JPH1174149A - 積層型コンデンサおよびコンデンサ - Google Patents

積層型コンデンサおよびコンデンサ

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JPH1174149A
JPH1174149A JP9233133A JP23313397A JPH1174149A JP H1174149 A JPH1174149 A JP H1174149A JP 9233133 A JP9233133 A JP 9233133A JP 23313397 A JP23313397 A JP 23313397A JP H1174149 A JPH1174149 A JP H1174149A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実装が容易でかつ積層化が容易な低インダクタ
ンス構造を有する積層型コンデンサを提供する。 【解決手段】誘電体層1と、一対の電極層2、3とを交
互に積層してなり、電極層2、3が下側から交互に第1
電極層2または第2電極層3とされた第1容量部Aと、
電極層2、3が下側から交互に第2電極層3または第1
電極層2とされた第2容量部Bとを並設するとともに、
第1容量部Aと第2容量部Bの第1電極層2同士および
第2電極層3同士を、誘電体層1に積層方向に形成され
た導体5によりそれぞれ接続してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層型コンデンサお
よびコンデンサに関し、例えば、高速動作する電気回路
に配設され、高周波ノイズのバイパス用、もしくは電源
電圧の変動防止用に供される、大容量、低インダクタン
スの積層型コンデンサおよびコンデンサに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年においては、電子機器の小型化、高
機能化に伴い、電子機器内に設置される電子部品にも小
型化、薄型化、高周波対応などの要求が強くなってきて
いる。
【0003】特に大量の情報を高速に処理する必要のあ
るコンピュータの高速デジタル回路では、パーソナルコ
ンピュータレベルにおいても、CPUチップ内のクロッ
ク周波数は100MHzから数百MHz、チップ間バス
のクロック周波数も30MHzから75MHzと高速化
が顕著である。
【0004】また、LSIの集積度が高まりチップ内の
素子数の増大につれ、消費電力を抑えるために電源電圧
は低下の傾向にある。これらIC回路の高速化、高密度
化、低電圧化に伴い、コンデンサ等の受動部品も小型大
容量化と併せて、高周波もしくは高速パルスに対して優
れた特性を示すことが必須になってきている。
【0005】コンデンサを小型高容量にするためには一
対の電極に挟持された誘電体を薄くし、薄膜化すること
が最も有効である。薄膜化は上述した電圧の低下の傾向
にも適合している。
【0006】一方、IC回路の高速動作に伴う諸問題は
各素子の小型化よりも一層深刻な問題である。このう
ち、コンデンサの役割である高周波ノイズの除去機能に
おいて特に重要となるのは、論理回路の同時切り替えが
同時に発生したときに生ずる電源電圧の瞬間的な低下
を、コンデンサに蓄積されたエネルギーを瞬時に供給す
ることにより低減する機能である。いわゆるデカップリ
ングコンデンサである。
【0007】デカップリングコンデンサに要求される性
能は、クロック周波数よりも速い負荷部の電流変動に対
して、いかにすばやく電流を供給できるかにある。従っ
て、100MHzから1GHzにおける周波数領域に対
してコンデンサとして確実に機能しなければならない。
【0008】しかし、実際のコンデンサ素子は静電容量
成分の他に、抵抗成分、インダクタンス成分を持つ。容
量成分のインピーダンスは周波数増加とともに減少し、
インダクタンス成分は周波数の増加とともに増大する。
このため、動作周波数が高くなるにつれ、素子の持つイ
ンダクタンスが供給すべき過渡電流を制限し、ロジック
回路側の電源電圧の瞬時低下、または新たな電圧ノイズ
を発生させる。結果として、ロジック回路上のエラーを
引き起こす。
【0009】特に最近のLSIは総素子数の増大による
消費電力増大を抑えるために電源電圧は低下しており、
電源電圧の許容変動幅も小さくなっている。従って、高
速動作時の電圧変動幅を最小に抑えるため、デカップリ
ングコンデンサ素子自身の持つインダクタンスを減少さ
せることが非常に重要である。
【0010】インダクタンスを減少させる方法は3つあ
る。第1は電流経路の長さを最小にする方法、第2は電
流経路をループ構造としループ断面積を最小にする方
法、第3は電流経路をn個に分配して実効的なインダク
タンスを1/nにする方法である。
【0011】第1の方法は、単位面積あたりの容量を増
加させて小型化を図ればよく、コンデンサ素子を薄膜化
することにより達成できる。大容量で高周波特性の良好
なコンデンサを得る目的で、特開昭60−94716号
公報には誘電体厚さを1μm以下に薄膜化したものが開
示されている。
【0012】第2の方法は、一本の電流経路が形成する
磁場を、近接する別の電流経路が形成する磁場により相
殺低減する効果であるから、コンデンサを形成する一対
の電極板、または電極層に流れる電流の向きをできるだ
け同一方向にしないようにすればよい。
【0013】第3の方法では、分割したコンデンサを並
列接続することによって低インダクタンス化が図れる。
このようなコンデンサとして、特開平4−211191
号公報に薄膜誘電体層を利用したものが開示されてい
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、所望の
場所に実装できるデカップリングコンデンサを考えた場
合、ハンドリング可能な寸法として0.5mm×0.5
mm程度以上が必要であり、第1の薄膜、小型化の方法
のみでインダクタンスを低減するには限界があった。
【0015】また、第2の方法では正負の端子電極を同
一端面か、直交方向にする必要があり、実装上不利とな
る。
【0016】第3の分割並列接続の方法では、基板内蔵
型では有利な手段となるが、実装の自由度はない。ま
た、通常の積層型コンデンサも並列接続であるが、電流
の向きが同一方向であるため、各電極電流が形成する磁
場が重畳される。つまり相互インダクタンスが大きくな
るため、実効的な全インダクタンスを十分に低減するこ
とはできなかった。従って、第2の手段を併せて採用す
る必要があったが、上述したとおり、端子電極の問題に
より実装上の問題があった。
【0017】本発明は、実装が容易でかつ積層化が容易
な低インダクタンス構造を有する積層型コンデンサおよ
びコンデンサを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型コンデン
サは、誘電体層と、一対の電極層とを交互に積層してな
り、前記電極層が下側から交互に第1電極層または第2
電極層とされた第1容量部と、前記電極層が下側から交
互に第2電極層または第1電極層とされた第2容量部と
を内蔵するとともに、前記第1容量部と前記第2容量部
の前記第1電極層同士および前記第2電極層同士を、前
記誘電体層に積層方向に形成された導体によりそれぞれ
接続してなるものである。
【0019】また、本発明のコンデンサは、上記した積
層型コンデンサを複数個配列してなり、かつ最上層の第
1電極層同士および最上層の第2電極層同士をそれぞれ
電気的に接続してなるものである。
【0020】
【作用】本発明の積層型コンデンサでは、一対の容量部
が所定間隔を置いて並設されることになり、一対の容量
部には、同一平面内に第1電極層(例えば正電極層)お
よび第2電極層(例えば負電極層)が形成されることに
なり、これらの正電極層および負電極層の間隔を接近さ
せて形成することができるので、電流経路が短くなり、
インダクタンスを小さくすることができる。
【0021】また、個々の容量部の正電極層と負電極層
を流れる電流の方向が逆方向となるため、発生するイン
ダクタンスが打ち消しあって小さくすることができる。
【0022】さらに、第1電極層同士、および第2電極
層同士が、誘電体層に積層方向に形成された導体により
接続することができるので、積層化が容易となる。
【0023】本発明のコンデンサは、複数の上記積層型
コンデンサの集合体であり、それぞれの積層型コンデン
サの最上層の第1電極層同士および最上層の第2電極層
同士をそれぞれ電気的に接続することにより、積層型コ
ンデンサが電気的に並列接続され、これにより、電流経
路がn個に分配され、実効的なインダクタンスをさらに
1/n倍に低減することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の積層型コンデンサは、図
1乃至図3に示すように、誘電体層1の上面には正電極
層2(第1電極層)および負電極層3(第2電極層)が
形成され、このような誘電体層1が6枚積層されて構成
されている。つまり、誘電体層1と、一対の電極層2、
3とが交互に積層されて構成されている。
【0025】そして、最下層の誘電体層1の上面には、
図1における左側に正電極層2、右側に負電極層3が対
向して形成され、下から2層目の誘電体層1の上面に
は、図1における左側に負電極層3、右側に正電極層2
が対向して形成され、同様に下から3層目の誘電体層1
は下から1層目と同様な電極層2、3が形成され、下か
ら4層目の誘電体層1は下から2層目と同様な電極層
2、3が形成され、下から5層目の誘電体層1は下から
1層目と同様な電極層2、3が形成され、最上層の誘電
体層1は下から2層目と同様な電極層2、3が形成され
ている。
【0026】即ち、図1における左側には、下から交互
に正電極層2または負電極層3が形成された容量部Aが
形成され、右側には下から交互に負電極層3または正電
極層2が形成された容量部Bが形成されている。一対の
容量部A、Bの正電極層2および負電極層3は、それぞ
れ対向する容量部A、Bに向けて突出した突出部4が形
成された電極構造とされている。
【0027】また、誘電体層1には、図3に示すよう
に、一対の容量部A、Bにおいて、同一極性の電極層
2、3同士を接続する導体5が積層方向に形成されてい
る。この導体5は、電極層2、3の突出部4を連結して
いる。
【0028】正電極層2に形成された突出部4と負電極
層3に形成された突出部4は導通しないように所定間隔
をおいて離間されている。
【0029】誘電体層1の厚みは1〜10μmとされ、
電極層2、3の厚みは0.5〜2μm、大きさは縦0.
2〜1.5mm、横1.5〜0.2mmとされている。
【0030】本発明の積層型コンデンサの実装は、例え
ば、容量部A、Bの最外層面に形成された正電極層2お
よび負電極層3の上に、外部端子電極としてバンプを形
成し、フリップチップ実装可能としても良い。この場合
の実装構造は、本発明の積層型コンデンサのバンプを基
板(ボード)の入力出力用の配線パターン上に配置し、
加熱することにより搭載される。
【0031】外部端子電極は、最外層面に形成された正
電極層2および負電極層3であれば、突出部4やその他
の部分等、どこでも良い。
【0032】また、本発明のコンデンサは、上記した積
層型コンデンサを複数個配列したものであり、一対の容
量部A、Bの最外層面に形成された正電極層2および負
電極層3の上にハンダ等の外部端子電極を形成し、これ
らを介して、他の積層コンデンサの容量部A、Bと並列
接続されている。接続は、例えば、外部端子電極にリー
ド線等を接続したり、あるいは導電材からなる板材を外
部端子電極に配置することによっても接続することがで
きる。
【0033】積層型コンデンサを複数個、電気的に並列
接続する際の外部端子電極は、形状的には、バンプ状、
箔状、板状、線状等があり、特に規定されるものではな
く、複数の形状を組み合わせて良い。また、材質は、半
田、Pb、Sn、Au、Cu、Pt、Pd、Ag、A
l、Ni等があり、導電性のものであればよく、複数の
材料を組み合わせても良い。
【0034】また、上記積層型コンデンサと同様に、外
部端子電極としてバンプを形成し、フリップチップ実装
可能としても良い。この場合の実装構造は、本発明のコ
ンデンサのバンプを、積層型コンデンサを複数並列に接
続すための配線パターンが形成された基板(ボード)に
配置し、加熱することにより搭載される。
【0035】本発明で用いられる誘電体層1は、高周波
領域において高誘電率を有するものであればよく、例え
ば、Ba、Tiを含有するペロブスカイト型複合酸化物
結晶、Pbを含むペロブスカイト型酸化物結晶(PZ
T、PMN、PLZTなど)、また、SrTiO3 、T
2 5 などでも良く、またこれらに他の金属元素を添
加したり、置換したりした化合物でも良く、特に限定さ
れるものではない。また作製方法においても特に限定さ
れるものではない。
【0036】また、本発明の電極層2、3は、Ni、P
d、Cu、Ag、Al、Ti、Pt、Auなどがあり、
これらはスクリーン印刷やスパッタ法など、公知の技術
で形成される。またこれらは、一種単独で用いてもまた
2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0037】同じ極性同士の電極層2、3を電気的に接
続する導体5は、誘電体層1に貫通孔を形成し、これに
導体ペーストを充填することにより形成されるが、誘電
体層1に形成する貫通孔の加工方法としては、マイクロ
ドリル等の加工具での孔開け加工や、フォトリソグラフ
ィーを利用した孔開け加工およびパターン加工などがあ
り、所望の寸法公差内で加工できる方法であればよく、
特に限定されるものではない。
【0038】また、貫通孔に充填する導体5は、電極層
2、3同様、Ni、Pd、Cu、Ag、Al、Ti、P
t、Auなどがあり、これらのうち一種単独で用いて
も、2種以上を組み合わせて用いても良い。また電極層
2、3との電気的な接続が確保できれば、異なる材料で
も構わない。
【0039】以上のように構成された積層型コンデンサ
では、一対の容量部A、Bが対向して形成されているた
め、一対の容量部A、Bには、同一平面内に正電極層2
および負電極層3が所定間隔を置いて形成されることに
なり、これらの正電極層2および負電極層3の間隔を接
近させて形成することができるので、電流経路が短くな
り、インダクタンスを小さくすることができる。
【0040】また、個々の容量部A、Bにおける正電極
層2および負電極層3を流れる電流の方向が逆方向とな
るため、各正電極層2および負電極層3でインダクタン
スが打ち消しあい、発生するインダクタンスを小さくす
ることができる。
【0041】さらに、本発明の積層型コンデンサを複数
個配列し、電気的に並列接続することにより、電流経路
がn個に分配され、実効的なインダクタンスをさらに1
/n倍に低減することができる。
【0042】また、外部との接点に用いる外部端子電極
を最上層の電極層2、3上に形成することができるの
で、実装が容易となる。尚、図1に示すような積層型コ
ンデンサを複数個配置しても良いし、図6に示すように
同一基板内に本発明の積層型コンデンサを複数内蔵する
場合でも良い。図6では、最上層の電極層2、3の外部
端子電極に導電材からなる板材10が配置され、2個の
積層型コンデンサが内蔵並列接続されている。
【0043】尚、電極層2、3の形状を長方形状とした
例について説明したが、正方形状、円形状等どのような
形状であっても良い。
【0044】
【実施例】
実施例1 チタン酸バリウムを主成分とし、この主成分100モル
部に対して、酸化イットリウムを1モル部、酸化マグネ
ウムを2モル部、酸化マンガンを0.1モル部添加した
誘電体粉末に、水、および分散剤を加え、ZrO2 ボー
ルを用いたボールミルにて混合粉砕した後、有機バイン
ダーを混合し、得られたスラリーを厚み8μmのテープ
状に成形した。
【0045】一方、内部電極として、ニッケル粉末に有
機可塑剤を加えたペーストを用意し、上記テープ上に図
4(a)に示すようなパターンの電極層をスクリーン印
刷法にて形成した。次に、その上部に厚さ8μmのテー
プを積層した後、図4(b)に示すようなパターンの電
極層をスクリーン印刷法にて形成した。テープ成形およ
びパターンの異なる電極層の形成を交互に繰り返し、成
形体を得た。
【0046】次に、得られた成形体の電極層の突出部に
マイクロドリルを用いてビア加工を行った。このビアに
上述のニッケルペーストをスクリーン印刷を用いて充填
し、同一極性同士の電極層の接続を行った。
【0047】この後、得られた成形体を切断した後、酸
素分圧1×10-6Pa、温度1260℃で2時間焼成
し、次に1×10Pa、温度1000℃で1時間熱処理
を行った。次に焼結体のビア導体上部に、スパッタ法を
用いてPtからなる被覆層を形成し、誘電体厚み9μ
m、有効誘電体層数20層、外形寸法1.6mm×0.
8mm×0.5mm、有効電極面積0.7(0.5mm
×0.7mm×2)mm2の積層型コンデンサを得た。
【0048】次にPtからなる被覆層上に、直径0.2
mmの半田ボールを用いて半田バンプを形成し、外部端
子電極を形成し、フリップチップ実装可能な積層型コン
デンサを得た。
【0049】次に、これらの試料の1MHzから1.8
GHzでのインピーダンス特性をインピーダンスアナラ
イザー(ヒューレットパッカード社製HP4291A)
を用いて測定した結果、測定周波数1MHzでの静電容
量は100nF、共振周波数50MHz、等価直列抵抗
10mΩ、等価直列インダクタンス100pHであり、
静電容量が大きく、かつインダクタンスの小さい、積層
型コンデンサを作製できることが判る。
【0050】実施例2 先ず、ニオブ酸マグネシウム酸鉛を主成分とし、この主
成分100モル部に対して、チタン酸鉛を10モル部添
加した誘電体粉末に、水、および分散剤を加え、ZrO
2 ボールを用いたボールミルにて混合粉砕した後、有機
バインダーを添加混合し、得られたスラリーを厚み8μ
mのテープ状に成形した。
【0051】一方、内部電極として、市販のAg−Pd
ペーストを用意し、上記テープ上に図4(a)に示すよ
うなパターンの電極層をスクリーン印刷法にて形成し
た。次に、その上部に厚さ8μmのテープを積層した
後、図4(b)に示すようなパターンの電極層をスクリ
ーン印刷法にて形成した。テープ成形およびパターンの
異なる内部電極層の形成を交互に繰り返し、成形体を得
た。
【0052】次に、得られた成形体の電極層の突出部に
マイクロドリルを用いて、ビア加工を行った。このビア
に上述のAg−Pdペーストをスクリーン印刷を用いて
充填し、電極層間の接続を行った。
【0053】得られた成形体を切断した後、大気中にて
温度1000℃で2時間焼成した。
【0054】この後、焼結体のビア導体上部に、スパッ
タ法を用いてPtからなる被覆層を形成し、誘電体厚み
9μm、有効誘電体層数8層、外形寸法1.6mm×
0.8mm×0.4mm、有効電極面積0.7(0.5
mm×0.7mm×2)mm2 の積層型コンデンサを得
た。
【0055】この後、Ptからなる被覆層上に、直径
0.2mmの半田ボールを用いて、半田バンプを形成
し、外部端子電極を形成し、フリップチップ実装可能な
積層型コンデンサを得た。
【0056】次に、これらの試料の1MHzから1.8
GHzでのインピーダンス特性をインピーダンスアナラ
イザー(ヒューレットパッカード社製HP4291A)
を用いて測定した結果、測定周波数1MHzでの静電容
量は100nF、共振周波数50MHz、等価直列抵抗
10mΩ、等価直列インダクタンス100pHであり、
静電容量が大きく、かつインダクタンスの小さい、積層
型コンデンサを作製できることが判る。
【0057】実施例3 電極層を図5(a)、(b)のパターンを交互に使用す
る以外は、実施例1と全く同じ方法で作製し、最外層に
スパッタ法を用いて形成したPtからなる被覆層を形成
し、誘電体厚み9μm、有効誘電体層数23層、外形寸
法1.6mm×0.8mm×0.5mm、有効電極面積
0.6(0.5mm×0.3mm×2×2)mm2 のコ
ンデンサを得た。
【0058】この後、Ptからなる被覆層上に、直径
0.2mmの半田ボールを用いて、半田バンプからなる
外部端子電極を形成し、この上に導電材からなる板材を
配置し、同じ極性を持つ電極層同士を接続し、コンデン
サを得た。
【0059】これを、実施例1と同様の方法でインピー
ダンス特性を測定した結果、測定周波数1MHzでの静
電容量は100nF、共振周波数68MHz、等価直列
抵抗6mΩ、等価直列インダクタンス55pHが得ら
れ、2個並列接続することにより、等価直列抵抗、等価
直列インダクタンスが約1/2に低減することが判る。
【0060】
【発明の効果】本発明の積層型コンデンサでは、同一平
面内に第1電極層(正電極層)と第2電極層(負電極
層)を形成しているため、これらの正電極層と負電極層
の間隔を接近させて形成することができ、電流経路が短
くなり、インダクタンスを小さくすることができる。さ
らに、本発明の積層型コンデンサを複数個並列接続する
ことにより、電流経路がn個に分配されるので、実効的
なインダクタンスをさらに1/n倍に低減することがで
きる。また、各電極層は電極層により挟持される誘電体
層の導体を介して接続することができるので、積層化が
容易となる。さらに、外部との接点に用いる外部端子電
極を最上層の電極層上に形成することができるので、実
装が容易となる。従って、本発明によれば、積層化およ
び実装が容易な、低インダクタンスの積層型コンデンサ
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型コンデンサを示す分解斜視図で
ある。
【図2】図1の平面図である。
【図3】(a)は図2のX−X線に沿う断面図、(b)
は図2のY−Y線に沿う断面図である。
【図4】積層型コンデンサの電極パターン示す平面図で
ある。
【図5】コンデンサの電極パターン示す平面図である。
【図6】複数の積層型コンデンサからなるコンデンサを
示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・誘電体層 2・・・正電極層(第1電極層) 3・・・負電極層(第2電極層) 4・・・突出部 5・・・導体 10・・・導電材からなる板材 A、B・・・容量部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体層と、一対の電極層とを交互に積層
    してなり、前記電極層が下側から交互に第1電極層また
    は第2電極層とされた第1容量部と、前記電極層が下側
    から交互に第2電極層または第1電極層とされた第2容
    量部とを並設するとともに、前記第1容量部と前記第2
    容量部の前記第1電極層同士および前記第2電極層同士
    を、前記誘電体層に積層方向に形成された導体によりそ
    れぞれ接続してなることを特徴とする積層型コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の積層型コンデンサを複数個
    配列してなり、かつ最上層の第1電極層同士および最上
    層の第2電極層同士をそれぞれ電気的に接続してなるこ
    とを特徴とするコンデンサ。
JP23313397A 1997-08-28 1997-08-28 積層型コンデンサおよびコンデンサ Expired - Fee Related JP3500277B2 (ja)

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