JP2001083289A - キャスク - Google Patents
キャスクInfo
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Abstract
軽減できること。 【解決手段】 補助遮蔽体1は、外枠2内にレジン3を
充填した構造である。また、底板104の側面部にも環
状の外枠4を板金形成し、この内部にもレジン5を充填
している。外枠2と外枠4とは支持部材6により接合さ
れている。また、外枠4からは胴本体101への取り付
けを行うフランジ部7が径方向に延出しており、キャス
ク本体116に設けた固定ブロック8に対してボルト9
で固定されている。従って、ボルト9を外すことによ
り、補助遮蔽体1を底板104から取り外すことができ
る。これにより、補助遮蔽体1を取り外した状態でキャ
スク100を設置エリアに設置することができる。
Description
用済み燃料集合体を収容、貯蔵するものであって、補助
遮蔽体の無駄を防止してキャスク重量を軽減できるキャ
スクに関する。
え使用できなくなった核燃料集合体を、使用済み核燃料
という。使用済み核燃料は、FPなど高放射能物質を含
むので熱的に冷却する必要があるから、原子力発電所の
冷却ピットで所定期間(3〜6ヶ月間)冷却される。そ
の後、遮蔽容器であるキャスクに収納され、トラックま
たは船舶で再処理施設に搬送、貯蔵される。使用済み核
燃料集合体をキャスク内に収容するにあたっては、バス
ケットと称する格子状断面を有する保持枠を用いる。当
該使用済み核燃料集合体は、当該バスケットに形成した
複数の収納空間であるセルに1体ずつ挿入され、これに
より、輸送中の振動などに対する適切な保持力を確保し
ている。
「原子力eye」(平成10年4月1日発行:日刊工業
出版プロダクション)や特開昭62−242725号公
報などにて様々な種類のものが開示されている。図6
は、従来におけるキャスクの一例を示す斜視図である。
このキャスク500は、γ線遮蔽体である胴本体501
と、胴本体501のキャビティ内に挿入したバスケット
502と、胴本体501と外筒503の間に充填された
中性子遮蔽体504と、ステンレス鋼製であってその内
部に中性子遮蔽能を有する中性子遮蔽体(レジン)50
6を封入した一次蓋505と、γ線を遮蔽するステンレ
ス鋼等からなる二次蓋507と、下部に中性子を遮蔽す
るための補助遮蔽体508を取り付けた底板509と、
キャスク500を吊り下げるトラニオン510とから構
成されている。バスケット502は、複数の角パイプ5
11を組んで構成されており、当該角パイプ511の間
には、臨界防止のため中性子吸収材(図示省略)が配置
されている。
は、使用済み燃料集合体をバスケット502内に収容し
た後、再処理施設に搬送され、キャスク貯蔵エリアにて
貯蔵される。ここで、キャスク500を立てた状態で設
置すると、上部の一次蓋507は中性子を遮蔽するため
に必要であるが、下部の補助遮蔽体508は設置エリア
の床が水を含んだコンクリート製であるため特に必要が
ない。しかし、上記キャスク500では、補助遮蔽体5
08を底板509に固定して一体化しているため、当該
補助遮蔽体508を設けた状態で貯蔵が行われることに
なる。このため、キャスク500を貯蔵用として用いる
場合、補助遮蔽体508が無駄になってしまうという問
題点があった。また、それだけキャスク500の重量が
増加してしまうという問題点があった。或いは、キャス
ク500を立てて設置するとき、邪魔になる場合があっ
た。
たものであって、補助遮蔽体の無駄を防止してキャスク
重量を軽減できるキャスクを提供することを目的とす
る。
めに、請求項1にかかるキャスクは、使用済み燃料集合
体を収容する格子状のセルを有するバスケットと、この
バスケットをキャビティ内に有すると共にγ線の遮蔽を
行う胴本体と、胴本体の周囲に設けた中性子遮蔽体と、
中性子を遮蔽する補助遮蔽体を下面または側面に有する
と共にγ線を遮蔽する底板とを備えたキャスクにおい
て、締結手段その他の着脱手段により前記補助遮蔽体を
底板の下面または側面に対して着脱自在にしたものであ
る。
遮蔽体が不要になるのでこれを底板から取り外すように
した。取り外した補助遮蔽体は、他のキャスクを搬送す
る或いは工場内で取り扱う際、その底板に使用すればよ
い。このようにすれば、補助遮蔽体を無駄にせず使いま
わしが可能になる。また補助遮蔽体の分だけキャスクが
軽量になるので、たとえば使用済み燃料集合体の収容数
を増やすことができる。なお、着脱手段には前記締結手
段のほか、押さえ板やクランプ装置などの当業者に自明
な手段を適宜用いることができる。
済み燃料集合体を収容する格子状のセルを有するバスケ
ットと、このバスケットをキャビティ内に有すると共に
γ線の遮蔽を行う胴本体と、胴本体の周囲に設けた中性
子遮蔽体と、胴本体に取り付けた一次蓋および中性子遮
蔽能を有する二次蓋と、γ線を遮蔽する底板とを備え、
前記二次蓋と同じものを、前記底板の下部に対して着脱
自在に設けたものである。
実質的に上記底板に設ける補助遮蔽体と同一の機能を有
する。そこで、この二次蓋を底板の下部に着脱自在に設
けることで、補助遮蔽体を製作する手間が省けて、部品
点数を削減できる。取り外した二次蓋は、他のキャスク
に使用することができる。
の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるもの
ではない。
の形態1にかかるキャスクを示す斜視図である。図2
は、図1に示したキャスクの軸方向断面図である。図3
は、図1に示したキャスクの径方向断面図である。さら
に詳細には、図1は補助遮蔽体を取り外した貯蔵状態の
キャスクを示し、図2は補助遮蔽体を取り付けたキャス
クの搬送状態を示す。この実施の形態1にかかるキャス
ク100は、胴本体101のキャビティ102内面をバ
スケット130の外周形状に合わせて機械加工したもの
である。キャビティ102内面の機械加工は、専用の加
工装置によって加工する。
蔽機能を有する炭素鋼製またはステンレス鋼製の鍛造品
である。前記胴本体101と底板104は、溶接により
結合する。また、キャスク100は、貯蔵状態において
設置架台140上に設置固定される。キャスク100の
固定は、底板104の溝部142に対して固縛金具14
1を係合させることにより行う。また、当該底板104
の下部には、中性子の遮蔽を行うレジン3を充填した補
助遮蔽体1が取り付けてある。
を示し、前記補助遮蔽体を詳細に説明する。なお、同図
では緩衝体118も合わせて示している。この補助遮蔽
体1は、ステンレス鋼製等の外板を溶接して形成した外
枠2内にレジン3を充填した構造である。また、底板1
04の側面部にも環状の外枠4を板金形成し、この内部
にもレジン5を充填している。外枠2と外枠4とは支持
部材6により接合されている。また、外枠4からは胴本
体101への取り付けを行うフランジ部7が径方向に延
出しており、キャスク本体116に設けた固定ブロック
8に対してボルト9で固定されている。
り、補助遮蔽体1を底板104から取り外すことができ
る。これにより、補助遮蔽体1を取り外した状態でキャ
スク100を設置エリアに設置することができる。ま
た、補助遮蔽体1を取り外すことによりキャスク100
を軽量化できるから、その分、使用済み燃料集合体の収
容数を増やすことができる。なお、同図で示した取り外
し構造の他、当業者が容易に想定できる範囲で他の機械
的着脱構造に置換することができる。たとえば、補助遮
蔽体1を胴本体101の溝部142にて係合するような
構造にしてもよい(図示省略)。
05との間には、水素を多く含有する高分子材料であっ
て中性子遮蔽機能を有するレジン106が充填されてい
る。また、胴本体101と外筒105との間には熱伝導
を行う複数の銅製内部フィン107が溶接されており、
前記レジン106は、この内部フィン107によって形
成される空間に流動状態で注入され、固化される。な
お、内部フィン107は、放熱を均一に行うため、熱量
の多い部分に高い密度で設けるようにするのが好まし
い。また、レジン106と外筒105との間には、数m
mの熱膨張しろ108が設けられる。この熱膨張しろ1
08は、ホットメルト接着剤にヒーターを埋め込んだ埋
没型を外筒105内面に配し、レジン106を注入固化
した後、ヒーターを加熱して溶融排出することにより形
成する(図示省略)。
1により構成される。この一次蓋110は、γ線を遮蔽
するステンレス鋼や炭素鋼からなる円盤形状である。ま
た、二次蓋111もステンレス鋼製等の円盤形状である
が、その上面には中性子遮蔽体としてレジン112が封
入されている。一次蓋110および二次蓋111は、ス
テンレス製のボルト113によって胴本体101に取り
付けられている。さらに、一次蓋110および二次蓋1
11と胴本体101との間にはそれぞれ金属ガスケット
が設けられ、内部の密封性を保持している。また、蓋部
109の周囲には、レジン114を封入した補助遮蔽体
115が設けられている。
100を吊り下げるためのトラニオン117が設けられ
ている。図1に示すように、胴本体101のフランジ部
には、補助遮蔽体115が着脱可能に嵌合されている。
補助遮蔽体115からは固定部144が延出しており、
補助遮蔽体115を取り付ける際は、当該固定部144
と外筒105とをボルト145によって固定する。一
方、補助遮蔽体115を取り外すときは、このボルト1
45による固定を解けばよい。なお、同図では補助遮蔽
体115を設けた貯蔵状態のものを示したが、図2に示
すように、キャスク100の搬送時には補助遮蔽材11
5を取り外して緩衝体118を取り付けるようにする。
成した外筒120内にレッドウッド材などの緩衝材11
9を組み込んだ構造である。バスケット130は、使用
済み燃料集合体を収容するセル131を構成する69本
の角パイプ132からなる。角パイプ132には、Al
またはAl合金粉末に中性子吸収性能を持つBまたはB
化合物の粉末を添加したアルミニウム複合材を用いる。
また、中性子吸収材としては、ボロンの他にカドミウム
を用いることができる。この角パイプ132は、急冷凝
固法により製造したAlまたはAl合金粉末と、Bまた
はB化合物の粉末を混合し、CIP(Cold Isostatic P
ress)工程、脱ガス工程、HIP(HotIsostatic Press
)工程をを経た後、ポートホール押出機を用いて熱間
押出しすることで成形する。
は7個となる角パイプ列の両側には、それぞれダミーパ
イプ133が挿入されている。このダミーパイプ133
は、胴本体101の重量を軽減すると共に胴本体101
の厚みを均一化すること、角パイプ132を確実に固定
することを目的とする。このダミーパイプ133にもボ
ロン入りアルミニウム合金を用い、上記同様の工程によ
り製作する。なお、このダミーパイプ133は省略する
こともできる。
スクを貯蔵用として用いる場合に、補助遮蔽体1を取り
外すことができるので、補助遮蔽体1の無駄がなくな
る。たとえば補助遮蔽体1を複数のキャスク100で共
用にして使いまわしができるようになる。また、補助遮
蔽体1を取り外すことによりキャスク100が軽量化す
るから、その分、使用済み燃料集合体の収容本数を増や
すことができる。
て、補助遮蔽体1の代わりに二次蓋111を底板104
に対してボルト固定するようにしてもよい(図示省
略)。二次蓋111内にも、中性子を遮蔽するためにレ
ジン112が封入されているから、実質的には補助遮蔽
体1と同様の機能を有している。そこで、キャスク本体
116の上下に二次蓋111を装着し、底板104に取
り付けた二次蓋のみ貯蔵時に取り外すようにした。取り
外した二次蓋111は、他のキャスク100に用いるこ
とができる。このような構成にすれば、部品点数を削減
することができる。
補助遮蔽体の一部であってもよい。図5に、そのような
補助遮蔽体を装着したキャスク200を示す。このキャ
スク200では、底板104の下面に固定した補助遮蔽
体20と、その周囲に着脱可能に設置したリング状の補
助遮蔽体30と、底板104の側面に配置したリング状
の補助遮蔽体40とを備えている。補助遮蔽体20は、
外枠21内にレジン22を封入した構造であって、底板
104に対して溶接固定されている。また、補助遮蔽体
30は、外枠31内の上部にレジン32を設け、底板1
04に対して着脱自在に取り付けてある。補助遮蔽体3
0の取り付けには、図示しないが、ボルトやクランプ装
置その他の着脱手段を用いることができる。また、補助
遮蔽体40は、外枠41内にレジン42を封入したもの
である。当該着脱手段には、前記同様に補助遮蔽体30
と同様にボルトやクランプ装置を用いる(図示省略)。
取り付けることになるが(図示省略)、再処理工場内に
おいては前記補助遮蔽体30、40を取り付けた状態で
取り扱われる。キャスク200の設置時には、この補助
遮蔽体30、40を取り外す。取り外した補助遮蔽体3
0、40は、他のキャスク200の取り扱い時に使用す
ればよい。かかる構成であっても、補助遮蔽体30、4
0の無駄を防止することができる。
キャスク(請求項1)は、補助遮蔽体を底板の下面また
は側面に対して着脱自在にしたので、補助遮蔽体の無駄
を防止してキャスクを軽量化できるという効果を奏す
る。
2)は、二次蓋と同じものを、前記底板の下部に対して
着脱自在に設けたので、上記したような補助遮蔽体が不
要となり、部品点数の削減が可能になるという効果を奏
する。
成を示す斜視図である。
図である。
図である。
成を示す軸方向一部断面図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 使用済み燃料集合体を収容する格子状の
セルを有するバスケットと、このバスケットをキャビテ
ィ内に有すると共にγ線の遮蔽を行う胴本体と、胴本体
の周囲に設けた中性子遮蔽体と、中性子を遮蔽する補助
遮蔽体を下面または側面に有すると共にγ線を遮蔽する
底板とを備えたキャスクにおいて、 締結手段その他の着脱手段により前記補助遮蔽体を底板
の下面または側面に対して着脱自在にしたことを特徴と
するキャスク。 - 【請求項2】 使用済み燃料集合体を収容する格子状の
セルを有するバスケットと、このバスケットをキャビテ
ィ内に有すると共にγ線の遮蔽を行う胴本体と、胴本体
の周囲に設けた中性子遮蔽体と、胴本体に取り付けた一
次蓋および中性子遮蔽能を有する二次蓋と、γ線を遮蔽
する底板とを備え、前記二次蓋と同じものを、前記底板
の下部に対して着脱自在に設けたことを特徴とするキャ
スク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25640399A JP3912943B2 (ja) | 1999-09-09 | 1999-09-09 | キャスク及びキャスクの使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25640399A JP3912943B2 (ja) | 1999-09-09 | 1999-09-09 | キャスク及びキャスクの使用方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001083289A true JP2001083289A (ja) | 2001-03-30 |
JP3912943B2 JP3912943B2 (ja) | 2007-05-09 |
Family
ID=17292201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25640399A Expired - Lifetime JP3912943B2 (ja) | 1999-09-09 | 1999-09-09 | キャスク及びキャスクの使用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3912943B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007240173A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Kobe Steel Ltd | 放射性物質の輸送・貯蔵容器 |
KR20180079755A (ko) * | 2017-01-02 | 2018-07-11 | 한국전력기술 주식회사 | 사용후핵연료 저장 및 수송을 위한 용기 |
JP2018173348A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 三菱重工業株式会社 | 放射性物質収納容器 |
-
1999
- 1999-09-09 JP JP25640399A patent/JP3912943B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007240173A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Kobe Steel Ltd | 放射性物質の輸送・貯蔵容器 |
KR20180079755A (ko) * | 2017-01-02 | 2018-07-11 | 한국전력기술 주식회사 | 사용후핵연료 저장 및 수송을 위한 용기 |
KR101903130B1 (ko) * | 2017-01-02 | 2018-10-01 | 한국전력기술 주식회사 | 사용후핵연료 저장 및 수송을 위한 용기 |
JP2018173348A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 三菱重工業株式会社 | 放射性物質収納容器 |
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---|---|
JP3912943B2 (ja) | 2007-05-09 |
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