JPH1172591A - 原子力プラントの定期点検作業装置 - Google Patents

原子力プラントの定期点検作業装置

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JPH1172591A
JPH1172591A JP9234678A JP23467897A JPH1172591A JP H1172591 A JPH1172591 A JP H1172591A JP 9234678 A JP9234678 A JP 9234678A JP 23467897 A JP23467897 A JP 23467897A JP H1172591 A JPH1172591 A JP H1172591A
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JP
Japan
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nuclear power
building
periodic inspection
power plant
reactor
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JP9234678A
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English (en)
Inventor
Arata Ito
新 伊藤
Motohiko Kimura
元比古 木村
Hideji Hirono
秀治 廣野
Hitoshi Sato
仁 佐藤
Shigeru Kyoda
茂 京田
Minoru Hanawa
実 塙
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】原子力プラントの定期検査期間を短縮するた
め、燃料取扱いの高速化を図るとともに、分解,点検,
補修専用の自動機が設置されているメンテナンス建屋へ
定期検査対象機器を容易に搬送する。 【解決手段】ツインタイプの原子力プラントにおける原
子炉建屋1,2のオペレーションフロアー3を一体に構
成し、炉心19を含む2つの原子炉ウエル4の中間に燃
料貯蔵プール5を設置し、2つの原子炉ウエル4の外側
にそれぞれ炉内構造物貯蔵プール10,10を設置し、
これらの両側のオペレーションフロア3上に軌道12,
12を敷設し、この軌道12,12上に燃料交換装置1
3を走行させて炉心19内の燃料を取扱う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽水冷却原子力プ
ラントの燃料取扱いの高速化を図るとともに、分解,点
検,補修専用の自動機が設置されているメンテナンス建
屋へ定期検査対象機器を容易に搬送することができるよ
うにした原子力プラントの定期点検装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軽水冷却原子力プラントにおいて、天井
クレーンを用いて原子炉圧力容器の蓋を開放した後、炉
内構造物の取り出し、続いて燃料を取り扱うには、多段
伸縮式マストを取り付けた横行台車を搭載した走行台車
を原子炉圧力容器の上方において走行させ、上記多段伸
縮マストを伸ばし、このマスト先端に取り付けられた燃
料掴み具で燃料を掴み、上記マストを縮めて燃料を取り
出している。
【0003】その後、走行台車を燃料貯蔵プールの燃料
貯蔵ラックの所定位置上方に移動させて上記マストを伸
ばして燃料を燃料貯蔵ラックへ装荷し、燃料を取り外し
た後にマストを縮め、走行台車を原子炉圧力容器の上方
に移動させる。以下、同様の作業を繰り返し、所定本数
の燃料の取出し作業を行う。また、これとは逆の手順
で、燃料貯蔵ラックに設置されている新燃料を原子炉へ
装荷する作業を行っている。
【0004】軽水冷却原子力プラントの定期検査対象機
器である主循環ポンプ,制御棒駆動機構,タービンロー
タ,タービンダイヤフラム,復水器,熱交換器,弁,お
よびポンプなどは、それらが設置されている場所あるい
はその付近の空地にユニット状として移送し、分解,点
検作業を行っている。一般に、軽水冷却原子力プラント
のそれぞれには、制御棒駆動機構,インターナルポンプ
などの専用取扱機が装備され、これらを用いて分解,点
検作業を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、軽水冷却原
子力プラントにおいて、燃料を取扱うには、多段伸縮マ
ストによる原子炉圧力容器内での燃料の昇降、原子炉圧
力容器上方から燃料貯蔵ラック上方への移動、燃料貯蔵
プール内で燃料貯蔵ラックへの燃料の昇降などのような
作業を行うため、燃料の移動距離が非常に長いことに加
え、取り扱う燃料本数が多数である。
【0006】そのため、燃料の取扱いに長時間がかかる
ことになり、その燃料の取扱い作業は、原子炉の定期検
査作業の主要なクリティカルパス(最長経路)となって
いる。この定期検査期間を短縮するため、燃料取扱い期
間を短縮する方法および装置を提供することが課題であ
る。
【0007】従来、この燃料取扱い期間を短縮するた
め、多段伸縮マストの高速昇降化、横行台車の横行速
度,走行台車の走行速度の高速化などが図られてきた
が、これらは燃料の取扱い期間を数パーセントしか短縮
することができず、原子炉の定期検査作業のクリティカ
ルパスから解放されるまでには至っていない。
【0008】そして、制御棒駆動機構の分解,検査の時
期は、燃料の取扱い時期と重なるため、並行作業化ある
いは予備品との交換を行って燃料取扱い作業に対して干
渉を回避するような配慮がなされている。しかし、この
場合は、燃料取扱いの高速化に伴なって制御棒駆動機構
の取扱いを高速化する必要がある。
【0009】原子力プラントの定期検査においては、原
子炉系のクリティカルパスが解消されるに伴なってター
ビン本体の開放,点検作業が主要なクリティカルパスに
なってくる。このタービン本体の開放,点検作業は、オ
ペレーションフロア上で行っているものの、取り扱う対
象物が大型で重量が大であり、数も多数であるため、天
井クレーンの運用待ちがあったり、オペレーションフロ
ア上での仮置き場所が狭いため、作業場所のやりくりに
長時間を費やしている。
【0010】軽水冷却原子力プラントの定期検査対象機
器は、それらが設置されている場所、あるいはその近く
の空地に移送して分解,点検作業を行っているものの、
その周辺に十分な空間がなかったり、接近するための経
路が狭隘であるなどのため、自動機を現場まで持ち込む
には付加的作業量が大であったり、高機能な自動機が要
求されたりする。その結果、費用対効率の点から自動機
が導入されず、作業の省力化,高速化が不可能である。
【0011】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、原子力プラントの定期検査期間を短縮するた
め、燃料取扱いの高速化を図るとともに、分解,点検,
補修専用の自動機が設置されているメンテナンス建屋へ
定期検査対象機器を容易に搬送することができるように
した原子力プラントの定期点検装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の請求項1は、ツインタイプの原子力プ
ラントにおける原子炉建屋のオペレーションフロアーを
一体に構成し、炉心を含む2つの原子炉ウエルの中間に
燃料貯蔵プールを設置し、前記2つの原子炉ウエルの外
側にそれぞれ炉内構造物貯蔵プールを設置し、これらの
両側の前記オペレーションフロア上に軌道を敷設し、こ
の軌道上に燃料交換装置を走行させて前記炉心内の燃料
を取扱うことを特徴とする。
【0013】請求項2は、ツインタイプの原子力プラン
トにおける原子炉建屋のオペレーションフロアーを一体
に構成し、炉心を含む2つの原子炉ウエルの中間に炉内
構造物貯蔵プールを設置し、前記2つの原子炉ウエルの
外側にそれぞれ燃料貯蔵プールを設置し、これらの両側
の前記オペレーションフロア上に軌道を敷設し、この軌
道上に燃料交換装置を走行させて前記炉心内の燃料を取
扱うことを特徴とする。
【0014】請求項3は、請求項1記載の原子力プラン
トの定期点検作業装置において、2つの原子炉ウエルの
外側に設置した炉内構造物貯蔵プール間を配管系で接続
し、この配管系に仕切弁および送水ポンプを介装したこ
とを特徴とする。
【0015】請求項4は、請求項3記載の原子力プラン
トの定期点検作業装置において、送水ポンプは、大容
量,低吐出圧で流れの向きが可変である構造であること
を特徴とする。
【0016】請求項5は、請求項3記載の原子力プラン
トの定期点検作業装置において、配管系は、炉内構造物
貯蔵プールの水位以下に敷設したことを特徴とする。
【0017】請求項6は、請求項3記載の原子力プラン
トの定期点検作業装置において、配管系は、2つの原子
炉ウエルにも分岐して敷設したことを特徴とする。
【0018】請求項7は、請求項1または2記載の原子
力プラントの定期点検作業装置において、2つの原子炉
ウエルの中間に設置した燃料貯蔵プールまたは炉内構造
物貯蔵プールの両側のオペレーションフロアーに壁面を
設け、これら壁面の一方に、床面から天井まで水平方向
より層流状態の空気を吹き出す吹出し装置を設置し、相
対する他方の壁面に前記吹出し装置からの空気を吸い込
む吸込み装置を設置し、前記層流状態の空気の温度を上
方にいくに従って高くなるように制御したことを特徴と
する。
【0019】請求項8は、請求項1または2記載の原子
力プラントの定期点検作業装置において、燃料貯蔵プー
ル,炉内構造物貯蔵プールおよび原子炉ウエルの両側に
オペレーションフロアーの床面高さの壁面を設け、これ
ら壁面の一方に低温の空気流を吹き出す吹出し装置を設
置し、相対する他方の壁面に前記吹出し装置からの低温
空気を吸い込む吸込み装置を設置したことを特徴とす
る。
【0020】請求項9は、請求項1または2記載の原子
力プラントの定期点検作業装置において、原子炉ウエ
ル,燃料貯蔵プール,炉内構造物貯蔵プールの一方の壁
の水面付近に、炉心の出口温度より高い温度の水を水平
方向に吹き出す吹出し装置を設け、その相対する他方の
壁の水面付近に前記吹出し装置からの水を水平方向に吸
い込む吸込み装置を設け、この吸込み装置と前記吹出し
装置との間を配管系で接続し、この配管系に、前記水の
温度を制御する水温制御装置と、前記水を浄化する浄化
装置と、前記水を循環する循環装置とを介装したことを
特徴とする。
【0021】請求項10は、請求項3記載の原子力プラ
ントの定期点検作業装置において、配管系は、オペレー
ションフロアーの床面より上で、燃料交換装置が跨いで
走行可能な高さで、前記燃料交換装置が走行する軌道の
内側に敷設したことを特徴とする。
【0022】請求項11は、請求項3記載の原子力プラ
ントの定期点検作業装置において、配管系は、原子炉ウ
エル,燃料貯蔵プール,炉内構造物貯蔵プールを連通し
て敷設したことを特徴とする。
【0023】請求項12は、請求項10記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、配管系は、2つの
原子炉ウエルにも分岐して敷設したことを特徴とする。
【0024】請求項13は、請求項1または2記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、燃料交換装
置は、オペレーションフロア上に敷設された軌道を走行
する走行台車を有し、この走行台車をモノレールを搭載
したトーラス構造とし、このモノレールに横行台車が力
バランスをとった状態で跨座式に搭載されて横行するこ
とを特徴とする。
【0025】請求項14は、請求項1,2または13記
載の原子力プラントの定期点検作業装置において、オペ
レーションフロア上に軌道を2本設け、それらの軌道上
にスパンの異なる燃料交換装置を2台走行させて燃料を
取扱うことを特徴とする。
【0026】請求項15は、ツインタイプの原子力プラ
ントにおける2つの原子炉建屋のオペレーションフロア
ーを接続部を介して接続し、各オペレーションフロアー
に敷設された軌道上を走行して2つの炉心内の燃料を取
扱う燃料交換装置を設け、この燃料交換装置に空気浮上
台車を取り付け、この燃料交換装置が前記接続部を通っ
て燃料交換を行う側のオペレーションフロアに移送され
て燃料の取扱いの準備を行うことを特徴とする。
【0027】請求項16は、請求項15記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、燃料交換装置は、
オペレーションフロア上に敷設された軌道を走行する走
行台車を有し、この走行台車をモノレールを搭載したト
ーラス構造とし、このモノレールに横行台車が力バラン
スをとった状態で跨座式に搭載されて横行することを特
徴とする。
【0028】請求項17は、請求項15または16記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、各オペ
レーションフロア上にそれぞれ軌道を2本敷設し、それ
らの軌道上にスパンの異なる燃料交換装置を2台走行さ
せ、別の燃料交換を行う側のオペレーションフロアーに
移送する時に天井クレーンを用いて横行台車の走行台車
への跨座の向きを変えて取り付けることを特徴とする。
【0029】請求項18は、請求項15ないし17のい
ずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業装置にお
いて、オペレーションフロアーの接続部に走行台車の退
避コーナを設けたことを特徴とする。
【0030】請求項19は、請求項15ないし17のい
ずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業装置にお
いて、オペレーションフロアーの接続部に2つの連絡通
路を設け、この連絡通路を通って2台の燃料交換装置を
移送させることを特徴とする。
【0031】請求項20は、オペレーションフロアーが
一体に構成され天井クレーンも共用となっている2つの
原子炉建屋と、オペレーションフロアーが一体に構成さ
れ天井クレーンも共用となっている2つのタービン建屋
の両方の横にメンテナンス建屋を設置し、このメンテナ
ンス建屋に前記原子炉建屋の機器を搬送する搬送通路
と、前記タービン建屋の機器を搬送する搬送通路とがそ
れぞれ接続され、前記メンテナンス建屋に遠隔制御室お
よびリフレッシュ室を設け、前記原子炉建屋および前記
タービン建屋の機器を前記メンテナンス建屋に搬送して
分解,点検,補修を行うことを特徴とする。
【0032】請求項21は、オペレーションフロアーが
一体に構成され天井クレーンも共用となっている2つの
原子炉建屋と、オペレーションフロアーが一体に構成さ
れ天井クレーンも共用となっている2つのタービン建屋
の両方の横の一方に予備品建屋を設置するとともに、他
方にメンテナンス建屋を設置し、前記原子炉建屋および
前記タービン建屋の機器を搬送する搬送通路が前記メン
テナンス建屋と前記予備品建屋にそれぞれ接続され、前
記メンテナンス建屋に遠隔制御室およびリフレッシュ室
を設け、前記原子炉建屋および前記タービン建屋の機器
を前記メンテナンス建屋に搬送して分解,点検,補修を
行うことを特徴とする。
【0033】請求項22は、請求項20または21記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、メンテ
ナンス建屋および予備品建屋の床面とタービン建屋のオ
ペレーションフロアーの床面とが同一高さに設けられ、
2つのタービン建屋の共通の搬出口と前記メンテナンス
建屋への搬送通路とを接続したことを特徴とする。
【0034】請求項23は、請求項20または21記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、タービ
ン建屋の天井クレーンが走行する軌道をメンテナンス建
屋および予備品建屋まで延長し、前記天井クレーンを前
記メンテナンス建屋および前記予備品建屋の一部として
構成したことを特徴とする。
【0035】請求項24は、請求項20または21記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、原子炉
建屋の天井クレーンが走行する軌道をメンテナンス建屋
まで延長し、このメンテナンス建屋に機器の吊り下ろ
し,吊り上げを直接行うことを特徴とする。
【0036】請求項25は、請求項20または21記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、メンテ
ナンス建屋および予備品建屋の床面が、原子炉圧力容器
のペデスタルの床面と同じ高さであって、2つのタービ
ン建屋および2つの原子炉建屋のオペレーションフロア
ーの共通の昇降式搬出口を、前記メンテナンス建屋の床
面高さと同一高さに設けた搬送通路と接続したことを特
徴とする。
【0037】請求項26は、請求項第25記載の原子力
プラントの定期点検作業装置において、タービン建屋の
天井クレーンが走行する軌道をメンテナンス建屋まで延
長し、このメンテナンス建屋に前記タービン建屋の機器
の吊り下ろし,吊り上げを直接行うことを特徴とする。
【0038】請求項27は、請求項第20または21記
載の原子力プラントの定期点検作業装置において、メン
テナンス建屋の床面が、タービン建屋および原子炉建屋
のベースの上面と同じ高さであることを特徴とする。
【0039】請求項28は、請求項第20ないし27の
いずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業装置に
おいて、2つのタービン建屋は、高圧タービン同士を隣
接して設置したことを特徴とする。
【0040】請求項29は、請求項第20ないし28の
いずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業装置に
おいて、2つのタービン建屋のオペレーションフロアー
の共通の搬出口あるいは昇降式搬出口の周辺に可動式遮
蔽壁を設けたことを特徴とする。
【0041】請求項30は、請求項第29記載の原子力
プラントの定期点検作業装置において、2つのタービン
建屋のオペレーションフロアーの共通の搬出口あるいは
昇降式搬出口の周辺に設けた可動式遮蔽壁は、空気浮上
台車を装備したことを特徴とする。
【0042】請求項31は、請求項20記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、メンテナンス建屋
を挟んでオペレーションフロアーが一体に構成され天井
クレーンも共用となっている2組の原子炉建屋と、オペ
レーションフロアーが一体に構成され天井クレーンも共
用となっている2組のタービン建屋とを設置し、前記原
子炉建屋の機器を搬送する2組の搬送通路と、前記ター
ビン建屋の機器を搬送する2組の搬送通路とが、前記メ
ンテナンス建屋に接続されたことを特徴とする。
【0043】請求項32は、請求項31記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、タービン建屋のオ
ペレーションフロアとメンテナンス建屋の床面とが同一
高さに設けられ、前記タービン建屋のオペレーションフ
ロアの天井クレーンを前記メンテナンス建屋の天井クレ
ーンと共用としたことを特徴とする。
【0044】請求項33は、請求項20または21記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、メンテ
ナンス建屋に、竜巻式排気装置で局所養生して大型の重
量物の定期検査対象機器の検査作業を行う専用の分解,
点検,補修装置を設置するとともに、小型で多品種の定
期検査対象機器は、排気装置を設けた大型フード内の自
動搬送設備および分解,点検,補修装置を用いて検査作
業を行うことを特徴とする。
【0045】請求項34は、請求項33記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、メンテナンス建屋
における重量物搬送手段には、空気浮上システムを用い
たことを特徴とする。
【0046】請求項35は、請求項33記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、小型で多品種の定
期検査対象機器の検査作業を行う分解,点検,補修装置
は、メンテナンス建屋の天井面から吊り下げられ、力バ
ランス機能を有することを特徴とする。
【0047】請求項36は、請求項33記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、メンテナンス建屋
における除染作業,補修作業,検査作業を行う高出力可
視光パルスレーザ光を応用した機器を設けたことを特徴
とする。
【0048】請求項37は、オペレーションフロアーが
一体に構成された2つの原子炉建屋の横にメンテナンス
建屋を設置し、前記2つの原子炉建屋の原子力圧力容器
の下方に設けられたペデスタルへの分解,点検,補修を
行う機器の搬出入口が、互いに対向して設置されるとと
もに、前記機器を取扱い台車に搭載して通過可能な大き
さとし、この取扱い台車を走行させて前記メンテナンス
建屋へ前記機器を搬送する搬送通路を共通として前記オ
ペレーションフロアーに設けたことを特徴とする。
【0049】請求項38は、請求項37記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、分解,点検,補修
を行う機器が制御棒駆動機構またはインターナルポンプ
駆動装置であって、搬出入口をこれらの機器を立てた状
態で通過可能な大きさとしたことを特徴とする。
【0050】請求項39は、請求項37記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、ペデスタルに取扱
い台車が搭載される回転台車を設置し、この回転台車が
前記取扱い台車に設けた機器の取扱い装置を駆動する駆
動装置を備え、前記取扱い装置を作業対象機器の真下に
移動して作業を行うことを特徴とする。
【0051】請求項40は、請求項37記載の原子力プ
ラントの定期点検作業装置において、取扱い装置には、
テレビカメラおよび照明装置が取り付けられたことを特
徴とする。
【0052】請求項41は、請求項37ないし39のい
ずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業装置にお
いて、取扱い台車に転倒防止機構を組み込んだことを特
徴とする。
【0053】請求項42は、請求項37または38記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、ペデス
タルの壁面に制御棒駆動機構およびインターナルポンプ
の保管装置を設置したことを特徴とする。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態,実施例
および変形例を図面に基づいて説明する。
【0055】[第1実施形態の第1実施例]図1は本発
明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実施
形態の第1実施例を示す概略平面図、図2は図1の原子
炉建屋を示す拡大平面図である。
【0056】(第1実施例の構成)図1および図2に示
すように、第1実施例の原子力プラントは、ツインタイ
プの原子力プラント(主循環ポンプが原子炉圧力容器外
にあるタイプ;BWR、主循環ポンプが原子炉圧力容器
内にあるタイプ;ABWR、主循環ポンプのないタイ
プ;SBWR)であって、原子炉建屋1と原子炉建屋2
のオペレーションフロア3が一体に構成され、原子炉建
屋1と原子炉建屋2の双方の原子炉ウエル4の中間に燃
料貯蔵プール5が設けられ、ツインの原子炉建屋1,2
とツインのタービン建屋6,7の横にメンテナンス建屋
8が隣接して設置されている。
【0057】原子炉ウエル4と燃料貯蔵プール5とは、
カナル9を介して連設される一方、原子炉ウエル4とそ
の外側に設けられた炉内構造物貯蔵プール10とはゲー
ト11を介して連設されている。そして、オペレーショ
ンフロア3上において連設された炉内構造物貯蔵プール
10,原子炉ウエル4,燃料貯蔵プール5の両側には、
図2に示すように2本の軌道12が敷設されている。
【0058】これらの軌道12上には、燃料交換装置1
3の走行台車14が走行可能に設けられ、この走行台車
14上には2本の軌道15が敷設されている。これらの
軌道15上には、多段伸縮マスト16を搭載した横行台
車17が横行可能に設けられている。これらを用いるこ
とで2基の原子炉の原子炉圧力容器18の炉心19にお
いては、いずれか一方の側の燃料の取扱いを行う。すな
わち、燃料の取扱いを行わない側のカナル9は閉鎖さ
れ、いずれか一方の側の炉心19の燃料の取扱いを行
う。
【0059】また、オペレーションフロア3の天井面近
傍には軌道20が敷設され、この軌道20に天井クレー
ン21が走行可能に設けられている。この天井クレーン
21は、原子炉圧力容器18の蓋を開閉する際に用いる
スタッドテンショナーの移送や蓋の移送を行ったり、蒸
気乾燥器や気水分離器などの炉内構造物を炉内構造物貯
蔵プール10などへ移送するのに使用される。
【0060】さらに、オペレーションフロア3上には、
エレベータ装置22および隔壁23が設置され、この隔
壁23を介して搬送通路24が設けられており、図示し
ない自動搬送台車へのスタッドテンショナーなどの機器
の積み降ろしは、オペレーションフロア3上で行い、エ
レベータ装置22あるいは隔壁23に設けられた開口部
(図示せず)を経由して搬送通路24へ運び出され、引
き続いてメンテナンス建屋8に搬送される。
【0061】メンテナンス建屋8には、リフレッシュ室
25,遠隔制御室26および大型フードが設置され、ま
たメンテナンス建屋8の天井面近傍には、その長さ方向
に沿って軌道27が敷設され、この軌道27に天井クレ
ーン28が走行可能に設けられている。そして、上記自
動搬送台車によりメンテナンス建屋8に移送された機器
は、天井クレーン28により大型フードあるいは局所養
生装置が設置されている場所に降ろして分解,点検,補
修を行う。
【0062】遠隔制御室26では、操作員がメンテナン
ス建屋8内に設置された自動搬送装置、自動分解,点
検,補修装置の遠隔監視および制御を行ったり、原子炉
建屋1,2、タービン建屋6,7内に設置された定期検
査対象機器の現場での定期検査作業、メンテナンス建屋
8で定期検査を行うための搬出準備作業、原子炉建屋
1,2、タービン建屋6,7からメンテナンス建屋8ま
での定期検査対象機器の搬送作業のそれぞれの遠隔操
作、監視を行ったり、オペレーションフロア3で燃料交
換装置13を用いての燃料取扱いの遠隔監視、操作を行
ったりする。これらの監視および操作を行う時には、遠
隔制御室26内に設置された人工現実感を有する大型ス
クリーンの映像を見ながら行う。
【0063】リフレッシュ室25では、メンテナンス建
屋8、原子炉建屋1,2、タービン建屋6,7で定期検
査作業を行ってきた作業員が休憩をとったり待機したり
する部屋であり、その内部には作業現場の映像が映し出
される大型スクリーンおよび大型のテレビモニターが設
置されている。
【0064】このように第1実施例の定期点検作業装置
が適用される原子力プラントは、ツインタイプの原子力
プラントであって、原子炉建屋1,2のオペレーション
フロア3が一体に構成され、原子炉建屋1と原子炉建屋
2の双方の原子炉ウエル4の中間に燃料貯蔵プール5が
設けられ、原子炉ウエル4と燃料貯蔵プール5とがカナ
ル9を介して連設されている。
【0065】また、両原子炉ウエル4の外側には、蒸気
乾燥器,気水分離器,上部格子板などの炉内構造物を貯
蔵する炉内構造物貯蔵プール10が設置され、原子炉ウ
エル4と炉内構造物貯蔵プール10とはゲート11を介
して連設されている。そして、オペレーションフロア3
上でこれらの両側に軌道12を敷設し、その上を燃料交
換装置13を走行させて燃料の取扱いを行う。さらに、
オペレーションフロア3の上を1台の天井クレーン21
を走行させて2基の原子炉の炉内構造物、原子炉圧力容
器18の蓋などを取り扱うようにしたものである。
【0066】(第1実施例の作用)次に、第1実施例の
作用を説明する。
【0067】まず、燃料の交換を行う場合には、メンテ
ナンス建屋8に保管しているスタッドテンショナーなど
を図示しない自動搬送台車で搬送通路24、エレベータ
装置22を経由してオペレーションフロア3まで移送
し、燃料交換を行う側の軽水冷却原子炉の原子炉圧力容
器18の蓋を、天井クレーン21とスタッドテンショナ
ーなどの蓋開閉用の治具を用いて取り外す。この取り外
した蓋は、オペレーションフロア3の所定の位置に一時
仮置きする。ここで、燃料貯蔵プール5のカナル9、炉
内構造物貯蔵プール10のゲート11は、それぞれ閉鎖
されており、燃料貯蔵プール5、炉内構造物貯蔵プール
10には水が満たされた状態である。なお、空の場合に
は、予め注水しておく。
【0068】次いで、蓋が取り外されると、原子炉ウエ
ル4に注水を開始する。この原子炉ウエル4に所定の水
位まで注水する間にゲート11を開放する。そして、原
子炉ウエル4への注水およびゲート11の開放が終了す
ると、燃料交換装置13に作業員が搭乗して天井クレー
ン21と治工具を用いて蒸気乾燥器,気水分離器などの
炉内構造物を原子炉圧力容器18から取り出し、水中を
移送させて炉内構造物貯蔵プール10に仮置きする。
【0069】原子炉圧力容器18から炉内構造物の取出
し作業と並行して作業員は、横行台車17に多段伸縮マ
スト16を取り付ける作業と、カナル9の開放作業を行
う。この炉内構造物の取出し作業が終了すると、遠隔制
御室26に詰めている操作員は、走行台車14,横行台
車17を遠隔操作で移動させ、横行台車17に搭載した
多段伸縮マスト16の下方に炉心19の取り出したい燃
料が位置するようにする。
【0070】この移動と同時に多段伸縮マスト16の展
開を行い、この多段伸縮マスト16の下端に取り付けた
燃料掴み具を所定の高さまで展開する。この燃料掴み具
が所定の高さと位置に展開すると、燃料を把持できる高
さまで微速で多段伸縮マスト16を展開する。
【0071】多段伸縮マスト16の展開が終了すると、
燃料掴み具で燃料を把持する制御を遠隔にて操作する。
燃料の把持が終了すると、炉心19から燃料が引き抜か
れる高さ位置まで多段伸縮マスト16を微速動作で収納
制御する。
【0072】このようにして燃料の炉心19からの引抜
き作業が終了すると、引き続き図示しないマスト伸縮用
駆動装置を駆動させ、多段伸縮マスト16の燃料掴み具
で把持された燃料の最下端がカナル9を通過できる高さ
まで多段伸縮マスト16を収納する。
【0073】この場合、燃料がカナル9を通過する前
に、走行台車14および横行台車17の走行および横行
の移動制御を同時に行い、燃料交換装置13が走行方向
に移動するだけでカナル9を通過できるようにする。
【0074】多段伸縮マスト16の燃料掴み具で把持さ
れた燃料がカナル9を通過したら、燃料貯蔵プール5に
設置された燃料貯蔵ラックの所定平面内位置に、多段伸
縮マスト16の燃料掴み具で把持された燃料の下端が位
置するように走行台車14の走行および横行台車17の
横行の移動制御を行うと同時に、燃料の下端が燃料貯蔵
ラックの上で所定の高さになるようにマスト伸縮用駆動
装置を駆動させて多段伸縮マスト16の展開を自動で行
う。
【0075】そして、燃料が燃料貯蔵ラックの所定の平
面内位置および高さに達すると、マスト伸縮用駆動装置
を駆動させ、燃料が燃料貯蔵ラックに着床するまで多段
伸縮マスト16の展開のみを行う。
【0076】さらに、燃料が燃料貯蔵ラックに着床した
ら、燃料掴み具による燃料の把持状態を解除する。この
燃料の把持状態の解除が終了すると、マスト伸縮用駆動
装置を駆動させ、多段伸縮マスト16の燃料掴み具の最
下端がカナル9を通過できる高さまで多段伸縮マスト1
6を収納し、同時に多段伸縮マスト16および燃料掴み
具がカナル9を通過する前に走行台車14および横行台
車17の走行および横行の移動制御を行い、燃料交換装
置13が走行方向に移動するだけでカナル9を通過でき
るようにする。
【0077】多段伸縮マスト16および燃料掴み具がカ
ナル9を通過すると、走行台車14の走行および横行台
車17の横行の移動制御、および多段伸縮マスト16の
展開を上記と同様に行い、以下前記と同様の燃料の取出
し作業を繰り返す。
【0078】なお、燃料貯蔵ラックから炉心19に燃料
を移送する場合には、上記の運転制御方法において、燃
料を把持している状態と、そうでない状態とを逆にすれ
ばよい。
【0079】燃料の取扱い作業が終了すると、天井クレ
ーン21と燃料交換装置13を用いて蒸気乾燥器,気水
分離器などの炉内構造物を炉内構造物貯蔵プール10か
ら原子炉圧力容器18まで水中を移送させ、原子炉圧力
容器18に取り付ける作業を行う。この作業と並行して
カナル9の閉鎖作業を行う。
【0080】原子炉圧力容器18への炉内構造物の取付
作業が終了すると、ゲート11の閉鎖作業を行う。この
ゲート11の閉鎖作業が終了すると、原子炉ウエル4の
排水作業を開始する。
【0081】原子炉圧力容器18の上端まで原子炉ウエ
ル4が排水されると、天井クレーン21およびスタッド
テンショナーを用いて蓋の取付作業を行う。この蓋の取
付作業が終了すると、メンテナンス建屋8に自動搬送台
車でスタッドテンショナーを移送し、点検,補修後に保
管する。
【0082】(第1実施例の効果)このように第1実施
例によれば、2基の原子炉に対して1基の燃料交換装置
13と1台の天井クレーン21で従来の燃料取扱いと同
様な作業を行うことができるため、燃料の取扱いのため
に必要な設備を削減することができ、建設費を低減する
ことができる。また、燃料貯蔵プール5を2基の原子炉
で共有して使用するため、燃料貯蔵プール5の建設費を
低減することができる。
【0083】[第1実施形態の第2実施例]図3は本発
明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実施
形態の第2実施例を示す概略平面図、図4は図3の原子
炉建屋を示す拡大平面図である。なお、前記第1実施形
態の第1実施例と同一または対応する部分には同一の符
号を用いて説明する。以下の各実施形態,各実施例,各
変形例も同様である。
【0084】(第2実施例の構成)図3および図4に示
すように、第2実施例の原子力プラントは、原子炉建屋
1と原子炉建屋2のオペレーションフロア3を一体に構
成し、原子炉建屋1と原子炉建屋2の双方の原子炉ウエ
ル4の中間に炉内構造物貯蔵プール10を設けたツイン
タイプの原子力プラントであって、ツインの原子炉建屋
1,2とツインのタービン建屋6,7の横にメンテナン
ス建屋8が隣接して設置されている。
【0085】原子炉ウエル4と炉内構造物貯蔵プール1
0とは、ゲート11を介して連設される一方、原子炉ウ
エル4とその外側に設けられた燃料貯蔵プール5とは、
カナル9を介して連設されている。そして、オペレーシ
ョンフロア3上において連設された炉内構造物貯蔵プー
ル10,原子炉ウエル4,燃料貯蔵プール5の両側に
は、図4に示すように2本の軌道12が敷設されてい
る。
【0086】これらの軌道12上には、燃料交換装置1
3の走行台車14が走行可能に設けられ、この走行台車
14上には2本の軌道15が敷設されている。これらの
軌道15上には、多段伸縮マスト16を搭載した横行台
車17が横行可能に設けられている。これらを用いるこ
とで2基の原子炉の原子炉圧力容器18の炉心19にお
いては、いずれか一方の側の燃料の取扱いを行う。すな
わち、燃料の取扱いを行わない側のカナル9は閉鎖さ
れ、いずれか一方の側の炉心19の燃料の取扱いを行
う。
【0087】また、オペレーションフロア3の天井面近
傍には軌道20が敷設され、この軌道20に天井クレー
ン21が走行可能に設けられている。この天井クレーン
21は、原子炉圧力容器18の蓋、蒸気乾燥器や気水分
離器などの炉内構造物を炉内構造物貯蔵プール10など
へ移送するのに使用される。
【0088】さらに、オペレーションフロア3上には、
エレベータ装置22および隔壁23が設置され、この隔
壁23を介して搬送通路24が設けられており、図示し
ない自動搬送台車へのスタッドテンショナーなどの機器
の積み降ろしは、オペレーションフロア3上で行い、エ
レベータ装置22あるいは隔壁23に設けられた開口部
(図示せず)を経由して搬送通路24へ運び出され、引
き続いてメンテナンス建屋8に搬送される。
【0089】以下、メンテナンス建屋8の構成について
は、図1と同様であるのでその説明を省略する。
【0090】このように第2実施例の定期点検作業装置
が適用される原子力プラントは、ツインタイプの原子力
プラントであって、原子炉建屋1,2のオペレーション
フロア3が一体に構成され、原子炉建屋1と原子炉建屋
2の双方の原子炉ウエル4の中間に炉内構造物貯蔵プー
ル10が設けられ、原子炉ウエル4と炉内構造物貯蔵プ
ール10とがゲート8を介して連設され、両原子炉ウエ
ル20の外側にそれぞれ燃料貯蔵プール5が設置され、
これらの燃料貯蔵プール5と両原子炉ウエル20とがカ
ナル9を介して連設されている。
【0091】また、オペレーションフロア3上において
連設された炉内構造物貯蔵プール10,原子炉ウエル
4,燃料貯蔵プール5の両側には、図2に示すように2
本の軌道12が敷設され、この軌道12上を燃料交換装
置13を走行させて燃料の取扱いを行う。さらに、オペ
レーションフロア3の上を1台の天井クレーン21を走
行させて2基の原子炉の炉内構造物、原子炉圧力容器1
8の蓋などを取り扱うようにしたものである。
【0092】(第2実施例の作用および効果)第2実施
例の作用は、前記第1実施例と同様であるのでその説明
を省略する。このように第2実施例によれば、2基の原
子炉に対して1基の燃料交換装置13と1台の天井クレ
ーン21で従来の燃料取扱いと同様な作業を行うことが
できるため、燃料の取扱いのために必要な設備(燃料交
換機、制御装置、天井クレーン)を削減することがで
き、建設費を低減することができる。また、炉内構造物
貯蔵プール10を2基の原子炉で共有して使用するた
め、炉内構造物貯蔵プール10の建設費を低減すること
ができる。
【0093】[第1実施形態の第3実施例]図5は本発
明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実施
形態の第3実施例における原子炉建屋を示す拡大平面図
である。
【0094】(第3実施例の構成)第3実施例は、図5
に示すように第1実施例の構成に追加して、両原子炉ウ
エル4の外側に設置した炉内構造物貯蔵プール10,1
0間を、炉内構造物貯蔵プール10の水位以下に敷設し
た配管系29により接続し、この配管系29には仕切弁
30と、大容量・低吐出圧で流れの向きを変えられる送
水ポンプ31とが介装されている。
【0095】すなわち、2つの炉内構造物貯蔵プール1
0,10間は、仕切弁30,大容量・低吐出圧で流れの
向きが変えられる送水ポンプ31を介装した配管系29
を炉内構造物貯蔵プール6の水位以下に敷設して接続さ
れている。また、それぞれの炉内構造物貯蔵プール1
0,10内には桝32が設けられ、これらの桝32内に
配管系29の各端部が挿入されている。そして、送水ポ
ンプ31は、回転の向きを変え、インペラの向きを変え
ることにより、水の流れる向きを変える機能を有してい
る。
【0096】(第3実施例の作用)次に、第3実施例の
作用を説明する。
【0097】まず、燃料の交換を行う場合には、燃料交
換を行う側の軽水冷却原子炉の原子炉圧力容器18の蓋
を、天井クレーン21とスタッドテンショナーなどの蓋
開閉用の治具を用いて取り外す。この取り外した蓋は、
オペレーションフロア3の所定の位置に一時仮置きす
る。ここで、燃料貯蔵プール5のカナル9、炉内構造物
貯蔵プール10のゲート11は、それぞれ閉鎖されてお
り、燃料貯蔵プール5、2つの炉内構造物貯蔵プール1
0には水が満たされた状態である。
【0098】次いで、蓋が取り外されると、原子炉ウエ
ル4に注水を開始する。この原子炉ウエル4に所定の水
位まで注水する間にゲート11を開放する。この時、送
水ポンプ31を起動し、仕切弁30を開放にして燃料取
扱いを行わない側の炉内構造物貯蔵プール10から燃料
取扱いを行う側の炉内構造物貯蔵プール10へ送水す
る。
【0099】そして、燃料取扱いを行う側の原子炉ウエ
ル4および炉内構造物貯蔵プール10の水位が、所定の
値に達すると注水および送水を停止する。また、ゲート
11の開放も終了すると、燃料交換装置13に作業員が
搭乗して天井クレーン21と治工具を用いて原子炉圧力
容器18から蒸気乾燥器、気水分離器などの炉内構造物
を取り出し、この炉内構造物を炉内構造物貯蔵プール1
0へ水中を移送させて仮置きする。以下の作用は、前記
第1実施例と同様であるので、その説明を省略する。
【0100】(第3実施例の効果)このように第3実施
例によれば、第1実施例の効果に加え、燃料の取扱いを
行わない側のプラントの炉内構造物貯蔵プール10をバ
ッファータンクとして使用することができるため、原子
炉ウエル4に水張りをして炉内構造物を取り出すための
準備作業および後片付けの時間を短縮することができ、
燃料取扱い期間を短縮することができる。
【0101】[第1実施形態の第4実施例]図6は本発
明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実施
形態の第4実施例における原子炉建屋を示す拡大平面図
である。
【0102】(第4実施例の構成)第4実施例は、図6
に示すように第3実施例の構成に追加して、配管系29
から分岐した2つの分岐管33を両原子炉ウエル4にも
敷設し、この両原子炉ウエル4に敷設した分岐管33に
それぞれ仕切弁30を介装したものである。
【0103】すなわち、図6に示すように2つの炉内構
造物貯蔵プール10、2つの原子炉ウエル4間を、仕切
弁30、大容量・低吐出圧で流れの向きが変えられる送
水ポンプ31を含む配管系29と、仕切弁30を介装し
た分岐管33とを炉内構造物貯蔵プール10の水位以下
に敷設して接続している。
【0104】(第4実施例の作用)次に、第4実施例の
作用を説明する。
【0105】まず、燃料の交換を行う場合には、燃料交
換を行う側の軽水冷却原子炉の原子炉圧力容器18の蓋
を、天井クレーン21とスタッドテンショナーなどの蓋
開閉用の治具を用いて取り外す。この取り外した蓋は、
オペレーションフロア3の所定の位置に一時仮置きす
る。ここで、燃料貯蔵プール5のカナル9、炉内構造物
貯蔵プール10のゲート11は、それぞれ閉鎖されてお
り、燃料貯蔵プール5、2つの炉内構造物貯蔵プール1
0には水が満たされた状態である。
【0106】次いで、蓋が取り外されると、送水ポンプ
31を起動し、仕切弁30を開放にして燃料取扱いを行
わない側の炉内構造物貯蔵プール10から原子炉ウエル
4への送水を開始する。また、別途用意される注水系を
使っての注水も行う。そして、原子炉ウエル4に所定の
水位まで注水する間にゲート11を開放する。
【0107】原子炉ウエル4および炉内構造物貯蔵プー
ル10の水位が所定の値に達すると、注水および送水を
停止する。引き続き、燃料交換装置13に作業員が搭乗
して天井クレーン21と治工具を用いて原子炉圧力容器
18から蒸気乾燥器、気水分離器などの炉内構造物を取
り出し、この炉内構造物を炉内構造物貯蔵プール10へ
水中を移送させて仮置きする。なお、燃料取扱い作業
は、前記第1実施例と同様であるので、その説明を省略
する。
【0108】燃料の取扱い作業が終了すると、燃料交換
装置13に作業員が搭乗して天井クレーン21と治工具
を用いて蒸気乾燥器、気水分離器などの炉内構造物を炉
内構造物貯蔵プール10から原子炉圧力容器18まで水
中を移送させ、原子炉圧力容器18に取り付ける作業を
行う。この作業と並行してカナル9の閉鎖作業を行う。
【0109】次いで、原子炉圧力容器18への炉内構造
物の取付作業が終了すると、ゲート11の閉鎖作業を行
う。このゲート11の閉鎖作業と並行して原子炉ウエル
4の排水作業を開始する。送水ポンプ31を起動し、仕
切弁30を開放にして燃料取扱いを行わない側の炉内構
造物貯蔵プール10へ原子炉ウエル4からの送水を開始
する。また、別途用意される注水系を使っての排水も行
う。
【0110】原子炉圧力容器18の上端までの原子炉ウ
エル4の排水が行われると、天井クレーン21とスタッ
ドテンショナーを用いて蓋の取り付け作業を行う。
【0111】(第4実施例の効果)このように第4実施
例によれば、第3実施例の効果と同様に、燃料の取扱い
を行わない側のプラントの炉内構造物貯蔵プール10を
バッファータンクとして使用することができるため、原
子炉ウエル4に水張りをして炉内構造物を取り出すため
の準備作業および後片付けの時間を短縮することがで
き、燃料取扱い期間を短縮することができる。
【0112】[第1実施形態の第5実施例]図7は本発
明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実施
形態の第5実施例を示す概略平面図である。
【0113】(第5実施例の構成)第5実施例は、図7
に示すように前記第1実施例の構成に追加して、燃料貯
蔵プール5(炉内構造物貯蔵プール10)の両側に設置
された隔壁23,23に、床面から天井まで水平方向に
層流状態の空気の壁が発生するように吹出し装置34と
吸込み装置35をそれぞれ設置したものである。
【0114】すなわち、図7に示すように燃料貯蔵プー
ル5の両側の隔壁23,23に、床面から天井まで水平
方向に層流の空気の壁が発生するようにそれぞれ吹き出
し装置34と吸込み装置35を設置し、吹出し装置34
から燃料貯蔵プール5の上を横断する方向に層流状態の
気流を噴き出し、これの層流状態での吸い込みを吸込み
装置35により行う。気流の温度は、上方にいくに従い
高い温度になるように制御する。
【0115】(第5実施例の作用)次に、第5実施例の
作用を説明する。
【0116】前記第1実施例とほぼ同様な作用である
が、下記の点が異なる。すなわち、燃料交換を行うのに
先立ってオペレーションフロア3の床面から天井まで層
流状態の空気の壁を発生する気流の吹出し装置34と吸
込み装置35を駆動させ、燃料貯蔵プール5(炉内構造
物貯蔵プール10)の上方にその液面から天井にいくに
従って気流の温度が高い層流状態の気流の壁を形成す
る。そして、燃料の交換作業が終了すると、吹出し装置
34と吸込み装置35の駆動を停止し、燃料貯蔵プール
5の上方の層流状態の気流の壁の形成を停止する。
【0117】(第5実施例の効果)このように第5実施
例によれば、燃料貯蔵プール5の両側の隔壁23,23
に、床面から天井まで水平方向に層流の空気の壁が発生
するようにそれぞれ吹出し装置34と吸込み装置35を
設置したことにより、燃料の取扱いを行うプラント側で
水中から気体中への放射性物質の放出が発生するような
ことが生じても、別のプラント側まで汚染が拡大するの
を防止することができ、養生作業を行う必要がなくな
る。
【0118】[第5実施例の変形例] (変形例の構成)この変形例は、前記第1実施例の構成
に追加し、図7においてオペレーションフロア3の床面
高さで燃料貯蔵プール5、炉内構造物貯蔵プール10、
原子炉ウエル4の両側に設置された隔壁23,23に、
水平方向に冷たい空気流の壁が発生するように吹出し装
置34と吸込み装置35を設置したものである。
【0119】(変形例の作用)次に、変形例の作用を説
明する。
【0120】前記第1実施例とほぼ同様な作用である
が、下記の点が異なる。すなわち、燃料交換を行うのに
先立ってオペレーションフロア3の床面高さで燃料貯蔵
プール5、炉内構造物貯蔵プール10、原子炉ウエル4
の横の壁面に水平方向に冷たい空気流の壁を形成する。
【0121】(変形例の効果)このように変形例によれ
ば、燃料の取扱いを行うプラント側で水中から気体中へ
の放射性物質の放出が発生するようなことが生じても、
オペレーションフロア3の室に汚染が拡大するのを防止
することができ、養生作業を行う必要がなくなる。
【0122】[第1実施形態の第6実施例]図8は本発
明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実施
形態の第6実施例における原子炉建屋を示す拡大平面図
である。
【0123】(第6実施例の構成)図8に示すように、
第6実施例は、前記第3実施例の構成に追加し、連設さ
れた燃料貯蔵プール5,原子炉ウエル4,および炉内構
造物貯蔵プール10の一側の内壁面の水面付近に浄化水
を水平方向に吹き出す吹出し管36を配設するととも
に、その対向する他側の壁面の水面付近に吹出し管36
からの浄化水を吸い込む吸込み管37を配設し、オペレ
ーションフロア3上において吹出し管36,吸込み管3
7の両端を、水を浄化する浄化装置38、浄化水の水温
を制御する水温制御装置39、浄化水を循環させる循環
装置40を介装した配管系で結合することにより、水面
近傍に温度成層流を発生させるようにしたものである。
【0124】また、図示しないが燃料貯蔵プール5,原
子炉ウエル4,および炉内構造物貯蔵プール10毎に温
度成層流の発生を制御する配管系が組み込まれている。
ここで、温度成層の水温は、炉心19の出口温度より高
い温度に制御され、吹出し管36から吹出される流速
は、上記温度成層が消滅しない程度の流速に制御され、
温度成層厚さは、燃料から核生成ガスが放出されても層
内にガスがトラップされて浄化系で回収可能な厚さとす
る。
【0125】(第6実施例の作用)次に、第6実施例の
作用を説明する。
【0126】前記第3実施例と同様な作用であるが、下
記の点が異なる。燃料交換を行う原子力プラントの燃料
貯蔵プール5,原子炉ウエル4,および炉内構造物貯蔵
プール10において所定水位に達したところで、炉心1
9の出口温度より高い温度の水を吹出し管36から吹き
出し、この吹き出した流量の吸込みが吸込み管37から
行えるように配管系のバルブを操作し、循環装置40,
浄化装置38,および水温制御装置39を駆動させて水
面近傍に温度成層を形成する。なお、浄化装置38は、
温度成層領域の水の放射能汚染を取り除くために駆動さ
せる。
【0127】(第6実施例の効果)このように第6実施
例によれば、燃料の取扱い作業中に燃料に付着していた
クラッドなどが、炉心19から流出する高い温度の流体
による自然対流に乗って液面まで拡散して放射性物質が
水とともに気体中に放出され、オペレーションフロア3
室を汚染するのを、浄化された水で液面に温度成層を形
成して自然対流の領域をその下側に閉じこめることによ
り、気体中へ水と一緒に放射性物質が放出されるのを防
止し、オペレーションフロア3室に汚染が拡大するのを
防ぎ、オペレーションフロア3の燃料交換時の養生作業
を不要にすることができる。
【0128】[第1実施形態の第7実施例]図9は本発
明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実施
形態の第7実施例における原子炉建屋を示す拡大平面図
である。
【0129】(第7実施例の構成)図9に示すように、
第7実施例は、第3実施例の配管系29を、オペレーシ
ョンフロア3の床面より上方に、かつ燃料交換装置13
が跨いで走行可能な高さ以下で、燃料交換装置13が走
行する軌道12の内側に敷設し、これにより燃料の取扱
いの準備作業を行うものである。
【0130】すなわち、第7実施例は、オペレーション
フロア3の床面より上で、燃料交換装置13が、これら
を跨いで走行可能な高さ以下で2つの炉内構造物貯蔵プ
ール10間を、仕切弁30,大容量・低吐出圧で流れの
向きを変えられる送水ポンプ31を介装した配管系29
により接続したものである。
【0131】また、各炉内構造物貯蔵プール10内に
は、それぞれ桝32が設けられ、これらの桝32内に配
管系29の各先端部が挿入され、この配管系29の各先
端部近傍にオペレーションフロア3の床面から作業員が
操作可能なハンドル付きの仕切弁41が取り付けられて
いる。
【0132】(第7実施例の作用および効果)第7実施
例は、前記第3実施例と同様の作用である。送水ポンプ
31を駆動して送水を行う前に、各仕切弁41を閉鎖し
た状態で配管系29の空気抜きを行い、送水ポンプ31
を駆動すると、吸込み側の仕切弁41、吐出し側の仕切
弁41の順に弁を開放し、送水を開始する。このように
第7実施例によれば、前記第3実施例と同様の効果に加
え、配管系29の空気抜きを行うことができるので、安
定した送水が可能となる。
【0133】[第1実施形態の第8実施例]図10は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実
施形態の第8実施例における原子炉建屋を示す拡大平面
図である。
【0134】(第8実施例の構成)図10に示すよう
に、第8実施例は、第7実施例の配管系29を、燃料貯
蔵プール5,原子炉ウエル4,および炉内構造物貯蔵プ
ール10の水面以下の位置で、これらを連通して敷設し
たものを用いて燃料の取扱いの準備作業を行うものであ
る。
【0135】すなわち、第8実施例は、燃料貯蔵プール
5,原子炉ウエル4,および炉内構造物貯蔵プール10
の水面以下の位置で、2つの炉内構造物貯蔵プール10
間を仕切弁41、大容量・低吐出圧で流れの向きを変え
られる送水ポンプ31を介装した配管系29で接続した
ものである。
【0136】また、各炉内構造物貯蔵プール10内に
は、それぞれ桝32が設けられ、これらの桝32内に配
管23の各先端部が挿入され、この配管23の各先端部
近傍にオペレーションフロア3の床面から作業員が操作
可能なハンドル付きの仕切弁41が取り付けられてい
る。
【0137】(第8実施例の作用および効果)前記第7
実施例と同様の作用および効果である。
【0138】[第1実施形態の第9実施例]図11は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1実
施形態の第9実施例における原子炉建屋を示す拡大平面
図である。
【0139】(第9実施例の構成)図11に示すよう
に、第9実施例は、第7実施例の配管系29を2つの原
子炉ウエル4にも分岐して敷設したものを用いて燃料取
扱いの準備作業を行うものである。
【0140】すなわち、第9実施例は、オペレーション
フロア3の床面より上で、燃料交換装置13が、これら
を跨いで走行可能な高さ以下で2つの炉内構造物貯蔵プ
ール10、2つの原子炉ウエル4間を仕切弁41、大容
量・低吐出圧で流れの向きを変えられる送水ポンプ31
を介装した配管系29で接続したものである。
【0141】また、各炉内構造物貯蔵プール10内に
は、それぞれ桝32が設けられ、これらの桝32内に配
管系29の各先端部が挿入され、この配管系29の各先
端部近傍にオペレーションフロア3の床面から作業員が
操作可能なハンドル付きの仕切弁41が取り付けられて
いる。
【0142】(第9実施例の作用および効果)第9実施
例は、前記第7実施例と同様の作用である。送水ポンプ
16を駆動して送水を行う前に、各仕切弁41を閉鎖し
た状態で配管系29の空気抜きを行い、送水ポンプ31
を駆動すると、吸込み側の仕切弁41、吐出し側の仕切
弁41の順に弁の開放をし、送水を開始する。このよう
に第9実施例によれば、前記第7実施例と同様の効果が
得られる。
【0143】[第1実施形態の第10実施例]図12は
本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1
実施形態の第10実施例における原子炉建屋を示す拡大
平面図、図13はモノレール上を横行する跨座式の横行
台車に多段伸縮マストが搭載された燃料交換装置を示す
構成図である。
【0144】(第10実施例の構成)図12に示すよう
に、第10実施例は、第1実施例の燃料交換装置13の
走行台車14のスパン部をモノレール42を搭載したト
ーラス構造とするとともに、横行台車17を多段伸縮マ
スト16部分と、この多段伸縮マスト16の駆動装置部
分とが力バランスをとる構造とし、モノレール42に跨
座式に搭載される横行台車43を横行させる燃料交換装
置44とし、この燃料交換装置44を用いて燃料の取扱
いを行うものである。
【0145】すなわち、第10実施例は、スパン部の上
端にモノレール42を設置したトーラス構造の走行台車
45と、跨座式の横行台車43と、多段伸縮マスト16
とから構成される燃料交換装置44により2つの原子炉
ウエル4の中間に設置された燃料貯蔵プール5と炉心1
9との間で燃料の交換を行うものである。
【0146】また、第10実施例では、原子炉圧力容器
18の上方のオペレーションフロア3上に、軌道12を
介して水平方向に走行可能に設けられた一対の走行台車
45と、これらの走行台車45にモノレール42を介し
て跨座状態で搭載されて、その走行台車45の走行方向
と直交する方向に横行可能な横行台車43と、この横行
台車43の下方に伸縮可能に設けられた伸縮式吊下機構
としての多段伸縮マスト16と、この伸縮マスト16の
下端に設けられ燃料を把持する燃料掴み具46とを備え
ている。
【0147】これら走行台車45、横行台車43、多段
伸縮マスト16および燃料掴み具46の相対動作によっ
て、燃料を原子炉圧力容器18の炉心19と燃料貯蔵プ
ール5の燃料貯蔵ラックとの間で原子炉ウエル4、カナ
ル9を経由して移動させるように構成されている。
【0148】走行台車45および横行台車43は、図1
3に示すように浮上手段としてのエアスカート47,4
8によって軌道12およびモノレール42上にそれぞれ
非接触な状態で浮上可能に支持されている。これらのエ
アスカート47,48は、走行台車45および横行台車
43の下面に取り付けた空気浮上手段であり、この空気
浮上手段で走行台車45が浮上した状態でオペレーショ
ンフロア3上に敷設した軌道12に沿って移動可能に構
成される一方、横行台車43が走行台車45上に敷設し
たモノレール42沿って移動可能に構成されている。
【0149】軌道12およびモノレール42の上には、
高周波ケーブルを内蔵した構造体(図示せず)がそれぞ
れ取り付けられ、これらの構造体に内蔵された高周波ケ
ーブルは、走行台車45および横行台車43に動力用電
力や信号の伝送を行うもので、これらの作用を高周波を
利用した非接触電磁誘導で行うようになっている。
【0150】走行台車45の下面には、浮上手段として
のエアスカート47が取り付けられ、その内側には図示
しないコイル構造体が取り付けられ、走行台車45の走
行部には空気圧縮機が取り付けられ、エアスカート47
までエア配管が敷設されている。
【0151】軌道12の一端には、図示しないワイヤ駆
動装置および滑車が取り付けられ、走行台車45とワイ
ヤ駆動装置とが滑車を経由してワイヤで結ばれている。
そして、左右の各走行部との間がモノレール42で結合
されている。このモノレール42の上には、高周波ケー
ブルを内蔵した構造体42がそれぞれ取り付けられ、横
行台車43への電力供給および信号伝送が行われるよう
になっている。
【0152】また、横行台車43の台車構造部49の中
央下面には、横行部50が取り付けられ、この横行部5
0の下面に浮上手段としてのエアスカート48が取り付
けられ、横行台車43の内側には図示しないコイル構造
体が取り付けられ、モノレール42の上を横行台車43
が横行するように構成されている。
【0153】また、台車構造部49には、図示しない空
気圧縮機が取り付けられ、浮上手段としてのエアスカー
ト48までエア配管が敷設されている。さらに、モノレ
ール42の両端には、ワイヤー駆動装置および滑車が取
り付けられ、台車構造部49とワイヤ駆動装置とが滑車
を経由してワイヤで結合されている。
【0154】台車構造部49には、多段伸縮マスト16
とマスト伸縮用駆動装置51とが搭載されるとともに、
タワー52が取り付けられ、このタワー52の上端には
定滑車53が取り付けられている。多段伸縮マスト16
とマスト伸縮用駆動装置51とは、定滑車53を介して
ワイヤー54で連結されている。マスト伸縮用駆動装置
51と台車構造部49とは、スライド機構55を介して
結合され、このスライド機構55は、駆動機構56によ
って駆動されるようになっている。
【0155】さらに、台車構造部49の多段伸縮マスト
16が取り付けられている周辺には、図示しないが炉心
19を観察するためのテレビカメラや、走行台車45に
搭載された多段伸縮マスト16の位置を監視するための
テレビカメラが取り付けられている。
【0156】また、オペレーションフロア3には、走行
台車45および横行台車43の動作状態を監視するテレ
ビカメラが設置されている。これらの制御・計測ケーブ
ルは、図1に示す遠隔制御室26まで配線されており、
この遠隔制御室26に設置された人工現実感映像の大型
スクリーンを操作員が見ながら走行台車45、横行台車
43および多段伸縮マスト16の駆動、ならびに燃料の
把持動作などを遠隔操作で全自動あるいは半自動的に制
御できる構成になっている。
【0157】(第10実施例の作用)次に、第10実施
例の作用を説明する。
【0158】第10実施例は、第1実施例と略同様の作
用であるが下記の点が異なる。すなわち、遠隔制御室2
6の操作員が遠隔操作によって、横行台車43に取り付
けられている空気圧縮機を駆動し、エアスカート48に
高圧空気を供給し、横行台車43をモノレール42から
浮上させる。そして、モノレール42の端部に取り付け
られたワイヤー駆動装置を駆動させ、ワイヤを滑車を介
して動かし、横行台車43がモノレール42の中央部に
くるように横行させる。
【0159】横行台車43が所定の位置に来たら、エア
スカート48内の圧力を解放し、横行台車43をモノレ
ール42の中央部で停止する。
【0160】遠隔制御室26の操作員が、走行台車45
に取り付けられた空気圧縮機を遠隔操作で駆動し、走行
台車45の下面に取り付けられたエアスカート47に高
圧空気を供給し、走行台車45を軌道12から浮上させ
る。そして、軌道12の端部に取り付けられたワイヤ駆
動装置を駆動させ、ワイヤーを滑車を介して移動させ、
走行台車45が炉心19の上方の所定の位置に来るよう
に走行させる。
【0161】以下、前記第1実施例と同様の操作を行っ
て燃料を炉心19から取り出して燃料貯蔵プール5の燃
料貯蔵ラックに装荷したり、この逆を行ったりする。走
行台車45の多段伸縮マスト16がカナル9を通過する
時には、横行台車43を走行台車45のモノレール42
の中央部に移動させる。
【0162】また、オペレーションフロア3側に、図示
しない地震計を設置しておき、この地震計が一定の値以
上の加速度を検出した時に、横行台車43、走行台車4
5のワイヤー駆動装置の内部に設置されているワイヤー
の把持状態の解除を行うようにしておくことが望まし
い。そして、地震の間、エアスカート47,48では、
高圧空気が供給された状態が継続されるようにする。
【0163】(第10実施例の効果)このように第10
実施例によれば、走行台車45をオペレーションフロア
3の軌道12上で走行させるとともに、その走行台車4
5にモノレール42を設け、このモノレール42上に横
行台車43を搭載するものにおいて、これら横行台車4
3および走行台車45をエアスカート48,47によっ
て浮上させるようにしたことにより、作動が円滑とな
り、燃料交換作業が迅速かつ容易に行えるようになると
ともに、構成部品の減少、重量の軽減および駆動装置の
小型化が図れ、製作費の低減も可能となる。
【0164】また、横行台車43および走行台車45の
下面にエアスカート48,47を設け、地震発生時に
は、これらの駆動装置を切り離すことで免振が可能な構
造となっているため、地震に対する安全性を向上するこ
とができるとともに、横行台車43および走行台車45
が、柔構造でも構造強度的に良くなり、物量削減が可能
となって、製作費の低減が図れる。
【0165】しかも、高周波を利用した非接触電磁誘導
で横行台車43および走行台車45に動力用電力の供給
や、信号を伝送するための電力ケーブル巻取装置などの
物量が削減することができるようになり、走行台車45
を柔構造とすることと併せて、物量の削減、製作費の低
減が図れる。
【0166】[第1実施形態の第11実施例]図14は
本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第1
実施形態の第11実施例における原子炉建屋を示す拡大
平面図、図15は図14の拡大平面図、図16は図14
の要部を示す拡大構成図、図17は図16におけるA−
A線矢視断面図である。
【0167】(第11実施例の構成)図14に示すよう
に、第11実施例は、第10実施例の走行台車45を2
台として燃料の取扱いを行うものであって、上端にモノ
レール42を設置したトーラス構造とした走行台車45
と、跨座式の横行台車43と、多段伸縮マスト16とで
構成される2台の燃料交換装置44により2つの原子炉
ウエル4の中間に設置された燃料貯蔵プール5と炉心1
9との間で燃料の交換を行うものである。
【0168】また、第11実施例は、第10実施例の軌
道12として、オペレーションフロア3に外側ガイドレ
ール57および内側ガイドレール58が燃料貯蔵プール
5から双方の原子炉ウエル4を経て双方の炉内構造物貯
蔵プール10までの範囲に敷設されている。外側ガイド
レール57および内側ガイドレール58の上に、走行台
車45としての大スパン走行台車59および小スパン走
行台車60が、それぞれ走行可能に搭載されている。
【0169】外側ガイドレール57および内側ガイドレ
ール58の上には、図15に示すように高周波ケーブル
を内蔵した構造体61,62がそれぞれ取り付けられて
いる。これらの構造体61,62に内蔵された高周波ケ
ーブルは、走行台車45および横行台車43に動力用電
力や信号の伝送を行うもので、これらの作用を、高周波
を利用した非接触電磁誘導で行うようになっている。
【0170】大スパン走行台車59および小スパン走行
台車60の下面には、それぞれ浮上手段としてのエアス
カート47が取り付けられ、その内側には図示しないコ
イル構造体が取り付けられ、各走行台車59,60の外
側ガイドレール57および内側ガイドレール58に搭載
した走行構造部の端部には、空気圧縮機63が取り付け
られ、エアスカート47までエア配管が敷設されてい
る。
【0171】外側ガイドレール57および内側ガイドレ
ール58の少なくとも一端、例えば両端に、ワイヤ駆動
装置64および滑車65が取り付けられ、大スパン走行
台車59および小スパン走行台車60とワイヤ駆動装置
64とが、滑車65を経由してワイヤー66で結ばれて
いる。そして、左右の各走行台車59,60の脚部の間
が、大スパンモノレール67および小スパンモノレール
68を搭載するトラスト構造で結合されている。
【0172】大スパンモノレール67および小スパンモ
ノレール68の上には、高周波ケーブルを内蔵した構造
体69,70がそれぞれ取り付けられ、横行台車43へ
の電力供給および信号伝送が行われるようになってい
る。横行台車43の台車構造部49の中央部分の下面に
横行部50が取り付けられ、この横行部50の下面に浮
上手段としてエアスカート48が取り付けられ、横行台
車43の内側には図示しないコイル構造体が取り付けら
れ、大スパンモノレール67および小スパンモノレール
68の上を横行台車43が横行するようになっている。
【0173】また、台車構造部49には、空気圧縮機7
1が取り付けられ、この空気圧縮機71からエアスカー
ト48までエア配管が敷設されている。
【0174】さらに、大スパンモノレール67および小
スパンモノレール68の両端には、ワイヤー駆動装置7
2および滑車73が取り付けられ、台車構造部49とワ
イヤ駆動装置72とが滑車73を経由してワイヤ74で
結合されている。
【0175】(第11実施例の作用)第11実施例は、
第10実施例と略同様の作用であるが下記の点が異な
る。すなわち、図1に示す遠隔制御室26の操作員が、
遠隔操作によって横行台車43に取り付けられている空
気圧縮機71を駆動し、浮上手段としてのエアスカート
48に高圧空気を供給し、横行台車43を大スパンモノ
レール67および小スパンモノレール68から浮上させ
る。そして、モノレール67の端部に取り付けられたワ
イヤー駆動装置72を駆動させ、ワイヤ74を滑車73
を介して動かし、横行台車43が大スパンモノレール6
7および小スパンモノレール68の中央部にくるように
横行させる。
【0176】横行台車43が所定の位置に来たら、エア
スカート48内の圧力を解放し、横行台車43を大スパ
ンモノレール67および小スパンモノレール68の中央
部で停止する。
【0177】遠隔制御室26の操作員が、走行台車45
に取り付けられた空気圧縮機63を遠隔操作で駆動し、
走行台車45の下面に取り付けられた浮上手段47とし
てのエアスカート47に高圧空気を供給し、大スパン走
行台車59および小スパン走行台車60を外側ガイドレ
ール57および内側ガイドレール58からそれぞれ浮上
させる。そして、軌道12の端部に取り付けられたワイ
ヤ駆動装置64を駆動させ、ワイヤー66を滑車65を
介して移動させ、大スパン走行台車59および小スパン
走行台車60が炉心19の上方の所定の位置に来るよう
に走行させる。
【0178】以下、前記第1実施例と同様の操作を行っ
て燃料を炉心19より取り出して燃料貯蔵プール5の燃
料貯蔵ラックに装荷したり、この逆を行ったりする。大
スパン走行台車59および小スパン走行台車60の多段
伸縮マスト16がカナル9を通過する時には、それぞれ
横行台車43を大スパン走行台車59および小スパン走
行台車60の大スパンモノレール67および小スパンモ
ノレール68の中央部に移動させ、走行方向に2本の多
段伸縮マスト16が一列に並ぶようにする。
【0179】(第11実施例の効果)このように第11
実施例によれば、前記第10実施例の効果に加え、オペ
レーションフロア3上に走行台車45の走行用の軌道1
2を2組設け、2台のスパンの異なる走行台車45を入
れ子状に組合うように接近させることにより、横行方向
に多段伸縮マスト16を並べることができ、同時に2体
の燃料を取り扱う時の運用性を高めることができる。走
行方向に脚を広くとる構造とすることができるため、地
震時に走行台車45が転倒するのを未然に防止すること
ができる。
【0180】[第2実施形態の第1実施例]図18は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第2実
施形態の第1実施例を示す概略平面図、図19は図18
における原子炉建屋を示す拡大平面図である。
【0181】(第1実施例の構成)図18に示すよう
に、第1実施例は、ツインタイプの原子炉プラントにお
いて原子炉建屋1、原子炉建屋2のオペレーションフロ
ア3の一か所を接続し、この接続部75を通って燃料交
換装置13を移送し、その時に燃料交換装置13の下に
浮上式運搬台車76を挿入して移送することにより、燃
料の取扱いの準備を行うものである。
【0182】すなわち、第1実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3の一か所を接続
し、この接続部75を通って燃料交換装置13を移送
し、その時に燃料交換装置13の下に浮上式運搬台車7
6を挿入して移送する燃料取扱いシステムのツインタイ
プの原子炉プラントであって、メンテナンス建屋3が、
ツインの原子炉建屋1,2とツインのタービン建屋6,
7の横に隣接して設置されている。
【0183】原子炉ウエル4と燃料貯蔵プール5は、カ
ナル9を介して連設され、原子炉ウエル4の反対側に設
けられた炉内構造物貯蔵プール10とはゲート11を介
して連設されている。オペレーションフロア3の上で炉
内構造物貯蔵プール10、原子炉ウエル4、燃料貯蔵プ
ール5の両側に軌道12が敷設されている。この軌道1
2の上を燃料交換装置13の走行台車14が走行し、そ
の上を多段伸縮マスト16を搭載した横行台車17が横
行し、原子炉の燃料の取扱いを行う構成になっている。
【0184】燃料交換装置13が走行する軌道12の端
部には、浮上式搬送台車76の軌道部分が連結され、こ
の浮上式搬送台車76の軌道部分に燃料交換装置13を
移動させると、その連結部分を解除し、浮上式搬送台車
76を浮上状態とする。
【0185】そして、浮上式搬送台車76により燃料交
換装置13をオペレーションフロア3の接続部75を通
って別のオペレーションフロア3に移送し、別の軌道1
2の端部に浮上式搬送台車76の軌道部分を連結し、こ
の連結した軌道12に燃料交換装置13を移動させ、炉
心19の燃料の取扱いを行う。その他の構成は第1実施
形態の第1実施例と同様であるのでその説明を省略す
る。
【0186】(第1実施例の作用)次に、第1実施例の
作用を説明する。
【0187】第1実施例の作用は、第1実施形態の第1
実施例と略同様であるが、下記の点が異なる。すなわ
ち、燃料の取扱いを行う炉心19が配置された軌道12
の上に燃料交換装置13を走行させるため、浮上式搬送
台車76に搭載した燃料交換装置13をオペレーション
フロア3の接続部75を通って別のオペレーションフロ
ア3から移送させ、燃料の取扱いを行うオペレーション
フロア3の軌道12の端部に浮上式搬送台車76の軌道
部分を連結した後、燃料交換装置13を軌道12上に移
動走行させる。
【0188】(第1実施例の効果)このように第1実施
例によれば、原子炉に対して1台の燃料交換装置13で
2つの炉心19の燃料の取扱いを行うことができるた
め、燃料の取扱いのために準備する設備を削減すること
ができ、建設費を低減することができる。
【0189】[第2実施形態の第2実施例]図20は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第2実
施形態の第2実施例における原子炉建屋を示す拡大平面
図である。
【0190】(第1実施例の構成)図20に示すよう
に、第2実施例は、スパン部をモノレール42を搭載し
たトーラス構造とした走行台車45と、多段伸縮マスト
16部分とこの多段伸縮マスト16の駆動装置部分とが
力バランスをとる構造としてモノレール42に跨座式に
搭載される横行台車43とを有し、走行台車45のモノ
レール42に横行台車43を横行させる燃料交換装置4
4とし、この燃料交換装置44を用いて燃料の取扱いを
行うものである。
【0191】すなわち、第2実施例は、上端にモノレー
ル42を設置したトーラス構造とした走行台車45と、
跨座式の横行台車43と、多段伸縮マスト16とから構
成される燃料交換装置44が、2つのオペレーションフ
ロア3の接続部75を移送させて2つの炉心19で燃料
の交換を行うようにしたものである。
【0192】そして、走行台車45がオペレーションフ
ロア3の接続部75を移送する時の構成は図18の説明
と同様であり、モノレール式の走行台車45を用いての
燃料取扱い部分の構成は図12の説明と同様であるので
その説明を省略する。
【0193】(第2実施例の作用および効果)第2実施
例は、走行台車45がオペレーションフロア3の連結部
分を移送する作用が第2実施形態の第1実施例と同様の
作用であり、燃料を取扱う作用が第1実施形態の第10
実施例と同様である。このように第2実施例によれば、
前記第1実施例と同様の効果が得られる。
【0194】[第2実施形態の第3実施例]図21は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第2実
施形態の第3実施例を示す概略平面図、図22は図21
における原子炉建屋を示す拡大平面図である。
【0195】(第3実施例の構成)図21に示すよう
に、第3実施例は、前記第2実施例においてスパンの異
なる走行台車45を2台として燃料の取扱いを行うもの
である。
【0196】すなわち、第3実施例は、上端にモノレー
ル42を設置したトーラス構造としたスパンの異なる2
台の走行台車45と、跨座式の横行台車43と、多段伸
縮マスト16とから構成される2台の燃料交換装置44
により2つのオペレーションフロア3の接続部75を移
送させて2つの炉心19で燃料の交換を行うシステムの
ツインタイプの原子炉プラントであって、メンテナンス
建屋8がツインの原子炉建屋1,2およびツインのター
ビン建屋6,7の横に隣接して設置されている。
【0197】走行台車45がオペレーションフロア3の
接続部75を移送する時の構成は、図18の説明と同様
である。また、2台のモノレール式の走行台車45を用
いて燃料の取扱いを行う構成は、図14の説明と同様で
ある。
【0198】(第3実施例の作用)第3実施例の作用
は、第2実施形態の第2実施例と略同様の作用であるが
下記の点が異なる。すなわち、燃料の取扱いを行う炉心
19が配置された軌道12の上に燃料交換装置44を走
行させるため、浮上式搬送台車76に搭載された燃料交
換装置44をオペレーションフロア3の接続部75を通
って別のオペレーションフロア3から移送させて軌道1
2の端部に浮上式搬送台車76の軌道部分を連結し、燃
料交換装置44を軌道12上に移動走行させる準備を行
う。
【0199】そして、この準備の間で横行台車43を天
井クレーン21で吊り上げ、走行台車45のモノレール
42の端部から取り外しを行い、横行台車43の向きを
変えて再びモノレール42の端部から走行台車45に取
り付ける。また、燃料を取り扱う作用は、第1実施形態
の第11実施例と同様である。
【0200】(第3実施例の効果)このように第3実施
例によれば、第2実施例の効果に加え、オペレーション
フロア3上に走行台車45が走行する軌道12を2組設
け、2台のスパンの異なる走行台車45を入れ子状に組
合うように接近させることにより、横行方向に多段伸縮
マスト16を並べることができ、同時に2体の燃料を取
り扱う時の運用性を高めることができる。また、走行方
向に脚を広くとる構造とすることができるため、地震時
に走行台車45が転倒するのを未然に防止することがで
きる。
【0201】[第2実施形態の第4実施例]図23は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第2実
施形態の第4実施例を示す概略平面図である。
【0202】(第4実施例の構成)図23に示すよう
に、第4実施例は、第3実施例の燃料交換装置44を2
つのオペレーションフロア3の接続部75を移送させる
時、天井クレーン21を用いて走行台車45への横行台
車43の搭載の向きを変える作業の代わりに接続部75
に走行台車45の退避コーナ77を設置し、この退避コ
ーナ77を用いて燃料の取扱いの準備を行うものであ
る。
【0203】すなわち、第4実施例は、上端にモノレー
ル42を設置したトーラス構造としたスパンの異なる2
台の走行台車45と、跨座式の横行台車43と、多段伸
縮マスト16とから構成される2台の燃料交換装置44
により2つのオペレーションフロア3の接続部75に退
避コーナ77を設置し、この退避コーナ77で移送する
順番を変えて移送し、2つの炉心19で燃料の交換を行
うシステムのツインタイプの原子炉プラントであって、
メンテナンス建屋8がツインの原子炉建屋1,2とツイ
ンのタービン建屋6,7の横に隣接して設置されてい
る。
【0204】(第4実施例の作用および効果)第4実施
例の作用は、第2実施形態の第3実施例と略同様の作用
であるが下記の点が異なる。すなわち、2つのオペレー
ションフロア3の接続部75を通って2台の燃料交換装
置44を移送する時に、1台の燃料交換装置44を退避
コーナ77に退避させた状態で、もう一台の燃料交換装
置44を先に燃料交換を行う方の軌道12に搭載し、続
いて退避していた燃料交換装置44を軌道12に搭載し
て2台の燃料交換装置44で燃料交換作業を行う。この
ように第4実施例によれば、2つのオペレーションフロ
ア3の接続部75に退避コーナ77を設置したので、燃
料交換の作業性を向上させることができる。
【0205】[第2実施形態の第5実施例]図24は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第2実
施形態の第5実施例を示す概略平面図である。
【0206】(第5実施例の構成)図24に示すよう
に、第5実施例は、第3実施例の2つのオペレーション
フロア3の接続部75を軌道12の両端部に連絡通路7
8,79を設置し、それぞれの連絡通路78,79を燃
料交換装置44の専用の連絡通路とし、これを用いて燃
料の取り扱いの準備をするものである。
【0207】すなわち、第5実施例は、上端にモノレー
ル42を設置したトーラス構造としたスパンの異なる2
台の走行台車45と、跨座式の横行台車43と、多段伸
縮マスト16とから構成される2台の燃料交換装置44
を2つのオペレーションフロア3の接続部75に設けた
2つの連絡通路78,79を通って移送し、2つの炉心
19で燃料の交換を行うシステムのツインタイプの原子
炉プラントであって、メンテナンス建屋8がツインの原
子炉建屋1,2とツインのタービン建屋6,7の横に隣
接して設置されている。
【0208】(第5実施例の作用および効果)第5実施
例の作用は、第2実施形態の第3実施例と略同様の作用
であるが下記の点が異なる。すなわち、2つのオペレー
ションフロア3の連絡通路78,79をそれぞれ別の燃
料交換装置44を移送させ、燃料交換を行う方の軌道1
2に別々の方向から搭載して燃料交換作業を行う。この
ように第5実施例によれば、第3実施例と同様の効果が
得られる。
【0209】[第3実施形態の第1実施例]図25は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第1実施例を示す概略平面図、図26は図25
のB−B線矢視断面図、図27は図25のC−C線矢視
断面図である。
【0210】(第1実施例の構成)図25に示すよう
に、第1実施例は、ツインタイプの原子炉プラントにお
いて原子炉建屋1、原子炉建屋2のオペレーションフロ
ア3が一体に構成され、天井クレーン21も共用であ
り、2つの原子炉ウエル4の中間に炉内構造物貯蔵プー
ル10を設置した燃料取扱いシステムのツインタイプの
原子力プラントである。
【0211】また、第1実施例は、タービン建屋6、タ
ービン建屋7のオペレーションフロア80が一体に構成
され、天井クレーン81も共用であり、2つのタービン
建屋6,7のタービン82の据付が、高圧タービン同士
を隣接して設置し、ツインの原子炉建屋1,2とタービ
ン建屋6,7の横に隣接してメンテナンス建屋8が設置
され、タービン建屋6,7のオペレーションフロア80
とメンテナンス建屋8の床面83が同じ高さであり、2
つのタービン建屋6,7に共通の搬出口84が設けら
れ、その搬出口84の周辺に可動式遮蔽壁85が設置さ
れ、原子炉建屋1,2およびタービン建屋6,7の機器
をメンテナンス建屋8に搬送して分解,点検,補修を行
う。
【0212】原子炉ウエル4と炉内構造物貯蔵プール1
0とはゲート8を介して連設され、原子炉ウエル4の外
側に設けられた燃料貯蔵プール5は、カナル9を介して
連設されている。オペレーションフロア3上において炉
内構造物貯蔵プール10、原子炉ウエル4、燃料貯蔵プ
ール5の両側に軌道12が敷設されている。この軌道1
2の上を燃料交換装置13の走行台車14が走行し、そ
の走行台車14上を多段伸縮マスト16を搭載した横行
台車17が横行し、原子炉の燃料の取扱いを行うように
構成されている。
【0213】オペレーションフロア3の天井面近傍には
軌道20が敷設され、この軌道20に天井クレーン21
が走行することで、原子炉圧力容器18の蓋、蒸気乾燥
器や気水分離器などの炉内構造物を炉内構造物貯蔵プー
ル10などへ移送する。図示しない自動搬送台車へのス
タッドテンショナーなどの機器の積み降ろしは、オペレ
ーションフロア3で行い、昇降式搬送口86(エレベー
タ装置22)を経由して搬送通路24へ運び出され、引
き続いてメンテナンス建屋8に搬送される。
【0214】ここで、自動搬送台車は、下部に空気浮上
装置が取り付けられた構造をなし、重量物の移送を天井
クレーンがない場所でも容易に移送できるような構成に
なっている。
【0215】タービン建屋6、タービン建屋7の天井面
近傍には軌道87が敷設され、この軌道87に天井クレ
ーン81が走行するように構成されている。タービン建
屋は、可動式遮蔽壁75で2つに分けられ、搬送通路8
8への共通の搬出口82が設けられ、この搬出口82の
周辺には可動式遮蔽壁84が設置されている。
【0216】また、自動搬送台車へのタービンロータ、
タービンダイヤフラムなどの機器の積み降ろしは、オペ
レーションフロア80で行い、搬出口84から搬送通路
88を経由してメンテナンス建屋8に搬送される。
【0217】このメンテナンス建屋8には、リフレッシ
ュ室25、遠隔制御室26が設置されるとともに、天井
面近傍に軌道27が敷設され、この軌道27に天井クレ
ーン28が走行するように構成されている。
【0218】遠隔制御室26では、操作員がメンテナン
ス建屋8内の自動搬送装置、自動分解,点検,補修装置
の遠隔監視および制御を行ったり、原子炉建屋1,2、
タービン建屋6,7内の現場での定期検査対象機器の定
期検査作業、メンテナンス建屋8で定期検査を行うため
の搬出準備作業、原子炉建屋1,2、タービン建屋6,
7からメンテナンス建屋8まで定期検査対象機器を搬送
作業するのを遠隔操作や監視を行ったり、オペレーショ
ンフロア3で燃料交換装置13を用いて燃料の取扱いを
遠隔監視や遠隔操作を行ったりする。これらの監視およ
び操作を行う時には、人工現実感を有する大型スクリー
ンの映像を見ながら行う。
【0219】リフレッシュ室25は、メンテナンス建屋
8、原子炉建屋1,2およびタービン建屋6,7で定期
検査作業を行ってきた作業員が休憩をとったり、待機を
する部屋であり、作業現場の映像が映し出される大型ス
クリーンおよび大型のテレビモニターが設置されてい
る。
【0220】(第1実施例の作用)次に、第1実施例の
作用を説明する。
【0221】天井クレーン21、スタッドテンショナー
などの治工具、および燃料交換装置13を用いて原子炉
圧力容器18の蓋の取り外し、取り付け、炉内構造物の
取り出し、取り付け、炉心19と燃料貯蔵プール5との
間の燃料の移動を行う。
【0222】スタッドテンショナーなど治工具は、図示
しない自動搬送台車に搭載し、オペレーションフロア3
から搬送通路24の高さまで昇降式搬送口86の昇降装
置(エレベータ装置22)で昇降させて搬送通路24を
経由してメンテナンス建屋8へ移送して点検後に保管を
行う。
【0223】タービン82の蓋,ダイヤフラム,ロータ
を専用治工具と天井クレーン81を用いて分解,搬送
し、自動搬送台車に搭載し、搬出口84から搬送通路8
8を通ってメンテナンス建屋8に移送する。このメンテ
ナンス建屋8では、局所排気装置の完備した所の専用自
動機などを用いて洗浄,検査,補修作業を行う。
【0224】これら一連の作業が終了すると、逆の手順
でタービン建屋6,7に移送し、タービン82の再組み
立てを行う。なお、定期検査を行わない方のタービン8
2からの被曝を防ぐために搬出口84の周辺には、可動
式遮蔽壁85が設置されており、この可動式遮蔽壁85
は、下部に空気浮上式搬送装置が挿入可能な構造になっ
ており、オペレーションフロア80を天井クレーン81
がなくても小さな押圧力だけで移動するように構成され
ている。
【0225】メンテナンス建屋8では、自動搬送装置で
搬送されてきた定期検査対象機器を軌道27の上を走行
する天井クレーン28を用いて積み降ろしを行う。メン
テナンス建屋8の遠隔制御室26で操作員が、メンテナ
ンス建屋8内の自動搬送装置、自動分解,洗浄,点検,
補修装置の遠隔監視および制御を行ったり、原子炉建屋
1,2のオペレーションフロア3の燃料交換装置13を
用いての燃料の取扱いを遠隔監視および制御を行った
り、新燃料および使用済み燃料は、輸送用容器に収納し
て自動搬送台車に搭載して自動搬送するのを遠隔監視お
よび制御を行ったり、タービン82の蓋,ダイヤフラ
ム,ロータを専用治工具と天井クレーン81を用いて分
解・搬送し、自動搬送台車に搭載して搬送するのを遠隔
監視および制御を行ったりする。
【0226】メンテナンス建屋8のリフレッシュ室25
では、メンテナンス建屋8、原子炉建屋1,2、タービ
ン建屋6,7で定期検査作業を行ってきた作業員が休憩
を取ったり、待機をするための部屋であり、これから入
る作業現場の映像や原子力プラント外の自然の様子など
が写し出される大型スクリーンおよび大型テレビモニタ
ーが設置されている。
【0227】(第1実施例の効果)このように第1実施
例によれば、タービン82の蓋,ダイヤフラム,ロータ
をメンテナンス建屋8に移送し、このメンテナンス建屋
8に設置された自動搬送装置、自動分解,洗浄,点検,
補修装置の遠隔監視および制御を行うことにより、定期
検査期間のクリティカルパスであるタービン本体の定期
検査を高速化することができるため、定期検査期間の短
縮化が図れる。
【0228】また、燃料交換作業を遠隔監視および制御
ができるため、省力化および被曝低減を図ることができ
る。そして、リフレッシュ室25の大型モニターテレビ
などに映写された次に行う作業現場の状況を見たり、原
子力プラント外の自然の風景を見たりして休憩と待機を
行うことにより、作業の引継ぎをスムーズにするととも
に十分な休養をとることができる。
【0229】[第3実施形態の第2実施例]図28は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第2実施例を示す概略平面図である。
【0230】(第2実施例の構成)図28に示すよう
に、第2実施例は、第3実施形態の第1実施例において
原子炉建屋1,2およびタービン建屋6,7を挟んで両
側にメンテナンス建屋8および予備品建屋90が設置さ
れたものである。
【0231】すなわち、第2実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3が一体に構成さ
れ、2つの原子炉ウエル4の中間に炉内構造物貯蔵プー
ル10を設置した燃料取扱いシステムのツインタイプの
原子力プラントである。
【0232】また、タービン建屋6、タービン建屋7の
オペレーションフロア80が一体に構成され、ツインの
原子炉建屋1,2とタービン建屋6,7を挟んで両側に
メンテナンス建屋8および予備品建屋90が設置され、
タービン建屋6,7のオペレーションフロア80とメン
テナンス建屋8の床面83とが同じ高さであり、タービ
ン建屋6,7のオペレーションフロア80室の天井クレ
ーン81がメンテナンス建屋8の天井クレーン28と予
備品建屋90の天井クレーン91の一部として設けられ
ている。
【0233】すなわち、タービン建屋6、タービン建屋
7の天井面近傍には、軌道87が敷設され、この軌道8
7がメンテナンス建屋8および予備品建屋90の天井面
近傍で、それぞれの建屋の端部まで敷設され、その軌道
87上を天井クレーン81がタービン建屋6,7からメ
ンテナンス建屋8および予備品建屋90まで走行するよ
うに構成されている。
【0234】タービン建屋6,7は、可動式遮蔽壁92
により2つに分割されるとともに、可動式遮蔽壁93で
メンテナンス建屋8と隔離され、可動式遮蔽壁94で搬
送通路88と隔離されている。機器を搬送するには、天
井クレーン81で吊り下げられた状態で可動式遮蔽壁9
4で隔離された搬送通路88を経由してメンテナンス建
屋8に搬送される。分解点検を行うタービンと搬送通路
スペースとの可動式遮蔽壁94は、その下に空気浮上装
置を挿入して作業の邪魔にならない所へ移動し、定期点
検を行うタービンの周辺に広い作業スペースを確保す
る。
【0235】(第2実施例の作用および効果)第2実施
例の作用は、第3実施形態の第1実施例と略と同様な作
用であるが、下記の点が異なる。すなわち、タービン8
2の蓋,ダイヤフラム,ロータを専用治工具と天井クレ
ーン81を用いて分解し、この天井クレーン81を用い
て可動式遮蔽体94で隔離されている搬送通路88を経
由してメンテナンス建屋8(汚染されていない機器は予
備品建屋90)に搬送する。このように第2実施例によ
れば、前記第3実施形態の第1実施例と同様な効果が得
られる。
【0236】[第3実施形態の第3実施例]図29は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第3実施例を示す概略平面図、図30は図29
のD−D線矢視断面図である。
【0237】(第3実施例の構成)図29に示すよう
に、第3実施例は、第3実施形態の第1実施例における
タービン建屋6,7のオペレーションフロア80室の天
井クレーン81がメンテナンス建屋8の天井クレーン2
8の一部として設置されたものである。
【0238】すなわち、第3実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3が一体に構成さ
れ、2つの原子炉ウエル4の中間に炉内構造物貯蔵プー
ル10を設置した燃料取扱いシステムのツインタイプの
原子力プラントである。
【0239】また、タービン建屋6、タービン建屋7の
オペレーションフロア80が一体に構成され、ツインの
原子炉建屋1,2とタービン建屋6,7の横に隣接して
メンテナンス建屋8が設置され、タービン建屋6,7の
オペレーションフロア80とメンテナンス建屋8の床面
83が同じ高さであり、タービン建屋6,7のオペレー
ションフロア80室の天井クレーン81がメンテナンス
建屋8の天井クレーン28の一部として設けられてい
る。
【0240】すなわち、タービン建屋6、タービン建屋
7の天井面近傍には、軌道87が敷設され、この軌道8
7がメンテナンス建屋8の天井面近傍で、建屋の端部ま
で敷設され、その軌道87上を天井クレーン81がター
ビン建屋6,7からメンテナンス建屋8まで走行するよ
うに構成されている。
【0241】タービン建屋6,7は、可動式遮蔽体92
により2つに分割されるとともに、可動式遮蔽体93で
メンテナンス建屋8と隔離され、可動式遮蔽体94で搬
送通路88と隔離されている。機器を搬送するには、天
井クレーン81で吊り下げられた状態で可動式遮蔽体9
4で隔離された搬送通路88を経由してメンテナンス建
屋8に搬送される。分解点検を行うタービンと搬送通路
スペースとの可動式遮蔽体94は、その下に空気浮上装
置を挿入して作業の邪魔にならない所へ移動し、定期点
検を行うタービンの周辺に広い作業スペースを確保す
る。
【0242】(第3実施例の作用および効果)第3実施
例の作用は、第3実施形態の第1実施例と略同様な作用
であるが、下記の点が異なる。すなわち、タービン82
の蓋,ダイヤフラム,ロータを専用治工具と天井クレー
ン81を用いて分解し、この天井クレーン81を用いて
可動式遮蔽体94で隔離されている搬送通路88を経由
してメンテナンス建屋8に搬送する。このように第3実
施例によれば、前記第3実施形態の第1実施例と同様な
効果が得られる。
【0243】[第3実施形態の第4実施例]図31は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第4実施例を示す概略平面図、図32は図31
のE−E線矢視断面図である。
【0244】(第4実施例の構成)図31に示すよう
に、第4実施例は、第3実施形態の第1実施例における
原子炉建屋6,7のオペレーションフロア3室の天井ク
レーン21をメンテナンス建屋8上まで延長し、直接メ
ンテナンス建屋8に機器の吊り下ろし、吊り上げ作業を
行えるようにしたものである。
【0245】すなわち、第4実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3が一体に構成さ
れ、2つの原子炉ウエル4の中間に炉内構造物貯蔵プー
ル10を設置した燃料取扱いシステムのツインタイプの
原子力プラントである。
【0246】また、タービン建屋6、タービン建屋7の
オペレーションフロア80が一体に構成され、ツインの
原子炉建屋1,2とタービン建屋6,7の横に隣接して
メンテナンス建屋8が設置され、タービン建屋6,7の
オペレーションフロア80とメンテナンス建屋8の床面
83が同じ高さであり、タービン建屋6,7のオペレー
ションフロア80室の天井クレーン81をメンテナンス
建屋8の天井クレーン28の一部とし、原子炉建屋1,
2のオペレーションフロア3室の天井クレーン21から
メンテナンス建屋8に直接機器を吊り下ろし、吊り上げ
が行えるようにしている。
【0247】原子炉建屋1,2のオペレーションフロア
3の天井面近傍に敷設された軌道20は、メンテナンス
建屋8上まで延長され、その軌道20上を天井クレーン
21が走行する構成になっており、原子炉圧力容器18
の蓋、蒸気乾燥器や気水分離器などの炉内構造物を炉内
構造物貯蔵プール10などへ移送するように構成されて
いる。メンテナンス建屋8へ機器を移送するには、オペ
レーションフロア3から直接天井クレーン21でメンテ
ナンス建屋8へ吊り下ろしたり、あるいはメンテナンス
建屋8から吊り上げて行う。
【0248】(第4実施例の作用および効果)第4実施
例の作用は、第3実施形態の第3実施例と略同様な作用
であるが、下記の点が異なる。すなわち、原子炉建屋
1,2のオペレーションフロア3で取り扱う機器を移送
するには、オペレーションフロア3から直接天井クレー
ン21によりメンテナンス建屋8へ吊り下ろしたり、あ
るいはメンテナンス建屋8から吊り上げて行う。このよ
うに第4実施例によれば、前記第3実施形態の第3実施
例と同様な効果が得られる。
【0249】[第3実施形態の第5実施例]図33は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第5実施例を示す概略平面図、図34は図33
のF−F線矢視断面図、図35は図33のG−G線矢視
断面図である。
【0250】(第5実施例の構成)図33に示すよう
に、第5実施例は、第3実施形態の第1実施例における
メンテナンス建屋8の床面高さが、原子炉圧力容器18
のペデスタル95の床面96高さと同一であり、2つの
タービン建屋6,7および2つの原子炉建屋1,2のオ
ペレーションフロア3の共通の昇降式搬出口と搬送通路
とが接続されていることを特徴とする原子炉プラントと
定期検査作業方法に関するものである。
【0251】すなわち、第5実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3が一体に構成さ
れ、2つの原子炉ウエル4の中間に炉内構造物貯蔵プー
ル10を設置した燃料取扱いシステムのツインタイプの
原子力プラントである。
【0252】また、タービン建屋6、タービン建屋7の
オペレーションフロア80が一体に構成され、ツインの
原子炉建屋1,2とタービン建屋6,7の横に隣接して
メンテナンス建屋8が設置され、原子炉建屋6,7のペ
デスタル95の床面96とメンテナンス建屋8の床面8
3が同じ高さであり、タービン建屋6,7のオペレーシ
ョンフロア80、原子炉建屋1,2のオペレーションフ
ロア3の共通の昇降式搬出口から搬送通路へ機器が搬出
される。
【0253】天井クレーン21はオペレーションフロア
3の天井面近傍に敷設された軌道20上を走行し、原子
炉圧力容器18の蓋、蒸気乾燥器や気水分離器などの炉
内構造物を炉内構造物貯蔵プール10などへ移送するよ
うに構成されている。メンテナンス建屋8へ機器を移送
するには、オペレーションフロア3から昇降式搬出口か
ら搬送通路24を経由してメンテナンス建屋8へ移送す
る。
【0254】第5実施例は、タービン建屋6、タービン
建屋7の天井面近傍に軌道87が敷設され、その軌道8
7上を天井クレーン81が走行するように構成されてい
る。タービン建屋6,7は、可動式遮蔽体92により2
つに分割されるとともに、可動式遮蔽体97により共通
の昇降式搬出口98と隔離されている。したがって、機
器は共通の昇降式搬出口98から搬送通路88を経由し
てメンテナンス建屋8に搬送される。
【0255】(第5実施例の作用および効果)第5実施
例の作用は、第3実施形態の第1実施例と略同様な作用
であるが、下記の点が異なる。すなわち、タービン建屋
7,8のオペレーションフロア80で取り扱う定期点検
対象機器は、オペレーションフロア80の昇降式搬出口
98から搬送通路88を経由してメンテナンス建屋8へ
移送される。また、原子炉建屋1,2のペデスタル95
の内の定期点検対象機器は、ペデスタル95の床面96
を移動する搬送台車に搭載されて搬送通路24を経由し
てメンテナンス建屋8へ移送される。このように第5実
施例によれば、前記第3実施形態の第1実施例と同様な
効果が得られる。
【0256】[第3実施形態の第6実施例]図36は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第6実施例を示す概略平面図、図37は図36
のH−H線矢視断面図、図38は図36のI−I線矢視
断面図である。
【0257】(第6実施例の構成)図36に示すよう
に、第6実施例は、第3実施形態の第5実施例における
タービン建屋6,7のオペレーションフロア80室の天
井クレーン81をメンテナンス建屋8の上まで延長し、
直接メンテナンス建屋8に定期点検対象機器の吊り降ろ
し、吊り上げ作業が行えるようにしたものである。
【0258】すなわち、第6実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3が一体に構成さ
れ、2つの原子炉ウエル4の中間に炉内構造物貯蔵プー
ル10を設置した燃料取扱いシステムのツインタイプの
原子力プラントである。
【0259】また、タービン建屋6、タービン建屋7の
オペレーションフロア80が一体に構成され、ツインの
原子炉建屋1,2とタービン建屋6,7の横に隣接して
メンテナンス建屋8が設置され、原子炉建屋1,2のペ
デスタル95の床面96とメンテナンス建屋8の床面8
3とが同じ高さであり、タービン建屋6,7のオペレー
ションフロア80室の天井クレーン81からメンテナン
ス建屋8に直接定期点検対象機器を吊り降ろし、吊り上
げを行い、原子炉建屋1,2のオペレーションフロア3
の共通の昇降式搬出口から搬送通路へ機器が搬出され
る。
【0260】すなわち、タービン建屋6、タービン建屋
7の天井面近傍には、軌道87が敷設され、この軌道8
7がメンテナンス建屋8の上まで延長され、その軌道8
7上を天井クレーン81が走行するように構成されてい
る。タービン建屋6,7は、可動式遮蔽壁92で2つに
分割され、可動式遮蔽壁94により搬送通路88と隔離
され、可動式遮蔽体99で昇降式搬送口100と隔離さ
れている。
【0261】機器の搬送は、天井クレーン81が吊り下
げられた状態で可動式遮蔽壁94により隔離された搬送
通路88、可動式遮蔽壁99で隔離された昇降式搬送口
100を経由してメンテナンス建屋8に搬送される。分
解点検を行うタービンと搬送通路スペースとの可動式遮
蔽壁94は、その下に空気浮上装置を挿入して作業の邪
魔にならない所へ移動し、定期点検を行うタービンの周
辺に広い作業スペースを確保する。
【0262】(第6実施例の作用および効果)第6実施
例の作用は、第3実施形態の第5実施例と略同様な作用
であるが、下記の点が異なる。すなわち、タービン82
の蓋,ダイヤフラム,ロータを専用治工具と天井クレー
ン81を用いて分解し、天井クレーン81を用いて可動
式遮蔽体94で隔離されている搬送通路88、可動式遮
蔽体99で隔離されている昇降式搬送口100を経由し
てメンテナンス建屋8に搬送する。このように第6実施
例によれば、第3実施形態の第5実施例と同様の効果が
得られる。
【0263】[第3実施形態の第7実施例]図39は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第7実施例を示す概略平面図、図40は図39
のJ−J線矢視断面図、図41は図39のK−K線矢視
断面図である。
【0264】(第7実施例の構成)図39に示すよう
に、第7実施例は、第3実施形態の第1実施例における
メンテナンス建屋8の床面83高さが、タービン建屋
6,7および原子炉建屋1,2のベース101の上面と
同じ高さとしたものである。
【0265】すなわち、第7実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3が一体に構成さ
れ、2つの原子炉ウエル4の中間に炉内構造物貯蔵プー
ル10を設置した燃料取扱いシステムのツインタイプの
原子力プラントである。
【0266】また、タービン建屋6、タービン建屋7の
オペレーションフロア80が一体に構成され、ツインの
原子炉建屋1,2とタービン建屋6,7の横に隣接して
メンテナンス建屋が8設置され、原子炉建屋1,2とタ
ービン建屋6,7のベース101の表面とメンテナンス
建屋8の床面83が同じ高さであり、タービン建屋6,
7のオペレーションフロア80、原子炉建屋1,2のオ
ペレーションフロア3の共通の昇降式搬出口から搬送通
路へ機器が搬出される。
【0267】(第7実施例の作用および効果)第7実施
例の作用は、第3実施形態の第1実施例と略同様な作用
であるが、下記の点が異なる。すなわち、タービン建屋
6,7のオペレーションフロア80で取り扱う定期点検
対象機器は、オペレーションフロア80の昇降式搬送口
98から搬送通路88を経由してメンテナンス建屋8へ
移送される。
【0268】また、原子炉建屋1,2のオペレーション
フロア3の定期点検対象機器は、オペレーションフロア
3の昇降式搬送口86から搬送通路24を経由してメン
テナンス建屋8へ移送される。このように第7実施例に
よれば、第3実施形態の第1実施例と同様の効果が得ら
れる。
【0269】[第3実施形態の第8実施例]図42は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第8実施例を示す概略平面図である。
【0270】(第8実施例の構成)図42に示すよう
に、第8実施例は、第3実施形態の第1実施例における
メンテナンス建屋8を挟んでオペレーションフロア3が
一体で天井クレーンも共用になっている2つの原子炉建
屋1,2と、オペレーションフロア80が一体で天井ク
レーンも共用になっている2つのタービン建屋6,7を
それぞれ2組設置し、原子炉建屋1,2の機器を搬送す
る搬送通路と、タービン建屋6,7の機器を搬送する搬
送通路とがメンテナンス建屋8に接続されているもので
ある。
【0271】すなわち、第8実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3が一体に構成さ
れ、天井クレーンも共用であり、2つの原子炉ウエル4
の中間に炉内構造物貯蔵プール10を設置した燃料取扱
いシステムのツインタイプの原子力プラントである。
【0272】また、タービン建屋6、タービン建屋7の
オペレーションフロア80が一体に構成され、天井クレ
ーンも共用であり、2組のツインの原子炉建屋1,2と
タービン建屋6,7に挟まれてメンテナンス建屋8が設
置されている。
【0273】(第8実施例の作用および効果)第8実施
例の作用は、第3実施形態の第1実施例と略同様な作用
である。このように第8実施例によれば、第3実施形態
の第1実施例の効果に加え、メンテナンス建屋8に設置
される定期検査用自動機を4プラントの機器の定期点検
に用いるため、稼働率を向上させることができ、また導
入可能な自動機が増えるため、省力化、被曝低減をより
促進することができ、結果として定期点検作業の高速化
が達成でき、定期点検期間を短縮することができる。
【0274】[第3実施形態の第9実施例]図43は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第3実
施形態の第9実施例を示す概略平面図、図44は図43
のL−L線矢視断面図である。
【0275】(第9実施例の構成)図43に示すよう
に、第9実施例は、第3実施形態の第8実施例における
タービン建屋6,7のオペレーションフロア80とメン
テナンス建屋8の床面とが同一平面に形成され、タービ
ン建屋6,7とメンテナンス建屋8の天井クレーン81
が共用になっているものである。
【0276】すなわち、第9実施例は、原子炉建屋1、
原子炉建屋2のオペレーションフロア3が一体に構成さ
れ、天井クレーンも共用であり、2つの原子炉ウエル4
の中間に炉内構造物貯蔵プール10を設置した燃料取扱
いシステムのツインタイプの原子力プラントである。
【0277】また、タービン建屋6、タービン建屋7の
オペレーションフロア80が一体に構成され、2組のツ
インの原子炉建屋1,2とタービン建屋6,7に挟まれ
てメンテナンス建屋8が設置され、タービン建屋6,7
のオペレーションフロア80とメンテナンス建屋8の床
面高さが同じであり、タービン建屋6,7とメンテナン
ス建屋8の天井クレーン81が共用になっている。
【0278】(第9実施例の作用および効果)第9実施
例の作用は、第3実施形態の第8実施例と略同様な作用
であるが、下記の点が異なる。すなわち、タービン82
の蓋,ダイヤフラム,ロータを専用治工具と天井クレー
ン81を用いて可搬式遮蔽体94で隔離されている搬送
通路を経由してメンテナンス建屋8に直接搬送する。こ
のように第9実施例によれば、第3実施形態の第8実施
例と同様の効果が得られる。
【0279】[第4実施形態の第1実施例]図45は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第4実
施形態の第1実施例を示す縦断面図、図46は図45の
M−M線矢視断面図、図47は図46のN−N線矢視断
面図である。
【0280】(第1実施例の構成)図45および図46
に示すように、第1実施例は、ツインタイプの原子力プ
ラントの原子炉圧力容器18の下方のペデスタル95室
への機器の搬出入口105の大きさが、制御棒駆動機構
106を立てた状態で搬送台車に載せて通過可能な形状
であって、互いに向き合って開口し、共通の搬送通路1
07を経由して機器をメンテナンス建屋8に搬送するよ
うにしたものである。この搬送通路107は前述した図
33および図36にも示されている。
【0281】図45は、制御棒駆動機構106を搬送し
てその交換を行う取扱い台車108が回転台車109に
搭載された状態を示している。この回転台車96は、取
扱い台車108を案内するためのガイド部110を有
し、このガイド部110の床面111は搬送通路107
の床面96と同一高さに設定され、取扱い台車108が
走行して床面96から床面111に乗り移れるようにな
っている。また、回転台車109は、2つの柵の上部構
造体112と、ペデスタル95内の床面に敷設された軌
道113に沿って旋回させるための駆動装置114とを
備えている。
【0282】一方、取扱い台車108は、マスト115
と、このマスト115に取り付けられ、回転台車96の
上部構造体112に嵌合される転倒防止金具116と、
マスト115に沿って昇降可能に構成されるとともに、
制御棒駆動機構106を取り扱う取扱い装置117とを
備えている。
【0283】マスト115の上端および取扱い装置11
7には、テレビカメラおよび照明装置が取り付けられ、
燃料取扱い状況を遠隔にて監視可能に構成されている。
そして、回転台車109および取扱い台車108へのペ
デスタル95からの動力および信号の伝送は、非接触の
電磁誘導を用いて行うようになっている。なお、インタ
ーナルポンプ駆動装置118を取扱う場合には、マスト
115および取扱い装置117が重量物を扱える構成の
ものに代えて使用する。
【0284】(第1実施例の作用)次に、第1実施例の
作用を説明する。回転台車109のガイド部110とペ
デスタル95の搬出入口105の開口部が一致するよう
に駆動装置114を作動させて回転台車109を軌道1
13に沿って旋回させる。
【0285】次いで、床面96を走行してきた取扱い台
車108は、搬出入口105を通って回転台車109の
ガイド部110の床面111に乗り移る。そして、回転
台車109を軌道113に沿って旋回させ、取扱い台車
108を床面111上を走行させ、交換作業を行う制御
棒駆動機構106の真下に取扱い装置117が配置され
るようにする。
【0286】その後、取扱い装置117をマスト115
に沿って上昇させ、制御棒駆動機構106の取り外し作
業を行い、制御棒駆動機構106が制御棒駆動機構ハウ
ジングから取り外されると、取扱い装置117により制
御棒駆動機構106を把持した状態でマスト115に沿
って降下させる。
【0287】そして、制御棒駆動機構106を所定の位
置まで降下させると、マスト115に制御棒駆動機構1
06を固定し、回転台車109のガイド部110とペデ
スタル95の搬出入口105の開口部が一致するように
回転台車109を旋回し、取扱い台車108を走行させ
て搬出入口105を通って床面96に移動させ、搬送通
路107を経由してメンテナンス建屋8に移送し、分解
点検を行い、定期点検が終了すると再組み立てを行い、
上記と逆の手順で制御棒駆動機構106を制御棒駆動機
構ハウジングへの取り付け作業を行う。
【0288】なお、メンテナンス建屋8で定期点検期間
に制御棒駆動機構106を分解,検査,再組立てを行う
代わりに、メンテナンス建屋8で前もって分解,検査,
再組立てを行ってある別の制御棒駆動機構106を制御
棒駆動機構ハウジングへ取り付ける作業を行ってもよ
い。また、制御棒駆動機構106の代わりにインターナ
ルポンプ駆動装置118の検査を行う時には、取扱い台
車108に重量物取扱い用の取扱い装置117、マスト
115を取り付けたものを用いる。
【0289】(第1実施例の効果)このように第1実施
例によれば、制御棒駆動機構106を立てた状態でペデ
スタル95室に搬入し、交換を行う場所に移送し、取付
け、取外し作業を行うだけでよいので、作業時間を短縮
することができる。
【0290】制御棒駆動機構106とインターナルポン
プ駆動装置118の取扱いを、取扱い装置117などを
交換することで対応することができるため、取扱いのた
めに準備する機器が少なくて済む。また、複数の原子力
プラントに共用可能な方式であるため、準備する必要な
機器が少なくて済む。
【0291】[第4実施形態の第2実施例]図47は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第4実
施形態の第2実施例を示す縦断面図、図48は図47の
O−O線矢視断面図である。
【0292】(第2実施例の構成)図47および図48
に示すように、第2実施例は、第1実施例の取扱い台車
108に転倒防止の機構を組み込んだ取扱い台車120
とし、かつ第1実施例の回転台車109をなくしたもの
である。そして、取扱い台車120は、制御棒駆動機構
106を搬送してペデスタル95において制御棒駆動機
構106の交換を行う。
【0293】(第2実施例の作用および作用)第2実施
例の作用は、第4実施形態の第1実施例と略同様である
が、下記の点が異なる。すなわち、取扱い台車120
は、アウトリガーを出して転倒防止をしながら走行およ
び制御棒駆動機構106の交換作業を行う。このように
第2実施例によれば、第1実施例と同様の効果が得られ
る。
【0294】[第4実施形態の第3実施例](第3実施
例の構成)この第3実施例は、図示しないが、第4実施
形態の第2実施例のペデスタル95の壁面に制御棒駆動
機構106、インターナルポンプ駆動装置118の保管
装置を設置したものである。
【0295】(第3実施例の作用)第3実施例の作用
は、第4実施形態の第2実施例と略同様であるが、下記
の点が異なる。すなわち、制御棒駆動機構106の定期
点検を行うのに既に定期点検済みの制御棒駆動機構10
6をペデスタル95の壁面の保管装置にメンテナンス建
屋8から予め搬送しておき、これと交換しながら取り付
けを行い、取り外された制御棒駆動機構106は、まと
めて燃料取扱いの行われない時にメンテナンス建屋8へ
移送し、定期点検を行う。
【0296】(第3実施例の効果)このように第3実施
例によれば、第2実施例の効果に加え、制御棒駆動機構
106のメンテナンス建屋8とペデスタル95室との移
送が、他の定期点検作業と並行して行えるため、全体と
しての定期点検期間を短縮することができる。
【0297】[第5実施形態の第1実施例]図50は本
発明に係る原子力プラントの定期点検作業装置の第5実
施形態の第1実施例における大型フードを示す概略平面
図、図51は第5実施形態の第1実施例における大型重
量物の定期検査対象機器を分解,点検,補修を行う状態
を示す概略図、図53は第5実施形態の第1実施例で用
いられる搬送台車を示す斜視図である。
【0298】(第1実施例の構成)第5実施形態の第1
実施例は、第3実施形態の第1実施例、第3実施形態の
第2実施例、第3実施形態の第8実施例のメンテナンス
建屋8において、大型の重量物の定期検査対象機器を竜
巻式局所排気装置を利用して局所養生し、専用の分解,
点検,補修装置を用いて分解,点検,補修を行う一方、
小型で多品種の定期検査対象機器を排気装置を設置した
大型フード内の自動搬送設備および分解,点検,補修装
置を用いて分解,点検,補修を行うものである。
【0299】また、第1実施例は、メンテナンス建屋8
での重量物搬送手段として空気浮上式台車を使用すると
ともに、メンテナンス建屋8を局所排気雰囲気とし、放
射能汚染状況を3次元計測装置で計測し、オープンの作
業場所で汚染部位を自動的に除染するようにしている。
さらに、第1実施例は、メンテナンス建屋8における除
染作業,補修作業,検査作業に高出力可視光パルスレー
ザ光を利用した装置を用いている。
【0300】第1実施例のメンテナンス建屋8は、図2
5、図28、図29、図31、図36、図42、図43
に示すものを対象とし、メンテナンス建屋8には大型フ
ード122、遠隔制御室26、リフレッシュ室25が設
置され、これらの外側の室内には移動式竜巻を利用した
局所排気装置,エアカーテン,空気浮上式移動装置に対
応する床面を有するとともに、天井クレーン28,81
が設置されている。
【0301】図50に示すように、大型フード122
は、養生取り外し室123、分解・除染室124、組立
室125、検査室126、梱包室127、廃棄物処理室
128、加工室129、および計測機保管室130が平
面的に配置されている。
【0302】定期検査対象機器は、機器搬入部131か
ら大型フード122に搬入され、機器搬出部132から
搬出される。また、廃棄物は、廃棄物搬出部133から
搬出され、計測器,治工具,補修機材は、補修機材搬出
入部134から搬入および搬出される。
【0303】機器搬入部131、機器搬出部132、廃
棄物搬出部133、および補修機材搬出入部134に
は、天井面から吹き出した気流が床面に向かって成層流
状態で吸い込まれる気流状態、あるいは横の壁面から吹
き出した気流が対向する壁面に向かって成層流状態で吸
い込まれる気流状態が形成されている。このような気流
状態の中で天井クレーン28で定期検査対象機器を搬送
台車に積み降ろしを行う。
【0304】養生取り外し室123、分解・除染室12
4、組立室125、検査室126、梱包室127、廃棄
物処理室128、加工室129、および計測器保管室1
30には、それぞれ図示しない竜巻式排気装置が設置さ
れている。これらの各室には、円形のテーブル135が
設置され、その下部には空気浮上式移動装置が取り付け
られ、この空気浮上式移動装置により回転および平面内
の移動が容易に行える構成になっている。
【0305】また、各室にはロボット用支柱136が設
置され、この各支柱136には力バランス機能付のクレ
ーンが取り付けられている。各室間には、ベルトコンベ
ア137,138,139および140が設置され、こ
れらのコンベア137,138,139および140に
より定期検査対象機器(浄化系ポンプ、主蒸気隔離弁)
を各室間で移送する。
【0306】さらに、養生取り外し室123、梱包室1
27、廃棄物処理室128の天井面には、遠隔駆動式窓
が取り付けられているとともに、曲がり竜巻または斜め
竜巻式排気装置が設置され、この排気装置により天井が
開口しても室内からの気流の流失がなくなる。
【0307】分解・除染室124、組立室125には、
油圧式(または水圧式)スタッドテンショナーなどの治
工具が天井面から力バランス機能付の状態で吊り下げら
れている。大型フード122内部の自動機器の運転およ
び管理するには、遠隔制御室26の操作者が行い、養生
取り外し室123、分解・除染室124などのフード前
面141面に開口部が設けられており、この開口部を通
して作業者が室内に腕を入れて補修作業が行える構成、
あるいはグローブが取り付けられており、このグローブ
に作業者が腕を入れて補修作業が行う構成になってい
る。
【0308】また、メンテナンス建屋8においては、図
51に示すようにタービンロータ145が回転台146
に設置され、これらが竜巻式局所排気装置147で養生
されるとともに、レーザ補修ロボット148が遠隔制御
室26から遠隔操作されて補修作業を行う。
【0309】すなわち、レーザ補修ロボット148に
は、光ファイバ149を介してレーザ発振機150が接
続され、このレーザ発振機150で発振したレーザ光
は、光ファイバ149を経由してレーザ補修ロボット1
48に伝送される。
【0310】他方、遠隔制御室26では、操作員が大型
スクリーン151に映写された映像を見ながら操作卓1
52のジョイスティックなどを操作し、制御盤153か
ら制御信号を送出することで遠隔補修作業を行う。
【0311】第1実施例で用いられる搬送台車155
は、図52に示すように定期検査機器を搭載し複数台の
エアスケート156が取り付けられるとともに、監視塔
157が取り付けられ、この監視塔157にはテレビカ
メラ装置、超音波距離センサー、レーザ距離センサー、
レーザ受信装置およびレーザ発信装置などが取り付けら
れている。
【0312】(第1実施例の作用)次に、第1実施例の
作用を説明する。
【0313】浄化系ポンプ、主蒸気隔離弁などの定期検
査対象機器を搬送台車155に搭載して原子炉建屋1,
2、タービン建屋6,7から搬送通路24,88を経由
してメンテナンス建屋8の大型フード122の機器搬入
部131に移送し、天井クレーン28を用いて養生取り
外し室123の天井面の遠隔駆動式開口窓から回転可能
なテーブル135の上に吊り降ろす。
【0314】また、養生取り外し室123には、図示し
ない竜巻式排気装置が設置されているため、天井面に取
り付けた遠隔駆動式開口窓が開口しても養生取り外し室
123外に汚染物質が漏洩するのを防止するようになっ
ている。
【0315】そして、フード前面141の壁に取り付け
られたグローブまたは開口部から作業者がフード内に手
を入れ、ロボット用支柱136に取り付けられた力バラ
ンス機能付クレーンおよび専用治工具などを用いて浄化
系ポンプ、主蒸気隔離弁などの定期検査対象機器を搬送
容器から取り出したり、あるいは養生している梱包の取
り外しを行う。
【0316】次いで、定期検査対象機器を搭載したテー
ブル135を作業を容易に行える方向に回転させる。こ
のテーブル135には空気浮上式移動装置が取り付けら
れているため容易に回転可能である。上記のようにして
取り外された梱包は、搬送容器に収納されてコンベア1
38に載せられた後、廃棄物処理室128に搬送され
る。
【0317】テーブル135からコンベア138への移
送は、力バランス機能付のクレーンを用いて行う。取り
出された定期検査対象機器は、搬送容器に収納され、コ
ンベア137に載せられて分解・除染室124に移送さ
れる。テーブル135からコンベア137への移送は、
力バランス機能付のクレーンを用いて行う。
【0318】分解・除染室124においても、養生取り
外し室123と同様に、竜巻式排気装置、フード前面1
41の壁に取り付けられたグローブあるいは開口部、ロ
ボット用支柱136に取り付けられた力バランス機能付
クレーン、コンベア137などが設置されている。ま
た、この分解・除染室124に図示しない特有のレーザ
応用除染装置や、油圧式(水圧式)スタッドテンショナ
ーなどの治工具が天井面より力バランス機能付の状態で
吊り下げられている。
【0319】養生取り外し室123から搬送された定期
検査対象機器は、3次元的な汚染状況が測定され、汚染
の大きな場所をフード前面141の壁に取り付けられた
グローブあるいは開口部から作業者がフード内に手を入
れ、吊り下げられた治工具を用いて機械的な方法で除染
を行う。
【0320】引き続き、油圧式(水圧式)スタッドテン
ショナーなどの治工具を用いて分解作業を行う。分解さ
れた定期検査対象機器の部品は、超音波洗浄装置などを
用いて洗浄される一方、補修を必要とする部品は、輸送
容器に収納し、コンベア140、コンベア139、コン
ベア138を介して加工室129に搬送される。除染さ
れた健全な部品は、輸送容器に収納されコンベア137
を介して組立室125に搬送される。また、除染作業で
発生した廃棄物は、搬送容器に収納し、コンベア14
0、コンベア139、コンベア138を介して廃棄物処
理室128に搬送される。
【0321】組立室125においても、養生取り外し室
123と同様に、竜巻式排気装置、フード前面141の
壁に取り付けられたグローブあるいは開口部、ロボット
用支柱136に取り付けられた力バランス機能付クレー
ン、テーブル135、コンベア137、コンベア140
などが設置されている。また、油圧式(水圧式)スタッ
ドテンショナーなどの治工具が天井面より力バランス機
能付の状態で吊り下げられている。
【0322】また、組立室125には、分解・除染室1
24から洗浄された健全な部品、加工室129から補修
が終了された部品、計測器保管室130を経由して予備
品倉庫から交換部品が搬送されてくる。フード前面14
1の壁に取り付けられたグローブあるいは開口部から作
業者がフード内に手を入れ、吊り下げられた油圧式(水
圧式)スタッドテンショナーなどの治工具を用いて組立
作業を行う。この組立作業が終了すると、コンベア13
7を介して検査室126に搬送される。
【0323】検査室126においても、養生取り外し室
123と同様に、竜巻式排気装置、フード前面141の
壁に取り付けられたグローブあるいは開口部、ロボット
用支柱136に取り付けられた力バランス機能付クレー
ン、テーブル135、コンベア137、コンベア140
などが設置されている。そして、計測器保管室130か
らコンベア138、139、140などを経由して機能
計測装置が搬送されてくる。
【0324】フード前面141の壁に取り付けられたグ
ローブあるいは開口部から作業者がフード内に手を入
れ、ロボット用支柱136に取り付けられた力バランス
機能付クレーンを取り扱い、上記の機能計測装置の取り
扱いが可能になるように吊り下げ、この機能計測装置を
用いて分解,点検,再組立された定期検査対象機器の検
査を行う。そして、これらの検査が終了すると、コンベ
ア137を経由して梱包室127に搬送する。
【0325】梱包室127においても、養生取り外し室
123と同様に、竜巻式排気装置、フード前面141の
壁に取り付けられたグローブあるいは開口部、ロボット
用支柱136に取り付けられた力バランス機能付クレー
ン、テーブル135、コンベア137、コンベア140
などが設置されている。予備品倉庫から梱包部品が計測
器保管室130およびコンベア138を経由して搬送さ
れてくる。
【0326】フード前面141の壁に取り付けられたグ
ローブあるいは開口部から作業者がフード内に手を入
れ、吊り下げられた治工具を用いて梱包作業を行う。こ
の梱包作業が終了すると、梱包室127の天井面の遠隔
駆動式開口窓を開口して天井クレーン28で定期検査対
象機器を吊り出して、機器搬出部132に置かれた搬送
台車155に搭載し、搬送通路24,88を経由して原
子炉建屋1,2あるいはタービン建屋6,7に搬送す
る。
【0327】計測器保管室130(予備品保管室として
も共用)においても、養生取り外し室123と同様に、
竜巻式排気装置、フード前面141の壁に取り付けられ
たグローブあるいは開口部、ロボット用支柱136に取
り付けられた力バランス機能付クレーン、コンベア14
0などが設置されている。
【0328】計測器保管室130の天井面の遠隔駆動式
開口窓を開口して補修機材搬出入部134に搬送台車1
55に搭載して搬送されてきた交換部品や計測器などを
天井クレーン28で吊り上げて計測器保管室130(予
備品保管室としても共用)に搬入する。
【0329】この搬入された交換部品や計測器などは、
フード前面141の壁に取り付けられたグローブあるい
は開口部から作業者がフード内に手を入れ、ロボット用
支柱136に取り付けられた力バランス機能付クレーン
を用いて整理や保管作業を行う。組立室125、検査室
126、梱包室127などにおいて必要に応じて交換部
品や計測器などを搬送容器に収納し、コンベア138,
139,140などを経由して所定の室に搬送する。
【0330】加工室129においても、養生取り外し室
123と同様に、竜巻式排気装置、フード前面141の
壁に取り付けられたグローブあるいは開口部、ロボット
用支柱136に取り付けられた力バランス機能付クレー
ン、テーブル135、コンベア138などが設置されて
いる。
【0331】フード前面141の壁に取り付けられたグ
ローブあるいは開口部から作業者がフード内に手を入
れ、力バランス機能付クレーンおよび吊り下げられたレ
ーザ応用補修装置などの専用治工具を用いて補修作業を
行う。この補修作業が終了すると、コンベア138を経
由して組立室125に搬送される。
【0332】廃棄物処理室128においても、養生取り
外し室123と同様に、竜巻式排気装置、フード前面1
41の壁に取り付けられたグローブあるいは開口部、ロ
ボット用支柱136に取り付けられた力バランス機能付
クレーン、テーブル135、コンベア138などが設置
されている。
【0333】養生取り外し室123から排気養生部材
が、分解・除染室124から廃棄部品あるいは汚染物質
が搬送される。廃棄物処理室128の天井面の遠隔駆動
式開口窓を開口して天井クレーン28で廃棄物収納容器
を吊り出して、廃棄物搬出部133に置かれた搬送台車
155に搭載し、メンテナンス建屋8外の廃棄物保管場
所に搬送する。
【0334】ところで、大型の重量物の定期検査対象機
器(タービンロータ、タービンダイヤフラム、主循環ポ
ンプなど)は、複数台の搬送台車155に搭載されてタ
ービン建屋6,7あるいは原子炉建屋1,2から搬送通
路24,88を経由してメンテナンス建屋8に搬送す
る。
【0335】搬送台車155の下面にはエアスケート1
56が取付けられ、このエアスケート156により空気
力で浮上する構成になっており、小さな駆動力で平面内
をどの方向にでも移動自在に構成されている。
【0336】大型の重量物の定期検査対象機器として、
例えばタービンロータ145を考える。タービンロータ
145がメンテナンス建屋8に移送されると、大型フー
ド122外の回転台146に天井クレーン28を用いて
設置し、竜巻式局所排気装置147およびレーザ補修ロ
ボット148を搭載した門型の搬送台車160をタービ
ンロータ145の上に移動させる。
【0337】そして、竜巻式局所排気装置147の4本
のポールの気流吹出し孔からタービンロータ145の周
辺に竜巻状の気流を形成するように気流を吹き出し、竜
巻式局所排気装置147の上部の端板より竜巻状の気流
を吸い込みタービンロータ145の周辺に気流による局
所養生空間を形成する。
【0338】さらに、レーザ補修ロボット148のノズ
ル先端をタービンロータ145のブレード表面近くにも
ってゆき、レーザ発振機150から発振された高エネル
ギー密度の可視光パルスレーザ光を光ファイバ(光導波
管)149を経由してノズル先端に導きブレード表面に
照射して表面の錆をプラズマ状態にして蒸発させて取り
除く。この時に発生する蒸発した酸化物は、竜巻状の気
流で局所的に閉じ込め、吸引孔から排除して、酸化物の
拡散の防止と視界の悪化を防止する。
【0339】また、同時に発生する超音波による表面の
振動を計測してタービンロータ145の探傷を行う。レ
ーザ照射部の表面状態は、レーザ照射に同期したシャッ
ター付きのCCDカメラで撮影し、この画像信号を画像
処理して表面の傷の認識を行う。超音波探傷結果と画像
処理結果を用いて表面の傷の程度を総合的に判断する。
傷の程度が軽微である場合には、レーザ光を照射する時
間を長くしたり、エネルギー密度を大きくして傷部の削
除を行ったり、傷の進展を防止するためのストップホー
ルを開口したり、肉盛作業などの予防保全作業を行う。
【0340】このようにして作業が終了すると、搬送台
車160をタービンロータ145の周辺から移動させ、
天井クレーン28を用いて複数台の搬送台車155に搭
載して搬送通路88を経由してタービン建屋6,7に搬
送する。
【0341】(第1実施例の効果)このように第1実施
例によれば、小型で多品種の定期検査対象機器をメンテ
ナンス建屋8の大型フード122の内部で竜巻式排気装
置、力バランス機能付きクレーンおよび分解・組立用の
力バランス機能付治工具を天井面から吊り下げ、作業者
が力バランス機能付治工具,クレーン装置を取扱い、分
解,点検,補修,再組立て作業を行うため、作業者の被
曝低減が可能となり、竜巻式排気装置を用いて汚染領域
を限定することができるため、養生作業や除染作業量を
低減することができ、各種力バランス機能付き専用治工
具を用いることにより、省力化、作業スピードの高速化
が図れ、作業期間を短縮することができる。また、専用
治工具を集中して使用するため、設備の可動率を高める
ことができ、設備投資費を削減することができる。
【0342】また、大型の重量物の定期検査対象機器を
メンテナンス建屋8のオープンスペースに設置し、竜巻
式局所排気装置147およびレーザ補修ロボット148
を搭載した門型の搬送台車160のような専用の治工具
を用いて補修作業を行うことにより、養生作業を不要と
し、洗浄と検査を同時に行うことで作業の高速化が図
れ、作業期間を短縮することができる。
【0343】さらに、レーザ補修装置を用いることによ
り、検査から予防保全までの各種作業をレーザ光の照射
時間,エネルギー密度,波長を変えるだけで可能とな
り、作業の種類に対応して治工具を交換する必要がなく
なるため、作業期間の短縮および作業環境の改善が可能
となる。
【0344】また、メンテナンス建屋8のオープンスペ
ース内での重量物の移動にエアスケート156を取り付
けた搬送台車155を用いることにより、小さな駆動力
で平面内を自由に移動できるため、メンテナンス建屋8
のオープンスペース内で大型の重量物の定期検査対象機
器の補修作業の前後の準備作業と後片付け作業時間を短
縮することができ、定期検査期間の短縮および専用治工
具の可動率の向上が図れる。
【0345】[第5実施形態の第1実施例の第1変形
例]図53は本発明に係る原子力プラントの定期点検作
業装置の第5実施形態の第1実施例における第1変形例
の大型フードを示す概略平面図である。
【0346】この第1変形例では、前記第1実施例のベ
ルトコンベア137〜140の代わりに、ローラコンベ
ア162,163,164,165,166および16
7が用いられ、ローラコンベア164は回転可能に構成
されている。その他の構成および作用は前記第1実施例
と同様であるのでその説明を省略する。このように第1
変形例でも前記第1実施例と同様の効果が得られる。
【0347】[第5実施形態の第1実施例の第2変形
例]図54は本発明に係る原子力プラントの定期点検作
業装置の第5実施形態の第1実施例における第2変形例
の大型フードを示す概略平面図である。
【0348】この第2変形例では、前記第1実施例のベ
ルトコンベア137、138および139、テーブル1
35の代わりに、モノレール168および旋回式モノレ
ール169を用いたものである。その他の構成および作
用は前記第1実施例と同様であるのでその説明を省略す
る。このように第2変形例でも前記第1実施例と同様の
効果が得られる。
【0349】[第5実施形態の第1実施例の第3変形
例]図55は本発明に係る原子力プラントの定期点検作
業装置の第5実施形態の第1実施例における第3変形例
の大型フードを示す概略平面図である。
【0350】この第3変形例では、前記第1実施例のベ
ルトコンベア137、138および139、テーブル1
35の代わりに、自動搬送台車170、171を用いた
ものである。その他の構成および作用は前記第1実施例
と同様であるのでその説明を省略する。このように第3
変形例でも前記第1実施例と同様の効果が得られる。
【0351】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
よれば、ツインタイプの原子力プラントにおける原子炉
建屋のオペレーションフロアーを一体に構成し、炉心を
含む2つの原子炉ウエルの中間に燃料貯蔵プールを設置
し、2つの原子炉ウエルの外側にそれぞれ炉内構造物貯
蔵プールを設置し、これらの両側のオペレーションフロ
ア上に軌道を敷設し、この軌道上に燃料交換装置を走行
させて炉心内の燃料を取扱うことにより、燃料の取扱い
の高速化が図られ、定期検査期間を短縮することができ
るとともに、燃料の取扱いのために必要な設備を削減す
ることができ、建設費を低減することができる。また、
燃料貯蔵プールを2つの原子炉で共有して使用するた
め、燃料貯蔵プールの建設費を低減することができる。
【0352】請求項2によれば、ツインタイプの原子力
プラントにおける原子炉建屋のオペレーションフロアー
を一体に構成し、炉心を含む2つの原子炉ウエルの中間
に炉内構造物貯蔵プールを設置し、2つの原子炉ウエル
の外側にそれぞれ燃料貯蔵プールを設置し、これらの両
側のオペレーションフロア上に軌道を敷設し、この軌道
上に燃料交換装置を走行させて炉心内の燃料を取扱うこ
とにより、燃料の取扱いの高速化が図られ、定期検査期
間を短縮することができるとともに、燃料の取扱いのた
めに必要な設備を削減することができ、建設費を低減す
ることができる。また、炉内構造物貯蔵プールを2つの
原子炉で共有して使用するため、炉内構造物貯蔵プール
の建設費を低減することができる。
【0353】請求項3によれば、請求項1記載の原子力
プラントの定期点検作業装置において、2つの原子炉ウ
エルの外側に設置した炉内構造物貯蔵プール間を配管系
で接続し、この配管系に仕切弁および送水ポンプを介装
したことにより、燃料取扱いを行わない側の炉内構造物
貯蔵プールをバッファータンクとして使用することがで
きるため、原子炉ウエルに水張りをして炉内構造物を取
り出すための準備作業および後片付けの時間を短縮する
ことができ、燃料の取扱い期間を短縮することができ
る。
【0354】請求項4によれば、請求項3記載の原子力
プラントの定期点検作業装置において、送水ポンプは、
大容量,低吐出圧で流れの向きが可変である構造である
ことにより、請求項3と同様の効果が得られる。
【0355】請求項5によれば、請求項3記載の原子力
プラントの定期点検作業装置において、配管系は、炉内
構造物貯蔵プールの水位以下に敷設したことにより、請
求項3と同様の効果が得られる。
【0356】請求項6によれば、請求項3記載の原子力
プラントの定期点検作業装置において、配管系は、2つ
の原子炉ウエルにも分岐して敷設したことにより、請求
項3と同様の効果が得られる。
【0357】請求項7によれば、請求項1または2記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、2つの
原子炉ウエルの中間に設置した燃料貯蔵プールまたは炉
内構造物貯蔵プールの両側のオペレーションフロアーに
壁面を設け、これら壁面の一方に、床面から天井まで水
平方向より層流状態の空気を吹き出す吹出し装置を設置
し、相対する他方の壁面に吹出し装置からの空気を吸い
込む吸込み装置を設置し、層流状態の空気の温度を上方
にいくに従って高くなるように制御したことにより、燃
料取扱いを行う側で水中から気体中へ放射性物質が放出
する不具合が発生しても、別の側まで汚染が拡大するの
を防止し、養生作業を不要にすることができる。
【0358】請求項8によれば、請求項1または2記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、燃料貯
蔵プール,炉内構造物貯蔵プールおよび原子炉ウエルの
両側にオペレーションフロアーの床面高さの壁面を設
け、これら壁面の一方に低温の空気流を吹き出す吹出し
装置を設置し、相対する他方の壁面に吹出し装置からの
低温空気を吸い込む吸込み装置を設置したことにより、
燃料取扱いを行う側で水中から気体中へ放射性物質が放
出するような不具合が発生しても、オペレーションフロ
アーに汚染が拡大するのを防止し、養生作業が不要にな
る。
【0359】請求項9によれば、請求項1または2記載
の原子力プラントの定期点検作業装置において、原子炉
ウエル,燃料貯蔵プール,炉内構造物貯蔵プールの一方
の壁の水面付近に、炉心の出口温度より高い温度の水を
水平方向に吹き出す吹出し装置を設け、その相対する他
方の壁の水面付近に吹出し装置からの水を水平方向に吸
い込む吸込み装置を設け、この吸込み装置と吹出し装置
との間を配管系で接続し、この配管系に、水の温度を制
御する水温制御装置と、水を浄化する浄化装置と、水を
循環する循環装置とを介装したことにより、気体中へ水
と一緒に放射性物質が放出するのを防止することがで
き、オペレーションフロアーに汚染が拡大するのを防
ぎ、オペレーションフロアーの燃料交換時の養生作業を
不要にすることができる。
【0360】請求項10によれば、請求項3記載の原子
力プラントの定期点検作業装置において、配管系は、オ
ペレーションフロアーの床面より上で、燃料交換装置が
跨いで走行可能な高さで、燃料交換装置が走行する軌道
の内側に敷設したことにより、請求項3と同様の効果が
得られる。
【0361】請求項11によれば、請求項3記載の原子
力プラントの定期点検作業装置において、配管系は、原
子炉ウエル,燃料貯蔵プール,炉内構造物貯蔵プールを
連通して敷設したことにより、請求項3と同様の効果が
得られる。
【0362】請求項12によれば、請求項10記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、配管系は、
2つの原子炉ウエルにも分岐して敷設したことにより、
請求項3と同様の効果が得られる。
【0363】請求項13によれば、請求項1または2記
載の原子力プラントの定期点検作業装置において、燃料
交換装置は、オペレーションフロア上に敷設された軌道
を走行する走行台車を有し、この走行台車をモノレール
を搭載したトーラス構造とし、このモノレールに横行台
車が力バランスをとった状態で跨座式に搭載されて横行
することにより、燃料交換作業を迅速かつ容易に行うこ
とができるとともに、部品点数を削減し、駆動装置の小
型化を図ることができる。
【0364】請求項14によれば、請求項1,2または
13記載の原子力プラントの定期点検作業装置におい
て、オペレーションフロア上に軌道を2本設け、それら
の軌道上にスパンの異なる燃料交換装置を2台走行させ
て燃料を取扱うことにより、同時に2体の燃料を取り扱
う時の運用性を高めることができる。また、走行方向に
脚部を広くすることが可能なため、地震時に燃料交換装
置の転倒を防止することができる。
【0365】請求項15によれば、ツインタイプの原子
力プラントにおける2つの原子炉建屋のオペレーション
フロアーを接続部を介して接続し、各オペレーションフ
ロアーに敷設された軌道上を走行して2つの炉心内の燃
料を取扱う燃料交換装置を設け、この燃料交換装置に空
気浮上台車を取り付け、この燃料交換装置が接続部を通
って燃料交換を行う側のオペレーションフロアに移送さ
れて燃料の取扱いの準備を行うことにより、1台の燃料
交換装置で2つの炉心の燃料取扱いを行うことができる
ため、燃料取扱いのために準備する設備を削減すること
ができる。
【0366】請求項16によれば、請求項15記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、燃料交換装
置は、オペレーションフロア上に敷設された軌道を走行
する走行台車を有し、この走行台車をモノレールを搭載
したトーラス構造とし、このモノレールに横行台車が力
バランスをとった状態で跨座式に搭載されて横行するこ
とにより、燃料交換作業を迅速かつ容易に行うことがで
きるとともに、部品点数を削減し、駆動装置の小型化を
図ることができる。
【0367】請求項17によれば、請求項15または1
6記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、
各オペレーションフロア上にそれぞれ軌道を2本敷設
し、それらの軌道上にスパンの異なる燃料交換装置を2
台走行させ、別の燃料交換を行う側のオペレーションフ
ロアーに移送する時に天井クレーンを用いて横行台車の
走行台車への跨座の向きを変えて取り付けることによ
り、同時に2体の燃料を取り扱う時の運用性を高めるこ
とができる。また、走行方向に脚部を広くすることが可
能なため、地震時に燃料交換装置の転倒を防止すること
ができる。
【0368】請求項18によれば、請求項15ないし1
7のいずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業装
置において、オペレーションフロアーの接続部に走行台
車の退避コーナを設けたことにより、請求項15と同様
の効果が得られる。
【0369】請求項19によれば、請求項15ないし1
7のいずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業装
置において、オペレーションフロアーの接続部に2つの
連絡通路を設け、この連絡通路を通って2台の燃料交換
装置を移送させることにより、請求項15と同様の効果
が得られる。
【0370】請求項20によれば、オペレーションフロ
アーが一体に構成され天井クレーンも共用となっている
2つの原子炉建屋と、オペレーションフロアーが一体に
構成され天井クレーンも共用となっている2つのタービ
ン建屋の両方の横にメンテナンス建屋を設置し、このメ
ンテナンス建屋に原子炉建屋の機器を搬送する搬送通路
と、タービン建屋の機器を搬送する搬送通路とがそれぞ
れ接続され、メンテナンス建屋に遠隔制御室およびリフ
レッシュ室を設け、原子炉建屋およびタービン建屋の機
器をメンテナンス建屋に搬送して分解,点検,補修を行
うことにより、定期検査期間のクリティカルパスである
タービン本体の定期検査を高速化することができるた
め、定期検査期間の短縮化が図れる。また、燃料交換作
業を遠隔監視および制御することができるため、省力化
および被曝低減を図ることができる。
【0371】請求項21によれば、オペレーションフロ
アーが一体に構成され天井クレーンも共用となっている
2つの原子炉建屋と、オペレーションフロアーが一体に
構成され天井クレーンも共用となっている2つのタービ
ン建屋の両方の横の一方に予備品建屋を設置するととも
に、他方にメンテナンス建屋を設置し、原子炉建屋およ
びタービン建屋の機器を搬送する搬送通路がメンテナン
ス建屋と予備品建屋にそれぞれ接続され、メンテナンス
建屋に遠隔制御室およびリフレッシュ室を設け、原子炉
建屋およびタービン建屋の機器をメンテナンス建屋に搬
送して分解,点検,補修を行うことにより、請求項20
と同様の効果が得られる。
【0372】請求項22によれば、請求項20または2
1記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、
メンテナンス建屋および予備品建屋の床面とタービン建
屋のオペレーションフロアーの床面とが同一高さに設け
られ、2つのタービン建屋の共通の搬出口とメンテナン
ス建屋への搬送通路とを接続したことにより、請求項2
0と同様の効果が得られる。
【0373】請求項23によれば、請求項20または2
1記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、
タービン建屋の天井クレーンが走行する軌道をメンテナ
ンス建屋および予備品建屋まで延長し、天井クレーンを
メンテナンス建屋および予備品建屋の一部として構成し
たことにより、請求項20と同様の効果が得られる。
【0374】請求項24によれば、請求項20または2
1記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、
原子炉建屋の天井クレーンが走行する軌道をメンテナン
ス建屋まで延長し、このメンテナンス建屋に機器の吊り
下ろし,吊り上げを直接行うことにより、請求項20と
同様の効果が得られる。
【0375】請求項25によれば、請求項20または2
1記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、
メンテナンス建屋および予備品建屋の床面が、原子炉圧
力容器のペデスタルの床面と同じ高さであって、2つの
タービン建屋および2つの原子炉建屋のオペレーション
フロアーの共通の昇降式搬出口を、メンテナンス建屋の
床面高さと同一高さに設けた搬送通路と接続したことに
より、請求項20と同様の効果が得られる。
【0376】請求項26によれば、請求項第25記載の
原子力プラントの定期点検作業装置において、タービン
建屋の天井クレーンが走行する軌道をメンテナンス建屋
まで延長し、このメンテナンス建屋にタービン建屋の機
器の吊り下ろし,吊り上げを直接行うことにより、請求
項20と同様の効果が得られる。
【0377】請求項27によれば、請求項第20または
21記載の原子力プラントの定期点検作業装置におい
て、メンテナンス建屋の床面が、タービン建屋および原
子炉建屋のベースの上面と同じ高さであることにより、
請求項20と同様の効果が得られる。
【0378】請求項28によれば、請求項第20ないし
27のいずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業
装置において、2つのタービン建屋は、高圧タービン同
士を隣接して設置したことにより、請求項20と同様の
効果が得られる。
【0379】請求項29によれば、請求項第20ないし
28のいずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業
装置において、2つのタービン建屋のオペレーションフ
ロアーの共通の搬出口あるいは昇降式搬出口の周辺に可
動式遮蔽壁を設けたことにより、請求項20と同様の効
果が得られる。
【0380】請求項30によれば、請求項第29記載の
原子力プラントの定期点検作業装置において、2つのタ
ービン建屋のオペレーションフロアーの共通の搬出口あ
るいは昇降式搬出口の周辺に設けた可動式遮蔽壁は、空
気浮上台車を装備したことにより、請求項20の効果に
加え、可動式遮蔽壁を容易に移動させることができる。
【0381】請求項31によれば、請求項20記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、メンテナン
ス建屋を挟んでオペレーションフロアーが一体に構成さ
れ天井クレーンも共用となっている2組の原子炉建屋
と、オペレーションフロアーが一体に構成され天井クレ
ーンも共用となっている2組のタービン建屋とを設置
し、原子炉建屋の機器を搬送する2組の搬送通路と、タ
ービン建屋の機器を搬送する2組の搬送通路とが、メン
テナンス建屋に接続されたことにより、請求項20の効
果に加え、メンテナンス建屋に設置される定期検査用自
動機を4プラントの機器の定期点検に用いるため、稼働
率を向上させることができ、また導入可能な自動機が増
えるため、省力化,被曝低減をより促進することがで
き、結果として定期点検作業の高速化が達成でき、定期
点検期間を短縮することができる。
【0382】請求項32によれば、請求項31記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、タービン建
屋のオペレーションフロアとメンテナンス建屋の床面と
が同一高さに設けられ、タービン建屋のオペレーション
フロアの天井クレーンをメンテナンス建屋の天井クレー
ンと共用としたことにより、請求項31と同様の効果が
得られる。
【0383】請求項33によれば、請求項20または2
1記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、
メンテナンス建屋に、竜巻式排気装置で局所養生して大
型の重量物の定期検査対象機器の検査作業を行う専用の
分解,点検,補修装置を設置するとともに、小型で多品
種の定期検査対象機器は、排気装置を設けた大型フード
内の自動搬送設備および分解,点検,補修装置を用いて
検査作業を行うことにより、作業者の被曝低減が図れ、
養生作業や除染作業量を低減することができる。
【0384】請求項34によれば、請求項33記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、メンテナン
ス建屋における重量物搬送手段には、空気浮上システム
を用いたことにより、小さな駆動力で平面内を自由に移
動でき、定期検査対象機器の補修作業の前後の準備作業
および後片付けの作業時間を短縮することができ、ひい
ては定期検査期間を短縮することができる。
【0385】請求項35によれば、請求項33記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、小型で多品
種の定期検査対象機器の検査作業を行う分解,点検,補
修装置は、メンテナンス建屋の天井面から吊り下げら
れ、力バランス機能を有することにより、省力化および
作業スピードを向上させることができ、定期検査期間を
短縮することができる。
【0386】請求項36によれば、請求項33記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、メンテナン
ス建屋における除染作業,補修作業,検査作業を行う高
出力可視光パルスレーザ光を応用した機器を設けたこと
により、レーザ光の照射時間,エネルギー密度,波長を
変えるだけで検査から予防保全までの各種作業を行うこ
とができ、作業期間を短縮することができるとともに、
作業環境を改善することができる。
【0387】請求項37によれば、オペレーションフロ
アーが一体に構成された2つの原子炉建屋の横にメンテ
ナンス建屋を設置し、2つの原子炉建屋の原子力圧力容
器の下方に設けられたペデスタルへの分解,点検,補修
を行う機器の搬出入口が、互いに対向して設置されると
ともに、機器を取扱い台車に搭載して通過可能な大きさ
とし、この取扱い台車を走行させてメンテナンス建屋へ
機器を搬送する搬送通路を共通としてオペレーションフ
ロアーに設けたことにより、取扱い台車を機器を取扱う
場所に移送するだけで分解,点検,補修作業が行えるの
で、その作業時間を短縮することができる。
【0388】請求項38によれば、請求項37記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、分解,点
検,補修を行う機器が制御棒駆動機構またはインターナ
ルポンプ駆動装置であって、搬出入口をこれらの機器を
立てた状態で通過可能な大きさとしたことにより、請求
項37と同様の効果が得られる。
【0389】請求項39によれば、請求項37記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、ペデスタル
に取扱い台車が搭載される回転台車を設置し、この回転
台車が取扱い台車に設けた機器の取扱い装置を駆動する
駆動装置を備え、取扱い装置を作業対象機器の真下に移
動して交換作業を行うことにより、請求項37と比較し
て作業対象機器の取扱い作業を一段と迅速に行うことが
できる。
【0390】請求項40によれば、請求項37記載の原
子力プラントの定期点検作業装置において、取扱い装置
には、テレビカメラおよび照明装置が取り付けられたこ
とにより、作業対象機器の取扱い作業を正確に行うこと
ができる。
【0391】請求項41によれば、請求項37ないし3
9のいずれかに記載の原子力プラントの定期点検作業装
置において、取扱い台車に転倒防止機構を組み込んだこ
とにより、請求項37と同様の効果が得られる。
【0392】請求項42によれば、請求項37または3
8記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、
ペデスタルの壁面に制御棒駆動機構およびインターナル
ポンプの保管装置を設置したことにより、メンテナンス
建屋とペデスタルとの間の移送を他の定期点検作業と並
行して行えるため、定期点検期間全体を短縮することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装
置の第1実施形態の第1実施例を示す概略平面図。
【図2】図1の原子炉建屋を示す拡大平面図。
【図3】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装
置の第1実施形態の第2実施例を示す概略平面図。
【図4】図3の原子炉建屋を示す拡大平面図。
【図5】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装
置の第1実施形態の第3実施例における原子炉建屋を示
す拡大平面図。
【図6】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装
置の第1実施形態の第4実施例における原子炉建屋を示
す拡大平面図。
【図7】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装
置の第1実施形態の第5実施例を示す概略平面図。
【図8】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装
置の第1実施形態の第6実施例における原子炉建屋を示
す拡大平面図。
【図9】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業装
置の第1実施形態の第7実施例における原子炉建屋を示
す拡大平面図。
【図10】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第1実施形態の第8実施例における原子炉建屋を
示す拡大平面図。
【図11】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第1実施形態の第9実施例における原子炉建屋を
示す拡大平面図。
【図12】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第1実施形態の第10実施例における原子炉建屋
を示す拡大平面図。
【図13】モノレール上を横行する跨座式の横行台車に
多段伸縮マストが搭載された燃料交換装置を示す構成
図。
【図14】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第1実施形態の第11実施例における原子炉建屋
を示す拡大平面図。
【図15】図14の拡大平面図。
【図16】図14の要部を示す拡大構成図。
【図17】図16におけるA−A線矢視断面図。
【図18】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第2実施形態の第1実施例を示す概略平面図。
【図19】図18における原子炉建屋を示す拡大平面
図。
【図20】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第2実施形態の第2実施例における原子炉建屋を
示す拡大平面図。
【図21】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第2実施形態の第3実施例を示す概略平面図。
【図22】図21において原子炉建屋を示す拡大平面
図。
【図23】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第2実施形態の第4実施例を示す概略平面図。
【図24】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第2実施形態の第5実施例を示す概略平面図。
【図25】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第1実施例を示す概略平面図。
【図26】図25のB−B線矢視断面図。
【図27】図25のC−C線矢視断面図。
【図28】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第2実施例を示す概略平面図。
【図29】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第3実施例を示す概略平面図。
【図30】図29のD−D線矢視断面図。
【図31】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第4実施例を示す概略平面図。
【図32】図31のE−E線矢視断面図。
【図33】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第5実施例を示す概略平面図。
【図34】図33のF−F線矢視断面図。
【図35】図33のG−G線矢視断面図。
【図36】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第6実施例を示す概略平面図。
【図37】図36のH−H線矢視断面図。
【図38】図36のI−I線矢視断面図。
【図39】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第7実施例を示す概略平面図。
【図40】図39のJ−J線矢視断面図。
【図41】図39のK−K線矢視断面図。
【図42】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第8実施例を示す概略平面図。
【図43】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第3実施形態の第9実施例を示す概略平面図。
【図44】図43のL−L線矢視断面図。
【図45】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第4実施形態の第1実施例を示す縦断面図。
【図46】図45のM−M線矢視断面図。
【図47】図46のN−N線矢視断面図。
【図48】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第4実施形態の第2実施例を示す縦断面図。
【図49】図48のO−O線矢視断面図。
【図50】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第5実施形態の第1実施例における大型フードを
示す概略平面図。
【図51】第5実施形態の第1実施例における大型重量
物の定期検査対象機器を分解,点検,補修を行う状態を
示す概略図。
【図52】第5実施形態の第1実施例で用いられる搬送
台車を示す斜視図。
【図53】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第5実施形態の第1実施例における第1変形例の
大型フードを示す概略平面図。
【図54】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第5実施形態の第1実施例における第2変形例の
大型フードを示す概略平面図。
【図55】本発明に係る原子力プラントの定期点検作業
装置の第5実施形態の第1実施例における第3変形例の
大型フードを示す概略平面図。
【符号の説明】
1 原子炉建屋 2 原子炉建屋 3 オペレーションフロア 4 原子炉ウエル 5 燃料貯蔵プール 6 タービン建屋 7 タービン建屋 8 メンテナンス建屋 9 カナル 10 炉内構造物貯蔵プール 11 ゲート 12 軌道 13 燃料交換装置 14 走行台車 15 軌道 16 多段伸縮マスト 17 横行台車 18 原子炉圧力容器 19 炉心 20 軌道 21 天井クレーン 22 エレベータ装置 23 隔壁 24 搬送通路 25 リフレッシュ室 26 遠隔制御室 27 軌道 28 天井クレーン 29 配管系 30 仕切弁 31 送水ポンプ 32 桝 33 分岐管 34 吹出し装置 35 吸込み装置 36 吹出し管 37 吸込み管 38 浄化装置 39 水温制御装置 40 循環装置 41 仕切弁 42 モノレール 43 横行台車 44 燃料交換装置 45 走行台車 46 燃料掴み具 47 エアスカート(浮上手段) 48 エアスカート(浮上手段) 49 台車構造部 50 横行部 51 マスト伸縮用駆動装置 52 タワー 53 定滑車 54 ワイヤー 55 スライド機構 56 駆動機構 57 外側ガイドレール 58 内側ガイドレール 59 大スパン走行台車 60 小スパン走行台車 61 構造体 62 構造体 63 空気圧縮機 64 ワイヤ駆動装置 65 滑車 66 ワイヤー 67 大スパンモノレール 68 小スパンモノレール 69 構造体 70 構造体 71 空気圧縮機 72 ワイヤ駆動装置 73 滑車 74 ワイヤー 75 接続部 76 浮上式運搬台車 77 退避コーナ 78 連絡通路 79 連絡通路 80 オペレーションフロア 81 天井クレーン 82 タービン 83 床面 84 搬出口 85 可動式遮蔽壁 86 昇降式搬送口 87 軌道 88 搬送通路 90 予備品建屋 91 天井クレーン 92 可動式遮蔽壁 93 可動式遮蔽壁 94 可動式遮蔽壁 95 ペデスタル 96 床面 97 可動式遮蔽壁 98 昇降式搬送口 99 可動式遮蔽壁 100 昇降式搬送口 101 ベース 105 搬出入口 106 制御棒駆動機構 107 搬送通路 108 取扱い台車 109 回転台車 110 カイド部 111 床面 112 上部構造体 113 軌道 114 駆動装置 115 マスト 116 転倒防止金具 117 取扱い装置 118 インターナルポンプ駆動装置 120 取扱い台車 122 大型フード 123 養生取り外し室 124 分解・除染室 125 組立室 126 検査室 127 梱包室 128 廃棄物処理室 129 加工室 130 計測器保管室 131 機器搬入部 132 機器搬出部 133 廃棄物搬出部 134 補修機材搬出入部 135 テーブル 136 ロボット用支柱 137 ベルトコンベア 138 ベルトコンベア 139 ベルトコンベア 140 ベルトコンベア 141 フード前面 145 タービンロータ 146 回転台 147 竜巻式局所排気装置 148 レーザ補修ロボット 149 光ファイバ 150 レーザ発振機 151 大型スクリーン 152 操作卓 153 制御盤 155 搬送台車 156 エアスカート 157 監視塔 160 搬送台車 162 ローラコンベア 163 ローラコンベア 164 ローラコンベア 165 ローラコンベア 166 ローラコンベア 167 ローラコンベア 168 モノレール 169 旋回式モノレール 170 自動搬送台車 171 自動搬送台車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 京田 茂 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 塙 実 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ツインタイプの原子力プラントにおける
    原子炉建屋のオペレーションフロアーを一体に構成し、
    炉心を含む2つの原子炉ウエルの中間に燃料貯蔵プール
    を設置し、前記2つの原子炉ウエルの外側にそれぞれ炉
    内構造物貯蔵プールを設置し、これらの両側の前記オペ
    レーションフロア上に軌道を敷設し、この軌道上に燃料
    交換装置を走行させて前記炉心内の燃料を取扱うことを
    特徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  2. 【請求項2】 ツインタイプの原子力プラントにおける
    原子炉建屋のオペレーションフロアーを一体に構成し、
    炉心を含む2つの原子炉ウエルの中間に炉内構造物貯蔵
    プールを設置し、前記2つの原子炉ウエルの外側にそれ
    ぞれ燃料貯蔵プールを設置し、これらの両側の前記オペ
    レーションフロア上に軌道を敷設し、この軌道上に燃料
    交換装置を走行させて前記炉心内の燃料を取扱うことを
    特徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の原子力プラントの定期点
    検作業装置において、2つの原子炉ウエルの外側に設置
    した炉内構造物貯蔵プール間を配管系で接続し、この配
    管系に仕切弁および送水ポンプを介装したことを特徴と
    する原子力プラントの定期点検作業装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の原子力プラントの定期点
    検作業装置において、送水ポンプは、大容量,低吐出圧
    で流れの向きが可変である構造であることを特徴とする
    原子力プラントの定期点検作業装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の原子力プラントの定期点
    検作業装置において、配管系は、炉内構造物貯蔵プール
    の水位以下に敷設したことを特徴とする原子力プラント
    の定期点検作業装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の原子力プラントの定期点
    検作業装置において、配管系は、2つの原子炉ウエルに
    も分岐して敷設したことを特徴とする原子力プラントの
    定期点検作業装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の原子力プラント
    の定期点検作業装置において、2つの原子炉ウエルの中
    間に設置した燃料貯蔵プールまたは炉内構造物貯蔵プー
    ルの両側のオペレーションフロアーに壁面を設け、これ
    ら壁面の一方に、床面から天井まで水平方向より層流状
    態の空気を吹き出す吹出し装置を設置し、相対する他方
    の壁面に前記吹出し装置からの空気を吸い込む吸込み装
    置を設置し、前記層流状態の空気の温度を上方にいくに
    従って高くなるように制御したことを特徴とする原子力
    プラントの定期点検作業装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の原子力プラント
    の定期点検作業装置において、燃料貯蔵プール,炉内構
    造物貯蔵プールおよび原子炉ウエルの両側にオペレーシ
    ョンフロアーの床面高さの壁面を設け、これら壁面の一
    方に低温の空気流を吹き出す吹出し装置を設置し、相対
    する他方の壁面に前記吹出し装置からの低温空気を吸い
    込む吸込み装置を設置したことを特徴とする原子力プラ
    ントの定期点検作業装置。
  9. 【請求項9】 請求項1または2記載の原子力プラント
    の定期点検作業装置において、原子炉ウエル,燃料貯蔵
    プール,炉内構造物貯蔵プールの一方の壁の水面付近
    に、炉心の出口温度より高い温度の水を水平方向に吹き
    出す吹出し装置を設け、その相対する他方の壁の水面付
    近に前記吹出し装置からの水を水平方向に吸い込む吸込
    み装置を設け、この吸込み装置と前記吹出し装置との間
    を配管系で接続し、この配管系に、前記水の温度を制御
    する水温制御装置と、前記水を浄化する浄化装置と、前
    記水を循環する循環装置とを介装したことを特徴とする
    原子力プラントの定期点検作業装置。
  10. 【請求項10】 請求項3記載の原子力プラントの定期
    点検作業装置において、配管系は、オペレーションフロ
    アーの床面より上で、燃料交換装置が跨いで走行可能な
    高さで、前記燃料交換装置が走行する軌道の内側に敷設
    したことを特徴とする原子力プラントの定期点検作業装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項3記載の原子力プラントの定期
    点検作業装置において、配管系は、原子炉ウエル,燃料
    貯蔵プール,炉内構造物貯蔵プールを連通して敷設した
    ことを特徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、配管系は、2つの原子炉ウエ
    ルにも分岐して敷設したことを特徴とする原子力プラン
    トの定期点検作業装置。
  13. 【請求項13】 請求項1または2記載の原子力プラン
    トの定期点検作業装置において、燃料交換装置は、オペ
    レーションフロア上に敷設された軌道を走行する走行台
    車を有し、この走行台車をモノレールを搭載したトーラ
    ス構造とし、このモノレールに横行台車が力バランスを
    とった状態で跨座式に搭載されて横行することを特徴と
    する原子力プラントの定期点検作業装置。
  14. 【請求項14】 請求項1,2または13記載の原子力
    プラントの定期点検作業装置において、オペレーション
    フロア上に軌道を2本設け、それらの軌道上にスパンの
    異なる燃料交換装置を2台走行させて燃料を取扱うこと
    を特徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  15. 【請求項15】 ツインタイプの原子力プラントにおけ
    る2つの原子炉建屋のオペレーションフロアーを接続部
    を介して接続し、各オペレーションフロアーに敷設され
    た軌道上を走行して2つの炉心内の燃料を取扱う燃料交
    換装置を設け、この燃料交換装置に空気浮上台車を取り
    付け、この燃料交換装置が前記接続部を通って燃料交換
    を行う側のオペレーションフロアに移送されて燃料の取
    扱いの準備を行うことを特徴とする原子力プラントの定
    期点検作業装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、燃料交換装置は、オペレーシ
    ョンフロア上に敷設された軌道を走行する走行台車を有
    し、この走行台車をモノレールを搭載したトーラス構造
    とし、このモノレールに横行台車が力バランスをとった
    状態で跨座式に搭載されて横行することを特徴とする原
    子力プラントの定期点検作業装置。
  17. 【請求項17】 請求項15または16記載の原子力プ
    ラントの定期点検作業装置において、各オペレーション
    フロア上にそれぞれ軌道を2本敷設し、それらの軌道上
    にスパンの異なる燃料交換装置を2台走行させ、別の燃
    料交換を行う側のオペレーションフロアーに移送する時
    に天井クレーンを用いて横行台車の走行台車への跨座の
    向きを変えて取り付けることを特徴とする原子力プラン
    トの定期点検作業装置。
  18. 【請求項18】 請求項15ないし17のいずれかに記
    載の原子力プラントの定期点検作業装置において、オペ
    レーションフロアーの接続部に走行台車の退避コーナを
    設けたことを特徴とする原子力プラントの定期点検作業
    装置。
  19. 【請求項19】 請求項15ないし17のいずれかに記
    載の原子力プラントの定期点検作業装置において、オペ
    レーションフロアーの接続部に2つの連絡通路を設け、
    この連絡通路を通って2台の燃料交換装置を移送させる
    ことを特徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  20. 【請求項20】 オペレーションフロアーが一体に構成
    され天井クレーンも共用となっている2つの原子炉建屋
    と、オペレーションフロアーが一体に構成され天井クレ
    ーンも共用となっている2つのタービン建屋の両方の横
    にメンテナンス建屋を設置し、このメンテナンス建屋に
    前記原子炉建屋の機器を搬送する搬送通路と、前記ター
    ビン建屋の機器を搬送する搬送通路とがそれぞれ接続さ
    れ、前記メンテナンス建屋に遠隔制御室およびリフレッ
    シュ室を設け、前記原子炉建屋および前記タービン建屋
    の機器を前記メンテナンス建屋に搬送して分解,点検,
    補修を行うことを特徴とする原子力プラントの定期点検
    作業装置。
  21. 【請求項21】 オペレーションフロアーが一体に構成
    され天井クレーンも共用となっている2つの原子炉建屋
    と、オペレーションフロアーが一体に構成され天井クレ
    ーンも共用となっている2つのタービン建屋の両方の横
    の一方に予備品建屋を設置するとともに、他方にメンテ
    ナンス建屋を設置し、前記原子炉建屋および前記タービ
    ン建屋の機器を搬送する搬送通路が前記メンテナンス建
    屋と前記予備品建屋にそれぞれ接続され、前記メンテナ
    ンス建屋に遠隔制御室およびリフレッシュ室を設け、前
    記原子炉建屋および前記タービン建屋の機器を前記メン
    テナンス建屋に搬送して分解,点検,補修を行うことを
    特徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  22. 【請求項22】 請求項20または21記載の原子力プ
    ラントの定期点検作業装置において、メンテナンス建屋
    および予備品建屋の床面とタービン建屋のオペレーショ
    ンフロアーの床面とが同一高さに設けられ、2つのター
    ビン建屋の共通の搬出口と前記メンテナンス建屋への搬
    送通路とを接続したことを特徴とする原子力プラントの
    定期点検作業装置。
  23. 【請求項23】 請求項20または21記載の原子力プ
    ラントの定期点検作業装置において、タービン建屋の天
    井クレーンが走行する軌道をメンテナンス建屋および予
    備品建屋まで延長し、前記天井クレーンを前記メンテナ
    ンス建屋および前記予備品建屋の一部として構成したこ
    とを特徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  24. 【請求項24】 請求項20または21記載の原子力プ
    ラントの定期点検作業装置において、原子炉建屋の天井
    クレーンが走行する軌道をメンテナンス建屋まで延長
    し、このメンテナンス建屋に機器の吊り下ろし,吊り上
    げを直接行うことを特徴とする原子力プラントの定期点
    検作業装置。
  25. 【請求項25】 請求項20または21記載の原子力プ
    ラントの定期点検作業装置において、メンテナンス建屋
    および予備品建屋の床面が、原子炉圧力容器のペデスタ
    ルの床面と同じ高さであって、2つのタービン建屋およ
    び2つの原子炉建屋のオペレーションフロアーの共通の
    昇降式搬出口を、前記メンテナンス建屋の床面高さと同
    一高さに設けた搬送通路と接続したことを特徴とする原
    子力プラントの定期点検作業装置。
  26. 【請求項26】 請求項第25記載の原子力プラントの
    定期点検作業装置において、タービン建屋の天井クレー
    ンが走行する軌道をメンテナンス建屋まで延長し、この
    メンテナンス建屋に前記タービン建屋の機器の吊り下ろ
    し,吊り上げを直接行うことを特徴とする原子力プラン
    トの定期点検作業装置。
  27. 【請求項27】 請求項第20または21記載の原子力
    プラントの定期点検作業装置において、メンテナンス建
    屋の床面が、タービン建屋および原子炉建屋のベースの
    上面と同じ高さであることを特徴とする原子力プラント
    の定期点検作業装置。
  28. 【請求項28】 請求項第20ないし27のいずれかに
    記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、2
    つのタービン建屋は、高圧タービン同士を隣接して設置
    したことを特徴とする原子力プラントの定期点検作業装
    置。
  29. 【請求項29】 請求項第20ないし28のいずれかに
    記載の原子力プラントの定期点検作業装置において、2
    つのタービン建屋のオペレーションフロアーの共通の搬
    出口あるいは昇降式搬出口の周辺に可動式遮蔽壁を設け
    たことを特徴とする原子力プラントの定期点検作業装
    置。
  30. 【請求項30】 請求項第29記載の原子力プラントの
    定期点検作業装置において、2つのタービン建屋のオペ
    レーションフロアーの共通の搬出口あるいは昇降式搬出
    口の周辺に設けた可動式遮蔽壁は、空気浮上台車を装備
    したことを特徴とする原子力プラントの定期点検作業装
    置。
  31. 【請求項31】 請求項20記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、メンテナンス建屋を挟んでオ
    ペレーションフロアーが一体に構成され天井クレーンも
    共用となっている2組の原子炉建屋と、オペレーション
    フロアーが一体に構成され天井クレーンも共用となって
    いる2組のタービン建屋とを設置し、前記原子炉建屋の
    機器を搬送する2組の搬送通路と、前記タービン建屋の
    機器を搬送する2組の搬送通路とが、前記メンテナンス
    建屋に接続されたことを特徴とする原子力プラントの定
    期点検作業装置。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、タービン建屋のオペレーショ
    ンフロアとメンテナンス建屋の床面とが同一高さに設け
    られ、前記タービン建屋のオペレーションフロアの天井
    クレーンを前記メンテナンス建屋の天井クレーンと共用
    としたことを特徴とする原子力プラントの定期点検作業
    装置。
  33. 【請求項33】 請求項20または21記載の原子力プ
    ラントの定期点検作業装置において、メンテナンス建屋
    に、竜巻式排気装置で局所養生して大型の重量物の定期
    検査対象機器の検査作業を行う専用の分解,点検,補修
    装置を設置するとともに、小型で多品種の定期検査対象
    機器は、排気装置を設けた大型フード内の自動搬送設備
    および分解,点検,補修装置を用いて検査作業を行うこ
    とを特徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  34. 【請求項34】 請求項33記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、メンテナンス建屋における重
    量物搬送手段には、空気浮上システムを用いたことを特
    徴とする原子力プラントの定期点検作業装置。
  35. 【請求項35】 請求項33記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、小型で多品種の定期検査対象
    機器の検査作業を行う分解,点検,補修装置は、メンテ
    ナンス建屋の天井面から吊り下げられ、力バランス機能
    を有することを特徴とする原子力プラントの定期点検作
    業装置。
  36. 【請求項36】 請求項33記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、メンテナンス建屋における除
    染作業,補修作業,検査作業を行う高出力可視光パルス
    レーザ光を応用した機器を設けたことを特徴とする原子
    力プラントの定期点検作業装置。
  37. 【請求項37】 オペレーションフロアーが一体に構成
    された2つの原子炉建屋の横にメンテナンス建屋を設置
    し、前記2つの原子炉建屋の原子力圧力容器の下方に設
    けられたペデスタルへの分解,点検,補修を行う機器の
    搬出入口が、互いに対向して設置されるとともに、前記
    機器を取扱い台車に搭載して通過可能な大きさとし、こ
    の取扱い台車を走行させて前記メンテナンス建屋へ前記
    機器を搬送する搬送通路を共通として前記オペレーショ
    ンフロアーに設けたことを特徴とする原子力プラントの
    定期点検作業装置。
  38. 【請求項38】 請求項37記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、分解,点検,補修を行う機器
    が制御棒駆動機構またはインターナルポンプ駆動装置で
    あって、搬出入口をこれらの機器を立てた状態で通過可
    能な大きさとしたことを特徴とする原子力プラントの定
    期点検作業装置。
  39. 【請求項39】 請求項37記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、ペデスタルに取扱い台車が搭
    載される回転台車を設置し、この回転台車が前記取扱い
    台車に設けた機器の取扱い装置を駆動する駆動装置を備
    え、前記取扱い装置を作業対象機器の真下に移動して作
    業を行うことを特徴とする原子力プラントの定期点検作
    業装置。
  40. 【請求項40】 請求項37記載の原子力プラントの定
    期点検作業装置において、取扱い装置には、テレビカメ
    ラおよび照明装置が取り付けられたことを特徴とする原
    子力プラントの定期点検作業装置。
  41. 【請求項41】 請求項37ないし39のいずれかに記
    載の原子力プラントの定期点検作業装置において、取扱
    い台車に転倒防止機構を組み込んだことを特徴とする原
    子力プラントの定期点検作業装置。
  42. 【請求項42】 請求項37または38記載の原子力プ
    ラントの定期点検作業装置において、ペデスタルの壁面
    に制御棒駆動機構およびインターナルポンプの保管装置
    を設置したことを特徴とする原子力プラントの定期点検
    作業装置。
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