JPH1175759A - 粉末調味料の製造方法 - Google Patents

粉末調味料の製造方法

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JPH1175759A
JPH1175759A JP9277910A JP27791097A JPH1175759A JP H1175759 A JPH1175759 A JP H1175759A JP 9277910 A JP9277910 A JP 9277910A JP 27791097 A JP27791097 A JP 27791097A JP H1175759 A JPH1175759 A JP H1175759A
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concentration
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JP9277910A
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Hisayoshi Kondo
尚義 近藤
Hitoshi Hirai
整 平井
Akihito Kawade
明史 川出
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Sato Foods Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】天然だし原料の抽出液に含まれる揮発性成分を
保持した粉末調味料を、効率よく、且つ乾燥時のエネル
ギーコストを抑え、経済的に得ること。 【解決手段】天然だし原料の抽出液を逆浸透圧濃縮する
にあたり、第一段階として食塩除去率が10%〜60%
のルーズRO膜にて濃縮し、得られる透過水を、第二段
階として食塩除去率が93%〜100%のRO膜にて濃
縮する。次に濃縮液を乾燥するにあたっては、第一段階
の濃縮液は揮発性成分の保持が良い乾燥方法で、また第
二段階の濃縮液は乾燥効率の良い乾燥方法を用いて別々
に乾燥し、さらに、第一段階の濃縮液の乾燥品と第二段
階の濃縮液の乾燥品を混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚節類、キノコ類
或いは昆布類などの天然だし原料の抽出液を、揮発性成
分やエキス成分がほとんど損失することなしに、濃縮・
乾燥して得られる粉末調味料の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、液状食品の濃縮方法としては、濃
縮効率の点から主に減圧加熱濃縮法が用いられている
が、減圧加熱濃縮法は、効率は良いものの、加熱による
変質及び揮発性成分の損失は避け難く、デリケートな風
味を有する天然だしの濃縮方法としては不適切である。
熱をかけない濃縮方法としては凍結濃縮と逆浸透圧濃縮
(以後、RO濃縮とする)があるが、凍結濃縮にはエキ
ス成分が排出氷晶に付着してロスを生じる等の欠点があ
る。
【0003】一方、RO濃縮は、揮発性成分やエキス成
分の損失がほとんどないため、天然だしの濃縮方法とし
て好適であり、既に、魚節類エキスの濃縮手段としての
使用が提唱されている。(特開平7−222570号公
報、特公平1−15266号公報など。)
【0004】また、これらのRO濃縮液を乾燥する場合
にも、揮発性成分が蒸発して逸散するという問題が生じ
る。特に、ドラム乾燥、真空加熱乾燥、噴霧乾燥などで
は乾燥効率は良いものの、揮発性成分の逸散が問題とな
る。揮発性成分の保持を良くするため、真空凍結乾燥や
低温下で真空乾燥するなどの方法があるが、脱水速度が
遅くて乾燥時間が長く、エネルギーコストが高いという
欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、天然だし原
料中に含まれる揮発性成分を保持した粉末調味料を、効
率よく、且つ乾燥時のエネルギーコストを抑え、経済的
に得ることを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究の結果、食塩除去率のルーズ
なRO膜によって、天然だし原料の抽出液中の高分子物
質(例えば、色素、多糖類、蛋白質などの呈味成分)と
低分子物質(例えば、フレーバーなどの揮発性成分)が
分離でき、さらにこの揮発性成分を含んだ低分子物質部
分を食塩除去率がタイトなRO膜により濃縮した部分の
みに、真空凍結乾燥などの揮発性成分が保持されやすい
乾燥法を用い、他の呈味成分を含んだ高分子物質部分に
は噴霧乾燥などの乾燥効率のよい乾燥法を用いることに
より、揮発性成分を保持でき、且つ乾燥効率が向上する
ことを見い出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、天然だし原料の抽出
液を食塩除去率10%〜60%のルーズRO膜にてRO
濃縮し(濃縮液Iとする)、この際に得られた透過水
を、食塩除去率93%〜100%のRO膜を用いてRO
濃縮し(濃縮液IIとする)、両濃縮液を混合すること
なく、濃縮液IIを真空凍結乾燥や低温下での真空乾燥
などのような揮発性成分の保持の良い乾燥方法で乾燥品
を得、別に噴霧乾燥や真空加熱乾燥などのように乾燥効
率の良い乾燥法で適宜乾燥した濃縮液Iの乾燥品を混合
することを要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳しく説明する。
本発明の粉末調味料は、天然だし原料の抽出工程、抽出
液の濃縮工程、及び乾燥工程により製造できる。
【0009】抽出工程とは、天然だし原料に溶媒を加え
て抽出液を得る工程であるが、本発明では、その抽出方
法を特に限定するものではなく、公知の抽出方法が適用
できる。ここでいう天然だし原料には、魚節類、キノコ
類、昆布類などがあげられる。これらはいかなるもので
も使用できるが、魚節類としては、例えば、鰹、宗田
鰹、鰯、鰺、鮪、鯖などの節類や煮干しがあげられる。
また、キノコ類としては、例えば、シイタケ、エノキタ
ケ、ヒラタケ、ナメコ、マツタケ、キクラゲ、シメジ、
マイタケがあげられる。また昆布類としては、例えば、
真昆布、利尻昆布、日高昆布、ラウス昆布、三石昆布が
あげられる。上記のものは単独で使用してもよいし、2
種以上の混合物として用いてもよい。またこれらは、粉
砕物、破砕物、切断物、粉末などのように細分化された
形状で使用するのが好ましい。抽出温度、抽出時間、水
性溶媒量、pHなどの抽出条件は、原料の種類、あるい
は製品コンセプトに合わせて適宜設定すればよいが、例
えば以下のものを例示できる。
【0010】抽出に使用する溶媒としては、水性溶媒及
び/又は水溶性有機溶媒があげられる。水性溶媒とは、
単なる水道水、脱イオン水、蒸留水でもよく、これらに
糖類、デキストリン類、環状デキストリン類、ゼラチ
ン、カゼイン、植物蛋白、アラビアガム、乳化剤類、塩
酸や酢酸などの酸類、苛性ソーダなどのアルカリ類、ア
ルコール類、アスコルビン酸などの抗酸化剤類などを、
適宜添加したものでもよい。また、これらは抽出後に添
加してもよい。また、水溶性有機溶媒とは、水に混和す
る有機溶媒をさすが、例えば、メタノール、エタノー
ル、n−プロプルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、グリセリンなどがあげられる。これらは単独或いは
2種以上の混合物として用いてもよい。また、水性溶媒
と水溶性有機溶媒を混合して用いる場合には、所望に応
じて適宜その混合割合を決めることができるが、全抽出
溶媒に対する水溶性有機溶媒の濃度としては、5〜90
重量%が好ましく、さらに好ましくは30〜60重量%
である。水溶性有機溶媒の濃度が上記範囲未満の場合に
は、水溶性有機溶媒による天然だし原料中の疎水性成分
の抽出がし難くなり、また、90%を越えると不要な油
などを抽出するため好ましくない。
【0011】抽出温度は、通常30℃以上100℃以下
で抽出が行われる。特に、限定するものではないが、例
えば、魚節類では50℃以上90℃以下が、キノコ類や
昆布類では30℃以上90℃以下が好ましい。抽出渦度
が上記範囲未満では抽出効率が著しく低下し、また、上
記範囲を越えた温度では、不要な成分が過剰に抽出さ
れ、且つ好ましい揮発性成分の変性が起こりやすくな
る。粉末化基材として上記に例示したような糖類、デキ
ストリン類、環状デキストリン類などが使用できるが、
揮発性成分の保持や安定化に対して効果がある環状デキ
ストリンを用いることが好ましい。粉末化基材の量は、
抽出液の乾燥粉末化に役立つ量であればどれだけでも構
わないが、前記溶媒に対し、約0.5〜30重量%が好
ましい。この範囲より、粉末化基材量が少ない場合に
は、エキスが粉末化されないことが起こりうる。また、
多い場合には、エキス粉末中のエキス含度が低くなるた
め、味がうすくなり好ましくない。天然だし原料1重量
部を溶媒4から200重量部程度で浸漬あるいは、撹拌
しながら抽出を行い、さらに、抽出後は粗分離により、
抽出液を得ることができる。抽出液は、必要に応じてセ
ライト濾過、セラミック濾過、遠心分離機等を用い清澄
化を行う。また、抽出により得られた粕は、さらに酸で
加水分解したりプロテアーゼなどの酵素処理を施し呈味
成分の抽出を行うことができる。これらを上記したエキ
スと混ぜて使用することもできる。
【0012】次に濃縮工程で、このようにして得られた
抽出液を濃縮する。濃縮方法としては、前記した通り、
熱による変質や揮発性成分の損失がほとんどないRO濃
縮を用いる。その際第一段階として、食塩除去率が10
%〜60%のルーズRO膜を用いてRO濃縮を行う。濃
縮操作時の圧力条件として、圧力が高いと濃縮速度は速
いが膜の目詰まり(ファウリング)が速くなり、圧力が
低いと目詰まりは遅いが、濃縮速度も遅くなるため、1
0kg/cm〜50kg/cmが好ましい。温度条
件は、高ければ濃縮速度は速いが、着色、揮発性成分の
変質などが起こりやすくなるため、約20℃から50℃
の範囲が好ましい。濃縮は固形分濃度として約10%〜
40%程度(濃縮倍率は、抽出時の固形分濃度にもよる
が、およそ3倍〜20倍濃縮)になるまで行うのが好ま
しい。
【0013】この操作により、抽出液中の高分子物質
(例えば、色素、多糖類、蛋白質などの呈味成分など)
のほとんどは、第一段階のRO濃縮の濃縮練側に保留さ
れるが、低分子物質(揮発性成分など)の大半は透過水
側へ移行するため、揮発性成分と呈味成分の分離が行わ
れる。
【0014】次に、第二段階の濃縮としてこの透過水
(揮発性成分などを含有)を、食塩除去率が93%〜1
00%のRO膜を用いてRO濃縮する。濃縮操作時の圧
力条件としては20kg/cm〜50kg/cm
温度は20℃〜50℃で、固形分濃度が4%〜40%程
度(透過水の濃度にもよるが濃縮倍率としてはおよそ3
倍から100倍)になるまで濃縮を行うのが好ましい。
【0015】このようにして、色素、多糖類、蛋白質な
どの高分子物質を多く含む第一段階の濃縮液(濃縮液
I)と、揮発性成分などの低分子物質を含む第二段階の
濃縮液(濃縮液II)が得られる。天然だし原料の抽出
液中の固形分の70%〜95%が濃縮液I側に存在し、
5%〜30%が濃縮液II側に存在する。従って、両濃
縮液の重量比は、固形分濃度が同じ場合には、70対3
0〜95対5となる。
【0016】本発明で使用できるRO膜は、食塩除去率
が10%〜60%のもの、及び93%〜100%のもの
であれば、その形態は、スパイラル式、ホロファイバー
式、チューブ式、平板式などのいずれでもよい。また、
その材質にも特に制限はない。食塩除去率は、膜メーカ
ーのカタログに記載の食塩除去率の平均値をとっても構
わないが、以下の方法により算出できる。本発明で使用
できる食塩除去率10%〜60%のRO膜とは、例えば
日東電工(株)製NTR−7410、NTR−725
0、東レ(株)製SU−610、SU−620などがあ
げられる。食塩除去率が93%から100%のRO膜と
しては、例えば日東電工(株)製NTR−759HG、
NTR−769SR、NTR−729HF、東レ(株)
製SU−810、SU−710などがあげられる。
【0017】食塩除去率の算出方法:供給液として、
0.2%の食塩水溶液を用いる。この供給液を、使用す
るRO膜の種類に適した操作圧力下で、25℃にて処理
を行う。ここでいうRO膜の種類に適した操作圧力と
は、例えば、日東電工(株)製NTR−7250では、
15kg/cmであり、東レ(株)製SU−620で
は、3.5kg/cmである。供給液の食塩濃度
(a)、濃縮液の食塩濃度(b)、透過水の食塩濃度
(c)を常法により測定し、次式により食塩除去率を算
出する。
【0018】
【数1】
【0019】次に乾燥工程により、上記濃縮液の乾燥粉
末化を行う。前記したように、ドラム乾燥、真空加熱乾
燥、噴霧乾燥などでは乾燥効率は良いものの、揮発性成
分の多くは蒸発して逸散するという問題がある。真空凍
結乾燥、低温下での真空乾燥などの方法で乾燥すると、
揮発性成分の保持は良いものの、脱水速度が遅く乾燥に
要する費用が高くつくという欠点がある。そこで本発明
では、濃縮液Iと濃縮液IIを別々に乾燥し、しかも、
前記した通り、液量が少なく揮発性成分を多く含む濃縮
液IIを、真空凍結乾燥や低温下での真空乾燥などの揮
発性成分の保持の良好な乾燥方法で乾燥し、液量が多
く、呈味成分を多く含む濃縮液Iは、乾燥効率の良い乾
燥方法(例えば、噴霧乾燥など)で乾燥する。得られた
両乾燥品は、混合して使用する。また、濃縮液Iの乾燥
品と濃縮液IIの乾燥品は、必ずしも全量混合する必要
はなく、適宜混合割合を変えて使用することもできる。
また、乾燥物の形状は、微粉末でもよいし、周知の方法
により、例えば顆粒、タブレット状、ブロック状などに
成型しても用いても構わない。
【0020】以上のような方法により、揮発性成分の損
失が少なく、乾燥が効率的で且つ乾燥費用が安価な粉末
調味料を得ることができる。こうして得られた粉末調味
料は、化学調味料、食塩、糖類などと配合して使用する
こともできる。
【0021】
【実施例】次に、実施例によって本発明を具体的に説明
する。
【0022】(実施例1)鰹節粉砕物15kgを、あら
かじめDE7のデキストリン(三和澱粉工業(株)製、
商品名サンデック#70)8kgを溶解した82℃の温
水180kgに投入し、80℃の温度で30分間攪拌抽
出後、セライト濾過を行って不溶性物質を取り除き、固
形分濃度約5.2%の鰹節抽出液159kgを得た。
【0023】この抽出液を日東電工(株)製NTR−7
410HG−S2膜(食塩除去率10%)を用いて、操
作圧力30kg/cm、温度20℃の条件でRO濃縮
し、固形分濃度約25%の濃縮液26.2kg(濃縮液
A)と、透過水131kgを得た。次に透過水を、日東
電工(株)製NTR−759HG−S2膜(食塩除去率
99.7%)を用いて操作圧力40kg/cm、温度
20℃の条件でRO濃縮し、固形分濃度約10%の濃縮
液16.2kg(濃縮液B)を得た。
【0024】濃縮液Aをチャンバー温度100℃の条件
で噴霧乾燥し、粉末約6.4kg(粉末A)を得た。濃
縮液Bは−35℃に予備凍結後、真空度0.1トル〜
0.2トルで真空凍結乾燥し、粉砕して粉末約1.5k
g(粉末B)を得た。粉末Aと粉末Bを全量混合して、
鰹節エキス粉末Cを得た。
【0025】(比較例1)実施例1と同様にして得た鰹
節抽出液(固形分濃度5.2%)を、日東電工(株)製
NTR−759HG−S2膜(食塩除去率99.7%)
を用いて操作圧力40kg/cm、温度25℃の条件
で固形分濃度約10%までRO濃縮後、チャンバー温度
100℃の条件で噴霧乾燥し、鰹節エキス粉末Dを得
た。
【0026】実施例1で得られた鰹節エキス粉末Cと比
較例1で得られた鰹節エキス粉末Dを各1gづつとり、
各々80mlの熱湯に溶解して、官能検査で風味を比較
したところ、鰹節エキス粉末Cの方が香りの力価が強
く、また、鰹節本来の燻臭やかつ節臭などがあり、香り
の調和がとれていた。
【0027】(実施例2)干しシイタケ粉砕物15kg
を、あらかじめサイクロデキストリン製剤(塩水港精糖
(株)製、商品名デキシーパールSD−20)5kgを
溶解した37℃の渦水200kgに加え、攪拌しながら
35℃で60分間抽出を行い、粕分離と液の清澄化によ
り、固形分約3.9%の抽出液を182kg得た。
【0028】この抽出液を、日東電工(株)製NTR−
7250−S2膜(食塩除去率60%)を用いて、操作
圧力40kg/cm、渦度25℃の条件でRO濃縮
し、固形分約12%の濃縮液56.0kg(濃縮液C)
と透過水125kgを得た。この透過水を日東電工
(株)製NTR−769SR−S2膜(食塩除去率96
%)を用いて、操作圧力35kg/cm、温度25℃
の条件でRO濃縮し、固形分濃度約10%の濃縮液3.
4kg(濃縮液D)を得た。
【0029】濃縮液Cは、チャンバー温度95℃の条件
で噴霧乾燥し、粉末6.6kgを得た。濃縮液Eは、−
35℃で予備凍結後、真空度0.1トル〜0.2トルの
条件で真空凍結乾燥し、粉末0.3kgを得た。両粉末
を混合しシイタケエキス粉末を得た。
【0030】このシイタケエキス粉末1gを熱湯80c
cに溶解し、風味を評価したところ、シイタケの特徴あ
る香りとほとんど同様の香りであった。
【0031】(実施例3)粉砕した日高昆布10kg
を、82℃の温水200kgに投入し、80℃で10分
間抽出後、得られた液を清橙化し、固形分約1.5%の
抽出液179kgを得た。この抽出液にサイクロデキス
トリン製剤(塩水港精糖(株)製、商品名デキシーパー
ルK−50)6kgを溶解後に、日東電工(株)製NT
R−7410HG−S2膜(食塩除去率10%)を用い
て、操作圧力40kg/cm、温度25℃の条件でR
O濃縮し、固形分濃度約20%の濃縮液29.5kg
(濃縮液D)と透過水149kgを得た。この透過水を
日東電工(株)製NTR−729HF−S2膜(食塩除
去率93%)を用いて、操作圧力40kg/cm、温
度25℃の条件でRO濃縮し、固形分濃度約10%の濃
縮液(濃縮液E)19.5kgを得た。
【0032】濃縮液Dは、チャンバー渦度100℃の条
件で噴霧乾燥し、粉末約5.8kgを得た。濃縮液E
は、−35℃に予備凍結後、真空度0.1トル〜0.2
トルの条件で真空凍結乾燥し、粉砕して粉末約1.8k
gを得た。両粉末を混合して、昆布エキス粉末を得た。
【0033】この昆布エキス粉末1gを熱湯80ccに
溶解して風味を見たところ、風味豊かな昆布エキスであ
った。
【0034】
【発明の効果】本発明を用いれば、揮発性成分やエキス
成分の損失がなく乾燥費用も安価な、粉末調味料を得る
ことができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然だし原料の抽出液を逆浸透圧濃縮する
    にあたり、第一段階として食塩除去率が10%〜60%
    のルーズRO膜にて濃縮し、得られる透過水を、第二段
    階として食塩除去率が93%〜100%のRO膜にて濃
    縮し、次に濃縮液を乾燥するにあたっては、第一段階の
    濃縮液と第二段階の濃縮液を混合することなく別々に乾
    燥し、さらに、第一段階の濃縮液の乾燥品と第二段階の
    濃縮液の乾燥品を混合することを特徴とする粉末調味料
    の製造方法。
  2. 【請求項2】第一段階の濃縮液の乾燥方法が、噴霧乾燥
    であることを特徴とする請求項1に記載の粉末調味料の
    製造方法。
  3. 【請求項3】第二段階の濃縮液の乾燥方法が、真空凍結
    乾燥であることを特徴とする請求項1に記載の粉末調味
    料の製造方法。
  4. 【請求項4】天然だし原料が、魚節類であることを特徴
    とする請求項1に記載の粉末調味料の製造方法。
  5. 【請求項5】天然だし原料が、キノコ類であることを特
    徴とする請求項1に記載の粉末調味料の製造方法。
  6. 【請求項6】天然だし原料が、昆布類であることを特徴
    とする請求項1に記載の粉末調味料の製造方法。
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