JP2011073368A - インクジェット記録用キャストコート紙 - Google Patents

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Yoshio Yoshida
義雄 吉田
Takeshi Iimori
武志 飯森
Shoichi Miyawaki
正一 宮脇
Yutaka Abe
裕 阿部
Shiho Katsukawa
志穂 勝川
Yuko Iijima
夕子 飯嶋
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Abstract

【課題】 本発明は、銀写真並みの光沢感を持ち、インク吸収性が良好で、かつ発色性が良好なインクジェット記録媒体を提供することを課題とする。
【解決手段】 支持体の片面又は両面に、顔料を含有するインク受容層を設けたインクジェット記録媒体において、前記インク受容層中に、顔料と共にセルロースナノファイバーを、好ましくは顔料100重量部に対して0.5〜5重量部を含有させ、インク受容層面の20度鏡面光沢度が20%以上とする。
【選択図】 なし

Description

本発明はインクジェット記録用キャストコート紙に関し、特に銀塩写真並みの光沢感を持つインクジェット記録用キャストコート紙に関する。
インクジェット記録方式は、フルカラー化が容易なことや印字騒音が少ない事などから、印字性能の急速な向上に伴って多くの用途に利用されてきている。これらの用途として、例えば、文書作成ソフトからの文書記録、デジタル写真などのデジタル画像の記録、銀塩写真や本などの美麗な印刷体をスキャナーで取り込んでの複製、比較的少枚数のポスターなどの展示用画像作成が挙げられる。また、これらの用途毎に適した構成のインクジェット記録媒体が提案されており、例えば、単に文字を記録する場合は、紙上に直接記録する普通紙タイプの媒体が使用され、高い解像度と色再現性を得たい場合は、塗工層としてインク受容層を設けた塗工紙タイプの媒体が使用される。特に、銀塩写真に匹敵するような高い光沢紙においては品質要求が厳しく、技術開発が活発に行われている。
上記した光沢を有するインクジェット用記録媒体は、製造コストの点からキャストコーターを用いるキャストコート法で製造するのが一般的である。キャストコート法は、顔料と結着剤とを主成分とする塗工液を支持体上に塗工して塗工層を設け、その塗工層をキャストドラムを用いて光沢仕上げする方法であり、この光沢塗工層が上記インク受理層となる。キャストコート法としては、(1)塗工層が湿潤状態にある間に鏡面仕上げした加熱ドラムに圧着して乾燥するウェットキャスト法(直接法)、(2)湿潤状態の塗工層を一旦乾燥又は半乾燥した後に再湿潤液により膨潤可塑化させ、鏡面仕上げした加熱ドラムに圧着し乾燥するリウェット法、(3)湿潤状態の塗工層を凝固処理によりゲル状態にして、鏡面仕上げした加熱ドラムに圧着し乾燥するゲル化キャスト法(凝固法)、の3種類が一般に知られている。各方法の原理は、湿潤状態の塗工層を鏡面仕上げの面に押し当てて、塗工層表面に光沢を付与するという点では同一である。
そして、このような光沢インクジェット用記録媒体に要求される品質特性としては、記録媒体表面の光沢感が高いこと、印字濃度が高いこと、インクの溢れや滲みがないこと、印字ムラ(濃淡ムラ)がないこと、耐候性が優れること等が挙げられ、これら特性を向上するためには、インク受理層の改善が必要となってくる。例えば、インク受理層を1層以上の層構成とし、少なくとも1層が300nm以下の平均粒径を有するコロイド粒子とカチオン性樹脂を含有する技術が報告されている(例えば、特許文献1参照)。又、キャスト塗工層中に、一次粒子径が30〜100nmであるコロイダルシリカを含有する技術が報告されている(例えば、特許文献2参照)。
また、塗工層の接着剤と凝固し得る凝固剤を塗布し凝固法でインク受理層を形成する際、凝固剤にホウ素化合物、コロイダルシリカ及び樹脂を含有させる技術が報告されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−263039号公報 特開2005−35169号公報 特開2002−166645号公報
上記した特許文献1、2記載の技術の場合、記録媒体の高光沢化の点で改善の余地があり、さらに染料インクでインクジェット記録を行った場合にインク受理層に含有される顔料の平均粒子径が大きいため、印字濃度が低下するという問題がある。
また、特許文献3記載の技術の場合、インク受理層表面に平均粒子径が小さいコロイダルシリカが存在するため、染料インクの印字濃度は向上するが、インク受理層表面にインクを定着させるカチオン性樹脂が存在しないため、耐水性が悪化するという問題がある。
さらに、特許文献3記載の技術において、凝固剤中のコロイダルシリカがアニオン性の場合には、カチオン性樹脂と凝集を起こすため、カチオン性樹脂を添加できないのでインクの定着性が悪化し、インク吸収性および耐水性に劣る。また、上記コロイダルシリカがカチオン性の場合には、ホウ酸塩と凝集を起こすため、凝固剤中にホウ酸塩を添加できないので、凝固作用が不十分となり操業性に問題が発生する。
従って、本発明は光沢感に優れ、染料インクを用いてインクジェット記録を行った際の印字濃度が高く、さらにインク吸収性および耐水性に優れるインクジェット記録用キャストコート紙を提供することを目的とする。
本発明者等は種々検討した結果、インク受理層にセルロースナノファイバーを含有させることで、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、支持体の少なくとも片面に、顔料及びバインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録用キャストコート紙であって、前記インク受容層中にセルロースナノファイバー及び顔料としてコロイダルシリカを含有し、かつインク受容層面の20度鏡面光沢度が20%以上であるインクジェット記録用キャストコート紙である。
また、インク受容層におけるセルロースナノファイバーの含有量が、顔料100重量部に対して0.5〜5重量部であることが好ましい。
また、セルロースナノファイバーは、(1)N−オキシル化合物、及び(2)臭化物、ヨウ化物及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、セルロース系原料を、酸化剤により酸化されたセルロースを調製する工程、及び該酸化されたセルロースを湿式微粒化処理してナノファイバー化させる工程を含む方法により得られるものであることが好ましい。
また、紙支持体は、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムをJIS−P 8251に規定される灰分として3〜25質量%含有する紙であることが好ましい
本発明によれば、銀塩写真並みの光沢感が得られ、染料インク印字部の発色濃度が高く、インク吸収性などの印字品質に優れ、表面強度も強く、さらに安価なインクジェット記録用キャストコート紙が得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明は、支持体の少なくとも一方の面に、顔料及びバインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録用キャストコート紙で、前記インク受容層中にセルロースナノファイバー及び顔料としてコロイダルシリカを含有し、かつ前記インク受容層面の20度鏡面光沢度が20%以上であるインクジェット記録用キャストコート紙である。
(支持体)
支持体としては、透気性支持体、非透気性支持体のいずれも使用できるが、透気性支持体が好ましい。非透気性支持体としては、セロハン、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル等のフィルム類、ポリオレフィン樹脂被覆紙、金属フォイル、合成紙、不織布などが挙げられる。好ましい透気性支持体としては、木材パルプを主成分とする紙支持体である。
(紙支持体)
本発明に使用される紙支持体は、キャストコート時にキャストドラムで発生する水蒸気を透過できる程度の透気性を有すれば、いずれの物を用いることが可能であり、塗工紙、未塗工紙等の紙が好ましく用いられる。紙支持体の原料パルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)、機械パルプ(グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプ等を単独または任意の割合で混合して使用することが可能である。原料パルプとして針葉樹パルプが含有されることが好ましい。紙支持体中に針葉樹パルプを配合すると、原紙の強度が向上するほか、インク受容層の光沢感が向上する傾向にある。但し、針葉樹パルプの含有量が多くなると紙支持体の表面性が低下する傾向にあるため、針葉樹パルプの含有量は全パルプ中30質量%以下であることが好ましい。尚、前記紙支持体のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも良い。
紙支持体は、ロゼッタ(rosette)型軽質炭酸カルシウムを填料として含有することが好ましい。ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムとは、紡錘形状の軽質炭酸カルシウムの一次粒子が放射状に凝集してロゼッタ型の二次粒子を形成したものであり、具体的にはSpecialty Minerals Inc.社のアルバカーHO、アルバカー5970、アルバカーLO等の製品を好ましく挙げることができる。ここで、放射状とは、例えば、前記二次粒子の中心近傍から、各一次粒子の長手方向が放射状に伸びたものである。
軽質炭酸カルシウムは生産コストや操業性、及び添加量が少ない場合でも高い不透明度が得られる点で優れており、さらにロゼッタ型の軽質炭酸カルシウムはその特殊な形状のため、紙支持体中に高い割合で配合させると不透明度が大きく向上し、インクジェット記録の際の裏抜けを有効に防止する。さらに、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムは、従来の軽質炭酸カルシウムと比較して比表面積も大きいため、インク吸収性に優れた基紙が得られる。特に、インク受容層の塗工量が少ない場合に、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムを用いるとインク吸収性が大きくなる効果を得ることができる。
ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの平均粒子径は1.0〜5.0μmであることが好ましい。平均粒子径はレーザー回折・散乱法によって測定され、例えば、シスメックス社製「マスターサイザー2000」にて測定することができる。ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの平均粒子径が1.0μm未満である場合、光の透過性が向上するために紙支持体の不透明性が低下し、結果として記録用紙の裏面から印字画像が透けて見えたり、裏抜けが発生することがある。また、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの平均粒子径が5.0μmを超える場合、填料であるロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの分布が不均一となり、紙支持体の不透明性が低下し、裏抜けが発生したり品質安定性が低下する傾向にある。
ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの吸油量は、90〜300ml/100gであることが好ましく、90〜140ml/100gであることが特に好ましい。ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの吸油量が90ml/100g未満の場合、得られたインクジェット記録用キャストコート紙のインク吸収性が低下する傾向にある。一方、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの吸油量が300ml/100gを超える場合、紙支持体の吸収性が大きくなり過ぎ、インク受容層用塗工液を塗工した際にバインダー成分のみが紙支持体中に浸透しやすい。その結果としてインク受容層の表面強度が低下し、断裁時の粉落ちなどの問題が生じることがある。
填料としてロゼッタ型軽質炭酸カルシウムを含有する紙支持体上に、インク受容層をキャストコート法で設けると、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムを填料として含有しない紙支持体を用いた場合と比較してJIS−Z 8741に規定されるインク受容層表面の20度光沢度が向上する。この理由は明らかではないが、次のように考えられる。
まず、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムを紙支持体中に配合すると、紙支持体の密度が低下して嵩高な紙となり、クッション性が向上する。このため、キャストコート時にインク受容層用塗工層をキャストドラムに圧接した際、インク受容層がキャストドラム表面に密着し易くなり、その結果として、得られたインク受容層の光沢感が向上すると考えられる。20度光沢度の値が高いほど光沢感が優れており、本発明においては20度光沢度が20%以上であることが好ましい。また、写像性の数値が高いほど光沢感が優れており、本発明において写像性は50%以上であることが好ましく、特に70%以上であることが好ましい。なお、紙支持体の密度は0.8g/cm以下であることが好ましい。
紙支持体中におけるロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの、JIS−P 8251に規定される灰分が3〜25質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましい。紙支持体中のロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの灰分が高くなるほど、キャストコート法で設けたインク受容層表面の光沢感が大きく向上すると共に、印字した場合のインク吸収性向上の効果が大きくなる。
ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの灰分が3質量%未満の場合は、光沢およびインク吸収性向上効果が少ない場合がある。また、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの灰分が高くなるほど、光沢およびインク吸収性の向上効果が高くなるが、灰分が25質量%を超えると、粉落ちが発生したり紙支持体の強度が低下する等の問題が発生する場合がある。従って、製造コストと効果のバランスを考慮すると、ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの灰分は25質量%を超えないことが好ましい。
なお、JIS−P 8251に規定する灰分は、試料(紙)を525±25℃の温度で燃焼させた後の灰分残留物の量を、試料の絶乾重量に対する百分率で表したものである。
本発明の効果を損なわない範囲で、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム(ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム以外のもの)、酸化チタン、合成樹脂微粒子等の公知の填料の中から適宜選択し、上記ロゼッタ型炭酸カルシウムと併用することができる。ロゼッタ型炭酸カルシウム以外の填料は、支持体の剛度の観点から紙支持体中の填料全体の30質量%以下であることが好ましい。
インクジェット記録用キャストコート紙の生産効率の点から、紙支持体の透気度は1000秒以下であることが好ましく、又、塗工性の点から紙支持体のステキヒトサイズ度は10秒以上であることが望ましい。
また、上記紙支持体には、水溶性高分子添加剤をはじめとする各種の添加剤を含有する液を、サイズプレス、ゲートロールコーター又はフィルムトランスファーコーター等を用い、オンマシン又はオフマシンで塗工することが可能である。
上記水溶性高分子添加剤としては、例えば、澱粉、カチオン化澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体;ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースサルフェート等のセルロース誘導体;ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白等の水溶性天然高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、スチレン−無水マレイン酸共重合体ナトリウム塩、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム等、無水マレイン酸樹脂等の水溶性高分子;メラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性合成樹脂等の水性高分子接着剤等が用いられる。
その他の添加剤としては、サイズ剤として石油樹脂エマルション、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルキルエステルのアンモニウム塩、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン等のディスパーションが挙げられる。その他の添加剤としては、帯電防止剤として、無機電解質である塩化ナトリウム、塩化カルシウム、ボウ硝等が、吸湿性物質としてグリセリン、ポリエチレングリコール等が挙げられる。その他の添加剤としては、pH調節剤として塩酸、苛性ソーダ、炭酸ソーダ等が用いられ、その他染料、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を組み合わせて使用することも可能である。
(インク受容層)
1.インク受容層の顔料
本発明において、インク受容層は顔料としてコロイダルシリカを含有する。コロイダルシリカとしては、一次粒子の平均粒子径が10nm以上50nm以下でかつ二次粒子径と一次粒子径の比が二次粒子径/一次粒子径=1.5から3.0の範囲を有するものが好ましい。このコロイダルシリカは、その分散状態を顕微鏡で観察した場合に、球状の一次粒子が2〜3個結合した形状であり、これを適宜「ピーナツ状」と称する。球状の一次粒子が単分散したいわゆる球状コロイダルシリカをインク受容層に用いた場合は、インク吸収性が劣るが、ピーナッツ状に凝集したコロイダルシリカは、光沢感とインク発色性、インク吸収性をともに満足させることができる。
コロイダルシリカの平均一次粒子径が10nmより小さい場合には透明性は高いが、インク受容層に存在する粒子間の空隙が損なわれることになり、インク吸収性が低下する。一方、コロイダルシリカの平均一次粒子径が50nmより大きい場合には粒子間の空隙は良好となるが、不透明性が増大してくるため、インクジェット記録した際の発色性が低下する。
また、二次粒子径/一次粒子径の比が1.5よりも小さい場合には透明性は良好であるが、粒子間の空隙が不足するためインクの吸収性が劣る傾向にある。一方、二次粒子径/一次粒子径の比が3.0を越える場合にはインク吸収性は良好であるが、不透明性が増大してくるため、インクジェット記録した際の発色性が低下する。より好ましい二次粒子径/一次粒子径の比は二次粒子径/一次粒子径=1.8〜2.8である。また、二次粒子における一次粒子の結合(凝集)個数を平均した値は、上記比にほぼ対応した値となる。
なお、一次粒子径(BET法で測定)や二次粒子径(動的光散乱法で測定)はコロイダルシリカの製造条件によりコントロールできる。このようなコロイダルシリカとしては、扶桑化学工業社製の商品名クォートロンを上げることができる。
なお、本実施形態において、コロイダルシリカの分散状態を顕微鏡で観察した際、ピーナツ状コロイダルシリカ以外のコロイダルシリカが全く観察されないことは必要でなく、一次粒子径に対する二次粒子径の比を測定した値(マクロ的な物性)が3.0を超えなければ、他のコロイダルシリカや単一の一次粒子を含んでもよい。
また、本発明において用いられる気相法シリカは、乾式法シリカ、或いはヒュームドシリカとも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化珪素などの揮発性シラン化合物の酸水素炎中における気相加水分解によって製造され、火炎の温度、酸素と水素の供給比率、原料の四塩化珪素供給量等の条件を変更することにより得られる。四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル株式会社からアエロジル、株式会社トクヤマからレオロシールQSタイプとして市販されており入手することができる。気相法シリカの平均一次粒径は5〜50nmであることが好ましい。
インク受容層中のコロイダルシリカの割合が大きい場合には塗工層の透明性が高くインクジェットプリンターで印字した際の印字濃度が高いが、インクの吸収性が低下する傾向にある。一方コロイダルシリカの配合比が少ない場合にはインクジェットプリンターで印字した際のインク吸収性が良好であるが、光沢感が低下する傾向にある。
前記気相法シリカは、比表面積(BET法)が130m/g〜300m/gであるとインク受容層の透明性が高くなりかつ塗料に配合した際の安定性が良好である。比表面積が130m/gより小さい場合にはインク受容層の不透明性が増し、インクジェットプリンターで印字した場合の印字濃度が低下する等の不具合を生じる。一方比表面積が300m/gを越えるとインク受容層の透明性が良好となりインクジェットプリンターで印字した場合の印字濃度が高く良好であるが、塗料の安定性が劣る傾向にあり、塗工性に問題を生じる等の欠点が有る。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で、公知の白色顔料を1種以上混合することも可能である。例えば、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチック ピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料を併用することができる。
2.インク受容層のセルロースナノファイバー
本発明では、インク受容層中にセルロースナノファイバーを含有させることが重要である。セルロースナノファイバーとは、セルロース系原料を解繊することにより得られる幅0.5〜20nm、好ましくは2〜5nm、長さ0.1〜15μm、好ましくは1〜5μm程度のセルロースのシングルミクロフィブリルである。本発明では、好ましくは濃度2%(w/v)(すなわち、100mlの分散液中に2gのセルロースナノファイバー(乾燥質量)が含まれる)におけるB型粘度(60rpm、20℃)が500〜7000mPa・s、さらに好ましくは500〜2000mPa・sであるセルロースナノファイバーの水分散液を用いる。本発明のセルロースナノファイバーは、適度な粘調性を有しており、所望の濃度に調整することで塗料として好適に使用できる。セルロースナノファイバーの2%(w/v)水分散液におけるB型粘度は、比較的低い方が、塗料を調製する際に取り扱いが容易であるため好ましく、具体的には、500〜2000mPa・s程度が好ましく、500〜1500mPa・s程度がより好ましく、500〜1000mPa・s程度がさらに好ましい。
本発明のセルロースナノファイバーの水分散液のB型粘度は、公知の手法により測定することができる。例えば、東機産業社のVISCOMETER TV−10粘度計を用いて測定することができる。
本発明に用いられる濃度2%(w/v)の水分散液におけるB型粘度(60rpm、20℃)が500〜7000mPa・s、好ましくは500〜2000mPa・sであるセルロースナノファイバーは、例えば、セルロース系原料を、(1)N−オキシル化合物、及び(2)臭化物、ヨウ化物又はそれらの混合物の存在下で、酸化剤を用いて酸化し、さらに該酸化されたセルロースを湿式微粒化処理して解繊し、ナノファイバー化することにより製造することができる。
本発明のセルロースナノファイバーの原料となるセルロース系原料は、特に限定されるものではなく、各種木材由来のクラフトパルプ又はサルファイトパルプ、それらを高圧ホモジナイザーやミル等で粉砕した粉末状セルロース(以下、粉末セルロースともいう)、あるいはそれらを酸加水分解などの化学処理により精製した微結晶セルロース粉末などを使用できる。また、ケナフ、麻、イネ、バガス、竹等の植物を使用することもできる。このうち、漂白済みクラフトパルプ、漂白済みサルファイトパルプ、粉末状セルロース、微結晶セルロース粉末を用いた場合、比較的低粘度(2%(w/v)水分散液のB型粘度において500〜2000mPa・s程度)のセルロースナノファイバーを効率よく製造することができるので好ましく、粉末状セルロース、微結晶セルロース粉末を用いることがより好ましい。
粉末状セルロースとは、木材パルプの非結晶部分を酸加水分解処理で除去した後、粉砕・篩い分けすることで得られる微結晶性セルロースからなる棒軸状粒子である。粉末状セルロースにおけるセルロースの重合度は好ましくは100〜500程度であり、X線回折法による粉末セルロースの結晶化度は好ましくは70〜90%であり、レーザー回折式粒度分布測定装置による体積平均粒子径は好ましくは100μm以下であり、より好ましくは50μm以下である。体積平均粒子径が、100μm以下であると、流動性に優れるセルロースナノファイバー分散液を得ることができるので好ましい。本発明で用いる粉末状セルロースとしては、例えば、精選パルプを酸加水分解した後に得られる未分解残渣を精製・乾燥し、粉砕・篩い分けするといった方法により製造される棒軸状である一定の粒径分布を有する結晶性セルロース粉末を用いてもよいし、KCフロック(日本製紙ケミカル社製)、セオラスTM(旭化成ケミカルズ社製)、アビセル(FMC社製)などの市販品を用いてもよい。
セルロース系原料を酸化する際に用いるN−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進する化合物であれば、いずれの化合物も使用できる。例えば、本発明で使用されるN−オキシル化合物としては、下記一般式(式1)で示される物質が挙げられる。
Figure 2011073368
(式1中、R〜Rは同一又は異なる炭素数1〜4程度のアルキル基を示す。)
式1で表される化合物のうち、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシラジカル(以下、TEMPOと称する)、及び4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシラジカル(以下、4−ヒドロキシTEMPOと称する)を発生する化合物が好ましい。また、TEMPO又は4−ヒドロキシTEMPOから得られる誘導体も好ましく用いることができ、特に、4−ヒドロキシTEMPOの誘導体が最も好ましく用いることができる。4−ヒドロキシTEMPO誘導体としては、4−ヒドロキシTEMPOの水酸基を、炭素数4以下の直鎖或いは分岐状炭素鎖を有するアルコールでエーテル化して得られる誘導体か、あるいは、カルボン酸又はスルホン酸でエステル化して得られる誘導体が好ましい。4−ヒドロキシTEMPOをエーテル化する際には、炭素数が4以下のアルコールを用いれば、アルコール中の飽和、不飽和結合の有無に関わらず、得られる誘導体が水溶性となり、酸化触媒として良好に機能する4−ヒドロキシTEMPO誘導体を得ることができる。
4−ヒドロキシTEMPO誘導体としては、例えば、以下の式2〜式4の化合物が挙げ
られる。
Figure 2011073368
Figure 2011073368
Figure 2011073368
(式2〜4中、Rは炭素数4以下の直鎖又は分岐状炭素鎖である。)
さらに、下記式5で表されるN−オキシル化合物のラジカル、すなわち、アザアダマンタン型ニトロキシラジカルも、短時間で、均一なセルロースナノファイバーを製造できるため、特に好ましい。
Figure 2011073368
(式5中、R5及びR6は、同一又は異なる水素又はC1〜C6の直鎖若しくは分岐鎖アルキル基を示す。)
セルロース系原料を酸化する際に用いるTEMPOや4−ヒドロキシルTEMPO誘導体などのN−オキシル化合物の量は、セルロース系原料をナノファイバー化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロース系原料に対して、0.01〜10mmol、好ましくは0.01〜1mmol、さらに好ましくは0.05〜5mmol程度である。
セルロース系原料の酸化の際に用いる臭化物またはヨウ化物としては、水中で解離してイオン化可能な化合物、例えば、臭化アルカリ金属やヨウ化アルカリ金属などを使用することができる。臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。例えば、絶乾1gのセルロース系原料に対して、0.1〜100mmol、好ましくは0.1〜10mmol、さらに好ましくは0.5〜5mmol程度である。
セルロース系原料の酸化の際に用いる酸化剤としては、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物など、目的の酸化反応を推進し得る酸化剤であれば、いずれの酸化剤も使用できる。中でも、生産コストの観点から、現在工業プロセスにおいて最も汎用されている安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムが特に好適である。酸化剤の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択できる。例えば、絶乾1gのセルロース系原料に対して、0.5〜500mmol、好ましくは0.5〜50mmol、さらに好ましくは2.5〜25mmol程度である。
本発明におけるセルロース系原料の酸化は、上記のとおり、(1)4−ヒドロキシTEMPO誘導体などのN−オキシル化合物と、(2)臭化物、ヨウ化物及びこれら混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤を用いて、水中で、セルロース系原料を酸化することを特徴とする。この方法は、温和な条件であってもセルロース系原料の酸化反応を円滑に効率良く進行させることができるという特色があるため、反応温度は15〜30℃程度の室温であってもよい。なお、反応の進行に伴ってセルロース中にカルボキシル基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。
酸化反応を効率良く進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加することにより、反応液のpHを9〜12、好ましくは10〜11程度に維持することが望ましい。
上記のように、(1)N−オキシル化合物、及び(2)臭化物、ヨウ化物、又はこれらの混合物の存在下で、酸化剤を用いて得られた酸化処理されたセルロース系原料を、湿式微粒化処理して解繊することにより、セルロースナノファイバーを製造することができる。湿式微粒化処理としては、例えば、高速せん断ミキサーや高圧ホモジナイザーなどの混合・攪拌、乳化・分散装置を必要に応じて単独もしくは2種類以上組合せて用いることができる。特に、100MPa以上、好ましくは120MPa以上、さらに好ましくは140MPa以上の圧力を可能とする超高圧ホモジナイザーを用いて湿式微粒化処理を行なうと、比較的低粘度(2%(w/v)水分散液のB型粘度において500〜2000mPa・s程度)のセルロースナノファイバーを効率よく製造することができるので好ましい。
本発明のセルロースナノファイバーは、絶乾1gのセルロースナノファイバーにおけるカルボキシル基量として、0.5mmol/g以上、好ましくは0.9mmol/g以上、さらに好ましくは1.2mmol/g以上であると、均一な分散液の状態となるから望ましい。セルロースナノファイバーのカルボキシル基量は、セルロースナノファイバーの0.5質量%スラリーを60ml調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を定し、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出することができる。
カルボキシル基量(mmol/gパルプ)=a(ml)×0.05/酸化パルプ質量(g)
本発明のインクジェット記録用キャストコート紙は、インク受容層にセルロースナノファイバーを含有させることにより、インク受容層中の顔料どうしを結合することでインク吸収性が高く、また、高い表面強度を有する。また、セルロースナノファイバーは、親水性でかつ繊維状の形状を維持していることからインクの吸収性も高いと考えられる。このような理由より、セルロースナノファイバーをインク受容層に含有させることにより、インク発色性とインク吸収性が両立されたインクジェット用記録媒体が得られると考えられる。
インク受容層におけるセルロースナノファイバーの含有量は、顔料100重量部に対して0.5〜5重量部含有することが好ましく、1〜3重量部含有することが特に好ましい。0.5重量部未満であるとインクの発色性向上の効果が乏しく、5重量部を超えると塗工液の粘度が高くなりすぎ、配管を通して輸送できない等の操業上の不具合が生じる。
3.インク受容層のバインダー
本発明のインク受容層にはバインダーとして、少なくとも1種類以上の水系バインダー樹脂を含む。本発明でいう水系バインダー樹脂とは水溶性樹脂及び水分散性樹脂を意味し、具体的にはポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ウレタン樹脂エマルジョン由来のウレタン樹脂、酸化澱粉、エステル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、スチレン−アクリル樹脂及びその誘導体、スチレン−ブタジエン樹脂ラテックス、アクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、塩化ビニル樹脂エマルジョン、尿素樹脂エマルジョン、アルキッド樹脂エマルジョン及びこれらの誘導体等があげられ、これらの水系バインダー樹脂を単独又は混合して用いることができる。
本発明においては、インク吸収性、発色性および光沢感の性能バランスがよいという点から部分鹸化およびまたは完全鹸化のポリビニルアルコール(その誘導体も含む)をインク受容層に含有することが好ましく、この場合、さらにインクジェット記録した際のインク吸収性、発色性および光沢感を損なわない範囲で前述した他の水系バインダー樹脂を配合することが可能である。
水系バインダー樹脂の含有量としてはインク受容層中に3〜28質量%の割合で含有されることが好ましく、さらには9〜25質量%であることがより好ましい。インク受容層における水系バインダー樹脂の含有量が多いとインク吸収性が低下する傾向にあり、逆に含有量が少ないとインク受容層の強度が低下する傾向にある。
4.インク受容層のその他の添加剤
インク受容層には、その他添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等を適宜配合することもできる。また、インク受容層をキャストコート法で設ける場合、インク受容層用にはキャストドラムからの剥離性を向上することを目的として剥離剤を含有することが出来る。添加する剥離剤の融点は90〜150℃であることが好ましく、特に95〜120℃であることが好ましい。上記の範囲においては剥離剤の融点が鏡面仕上げの金属表面温度とほぼ同等であるため、剥離剤としての能力が最大限に発揮される。剥離剤は上記特性を有していれば特に限定されるものではない。
本発明のインクジェット記録用キャストコート紙は、インク受容層面から測定した20度鏡面光沢度を20%以上とすることで銀塩写真のような光沢感のあるインクジェット記録用キャストコート紙となる。20度鏡面光沢度はJIS−P−8142に準じて測定する。
本発明において、染料インクのみならず、顔料インクを用いたインクジェット記録においても印字濃度が向上する理由は定かではないが、特に顔料インクを用いたインクジェット記録においては、インク受容層の顔料として上記のコロイダルシリカと気相法シリカを含有することで、インク受容層の透明性を高くし、またインク受容層表面に発生すると思われるクラック(亀裂)を小さくすることが可能となり、その結果印字濃度が向上すると考えられる
本発明においてはインク受容層をキャストコート法により支持体上に設ける。キャストコート法は支持体上にインク受容層用塗工液を塗工してインク受容層となる塗工層を設け、湿潤し、可塑状態の塗工層をキャストドラム(鏡面仕上げの面)に押し当て、光沢仕上げする方法である。本発明においては直接法、凝固法、再湿潤法のうちいずれの方法を用いることができるが、高い光沢を得られるという点からは凝固法が、生産性を向上するという点からは再湿潤法が好ましい。
凝固法キャストコート法にてインク受容層を支持体上に設ける場合は、インク受容層用塗工液を支持体上に塗工し、その塗工層が湿潤状態の内に水系バインダー樹脂を凝固(あるいは架橋)する作用を持つ処理液を塗布し、その後加熱した鏡面に圧着し、光沢を付与する。
湿潤状態の塗工層中の水系バインダーを凝固する作用を持つもの、例えば、蟻酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、塩酸、硫酸等のカルシウム、亜鉛、マグネシウム等の各種の塩の溶液が用いられる。例えば、水系バインダー樹脂としてポリビニルアルコールを用いた場合には、ポリビニルアルコールを凝固させる作用を持つ化合物を含有する水溶液であればいずれのものも使用することができるが、特に、ホウ酸とホウ酸塩とを含有する処理液が好ましい。ホウ酸とホウ酸塩を混合して用いることにより、適度な固さの凝固を得ることが容易となり、良好な光沢感を有するインクジェット記録用のキャストコート紙を得ることが出来る。
凝固液を塗布する方法は、塗工層に塗布できる限り特に制限されず、公知の方法(例えば、ロール方式、スプレー方式、カーテン方式等)の中から適宜選択することができる。
また、上記インク受容層容塗工液及び/または凝固液には、必要に応じて剥離剤を添加することができる。剥離剤の融点は90〜150℃であることが好ましく、特に95〜120℃であることが好ましい。上記の温度範囲においては、剥離剤の融点が鏡面仕上げ面の温度とほぼ同等であるため、剥離剤としての能力が最大限に発揮される。剥離剤は上記特性を有していれば特に限定されるものではないが、ポリエチレン系のワックスエマルジョンを用いることが好ましい。
再湿潤法キャストコート法にてインク受容層を支持体上に設ける場合は、インク受容層用塗工液を支持体上に塗工乾燥し、乾燥状態の塗工層に水系バインダ樹脂を可塑化する作用を持つ処理液を塗布し、その後加熱した鏡面に圧着し、光沢を付与する。再湿潤法キャストコート法の場合は、処理液を塗布する際にインク受容層が乾燥状態であるため、鏡面ドラム表面を写し取ることが難しく、表面の微小な凹凸が多くなり光沢感は若干落ちる傾向にあるが、塗工速度を他の方法に比較して高くすることが可能になるため、生産性が向上する。
インク受容層の塗工量は、原紙の表面を覆い、かつ十分なインク吸収性が得られる範囲で任意に調整することができるが、必要に応じて、アンダー層を設けてインクの吸収性を向上させることができる。記録濃度及びインク吸収性を両立させる観点から、片面当たり、固形分換算で5〜30g/mであることが好ましい。さらに好ましい範囲は10g/m〜20g/mである。20g/mを超えると、鏡面ドラムからの剥離性が低下し塗工層が鏡面ドラムに付着するなどの問題を生じる。本発明においては必要に応じて支持体とインク受容層の間にアンダー層を設けても良いし、インク受容層を設ける面とは反対側の支持体上に筆記性、帯電防止性、防汚性、滑り性糖を付与するためのバック層を設けることも可能である。
支持体上にアンダー層、インク受容層を塗工する方法としては、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、ブラッシュコーター、キスコーター、スクイズコーター、カーテンコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコータ等の公知の塗工機を用いた塗工する方法の中から適宜選択して使用することができる。処理液を塗布する方法としてはロール、スプレー、カーテン方式等があげられるが、特に限定されない。
以下に実施例にて本発明をより詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。又、特に断らない限り、以下に記載する「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
<セルロースナノファイバーの製造>
漂白済みの未叩解針葉樹クラフトパルプ(日本製紙(株)製)15g(絶乾)を、TEMPO(Sigma Aldrich社)78mg(0.5mmol)と臭化ナトリウム754mg(7.4mmol)を溶解した水溶液500mlに加え、パルプが均一に分散するまで攪拌した。反応系に次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素5%)50ml添加した後、0.5N塩酸水溶液でpHを10.3に調整し、酸化反応を開始した。反応中は系内のpHは低下するが、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を逐次添加し、pH10を維持するように調整した。2時間反応させた後、遠心操作(6000rpm、30分、20℃)で酸化したパルプを分離し、十分に水洗することで酸化処理したパルプを得た。酸化処理したパルプの2%(w/v)スラリーをミキサーにより12,000rpm、15分処理し、さらにパルプスラリーを超高圧ホモジナイザーにより140MPaの圧力で5回処理したところ、セルロースナノファイバーの透明なゲル状分散液が得られた。得られたセルロースナノファイバーは、濃度1%(w/v)の水分散液におけるB型粘度(60rpm、20℃)が3000mPa・s、カルボキシル基量が1.2mmol/gであった。
(紙支持体の作製)
広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)90部及び針葉樹晒クラフトパルプ(N−BKP)10部からなるカナダ標準濾水度(CSF)350mlのパルプスラリーに対し、填料としてロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(アルバカー5970:SMI社製)を灰分20%となるように添加し、さらに硫酸アルミニウム1.0部、アルキルケテンダイマー(AKD)0.20部、歩留向上剤0.05部を添加した。このスラリーを用いて抄紙機で抄紙し、その際に固形分濃度5%のデンプンと固形分濃度0.2%の表面サイズ剤(AKD)とを含む塗液を、付着量が固形分で1.5g/mとなるように塗布し、170g/mの紙支持体を得た。
[実施例1]
前記の紙支持体にアンダー層として塗工液Aをブレードコーターで片面に塗工量が8g/mとなるように塗工して140℃で送風乾燥した。次いでさらに塗工液Aを塗工した面にロールコーターでインク受容層として塗工液Bを15g/m塗工し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、凝固液Cを用いて、凝固させ、次いでプレスロールを介して加熱された鏡面仕上げ面に圧着して鏡面を写し取り、193g/mのインクジェット記録用キャストコート紙を得た。
・塗工液A:顔料として、比表面積が287m/gの合成シリカ(ファインシールX−37B:株式会社トクヤマ社製の湿式法シリカ)100部にエチレン酢酸ビニル共重合体エマルジョン(AM−3100:昭和高分子株式会社製)30部及びポリビニルアルコール(PVA117:株式会社クラレ社製)5部、カチオン性インク定着剤(ポリフィックス700::昭和高分子株式会社製)5部、サイズ剤(ポリマロン360:荒川化学工業株式会社製)5部を混合して濃度25%の水性塗工液を調製した。
・塗工液B:顔料として、平均二次粒子径が30nmで、二次粒子径/一次粒子径の比が2.2のコロイダルシリカ(クォートロンPL−3:扶桑化学工業社製)を59.5部、比表面積が270m/gの沈降法シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ製の湿式法シリカ)を20部、比表面積が200m/gの気相法シリカ(アエロジル200V:日本アエロジル株式会社製)を20部、上記のセルロースナノファイバーの製造例にて得られたセルロースナノファイバーを0.5重量部、バインダーとして重合度2600のポリビニルアルコール(MA26GP:信越化学株式会社製)を6部、重合度1700のポリビニルアルコール(クラレ617:クラレ株式会社製)6部、離型剤(FL−48C:東邦化学工業社製)を2部、消泡剤(デフォーマー480:サンノプコ株式会社製)0.2部を配合して濃度22%の塗工液を調整した。
・凝固液C:ホウ砂/ホウ酸の配合比が1で、NaおよびHBO換算で濃度を4%とし、離型剤(FL−48C:東邦化学工業社製)0.2%を配合して凝固液を調整した。
[実施例2]
コロイダルシリカ(クォートロンPL−3:扶桑化学工業社製)を59部、セルロースナノファイバーの配合量を1部としたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用キャストコート紙を得た。
[実施例3]
コロイダルシリカ(クォートロンPL−3:扶桑化学工業社製)を57.5部、セルロースナノファイバーの配合量を2.5部としたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用キャストコート紙を得た。
[実施例4]
コロイダルシリカ(クォートロンPL−3:扶桑化学工業社製)を55部、セルロースナノファイバーの配合量を5部としたこと以外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用キャストコート紙を得た。
[実施例5]
填料としてロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(アルバカー5970:SMI社製)を灰分5%となるように原紙を変更した以外は実施例1と同様にして、インクジェット記録用キャストコート紙を得た。
[実施例6]
コロイダルシリカ(クォートロンPL−3:扶桑化学工業社製の商品名の商品名)を53部とし、セルロースナノファイバーを7部とした以外は、実施例1とまったく同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を得た。
[比較例1]
コロイダルシリカ(クォートロンPL−3:扶桑化学工業社製の商品名の商品名)を60部とし、セルロースナノファイバーを配合しなかったこと以外は、実施例1とまったく同様にしてインクジェット記録用キャストコート紙を得た。
実施例、比較例で得られたインクジェット記録媒体について、下記の評価を行った。
<評価方法>
(1)操業性
キャストコーターでの塗工性について、下記の基準で評価した。
○:塗料の流動性が良好で、キャストドラム表面の汚れが無いもの
△:塗料の流動性が若干劣るが、キャストドラム表面の汚れが問題ないもの
×:塗料の動性性が劣り、塗工ムラやキャストドラム表面に塗工層の一部が付着している
(2)光沢度
JIS−Z 8741に準じて、光沢度計(村上色彩技術研究所製、True GLOSS GM−26PRO)を用い、インク受容層表面に対し光入射角20度の白紙光沢度を測定した。
(3)インクジェット記録試験
記録試験は染料インクを用いたインクジェットプリンター(iP−4500:キヤノン株式会社製)を用いて所定のパターンを印字し、下記の基準によって評価した。
a)インク乾燥性(ブリーディング)
赤と緑の混色べた部の境界で滲みを目視で評価した。
◎:色の境界部が明瞭に分かれている
○:色の境界部で、若干滲みがあるが実用上問題なし
△:色の境界部で、若干滲みがある
×:色の境界部で、滲みが大きい
b)鮮やかさ
記録画像部の鮮やかさを目視で評価した。
◎:非常に鮮やか
○:鮮やか
△:若干鮮やかさが劣る
×:鮮やかさが劣る
得られた結果を表1に示す。
Figure 2011073368
表1に示すようにインク受容層にセルロースナノファイバーを含有することにより、インク吸収性が良好で、画像部の鮮やかさに優れたインクジェット記録用キャストコート紙を製造することが出来る。なお、実施例2、3のように最良のセルロースナノファイバーの添加量では操業性も良好で鮮やかさも優れていた。実施例4のようにセルロースナノファイバーの添加量を増加すると塗料の粘度が上昇するので、操業性が若干低下した。また、実施例6ようにセルロースナノファイバーの添加量が多すぎた場合には塗料の粘度が高くなりすぎて、操業性が劣り、塗工ムラが著しくなり光沢度、インク乾燥性、鮮やかさが低下した。支持体の填料を少なくした実施例5ではやや光沢度が低くなったが、インク乾燥性、鮮やかさは良好であった。

Claims (3)

  1. 支持体の少なくとも片面に、顔料及びバインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録用キャストコート紙であって、前記インク受容層中にセルロースナノファイバー及び顔料としてコロイダルシリカを含有し、かつ前記インク受容層面の20度鏡面光沢度が20%以上であることを特徴とするインクジェット記録用キャストコート紙。
  2. 前記インク受容層におけるセルロースナノファイバーの含有量が、顔料100重量部に対して0.5〜5重量部である請求項1記載のインクジェット記録用キャストコート紙。
  3. 前記セルロースナノファイバーが、
    (1)N−オキシル化合物、及び
    (2)臭化物、ヨウ化物及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物の存在下で、セルロース系原料を酸化剤で酸化されたセルロースを調製する工程、及び該酸化されたセルロースを湿式微粒化処理してナノファイバー化させる工程を含む方法により得られる、請求項1〜2のいずれかに記載のインクジェット記録用キャストコート紙。
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