JPH1176638A - オートロック型ステップスライド式カッターナイフ - Google Patents

オートロック型ステップスライド式カッターナイフ

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Publication number
JPH1176638A
JPH1176638A JP23860497A JP23860497A JPH1176638A JP H1176638 A JPH1176638 A JP H1176638A JP 23860497 A JP23860497 A JP 23860497A JP 23860497 A JP23860497 A JP 23860497A JP H1176638 A JPH1176638 A JP H1176638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leaf spring
arch
cutter blade
side wall
cutter
Prior art date
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Pending
Application number
JP23860497A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Okada
昭二 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ORUFUA KK
Olfa Corp
Original Assignee
ORUFUA KK
Olfa Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by ORUFUA KK, Olfa Corp filed Critical ORUFUA KK
Priority to JP23860497A priority Critical patent/JPH1176638A/ja
Publication of JPH1176638A publication Critical patent/JPH1176638A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板バネを利用したロック機構を備えるオート
ロック型ステップスライド式カッターナイフにおいて、
板バネの耐久性を高める。 【解決手段】 スライダの開口部81内に配置される板バ
ネ60に、2つのアーチ部61および62を設ける。ノブの裏
面に立設された板バネ規制片70がスライダの第2側壁83
と板バネ60との間に挿入されており、該板バネ規制片70
は、開口部内においてカッター刃進退方向中央の中立位
置を中心として進出方向最前位置と退避方向最前位置と
の間で、スライダに対して相対的に移動可能であるとと
もに板バネの各脚部によって中立位置に付勢される。板
バネ規制片が中立位置にあるときには、両アーチ部が開
口部内へと退避することが禁止される。板バネ規制片が
進出方向最前位置または退避方向最前位置にあるときに
は、両アーチ部が開口部内へと退避することが許容され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カッター刃の出し
入れが手動で容易に行うことができるとともに、使用時
にカッター刃に負荷される外力によってカッター刃が不
用意に本体内に後退することを防止するロック機構を備
えるステップスライド式カッターナイフに関する。さら
に詳しくは、そのようなロック機構が特別の操作をしな
くても自動的に機能するオートロック型のステップスラ
イド式カッターナイフに関する。
【0002】
【従来の技術】上記カッターナイフとして、本出願人は
既に、特別のロック操作が不要であって、しかも、大き
な外力に耐えられるオートロック機構を備えたオートロ
ック型ステップスライド式カッターナイフを開示してい
る(特開平06-327849号明細書(特許第2109606号))。
【0003】上記明細書に開示されたカッターナイフ
は、図1の分解図に示したように、カッター本体1と、
該本体にスライド可能に収容されるカッター刃2と、カ
ッター刃2に固定されカッター刃とともにスライドする
スライダ3と、スライダ3に連結されておりカッター刃
2の進退移動を操作するノブ4とを備えている。組立後
においては、操作ノブ4を指で操作して、カッター刃2
を本体1に形成されたスライド溝11内でスライドさせる
ことによって、カッター刃を出し入れすることができ
る。
【0004】スライダ3には細長い開口部31が形成され
ており、ノブ裏面に形成された板バネ規制片41がこの開
口部31内へと延びている(板バネ規制片41は、図3に示
したように、断面凸字形をなしている)。開口部31内に
は板バネ5が組み込まれており、後述するように、この
板バネ5と板バネ規制片41とがオートロック機構の一部
を構成する。開口部31を囲う周壁32の上端面両側にはフ
ランジ33が形成される一方、ノブ4の下端面両側には爪
部42が形成されている。爪部42とフランジ33とが係合す
ることによって、ノブ4とスライダ3とが連結される。
【0005】なお、ノブ4の裏面には不図示の規制突起
が設けられており、この規制突起が開口部周壁の一部に
形成された凹部34内に係合している。すなわち、凹部34
の幅によって規定される範囲でノブ4がスライダ3に対
して相対移動することができる。規制突起が凹部34の図
1中左側の壁面34aに当接したときのノブ4および板バ
ネ規制片41の位置を「進出方向最前位置」と呼び、右側
の壁面34bに当接したときのノブ4および板バネ規制片4
1の位置を「退避方向最前位置」と呼ぶ。
【0006】図2は、組立後における図1のカッターナ
イフのノブ4の側面図を示している。図中左方向がカッ
ターナイフの刃先方向である。また、図3は、図2の3
-3線断面図を示している。操作ノブ4に力を負荷して
いない場合には、図3に示したように、板バネ5の左右
の脚部53a、53bのバネ力によって板バネ規制片41が細長
い開口部31の中央位置に付勢される。このときのノブ4
および板バネ規制片41の位置を「中立位置」と呼ぶ。す
なわち、ノブ4および板バネ規制片41は、中立位置を中
心として、進出方向最前位置と退避方向最前位置との間
をスライダ3に対して相対移動可能である。
【0007】今、カッター刃2がカッター本体1内に収
容された状態にあるとする。この状態からカッター刃2
を突出せるべくノブ4を図2中左側へと移動させると、
ノブ4および板バネ規制片41は、図3の中立位置から図
4の進出方向最前位置にまで移動する。これによって、
それまで互いに当接していた板バネ5の右側の肩部52b
と板バネ規制片41の右側の角部41bとがずれて離れる。
【0008】図3から図4への移行過程においてはノブ
4はスライダ3に対して相対移動していたが、図4にお
いてノブ4が進出方向最前位置に達しているため、ノブ
4をさらに左側へと操作すると、ノブ4とスライダ3と
が一体的に左側へと移動し始める。したがって、係合凹
部間の山部13から板バネ5の頭部51に、該頭部を開口部
31内へ押し込もうとする押圧力が作用するようになる。
このとき、板バネ5の右側の肩部52bと板バネ規制片41
の右側の角部41bとは当接することなく離れているた
め、板バネの頭部51は、山部13からの力を受けて、スラ
イダの開口部31内へと退避することができる(図5参
照)。板バネ5の頭部51が所定数の山部13を通過し、カ
ッター刃2が所望の長さだけ突出した状態でノブ4から
指を離すと、板バネ5のバネ力によって板バネ規制片41
が図3の位置に復帰する。すなわち、ノブ4が中立位置
に復帰している。
【0009】カッター使用中においては、カッティング
作業の反力がカッター刃2をカッター本体内に押し戻す
ように作用する。この力によって、スライダ3にも図3
中右方向への力が作用する。しかし、この場合、ノブ4
に対しては力が作用しないためノブ4および板バネ規制
片41は中立位置に付勢されたままである。すなわち、板
バネ5の左右の肩部52aおよび52bがともに板バネ規制片
41の左右の角部41aおよび41bと当接しているため、板バ
ネ32の頭部51は、係合凹部間の山部13によって押圧され
ても開口部31内へと退避することはできない。すなわ
ち、板バネ5の頭部51と係合凹部12とがロック機構とし
て機能し、カッター刃2が不用意にカッター本体内へと
後退することを防止する。
【0010】カッター刃2をカッター本体1内に収容し
たい場合には、ノブ4を図2中右方向に移動させると、
ノブ4は退避方向最前位置までスライダ3に対して相対
移動し、これに伴う板バネ規制片41の右方向への移動に
より、板バネ5の左側の肩部52aと板バネ規制片41の左
側の角部41aとの当接がずれて離れる。その後は、図3
および4を参照して説明したカッター刃2を繰り出す場
合と同様の原理でカッター刃2を引っ込めることができ
る。
【0011】以上説明したように、図1〜5に示したカ
ッターナイフにおいては、ノブ4を直接操作した場合に
は、その裏面から突出する板バネ規制片41がスライダ3
の開口部31に対して中立位置から相対的移動することに
よって、板バネ5の頭部51が開口部31内に退避すること
が許容される。すなわち、スライダ3がスライド溝11内
でスライドすることが許容され、この結果、カッター刃
2を出し入れすることができる。これに対して、カッタ
ー刃2に直接外力が作用する場合には、板バネ規制片41
と開口部31との相対位置が中立位置から変化しない。す
なわち、板バネ規制片41は板バネ5のバネ力によって中
立位置に付勢されており、該位置に板バネ規制片41があ
るときには板バネ5の頭部51が開口部31内に退避するこ
とが禁止される。したがって、スライダ3はスライド溝
11内をスライドすることができず、この結果、カッター
刃2が不用意に移動することが自動的に防止される。
【0012】このようなカッターナイフにおいては、図
3〜5を参照すれば分かるように、板バネ5の頭部51が
繰返し荷重を受けるために、板バネの疲労によるバネ力
の低下あるいは板バネの破損という問題が生じる。本件
出願人は、上記カッターナイフの板バネについて、実際
の使用時よりも相当過酷な状況で試験を行い、実用上問
題のない程度の耐久性を確認しているが、それでも、理
論上より高い耐久性を実現することが好ましいのは当然
である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決すべき技術的課題は、板バネを利用したロック機構
を備えるオートロック型ステップスライド式カッターナ
イフにおいて、板バネの耐久性を高めることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は、上
記課題を有効に解決するために創案されたものであっ
て、以下の構成を有するオートロック型ステップスライ
ド式カッターナイフを提供する。
【0015】本発明のオートロック型ステップスライド
式カッターナイフにおいては、スライダは、スライド溝
の係合凹部に沿ってカッター刃進退方向に延在するとと
もにその延在方向中央に貫通孔を有する第1側壁と該第
1側壁に対向して平行に延在する第2側壁との間に形成
される細長い開口部を有している。
【0016】この開口部内に板バネが配置されており、
該板バネは、谷部によって互いに連結されるカッター刃
進出方向側の第1アーチ部およびカッター刃退避方向側
の第2アーチ部と、第1アーチ部のカッター刃進出方向
端部から第1肩部を経て第2側壁に向かって延在する第
1脚部と、第2アーチ部のカッター刃退避方向端部から
第2肩部を経て第2側壁に向かって延在する第2脚部と
から構成されており、第1アーチ部および第2アーチ部
が第1側壁の貫通孔から外部に突出し上記係合突部とし
て機能する。
【0017】ノブの裏面に立設された板バネ規制片がス
ライダの第2側壁と板バネとの間に挿入されており、該
板バネ規制片は、開口部内においてカッター刃進退方向
中央の中立位置を中心として進出方向最前位置と退避方
向最前位置との間で、スライダに対して相対的に移動可
能であるとともに板バネの各脚部によって中立位置に付
勢されている。この板バネ規制片は、第2側壁に沿って
スライドするスライド部と、該スライド部に間隔をおい
て形成され第1側壁に向かって突出する3つの突部とを
有している。
【0018】板バネ規制片が中立位置にあるときには、
3つの突部がそれぞれ第1肩部、第2肩部、および谷部
と当接することによって両アーチ部が開口部内に退避す
ることが禁止される。板バネ規制片が進出方向最前位置
にあるときには、谷部および第2肩部がそれぞれ突部か
らずれることによって両アーチ部が開口部内に退避する
ことが許容される。板バネ規制片が退避方向最前位置に
あるときには、谷部および第1肩部がそれぞれ突部から
ずれることによって両アーチ部が開口部内に退避するこ
とが許容される。
【0019】上記構成を有する本発明のカッターナイフ
においては、スライダ側面から突出する係合突部として
機能するアーチ部が2つ設けられており、カッター刃を
本体から繰り出すときには第1アーチ部が主として外力
を受けて変形し、カッター刃を本体内に格納するときに
は第2アーチ部が主として外力を受けて変形する。した
がって、カッター刃の出入れ回数が同じである場合に
は、アーチ部が1つしか設けられていないカッターナイ
フの該アーチ部に比して、第1および第2のアーチ部の
変形回数は半分となり、板バネの疲労も半減する(寿命
が2倍になる)。
【0020】さらに、アーチ部が1つしか設けられてい
ないカッターナイフにおいては、アーチ部を開口部内へ
と押し込もうとする外力を受け止めるのは左右の肩部だ
けであるが、アーチ部を2つ有する本発明のカッターナ
イフにおいては、左右の肩部に加えてアーチ部間の谷部
も外力を受け止める。したがって、アーチ部を退避させ
ようとする外力に対する抵抗力が高まる。
【0021】本発明のカッターナイフにおいては、第1
アーチ部と第2アーチ部との間にさらに1以上のアーチ
部が設けられていてもよい。すなわち、アーチ部が3つ
以上設けられていてもよい。この場合には、各アーチ部
の端部がそれぞれ谷部を介して連結される。また、ノブ
裏面の板バネ規制片のスライド部には、第1側壁に向か
って突出し、かつ、板バネ規制片が中立位置にあるとき
にそれぞれが谷部と当接する複数の突部が間隔をおいて
設けられる。各突部は、ノブ裏面の板バネ規制片が進出
方向最前位置または退避方向最前位置にあるときには、
谷部からずれることによって各アーチ部が開口部内へと
退避することを許容する。
【0022】上記構成を採用した場合には、谷部の数が
増える分だけ、アーチ部を退避させようとする外力に対
する抵抗力が高まる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。図6〜8は、本発明の
実施形態を説明する断面図であって、図3〜5に対応し
ている。本発明のカッターナイフが従来例と本質的に異
なる点は板バネの形状およびノブ裏面から突出する板バ
ネ規制片の形状のみである。中立位置を中心として進出
方向最前位置および退避方向最前位置との間でノブがス
ライダに対して相対的に移動する機構等は、従来例で説
明した場合と同様である。
【0024】図6は、ノブに力が作用していない状態を
示しており、板バネ60の両脚部66、67が板バネ規制片70
を中立位置に付勢している。図示したように、板バネ60
は、第1および第2の2つのアーチ部61、62を備えてい
る。2つのアーチ部はカッター刃の進退方向に沿って並
んでおり、カッター刃進出方向側(図中左側)の第1アー
チ部61とカッター刃退避方向側(図中右側)の第2アーチ
部62とが谷部63によって連結されている。第1アーチ部
61の左端部からは第1肩部64を経て第1脚部66がさらに
左斜め下方へと延在している。同様に、第2アーチ部62
の右端部からは肩部65を経て第2脚部67がさらに右斜め
下方へと延在している。
【0025】スライダに形成された細長い開口部81を囲
う周壁のうち、カッターナイフ本体のスライド溝11の片
側に波形をなすよう連続的に形成された係合凹部12に沿
ってカッター刃進退方向に延在する第1側壁82には、板
バネ60の2つのアーチ部61、62を外部に突出させるため
の貫通孔82aが形成されている。貫通孔82aから突出した
アーチ部61、62は、それぞれ、係合凹部12と係合してい
る。一方、板バネ60の第1および第2の脚部66、67は、
それぞれ、第1側壁82に対向して平行に延在する第2側
壁83にまで延在し該側壁83に当接している。
【0026】ノブの裏面から突出する板バネ規制片70
は、開口部81内において第2側壁83と板バネ60との間に
形成される隙間内に挿入される。この板バネ規制片70
は、その底面を第2側壁83に当接させてスライドするス
ライド部71と、該スライド部71から第1側壁82側へと突
出する3つの突部を有している。すなわち、中央の第1
突部72とその両側に間隔をおいて対称に配置された第2
突部73および第3突部74である。第1突部72は、その両
側の第2突部73および第3突部に比べてやや幅狭で背が
高い。図6の状態において、第1突部72は、板バネ60の
2つのアーチ部を連結する谷部63と当接している。ま
た、第2突部73は第1アーチ部につらなる第1肩部64
と、第3突部74は第2アーチ部につらなる第2肩部65
と、それぞれ当接している。すなわち、板バネ規制片70
が中立位置にある場合には、板バネ60の両アーチ部61、
62に、山部13から該アーチ部を開口部内へと押し込もう
とする外力が作用したとしても、両アーチ部の開口部内
への退避は禁止されることとなる。この場合の禁止力
(外力に対する抵抗力)は、アーチ部が1つしか設けられ
ていない場合(図3)よりも高いことは明白である。
【0027】図6の状態から、ノブに刃先方向(図中左
方向)の力を作用させると、開口部81内において板バネ
規制片70が進出方向最前位置にまで左方向に相対的に移
動し、それまで互いに当接していた第1突部72と谷部6
3、および第3突部74と肩部65がそれぞれずれて離れる
(図7参照)。図7においては板バネ規制片70が進出方向
最前位置にあるため、板バネ規制片70は、開口部81内に
おいてこれ以上左側へと相対移動することはできない。
すなわち、ノブに刃先方向の力をさらに加えると、ノブ
とスライダとが一体的に移動し、この結果、山部13から
左側の第1アーチ部61に該アーチ部を開口部81内に押し
込もうとする力が作用する。そして、このとき、第1突
部72と谷部63、および第3突部74と第2肩部65は当接し
ていないから、板バネ60が弾性変形することによって、
第1および第2のアーチ部が開口部81内へと退避する
(図8参照)。したがって、ノブに力を加え続けることに
よって、カッター刃をさらに突出させることができる。
【0028】ここで、第1および第2のアーチ部が開口
部81内へと退避した状態を示す図8を参照すると、ノブ
を左側へと移動させる場合(すなわち、カッター刃を突
出させる場合)には、第2アーチ部62の変形量よりも第
1アーチ部61の変形量の方が大きいことが分かる。すな
わち、図8の状態においては、第1突部72と谷部63、お
よび第3突部74と第2肩部65は当接していないが、第1
肩部64は第2突部73との当接状態を依然保っている。し
たがって、ノブが左方向に移動するとき、第1アーチ部
61は、その最大高さが距離A(山部13の頂点と第2突部7
3の上表面との間の距離)よりも小さくなるまで弾性変形
しなければならない。これに対して、第2アーチ部62に
要求される弾性変形量は、距離B(山部13の頂点とスラ
イド部71の上表面との間の距離)よりも小さい程度で足
りる。そして、図8から分かるように、距離Aは距離B
よりも小さい。すなわち、カッター刃を突出させる操作
をする場合には、第1アーチ部61に要求される変形量の
方が第2アーチ部62に要求される弾性変形量よりも大き
い。さらに、第1アーチ部61の大きな変形によって第2
アーチ部62がやや下方へと移動し、この結果、第2アー
チ部62が山部13から受ける押圧力が少し軽減されるか、
または極端な場合には第2アーチ部62と山部13との間に
僅かな隙間が生じる場合もある(図8においては、第2
アーチ部62と山部13との間に僅かな隙間を描いてい
る)。すなわち、カッター刃を繰り出す場合において
は、2つのアーチ部のうちカッター刃進出方向側の第1
アーチ部61の方が大きな外力を受けて大きく変形し、第
2アーチ部62には外力はあまり(または、全く)作用しな
い。
【0029】板バネ60の両アーチ部61、62が所定数の山
部13を通過し、カッター刃2が所望の長さだけ突出した
状態でノブから指を離すと、板バネ60のバネ力によって
板バネ規制片70が図6の中立位置に復帰する。カッター
使用中においては、カッティング作業の反力がカッター
刃2をカッター本体内に押し戻すように作用し、この力
によって、スライダにも図6中右方向への力が作用す
る。しかし、この場合には、ノブに直接力が作用しない
ので、板バネ規制片70は中立位置に付勢されたままであ
る。すなわち、板バネ60の第1肩部64、第2肩部65、お
よび谷部63のすべてが板バネ規制片70に形成された突部
72、73、74と当接しているため、板バネ60の両アーチ部
61、62は、係合凹部間の山部13によって押圧されても開
口部81内へと退避することはできない。すなわち、板バ
ネ60の各アーチ部と係合凹部12とがロック機構として機
能し、カッター刃2が後退することを防止する。
【0030】カッター刃2をカッター本体1内に収容し
たい場合には、ノブを図6中右方向に移動させると、ノ
ブ裏面から突出する板バネ規制片70がスライダの開口部
81内を右方向に退避方向最前位置にまで相対移動し、板
バネ60の第1肩部64と第2突部73との当接、および谷部
63と第1突部72との当接がずれて離れる。その後は、図
7および8を参照して説明したカッター刃2を繰り出す
場合と同様の原理でカッター刃2を引っ込めることがで
きる。なお、この場合に、板バネ60の2つのアーチ部に
要求される弾性変形量は、カッター刃を繰り出す場合と
は反対に、カッター刃退避方向側の第2アーチ部62に要
求される変形量の方が大きくなることは当然に理解でき
るであろう。
【0031】以上の説明から分かるように、本発明のカ
ッターナイフにおいては、板バネ60に2つのアーチ部を
設けており、カッター刃の繰出時と格納時とにおいて、
外力を受けて変形するアーチ部が異なる。すなわち、2
つのアーチ部のうち、ノブの進行方向側に位置するアー
チ部(カッター刃繰出時には第1アーチ部、カッター刃
格納時には第2アーチ部)が主として外力を受けて変形
する。これに対して、アーチ部が1つである従来例にお
いては、当然に該1つのアーチ部がカッター刃の繰出時
および格納時の両方において外力を受けて弾性変形する
が故に疲労が早い。
【0032】なお、図示の例においては、板バネ60に設
けられたアーチ部は2つであるが、それ以上の数のアー
チ部を設けることも可能である。その場合には、アーチ
部が1つ増えるごとに谷部も1つ増えるが、ノブ裏面の
板バネ規制片のスライド部には、それに対応した数の突
部を間隔をおいて形成する必要がある。各突部は、板バ
ネ規制片が中立位置にあるときにそれぞれが谷部と当接
することによって、各アーチ部が開口部内へと退避する
ことを禁止する。また、板バネ規制片が進出方向最前位
置または退避方向最前位置にあるときには、各突部が谷
部からずれることによって各アーチ部が開口部内へと退
避するのを許容する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術に係るオートロック型ステップスラ
イド式カッターナイフを説明する分解図である。
【図2】 組立後における図1のカッターナイフにおけ
るノブ側面を示す側面図である。
【図3】 図2の3-3線断面図である。
【図4】 図1のカッターナイフにおけるオートロック
機構を説明する断面図である。
【図5】 図1のカッターナイフにおけるオートロック
機構を説明する断面図である。
【図6】 本発明の一実施形態に係るカッターナイフに
おけるオートロック機構を説明する断面図である。
【図7】 本発明の一実施形態に係るカッターナイフに
おけるオートロック機構を説明する断面図である。
【図8】 本発明の一実施形態に係るカッターナイフに
おけるオートロック機構を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 カッター本体 2 カッター刃 3 スライダ 4 ノブ 5 板バネ 11 スライド溝 12 係合凹部 13 山部 31 開口部 32 周壁 33 フランジ 34 凹部 41 板バネ規制片 51 頭部 52a、52b 肩部 53a、53b 脚部 60 板バネ 61 第1アーチ部 62 第2アーチ部 63 谷部 64 第1肩部 65 第2肩部 66 第1脚部 67 第2脚部 70 板バネ規制片 71 スライド部 72 第1突部 73 第2突部 74 第3突部 81 開口部 82 第1側壁 83 第2側壁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カッター刃(2)と、該カッター刃(2)を
    進退可能に収容するスライド溝(11)を有するカッター本
    体(1)と、カッター刃に固定されカッター刃とともにス
    ライド溝内でスライドするスライダ(3)と、該スライダ
    に連結されておりカッター刃の進退移動を操作するノブ
    (4)とを備えてなり、 スライド溝(11)の片側に波形をなすよう連続的に形成さ
    れた複数の係合凹部(12)とスライダ側面から退避可能に
    突出する係合突部とが係合することにより、カッター本
    体からのカッター刃の突出量が規定されるカッターナイ
    フにおいて、 スライダは、スライド溝の係合凹部に沿ってカッター刃
    進退方向に延在するとともにその延在方向中央に貫通孔
    (82a)を有する第1側壁(82)と該第1側壁に対向して平
    行に延在する第2側壁(83)との間に形成される細長い開
    口部(81)を有しており、 スライダの開口部(81)内に板バネ(60)が配置されてお
    り、該板バネは、谷部(63)によって互いに連結されるカ
    ッター刃進出方向側の第1アーチ部(61)およびカッター
    刃退避方向側の第2アーチ部(62)と、第1アーチ部のカ
    ッター刃進出方向端部から第1肩部(64)を経て第2側壁
    (83)に向かって延在する第1脚部(66)と、第2アーチ部
    のカッター刃退避方向端部から第2肩部(65)を経て第2
    側壁(83)に向かって延在する第2脚部(67)とから構成さ
    れており、第1アーチ部(61)および第2アーチ部(62)が
    第1側壁の貫通孔(82a)から外部に突出し上記係合突部
    として機能し、 ノブの裏面に立設された板バネ規制片(70)がスライダの
    第2側壁(83)と板バネ(60)との間に挿入されており、該
    板バネ規制片(70)は、開口部内においてカッター刃進退
    方向中央の中立位置を中心として進出方向最前位置と退
    避方向最前位置との間で、スライダに対して相対的に移
    動可能であるとともに板バネの各脚部(66、67)によって
    中立位置に付勢されており、 板バネ規制片(70)は、第2側壁に沿ってスライドするス
    ライド部(71)と、該スライド部に間隔をおいて形成され
    第1側壁(82)に向かって突出する3つの突部(72、73、7
    4)とを有しており、 板バネ規制片(70)が中立位置にあるときには、3つの突
    部(72、73、74)がそれぞれ第1肩部(64)、第2肩部(6
    5)、および谷部(63)と当接することによって両アーチ部
    が開口部内へと退避することを禁止し、板バネ規制片が
    進出方向最前位置にあるときには、谷部(63)および第2
    肩部(65)がそれぞれ突部からずれることによって両アー
    チ部が開口部内へと退避するのを許容し、板バネ規制片
    が退避方向最前位置にあるときには、谷部(63)および第
    1肩部(64)がそれぞれ突部からずれることによって両ア
    ーチ部が開口部内へと退避するのを許容することを特徴
    とする、オートロック型ステップスライド式カッターナ
    イフ。
  2. 【請求項2】 上記第1アーチ部(61)と第2アーチ部(6
    2)との間にさらに1以上のアーチ部が設けられ、各アー
    チ部の端部がそれぞれ谷部を介して連結されており、 上記ノブ裏面の板バネ規制片のスライド部(71)には、第
    1側壁に向かって突出し、かつ、板バネ規制片(70)が中
    立位置にあるときにそれぞれが谷部と当接する複数の突
    部が間隔をおいて設けられており、 各突部は、ノブ裏面の板バネ規制片が進出方向最前位置
    または退避方向最前位置にあるときには、谷部からずれ
    ることによって各アーチ部が開口部内へと退避するのを
    許容することを特徴とする、請求項1記載のオートロッ
    ク型ステップスライド式カッターナイフ。
JP23860497A 1997-09-03 1997-09-03 オートロック型ステップスライド式カッターナイフ Pending JPH1176638A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002292157A (ja) * 2001-03-30 2002-10-08 Kanematsu Kogyo Kk 刃体出没式カッターナイフ
KR101000903B1 (ko) 2009-04-09 2010-12-13 세종공업 주식회사 가변밸브
CN102975209A (zh) * 2012-11-09 2013-03-20 顺德工业(江苏)有限公司 美工刀调节器

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JP2002292157A (ja) * 2001-03-30 2002-10-08 Kanematsu Kogyo Kk 刃体出没式カッターナイフ
KR101000903B1 (ko) 2009-04-09 2010-12-13 세종공업 주식회사 가변밸브
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