JPH1172682A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JPH1172682A
JPH1172682A JP9231437A JP23143797A JPH1172682A JP H1172682 A JPH1172682 A JP H1172682A JP 9231437 A JP9231437 A JP 9231437A JP 23143797 A JP23143797 A JP 23143797A JP H1172682 A JPH1172682 A JP H1172682A
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lens barrel
zoom
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康夫 山崎
Yasunari Shimazaki
泰成 島崎
Shigeo Hayashi
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    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens

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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズ鏡枠の沈胴位置からのセットアップ動作
域とズーム動作域での繰り出し動作の切り換えが簡単で
機構も簡単な構成を有するズームレンズ鏡筒を提供す
る。 【解決手段】本発明のズームレンズ鏡筒において、セッ
トアップ動作時にはセット用ギヤ13を駆動することに
よって、セット枠5とフロートキー4および移動枠2を
繰り出して、カム枠3に保持される1Z枠6と2G枠1
0を沈胴位置から撮影可能位置まで繰り出す。ズーム動
作時にはズーム用ギヤ12を駆動することによって、移
動枠2を回動駆動し、1Z枠6と2G枠10のズーミン
グを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学装置における
レンズ鏡筒の繰り出し機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多段式ズーム鏡胴構造として提案
された特開平7−27963号公報に開示されたもの
は、ズーム鏡胴を3段繰り出し機構とし、最外周に固定
筒があり、この中のギヤ1個により、内側の枠を沈胴位
置から撮影可能な位置であるワイド位置からテレ位置ま
で移動させてズーミングを行う構造を有したものであ
る。また、特開平8−313788号公報に開示のもの
は、沈胴位置から、撮影可能なセットアップ位置までは
送りネジで行い、その後、外周の回転枠を回すことによ
り、ズーミングを行う構造のものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の特開平7−27
963号公報のものは、鏡枠を沈胴位置からワイド位置
〜テレ位置まで1つのカムで移動させているため、繰り
出し量が大きい場合は、カムのリード角が立ち、負荷が
重くなるという欠点があった。また、上述の特開平8−
313788号公報のものは、セットアップ用の送りネ
ジ駆動と、ズーム駆動とを切り換えなければならず、切
り換え機構が複雑となり、また、切り換え時間もかかる
という欠点があった。また、セットアップ時の光線モレ
対策が必要であった。
【0004】本発明は、以上の不具合を解決するために
なされたものであり、レンズ鏡筒の鏡枠の沈胴位置から
撮影可能な突出位置までのセットアップ動作域での繰り
出しと、ズーム動作域での繰り出しとの切り換え動作が
簡単であり、機構自体も簡単な構成を有するズームレン
ズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
レンズ鏡筒は、カメラ本体に対して沈胴する沈胴位置
と、該沈胴位置より前方に繰り出された撮影可能位置と
の間で進退される撮影レンズ鏡筒と、上記撮影レンズ鏡
筒を上記沈胴位置と撮影可能位置との間で進退させるた
めの第1のギヤと、上記撮影レンズ鏡筒に焦点距離変更
動作を行わせるための第2のギヤとを具備しており、上
記第1のギヤを介して上記撮影レンズ鏡筒が上記沈胴位
置と撮影可能位置との間で進退駆動され、さらに、第2
のギヤを介して上記撮影レンズ鏡筒が進退駆動され、焦
点距離の変更が行われる。
【0006】本発明の請求項2記載のレンズ鏡筒は、固
定枠と、上記固定枠の内周で沈胴位置から撮影可能位置
の間では光軸方向に進退され、焦点距離変更時には回動
駆動される移動枠と、上記移動枠の後部に設けられ、固
定枠に設けられたカムによって上記沈胴位置から撮影可
能位置まで移動されるセット枠と、上記セット枠を駆動
する第1のギヤと、上記移動枠を駆動する第2のギヤと
を具備しており、第1のギヤによりセット枠を回動駆動
して、上記沈胴位置から撮影可能位置まで移動させ、第
2のギヤにより移動枠を回動駆動して、レンズ鏡筒の焦
点距離を変更する。
【0007】本発明の請求項3記載のレンズ鏡筒は、固
定枠と、上記固定枠の内周に設けられ、焦点距離変更動
作時に光軸周りに回転する移動枠と、上記移動枠の内周
に設けられ、該移動枠によって上記固定枠に対して回転
されながら該移動枠に対して光軸方向に進退されるカム
枠と、上記カム枠の内周に設けられ、カム枠によって進
退駆動される第1のレンズ保持枠と、上記第1のレンズ
保持枠の内周に設けられ、上記固定枠によって、光軸周
りの回転を規制されているフロートキーと、上記フロー
トキーの内周に設けられ、上記上記第1のレンズ保持枠
に対し、直進差動する第2のレンズ保持枠とを具備して
おり、上記カム枠によって第1のレンズ保持枠および第
2のレンズ保持枠が進退駆動される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施の
形態について説明する。本発明の第1の実施の形態のレ
ンズ鏡筒であるズームレンズ鏡筒について、図1〜図1
1を用いて説明する。なお、図1、2は、本実施の形態
のズームレンズ鏡筒の分解斜視図である。また、図3
は、ズーム用ギヤ部の断面部分を含む上記ズームレンズ
鏡筒の沈胴状態での縦断面図であり、図4は、セット用
ギヤ部周りの部分断面図である。図5は、上記ズームレ
ンズ鏡筒のワイド状態での縦断面図であり、図6は、テ
レ状態での縦断面図である。図7は、沈胴状態の被写体
側からみた透視断面図であり、図8は、ワイド状態での
被写体側からみた透視断面図であり、図9は、テレ状態
での被写体側からみた透視断面図である。図10は、上
記ズームレンズ鏡筒の沈胴状態での固定枠、移動枠、カ
ム枠、フロートキー、セット枠を内周側からみた透視展
開図である。図11は、上記ズームレンズ鏡筒のセット
アップ完了状態での固定枠、移動枠、カム枠、フロート
キー、セット枠を内周側からみた透視展開図である。な
お、上記各図にて、O1 は、レンズ光軸を示し、O2
は、鏡筒部の中心軸を示している。
【0009】本実施の形態のズームレンズ鏡筒は、移動
枠周りの部材とカム枠周りの部材とから構成される。上
記移動枠周りの部材は、図1に示すように主にカメラ本
体等に固着されて支持される固定枠1と、固定枠1に対
して進退と回動が可能な移動枠2と、固定枠1にガイド
されて回動しない状態で該移動枠2と同時に進退駆動さ
れるフロートキー4と、フロートキー4に対して回転方
向は自由で、進退方向はガイドされた状態て、一体的に
同時に進退駆動されるセット枠5と、カメラ駆動機構を
介して駆動され、セット枠5を回転駆動する第1のギヤ
であるセット用ギヤ13と、カメラ駆動機構を介して駆
動され、移動枠2を回転駆動する第2のギヤであるズー
ム用ギヤ12とで構成されている。なお、上記移動枠2
は、固定枠1に対して収納されたときの位置である沈胴
位置と、セットアップ位置である撮影可能位置との間を
進退可能であり、さらに、ズーミング時には回動駆動さ
れる。
【0010】さらに、上記ズームレンズ鏡筒のカム枠周
りの部材としては、図2に示すように、主に移動枠2に
回転方向をガイドされ、フロートキー4のカムにより進
退駆動されるカム枠3と、フロートキー4に回転方向を
ガイドされて、カム枠3のカムによって進退駆動される
第1群ズーム枠(以下、1Z枠と記載する)6と、1Z
枠6と一体的に進退駆動され、フロートキー4に回転方
向をガイドされ、結果として、1Z枠の回転を規制する
シャッタ本体(以下、S本体と記載する)7と、1Z枠
6に支持され、撮影レンズである第1群レンズを支持す
る第1レンズ保持枠としての第1群レンズ保持枠(以
下、1G枠と記載する)9と、S本体7に摺動自在に支
持され、カム枠3のカムにより進退駆動され、撮影レン
ズである第2群レンズを支持する第2レンズ保持枠とし
ての第2群レンズ保持枠(以下、2G枠と記載する)1
0とで構成されている。
【0011】上述した構成を有する本ズームレンズ鏡筒
の詳細について、以下、説明する。なお、セット枠5を
回動して、移動枠2を収納位置である沈胴状態からワイ
ド状態の撮影可能な突出位置に繰り出す動作をセットア
ップ動作とし、また突出位置から沈胴位置に繰り込む動
作をセットダウン動作とする。そして、上記セットアッ
プ動作とセットダウン動作を含めてセット動作とする。
さらに、移動枠2を回動してワイド状態からテレ状態に
ズーミングする動作をズームアップ動作とし、テレ状態
からワイド状態にズーミングする動作をズームダウン動
作とする。そして、上記ズームアップ動作とズームダウ
ン動作を含めてズーム動作とする。
【0012】上記移動枠2の沈胴位置と突出位置間のセ
ットアップ,セットダウン動作である進退は、セット枠
5を進退駆動することによって行われる。すなわち、カ
メラ駆動機構によりセット動作領域の移動長に対応する
軸方向に長い平歯車形状の固定枠1に保持されたセット
用ギヤ13を回転させ、該ギヤにギヤ結合しているセッ
ト枠5を回転させながら固定枠1のカムにより光軸方向
に移動させ、その移動に伴って移動枠2が進退駆動され
る。
【0013】また、ズーム動作のための移動枠2の回動
駆動は、前記カメラ駆動機構により、固定枠1に保持さ
れたセット動作領域の移動長に対応する軸方向に長い平
歯車形状のズーム用ギヤ12を回転させ、該ギヤにギヤ
結合している移動枠2を回動して行われるものとする。
【0014】上記固定枠1は、セット動作時に回転する
セット用ギヤ13を保持するため所定の位置に軸穴が設
けてあり、その軸穴にセット用ギヤ13の軸端部の一端
が嵌合していて、上記軸端部の他端は、固定枠1と位置
決め固定されているセット用ギヤ押さえ15の軸穴と嵌
合している。このように両軸端部が支持されたセット用
ギヤ13は、固定枠1の所定位置で回転可能となってい
る。また、同様にズーム動作をするために回転するズー
ム用ギヤ12もその軸端部がズーム用ギヤ押さえ14と
固定枠1の軸穴に支持され、固定枠1に対して所定の位
置で回転可能となっている。
【0015】また、上記固定枠1には、移動枠用キー溝
1a、1b、1cおよびキー溝1a′、1b′、1c′
が設けられている。上記キー溝1a、1b、1cは、そ
れぞれ光軸O方向に平行の溝部であって、セット動作
中、移動枠2の回転動作を規制しながら進退させるセッ
ト動作領域部を形成する。また、上記キー溝1a′、1
b′、1c′は、上記セット領域部と連接して設けら
れ、光軸O方向に垂直な方向の溝部であって、セット動
作終了後、移動枠2の進退動作を規制した状態で回動駆
動させるズーム動作領域部を形成する。
【0016】上記セット枠5は、ギヤ部5dによりセッ
ト用ギヤ13と連結されていてカメラ駆動機構によりセ
ット用ギヤ13が回転すると、それに伴って回転する
が、セット枠5のカムフォロワ5a、5b、5cが固定
枠1に設けられたセット枠用カム溝1d、1e、1fと
嵌合しているので、セット枠5は、回転とともに進退す
る。
【0017】また、セット枠5は、フロートキー4と嵌
合しており、かつ、フロートキー4のバヨネットツメ4
fにバヨネット受部5eが嵌まっているので、回転方向
は回転自在であるが、光軸方向はフロートキー4と一体
的に移動する。
【0018】上記フロートキー4は、自己の回転止めキ
ー4gが固定枠1のキー溝1cと嵌合するため、回転が
規制されていて、カムフォロワー4d、4eが移動枠2
のフロートキー用カム溝2g、2hと嵌合しているの
で、移動枠2の回転に伴ってカムの作用により進退す
る。
【0019】上記移動枠2は、固定枠1に嵌合し、カム
フォロワ2a、2b、2cが固定枠1の移動枠用キー溝
1a、1b、1cに嵌入している。セット動作中は、上
記キー溝のセット動作領域部を回転を規制された状態で
進退し、セット動作終了後は、上記キー溝のズーム動作
領域部を進退規制状態で回転駆動される。
【0020】上記カム枠3は、移動枠2と嵌合し、か
つ、回転止キー3g、3hが、移動枠2のキー溝2d、
2eに嵌入しているので、回転方向は移動枠2と一体的
に回転し、光軸O方向は進退自在となっている。また、
カム枠3のカムフォロワー3d、3e、3fがフロート
キー4のカム溝4h、4i、4jと嵌合しているので、
カム枠3は、その回転動作によって、固定枠1に回転規
制状態に支持されているフロートキー4のカム作用によ
り進退する。
【0021】上記1Z枠6は、カム枠3と嵌合してお
り、カムフォロワ6a、6b、6cがカム枠3の1Z枠
用カム溝3a、3b、3cに嵌入している。また、1Z
枠6にはS本体7が後述するようにビスにより固定され
ている。上記S本体7は、フロートキー4と嵌合してお
り、フロートキー4の回転止めキー溝4a、4b、4c
の嵌合する回転止めキー7a、7b、7cが設けられて
いる。したがって、S本体7は、1Z枠6と共にフロー
トキー4に対して回転を係止された状態でカム枠3の回
転によるカム作用により進退する。
【0022】なお、1Z枠6の前部には3ヶ所のS本体
7取付用の穴が開いていて、ビスによりS本体7を固定
している。そして、1Z枠6は、上記ビスを隠すために
1Z飾り17により前方が覆われている。
【0023】上記1G枠9は、第1群レンズを保持して
おり、1Z枠6とS本体7に固着されている図示しない
支持軸に嵌合し、光軸O方向に進退可能に支持されてい
る。そして、図示しない駆動源により焦点合わせが行え
るようになっている。また、S本体7の後方には、シャ
ッタ羽根が配設されており、その羽根は羽根押さえ8に
より保持されている。シャッタ羽根は、S本体7に設け
られる図示しない駆動源により駆動される。
【0024】上記2G枠10には、第2群レンズが保持
されていて、その2G枠10の回転止めのキー10aが
S本体7の回転止めキー溝7dに嵌入している。また、
2G枠10の支持穴10cには2G軸11が固着されて
いる。2G軸11の他端は、S本体7の嵌合穴7eに嵌
合している。さらに、2Gバネ16が2G軸11に挿入
され、S本体7と2G枠10の間に挟み込まれているの
で、2G枠10は、S本体7に対して光軸O1 方向のフ
ィルム面側に付勢された状態で光軸O1 方向は進退自在
に保持されている。
【0025】また、2G枠10にはカムフォロワ10b
が設けてあり、カム枠3の2G枠用カム溝3iに嵌入し
ている。したがって、2G枠10は、S本体7に保持さ
れながらカム枠3の回転動作によりS本体7に対して進
退駆動される。なお、上記2G枠用カム溝3iは、光軸
O1 と平行なキー溝である2G枠沈胴用のカム溝3jと
連接しており、上記カムフォロワ10bは、カム溝3i
からカム溝3jに移行し、嵌入可能である。
【0026】次に、以上のように構成された本実施の形
態のズームレンズ鏡筒のセットアップ動作について説明
する。いま、ズームレンズ鏡筒が図3の縦断面図、およ
び、図10の展開図に示すように沈胴状態にあるとす
る。この状態にて、固定枠1に回転自在に保持されてい
るセット用ギヤ13をカメラの駆動機構により被写体側
から見て時計回りに回転させると、セット用ギヤ13に
セット枠5のギヤ部5dが噛合しているのでセット枠5
が被写体側から見て反時計回りに回転する。
【0027】上記セット枠5は、固定枠1と嵌合してお
り、セット枠5のカムフォロワ5a、5b、5cが固定
枠1の内径側のセット枠カム1d、1e、1fに嵌入し
ている。したがって、セット枠5は、上記反時計回りの
回転によりカム作用により光軸方向前方へ繰り出され
る。
【0028】セット枠5が前方へ繰り出されるとき、セ
ット枠5と回転自在に嵌合し、固定枠1に対して回転が
規制されているフロートキー4も共に前方へ繰り出され
る。このとき、フロートキー4の回転止めキー4gは、
移動枠カムフォロア2cが嵌入する光軸O1 に平行な直
進キーである固定枠1のカム溝1cに嵌入しているの
で、フロートキー4は、回転することなくセット枠5と
共に前方へ繰り出されることになる。
【0029】フロートキー4が前方へ繰り出されると、
フロートキー4のカムフォロワ4d、4eと嵌合してい
る移動枠2も共に前方へ繰り出される。このとき、移動
枠2のカムフォロワ2a、2b、2cは、固定枠1の沈
胴状態から撮影状態位置までのセット動作領域中、光軸
O方向に平行なキー溝1a、1b、1cと嵌合している
ので、移動枠2もフロートキー4と共に回転することな
く前方へ繰り出される。
【0030】フロートキー4のカムフォロワ4d、4e
は、移動枠2のカム2g、2hに嵌入していて、カム枠
3のカムフォロワ3d、3e、3fがフロートキー4の
カム溝4h、4i、4jに嵌入しているので、カム枠3
は、回転しないフロートキー4と移動枠2に伴って前方
へ繰り出される。
【0031】上述のようにカム枠3とフロートキー4が
回転せず共に前方へ繰り出されると、1Z枠6は、カム
フォロワ6a、6b、6cとカム枠3のカム3a、3
b、3cが嵌合しており、さらに、1Z枠6に固定され
たS本体7の回転止めキー7a、7b、7cがフロート
キー4のキー溝4a、4b、4cに嵌入しているために
共に前方へ繰り出されることになる。
【0032】上述の状態でセット枠5が回転しながら前
方へ繰り出されると、移動枠2も前方に繰り出されて、
移動枠2のカムフォロワ2a、2b、2cは、固定枠1
のセット動作領域で光軸方向に平行なキー溝1a、1
b、1cの終端部で当て付く。この状態で移動枠2の光
軸方向の繰り出される動作、すなわち、セットアップ動
作終了が終了し、撮影可能な突出位置に繰り出されたワ
イド状態となる。図5は、上記セットアップ動作が終了
したワイド状態にある本ズームレンズ鏡筒の縦断面図を
示している。
【0033】一方、セットダウン動作は、固定枠1に保
持されているセット用ギヤ13をセットアップ動作とは
反対方向である被写体側から見て反時計回りに回転させ
ることによって行う。そのセット用ギヤ13の回転によ
り、セット枠5が同様にセットアップ動作時とは反対方
向に回動し、固定枠5のカム作用により光軸O1 に沿っ
て繰り込まれることになる。そして、セットアップ動作
時と同様に上記セット枠5の繰り込み動作に伴ってフロ
ートキー4、移動枠2、カム枠3、1Z枠6が共に光軸
O1 方向に繰り込まれ、沈胴状態となる。
【0034】次に、本ズームレンズ鏡筒のズームアッ
プ、および、ズームダウン動作について説明する。上記
セットアップ動作により図5に縦断面図、および、図1
1の展開図に示す沈胴位置から撮影可能な突出位置(ワ
イド状態)へ移動枠2等が繰り出された状態からズーム
アップ状態にする場合、固定枠1に保持されるズーム用
ギヤ12をカメラの駆動機構により被写体側から見て時
計回りに回転駆動する。
【0035】なお、本実施の形態の例では、図5に示す
ようにズーム用ギヤ12と移動枠2のギヤ部2fが上記
セット動作中に噛合状態を維持するため、ズーム用ギヤ
12は、移動枠2が光軸方向に進退するセット動作領域
の移動長に対応する寸法だけ軸方向に長い平歯形状のギ
ヤを採用している。しかし、その変形例として、セット
アップ動作時、移動枠2は回転せず、光軸方向に繰り出
されることから、セットアップ動作完了時に、移動枠2
のギヤ部2fとズーム用ギヤ12が噛合するように構成
してもよい。この場合、ズーム用ギヤ12は、軸方向に
短いギヤ形状となる。
【0036】さて、本実施の形態の場合、ズーム用ギヤ
12と移動枠2のギヤ部2fとは常時噛合状態にあっ
て、ズームアップ動作ではズーム用ギヤ12の回転によ
り移動枠2が被写体側からみて反時計回りに回転する。
移動枠2のカムフォロワ2a、2b、2cは、固定枠1
のセット動作領域に対応する光軸O1方向に平行なキー
溝1a、1b、1cの終端部から、光軸O1 方向とは垂
直な方向の固定枠内径に沿ったキー溝1a′、1b′、
1c′に移行して嵌入し、移動枠2を被写体側から見て
反時計回りに回転させることができる。
【0037】また、カム枠3の回転止めキー3g、3h
が移動枠2のカム枠用回転止めキー溝2d、2eに嵌入
しているので、移動枠2の回転に伴ってカム枠3も回転
する。また、フロートキー4のカムフォロワ4d、4e
が移動枠2のフロートキー用カム2g、2hに嵌入して
いて、かつ、回転止めキー4gが固定枠1と移動枠用キ
ー溝1cに嵌入しており、さらに、フロートキー4が回
転が規制されているので、フロートキー4は、移動枠2
の回転によりカム作用により光軸O1 方向の前方に繰り
出されることになる。
【0038】さらに、移動枠2により回転駆動されるカ
ム枠3のカムフォロワ3d、3e、3fがフロートキー
4のカム枠用カム4h、4i、4jに嵌入しているの
で、回転が規制されているフロートキー4に対してカム
枠3は、カム作用により光軸O1 方向前方に回転しなが
ら繰り出され、かつ、フロートキー4自体の繰り出しに
伴って、さらに繰り出されることになる。
【0039】そして、1Z枠6は、カムフォロワ6a、
6b、6cがカム枠3の1Z枠用カム3a、3b、3c
に嵌入しており、また、1Z枠6に固定されて一体とな
って移動するS本体7の回転止めキー7a、7b、7c
が回転規制されているフロートキー4の回転止めキー溝
4a、4b、4cに嵌入している。したがって、1Z枠
6は、上記カム枠3の回転によるカム作用により、光軸
方向前方に回転しない状態で繰り出されることになる。
【0040】第2群用のレンズ保持枠である2G枠10
は、2G枠自身に固定された2G軸11が1Z枠6に固
定されたS本体7の軸穴7eに嵌合していて、その2G
軸11には2Gバネ16がS本体7との間に挿入されて
おり、光軸O方向後方に付勢される。また、2G枠10
のカムフォロワ10bがカム枠3の2G枠用カム3iと
嵌合しており、2G枠10の回転止めキー10aがS本
体7の回転止めキー溝7dと嵌合しているので、上記2
G枠10は、1Z枠6の動きに伴い、カム枠3の回転に
よるカム作用で1Z枠6に対して相対的に光軸方向に繰
り出される。
【0041】上述のように移動枠2の回転に対して1Z
枠6と一体となった1群用レンズ保持枠である1G枠9
の繰り出し動作と、上記1G枠9の繰り出しに対応する
第2群用レンズ保持枠である2G枠10の繰り出し動作
がズームアップ動作であって、第1群レンズとと第2群
レンズを所定のテレ位置まで繰り出した時、移動枠2の
回転を停止すれば、ズームアップが完了する。
【0042】一方、ズームダウン動作は、上述のズーム
アップ動作とは逆にズーム用ギヤ12を被写体側からみ
て反時計回りに回転させて行い、1G枠9、2G枠10
が繰り込まれると、ワイド状態が得られる。そして、ワ
イド位置、すなわち、セットアップ動作が終了したとき
の位置まで到達すると、移動枠2のカムフォロワー2
a、2b、2cは、固定枠1の光軸方向とは垂直なキー
溝1a′、1b′、1c′の終端部で当て付く。これで
移動枠2が回転するズームダウン動作は終了となる。な
お、そのまま、ズームアップ動作を行う場合、ズーム用
ギヤ12を被写体側からみて時計回りに回転すればよ
い。
【0043】ズームダウン動作後、セットダウン動作を
行う場合は、セット用ギヤ13を回転して、セット枠5
を回転させる。この回転によりセット枠5は後退し、フ
ロートキー4と移動枠2も後退する。そのとき、移動枠
2のカムフォロワ2a、2b、2cは、固定枠1の光軸
O方向に平行なキー溝1a、1b、1cに入り込んでい
る。
【0044】なお、セットダウン動作時、2G枠10の
カムフォロワ10bは、カム枠3の光軸方向に延びたカ
ム溝3jに入り込めるようになっていて、2G枠10に
は後方に向けて突出した形状の沈胴用ストッパ10dが
設けられていて、セットアップ状態から沈胴方向に移動
して間もなく、沈胴用ストッパ10dから鏡枠の後方の
カメラ本体の部材に当て付く。
【0045】さらに、そのまま、セットダウン動作を続
けるが、沈胴用ストッパ10dの当て付きにより2G枠
10の後退はせず、前記のように2G枠10のカムフォ
ロワ10bがカム枠3のカム溝3jに入り込んで2Gバ
ネ16がチャージされていく。そして、1G枠9と2G
枠10の間隔は、次第に詰まっていく。そして、セット
枠5の回転が止まったところで図3の沈胴状態、すなわ
ち、セットダウン状態となる。
【0046】なお、上記セットアップ動作からズームア
ップ動作に切り換える場合、セットアップ動作による移
動枠2の光軸O方向前方への繰り出しにおいて、移動枠
2のカムフォロワ2a、2b、2cが固定枠1の光軸方
向に平行なキー溝1a、1b、1cの終端部へ当て付い
たことを図示しない検知手段によって検出するようにす
る。その検出信号に基づいて、カメラの駆動機構による
セット用ギヤ13の駆動状態からズーム用ギヤ12の駆
動状態へ、カメラの駆動切換機構によって行えばよい。
【0047】また、ズームダウン動作からセットダウン
動作に切り換える場合、ズーム動作による移動枠2の回
転動作において、移動枠2のカムフォロワ2a、2b、
2cが固定枠1の光軸方向に垂直なキー溝1a′、1
b′、1c′の終端部へ当て付いたことを図示しない検
知手段により検出する。その検出信号に基づき、カメラ
の駆動機構によるズーム用ギヤ12の駆動状態からセッ
ト用ギヤ13の駆動状態へ、カメラの駆動切換機構によ
り切り換えることによって行う。
【0048】セット動作用のセット枠5のギヤ部5dと
ズーム動作用の移動枠2のギヤ部2fは、光軸O2 方向
で略同一平面位置に存在し、光軸O2 方向の進退動作は
一体となって動く。お互いの回転動作にて干渉しないた
めには、それぞれの回転動作のスペースを確保する必要
がある。そこで、本実施の形態ではセットアップ動作と
ズームアップ動作のそれぞれの回転方向とセットダウン
動作とズームダウン動作のそれぞれの回転方向を同一方
向にしてあるため、セットアップ動作完了後、セット枠
5のギヤ部5dが回転して、空いたスペースにズームア
ップ動作のための移動枠2のギヤ部2fを回転して入り
込ませることができる。
【0049】上述したように本実施の形態のズームレン
ズ鏡筒によれば、レンズ鏡筒のレンズ保持枠の沈胴位置
から撮影可能な突出位置までのセットアップ動作域での
繰り出し動作と、ズーム動作域での繰り出し動作との切
り換えが簡単であり、機構も簡単な構成となる。
【0050】さらに、沈胴状態からのセットアップ動作
と撮影可能状態でのズーム動作がセット用ギヤとズーム
用ギヤとで分離駆動されることにから負荷が軽減され
る。また、フロートキーをズーム動作で前後させること
により、ズーム繰り出し量が稼げるので、沈胴時のレン
ズ鏡筒の全長が短縮できる。また、固定枠をレンズ鏡筒
の最外周に配設することにより、セットアップ時でも光
線モレの心配がない。またさらに、ズーム動作時、セッ
ト枠ギヤを退避させて、移動枠ギヤをセット枠ギヤと同
一の平面部分に入り込ませて回動できるようにしたこと
により、カメラの鏡胴内のスペースが有効に利用でき、
沈胴時のレンズ鏡筒の全長を短縮することができる。
【0051】次に、本発明の第2の実施の形態のレンズ
鏡筒であるズームレンズ鏡筒について説明する。前記第
1の実施の形態のズームレンズ鏡筒の駆動系では、セッ
ト動作、または、ズーム動作が2系統の独立した駆動機
構によりセット用ギヤ13とズーム用ギヤ12の何れか
一方をレンズ鏡筒の駆動状態の検出信号に基づいて選択
され、切り換え駆動される。すなわち、移動枠2のカム
フォロワ2a、2b、2cが固定枠1の光軸方向に平行
なキー溝1a、1b、1cの終端部へ当て付いたことを
図示しない検知手段によって検出し、その検出信号に基
づいて、カメラの駆動機構によるセット用ギヤ13の駆
動状態からズーム用ギヤ12の駆動状態への切り換えが
行われる。その駆動状態切り換えのためにカメラ内蔵の
駆動系切り換え機構が必要である。
【0052】そこで、駆動系切り換え機構が必要である
上述の第1の実施の形態のレンズ鏡筒の駆動系に対し
て、本実施の形態のズームレンズ鏡筒の駆動系は、図1
2の駆動系のブロック構成図に示す構成の駆動系を採用
する。すなわち、本実施の形態の場合、単一の駆動源5
1の出力により、2つの差動出力軸をもつデファレンシ
ャル機構52を駆動し、上記出力軸により駆動される第
1出力ギヤ53、または、第2出力ギヤ54を介してセ
ット用ギヤ13、または、ズーム用ギヤ12を駆動する
駆動系で構成されており、上記セット用ギヤ13とズー
ム用ギヤ12のうち、セット動作、または、ズーム動作
の状態によって回転可能な側が自動的に選択され、駆動
される。なお、上記デファレンシャル機構52は、例え
ば、遊星ギヤ等で構成されており、上記第1出力ギヤ5
3、または、第2出力ギヤ54の何れか一方が回転規制
された状態になると、他方の出力ギヤのみが正逆回転駆
動される。
【0053】なお、ズームレンズ鏡筒自体の構造は、前
記図1〜11等に示したものと同一構造を有するものと
する。そこで、本ズームレンズ鏡筒の沈胴状態から撮影
可能なワイド状態までのセット動作状態にあっては、移
動枠2のカムフォロワ2a、2b、2cがセット動作領
域である直進キー溝1a、1b、1cに嵌入している。
したがって、移動枠2は回転できず、移動枠2のギヤ部
2fと連結しているズーム用ギヤ12は回転規制され、
セット用ギヤ13のみ回転可能な状態にある。
【0054】上記セット用ギヤ13を時計回りに回転さ
せると、セット枠5が回転して移動枠2が光軸方向前方
に繰り出され、セットアップ完了状態、すなわち、ワイ
ド状態になる。そのとき、セット枠5のカムフォロワ5
a、5b、5cが固定枠1のカム溝1d、1e、1fの
カム部終端に当て付き、セット枠5はそれ以上回転でき
ず、セット用ギヤ13の時計回りの回転が規制された状
態になる。
【0055】また、ワイド状態とテレ状態の間のズーム
動作中は、セット枠5のカムフォロワ5a、5b、5c
は、フロートキー4と一体となった進退動作状態で固定
枠1のカム溝1d、1e、1fの終端部から光軸方向に
平行なキー溝1d′、1e′、1f′に移行しており、
セット枠5は回転できず、セット用ギヤ13も回転規制
状態にある。一方、移動枠2のカムフォロワ2a、2
b、2cは、上記セットアップ動作が完了すると同時に
上記固定枠1の移動枠用キー1a、1b、1cの終端部
と連結する光軸方向に垂直なズーム動作領域である移動
枠用キー1a′、1b′、1c′に入り込んでいる。し
たがって、ズーム用ギヤ12は回転可能な状態となる。
【0056】上述のようなセット用ギヤ13,ズーム用
ギヤ12の回転、または、回転規制状態のもとで、セッ
トアップ動作を行う場合、沈胴状態にあるとき、図1に
示す駆動源51によりデファレンシャル機構52を駆動
すると、上述したようにズーム用ギヤ12は回転できな
いので、セット用ギヤ13のみが第1出力ギヤ53によ
り回転駆動され、セット枠5、移動枠2が繰り出され
る。
【0057】セットアップ動作が完了し、移動枠2がワ
イド状態である撮影可能位置に到達すると、セット用ギ
ヤ13は回転規制状態となる。また、移動枠2のカムフ
ォロワ2a、2b、2cが前記光軸O1方向と垂直な固
定枠1のキー溝1a′、1b′、1c′に入り込んでお
り、ズーム用ギヤ12は回転可能な状態にある。このよ
うな状態では、駆動源51でデファレンシャル機構52
を駆動するとデファレンシャル機構の特性により、ズー
ム用ギヤ12のみが時計回りに回転駆動され、ズームア
ップ動作するようになる。
【0058】なお、ズームダウン動作も同様に移動枠2
のカムフォロワ2a、2b、2cが固定枠1の光軸O2
方向に垂直な方向のキー溝1a′、1b′、1c′との
嵌合しており、ズーム用ギヤ12の反時計回りの回転に
より移動枠2がズームダウン方向に移動する。移動枠2
のカムフォロワ2a、2b、2cが固定枠のキー溝1
a′、1b′、1c′のキー溝終端部に当てついて止ま
ると、ズームダウン動作終了となる。
【0059】次に、ズームダウン動作後のセットダウン
動作について説明すると、上記ズーム動作中は、セット
枠5のカムフォロワ5a、5b、5cは、固定枠1の光
軸方向に平行なキー溝1d′、1e′、1f′と嵌合し
ているため、回転することはできないが、ズーム動作終
了時にはセット枠5のカムフォロワ5a、5b、5c
は、固定枠1のセット枠用カム1d、1e、1fに入り
込み、セット用ギヤ13は回転可能になる。同時にズー
ム用ギヤ12は、回転できない状態になる。
【0060】上述のようにズーム用ギヤ12が回転規制
された状態では、デファレンシャル機構52の性質によ
り、セット用ギヤ13が回転することになる。セット用
ギヤ13とセット枠5のギヤ部5dとの連結状態にある
もでセット枠5が回転する。そして、セット枠5のカム
フォロワ5a、5b、5cは前述のように固定枠1のカ
ム溝1d、1e、1fに入り込み、セット枠5は、カム
作用により光軸方向に繰り込まれ、セットダウンする。
【0061】上述したように本実施の形態のズームレン
ズ鏡筒のデファレンシャル機構を用いれば、前記第1の
実施の形態の場合のようにカメラの駆動系の切り換え機
構が不要となり、駆動制御も簡単になる。さらに、カメ
ラ内のスペースの有効利用ができ、カメラの小型化に有
利となる。
【0062】(付記)上述の本発明の実施の形態に基づ
いて、以下に示す構成を提案することができる。すなわ
ち、 (1) カメラ本体に対して沈胴する沈胴位置と、該沈
胴位置より前方に繰り出された撮影可能位置との間で進
退される撮影レンズ鏡筒と、上記撮影レンズ鏡筒を上記
沈胴位置と撮影可能位置との間で進退させるための第1
のギヤと、上記撮影レンズ鏡筒に焦点距離変更動作を行
わせるための第2のギヤと、を具備することを特徴とす
るレンズ鏡筒。
【0063】(2) 上記付記(1)において、さらに
上記撮影レンズ鏡筒は、最外周に固定枠を有しており、
該固定枠に上記第1のギヤおよび第2のギヤが配置され
ている。
【0064】(3) 固定枠と、上記固定枠の内周で沈
胴位置から撮影可能位置の間では光軸方向に進退される
と共に、焦点距離変更時には固定される移動枠と、上記
移動枠の後部に設けられ、固定枠に設けられたカムによ
って上記沈胴位置から撮影可能位置まで回動されるセッ
ト枠と、上記セット枠を駆動する第1のギヤと、上記移
動枠を駆動する第2のギヤと、を具備することを特徴と
するレンズ鏡筒。
【0065】(4) 上記付記(3)において、上記セ
ット枠が沈胴位置から撮影可能位置に移動した際、上記
移動枠のギヤ部が第2のギヤと噛合する。
【0066】(5) 上記付記(3)において、上記固
定枠には、上記セット枠を移動させるための第1カム手
段と、上記移動枠を、沈胴位置から撮影可能位置の間は
回動規制し、撮影可能位置に移動した後には光軸方向の
進退を規制する第2カム手段とを有する。
【0067】(6) 固定枠と、上記固定枠の内周に設
けられ、焦点距離変更動作時に光軸周りに回転する移動
枠と、上記移動枠の内周に設けられ、該移動枠によって
上記固定枠に対して回転されながら該移動枠に対して光
軸方向にカム枠と、上記カム枠の内周に設けられ、該カ
ム枠によって直進移動される第1のレンズ保持枠と、上
記第1のレンズ保持枠の内周に設けられ、上記固定枠に
よって、光軸周りの回転を規制されてているフロートキ
ーと、上記フロートキーの内周に設けられ、上記第1の
レンズ保持枠に対して直進差動する第2のレンズ保持枠
と、を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
【0068】(7) 上記付記(6)において、上記フ
ロートキーは、上記移動枠の内周面に設けらたカム手段
により、焦点距離変更動作時に光軸方向に進退される。
【0069】(8) 上記付記(6)において、上記カ
ム枠は、フロートキーの外周面に設けらたカム手段によ
り、焦点距離変更動作時に光軸方向に進退される。
【0070】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のレンズ鏡筒によ
れば、セット動作である撮影レンズ鏡筒の沈胴位置と撮
影可能位置間の進退動作用としての第1のギヤと、ズー
ム動作である焦点距離変更動作用としての第2のギヤを
設け、セット動作とズーム動作の駆動系を分離すること
により、負荷を軽減することができる。
【0071】本発明の請求項2記載のレンズ鏡筒によれ
ば、セット動作である撮影レンズ鏡筒の沈胴位置と撮影
可能位置間の進退動作用としての第1のギヤと、ズーム
動作である焦点距離変更動作用としての第2のギヤを設
け、また、第1のギヤでセット枠を駆動し、第2のギヤ
で移動枠を駆動するように構成し、機構の簡単化が実現
できる。
【0072】本発明の請求項3記載のレンズ鏡筒によれ
ば、フロートキーを設け、焦点距離変更動作で前後させ
ることにより、繰り出し量を稼ぐことができ、沈胴時の
レンズ鏡筒の全長が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のレンズ鏡筒である
ズームレンズ鏡筒の分解斜視図の一部。
【図2】図1のズームレンズ鏡筒の分解斜視図の一部。
【図3】図1のズームレンズ鏡筒の沈胴状態での縦断面
図。
【図4】図1のズームレンズ鏡筒のセット用ギヤ部周り
の部分断面図。
【図5】図1のズームレンズ鏡筒のワイド状態での縦断
面図。
【図6】図1のズームレンズ鏡筒のテレ状態での縦断面
図。
【図7】図1のズームレンズ鏡筒の沈胴状態の被写体側
からみた透視断面図。
【図8】図1のズームレンズ鏡筒のワイド状態の被写体
側からみた透視断面図。
【図9】図1のズームレンズ鏡筒のテレ状態の被写体側
からみた透視断面図。
【図10】図1のズームレンズ鏡筒の沈胴状態での固定
枠、移動枠、カム枠、フロートキー、セット枠を内周側
からみた透視展開図。
【図11】図1のズームレンズ鏡筒のワイド状態である
セットアップ完了状態での固定枠、移動枠、カム枠、フ
ロートキー、セット枠を内周側からみた透視展開図。
【図12】本発明の第2の実施の形態のレンズ鏡筒の駆
動系のブロック構成図。
【符号の説明】
1……固定枠 2……移動枠 3……カム枠 4……フロートキー 5……セット枠 9……1G枠(撮影レンズ鏡筒、第1のレンズ保持枠) 10……2G枠(撮影レンズ鏡筒、第2のレンズ保持
枠) 12……ズーム用ギヤ(第2のギヤ) 13……セット用ギヤ(第1のギヤ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラ本体に対して沈胴する沈胴位置
    と、該沈胴位置より前方に繰り出された撮影可能位置と
    の間で進退される撮影レンズ鏡筒と、 上記撮影レンズ鏡筒を上記沈胴位置と撮影可能位置との
    間で進退させるための第1のギヤと、 上記撮影レンズ鏡筒に焦点距離変更動作を行わせるため
    の第2のギヤと、 を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 固定枠と、 上記固定枠の内周で沈胴位置から撮影可能位置の間では
    光軸方向に進退され、焦点距離変更時には回動駆動され
    る移動枠と、 上記移動枠の後部に設けられ、固定枠に設けられたカム
    によって上記沈胴位置から撮影可能位置まで移動される
    セット枠と、 上記セット枠を駆動する第1のギヤと、 上記移動枠を駆動する第2のギヤと、 を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 固定枠と、 上記固定枠の内周に設けられ、焦点距離変更動作時に光
    軸周りに回転する移動枠と、 上記移動枠の内周に設けられ、該移動枠によって上記固
    定枠に対して回転されながら該移動枠に対して光軸方向
    に進退駆動されるカム枠と、 上記カム枠の内周に設けられ、該カム枠によって直進駆
    動される第1のレンズ保持枠と、 上記第1のレンズ保持枠の内周に設けられ、上記固定枠
    によって、光軸周りの回転を規制されているフロートキ
    ーと、 上記フロートキーの内周に設けられ、上記第1のレンズ
    保持枠に対し、直進差動する第2のレンズ保持枠と、 を具備することを特徴とするレンズ鏡筒。
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