JPH1179386A - 真空チャンバ - Google Patents

真空チャンバ

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JPH1179386A
JPH1179386A JP27059397A JP27059397A JPH1179386A JP H1179386 A JPH1179386 A JP H1179386A JP 27059397 A JP27059397 A JP 27059397A JP 27059397 A JP27059397 A JP 27059397A JP H1179386 A JPH1179386 A JP H1179386A
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vacuum chamber
wafer
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Yutaka Okumura
裕 奥村
Takashi Sato
隆 佐藤
Tetsuo Tokumura
哲夫 徳村
Toshinori Segawa
利規 瀬川
Toshihisa Nozawa
俊久 野沢
Kiyotaka Ishibashi
清隆 石橋
Kazuki Shigeyama
和基 茂山
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上蓋を開閉容易にする。移送機構の保守作業
等も容易にする。 【解決手段】 基板を横移送する移送機構40が収めら
れる真空チャンバにおいて、チャンバ本体13に着脱さ
れる上蓋120が、貫通開口120aの形成された枠部
120と、貫通開口120aのを覆う小蓋121,12
2,123とを有する。また、移送機構40等が、チャ
ンバ本体11および枠部120の双方によって支持され
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基板を大気に曝
すことなく移送する空間を確保するための真空チャンバ
に関し、詳しくは、基板が大形化しても上蓋の開閉等が
楽な構造の真空チャンバに関する。
【0002】IC(半導体集積回路)やTFT(液晶表
示装置)などの製造工程においてはウエハ等の基板に対
して微細で精密な処理が真空状態の処理チャンバ内で施
される。しかも、ウエハ等を複数の処理チャンバ間で移
動させて種々の処理が施される。このウエハ移動に際し
ても塵埃等による汚染の防止や処理効率の向上等の観点
から真空状態を維持するために、ウエハ移送用の真空チ
ャンバを設けるとともに、この真空チャンバの周りに上
記一連の処理チャンバを配置してクラスタ状に連結させ
ることが行われている。そして、中心に位置する真空チ
ャンバにウエハ移送機構を収め、この機構によってウエ
ハ搬入口や何れかの処理チャンバからウエハを受け取り
そのウエハをウエハ搬出口や何れかの処理チャンバへ移
送することで、真空内移送がなされる。
【0003】具体的には、図9に平面模式図を示した
が、真空チャンバとしてのウエハ移送チャンバ10の周
りにウエハ処理チャンバ21〜26が連結配置されると
ともに、ウエハ移送チャンバ10の底11の中央にフロ
ッグレッグ駆動機構30が立設され(図9(a)〜
(c)参照)、さらに移送機構としてのフロッグレッグ
機構40がフロッグレッグ駆動機構30によって駆動可
能に支持される(図9(d)参照)。フロッグレッグ駆
動機構30は大気側の電動モータ37等から回転力が伝
達されて従動リング31,36が真空内で回転するよう
になっている。フロッグレッグ機構40は、一対のアー
ム41が回転リング31,36に連結され、それぞれの
アーム41の先にはリンク42が連結され、それらのア
ーム41の先にはウエハブレード43が連結されてい
て、従動リング31,36が同相回転するとウエハブレ
ード43が水平面内で回転し、従動リング31,36が
逆相回転するとウエハブレード43が水平面内で前進又
は後退するようになっている。
【0004】そして、例えばウエハ処理チャンバ22内
のウエハ22aをウエハ処理チャンバ23へ移動させる
場合、フロッグレッグ駆動機構30を同相回転させてフ
ロッグレッグ機構40をウエハ処理チャンバ22のゲー
ト前へ移動させてから、フロッグレッグ駆動機構30を
逆相回転させてフロッグレッグ機構40のウエハブレー
ド43をウエハ処理チャンバ22内へ前進させる(図9
(a)参照)。このとき、ウエハ処理チャンバ22では
ウエハ22aがリフタピン等によって持ち上げられてウ
エハブレード43へ移載可能な状態にされている。
【0005】それから、ウエハ22aの乗ったフロッグ
レッグ機構40が後退駆動されると、ウエハ22aがウ
エハ処理チャンバ22からウエハ移送チャンバ10内へ
取り出される。さらに、フロッグレッグ駆動機構30に
よってフロッグレッグ機構40がウエハ処理チャンバ2
3のゲート前まで回転移動させられてから(図9(b)
参照)、ウエハブレード43がウエハ処理チャンバ23
内へ前進させられる(図9(c)参照)。そこでウエハ
22aをウエハ処理チャンバ23内のリフタピン等に受
け取らせてから、ウエハブレード43が後退させられ
る。
【0006】こうして、ウエハ22aがほとんど上下動
することなく或いは僅かな上下動を伴いながら水平面に
沿って移送される。すなわち、基板の横移送が行われ
る。この発明は、このウエハ移送チャンバのように基板
の横移送を真空内で行うのに好適な真空チャンバに関す
る。
【0007】
【従来の技術】図10に縦断面図を示したウエハ移送チ
ャンバ10(真空チャンバ)は、チャンバ底11及びチ
ャンバ側壁13からなり一体的に形成されたチャンバ本
体と、その上に載せられた着脱可能な上蓋12とを備え
たものである。そのチャンバ本体内には、ウエハ(基
板)を横移送するために、フロッグレッグ駆動機構30
によって駆動可能に支持された状態で、フロッグレッグ
機構40(移送機構)が収められている。そして、その
チャンバ側壁13には、ウエハ処理チャンバ22,24
や図示しないウエハ搬入出ユニットなどが横から連結さ
れており、それらへウエハブレード43を進退させる連
通口のところには、外部からの制御に従って開閉される
ゲート14,15も付設されている。
【0008】上蓋12は、フロッグレッグ機構40の設
置や保守などに際してチャンバ上部を開放するために、
チャンバ本体に対して着脱可能なものとされる。そし
て、チャンバ本体への取着時には、その取着面がOリン
グ16によって封じられ、図示しない真空ポンプによっ
て真空引きされると、ウエハ移送チャンバ10内が真空
になるようになっている。また、上蓋12が厚い一枚板
のアルミニウム材などで制作されていて重いので、上蓋
12にはエアシリンダ等を組み込んだ空気圧駆動の開閉
機構17も付設されていて、その開閉が楽なようになっ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の真空
チャンバでは、基板の横移送に要する空間を確保するた
めに、取り扱う基板サイズが大きくなると、チャンバ本
体とともに上蓋もサイズを大きくしなければならない。
例えば12インチ対応のシリコンウエハを移送しようと
すると、上蓋は対向辺距離あるいは径が1.4m程度に
もなってしまう。しかも、上蓋は、チャンバ内外の圧力
差によって曲げられるが、受圧面積が増大することに加
えて作用点までの距離も長くなることから、その曲げモ
ーメントが非線形的に増加するので、これに対抗して上
蓋の変形を抑制するには上蓋の剛性を十分に高めること
が必要とされる。具体的には、1.4m径の上蓋に発生
する変形によってもチャンバ本体への取着面におけるO
リング封止が損なわれ無いようにするには、上蓋の厚さ
を30mm以上にする必要が生じる。
【0010】このため、スチール等より比重の軽いアル
ミニウム製であっても上蓋は重さが約100kgあるは
それ以上のものとなってしまうので、人力で開閉するの
は無理であり、機械力による開閉機構を付設することが
必須である。しかしながら、これほど重いと、使用可能
なエアシリンダが限られたり複数個を並設することまで
必要になったりして機構設計が大きく制約されるうえ、
開閉機構が大形化してコストアップや操作性の低下も招
来するため、機械力に依ったとしても開閉が楽とは言え
なくなってしまいかねない。そこで、大形化しても上蓋
が重くなってもその開閉作業等が困難にならないような
構造あるいは大形化しても上蓋がさほど重くならないよ
うな構造を案出することが課題となる。その際、真空状
態が損なわれ無いようにすることも必要である。
【0011】また、このような真空チャンバ内に収容さ
れた移送機構やそれを駆動するためのものとして、筒状
体内腔が大気側になり筒状体外周が真空側になるように
真空チャンバの底に筒状体を立設しておいて、この筒状
体の側壁を内外から挟んで磁気結合する回転体によって
回転力を伝動する機構等が知られている(特開平3−1
36779号公報、特開平6−241237号公報)。
前者は、筒状体が真空チャンバの底から真空チャンバの
上蓋に至るようなものであって、磁気結合する回転体が
2対設けられ、一方の対が筒状体の上部に配置され、他
方の対が筒状体の下部に配置されたものである。これに
対し、後者は、筒状体が真空チャンバの上蓋にまでは至
らないで途中で閉じており、磁気結合する2対の回転体
が筒状体の側壁の内外において上下に重ねて配置された
ものである。
【0012】もっとも、このような移送機構等では、2
対の回転体を具えて一のフロッグレッグ機構を駆動する
に過ぎない。このため、処理チャンバの数や処理時間の
長短によってウエハ等の移送タイミングが重なった場合
など、ウエハ移送の順番待ちが発生して、スループット
が低下してしまうことも多々ある。そこで、フロッグレ
ッグ機構等の真空チャンバ内移送機構を複数化して移送
処理の並列化・高速化を図るべく、回転体の対を多数に
することも求められる。そして、真空チャンバ内移送機
構を複数化するには、従来のユニットを複数個設けるの
が安直な手法である。例えば、特開平6−241237
号公報記載の真空チャンバ用回転伝動機構および移送機
構を特開平3−136779号公報記載の上下配置のよ
うに真空チャンバの底ばかりか蓋にも設置することが考
えられる。
【0013】具体的には、図11(a)に模式図を示し
たが、従動リング31(真空内回転体)及び従動リング
36(真空内回転体)を含むフロッグレッグ駆動機構3
0(真空チャンバ用回転伝動機構兼支持機構)をウエハ
移送チャンバ10(真空チャンバ)のチャンバ底11に
立設してフロッグレッグ機構40の駆動を行わせるとと
もに、同様の従動リング56(真空内回転体)及び従動
リング51(真空内回転体)を含むフロッグレッグ駆動
機構50(真空チャンバ用回転伝動機構兼支持機構)を
ウエハ移送チャンバ10(真空チャンバ)のチャンバ蓋
12に垂設してフロッグレッグ機構60の駆動を行わせ
ることで、ゲート13の先のウエハ処理チャンバ21へ
のアクセスやゲート14の先のウエハ処理チャンバ24
へのアクセスなどのウエハ移送動作を並列化することが
可能となる。しかしながら、この場合、チャンバ蓋12
の開閉に際し、フロッグレッグ駆動機構50を自由状態
にしておくとフロッグレッグ機構60が自重等により延
びてウエハ移送チャンバ10の側壁等へぶつかってしま
う一方、フロッグレッグ駆動機構50が自由状態になら
ないような遠隔操作可能なロック機構等を付加するのは
装置の複雑化を招くうえに更なる大形化も招いて上蓋開
閉を伴う保守作業等が一層困難になってしまう。
【0014】これに対し、真空チャンバの底から真空チ
ャンバの上蓋に至る筒状体を真空チャンバの底に立設し
ておいてこれに沿って回転体の対を総て重ねることで単
純に2軸駆動から4軸駆動まで拡張することも考えられ
る。具体的には、図11(b)に模式図を示し、同図
(c)にそのZZ横断面図を示したが、筒状体の円筒側
壁33の外周に対して上下に従動リング36,31,5
1,56を重ねて設置するとともに、その円筒側壁33
の内腔に主動リング35等を4重構造で設置するのであ
る。しかしながら、この場合、筒状体の内腔に配置され
る主動リング35等の機構が独立回転駆動可能な同軸多
重構造のために複雑になってしまうばかりか、4対の回
転体についての調整等を一括して行わなければならな
い。このため、組立調整や保守作業等が極めて面倒なも
のとなってしまう。そこで、磁気結合する回転体の対に
ついてその多数化を図ったとしても、保守作業等を行う
のが容易な構造を案出することも更なる課題となる。
【0015】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであり、大形化しても開閉の容易な真
空チャンバを実現することを目的とする。また、この発
明は、大形化したり回転伝動軸数が多くなったりしても
保守作業等の容易な構造の真空チャンバを実現すること
をも目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第4の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0017】[第1の解決手段]第1の解決手段の真空
チャンバは(、出願当初の請求項1に記載の如く)、基
板を横移送する移送機構が収められる真空チャンバにお
いて、チャンバ本体に着脱される上蓋が、貫通開口の形
成された枠部と、前記貫通開口を覆う小蓋とを有するも
のであることを特徴とする。
【0018】このような第1の解決手段の真空チャンバ
にあっては、上蓋が枠部と小蓋とに分かれ、枠部には貫
通開口が形成されてその部分の重量が軽減されるととも
に、小蓋はその貫通開口を覆う小形軽量のものとされる
ので、上蓋が個々の軽い部材に分割されることとなる。
そして、上蓋をチャンバ本体に取り付ける際には、先ず
上蓋のうち枠部をチャンバ本体に取り付けておいて、そ
れからその枠部の開口に小蓋を取り付けて覆うことで、
作業がなされる。上蓋をチャンバ本体から取り外す際に
は、その逆順で、作業がなされる。
【0019】これにより、基板そして移送機構の大形化
に伴って上蓋が大きくなっても、分割されて個々には軽
くなった枠部や小蓋を単位として上蓋の開閉作業が行わ
れるので、上蓋全体を纏めて開閉する従来のものよりも
小さな力で開閉することが可能となる。したがって、こ
の発明によれば、大形化しても開閉の容易な真空チャン
バを実現することができる。
【0020】[第2の解決手段]第2の解決手段の真空
チャンバは(、出願当初の請求項2に記載の如く)、上
記の第1の解決手段の真空チャンバであって、前記移送
機構またはその駆動機構が、前記チャンバ本体および前
記枠部の双方に分かれて支持されていることを特徴とす
る。
【0021】このような第2の解決手段の真空チャンバ
にあっては、大形化・多軸化に際して剛性の低下を回避
する等のために移送機構等がチャンバ本体および枠部の
双方によって支持されているが、その際、上下に分かれ
て支持がなされる。これにより、移送機構の駆動用回転
体を総て単純に重ねたような場合(図11(b))に起
こる同軸多重構造のための複雑化や保守作業等の煩雑化
を回避することができる。
【0022】そして、基板破損時の真空チャンバ内の清
掃作業や、移送機構の部分的な調整・保守などの作業に
際しては、小蓋を外しただけで、枠部の開口から手や用
具等を真空チャンバ内へ挿入して作業が行われる。ま
た、移送機構やその駆動機構などに対する大がかりな保
守作業に際しては、先ず、小蓋を外して、そこに現れた
開口から手や固定具等を挿入し、上蓋によって支持され
ている方の移送機構等を固定させておく。それから、上
蓋の枠部を移送機構等と共に、チャンバ本体から取り外
す。
【0023】このように、単板の上蓋でなく枠部と小蓋
とに分かれた上蓋によって移送機構等が支持されるよう
にしたことにより、遠隔操作のロック機構等を付加する
までも無く、簡便に、移送機構やその駆動機構などが自
重等により延びて真空チャンバの側壁等へぶつかってし
まうのを防止することができる。したがって、この発明
によれば、大形化したり回転伝動軸数が多くなったりし
ても上蓋開閉の容易な且つ保守作業等も容易な真空チャ
ンバを実現することができる。
【0024】[第3の解決手段]第3の解決手段の真空
チャンバは(、出願当初の請求項3に記載の如く)、上
記の第1,第2の解決手段の真空チャンバであって、前
記小蓋が、前記枠部に取着される厚い外枠部と、この外
枠部によって囲まれた薄い内板部とを具備したものであ
ることを特徴とする。
【0025】このような第3の解決手段の真空チャンバ
にあっては、真空チャンバの上蓋における小蓋につい
て、その辺縁に位置する外枠部は別にしてもこれによっ
て囲まれる内板部の部分が薄くなったことにより、小蓋
の重量が軽くなり、その分だけ上蓋全体の重量も減少し
て軽くなる。そして、小蓋が圧力差によって変形して
も、薄い内板部においてはその変形によって発生する曲
げ力が変形量の割に小さくて済むうえ隣接部位に伝達す
る程度も少ないことから、その分だけ外枠部へ伝達され
る曲げ力や曲げモーメントが減るので、厚い外枠部はそ
の傾きが抑制される。
【0026】これにより、上蓋が大きいためにその一部
である小蓋が或る程度大きくなってもその外枠部の傾き
が少なくて、小蓋の辺縁下に配されるOリング等の封止
部材が外枠部によって押下され続けるので、上蓋の枠部
に開口が貫通して形成されていても確実に気密を保つこ
とが可能となる。したがって、この発明によれば、真空
状態を損なうこと無く真空チャンバの上蓋を軽くするこ
とができる。
【0027】[第4の解決手段]第4の解決手段の真空
チャンバは(、出願当初の請求項4に記載の如く)、上
記の第1,第2,第3の解決手段の真空チャンバであっ
て、前記上蓋の前記枠部が前記チャンバ本体に対してそ
の着脱部で固着されていることを特徴とする。
【0028】このような第4の解決手段の真空チャンバ
にあっては、上蓋全体の着脱自在性が失われる代わり
に、気密性の向上と、市販のものより径の大きい特殊O
リングの不要化という利点を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明の真空チャンバについて、これを実施するための
形態を説明する。
【0030】[第1の実施の形態]本発明の第1の実施
形態は、上述した解決手段の真空チャンバであって、前
記貫通開口および前記小蓋が複数設けられていることを
特徴とする。これにより、個々の小蓋や枠部を人力だけ
で移動させ得る程度にまで十分な小形化・軽量化を容易
に図ることができる。
【0031】[第2の実施の形態]本発明の第2の実施
形態は、上述した第2の解決手段の真空チャンバであっ
て、前記移送機構が、単一の又は複数並設されたもので
あることを特徴とする。この場合、単一の移送機構を上
下の駆動機構で駆動及び支持する形態や、複数の移送機
構を同数の支持機構で支持する形態や、多数の移送機構
を上下のグループに分けて支持する形態などが挙げられ
る。
【0032】[第3の実施の形態]本発明の第3の実施
形態は、上述した第3の解決手段の真空チャンバであっ
て、前記内板部が前記外枠部から真空側へ傾斜している
ものである。このような構造の真空チャンバにあって
は、上蓋の枠部における貫通開口の開閉等に際してなさ
れる小蓋の着脱が、その小蓋の外枠部を上蓋の枠部に取
り付けたり取り外したりすることでなされる。そして、
取着された厚い外枠部は変形や傾斜などが少ない一方で
薄い内板部は曲げ変形し易いのであるが、その内板部が
外枠部のところから真空側へ傾斜していることから、チ
ャンバ内外の圧力差によって内板部にかかる力が内板部
の面方向における引っ張り応力の分力によって相殺され
るように受け止められるので、内板部の曲げ変形が少な
くて済む。このように内板部の変形態様に沿うように内
板部が形成されていることにより、柔の内板部と剛の外
枠部との接合部に発生しやすい不都合な応力集中につい
ても、その発生を回避・抑制することが可能となる。そ
こで、真空状態を損なうこと無く真空チャンバの上蓋に
おける小蓋を軽くするために薄い内板部を導入しても小
蓋を丈夫に保つことができる。
【0033】
【実施例】このような解決手段や実施形態で達成された
本発明の真空チャンバについて、その具体的形態を第1
実施例〜第4実施例により説明する。第1実施例は上記
の第1解決手段および第1実施形態を具体化したもので
あり、第2実施例は上記の第2解決手段および第2実施
形態を具体化したものであり、第3実施例は上記の第3
解決手段および第3実施形態を具体化したものであり、
第4実施例は上記の第4解決手段を具体化したものであ
る。何れも、ウエハ移送チャンバ10(真空チャンバ)
内に、フロッグレッグ機構40(移送機構)及びフロッ
グレッグ駆動機構30(支持機構)が収められている。
また、第2実施例〜第4実施例にあっては、さらにフロ
ッグレッグ機構60(移送機構)及びフロッグレッグ駆
動機構50(支持機構)も収められている。以下、この
ようなウエハ移送チャンバ10であって、周りにウエハ
処理チャンバ21〜26が連結されていて、それらのウ
エハ処理チャンバ21〜26間でウエハ(基板)を横移
送するものについて、従来との相違点を中心に述べる。
【0034】[第1実施例]その上蓋の斜視図を図1
(a)に示すとともに全体構造の縦断面図を同図(b)
に示した本発明の第1実施例の真空チャンバは、従来の
上蓋12に代わって新たに導入された上蓋が上蓋枠部1
20と小蓋121,122,123とに分割されている
点で、図10の従来形真空チャンバと相違する。なお、
図示に際して、ボルト等の締結具・取着具や真空ポンプ
・圧力計等の付属装置などは割愛した。また、(a)の
斜視図では開閉機構17の図示も割愛した。ただし、フ
ロッグレッグ駆動機構30の駆動源である電動モータ3
7がチャンバ底11を貫いて大気側に設けられているの
は図示した。
【0035】上蓋枠部120は、大きな3つの開口12
0a,120b,…が貫通形成されて、チャンバ側壁1
3の上端に対応した辺縁部分と、この辺縁部分から中央
部分へ延びて繋がる3本の梁条部分とからなっている。
そして、図示しないボルトでその辺縁部分がチャンバ側
壁13の上端に対して取着されるとそれらの間にOリン
グ16を挟んでシールするようになっている。これによ
り、この上蓋は、複数の貫通開口が形成された枠部を有
するとともに、この枠部のところでチャンバ本体に着脱
されるものとなっている。
【0036】小蓋121は、上蓋枠部120の一つの開
口120aよりも少し大きく形成されていて、図示しな
いボルトで上蓋枠部120に取着されると、そこの開口
120aを覆うとともに、やはりOリング121aを挟
んでシールするようになっている。小蓋122,小蓋1
23も同様である。これにより、この上蓋は、複数形成
された貫通開口を覆う小蓋も複数設けられたものとなっ
ている。なお、小蓋121には、ウエハ処理チャンバ2
1等へのゲート手前のところを覗くための石英製窓部1
21bや、手で持ったりクレーンのフックを掛けたりす
るための把手121cも設けられている。小蓋122,
123も同様のものである。
【0037】このような構造のウエハ移送チャンバ10
では、その内部が真空にされると、上蓋には上から大気
圧がかかり上蓋の中央が下方へ押されるが、上蓋を構成
する枠部120や小蓋121,122,123が厚くて
十分な剛性が確保されているので、上蓋はあまり変形し
ない。こうして、上蓋の枠部120における辺縁部の下
面がチャンバ側壁13の上面に密着し続けるので、Oリ
ング16によってウエハ移送チャンバ10内の気密が確
実に保たれる。
【0038】一方、ウエハ移送チャンバ10内でウエハ
がフロッグレッグ機構40から落下しそうになった場合
や、フロッグレッグ機構40の一部を修理するような場
合には、チャンバ内圧力を大気圧に戻すとともにフロッ
グレッグ機構40の動作を停止させ、その停止位置の上
方に有る小蓋121等を取り外す(図2(a)参照)。
そして、そこの開口120aからその下方のウエハやフ
ロッグレッグ機構40を処置する。処置後は小蓋121
等を戻して開口120aを塞ぐ。こうして、小蓋を外し
ただけで部分的な保守作業などが行われるが、個々の小
蓋は20〜30kg程度のものなので、容易に開閉する
ことができる。
【0039】他方、フロッグレッグ機構40を支持する
フロッグレッグ駆動機構30を修理・交換するような場
合には、チャンバ内圧力を大気圧に戻すとともにフロッ
グレッグ機構40の動作を停止させ、さらに小蓋12
1,122,123の総てを順に上蓋枠部120から取
り外す。それから、開閉機構17等を用いて上蓋枠部1
20も開ける(図2(b)参照)。そして、大きく開い
た上方からチャンバ本体内のフロッグレッグ駆動機構3
0等を処置する。処置後は逆順に上蓋枠部120や小蓋
121等を戻して蓋をする。こうして、上蓋全体を外し
ての全体的な保守作業などが行われるが、各小蓋の開閉
が容易なことに加えて、上蓋枠部120も40〜50k
g程度のものなので、開閉機構17が小形で簡易なもの
であっても容易に開閉がなされる。
【0040】[第2実施例]図3(a)の縦断面図に構
造を示した本発明の第3実施例の真空チャンバは、移送
機構としてフロッグレッグ機構40だけでなくこれに加
えてフロッグレッグ機構60も導入されている点で、上
述した第1実施例の真空チャンバと相違する。なお、図
3(b)はそれらのフロッグレッグ機構40,60を重
ねて見た平面図である。
【0041】フロッグレッグ機構60は、フロッグレッ
グ機構40とほぼ同様のものであり、図示に際しその構
成要素にはフロッグレッグ機構40の対応構成要素の符
号に“20”を足した符号を付して示したが、フロッグ
レッグ機構40との干渉を避けるためにフロッグレッグ
機構40の上方に配置されている。また、狭いゲート1
4,15のところを通過し易いようにフロッグレッグ機
構60のウエハブレード63はフロッグレッグ機構40
のウエハブレード43の直ぐ上の高さに位置するように
なっている。これにより、この真空チャンバは、移送機
構が複数並設されたものとなっている。
【0042】フロッグレッグ駆動機構50は、フロッグ
レッグ駆動機構30とほぼ同様のものであり、やはり図
示に際しその構成要素にはフロッグレッグ駆動機構30
の対応構成要素の符号に“20”を足した符号を付して
示したが、フロッグレッグ駆動機構30とは上下逆さに
された状態でフロッグレッグ駆動機構30の直上におい
て上蓋枠部120に垂設されている。また、その電動モ
ータ57は、配線や保守等の作業性を考慮して、上蓋枠
部120の中央に穿孔された貫通口から大気側に突き出
るように設置される。これにより、この真空チャンバ
は、移送機構の駆動機構も複数並設されたものとなって
いる。
【0043】このように、チャンバ底11によって支持
されたフロッグレッグ駆動機構30によってフロッグレ
ッグ機構40が支持されることに加えて、上蓋枠部12
0によって支持されたフロッグレッグ駆動機構50によ
ってフロッグレッグ機構60が支持されることにより、
この真空チャンバは、移送機構およびその駆動機構がチ
ャンバ本体および上蓋枠部の双方に分かれて支持された
ものとなっている。
【0044】この第2実施例の真空チャンバ及びその移
送機構について、その使用態様及び動作を、図面を引用
して説明する。図4は、処理チャンバ間のウエハ移送を
並列に行うときの動作説明図であり、図5は、処理チャ
ンバ間でウエハを一度に交換するときの動作説明図であ
り、図6は、真空チャンバ内の清掃や移送機構の修理・
交換等のために上蓋を開けるときの動作説明図である。
以下、装置の設置作業、ウエハの並列移送動作、ウエハ
の交換動作、上蓋の取り外し作業の順に述べる。
【0045】ウエハ移送チャンバ10の周りには、各ウ
エハ処理チャンバ21〜26が連結されるが、通常何れ
かのチャンバはウエハの搬入搬出用とされる。また、フ
ロッグレッグ駆動機構30及びフロッグレッグ機構40
には、それだけでの単体テストが済んで単独動作の確認
されたユニットが用いられる。フロッグレッグ駆動機構
50及びフロッグレッグ機構60も同じである。そし
て、フロッグレッグ駆動機構30をチャンバ底11に固
定し、これにフロッグレッグ機構40を取り付け、電動
モータ37への給電線をドライバ及びコントローラに接
続する。
【0046】また。チャンバ本体から外されていて而も
小蓋121,122,123も外されている上蓋枠部1
20に対してフロッグレッグ駆動機構50を固定し、こ
れにフロッグレッグ機構60も取り付ける。このとき、
フロッグレッグ機構60が勝手に延びたり変形しなりし
ないように鎖やロックピンなどの用具を用いてフロッグ
レッグ機構60を仮に固定しておく。それから、フロッ
グレッグ機構60及びフロッグレッグ駆動機構50と共
に上蓋枠部120をチャンバ本体に載せて図示しないボ
ルトで固定する。
【0047】この状態で上蓋枠部120の開口120a
を介してフロッグレッグ機構60から仮止めの用具を取
り外す。それから、上蓋枠部120の上に、小蓋12
1,122,123を載せて開口120a等を塞ぐ。最
後に、電動モータ57への給電線をドライバ及びコント
ローラに接続して、また真空ポンプ等の付属装置も適宜
連結して、装置の設置作業を終える。
【0048】こうして設置が済むと、真空チャンバ内の
機構を磁気結合によって大気側から駆動することができ
るようになる。すなわち、電動モータ37を作動させる
と、主動リング35が大気状態の円筒側壁33内で回転
し、これに随伴して従動リング31が真空状態の円筒側
壁33外周で回転し、これによってフロッグレッグ機構
40の一方のアーム41が駆動される。同様にして、図
示しない他の電動モータの作動によりフロッグレッグ駆
動機構30の従動リング36が回転して、フロッグレッ
グ機構40の他方のアーム41が駆動される。さらに、
電動モータ57等によりフロッグレッグ駆動機構50の
従動リング51,56を介してフロッグレッグ機構60
の一対のアーム61が駆動される。
【0049】次に、処理チャンバ間でのウエハ移送を並
列に行うには、例えばウエハ処理チャンバ22内のウエ
ハ22aをウエハ処理チャンバ23へ移動させると同時
にウエハ処理チャンバ23内のウエハ23aをウエハ処
理チャンバ25へ移動させる場合、フロッグレッグ駆動
機構50を同相回転させてフロッグレッグ機構60をウ
エハ処理チャンバ22のゲート前へ移動させ、フロッグ
レッグ駆動機構30も同相回転させてフロッグレッグ機
構40をウエハ処理チャンバ23のゲート前へ移動させ
てから、フロッグレッグ駆動機構30,50を何れも逆
相回転させてフロッグレッグ機構40,60のウエハブ
レード43,63をウエハ処理チャンバ23,22内へ
前進させる(図4(a)参照)。このとき、ウエハ処理
チャンバ22,23ではウエハ22a,23aがリフタ
ピン等によって持ち上げられてウエハブレード63,4
3へ移載可能な状態にされている。
【0050】そして、ウエハ22aの乗ったフロッグレ
ッグ機構60及びウエハ23aの乗ったフロッグレッグ
機構40が後退駆動されると、ウエハ22a,23aが
ウエハ処理チャンバ22,23からウエハ移送チャンバ
10内へ取り出される。さらに、フロッグレッグ駆動機
構50によってフロッグレッグ機構60がウエハ処理チ
ャンバ23のゲート前まで回転移動させられ、同時に、
フロッグレッグ駆動機構30によってフロッグレッグ機
構40がウエハ処理チャンバ25のゲート前まで回転移
動させられる(図4(b)参照)。
【0051】それから、ウエハブレード43,63をウ
エハ処理チャンバ25,23内へ前進させ(図4(c)
参照)、ウエハ処理チャンバ25,23内のリフタピン
等に受け取らせてから、ウエハブレード43,63を後
退させる。そのようにフロッグレッグ機構40,60が
フロッグレッグ駆動機構30,50によって駆動される
ように電動モータ37等,57等の同期制御を行う。こ
うして、2枚のウエハ22a,23aが速やかに移動す
る。
【0052】これに対し、処理チャンバ間でウエハを一
度に交換するには、例えばウエハ処理チャンバ22内の
ウエハ22aとウエハ処理チャンバ23内のウエハ23
aとを入れ替える場合、ウエハ処理チャンバ22,23
それぞれの前にフロッグレッグ機構40,60を回転移
動させてから前進させ(図5(a)参照)、ウエハ22
a,23aを受け取ってから後退させ(図5(b)参
照)、さらに、フロッグレッグ機構40,60を相手方
のところへ回転移動させて(図5(c)参照)前進させ
(図5(d)参照)、ウエハ22a,23aを渡してか
ら後退させる(図5(e)参照)。こうして、2枚のウ
エハ22a,23aがウエハ移送チャンバ10から外へ
一度も出されること無く速やかに入れ替わる。
【0053】保守等のために上蓋をチャンバ本体から取
り外すには、設置のときと逆の手順で作業がなされる。
例えばフロッグレッグ機構60が故障したような場合に
は、先ず、電動モータ57への給電線を外し、上蓋枠部
120から小蓋121,122,123を外す(図6
(a)参照)。次に、上蓋枠部120の開口120aを
介してフロッグレッグ機構60の仮止めを行う。その
後、フロッグレッグ機構60及びフロッグレッグ駆動機
構50と共に上蓋枠部120をチャンバ本体から上方へ
揚げて外す(図6(b)参照)。
【0054】こうして上蓋と一緒にフロッグレッグ機構
60を外しても、フロッグレッグ機構60が仮止めされ
ているので、フロッグレッグ機構60がチャンバ側壁1
3等に衝突するようなことも無く、容易に上蓋がチャン
バ本体から取り外される。そして、フロッグレッグ機構
60を交換した後は、上述した設置作業と同様にして動
作可能状態に復元する。
【0055】[第3実施例]図7に縦断面構造図を示し
た本発明の第3実施例の真空チャンバは、小蓋121等
が以下のようになっている点で上述の第2実施例のもの
と相違する。
【0056】小蓋121は、厚い外枠部121dと、薄
い内板部121eと、窓部121fとが気密を保つため
に溶接されて一体となったものである。外枠部121d
は、第2実施例のものとほぼ同じ外周のアルミニウム厚
板から内側をくり貫いて製造され、内周が上蓋枠部12
0の開口120aより少し小さくなるよう形成される。
そして、図示は割愛したが、上蓋枠部120へ着脱可能
とするためのボルト挿通穴の穿孔や、Oリング接触面の
平滑仕上げ等も行われたものとなっている。
【0057】内板部121eは、製造個数に応じて選ば
れる鍛造・絞り・プレス等の何れかの加工方法によって
アルミニウム製の薄い平板から製造され、その中央部を
延ばして椀状・部分球面状に湾曲させられる。その湾曲
形状についての曲率等は、剛性のほとんどない柔らかな
布状物や鎖状物等を自然に垂らしたときの形状に基づい
て、あるいはコンピュータシミュレーションでの算出値
に基づいて、チャンバ内外の圧力差によって板部にかか
る力が板部の面方向における引っ張り応力の分力と釣り
合うような曲率等にされる。
【0058】そして、内板部121eは、外周が外枠部
121dの内周に一致するようにその余分な縁が切り落
とされてから、その縁端が外枠部121dにおける下面
と内周面との角に対して溶接によって接合される。これ
により、小蓋121は、内板部121eが外枠部121
dで囲まれるとともに、内板部121eが外枠部121
dとの接合部からチャンバ本体内へ向けて下るようにし
て外枠部121dから真空側へ傾斜したものとなってい
る。
【0059】フロッグレッグ機構40によるウエハ移送
状態を目視確認するために各ウエハ処理チャンバ21の
ゲート前に当たるところに配置される窓部121fも、
内板部121eの該当部位に溶接されるが、このような
窓等が付いていても、小蓋121の重量は高々10kg
で済むようになる。他の小蓋122,123も同様であ
る。
【0060】このような構造のウエハ移送チャンバ10
では、その内部が真空にされると、小蓋121にも上か
ら大気圧がかかり内板部121eが下方へ押されるが、
もともと変形の向きに傾斜及び湾曲している内板部12
1eはほとんど変形せず曲がっても僅かであり、発生す
る応力もほとんどが面内での引っ張り力となる。外枠部
121dとの接合部に対し内板部121eから伝えられ
る力も同様のものに限られる。そして、この力に基づく
外枠部121dに対するモーメントは、小さいので、ボ
ルト等の締結力によって簡単に打ち消される。こうし
て、外枠部121dの下面が上蓋枠部120の上面に密
着し続けるので、そこに挟まれたOリングによって上蓋
枠部120の開口120a周りが密封され、同様にして
開口120b周りも密封されるので、ウエハ移送チャン
バ10内の気密が確実に保たれる。
【0061】[第4実施例]図8に縦断面構造図を示し
た本発明の第4実施例の真空チャンバは、上蓋の枠部1
20がチャンバ本体の側壁13に対してその着脱部で接
合によって固着されている点で上述の第3実施例のもの
と相違する。
【0062】その接合部120dは、銀鑞・金鑞の如き
金属製の接合材や、熱可塑性・弾性など所要の特性を持
った樹脂製の接着剤などによって気密に接合される。O
リングは用いられ無い。なお、その接合を剥がすときの
ことも勘案して、気密性を損なわない範囲であれば、着
脱部全面を接合する代わりに、着脱部の最外周部分に浅
い溝を形成しておいてそこに接合材等を埋め込むように
してもよい。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段の真空チャンバにあっては、軽くなっ
た分割単位で上蓋の開閉作業が行われるようにしたこと
により、基板そして移送機構の大形化に伴って上蓋が大
きくなっても上蓋開閉の容易な真空チャンバを実現する
ことができたという有利な効果が有る。
【0064】また、本発明の第2の解決手段の真空チャ
ンバにあっては、上蓋の枠部及び小蓋への分割と、移送
機構等の支持機構の分割とを組み合わせたことにより、
同軸多重構造のための複雑化や保守作業等の煩雑化を回
避するとともに、移送機構等の真空チャンバ側壁等への
干渉をも簡便に回避して、大形化したり回転伝動軸数が
多くなったりしても上蓋開閉の容易な且つ保守作業等も
容易な真空チャンバを実現することができたという有利
な効果を奏する。
【0065】さらに、本発明の第3の解決手段の真空チ
ャンバにあっては、上蓋の開口を覆う小蓋について封止
部材を押さえる外枠部を残して薄い内板部を導入して内
板部変形の外枠部傾きに与える影響が減るようにしたこ
とにより、上蓋と共に小蓋が大きくなってもその外枠部
の傾きが抑えられ、その結果、真空状態を損なうこと無
く真空チャンバの上蓋を軽くすることができたという有
利な効果が有る。
【0066】また、本発明の第4の解決手段の真空チャ
ンバにあっては、気密性が向上するとともに、市販のも
のより径の大きい特殊Oリングを使用しないでも済むと
いう有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空チャンバの第1実施例について、
斜視図及び縦断面図である。
【図2】その上蓋を開けたときの状態を示す縦断面図で
ある。
【図3】本発明の真空チャンバの第2実施例について、
縦断面図等である。
【図4】その内部のウエハ移送ロボット等の動作説明図
である。
【図5】その内部のウエハ移送ロボット等の他の動作説
明図である。
【図6】その上蓋を開けたときの状態を示す縦断面図で
ある。
【図7】本発明の真空チャンバの第3実施例について、
その縦断面図である。
【図8】本発明の真空チャンバの第4実施例について、
その縦断面図である。
【図9】一般的な真空チャンバの利用例である。
【図10】従来の真空チャンバについて、その縦断面図
である。
【図11】その回転伝動機構を直截的に拡張したときに
想定される模式図である。
【符号の説明】
10 ウエハ移送チャンバ(真空チャンバ) 11 チャンバ底(チャンバ本体) 12 上蓋 13 チャンバ側壁(チャンバ本体) 14,15 ゲート 16 Oリング(封止部材) 17 開閉機構 21,〜26 ウエハ処理チャンバ 22a,23a ウエハ(基板) 30 フロッグレッグ駆動機構(移送機構の支持機
構) 31 従動リング(真空内回転リング、回転
体) 32 磁石(磁気結合手段) 33 円筒側壁(支持筒) 34 磁石(磁気結合手段) 35 主動リング(大気側回転リング、回転
体) 36 従動リング(真空内回転リング、回転
体) 37 電動モータ 40 フロッグレッグ機構(移送機構) 41 アーム 42 リンク 43 ウエハブレード 50 フロッグレッグ駆動機構(移送機構の支持機
構) 51 従動リング(真空内回転リング、回転
体) 56 従動リング(真空内回転リング、回転
体) 57 電動モータ 60 フロッグレッグ機構(移送機構) 61 アーム 62 リンク 63 ウエハブレード 120 上蓋枠部(真空チャンバの上蓋における枠部) 120a,120b 開口(真空チャンバの上蓋におけ
る貫通開口) 120d 接合部(上蓋枠部とチャンバ本体との接
合部) 121 小蓋(真空チャンバの上蓋における小蓋) 121a Oリング(封止部材) 121b 窓部 121c 把手 121d 外枠部 121e 内板部 121f 窓部 122,123 小蓋(真空チャンバの上蓋における小
蓋)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 隆 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3−1 株 式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 徳村 哲夫 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3−1 株 式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 瀬川 利規 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3−1 株 式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 野沢 俊久 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5−5 株 式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 石橋 清隆 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5−5 株 式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 茂山 和基 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5−5 株 式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板を横移送する移送機構が収められる真
    空チャンバにおいて、チャンバ本体に着脱される上蓋
    が、貫通開口の形成された枠部と、前記貫通開口を覆う
    小蓋とを有するものであることを特徴とする真空チャン
    バ。
  2. 【請求項2】前記移送機構またはその駆動機構が、前記
    チャンバ本体および前記枠部の双方に分かれて支持され
    ていることを特徴とする請求項1記載の真空チャンバ。
  3. 【請求項3】前記小蓋が、前記枠部に取着される厚い外
    枠部と、この外枠部によって囲まれた薄い内板部とを具
    備したものであることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の真空チャンバ。
  4. 【請求項4】前記上蓋の前記枠部が前記チャンバ本体に
    対してその着脱部で固着されていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項3の何れかに記載された真空チャン
    バ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001135705A (ja) * 1999-05-25 2001-05-18 Applied Materials Inc 半導体ウェーハ処理のためのデュアルバッファチャンバクラスタツール
JP2009239085A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Foi:Kk 半導体ウェハ搬送装置および半導体ウェハ搬送方法
JP2010527148A (ja) * 2007-05-08 2010-08-05 ブルックス オートメーション インコーポレイテッド 基板搬送装置
JP2011032024A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Tokyo Electron Ltd 搬送機構の組み立て方法および搬送室
KR101246775B1 (ko) 2009-12-16 2013-03-26 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 반송 장치 및 이 반송 장치를 구비한 피처리체 처리 장치

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