JPH1180735A - 液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents

液晶組成物および液晶表示素子

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JPH1180735A
JPH1180735A JP9213063A JP21306397A JPH1180735A JP H1180735 A JPH1180735 A JP H1180735A JP 9213063 A JP9213063 A JP 9213063A JP 21306397 A JP21306397 A JP 21306397A JP H1180735 A JPH1180735 A JP H1180735A
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alkoxyalkyl
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Masaharu Kaneko
雅晴 金子
Masami Kadowaki
雅美 門脇
Hideki Sato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯情報端末などに好適な、耐光安定性に優
れたゲストホスト型液晶組成物と、これを用いた液晶表
示素子を提供する。 【解決手段】 (A)群(アゾ系色素化合物1)、
(B)群(アゾ系色素化合物2)、(C)群(アントラ
キノン系色素化合物1)および(D)群(アントラキノ
ン系色素化合物2)の各群で示される二色性色素を、各
群から少なくとも1種ずつ含むことを特徴とする、ゲス
トホスト型液晶組成物と、これを用いた液晶表示素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示素子等に用い
られる液晶表示素子に使用する液晶組成物およびこれら
液晶組成物を用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタなどを用いたアクティ
ブマトリックス駆動による液晶表示素子において、液晶
材料はフレーム周波数間の蓄積電荷を保持しなければな
らない。そのため液晶材料にはフレーム周波数間の蓄積
電荷の保持能力の高い、すなわち電圧保持率の高い材料
を用いることが必須となっている。これら液晶表示装置
はバックライトを用いる透過型素子がその大半を占めて
いる。しかし近年開発が盛んな携帯情報端末(PDA)
は限られたバッテリーで長時間駆動をする必要があり、
部材には消費電力の少ないものが求められている。表示
素子においては低消費電力型のバックライトを用いない
反射型素子が好適であり、その中でも二色性色素を用い
たゲストホスト液晶組成物が光の利用効率が高いことか
ら有力である。
【0003】これらの液晶材料においては、従来のシア
ノ基を含む液晶材料の代りに、通常イオン性不純物を含
みにくい、フッ素原子、トリフルオロメチル基などのフ
ルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基などのフルオ
ロメトキシ基等のフッ素原子を含む置換基をもつフッ素
系液晶材料を用いることが行なわれてきた。しかしなが
らこれらの液晶材料に二色性色素を添加すると、しばし
ばホスト液晶のもつ電圧保持特性を大きく損い、特にキ
セノンランプ等を光源とする光照射試験後の電圧保持率
の低下が大きいという問題があり、このことによりゲス
トホスト液晶組成物を用いたアクティブマトリックス駆
動液晶表示素子の実用化は困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の難点
のない、特に光照射後においても電圧保持率の高いカラ
ー液晶組成物および液晶表示素子を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは光照射によ
りゲストホスト液晶組成物の電圧保持率が低下するとい
う問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の分子構造
を有する二色性色素と液晶材料とを組み合わせることに
より、ゲストホスト液晶組成物の電圧保持率が、キセノ
ンランプ等を光源とする光照射試験の前後においても良
好であるということを見出し、本発明に至ったものであ
る。
【0006】すなわち本発明はホスト液晶並びに下記の
(A)群、(B)群、(C)群および(D)群で示され
る二色性色素を各々の群から少なくとも一種ずつ含むこ
とを特徴とする液晶組成物およびこれら液晶組成物を少
なくとも一方が透明な電極基板間に挟持することを特徴
とした液晶表示素子に存する。 (A)群 下記一般式[I]で表わされるアゾ系二色性色素。
【0007】
【化6】
【0008】(式中、R1 、R2 はそれぞれ独立に水素
原子;炭素数1〜10のアルキル基もしくはアルコキシ
基;炭素数2〜12のアルコキシアルキル基;ハロゲン
原子;あるいはこれらのアルキル基、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子又はアルコキシアルキル基で置換されていて
もよいシクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基もし
くはシクロヘキシルメチル基を表わす。) (B)群 下記一般式[II]で表わされるアゾ系二色性色素。
【0009】
【化7】
【0010】(式中、nは0または1を示し、R3 は水
素原子;炭素数1〜10のアルキル基、アルコキシ基;
炭素数2〜12のアルコキシアルキル基;ハロゲン原
子;またはこれらのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子もしくはアルコキシアルキル基で置換されていて
もよいシクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基ある
いはシクロヘキシルメチル基を表わし、R4 、R5 はそ
れぞれ独立に水素原子;炭素数1〜10のアルキル基ま
たはアルコキシ基あるいはフッ素原子で置換されたハロ
ゲン化アルキル基;炭素数2〜12のアルコキシアルキ
ル基;炭素数2〜12のハロゲン化アルコキシアルキル
基;ハロゲン原子;アルキル基、アルコキシアルキル
基、アルコキシ基もしくはハロゲン原子で置換されてい
てもよいシクロヘキシルメチル基またはベンジル基を表
わす。) (C)群 下記一般式[III ]で表わされるアントラキノン系二色
性色素。
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R6 およびR7 はそれぞれ水素原
子;ハロゲン原子;炭素数1〜10のアルキル基あるい
はアルコキシ基;炭素数2〜12のアルコキシアルキル
基;もしくはこれらのハロゲン原子、アルキル基、アル
コキシ基もしくはアルコキシアルキル基を有しても良い
シクロヘキシル基あるいはフェニル基を示す。) (D)群 下記一般式[IV]で表わされるアントラキノン系二色性
色素。
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R8 、R9 はそれぞれ水素原子;
ハロゲン原子;炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のア
ルキル基あるいはアルコキシ基;炭素数2〜12の直鎖
状又は分岐状のアルコキシアルキル基;もしくはこれら
のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基もしくはア
ルコキシアルキル基を有しても良いシクロヘキシル基あ
るいはフェニル基を示し、
【0015】
【化10】
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の液晶組成物はブラック、
ダークブルー、ブラウン等の色相を有するものであり、
本発明で用いられる色素は上記のような各群で示されて
いる二色性色素の組み合わせにより効果を奏するもの
で、各群の色素はそれぞれ公知である。前記一般式
[I]で示される色素は例えば特開昭58−13876
7号公報に、一般式[III ]で示される色素は例えば特
開昭59−179561号公報に、一般式[IV]で示さ
れる色素は例えば特開昭59−4650号公報に各々記
載されている。また、前記一般式[II]で示される色素
は特開昭63−301850号公報等に記載されている
ほか、日本感光色素(株)により市販されてもいる。
【0017】次に、このような本発明で用いられる色素
について詳細に説明する。すなわち、前記一般式[I]
におけるR1 、R2 としてはそれぞれ独立に通常水素原
子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基などのアルキル基;メトキシメチル基、ブ
トキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基
等のアルコキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペ
ントキシ基、オクトキシ基等のアルコキシ基;フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;アルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしくはアルコキシア
ルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシル基、フ
ェニル基、ベンジル基あるいはシクロヘキシルメチル基
を示し、好ましくは水素原子;アルキル基;アルコキシ
アルキル基;アルコキシ基、更に好ましくは、水素原
子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基である。
【0018】前記一般式[II]におけるR3 としては水
素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペ
ントキシ基、オクトキシ基等の炭素数1〜10のアルコ
キシ基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキ
シプロピル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基等
の炭素数2〜12のアルコキシアルキル基;フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;またはこれ
らのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしくは
アルコキシアルキル基で置換されていてもよいシクロヘ
キシル基、フェニル基、ベンジル基あるいはシクロヘキ
シルメチル基を表わし、R4 、R5はそれぞれ独立に水
素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペ
ントキシ基、オクトキシ基等のアルコキシ基;ノナフル
オロヘキシル基、ペンタフルオロメチル基等のフッ素原
子で置換された炭素数1〜10のハロゲン化アルキル
基;メトキシメチル基、ブトキシメチル基、メトキシプ
ロピル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基等の炭
素数2〜12のアルコキシアルキル基;ペンタフルオロ
エトキシエチル等のフッ素原子で置換されたハロゲン化
アルコキシアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原
子等のハロゲン原子;アルキル基、アルコキシアルキル
基、アルコキシ基もしくはハロゲン原子で置換されてい
てもよいシクロヘキシルメチル基またはベンジル基を表
わす。)
【0019】前記一般式[III ]におけるR6 、R7
しては、それぞれ、水素原子;メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜
10のアルキル基;メトキシメチル基、ブトキシメチル
基、メトキシプロピル基、エトキシエチル基、ブトキシ
エチル基等の炭素数2〜12のアルコキシアルキル基;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
ペントキシ基、オクトキシ基等の炭素数1〜10のアル
コキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲ
ン原子;これらのハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基またはアルコキシアルキル基で置換されてもよいシ
クロヘキシル基あるいはフェニル基を示す。
【0020】前記一般式[IV]におけるR8 およびR9
としては、それぞれ、水素原子;メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1
〜10のアルキル基;メトキシメチル基、ブトキシメチ
ル基、メトキシプロピル基、エトキシエチル基、ブトキ
シエチル基等の炭素数2〜12のアルコキシアルキル
基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ペントキシ基、オクトキシ基等の炭素数1〜10の
アルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハ
ロゲン原子;これらのハロゲン原子、アルキル基、アル
コキシ基またはアルコキシアルキル基で置換されてもよ
いシクロヘキシル基あるいはフェニル基を示す。
【0021】
【化11】
【0022】本発明で使用できる色素の例を下記の表−
1にまとめて示すが、本発明の要旨を越えない限りこれ
らに限定されるものではない。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】本発明に用いる二色性色素は上述の通りで
あるが、特に後述する置換基を持つものがより好まし
い。すなわち、前記一般式[I]におけるR1 、R2
してはそれぞれ独立に水素原子;メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1
〜10のアルキル基である。
【0026】前記一般式[II]におけるR4 、R3 、R
5 としてはそれぞれ独立に水素原子;メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素
数1〜10のアルキル基である。前記一般式[III ]に
おけるR6 、R7 としてはメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜1
0のアルキル基が挙げられる。前記一般式[IV]におけ
るR8 およびR9 としてはメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜1
0のアルキル基で置換されたフェニル基があげられる。
【0027】
【化12】
【0028】の場合、R8 はメチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜1
0のアルキル基が好ましく、
【0029】
【化13】
【0030】の場合、R8 はメチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜1
0のアルキル基で置換されたシクロヘキシル基が好まし
い。また、前記一般式[II]のnが1である場合にはR
4 、もしくはR5 の置換基がハロゲン化アルキル基であ
ることが耐光性などの安定性の点から更に望ましい。
【0031】本発明に用いる液晶材料としては特に限定
されないが、特に好ましいものとして下記に構造式で示
されるような各種液晶化合物を混合したフッ素原子、ト
リフルオロメチル基などのフルオロメチル基、トリフル
オロメトキシ基などのフルオロメトキシ基等のフッ素原
子を含む置換基をもつ液晶化合物を主成分とするフッ素
系液晶材料組成物が挙げられる。
【0032】
【化14】
【0033】(式中、R′、X′はそれぞれ独立してア
ルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アル
キルフェニル基、アルコキシアルキルフェニル基、アル
コキシフェニル基、アルキルシクロヘキシル基、アルコ
キシアルキルシクロヘキシル基、アルコキシシクロヘキ
シル基、アルキルシクロヘキシルフェニル基、ハロゲン
原子、トリフルオロメチル基などのフルオロメチル基、
トリフルオロメトキシ基などのフルオロメトキシ基、ア
ルキルフェニルアルキル基、アルコキシアルキルフェニ
ルアルキル基、アルキルシクロヘキシルアルキル基、ア
ルコキシシクロヘキシルアルキル基、アルコキシフェニ
ルアルキル基、アルキルシクロヘキシルフェニルアルキ
ル基を示し、さらに上記各基のアルキル鎖、アルコキシ
鎖中に光学活性中心を有しても良い。又、R′、X′中
のフェニル基又はフェノキシ基は、フッ素原子、塩素原
子などのハロゲン原子でさらに置換されていても良い。
また、各式中のフェニル基は1個または2個のフッ素原
子、塩素原子等のハロゲン原子でさらに置換されていて
も良い。)
【0034】上記の液晶化合物は主として誘電異方性が
正であるが、誘電異方性が負の公知の液晶も、誘電異方
性が正の液晶と混合して、全体として正の液晶材料にし
て用いることができる。更に上記の液晶化合物はコレス
テリルノナノエートのような光学活性物質、紫外線吸収
剤、酸化防止剤などの添加物を含有しても良い。本発明
の液晶組成物は、前記(A)群、(B)群、(C)群お
よび(D)群の各々の群から選ばれる少なくとも一種ず
つの色素を、上記の液晶化合物に公知の方法に従って溶
解させることにより、容易に調整することができる。
【0035】(A)群、(B)群、(C)群および
(D)群で表わされる各色素群の使用量は、得ようとす
る色相によって適時選択されるが、ブラック、ブラウ
ン、ダークブルー等の色相を有する組成物を得るために
は、ホスト液晶材料に対して(A)群色素0.01〜
1.8重量%、(B)群色素0.01〜1.3重量%、
(C)群色素0.03〜4.2重量%、(D)群色素
0.05〜7.7重量%使用することが好ましく、二色
性色素の全使用量はホスト液晶材料に対して0.1〜1
5重量%、好ましくは0.5〜8重量%である。
【0036】このように調整された液晶組成物を、少な
くとも一方が透明な1対の電極基板間に挟持させること
により、例えば、「液晶デバイスハンドブック、日本学
術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社発行、第3
15頁から第329頁」等に記載されているHeilm
eier型ゲストホスト、相転移型ゲストホストや「液
晶デバイスハンドブック、日本学術振興会第142委員
会編、日刊工業新聞社発行、第367頁から第370
頁」等に記載されている高分子分散型ゲストホストなど
のゲストホスト効果を応用した各種表示素子を構成する
ことができる。
【0037】このように、本発明では液晶表示素子のモ
ードは種々のものが使用可能であるが、ネマチック液晶
組成物中に光学活性物質を加えることにより得られる相
転移モードでは、通常用いられる偏光板が不要となる為
表示が明るく、反射型液晶表示素子として特に好まし
い。本発明の液晶表示素子の一例として、図1および図
2にアクティブ駆動方式の相転移モードゲストホスト型
液晶表示素子の略示的断面図を示す。図1は液晶表示素
子の電圧無印加状態を表わし、図2は電圧印加状態を表
わす。図中、1は入射光、2は透明ガラス板、3は透明
電極、4はアクティブ素子、5は配向膜、6は液晶化合
物、7は二色性色素を示す。
【0038】電圧無印加時(図1)では、液晶化合物6
はコレステリック相を示す。二色性色素7も液晶化合物
6と共にコレステリック構造を示すので、入射光1は自
然光であっても、偏光板を用いることなく色素7に吸収
される。電圧を印加すると(図2)、液晶化合物6と二
色性色素7は電界方向に配列するため、光は透過する。
このように、液晶表示素子では電界の有無によって、光
の透過、吸収を制御することができる。
【0039】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、その要旨を越えない限り以下に限定されるもので
はない。 実施例1 下記の二色性色素を、商品名ZLI−4792(E.M
ERCK社製)として市販されているフッ素系化合物を
主成分とする液晶混合物100gに溶解させて液晶組成
物−Iを調製した。
【0040】
【表3】色素 [I−2] 0.58g [II−1] 0.42g [III −2] 1.41g [IV−1] 2.40g
【0041】この液晶組成物−Iをポリイミド系樹脂を
塗布硬化後、ラビングしてホモジニアス配向処理された
透明電極付きガラス板からなり、その配向処理面を対向
させるように構成されたギャップ6μmのセルに封入し
液晶表示素子を作成した。このセルを25℃下で電圧5
V、ON時間60μsec、フレーム周波数30Hzま
たは3Hzのパルス信号を印加し電圧保持率を測定した
(フレーム周波数が30Hzの場合、保持時間は16.
7msecに、フレーム周波数が3Hzの場合、保持時
間は167msecになる)。更に、このセルの表面に
透過限界波長が400nmであるトリアセチルセルロー
ス製シャープカットフィルターを配し、キセノンフェー
ドメーターによる光照射試験(照射強度320W/
2 )を行った後に電圧保持率を測定した。測定結果を
表−2に示す。
【0042】実施例2 下記の二色性色素を、商品名ZLI−4792(E.M
ERCK社製)として市販されているフッ素系化合物を
主成分とする液晶混合物100gに溶解させて液晶組成
物−IIを調製した。
【0043】
【表4】色素 [I−1] 0.30g [I−2] 0.29g [II−1] 0.42g [III −1] 0.47g [III −2] 0.48g [III −3] 0.43g [IV−1] 1.20g [IV−2] 1.32g
【0044】この液晶組成物−IIを用いて実施例1と同
様な方法により液晶表示素子を作製し、実施例1と同様
な方法により光照射試験前後の電圧保持率を測定した。
結果を表−2に示す。
【0045】比較例1 商品名ZLI−4792(E.MERCK社製)として
市販されているフッ素系化合物を主成分とする液晶混合
物100gに、特開平6−234975に記載の下記の
二色性色素を溶解させて液晶組成物−III を調製した。
【0046】
【表5】
【0047】
【化15】
【0048】この液晶組成物−III を用いて実施例と同
様な方法により液晶表示素子を作製し、実施例1と同様
な方法により光照射試験前後の電圧保持率を測定した。
結果を表−2に示す。実施例1、実施例2と比較して光
照射試験後に低い値を示し、保持時間を長くすることに
より実施例と比較例の差が顕著になった。 実施例3 下記の二色性色素を、商品名ZLI−4792(E.M
ERCK社製)として市販されているフッ素系化合物を
主成分とする液晶混合物100gに溶解させて液晶組成
物−IVを調製した。
【0049】
【表6】色素 [I−1] 0.42g [I−2] 0.40g [II−6] 0.76g [III −1] 0.38g [III −2] 0.39g [IV−1] 1.28g [IV−2] 1.40g
【0050】この液晶組成物−IVをポリイミド系樹脂を
塗布硬化後、ラビングしてホモジニアス配向処理された
透明電極付きガラス板からなり、その配向処理面を対向
させるように構成されたギャップ6μmのセルに封入し
液晶表示素子を作成した。このセルを25℃下で電圧5
V、ON時間60μsec、フレーム周波数3Hzのパ
ルス信号を印加し電圧保持率を測定した(保持時間は1
67msec)。更に、このセルの表面に透過限界波長
が400nmであるトリアセチルセルロース製シャープ
カットフィルターを配し、キセノンフェードメーターに
よる光照射試験(照射強度320W/m2 )を行った後
に電圧保持率を測定した。測定結果を表−3に示す。
【0051】実施例4 下記の二色性色素を、商品名ZLI−4792(E.M
ERCK社製)として市販されているフッ素系化合物を
主成分とする液晶混合物100gに溶解させて液晶組成
物−Vを調製した。
【0052】
【表7】色素 [I−1] 0.45g [I−2] 0.43g [II−6] 0.70g [III −1] 0.33g [III −2] 0.33g [IV−1] 1.40g [IV−2] 1.54g
【0053】この液晶組成物−Vを用いて実施例3と同
様な方法により液晶表示素子を作製し、実施例3と同様
な方法により光照射試験前後の電圧保持率を測定した。
結果を表−3に示す。
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】
【発明の効果】以上述べたように本発明によって、耐光
安定性の優れたゲストホスト組成物によるアクティブマ
トリックス液晶表示素子が可能となり、耐光性の改善さ
れた表示を得ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるゲストホスト型液晶素子の電圧
無印加状態の略示的断面図を表わす。
【図2】本発明に係わるゲストホスト型液晶素子の電圧
印加状態の略示的断面図を表わす。
【符号の説明】
1 入射光 2 透明ガラス板 3 透明電極 4 アクティブ素子 5 配向膜 6 液晶化合物 7 二色性色素

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二色性色素およびホスト液晶から成るゲ
    ストホスト型液晶組成物において、下記(A)群、
    (B)群、(C)群および(D)群で示される二色性色
    素を各々の群から少なくとも一種ずつ含むことを特徴と
    するゲストホスト型液晶組成物。 (A)群 下記一般式[I]で表わされるアゾ系二色性色素。 【化1】 (式中、R1 、R2 はそれぞれ独立に水素原子;炭素数
    1〜10のアルキル基もしくはアルコキシ基;炭素数2
    〜12のアルコキシアルキル基;ハロゲン原子;あるい
    はこれらのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又
    はアルコキシアルキル基で置換されていてもよいシクロ
    ヘキシル基、フェニル基、ベンジル基もしくはシクロヘ
    キシルメチル基を表わす。) (B)群 下記一般式[II]で表わされるアゾ系二色性色素。 【化2】 (式中、nは0または1を示し、R3 は水素原子;炭素
    数1〜10のアルキル基、アルコキシ基;炭素数2〜1
    2のアルコキシアルキル基;ハロゲン原子;またはこれ
    らのアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子もしくは
    アルコキシアルキル基で置換されていてもよいシクロヘ
    キシル基、フェニル基、ベンジル基あるいはシクロヘキ
    シルメチル基を表わし、R4 、R5 はそれぞれ独立に水
    素原子;炭素数1〜10のアルキル基またはアルコキシ
    基あるいはフッ素原子で置換されたハロゲン化アルキル
    基;炭素数2〜12のアルコキシアルキル基;炭素数2
    〜12のハロゲン化アルコキシアルキル基;ハロゲン原
    子;アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基
    もしくはハロゲン原子で置換されていてもよいシクロヘ
    キシルメチル基またはベンジル基を表わす。) (C)群 下記一般式[III ]で表わされるアントラキノン系二色
    性色素。 【化3】 (式中、R6 およびR7 はそれぞれ水素原子;ハロゲン
    原子;炭素数1〜10のアルキル基あるいはアルコキシ
    基;炭素数2〜12のアルコキシアルキル基;もしくは
    これらのハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基もし
    くはアルコキシアルキル基を有しても良いシクロヘキシ
    ル基あるいはフェニル基を示す。) (D)群 下記一般式[IV]で表わされるアントラキノン系二色性
    色素。 【化4】 (式中、R8 、R9 はそれぞれ水素原子;ハロゲン原
    子;炭素数1〜10のアルキル基あるいはアルコキシ
    基;炭素数2〜12のアルコキシアルキル基;もしくは
    これらのハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基もし
    くはアルコキシアルキル基を有しても良いシクロヘキシ
    ル基あるいはフェニル基を示し、 【化5】
  2. 【請求項2】 前記一般式[II]において、nが0であ
    る色素を少なくとも1種含むことを特徴とする請求項1
    記載のゲストホスト型液晶組成物。
  3. 【請求項3】 前記一般式[II]において、nが1であ
    る色素を少なくとも1種含むことを特徴とする請求項2
    記載のゲストホスト型液晶組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載のゲストホ
    スト型液晶組成物において、フッ素系液晶材料をホスト
    液晶として用いることを特徴とするアクティブ駆動用液
    晶組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項5に記載のゲスト
    ホスト型液晶組成物を少なくとも一方が透明な1対の電
    極基板間に挟持したことを特徴とする液晶表示素子。
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