシルメチルセルロースは水希釈しスリーワンモーターにより分散して固形分濃度0.5%に調整して塗工液とした。
(比較例3)
実施例2において、リウェット液を純水に変更した以外は、実施例2と同様にしてキャストコート紙を得た。
(比較例4)
実施例2において、セルロースナノファイバー塗工層用塗工液を塗工した後、乾燥せずにリウェット液を塗工した以外は実施例2と同様にしてキャストコート紙を得た。
実施例1〜10及び比較例1〜4で得られたキャストコート紙において、光沢度、平滑度、紙欠点の評価を行った。これらの評価は、23℃50%RHで調湿後、次の方法に準拠して行い、その結果を表1に示した。
(1)光沢度
JIS Z 8741:1997で規定する鏡面光沢度測定方法に準拠し、キャスト処理面の入射角が20°及び60°の鏡面光沢度を測定した。
(2)平滑度
JIS P 8155:2010で規定する王研式平滑度測定方法に準拠し、キャスト処理面の平滑度を測定した。
(3)紙欠点及び光沢ムラ
キャスト処理面を目視にて観察し、下記の基準で官能評価をした。
◎:紙に欠点及び光沢ムラなし。合格。
○:紙に欠点が僅かにあり。光沢ムラなし。合格。
△:紙に欠点及び光沢ムラあり。不合格。
×:紙に多量に欠点があり。光沢ムラも激しい。不合格。
Figure 0006858679
表1より明らかなように、実施例1〜10で得られたキャストコート紙は、光沢度、平滑度ともに高く、紙欠点もない良好なキャストコート面を有していた。
これに対して、比較例1で得られたキャストコート紙はセルロースナノファイバーの数平均繊維径が大きすぎ、繊維幅の大きいセルロースナノファイバーが多く存在しているものと考えられ、光沢度、平滑度ともに劣るものであった。比較例2ではカルボキシルメチルセルロースの塗工層がゲル化しにくく、セルロースナノファイバー塗工層を設けた各実施例のようにキャスト処理を行うことができなかった。比較例3で得られたキャストコート紙はセルロースナノファイバー塗工層がゲル化せず、キャスト処理はできたものの均一な面を形成することができなかった。比較例4は、いわゆるゲル化法であるが、塗工層全体のゲル化は見られるものの、使用する水分量が多くなるため、支持体に担持され難くキャスト処理を行えなかった。

Claims (8)

  1. パルプを主成分とする支持体の少なくとも一方の面に、顔料と接着剤とを含有する顔料塗工層用塗工液を塗工し、続いて乾燥して顔料塗工層を設ける工程と、
    前記顔料塗工層の表面に数平均繊維径が1〜50nmであるセルロースナノファイバーを含有するセルロースナノファイバー塗工層用塗工液を塗工し、続いて乾燥してセルロースナノファイバー塗工層を設ける工程と、
    前記セルロースナノファイバー塗工層の表面に、pH3.0以下の再湿潤液を塗布した後、前記セルロースナノファイバー塗工層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ドラムに圧接してキャスト処理を行う工程と、を有し、
    前記キャスト処理を行った面のJISP−8155:2010「紙及び板紙−平滑度試験方法−王研法に規定される王研式平滑度」に規定される王研式平滑度を10000秒以上とすることを特徴とするキャストコート紙の製造方法。
  2. 前記顔料塗工層の塗工量が、支持体の片面当たり固形分換算で5〜20g/mであることを特徴とする請求項1に記載のキャストコート紙の製造方法。
  3. 前記セルロースナノファイバー塗工層の塗工量が、支持体の片面当たり固形分換算で0.29〜7.0g/mであることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャストコート紙の製造方法。
  4. 前記セルロースナノファイバーは、濃度2.0質量%のB型粘度(60rpm、20℃)での粘度が5000mPa・s以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のキャストコート紙の製造方法。
  5. 前記キャスト処理を行った面の20度鏡面光沢度を40%以上とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のキャストコート紙の製造方法。
  6. 前記セルロースナノファイバー塗工層は、顔料及び接着剤を含有していないことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のキャストコート紙の製造方法。
  7. 前記セルロースナノファイバーは、TEMPO酸化法セルロースナノファイバー及び/又は水中衝突解繊法セルロースナノファイバーであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のキャストコート紙の製造方法。
  8. 前記再湿潤液は、蟻酸、塩酸、リン酸塩、ヒドロキシ酸塩、硫酸塩、ジシアンジアミド及び尿素から選ばれる1種以上を含有する水溶液であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のキャストコート紙の製造方法。
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