JP3893952B2 - 放射性物質収納容器搬送設備,放射性物質収納容器の搬送方法及び放射性物質収納容器の貯蔵方法 - Google Patents

放射性物質収納容器搬送設備,放射性物質収納容器の搬送方法及び放射性物質収納容器の貯蔵方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性物質収納容器搬送設備,放射性物質収納容器の搬送方法及び放射性物質収納容器の貯蔵方法に係り、主として原子力発電所から発生する使用済燃料を貯蔵する貯蔵施設に適用するのに好適な放射性物質収納容器搬送設備,放射性物質収納容器の搬送方法及び放射性物質収納容器の貯蔵方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電施設の炉心で一定期間使用された燃料は、炉心より取出されて使用済燃料プール等に一時保管される。この所定の冷却期間が終了した燃料は最終的に再処理工場に搬出され、再処理されウランとプルトニウムを再資源として取り出し、再利用することになっている。
【0003】
現在、原子力発電所で発生する使用済燃料は発電需要と共に増大しているために、再処理工場が稼動しても国内で発生する使用済燃料は再処理工場での処理容量を上回ることとなり、再処理されるまでの期間に適切に管理・貯蔵される必要がある。必要な貯蔵容量は、2010年で6000tU規模,2020年で15000tU規模である。
【0004】
原子力発電所の敷地内若しくは敷地外にて管理・貯蔵する方法として、乾式キャスク貯蔵,ボールト貯蔵,サイロ貯蔵,コンクリートキャスク貯蔵等の乾式貯蔵方式及び水プールの湿式貯蔵方式の各方式があるが、コスト的にもまた長期に亘る安定貯蔵を考えた場合においても乾式貯蔵が注目されている。乾式貯蔵方式の内、現在国内で実用化されているキャスク貯蔵方式は、放射性物質収納容器である乾式キャスクの中に使用済燃料を収納し貯蔵する方法である。
【0005】
この使用済燃料を収納した乾式キャスクを管理・貯蔵するための施設は、乾式キャスクの冷却性能維持,乾式キャスクからの直接線及びスカイシャインの遮へい性能維持、これらの性能を維持するために十分な構造強度が必要とされる。
【0006】
そこで、従来のキャスク貯蔵施設では、キャスク及びキャスク搬送用の天井クレーンを収納する建屋の下部側壁に冷却空気の給気口及び上部側壁に排気口を設ける構造とし、冷却空気流路を構成している(特開平9−26497号公報)。また、ブリッジ型の搬送クレーンをキャスクを収納する建屋の上部に設置し、内部に貯蔵するキャスクの発熱を冷却するための給気口を建屋側部,排気口を建屋側部に、あるいは中央に設ける構造とし、冷却空気流路を構成している(特開2000−180586号公報,特開平9−113679号公報)。他の放射性物質収納容器を貯蔵するための施設は、放射性物質収納容器を貯蔵する施設の建屋床から空気を吹き出し、エアパレット搬送装置と同様の原理にて搬送する設備を用いて、貯蔵施設の付帯設備コストの低減を図る例が特開2001−289996号公報に示されている。また、放射性物質収納容器を貯蔵するための施設は、施設を有効的に利用するために、1つの施設に多数の収納容器を設置する。このため、施設規模は大きくなるため、収納容器を所定の位置に搬送するための所要時間が長時間化する。この搬送に伴う作業者の被曝低減が必要とされる。従来の放射性物質収納容器貯蔵施設の例としては、特開平8−34599号公報に記載された搬送システムがある。特開平8−34599号公報に示された放射性廃棄物搬送システムでは、放射性廃棄物を収納した容器を積載し定められたルートを自走する無人フォークリフトとITVカメラのモニタテレビを見ながら運転員に遠隔操作するシステムである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の放射性物質収納容器貯蔵施設では、放射性物質収納容器を搬送する手段である搬送設備の操作がその搬送設備に付帯しているため、搬送中においても搬送する放射性物質収納容器の近傍にいる操作員が搬送設備の操作をする必要がある。そうすると、搬送中の放射性物質収納容器、あるいは多数の放射性物質収納容器が設置してある場合は特に、放射性物質収納容器から放出される放射線に対して、作業員の被ばく低減を図る設備をさらに追加する必要があるとともに、作業員の作業環境の健全性、あるいは作業時間の管理などの、搬送設備に係わるコスト以上のコスト増加要因があり、放射性物質収納容器の搬送に係わる費用の増大を招くことになる。
【0008】
しかしながら、キャスク搬送用のクレーンを建屋内に設置した場合には、搬送用のクレーンを収納するために建屋が大型化し、建屋側壁にて天井クレーン及び吊り上げたキャスクの荷重を支持する必要があり、また耐震上の考慮により構造が複雑になるために、建設コストの低減が困難であった。
【0009】
また、ブリッジ型の搬送クレーンをキャスクを収納する建屋の上部に設置した場合には、建屋は小型化でき、構造も簡素化が可能であるが、キャスクを建屋内に搬入する際には、建屋上部に設けた遮へい蓋を開けて、上部から挿入することとなり、雨や雪などの貯蔵部分への浸入を招き、貯蔵するキャスクへの影響が大きくその対策を講ずる必要がある。また、ブリッジ型の搬送クレーン及び吊り上げたキャスクを建屋天井部あるいは建屋側壁にて支持する必要があり、また耐震上の考慮により構造が複雑になるために、建設コストの低減が困難であった。
【0010】
天井クレーン,ブリッジ型クレーンにてキャスクを搬送するいずれの場合でも、キャスクを輸送してきたトレーラからの積み卸しに必要な高さにより、クレーンレールの高さが制限されてしまうために、建屋の高さを低く抑えることは困難である。
【0011】
貯蔵施設床面に空気を吹き出すパレットを設置し、その吹き出した空気によって放射性物質収納容器を浮上させて搬送させる場合には、貯蔵建屋低減は可能であるが、貯蔵施設床面に空気を吹き出すパレットを設置する必要があり、建屋建設コストの大幅な低減は困難である。また、空気の吹き出しの制御及び移送操作制御が非常に複雑である。
【0012】
また、放射性物質収納容器を搬送する手段である搬送設備の操作がその搬送設備に付帯している場合には、搬送中においても搬送する放射性物質収納容器の近傍にいる操作員が搬送設備の操作をする必要がある。そうすると、搬送中の放射性物質収納容器、あるいは多数の放射性物質収納容器が設置してある場合は特に、放射性物質収納容器から放出される放射線に対して、作業員の被ばく低減を図る設備をさらに追加する必要があるとともに、作業員の作業環境の健全性、あるいは作業時間の管理などの、搬送設備に係わるコスト以上のコスト増加要因があり、放射性物質収納容器の搬送に係わる費用の増大を招くことになる。
【0013】
本発明の目的は、放射性物質収納容器を搬送する搬送設備における自動化に関する設備を提供することにある。同時に、貯蔵建屋のコンパクト化を図ると同時に構造の簡素化を図る放射性物質収納容器の貯蔵施設が達成できる。
【0014】
【課題を解決するための手段】
貯蔵施設内の放射性物質収納容器貯蔵領域内で放射性物質収納容器を貯蔵位置まで搬送する放射性物質収納容器搬送設備であって、前記放射性物質収納容器を保持する放射性物質収納容器架台と、前記放射性物質収納容器を前記放射性物質収納容器架台の上面に保持した状態で前記放射性物質収納容器及び前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置まで搬送するエアパレット搬送装置とを備え、前記放射性物質収納容器架台に第1エアパレット挿入孔を兼ねる第1冷却空気流路が形成されている放射性物質収納容器搬送設備における放射性物質収納容器搬送方法であって、
前記エアパレット搬送装置により、前記放射性物質収納容器を保持した前記放射性物質収納容器架台を貯蔵施設の床面より持ち上げ、前記エアパレット搬送装置により、前記放射性物質収納容器を保持した前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置に搬送し、
前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置に搬送するに際しては、他の放射性物質収納容器架台に形成された第2エアパレット挿入孔を兼ねる第2冷却空気流路と前記第1冷却流路とが、前記貯蔵位置の床面を冷却するための冷却空気流路を構成するように、前記放射性物質収納容器架台を前記他の放射性物質収納容器架台と隣接させて前記貯蔵位置に配置する放射性物質収納容器搬送方法。
【0019】
エアパレット搬送装置の搬送の原理を以下に示す。エアパレット搬送装置では、浮上し重量物を揚重させるエアパレット部分と浮上したエアパレットを搬送する搬送部分から構成される。エアパレット部分では、その下部に設置された空気吹き出し口から空気を吹き出すことにより、床面との間に薄い空気層を形成し、重量物の移動の際の摩擦力を大幅に低減する。これにより、通常の搬送システムよりも少ない駆動力で重量物を搬送可能としている。
【0020】
本発明では、エアパレット搬送装置により、キャスク架台に固定されたキャスク毎搬送することにより、エアパレットをキャスクの下部に設置する時にジャッキ等で持ち上げて、エアパレットを挿入する様な作業を排除し、工程の簡素化と事故ポテンシャルの排除を図っている。
【0021】
貯蔵建屋内での乾式キャスクの搬送にエアパレット搬送装置を採用するために、以下についての考慮が必要である。
▲1▼貯蔵建屋床面は、平滑であること。
▲2▼エアパレットの安定性確保のために、自走式とし駆動輪による安定性確保。
▲3▼エアパレットのスカート部の多重化により、スカート一つの負担低減でエアパレットの寿命増加と同時に安定性の確保。
▲4▼保守補修時に修理が容易なように、各構成部分の機能分担と独立に交換可能な構造。
【0022】
キャスク架台を建屋床面と固縛する場合のエアパレット搬送装置によるハンドリングフローは以下の通りである。
▲1▼金属キャスクをキャスク架台に固縛する。
▲2▼エアパレットをキャスク架台の下部に挿入する。
▲3▼エアパレットに空気を送り込み、エアパレットを浮上させる。この場合、仮浮上させ安定性等に異常のないことを確認する。
▲4▼キャスク架台上に固縛されたキャスクを貯蔵位置まで搬送する。
▲5▼エアパレット搬送装置をあらかじめ予定しているキャスクの貯蔵位置で停止する。
▲6▼床面とキャスク架台の固定ボルトの位置合わせ及び固定ボルトの仮止めをする。
▲7▼エアパレットに送り込んでいる空気を停止し、エアパレットの空気を抜くことにより、エアパレットを降下させる。
▲8▼固定ボルトを締め付けて、キャスク架台と床面を固縛する。
▲9▼キャスクのモニターに必要なセンサー等を取り付けて貯蔵を開始する。
【0023】
搬出の場合は、上記ハンドリングフローの逆の手順を実施する。
【0024】
なお、キャスク架台を建屋床面と固縛しない場合は、上記ハンドリングフローの▲6▼及び▲8▼が省略される。固縛の操作が省略できる分、作業員の被ばく低減効果が期待できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明に関わる一実施例である放射性物質収納容器搬送設備を説明する。図1は本実施例が適用される一例の放射性物質貯蔵施設の平面図を、図2はその放射性物質貯蔵施設の縦断面図である。図1に示すように、本実施例では、放射性物質貯蔵施設は、放射性物質収納容器13の貯蔵建屋34、及び放射性物質収納容器の受入建屋35から構成されている。受入建屋35は、トレーラに積載された放射性物質収納容器をトレーラごと受け入れるトレーラエリア5,トレーラから受入建屋に設けた天井クレーン14を用いてトレーラから吊り降ろす放射性物質収納容器受入エリア9を兼ねた放射性物質収納容器検査エリア10及び受け入れた放射性物質収納容器を一時保管できる放射性物質収納容器仮置エリア8を備える。また、受入建屋35には同時に事務室2,入退域管理室3,電気品室4,建屋付帯設備を納める付帯設備室6,パレット補修エリア7及び管理制御室1等も配されている。
【0026】
貯蔵建屋34は、放射性物質収納容器搬送エリア12及び放射性物質収納容器貯蔵エリア11から構成される。図2に示すように放射性物質収納容器冷却用の給気口15及び排気口16を建屋上部に設ける構成となっている。受入建屋の放射性物質収納容器受入エリア及び仮置エリアは、貯蔵建屋の放射性物質収納容器搬送エリア及び放射性物質収納容器貯蔵エリアの床面の高さと同一に設定される。
【0027】
本実施例での放射性物質収納容器のハンドリングフローを図3に示す。受入建屋35に受け入れた放射性物質収納容器は、トレーラエリア5で天井クレーン14にてトレーラから吊り降ろされる。ここで、エアパレット搬送システムにて放射性物質収納容器架台ごと搬送する準備を整えてから、仮置エリア8へ搬送する。エアパレット搬送準備では、エアパレットを放射性物質収納容器架台下部に挿入し、エアパレットに空気を送り込んで浮上状態確認等の安全性確保に関わる確認が実施される。放射性物質収納容器仮置エリアまで搬送された放射性物質収納容器は、架台ごと放射性物質収納容器仮置エリアで一時的に仮置される。仮置されていた放射性物質収納容器は、放射性物質収納容器仮置エリアから、受入エリアにエアパレット搬送システムにて搬送される。受入エリアでは、緩衝体の取り外し及び貯蔵前検査が実施される。貯蔵前検査では、外観検査,線量率検査,温度測定検査,気密漏洩検査,表面汚染検査等が実施される。貯蔵前検査終了後に横置状態であった放射性物質収納容器は、天井クレーンにて縦置状態に起こされて、貯蔵用の架台である縦置架台に設置される。放射性物質収納容器を縦置架台に固定した後に、エアパレット搬送システムで搬送する準備を整えてから、縦置架台ごと貯蔵エリアまで搬送される。貯蔵エリアの所定の位置に達した放射性物質収納容器は、エアパレットから空気を抜いて、放射性物質収納容器架台からエアパレットを外して、貯蔵位置に設置する。
【0028】
放射性物質収納容器を固定した放射性物質収納容器架台を貯蔵施設内で搬送する設備であるエアパレット搬送システムでは、搬送設備の位置情報を取得する装置を放射性物質収納容器、または放射性物質収納容器架台、またはエアパレットに備えることにより、搬送操作を遠隔操作することができる。搬送設備搬送時の位置を取得する装置をカメラとした場合には、カメラからの画像情報によりエアパレット搬送システムの位置情報を取得することができる。さらに、図4に示すようにこのカメラを貯蔵施設内の監視カメラ17と共有することでかかるコストの低減を図ることができる。
【0029】
また、図5に示すように搬送設備の位置情報を取得する装置を電波発信局21として、エアパレット19上に設置した場合には、それらの遅れ時間や位相情報により、搬送設備の位置情報を取得することができる。位置情報は制御室等の離れた場所にある制御盤38に送られる。また、制御盤38からは搬送設備を制御する信号が搬送設備の制御装置37に送られることにより、エアパレットの移動速度・方向,停止,旋回,空気量が制御される。上記の発信局21は、超音波発信局、あるいはレーザー光発信局、あるいは赤外線発信局でも同様であり、その設置位置は、放射性物質収納容器13、または放射性物質収納容器架台18のいずれに設置しても同様の効果がある。
【0030】
上記のように、放射性物質収納容器を固定した放射性物質収納容器架台を貯蔵施設内で搬送する設備の搬送操作を遠隔操作することで、被ばく低減に関わる設備の追加をすることなく搬送作業に関わる作業員の被ばく量の低減を図ることができるとともに、作業員の作業環境の健全性及び作業時間の管理などの搬送設備に関わるコスト以外のコスト増加を抑制できる。
【0031】
以上のような放射性物質収納容器搬送設備を採用した放射性物質貯蔵施設の建屋構成により、貯蔵エリアの天井高さを従来の天井クレーンを用いた方式に比べて低減することができ、同時に放射性物質収納容器の搬送の荷重を床面のみで支持するために建屋構造の簡素化が可能であり、施設の建設コストの低減を達成しうる。また、貯蔵建屋が全体に低く抑えられるので外観上も威圧感のないものとなる。
【0032】
受入建屋及び貯蔵建屋の壁厚及び天井厚は、放射性物質収納容器からの放射線の外部への漏洩を十分に低減する程度に設定される。また、本実施例のように貯蔵エリアを地下部分に設置した場合には、放射性物質収納容器からの直接線を地中にて遮へいできるので、敷地境界での線量率を低減できる。さらに、貯蔵エリアに天井クレーンがない構成となっているので、放射性物質収納容器冷却のための冷却空気の給排気口が天井クレーンの可動範囲を避けて設置される必要はないために、冷却効率及び建屋構造の制限のみにより給排気口のレイアウトを設定できる。
【0033】
また、本実施例は放射性物質収納容器を縦置で貯蔵する場合である。放射性物質収納容器を横置で貯蔵する場合にも放射性物質収納容器を縦置で貯蔵する場合と同様の建屋構成及びハンドリングフローとなる。放射性物質収納容器横置貯蔵の場合には、放射性物質収納容器縦起こしの作業が省略できるためにハンドリング作業の簡素化が可能であり、貯蔵建屋の天井高さは大幅に削減できるが、貯蔵エリアの面積が拡大することとなり建屋建設コストが上昇する可能性がある。
【0034】
なお、放射性物質収納容器とは放射性廃棄物や使用済燃料集合体等の放射性物質を密封状態にして収納した金属製の容器である。
【0035】
(実施例2)
本発明に関わる別の実施例を示す。図6は本発明に係わる放射性物質貯蔵施設の平面図の一例を、また図7は断面図の一例を示す。図6に示すように本発明例では、放射性物質貯蔵施設に放射性物質収納容器の貯蔵建屋34、及び放射性物質収納容器の受入建屋35から構成されている。
【0036】
受入建屋35では、トレーラに積載された放射性物質収納容器をトレーラごと受け入れるトレーラエリア5,トレーラから受入建屋35に設けた天井クレーン14を用いてトレーラから吊り降ろす放射性物質収納容器受入エリア9を兼ねた放射性物質収納容器検査エリア10及び受け入れた放射性物質収納容器を一時保管できる放射性物質収納容器仮置エリア8から構成される。また、受入建屋には同時に事務室2,入退域管理室3,電気品室4,建屋付帯設備を納める付帯設備室6,パレット補修エリア7及び管理制御室1等も配されている。
【0037】
貯蔵建屋34では、放射性物質収納容器搬送エリア12及び放射性物質収納容器貯蔵エリア11から構成される。図7に示すように放射性物質収納容器冷却用の給気口15及び排気口16を建屋上部に設ける構成となっている。受入建屋の放射性物質収納容器受入エリア及び仮置エリアは、貯蔵建屋の放射性物質収納容器搬送エリア及び放射性物質収納容器貯蔵エリアの床面の高さは同一に設定される。
【0038】
本実施例での放射性物質収納容器のハンドリングフローを図8に示す。受入建屋に受け入れた放射性物質収納容器は、トレーラエリアで天井クレーンにてトレーラから吊り降ろされて、仮置エリアへ搬送する。放射性物質収納容器仮置エリアまで搬送された放射性物質収納容器は、架台ごと放射性物質収納容器仮置エリアで一時的に仮置される。仮置されていた放射性物質収納容器は、放射性物質収納容器仮置エリアから、受入エリアにエアパレット搬送システムにて搬送される。受入エリアでは、緩衝体の取り外し及び貯蔵前検査が実施される。貯蔵前検査では、外観検査,線量率検査,温度測定検査,気密漏洩検査,表面汚染検査等が実施される。貯蔵前検査終了後に横置状態であった放射性物質収納容器は、天井クレーンにて縦置状態に起こされて、貯蔵用の架台である縦置架台に設置される。放射性物質収納容器を縦置架台に固定した後に、エアパレット搬送システムで搬送する準備を整えてから、縦置架台ごと貯蔵エリアまで搬送される。貯蔵エリアの所定の位置に達した放射性物質収納容器は、エアパレットから空気を抜いて、放射性物質収納容器架台からエアパレットを外して、貯蔵位置に設置する。
【0039】
放射性物質収納容器を固定した放射性物質収納容器架台を貯蔵施設内で搬送する設備であるエアパレット搬送システムでは、搬送設備の位置情報を取得する装置を放射性物質収納容器、または放射性物質収納容器架台、またはエアパレットに備えることにより、搬送操作を遠隔操作することができる。搬送設備搬送時の位置を取得する装置をカメラとした場合には、カメラからの画像情報により、エアパレット搬送システムの位置情報を取得することができる。さらに、図4に示すようにこのカメラを貯蔵施設内の監視カメラ17と共有することでかかるコストの低減を図ることができる。
【0040】
また、図5に示すように搬送設備の位置情報を取得する装置を電波発信局21として、エアパレット19上に設置した場合には、それらの遅れ時間や位相情報により、搬送設備の位置情報を取得することができる。位置情報は制御室等の離れた場所にある制御盤38に送られる。また、制御盤38からは搬送設備を制御する信号が搬送設備の制御装置37に送られることにより、エアパレットの移動速度・方向,停止,旋回,空気量が制御される。上記の発信局は、超音波発信局、あるいはレーザー光発信局、あるいは赤外線発信局でも同様であり、その設置位置は、放射性物質収納容器13、または放射性物質収納容器架台18のいずれに設置しても同様の効果である。
【0041】
以上のような放射性物質収納容器搬送システムを採用した放射性物質貯蔵施設の建屋構成により、貯蔵エリアの天井高さを従来の天井クレーンを用いた方式に比べて低減することができ、同時に放射性物質収納容器の搬送の荷重を床面のみで支持するために、建屋構造の簡素化が可能であり、施設の建設コストの低減を達成しうる。また、貯蔵建屋が全体に低く抑えられるので、外観上も威圧感のないものとなる。
【0042】
受入建屋及び貯蔵建屋の壁厚及び天井厚は、放射性物質収納容器からの放射線の外部への漏洩を十分に低減する程度に設定される。また、本実施例のように貯蔵エリアを地下部分に設置した場合には、放射性物質収納容器からの直接線を地中にて遮へいできるので、敷地境界での線量率を低減できる。
【0043】
さらに、貯蔵エリアに天井クレーンがない構成となっているので、放射性物質収納容器冷却のための冷却空気の給排気口が天井クレーンの可動範囲を避けて設置される必要はないために、冷却効率及び建屋構造の制限のみにより給排気口のレイアウトを設定できる。
【0044】
また、本実施例は放射性物質収納容器を縦置で貯蔵する場合である。放射性物質収納容器を横置で貯蔵する場合にも放射性物質収納容器を縦置で貯蔵する場合と同様の建屋構成及びハンドリングフローとなる。放射性物質収納容器横置貯蔵の場合には、放射性物質収納容器縦起こしの作業が省略できるためにハンドリング作業の簡素化が可能であり、貯蔵建屋の天井高さは大幅に削減できるが、貯蔵エリアの面積が拡大することとなり、建屋建設コストが上昇する可能性がある。
【0045】
なお、放射性物質収納容器とは放射性廃棄物や使用済燃料集合体等の放射性物質を密封状態にして収納した金属製の容器である。
【0046】
(実施例3)
本発明に関わる別の実施例を示す。図9は本発明に係わる放射性物質貯蔵施設の平面図の一例を、また図10は断面図の一例を示す。図9に示すように本発明例では、放射性物質貯蔵施設に放射性物質収納容器の貯蔵建屋34、及び放射性物質収納容器の受入建屋35から構成されている。
【0047】
受入建屋35では、エアパレットに積載された放射性物質収納容器をエアパレットごと受け入れるエアパレット受入エリア36,放射性物質収納容器受入エリア9を兼ねた放射性物質収納容器検査エリア10及び受け入れた放射性物質収納容器を一時保管できる放射性物質収納容器仮置エリア8から構成される。また、受入建屋には同時に事務室2,入退域管理室3,電気品室4,建屋付帯設備を納める付帯設備室6,パレット補修エリア7及び管理制御室1等も配されている。
【0048】
本実施例での放射性物質収納容器のハンドリングフローを図11に示す。受入建屋に受け入れる放射性物質収納容器は、緩衝体を外して縦置架台に固定された状態でエアパレット搬送システムで受入建屋に搬送される。放射性物質収納容器仮置エリアまで搬送された放射性物質収納容器は、架台ごと放射性物質収納容器仮置エリアで一時的に仮置される。仮置されていた放射性物質収納容器は、放射性物質収納容器仮置エリアから、受入エリアにエアパレット搬送システムにて搬送される。受入エリアでは、貯蔵前検査が実施される。貯蔵前検査では、外観検査,線量率検査,温度測定検査,気密漏洩検査,表面汚染検査等が実施される。エアパレット搬送システムで搬送する準備を整えてから、縦置架台ごと貯蔵エリアまで搬送される。貯蔵エリアの所定の位置に達した放射性物質収納容器は、エアパレットから空気を抜いて、放射性物質収納容器架台からエアパレットを外して、貯蔵位置に設置する。
【0049】
放射性物質収納容器を固定した放射性物質収納容器架台を貯蔵施設内で搬送する設備であるエアパレット搬送システムでは、搬送設備の位置情報を取得する装置を放射性物質収納容器、または放射性物質収納容器架台、またはエアパレットに備えることにより、搬送操作を遠隔操作することができる。搬送設備搬送時の位置を取得する装置をカメラとした場合には、カメラからの画像情報により、エアパレット搬送システムの位置情報を取得することができる。さらに、図4に示すようにこのカメラを貯蔵施設内の監視カメラ17と共有することでかかるコストの低減を図ることができる。
【0050】
また、図5に示すように搬送設備の位置情報を取得する装置を電波発信局21として、エアパレット19上に設置した場合には、それらの遅れ時間や位相情報により、搬送設備の位置情報を取得することができる。位置情報は制御室等の離れた場所にある制御盤38に送られる。また、制御盤38からは搬送設備を制御する信号が搬送設備の制御装置37に送られることにより、エアパレットの移動速度・方向,停止,旋回,空気量が制御される。上記の発信局は、超音波発信局、あるいはレーザー光発信局、あるいは赤外線発信局でも同様であり、その設置位置は、放射性物質収納容器13、または放射性物質収納容器架台18のいずれに設置しても同様の効果である。
【0051】
以上のような放射性物質収納容器搬送システムの採用した放射性物質貯蔵施設の建屋構成により、貯蔵エリアの天井高さを従来の天井クレーンを用いた方式に比べて低減することができ、同時に放射性物質収納容器の搬送の荷重を床面のみで支持するために、建屋構造の簡素化が可能であり、施設の建設コストの低減を達成しうる。また、貯蔵建屋が全体に低く抑えられるので、外観上も威圧感のないものとなる。
【0052】
受入建屋及び貯蔵建屋の壁厚及び天井厚は、放射性物質収納容器からの放射線の外部への漏洩を十分に低減する程度に設定される。また、本実施例のように貯蔵エリアを地下部分に設置した場合には、放射性物質収納容器からの直接線を地中にて遮へいできるので、敷地境界での線量率を低減できる。
【0053】
さらに、貯蔵エリアに天井クレーンがない構成となっているので、放射性物質収納容器冷却のための冷却空気の給排気口が天井クレーンの可動範囲を避けて設置される必要はないために、冷却効率及び建屋構造の制限のみにより給排気口のレイアウトを設定できる。
【0054】
また、本実施例は放射性物質収納容器を縦置で貯蔵する場合である。放射性物質収納容器を横置で貯蔵する場合は、放射性物質収納容器を縦置で貯蔵する場合と放射性物質収納容器の姿勢が異なるのみであり、建屋構成及びハンドリングフローとなる。放射性物質収納容器横置貯蔵の場合には、貯蔵建屋の天井高さは大幅に削減できるが、貯蔵エリアの面積が拡大することとなり、建屋建設コストが上昇する可能性がある。
【0055】
なお、放射性物質収納容器とは放射性廃棄物や使用済燃料集合体等の放射性物質を密封状態にして収納した金属製の容器である。
【0056】
(実施例4)
本発明に関わる実施の形態1,実施の形態2及び実施の形態3において、放射性物質収納容器は架台に固定された状態でエアパレット搬送装置を用いて建屋内を搬送される。
【0057】
ここで使用する放射性物質収納容器架台の一例を図12に示す。放射性物質収納容器架台18には、エアパレットが下部に挿入できるようにエアパレット挿入孔22が設けてある。エアパレット挿入孔は、図12の例では2カ所設けてある。この場合は、図13にエアパレットの形状の一例を示すように、エアパレットが2本のフォーク23をもつ形状を想定している。図14にエアパレット19を放射性物質収納容器架台18に挿入する手順を示す。エアパレットと放射性物質収納容器架台にはそれぞれ凸凹が設けてあり、それぞれの位置が拘束できる構造となっている。あるいは、位置決めピンや位置決めボルトを利用し、放射性物質収納容器架台とエアパレットの位置が拘束できる構造でも同様の効果が得られるが、位置決めピンや位置決めボルトを設置するための手順が追加となる。
【0058】
本実施例の放射性物質収納容器架台は、放射性物質収納容器のトラニオン31で固縛できる構造となっており、十分な強度を有するものとなっている。また、地震時にも放射性物質収納容器の転倒がないような幅や奥行きをもった形状寸法を有しており、エアパレット搬送装置での搬送時の地震発生にも放射性物質収納容器の転倒などの事象が発生しない構造となっている。例えば、放射性物質収納容器架台に固定された放射性物質収納容器及び放射性物質収納容器架台の重心と放射性物質収納容器架台の下端とを結ぶ線が、床面に対して45゜以下の角度を有する様に放射性物質収納容器架台の幅や奥行きを設定することで転倒に至らない設計とする。
【0059】
同時に、放射性物質収納容器貯蔵時にはエアパレット挿入孔は冷却空気流路の一部となり、貯蔵建屋床面を冷却空気が流れる構造である。このような構造とすることで、放射性物質収納容器からの輻射熱が貯蔵建屋床面に入熱されるのを抑制し、かつ床面の温度上昇を冷却空気の流動により抑制する効果を有する。特に床面がコンクリート製である場合にはコンクリートの温度を65℃以下に抑制するためには有効な手段である。
【0060】
エアパレット挿入孔の形状寸法は、エアパレットに空気が送られていない状態では、容易にエアパレットが出し入れできる寸法形状を有し、エアパレットに空気が送られて浮上状態になった場合には、充分に放射性物質収納容器架台が貯蔵建屋床面から浮上状態にできる形状寸法を有する。即ち、放射性物質収納容器架台のエアパレット挿入孔の高さ寸法をAとすれば、エアパレットの高さ寸法をBとした場合には、A>Bであり、A−Bの寸法は、エアパレットを出し入れするのに支障がない程度まで削減されることが望ましい。また、エアパレットが浮上状態になった場合の浮上代の寸法をCとすると、A<B+Cであり、Cの寸法はエアパレットの仕様により決定される。
【0061】
本実施例では、エアパレットを2本のフォーク形状の場合であるが、3本以上でも、エアパレットが配置できれば問題ない。また、一枚のエアパレットを用いる場合には、放射性物質収納容器架台も挿入孔が1つのもので対応する。
【0062】
(実施例5)
本発明に関わる実施の形態4に示す放射性物質収納容器架台及びエアパレット搬送装置において、特に放射性物質収納容器を固定した放射性物質収納容器架台にエアパレットを設置する作業の際の放射性物質収納容器から発生する放射線による作業員の被ばく低減効果をより向上させる場合には、図15に示すように、エアパレット19に遮へい板27を設ける。この遮へい板は、鋼鉄製で放射性物質収納容器に向いていない面にポリエチレンを張り付けた構造である。この構造により、放射性物質収納容器からの放射線の内のγ線は、鋼鉄製の遮へい板により効果的に遮へいできる厚さを有するものとし、中性子線はポリエチレンにより効果的に遮へいできる厚さを有するものとする。なお、放射性物質収納容器からの放射線量が低い場合には、鋼鉄製の遮へい板のみの設置でも問題ない。図15に示す例ではエアパレットの一面のみに遮へい板を設置してあるが、より遮へい効果を期待する場合は、側面方向に回り込んだ遮へい板が有効である。さらに、放射性物質収納容器を作業員が見込まない様に側面方向に回り込んだ遮へい板がより有効である。
【0063】
同様に、放射性物質収納容器から発生する放射線による作業員の被ばく低減効果をより付加する場合には、図16に示すように放射性物質収納容器架台18に遮へい板27を設ける方法も有効である。この場合は、エアパレットに遮へい板を設ける場合よりも、放射性物質収納容器架台毎に遮へい板が必要となり、物量の増加を招きコスト高となる可能性がある。放射性物質収納容器架台に設けられた遮へい板は、鋼鉄製で放射性物質収納容器に向いていない面にポリエチレンを張り付けた構造である。この構造により、放射性物質収納容器からの放射線の内のγ線は、鋼鉄製の遮へい板により効果的に遮へいできる厚さを有するものとし、中性子線はポリエチレンにより効果的に遮へいできる厚さを有するものとする。なお、放射性物質収納容器からの放射線量が低い場合には、鋼鉄製の遮へい板のみの設置でも問題ない。図16に示す例ではエアパレットが挿入される一面のみに遮へい板を設置してあるが、より遮へい効果を期待する場合は、側面方向に回り込んだ遮へい板が有効である。さらに、放射性物質収納容器を作業員が見込まない様に側面方向に回り込んだ遮へい板がより有効である。
【0064】
なお、遮へい板に冷却空気給気口を設けることで、放射性物質収納容器の冷却効果をより高めることができる。
【0065】
(実施例6)
本発明に関わる実施の形態4のエアパレット搬送装置及び放射性物質収納容器架台を用いて、放射性物質収納容器架台を貯蔵建屋床面に固縛しないで、放射性物質収納容器を貯蔵する例を図17に示す。
【0066】
図17に示すように、放射性物質収納容器架台18に固定された放射性物質収納容器13はエアパレット搬送装置により、貯蔵位置まで順次搬送されるが、放射性物質収納容器架台に固定された放射性物質収納容器は所定の貯蔵位置に設置するのみで固縛はしない。また、エアパレット搬送装置で搬送される放射性物質収納容器架台に固定された放射性物質収納容器が、既に設置してある放射性物質収納容器架台と放射性物質収納容器に過大な外力が加わる程の接触や衝突することを避けるようにエアパレット搬送装置は制御される。
【0067】
(実施例7)
本発明に関わる実施の形態4のエアパレット搬送装置及び放射性物質収納容器架台を用いて、放射性物質収納容器架台を貯蔵建屋床面に固縛して、放射性物質収納容器を貯蔵する例を図18に示す。
【0068】
図18に示すように、放射性物質収納容器架台18に固定された放射性物質収納容器13はエアパレット搬送装置により貯蔵位置まで順次搬送され、所定の貯蔵位置に達すると固定ボルト28で仮止めされる。この状態で、エアパレットの空気を抜きエアパレットを引き抜く。固定ボルトが仮止めされ、貯蔵建屋床面に設置された放射性物質収納容器架台は、固定ボルトを締め付けることにより床面と固定される。
【0069】
(実施例8)
本発明に関わる実施の形態1,実施の形態2及び実施の形態3において、放射性物質収納容器架台に固定された放射性物質収納容器をエアパレット搬送装置で搬送する実施例であるが、本実施例では、放射性物質収納容器をエアパレット搬送装置で搬送するものである。
【0070】
エアパレット搬送装置による放射性物質収納容器の搬送は、放射性物質収納容器13の下部に設けたエアパレット挿入孔30に、エアパレット19を挿入して行うものである。概念図を図19に示す。
【0071】
また、別の実施例では、図20に示しように、放射性物質収納容器13の下部トラニオン31を利用し、エアパレット19と放射性物質収納容器の下部トラニオンを固定することで、搬送するものである。
【0072】
また、別の実施例では、図21に示しように、放射性物質収納容器の上部トラニオン32を利用し、エアパレット19と放射性物質収納容器の上部トラニオンを固定することで、搬送するものである。
【0073】
エアパレット搬送装置にて貯蔵位置まで搬送した放射性物質収納容器は、図22に示すように貯蔵建屋床面に固定された放射性物質収納容器架台18に固定される。
【0074】
または、図23に示すように貯蔵建屋床面に設置されているが固定されていない放射性物質収納容器架台18に固定される。
【0075】
または、図24に示すように貯蔵建屋床面に直接設置される。
【0076】
上記の搬送システムで使用するエアパレットには、図25から図27に示すように遮へい体27を設けることにより、作業員の被ばく低減の効果が期待できる。
【0077】
【発明の効果】
エアパレット搬送装置を用いることで、貯蔵施設建屋の高さを大幅に低減でき、同時に搬送作業を遠隔自動化することにより、作業員の大幅な被ばく量の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1にかかる放射性物質貯蔵施設の水平断面図である。
【図2】本発明の実施例1にかかる放射性物質貯蔵施設の縦断面図である。
【図3】本発明の実施例1にかかる放射性物質貯蔵容器のハンドリング処理の流れを示す説明図である。
【図4】貯蔵室に設置された監視カメラの配置を示し、(a)は貯蔵室の水平断面図であり、(b)は貯蔵室の縦断面図である。
【図5】パレット搬送装置の概略図である。
【図6】本発明の実施例2にかかる放射性物質貯蔵施設の水平断面図である。
【図7】本発明の実施例2にかかる放射性物質貯蔵施設の縦断面図である。
【図8】本発明の実施例2にかかる放射性物質貯蔵容器のハンドリング処理の流れを示す説明図である。
【図9】本発明の実施例3にかかる放射性物質貯蔵施設の水平断面図である。
【図10】本発明の実施例3にかかる放射性物質貯蔵施設の縦断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3にかかる放射性物質貯蔵容器のハンドリング処理の流れを示す説明図である。
【図12】放射性物質収納容器架台の一実施例の構成図である。
【図13】エアパレットの実施例の斜視図である。
【図14】エアパレットを放射線物質収納容器架台に挿入する手順を示す説明図である。
【図15】放射線遮へい体を取付けたエアパレットの他の実施例の斜視図である。
【図16】放射線遮へい体を取付けた放射線物質収納容器架台の実施例の斜視図である。
【図17】放射性物質収納容器架台を貯蔵建屋床面に固定しないで貯蔵する例を示す説明図である。
【図18】実施例7にかかる放射性物質収納容器架台を貯蔵建屋床面に固縛して貯蔵する例を示す説明図である。
【図19】放射性物質収納容器を直接エアパレット搬送装置で搬送する状態を示し、(a)は放射性物質収納容器を搬送する状態の側面図であり、(b)は放射性物質収納容器を搬送する状態の正面図である。
【図20】放射性物質収納容器の下部トラニオンを用いて搬送する状態を示し、(a)は放射性物質収納容器を搬送する状態の側面図であり、(b)は放射性物質収納容器を搬送する状態の正面図である。
【図21】放射性物質収納容器の上部トラニオンを用いて搬送する状態を示し、(a)は放射性物質収納容器を搬送する状態の側面図であり、(b)は放射性物質収納容器を搬送する状態の正面図である。
【図22】貯蔵建屋床面に固定された放射性物質収納容器架台に放射性物質収納容器を取付けて貯蔵する例を示す説明図である。
【図23】貯蔵建屋床面に固定されていない放射性物質収納容器架台に放射性物質収納容器を取付けて貯蔵する例を示す説明図である。
【図24】貯蔵建屋床面に放射性物質収納容器を直接設置し貯蔵する例を示す説明図である。
【図25】放射性物質収納容器を、直接、エアパレット搬送装置で搬送する場合のエアパレットに遮へい板を設けた例の説明図である。
【図26】放射性物質収納容器の下部トラニオンを用いて搬送する場合のエアパレットに遮へい板を設けた例を示す説明図である。
【図27】放射性物質収納容器の上部トラニオンを用いて搬送する場合のエアパレットに遮へい板を設けた例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…管理制御室、2…事務室、3…入退域管理室、4…電気品室、5…トレーラエリア、6…付帯設備室、7…エアパレット補修エリア、8…放射性物質収納容器仮置エリア、9…放射性物質収納容器受入エリア、10…放射性物質収納容器検査エリア、11…放射性物質収納容器貯蔵エリア、12…放射性物質収納容器搬送エリア、13…放射性物質収納容器、14…天井クレーン、15…給気口、16…排気口、17…カメラ、18…放射性物質収納容器架台、19…エアパレット、20…固縛装置、21…発信局、22,30…エアパレット挿入孔、
23…フォーク、24…エアキャスター、25…駆動装置、26…駆動輪、27…遮へい板、28…固定ボルト、29…床、31…下部トラニオン、32…上部トラニオン、33…支持枠、34…放射性物質収納容器貯蔵建屋、35…放射性物質収納容器受入建屋、36…エアパレット受入エリア。

Claims (2)

  1. 貯蔵施設内の放射性物質収納容器貯蔵領域内で放射性物質収納容器を貯蔵位置まで搬送する放射性物質収納容器搬送設備であって、前記放射性物質収納容器を保持する放射性物質収納容器架台と、前記放射性物質収納容器を前記放射性物質収納容器架台の上面に保持した状態で前記放射性物質収納容器及び前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置まで搬送するエアパレット搬送装置とを備え、前記放射性物質収納容器架台に第1エアパレット挿入孔を兼ねる第1冷却空気流路が形成されている放射性物質収納容器搬送設備における放射性物質収納容器搬送方法であって、
    前記エアパレット搬送装置により、前記放射性物質収納容器を保持した前記放射性物質収納容器架台を貯蔵施設の床面より持ち上げ、前記エアパレット搬送装置により、前記放射性物質収納容器を保持した前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置に搬送し、
    前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置に搬送するに際しては、他の放射性物質収納容器架台に形成された第2エアパレット挿入孔を兼ねる第2冷却空気流路と前記第1冷却流路とが、前記貯蔵位置の床面を冷却するための冷却空気流路を構成するように、前記放射性物質収納容器架台を前記他の放射性物質収納容器架台と隣接させて前記貯蔵位置に配置することを特徴とする放射性物質収納容器搬送方法
  2. 貯蔵施設内の放射性物質収納容器貯蔵領域内で放射性物質収納容器を貯蔵位置まで搬送する放射性物質収納容器搬送設備であって、前記放射性物質収納容器を保持する放射性物質収納容器架台と、前記放射性物質収納容器を前記放射性物質収納容器架台の上面に保持した状態で前記放射性物質収納容器及び前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置まで搬送するエアパレット搬送装置とを備え、前記放射性物質収納容器架台に第1エアパレット挿入孔を兼ねる第1冷却空気流路が形成されている放射性物質収納容器搬送設備における放射性物質収納容器搬送方法であって、
    前記エアパレット搬送装置により、前記放射性物質収納容器を保持した前記放射性物質収納容器架台を貯蔵施設の床面より持ち上げ、前記エアパレット搬送装置により、前記放射性物質収納容器を保持した前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置に搬送し、
    前記放射性物質収納容器架台を前記貯蔵位置に搬送するに際しては、他の放射性物質収納容器架台に形成された第2エアパレット挿入孔を兼ねる第2冷却空気流路と前記第1冷却空気流路とにより形成された冷却空気流路内を、前記貯蔵位置の床面を冷却する冷却空気が水平方向に流れるように、前記放射性物質収納容器架台を前記他の放射性物質収納容器架台と隣接させて前記貯蔵位置に配置することを特徴とする放射性物質収納容器搬送方法。
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