JPH1180072A - 高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法 - Google Patents
高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法Info
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- JPH1180072A JPH1180072A JP25597097A JP25597097A JPH1180072A JP H1180072 A JPH1180072 A JP H1180072A JP 25597097 A JP25597097 A JP 25597097A JP 25597097 A JP25597097 A JP 25597097A JP H1180072 A JPH1180072 A JP H1180072A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高純度の低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシ
ルアミンを得ることができる低級飽和脂肪族カルボン酸
ヒドロキシルアミンの製造方法を提供する。 【解決手段】反応系を40℃以下に保ちながら、撹拌下
にヒドロキシルアミン水溶液と低級飽和脂肪族カルボン
酸水溶液とを徐々に反応させる。
ルアミンを得ることができる低級飽和脂肪族カルボン酸
ヒドロキシルアミンの製造方法を提供する。 【解決手段】反応系を40℃以下に保ちながら、撹拌下
にヒドロキシルアミン水溶液と低級飽和脂肪族カルボン
酸水溶液とを徐々に反応させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高純度低級飽和脂肪
族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法に関する。
広義に還元剤として、具体的には例えば防錆剤として、
低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンが使用さ
れる。その性質上、低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキ
シルアミンにはそれが高純度のものであることが要求さ
れるのはいうまでもない。本発明はかかる要求に応える
高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの
製造方法に関する。
族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法に関する。
広義に還元剤として、具体的には例えば防錆剤として、
低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンが使用さ
れる。その性質上、低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキ
シルアミンにはそれが高純度のものであることが要求さ
れるのはいうまでもない。本発明はかかる要求に応える
高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロ
キシルアミンの製造方法として、硫酸ヒドロキシルアミ
ン水溶液或は塩酸ヒドロキシルアミン水溶液に当量の低
級飽和脂肪族カルボン酸水溶液を加えて反応させ、遊離
した硫酸或は塩酸をアンモニア水で中和することが行な
われている。ところが、この従来法には、反応系に中和
による多量の硫酸アンモン或は塩化アンモンが副生する
ため、生成した低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシル
アミンの純度が低いという欠点がある。
キシルアミンの製造方法として、硫酸ヒドロキシルアミ
ン水溶液或は塩酸ヒドロキシルアミン水溶液に当量の低
級飽和脂肪族カルボン酸水溶液を加えて反応させ、遊離
した硫酸或は塩酸をアンモニア水で中和することが行な
われている。ところが、この従来法には、反応系に中和
による多量の硫酸アンモン或は塩化アンモンが副生する
ため、生成した低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシル
アミンの純度が低いという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来法では、得られる低級飽和脂肪族カル
ボン酸ヒドロキシルアミンの純度が低いという点であ
る。
する課題は、従来法では、得られる低級飽和脂肪族カル
ボン酸ヒドロキシルアミンの純度が低いという点であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく研究した結果、反応系を低温下
に保ちながら、撹拌下にヒドロキシルアミン水溶液と低
級飽和脂肪族カルボン酸水溶液とを徐々に反応させるこ
とが正しく好適であることを見出した。
上記課題を解決するべく研究した結果、反応系を低温下
に保ちながら、撹拌下にヒドロキシルアミン水溶液と低
級飽和脂肪族カルボン酸水溶液とを徐々に反応させるこ
とが正しく好適であることを見出した。
【0005】すなわち本発明は、反応系を40℃以下に
保ちながら、撹拌下でヒドロキシルアミン水溶液に低級
飽和脂肪族カルボン酸水溶液を徐加して反応させること
を特徴とする高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキ
シルアミンの製造方法に係る。また本発明は、反応系を
40℃以下に保ちながら、撹拌下で低級飽和脂肪族カル
ボン酸水溶液にヒドロキシルアミン水溶液を徐加して反
応させることを特徴とする高純度低級飽和脂肪族カルボ
ン酸ヒドロキシルアミンの製造方法に係る。
保ちながら、撹拌下でヒドロキシルアミン水溶液に低級
飽和脂肪族カルボン酸水溶液を徐加して反応させること
を特徴とする高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキ
シルアミンの製造方法に係る。また本発明は、反応系を
40℃以下に保ちながら、撹拌下で低級飽和脂肪族カル
ボン酸水溶液にヒドロキシルアミン水溶液を徐加して反
応させることを特徴とする高純度低級飽和脂肪族カルボ
ン酸ヒドロキシルアミンの製造方法に係る。
【0006】本発明では、ヒドロキシルアミン水溶液と
低級飽和脂肪族カルボン酸水溶液とを用いて、撹拌下で
双方を徐々に反応させる。用いる低級飽和脂肪族カルボ
ン酸は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蓚酸等の水
溶性を有する低級飽和脂肪族カルボン酸である。双方を
徐々に反応させる場合、ヒドロキシルアミン水溶液に低
級飽和脂肪族カルボン酸水溶液を徐加してもよいし、或
は低級飽和脂肪族カルボン酸水溶液にヒドロキシルアミ
ン水溶液を徐加してもよい。反応終点はpHメータで検
知し、通常は反応系のpHが5.5±1.0、好ましく
は6.0になるまで、一方の水溶液に他方の水溶液を徐
加する。低級飽和脂肪族カルボン酸水溶液として例えば
蓚酸水溶液を用いる場合には、双方の反応により反応系
に蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶が生成するので、これ
を濾過或は遠心分離により該反応系から分離する。
低級飽和脂肪族カルボン酸水溶液とを用いて、撹拌下で
双方を徐々に反応させる。用いる低級飽和脂肪族カルボ
ン酸は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蓚酸等の水
溶性を有する低級飽和脂肪族カルボン酸である。双方を
徐々に反応させる場合、ヒドロキシルアミン水溶液に低
級飽和脂肪族カルボン酸水溶液を徐加してもよいし、或
は低級飽和脂肪族カルボン酸水溶液にヒドロキシルアミ
ン水溶液を徐加してもよい。反応終点はpHメータで検
知し、通常は反応系のpHが5.5±1.0、好ましく
は6.0になるまで、一方の水溶液に他方の水溶液を徐
加する。低級飽和脂肪族カルボン酸水溶液として例えば
蓚酸水溶液を用いる場合には、双方の反応により反応系
に蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶が生成するので、これ
を濾過或は遠心分離により該反応系から分離する。
【0007】反応系は双方の反応の当初から終了までそ
の温度を40℃以下、好ましくは20℃以下、更に好ま
しくは10℃以下に保つことが肝要であり、この温度は
生成した例えば蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を該反応
系から分離する場合においてその分離終了まで保つのが
好ましい。双方の反応熱により原料であるヒドロキシル
アミンや生成した低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシ
ルアミンが分解するのを防止するためである。
の温度を40℃以下、好ましくは20℃以下、更に好ま
しくは10℃以下に保つことが肝要であり、この温度は
生成した例えば蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を該反応
系から分離する場合においてその分離終了まで保つのが
好ましい。双方の反応熱により原料であるヒドロキシル
アミンや生成した低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシ
ルアミンが分解するのを防止するためである。
【0008】例えば蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を反
応系から分離する場合において、反応終了直後に生成し
た蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を該反応系から分離す
ることもできるが、中和後もしばらくの間は反応系の撹
拌を続け、更に静置して、蓚酸ヒドロキシルアミンの結
晶を熟成により成長させてから分離するのが好ましい。
蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を分離し易くすると共
に、収率を上げるためである。
応系から分離する場合において、反応終了直後に生成し
た蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を該反応系から分離す
ることもできるが、中和後もしばらくの間は反応系の撹
拌を続け、更に静置して、蓚酸ヒドロキシルアミンの結
晶を熟成により成長させてから分離するのが好ましい。
蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を分離し易くすると共
に、収率を上げるためである。
【0009】蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を分離した
後の反応液は、反応に関与しなかった微量のヒドロキシ
ルアミン或は蓚酸が含まれるだけであるので、これは例
えば一般的な活性汚泥法で処理することができ、その処
分が簡単である。かかる反応液は次回の反応に際してヒ
ドロキシルアミンの水溶液或は蓚酸の水溶液を調製する
際の水の代わりとして使用することができ、この場合に
は蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を分離した後の反応液
を繰り返して使用することとなるため、そもそも処分対
象となる反応液それ自体の量を著しく低減できる。
後の反応液は、反応に関与しなかった微量のヒドロキシ
ルアミン或は蓚酸が含まれるだけであるので、これは例
えば一般的な活性汚泥法で処理することができ、その処
分が簡単である。かかる反応液は次回の反応に際してヒ
ドロキシルアミンの水溶液或は蓚酸の水溶液を調製する
際の水の代わりとして使用することができ、この場合に
は蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を分離した後の反応液
を繰り返して使用することとなるため、そもそも処分対
象となる反応液それ自体の量を著しく低減できる。
【0010】本発明によると、従来法のように多量の硫
酸アンモン或は塩化アンモンが副生することはないの
で、高純度の低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルア
ミンを得ることができる。
酸アンモン或は塩化アンモンが副生することはないの
で、高純度の低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルア
ミンを得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態としては下記の
1)〜6)が挙げられる。 1)撹拌機、冷却ジャケット及びpHメータを取付けた
ガラス製容器に、50%(重量%、以下同じ)ヒドロキ
シルアミン水溶液42.2gを入れ、液温を10〜15
℃に保ちながら、撹拌下に反応液のpHが6.0となる
まで、蓚酸2水和物40.0gをイオン交換水200g
に溶解しておいた蓚酸水溶液を1時間かけて徐々に滴下
し、滴下終了後も1時間撹拌を続け、更に12時間静置
した後、成長した蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶をヌッ
チェで反応液から濾別する方法。
1)〜6)が挙げられる。 1)撹拌機、冷却ジャケット及びpHメータを取付けた
ガラス製容器に、50%(重量%、以下同じ)ヒドロキ
シルアミン水溶液42.2gを入れ、液温を10〜15
℃に保ちながら、撹拌下に反応液のpHが6.0となる
まで、蓚酸2水和物40.0gをイオン交換水200g
に溶解しておいた蓚酸水溶液を1時間かけて徐々に滴下
し、滴下終了後も1時間撹拌を続け、更に12時間静置
した後、成長した蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶をヌッ
チェで反応液から濾別する方法。
【0012】2)イオン交換水の代わりに、上記1)で
蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を濾別した後の反応液
(濾液)を用いる以外は、上記1)と同様にして、成長
した蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶をヌッチェで反応液
から濾別する方法。
蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を濾別した後の反応液
(濾液)を用いる以外は、上記1)と同様にして、成長
した蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶をヌッチェで反応液
から濾別する方法。
【0013】3)撹拌機、冷却ジャケット及びpHメー
タを取付けたガラス製容器に、蓚酸2水和物44.6g
をイオン交換水320gに溶解しておいた蓚酸水溶液を
入れ、液温を10〜15℃に保ちながら、撹拌下に反応
液のpHが6.0となるまで50%ヒドロキシルアミン
水溶液を1時間かけて徐々に滴下し、滴下終了後も1時
間撹拌を続け、更に12時間静置した後、成長した蓚酸
ヒドロキシルアミンの結晶をヌッチェで反応液から濾別
する方法。
タを取付けたガラス製容器に、蓚酸2水和物44.6g
をイオン交換水320gに溶解しておいた蓚酸水溶液を
入れ、液温を10〜15℃に保ちながら、撹拌下に反応
液のpHが6.0となるまで50%ヒドロキシルアミン
水溶液を1時間かけて徐々に滴下し、滴下終了後も1時
間撹拌を続け、更に12時間静置した後、成長した蓚酸
ヒドロキシルアミンの結晶をヌッチェで反応液から濾別
する方法。
【0014】4)イオン交換水の代わりに、上記3)で
蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を濾別した後の反応液
(濾液)を用いる以外は、上記3)と同様にして、成長
した蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶をヌッチェで反応液
から濾別する方法。
蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を濾別した後の反応液
(濾液)を用いる以外は、上記3)と同様にして、成長
した蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶をヌッチェで反応液
から濾別する方法。
【0015】5)撹拌機、冷却ジャケット及びpHメー
タを取付けたガラス製容器に、85%蟻酸81gをイオ
ン交換水210gに溶解しておいた蟻酸水溶液を入れ、
液温を10〜15℃に保ちながら、撹拌下に反応液のp
Hが5.1となるまで50%ヒドロキシルアミン水溶液
を1時間かけて徐々に滴下し、蟻酸ヒドロキシルアミン
の水溶液を得る方法。
タを取付けたガラス製容器に、85%蟻酸81gをイオ
ン交換水210gに溶解しておいた蟻酸水溶液を入れ、
液温を10〜15℃に保ちながら、撹拌下に反応液のp
Hが5.1となるまで50%ヒドロキシルアミン水溶液
を1時間かけて徐々に滴下し、蟻酸ヒドロキシルアミン
の水溶液を得る方法。
【0016】6)撹拌機、冷却ジャケット及びpHメー
タを取付けたガラス製容器に、酢酸36gをイオン交換
水36gに溶解しておいた酢酸水溶液を入れ、液温を1
0〜15℃に保ちながら、撹拌下に反応液のpHが5.
6となるまで50%ヒドロキシルアミン水溶液を1時間
かけて徐々に滴下し、酢酸ヒドロキシルアミンの水溶液
を得る方法。
タを取付けたガラス製容器に、酢酸36gをイオン交換
水36gに溶解しておいた酢酸水溶液を入れ、液温を1
0〜15℃に保ちながら、撹拌下に反応液のpHが5.
6となるまで50%ヒドロキシルアミン水溶液を1時間
かけて徐々に滴下し、酢酸ヒドロキシルアミンの水溶液
を得る方法。
【0017】
実施例1 撹拌機、冷却ジャケット及びpHメータを取付けたガラ
ス製容器に、50%ヒドロキシルアミン水溶液42.2
gを入れ、冷却ジャケットに冷却水を流して液温を15
℃以下に保ちながら、撹拌下に反応液のpHが6.0と
なるまで、蓚酸2水和物40.0gをイオン交換水20
0gに溶解しておいた蓚酸水溶液を1時間かけて徐々に
滴下した。滴下終了後も液温を15℃以下に保ちながら
1時間撹拌を続け、更に12時間静置して、蓚酸ヒドロ
キシルアミンの結晶を熟成により成長させた。蓚酸ヒド
ロキシルアミンの結晶を含む反応液(反応系)をヌッチ
ェで濾過し、乾物換算で45.2gの蓚酸ヒドロキシル
アミンを得た。収率は90.6%であり、いうまでもな
く硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純度の
ものであった。
ス製容器に、50%ヒドロキシルアミン水溶液42.2
gを入れ、冷却ジャケットに冷却水を流して液温を15
℃以下に保ちながら、撹拌下に反応液のpHが6.0と
なるまで、蓚酸2水和物40.0gをイオン交換水20
0gに溶解しておいた蓚酸水溶液を1時間かけて徐々に
滴下した。滴下終了後も液温を15℃以下に保ちながら
1時間撹拌を続け、更に12時間静置して、蓚酸ヒドロ
キシルアミンの結晶を熟成により成長させた。蓚酸ヒド
ロキシルアミンの結晶を含む反応液(反応系)をヌッチ
ェで濾過し、乾物換算で45.2gの蓚酸ヒドロキシル
アミンを得た。収率は90.6%であり、いうまでもな
く硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純度の
ものであった。
【0018】実施例2 撹拌機、冷却ジャケット及びpHメータを取付けたガラ
ス製容器に、50%ヒドロキシルアミン水溶液42.2
gを入れ、冷却ジャケットに冷却水を流して液温を15
℃以下に保ちながら、撹拌下に反応液のpHが6.0と
なるまで、蓚酸2水和物40.0gを実施例1で蓚酸ヒ
ドロキシルアミンの結晶を濾別した後の反応液(濾液)
200gに溶解しておいた蓚酸水溶液を1時間かけて徐
々に滴下した。滴下終了後も液温を15℃以下に保ちな
がら1時間撹拌を続け、更に12時間静置して、蓚酸ヒ
ドロキシルアミンの結晶を熟成により成長させた。蓚酸
ヒドロキシルアミンの結晶を含む反応液(反応系)をヌ
ッチェで濾過し、乾物換算で49.1gの蓚酸ヒドロキ
シルアミンを得た。収率は98.5%であり、いうまで
もなく硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純
度のものであった。
ス製容器に、50%ヒドロキシルアミン水溶液42.2
gを入れ、冷却ジャケットに冷却水を流して液温を15
℃以下に保ちながら、撹拌下に反応液のpHが6.0と
なるまで、蓚酸2水和物40.0gを実施例1で蓚酸ヒ
ドロキシルアミンの結晶を濾別した後の反応液(濾液)
200gに溶解しておいた蓚酸水溶液を1時間かけて徐
々に滴下した。滴下終了後も液温を15℃以下に保ちな
がら1時間撹拌を続け、更に12時間静置して、蓚酸ヒ
ドロキシルアミンの結晶を熟成により成長させた。蓚酸
ヒドロキシルアミンの結晶を含む反応液(反応系)をヌ
ッチェで濾過し、乾物換算で49.1gの蓚酸ヒドロキ
シルアミンを得た。収率は98.5%であり、いうまで
もなく硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純
度のものであった。
【0019】実施例3 撹拌機、冷却ジャケット及びpHメータを取付けたガラ
ス製容器に、蓚酸2水和物44.6gをイオン交換水3
20gに溶解しておいた蓚酸水溶液を入れ、冷却ジャケ
ットに冷却水を流して液温を15℃以下に保ちながら、
撹拌下に反応液のpHが6.0となるまで50%ヒドロ
キシルアミン水溶液46.6gを1時間かけて徐々に滴
下した。滴下終了後も液温を15℃以下に保ちながら1
時間撹拌を続け、更に12時間静置して、蓚酸ヒドロキ
シルアミンの結晶を熟成により成長させた。蓚酸ヒドロ
キシルアミンの結晶を含む反応液(反応系)をヌッチェ
で濾過し、乾物換算で50.2gの蓚酸ヒドロキシルア
ミンを得た。収率は90.8%であり、いうまでもなく
硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純度のも
のであった。
ス製容器に、蓚酸2水和物44.6gをイオン交換水3
20gに溶解しておいた蓚酸水溶液を入れ、冷却ジャケ
ットに冷却水を流して液温を15℃以下に保ちながら、
撹拌下に反応液のpHが6.0となるまで50%ヒドロ
キシルアミン水溶液46.6gを1時間かけて徐々に滴
下した。滴下終了後も液温を15℃以下に保ちながら1
時間撹拌を続け、更に12時間静置して、蓚酸ヒドロキ
シルアミンの結晶を熟成により成長させた。蓚酸ヒドロ
キシルアミンの結晶を含む反応液(反応系)をヌッチェ
で濾過し、乾物換算で50.2gの蓚酸ヒドロキシルア
ミンを得た。収率は90.8%であり、いうまでもなく
硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純度のも
のであった。
【0020】実施例4 撹拌機、冷却ジャケット及びpHメータを取付けたガラ
ス製容器に、蓚酸2水和物44.6gを実施例3で蓚酸
ヒドロキシルアミンの結晶を濾別した後の反応液(濾
液)320gに溶解しておいた蓚酸水溶液を入れ、冷却
ジャケットに冷却水を流して液温を15℃以下に保ちな
がら、撹拌下に反応液のpHが6.0となるまで50%
ヒドロキシルアミン水溶液46.6gを1時間かけて徐
々に滴下した。滴下終了後も液温を15℃以下に保ちな
がら1時間撹拌を続け、更に12時間静置して、蓚酸ヒ
ドロキシルアミンの結晶を熟成により成長させた。蓚酸
ヒドロキシルアミンの結晶を含む反応液(反応系)をヌ
ッチェで濾過し、乾物換算で55.0gの蓚酸ヒドロキ
シルアミンを得た。収率は99.8%であり、いうまで
もなく硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純
度のものであった。
ス製容器に、蓚酸2水和物44.6gを実施例3で蓚酸
ヒドロキシルアミンの結晶を濾別した後の反応液(濾
液)320gに溶解しておいた蓚酸水溶液を入れ、冷却
ジャケットに冷却水を流して液温を15℃以下に保ちな
がら、撹拌下に反応液のpHが6.0となるまで50%
ヒドロキシルアミン水溶液46.6gを1時間かけて徐
々に滴下した。滴下終了後も液温を15℃以下に保ちな
がら1時間撹拌を続け、更に12時間静置して、蓚酸ヒ
ドロキシルアミンの結晶を熟成により成長させた。蓚酸
ヒドロキシルアミンの結晶を含む反応液(反応系)をヌ
ッチェで濾過し、乾物換算で55.0gの蓚酸ヒドロキ
シルアミンを得た。収率は99.8%であり、いうまで
もなく硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純
度のものであった。
【0021】実施例5 撹拌機、冷却ジャケット及びpHメータを取付けたガラ
ス製容器に、85%蟻酸81gをイオン交換水210g
に溶解しておいた蟻酸水溶液を入れ、冷却ジャケットに
冷却水を流して液温を15℃以下に保ちながら、撹拌下
に反応液のpHが5.1となるまで50%ヒドロキシル
アミン水溶液99.0gを1時間かけて徐々に滴下し、
30%蟻酸ヒドロキシルアミン水溶液390gを得た。
いうまでもなく硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含ま
ない高純度のものであった。
ス製容器に、85%蟻酸81gをイオン交換水210g
に溶解しておいた蟻酸水溶液を入れ、冷却ジャケットに
冷却水を流して液温を15℃以下に保ちながら、撹拌下
に反応液のpHが5.1となるまで50%ヒドロキシル
アミン水溶液99.0gを1時間かけて徐々に滴下し、
30%蟻酸ヒドロキシルアミン水溶液390gを得た。
いうまでもなく硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含ま
ない高純度のものであった。
【0022】実施例6 撹拌機、冷却ジャケット及びpHメータを取付けたガラ
ス製容器に、酢酸36gをイオン交換水36gに溶解し
ておいた酢酸水溶液を入れ、冷却ジャケットに冷却水を
流して液温を15℃以下に保ちながら、50%ヒドロキ
シルアミン水溶液39.6gを1時間かけて徐々に滴下
し、50%酢酸ヒドロキシルアミン水溶液111.6g
を得た。そのときのpHは5.6であった。いうまでも
なく硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純度
のものであった。
ス製容器に、酢酸36gをイオン交換水36gに溶解し
ておいた酢酸水溶液を入れ、冷却ジャケットに冷却水を
流して液温を15℃以下に保ちながら、50%ヒドロキ
シルアミン水溶液39.6gを1時間かけて徐々に滴下
し、50%酢酸ヒドロキシルアミン水溶液111.6g
を得た。そのときのpHは5.6であった。いうまでも
なく硫酸根(SO4)や塩素(Cl)を含まない高純度
のものであった。
【0023】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、高純度の低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシ
ルアミンを得ることができるという効果がある。
明には、高純度の低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシ
ルアミンを得ることができるという効果がある。
Claims (5)
- 【請求項1】 反応系を40℃以下に保ちながら、撹拌
下でヒドロキシルアミン水溶液に低級飽和脂肪族カルボ
ン酸水溶液を徐加して反応させることを特徴とする高純
度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造
方法。 - 【請求項2】 反応系を40℃以下に保ちながら、撹拌
下で低級飽和脂肪族カルボン酸水溶液にヒドロキシルア
ミン水溶液を徐加して反応させることを特徴とする高純
度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造
方法。 - 【請求項3】 低級飽和脂肪族カルボン酸水溶液が蓚酸
水溶液であり、反応終了後に生成した蓚酸ヒドロキシル
アミンの結晶を反応系から分離する請求項1又は2記載
の高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミン
の製造方法。 - 【請求項4】 蓚酸ヒドロキシルアミンの結晶を分離し
た後の反応液を用いてヒドロキシルアミン水溶液及び/
又は蓚酸水溶液を調製する請求項3記載の高純度低級飽
和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法。 - 【請求項5】 反応終了後、蓚酸ヒドロキシルアミンの
結晶を熟成により成長させてから分離する請求項3又は
4記載の高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシル
アミンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25597097A JPH1180072A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | 高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25597097A JPH1180072A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | 高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180072A true JPH1180072A (ja) | 1999-03-23 |
Family
ID=17286112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25597097A Pending JPH1180072A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | 高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180072A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003066563A1 (fr) * | 2002-02-04 | 2003-08-14 | Kaneka Corporation | Procede d'obtention d'acides 2-halogeno-carboxyliques optiquement actifs |
CN110845323A (zh) * | 2019-11-15 | 2020-02-28 | 山东省化工研究院 | 一种甲酸羟胺的制备方法 |
-
1997
- 1997-09-03 JP JP25597097A patent/JPH1180072A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003066563A1 (fr) * | 2002-02-04 | 2003-08-14 | Kaneka Corporation | Procede d'obtention d'acides 2-halogeno-carboxyliques optiquement actifs |
US7473803B2 (en) | 2002-02-04 | 2009-01-06 | Kaneka Corporation | Process for production of optically active 2-halogeno-carboxylic acids |
CN110845323A (zh) * | 2019-11-15 | 2020-02-28 | 山东省化工研究院 | 一种甲酸羟胺的制备方法 |
CN110845323B (zh) * | 2019-11-15 | 2022-04-26 | 山东省化工研究院 | 一种甲酸羟胺的制备方法 |
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