JP2018173348A - 放射性物質収納容器 - Google Patents

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健一郎 小谷
明夫 北田
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明夫 北田
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秀晃 三井
雄一 齋藤
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雄一 齋藤
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Abstract

【課題】中性子線を効果的に遮蔽できる放射性物質収納容器を提供する。【解決手段】筒状の胴部と、胴部の一方の端部を塞ぐ底部と、を有し、内部に放射性物質が収納された容器本体と、胴部の周囲に配置された側面遮蔽体と、底部に配置された底面遮蔽体と、側面遮蔽体と底面遮蔽体の間であり、放射性物質から中性子が側面遮蔽体と底面遮蔽体を通過せず、容器本体のみ通過する単層透過領域に中間遮蔽体を設ける。【選択図】図3−1

Description

本発明は、放射性物質を収容する放射性物質収納容器に関する。
原子力発電プラントの原子炉などで発生した放射性廃棄物は、放射性物質収納容器に収納され、貯蔵施設や再処理施設などに搬送され、貯蔵または再処理される。このような放射性物質収納容器は、上部が開口した底付きの円筒形状をなす胴部と、複数の放射性物質を個々に収納可能な複数のセルを有するバスケットと、胴部の上部に固定される蓋部とから構成されている。また、放射性物質収納容器は、胴部の外周部における所定の位置にトラニオンが固定されている。このトラニオンは、プールの水中で放射性物質収納容器のセルに放射性物質を収納した後、プールから放射性物質収納容器を立てた状態で取り出すために吊装置が係合されたり、プールから取り出された後の放射性物質収納容器を横置きとするために横置架台に支持されたりするものである。
従来、例えば、特許文献1に記載された放射性物質の輸送に用いられる放射性物質収納容器は、放射性物質収納容器の外表面に着脱自在に取り付けられる緩衝体において、当該緩衝体内の放射性物質収納容器方向面側に中性子遮蔽材を備える。
また、従来、例えば、特許文献2に記載された放射性物質収納容器は、使用済燃料を収容するための略柱状の本体部と、該本体部の側面の全周を包囲し、前記本体部の側面方向に少なくとも一つの開口部を有する遮蔽体部を備える。
実公昭58−158400号公報 特開2009−244045号公報
上述した特許文献1,2に示す放射性物質収納容器の遮蔽体は、一般的に、ガンマ線に対しては鉄(鋼)、及び中性子線に対してはレジンを用いた多層構造により構成される。
しかしながら、1つの放射性物質格納容器に対して燃料を収納する本数をより多くする高収納体数化に伴い、放射性物質収納容器は大型化(重量増加)傾向にある。放射性物質格納容器は、重量の増加を抑制するために、容器の厚みや、遮蔽体の厚みを最適化している。ここで、放射性物質格納容器は、落下時の安全機能確保のため緩衝体のはまり込み寸法を十分確保する必要がある。放射性物質格納容器は、緩衝体が装着される領域を確保するために、緩衝体を装着する領域は、落下時の荷重を負担する領域であり、レジン領域を設けることができないため、収納容器側面方向のレジンの容器長手方向のカバー範囲を可能な範囲で縮小せざるを得ない。そのため、緩衝体が装着されていない状態では、緩衝体が装着される領域の鉄(鋼)の単層透過部がより燃料に近くなり、収納容器から拡散する中性子線量が他の領域よりも多くなる。
本発明は上述した課題を解決するものであって、燃料を高収納体数化しながら緩衝体のはまり込み寸法を十分確保しつつ、レジン等の遮蔽体を通過せず、容器本体のみを通過する領域である鉄(鋼)の単層透過部が燃料に近づき中性子線の遮蔽距離が減少しても作業者へ従来以上の安全性を担保することができる放射性物質収納容器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、筒状の胴部と、前記胴部の一方の端部を塞ぐ底部と、を有し、内部に放射性物質が収納された容器本体と、前記胴部の周囲に配置された側面遮蔽体と、前記底部に配置された底面遮蔽体と、前記側面遮蔽体と前記底面遮蔽体の間であり、前記放射性物質から前記側面遮蔽体と前記底面遮蔽体を通過せず、前記容器本体のみ通過する単層透過部に中間遮蔽体を設けることを特徴とする。
この放射性物質収納容器は、側面遮蔽体または底面遮蔽体が存在しない領域である単層透過部に対応する領域に中間遮蔽体を設置する。そのため、側面遮蔽体または底面遮蔽体で遮蔽されない中性子線を中間遮蔽体によって効果的に遮蔽することができる。
また、前記中間遮蔽体は、前記容器本体の前記胴部に配置され、前記底部側に延在することを特徴とする。また、前記着中間遮蔽体は、前記容器本体の前記底部に固定されることも好ましい。
この放射性物質収納容器は、前記放射性物質収納容器の側面において、側面遮蔽体が存在しない領域に中間遮蔽体を設置することにより、前記放射性物質収納容器の側面方向へ拡散する中性子線を効果的に遮蔽することができる。
また、前記中間遮蔽体は、側面遮蔽体または蓋部遮蔽体を通過せず、前記容器本体のみ通過する単層透過部に設けてもよい。また、中間遮蔽体は、前記容器本体の蓋部(底部と反対側の端部)の単層透過部に設けてもよい。
また、前記中間遮蔽体は、断面が空洞の中空体であることが好ましい。また、前記中間遮蔽体は、金属又は樹脂からなる板、及び、金属又は樹脂からなる多孔板の少なくとも一方ことが好ましい。
この放射性物質収納容器は、中性子線が拡散する位置へ作業者が近づくことを効果的に防止できる。
また、容器本体の前記底部と反対側の端部を塞き、蓋部遮蔽体が設けられた蓋部を有し、前記中間遮蔽体は、前記容器本体の胴部と前記蓋部の間に配置された上側中間遮蔽体を含むことが好ましい。
この放射性物質収納容器は、蓋側の端部においても中性子線が拡散する位置へ作業者が近づくことを効果的に防止できる。
また、前記中間遮蔽体は、前記容器本体に対して着脱可能であることを特徴とする。
この放射性物質収納容器は、輸送時には、放射性物質収納容器下部に緩衝体を十分な嵌り込み寸法を確保しつつ設置するとともに、貯蔵時には、緩衝体を外して保管することができる。
また、前記中間遮蔽体は、レジン、シリコンゴム、またはポリエチレン等からなることを特徴とする。
この放射性物質収納容器は、中間遮蔽体の材質として、中性子遮蔽効果が高い材料を用いることで、中性子を効果的に遮蔽することができる。
また、前記中間遮蔽体は、弾性力で前記容器本体を締め上げて前記容器本体に固定される取付手段を含むことを特徴とする。また、前記中間遮蔽体は、トラニオへの吊り下げられる取付手段を含むことを特徴とする。また、前記中間遮蔽体は、前記放射性物質収納容器の脚部に設けた穴又は溝等の空間に充填された遮蔽材であることを特徴とする。
前記中間遮蔽体は、輸送時に放射性物質収納容器上部又は下部に取り付ける緩衝体を取り外した位置に設置することにより中性子線を効果的に遮蔽することができる。
この放射性物質収納容器は、中間遮蔽体の形状や材質に応じた取付手段を選択できる。
本発明にかかる放射性物質収納容器は、緩衝体のはまり込み寸法を十分確保するとともに、放射性物質収納容器下部または上部の遮蔽性能が向上するという特有の効果を奏する。
図1Aは、本発明の実施形態に係る放射性物質収納容器の断面図である。 図1Bは、放射性物質収納容器の輸送状態の断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る放射性物質収納容器の断面図である。 図3−1は、後付け遮蔽リングを設置した状態の断面図である。 図3−2は、後付け中空リングを設置した状態の断面図である。 図3−3はリング形状の後付金網を設置した状態の側断面図である。 図4は、遮蔽体を放射性物質収納容器内部に設けた状態の断面図である。 図5−1は、放射性物質収納容器の脚部内部に中間遮蔽体を形成した断面図である。 図5−2は、放射性物質収納容器の脚部内部に中間遮蔽体を形成した断面図である。 図5−3は、放射性物質収納容器の脚部内部に中間遮蔽体を形成した断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1Aは、本実施形態に係る放射性物質収納容器としてのキャスクの縦断面図であり、図1Bは、放射性物質収納容器の輸送状態の断面図である。図2は、本実施形態に係る放射性物質収納容器としてのキャスクの平断面図である。図1Aは、緩衝体が設置されていない、かつ、中間遮蔽体を設置した放射性物質収納容器を示し、図1Bは、緩衝体が設置されている放射性物質収納容器を示している。
放射性物質収納容器としてのキャスク11は、胴部12と蓋部13とバスケット14とから構成されている。胴部12は、胴本体21の一方、つまり、上部に開口部22が形成され、他方、つまり、下部に底部(閉塞部)23が形成された円筒形状をなしており、内部に放射性物質(例えば、使用済燃料集合体)を収納可能となっている。すなわち、胴本体21は、内部にキャビティ24が設けられ、このキャビティ24は、その内面がバスケット14の外周形状に合わせた形状となっている。放射性物質収納用バスケット14は、複数の放射性物質(図示略)を個々に収納するセルを複数有している。バスケット14は、図1Aに示すようにバスケット本体14Aを有する。バスケット本体14Aは、互いに平行かつ所定間隔で配置されるセルとしての放射性物質収納部14Bが上下方向で連続して形成されている。上下方向とは、キャスク11において胴部12の円筒形状の中心軸に沿う方向であり、胴本体21の上下方向に相当する。そして、胴本体21は、下部に底部23が溶接により結合されており、この胴本体21および底部23は、γ線遮蔽機能を有する炭素鋼製の鍛造品となっている。胴本体21および底部23は、炭素鋼の代わりにステンレス鋼を用いることもできる。また、胴本体21および底部23は、球状黒鉛鋳鉄や炭素鋼鋳鋼などの鋳造品を用いることもできる。
胴部12は、胴本体21の外周側に所定の隙間を空けて外筒25が配設されており、胴本体21の外周面と外筒25の内周面との間に、熱伝達を行う銅製の伝熱フィン25aが周方向に等間隔で複数溶接されている。そして、胴部12は、胴本体21と外筒25との空間部に、水素を多く含有する高分子材料であって中性子遮蔽機能を有するボロンまたはボロン化合物を含有したレジン(中性子遮蔽体)26が流動状態で図示しないパイプ等を介して注入され、固化されている。
また、胴部12は、底部23の下側に複数の連結板43により所定の隙間を空けて底板28が連結されていてもよく、この連結板43と底板28との空間部にレジン(中性子遮蔽体)29が設けられている。更に、胴部12は、外周部における所定の位置にトラニオン41が固定されている。
胴部12における胴本体21の開口部22を閉塞する蓋部13は、一次蓋部31と二次蓋部32によって構成されている。また、三次蓋が設けられる場合もある。一次蓋部31は、γ線を遮蔽するステンレス鋼または炭素鋼からなる円盤形状である。また、二次蓋部32も、ステンレス鋼製または炭素鋼製の円盤形状であるが、その内部にレジン(中性子遮蔽体)33が封入されている。この一次蓋部31および二次蓋部32は、ステンレス鋼製または炭素鋼製のボルト(図示略)により胴本体21の上端部に着脱自在に取付けられている。この場合、一次蓋部31および二次蓋部32と胴本体21との間に、それぞれ図示しない金属ガスケットが介装され、内部の密封性を確保している。なお、レジン33は、一次蓋部31の内部に設けられていてもよく、一次蓋部31にのみ設けられていてもよい。
また、本実施形態のキャスク11は、軸方向の端部、底部23側の端部と、蓋部13側の端部に後付け遮蔽リング51が設けられている。後付け遮蔽リング51については、後述する。
ここで、キャスク11は、搬送時に、図1Bに示すように、蓋部側と胴部の底側に緩衝体80、82を取り付ける。キャスク11は、蓋部側に緩衝体80が設置され、胴部の底側に緩衝体82が設置される。緩衝体82は、脚部27を覆って配置され、外筒25と対面している。脚部27は、キャスク11の胴本体21と底部23との間に設けられ、床面への設置時に床面と接する部分である。また、キャスク11は、貯蔵時、中間貯蔵時には、図1Aに示すように、緩衝体を外した状態で保管する。そして、キャスク11は、貯蔵している場所、中間貯蔵している場所から、再度輸送する場合、緩衝体を取り付ける。このように、キャスク11は、搬送のために、蓋部と底部に着脱可能な緩衝体を取り付けられる構造となっている。
次に、貯蔵時のキャスク11の下部構造について詳細に説明する。以下では、後付け遮蔽リング51のうち、下部、つまり、底部23側に設けられた後付け遮蔽リング(下部中間遮蔽体)51について説明するが、蓋部13側に設けられた後付け遮蔽リング(上部中間遮蔽体)51も同様の構造である。図3−1は、後付け遮蔽リングを設置した状態の側断面図であり、図3−2は、後付け中空リングを設置した状態の側断面図であり、図3−3は、リング形状の後付け金網を設置した状態の側断面図である。
図1及び図3−1に示すように、キャスク11は、後付け遮蔽リング51を有する。後付け遮蔽リング51は、キャスク11の外周から見て、側面遮蔽体26と底面遮蔽体29の間(側面遮蔽体26及び底面遮蔽体29が存在しない領域)を塞ぐ位置に配置されている。つまり、後付け遮蔽リング51は、側面遮蔽体26と底面遮蔽体29との間であり、収容された放射性物質から側面遮蔽体26及び底面遮蔽体29を通過せず、単層透過部(ボロン等が混合されていない材料で形成された領域)を通過する延長線と重なる位置、言い換えると、キャスク11の外周から見て、側面遮蔽体26と底面遮蔽体29の間が見えなくすることができる領域(単層透過領域)に配置されている。また、蓋部13側に設けられる後付け遮蔽リング51は、キャスク11の外周から見て、側面遮蔽体26と蓋部13のレジン33の間(側面遮蔽体26及びレジン33が存在しない領域)を塞ぐ位置に配置されている。つまり、蓋部13側の後付け遮蔽リング51は、側面遮蔽体26とレジン33との間である単層通過部に設けられている。
後付け遮蔽リング51は、胴部の周囲全周に配置されている。キャスク11の外周において、側面遮蔽体26と底面遮蔽体29の間(側面遮蔽体26及び底面遮蔽体29が存在しない領域)に、後付け遮蔽リング51を取り付けることにより、キャスク11側面の遮蔽性能の向上を図ることができる。さらに、側面遮蔽体26の領域を短くすることで、緩衝体のはまり込み深さhを増加させ、キャスク11の落下緩衝性能の向上を図ることができる。また、後付け遮蔽リング51は着脱可能であり、取り付け方法としては、後付け遮蔽リング51自体の弾性力を利用した締め上げる方法、金属製のバンドと遮蔽リング51とを組み合わせて、弾性力を利用した締め上げる方法が挙げられる。また、後付遮蔽リング51の取り付け方法としては、トラニオン41への吊り下げも挙げられる。ここで、後付け遮蔽リング51の材質としては、例えば、レジン、シリコンゴム、ポリエチレン等の水素原子を多く含んだ中性子遮蔽性能が高い材料が好ましい。
また、図3−2に示すように、後付け遮蔽リング51を配置する領域に中空体53を配置してもよい。中空体53は、板又は管をリング状に曲げた構造物である。つまり、中空体は、キャスク11の周囲を覆うリング形状で、そのリング形状の断面が中空となる。なお、リングは、円形でも多角形でもよい。キャスク11の側面において、側面遮蔽体26と底面遮蔽体29との間であり、収容された放射性物質から側面遮蔽体26及び底面遮蔽体29を通過せず、単層透過部を通過する延長線と重なる位置に、後付け中空体(中空リング)を設置することにより、脚部27の側面に作業員が近づくことを防止できる。また、後付け中空体(中空リング)53は着脱可能であり、取り付け方法としては、トラニオン41への吊り下げが挙げられる。ここで、後付け中空体(中空リング)53の材質としては、例えば、鉄やステンレス鋼が挙げられるが、レジン、シリコンゴム、ポリエチレン等の水素原子を多く含んだ中性子遮蔽性能が高い材料を用いることも可能である。
また、図3−3に示すように、後付け遮蔽リング51を配置する領域に金網55を配置してもよい。金網55は、リング形状である。キャスク11の側面において、リング形状の後付け金網55を設置することにより、脚部27に作業員が近づくことを防止できる。ここで、リング形状の後付け金網55の材質としては、例えば、鉄やステンレス鋼が挙げられるが、レジン、シリコンゴム、ポリエチレン等の水素原子を多く含んだ中性子遮蔽性能が高い材料を用いることも可能である。また、金網55は材質が金属又は樹脂等の板または多孔板を用いることも可能である。金網55は、持ち運びが容易であり、設置した場合に所定の形状を維持することができる強度がある構造、材料で形成することができる。また、金網55は、他の中性子遮蔽体、例えば、後付け遮蔽リング51や中空体53と組み合わせて配置すること、つまり、両方配置することができる。
また、後付け遮蔽リング51、中空体53、金網55の配置方法は、上述した弾性力を用いて、締め付け(締結)することによる固定、トラニオンへの吊り下げに加え、キャスク11の載置面への設置としてもよい。この場合、後付け遮蔽リング51、中空体(中間遮蔽体)53、金網55は、キャスク11の本体とは別体での配置となる。また、後付け遮蔽リング51、中空体53、金網55は、キャスク11の周方向に複数に分割されていてもよい。
次に、放射性物質収納容器(キャスク11)の下部構造について変形例を説明する。図4は、放射性物質収納容器(キャスク11)の脚部27もしくは底部23の内部に中間遮蔽体50を設置することを示す断面図である。また、図5−1〜図5−3は、図4の構成を実現するための具体例を示す断面図である。
図4に示すように、底面遮蔽体29と側面遮蔽体26が存在しない領域においては、燃料棒14から放出された中性子がレジン等の遮蔽性能が高い材料で遮蔽されず、容器本体のみを通過する領域(単層透過領域61)が存在する。放射性物質収納容器において、単層透過領域61と重複する箇所に、中間遮蔽体50を設置することにより、放射性物質収納容器(キャスク11)を透過する中性子線をより高い割合で遮蔽することができる。
図5−1に示す中間遮蔽体50は、脚部27に底面遮蔽体29と側面遮蔽体26とを接続する穴部を複数設け、当該穴部に遮蔽材を充填させることで形成する。このように、底面遮蔽体29と側面遮蔽体26とを接続する穴部に遮蔽材を充填した中間遮蔽体50を設けることで、効果的に中性子線を遮蔽することができる。また、内部を貫通する穴部を中間遮蔽体50とすることで、輸送時の緩衝体の設置に影響を与えずに、中性子線を遮蔽することができる。
また、図5−2に示す中間遮蔽体50は、底面遮蔽体29の一部を側面遮蔽体26側に延長させた構造である。つまり、中間遮蔽体50は、底面遮蔽体29と繋がっている。このように、中間遮蔽体50と底面遮蔽体を繋げても、効果的に中性子線を遮蔽することができる。また、底面遮蔽体29に代えて、側面遮蔽体26から中間遮蔽体50を延長させることも可能である。
また、図5−3に示す中間遮蔽体50は、放射性物質収納容器の脚部27に穴部を複数設け、当該穴部に遮蔽材を充填することによって、中間遮蔽体を形成することができる。図5−3に示す穴部は、底面遮蔽体29及び側面遮蔽体26と繋がっていない穴部である。また、図5−3において、中間遮蔽体50は予め充填しておいてもよいし、貯蔵時に遮蔽材を充填することで形成してもよい。
11 放射性物質収納容器(キャスク)
12 胴部
13 蓋部
22 開口部
23 底部(閉塞部)
26 側面遮蔽体(レジン)
27 脚部
27A 穴部
29 底面遮蔽体(レジン)
41 トラニオン
50 中間遮蔽体
51 後付け遮蔽リング(中間遮蔽体)
53 中空体(中間遮蔽体)
55 後付け金網(中間遮蔽体)
61 単層透過領域

Claims (11)

  1. 筒状の胴部と、前記胴部の一方の端部を塞ぐ底部と、を有し、内部に放射性物質が収納された容器本体と、
    前記胴部の周囲に配置された側面遮蔽体と、
    前記底部に配置された底面遮蔽体と、
    前記側面遮蔽体と前記底面遮蔽体の間であり、前記放射性物質から中性子が前記側面遮蔽体と前記底面遮蔽体を通過せず、前記容器本体のみを通過する単層透過領域に中間遮蔽体を設けることを特徴とする、放射性物質収納容器。
  2. 前記中間遮蔽体は、前記容器本体の前記胴部に配置され、前記底部側に延在することを特徴とする、請求項1に記載の放射性物質収納容器。
  3. 前記中間遮蔽体は、前記容器本体の前記底部に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の放射性物質収納容器。
  4. 前容器本体の前記底部と反対側の端部を塞き、蓋部遮蔽体が設けられた蓋部を有し、
    前記中間遮蔽体は、前記容器本体の胴部と前記蓋部の間に配置された上側中間遮蔽体を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の放射性物質収納容器。
  5. 前記中間遮蔽体は、断面が空洞の中空体であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一つに記載の放射性物質収納容器。
  6. 前記中間遮蔽体は、前記容器本体の前記底部の周囲に配置された金属又は樹脂からなる板、及び、金属又は樹脂からなる多孔板の少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載の放射性物質収納容器。
  7. 前記中間遮蔽体は、前記容器本体に対して着脱可能であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一つに記載の放射性物質収納容器。
  8. 前記中間遮蔽体は、レジン、シリコンゴム、またはポリエチレンからなることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一つに記載の放射性物質収納容器。
  9. 前記中間遮蔽体は、弾性力で前記容器本体を締め上げて前記容器本体に固定される取付手段を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一つに記載の中間遮蔽体の放射性物質収納容器。
  10. 前記中間遮蔽体は、トラニオへの吊り下げが可能な取付手段を含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一つに記載の中間遮蔽体の放射性物質収納容器。
  11. 前記中間遮蔽体は、前記容器本体の脚部に設けた穴に充填された遮蔽材であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一つに記載の中間遮蔽体の放射性物質収納容器。
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