JPH1169739A - 電機子コアの塗装方法 - Google Patents

電機子コアの塗装方法

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JPH1169739A
JPH1169739A JP24210197A JP24210197A JPH1169739A JP H1169739 A JPH1169739 A JP H1169739A JP 24210197 A JP24210197 A JP 24210197A JP 24210197 A JP24210197 A JP 24210197A JP H1169739 A JPH1169739 A JP H1169739A
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JP
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holder
core
coating
hole
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JP24210197A
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Riyuusuke Azuma
隆祐 東
Masayuki Katagiri
昌幸 片桐
Hiromitsu Takei
宏光 武井
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Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な絶縁性能を確保できると共に、電機子
コアの厚さが変わっても共通の保持具で絶縁塗装を行う
ことができる電機子コアの塗装方法を提供する。 【解決手段】 電機子コアの表面に絶縁材料を塗装する
にあたり、当該電機子コアの貫通孔の少なくとも一方の
開口部から突出するように筒状部材を嵌合した後、 こ
の筒状部材の突出側端面に保持具を当接した状態で電機
子コアの表面および筒状部材の外周面に絶縁材料を塗装
する。保持具を構成する弾性リングを筒状部材の突出側
端面に当接してもよい。これにより、電機子コアの端面
から筒状部材の外周面にかけて連続して絶縁層が形成さ
れるので絶縁不良が生じない。また、筒状部材の透孔に
シャフトを挿通して、このシャフトの両端を保持して塗
装することにより、電機子コアの厚さに左右されずに共
通の保持具で複数種の電機子コアを塗装することが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々のモータや発
電機等の回転電機に使用される電機子コアの塗装方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】回転電機の電機子コアを製造する際に
は、珪素鋼板などをプレスで打ち抜いて複数の突極を放
射状に有するコア板を形成し、このコア板を複数枚一体
に積層したものに対してコイルが巻回される。ここで、
コイルと電機子コアとの絶縁を確保するためには、コイ
ルを巻く前に電機子コアに粉体塗装などの方法で絶縁性
の塗装膜を形成するのが一般的である。
【0003】電機子コアに対する粉体塗装には各種の方
法があり、例えば、コアに絶縁粉体を微量ずつ均一に付
着させるために、噴霧手段から供給される霧状の粉体塗
料を帯電手段によって帯電させる静電流動浸漬法や、コ
ロナ式帯電ガンや摩擦式帯電ガンなどを利用した静電吹
き付け法や、いわゆるスプレーを利用した静電塗装法な
どがある。
【0004】このような塗装方法により電機子コアに塗
装を施す場合、図5に示すような保持具8,9を用いて
電機子コア1を保持し、これを搬送機に投入して、一連
の塗装作業が行われる。すなわち、図5の保持具8の突
出部8a,先端部8bを電機子コア1の貫通孔1aに挿
入し、先端部8bを保持具9に嵌合させることにより電
機子コア1が挟持される。このとき、突出部8aの長さ
lは電機子コア1の貫通孔1aの長さに相当している。
次いで、保持具8,9と電機子コア1とが一体になった
ものを回転する図示しない搬送用スクリューに懸架す
る。これにより保持具8,9及び電機子コア1は一定方
向に一定速度で搬送され、後工程において電機子コア1
への塗装が行われる。
【0005】絶縁塗装が施された電機子コア1は、図6
に示すように、貫通孔1aに筒状部材としてのコアホル
ダー2が圧入され、さらにこのコアホルダー2にシャフ
ト3が圧入される。しかる後、放射状に突出した突極に
コイル4が巻回され、モータの回転子が構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の塗装方法では、
保持具8,9で電機子コア1を挟持して、単体の電機子
コア1に絶縁層7を形成し、塗装された電機子コア1に
対してコアホルダー2、さらにはシャフト3が圧入され
るので、コアホルダー2には絶縁塗装が施されていな
い。しかも、電機子コア1の貫通孔1aの開口部周辺
は、保持具8,9が当接するためマスクされた状態とな
り、絶縁層7が形成されていない。しかしながら、モー
タを小型化・高性能化するためには、所定の絶縁性能を
得ながらコイル巻回数をできるだけ多く取る必要があ
り、各突極に巻回するコイル4または突極間を渡り合う
渡り線を貫通孔1aに極力近付けて配線することが望ま
れる。
【0007】ところが、従来の塗装形態では、貫通孔1
aの開口部周辺およびコアホルダー2には絶縁塗装が施
されていないため、コイル4をこれらに近接することが
できず、コイル巻回数の増加に限界がある。仮にコイル
4をコアホルダー2に近接した場合は、絶縁層7が形成
されていない箇所にコイル4が接触し、絶縁不良を生じ
る。しかも、貫通孔1aおよびシャフト3との固定強度
を高めるため、あるいは静電気の放電を図るためにコア
ホルダー2を導電性の金属等で成形した場合、コアホル
ダー2の外周面には絶縁塗装が施されていないため、コ
イル4が当該コアホルダー2に接触すると絶縁不良とな
り、回転電機の信頼性を損ねる原因となってしまう。
【0008】さらに別の解決課題として、次のような課
題がある。すなわち、電機子コア1を挟んで保持具8と
保持具9とを直接嵌合するため、保持具8の突出部8a
の長さlを電機子コア1の貫通孔1aの長さに形成する
必要があり、貫通孔1aの長さが異なる電機子コア1を
塗装する場合は、それに応じて突出部8aの長さlを変
更しなければならない。したがって、新たな保持具作成
ための費用や段取り替えのロスが生じて生産性に劣って
しまう。
【0009】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解決するためになされたもので、回転電機の電機子コア
およびこれに関わる部材に対して絶縁塗装を施すにあた
り、十分な絶縁性能を確保し、その結果、コイル巻回数
の増加を図り、高性能で信頼性の高い回転電機を実現す
るための電機子コアの塗装方法を提供することを目的と
する。また、絶縁塗装をする際に用いる保持具による電
機子コアの保持構造を改善することにより、共通の保持
具で多種の電機子コアの保持を可能とし、もって塗装作
業の生産性を高めることを目的とする。
【0010】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る電機子コアの塗装方法では、放射状
に突出する突極と中央部に形成された貫通孔とを有する
コア板を複数枚積層してなる電機子コアの表面に絶縁材
料を塗装する塗装方法であって、電機子コアの貫通孔の
少なくとも一方の開口部から突出するように筒状部材を
その貫通孔に嵌合した後、この筒状部材の突出側端面に
保持具を当接した状態で、電機子コアの表面および当該
電機子コアから突出した筒状部材の外周面に絶縁材料を
塗装することを特徴とする。
【0011】また、本発明では、筒状部材は軸方向に貫
通した透孔を有し、この透孔に回転電機のシャフトを挿
通するとともに、一対の保持具でこのシャフトの両端側
を保持した状態で、電機子コアの表面および電機子コア
から突出した上記筒状部材の外周面に絶縁材料を塗装す
ることを特徴とする。
【0012】さらに、一対の保持具はそれぞれシャフト
の両端側から挿通される弾性リングを有し、少なくとも
一方の弾性リングが筒状部材の突出側端面に当接した状
態で絶縁材料を塗装することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明に係る電機子コアの塗装方
法を実施する際に使用する粉体塗装装置の一例を表した
全体構成図である。図1において、粉体塗装装置100
は、ワーク投入部11からワーク取出し部12に向かっ
て、予備加熱部10、塗装部20、成形部30、硬化部
40、冷却部50が順に構成されている。ワーク投入部
11からワーク取出し部12までは、スクリューコンベ
ア装置の2本の搬送用スクリュー13,13が通ってい
る。
【0015】予備加熱部10は、搬送用スクリュー13
で搬送されていく塗装前のワークW(保持具で保持され
た電機子コア1)に予熱を加えるためのものであり、こ
こには高周波加熱装置14が配置されている。加熱装置
としては、熱風や赤外線などを利用したものであっても
よい。
【0016】塗装部20は、そこを通過するワークWに
粉体塗料Rを付着させるためのものであり、図示しない
透明ボックスに囲まれた塗装室になっている。粉体塗料
Rとしては、エポキシ系、ポリエステル樹脂、アクリル
樹脂等が使用される。
【0017】塗装部20には、搬送用スクリュー13で
搬送されていくワークWに向けて、その上方から帯電し
た粉体塗料Rを霧状に吹き付ける塗料吹き出し装置60
が配置されている。この吹き出し装置60に対しては粉
体定量供給装置70から粉体供給経路71を介して粉体
塗料Rが定量的に供給されるようになっている。ここ
で、ワークWはグランド電位とされているため、帯電し
た霧状の粉体塗料Rは、ワークに付着することになる。
なお、塗料吹き出し装置60は、ワークWに向けて下方
から粉体塗料Rを霧状に吹き付けるように構成してもよ
い。
【0018】成形部30は、塗装部20を通過してきた
ワークWに付着している余分な粉体塗料Rを除去して成
形するためのエリアであり、そこには余分な粉体塗料R
を払い落とすためのブラシ(図示せず)などが配置され
ている。
【0019】硬化部40は、成形部30で余分な粉体塗
料Rが払い落とされた後のワークWを粉体塗料Rのゲル
化温度以上にまで加熱し、それを溶融させるためのエリ
アであり、そこには高周波加熱装置41が配置されてい
る。加熱装置としては、熱風や赤外線などを利用したも
のであってもよい。
【0020】冷却部50は、硬化部40で溶融した樹脂
を冷却して硬化させるためのエリアであり、冷却ファン
51が配置されている。
【0021】また、本形態の粉体塗装装置100では、
塗装部20および成形部30から粉体塗料Rを回収して
その一部を再利用するための粉体回収部80が構成され
ている。これに対して、硬化部40および冷却部50で
回収される粉体は、それまでに加熱され硬化された廃棄
粉Qであるため、再利用せずに廃棄するようになってい
る。なお、粉体回収部80により回収された粉体塗料R
は回収容器81に蓄えられ、必要量に応じて粉体定量供
給装置70に供給されていく。
【0022】次に、図1に示すように構成した粉体塗装
装置100を用いて電機子コアに塗装を施す本発明の実
施形態を、図2および図3を参照して説明する。
【0023】図2(a)は電機子コア1を含む回転子の
断面図、図2(b)はその斜視図である。図3は、粉体
塗装装置内で電機子コア1を搬送用スクリューによって
搬送するために、電機子コア1を保持具5,6で保持し
た状態を示す断面図である。
【0024】図2(a),(b)に示すように、電機子
コア1は、珪素鋼板等をプレスで打ち抜いて複数の突極
1bを放射状に有するコア板を形成し、このコア板をカ
シメなどの方法で複数枚一体に積層したものから構成さ
れている。電機子コア1の中央には貫通孔1aが穿設さ
れており、この貫通孔1aに筒状部材としてのコアホル
ダー2が圧入固定されている。また、コアホルダー2の
中央には軸方向に貫かれた透孔2aが形成されており、
この透孔2aにシャフト3が圧入固定されている。電機
子コア1の各突極1bにはコイル4が巻回されるが、コ
イル4と電機子コア1との絶縁を確保するために、コイ
ル4を巻く前に、突極1bの軸方向両端面、外周面、お
よび側端面に絶縁層7が形成される。
【0025】電機子コア1の表面に対して、図1に示し
た粉体塗装装置100を使用して塗装を施すにあたっ
て、本実施形態では、図3に示す2本で一対の保持具
5,6を用いる。これらの保持具5,6は、基本的には
同一構造であり、先端側でコアホルダー2の端面および
電機子コアの中央部端面にそれぞれ突き当たる弾性リン
グ5a,6aと、シャフト3の両端側を掴持する保持部
5b,6bと、そこから直線的に延びる小径部5c,6
cと、小径部5c,6cの端部において円錐状に形成さ
れた抜け止め部5d,6dとから構成されている。
【0026】このような保持具5,6で、電機子コア1
を保持する際、電機子コア1の貫通孔1aには予めコア
ホルダー2を圧入しておき、しかもコアホルダー2の一
端側を電機子コア1の端面よりも突出させておく。そし
て、いずれか一方の保持具5(6)にシャフト3もしく
はシャフト3と同形状の棒材の一端を仮保持させた状態
で、コアホルダー2の透孔2aにシャフト3(棒材)を
挿通し、さらにその他端を他方の保持具6(5)に嵌め
込む。かくして、両保持具5,6の弾性リング5aと6
aがコアホルダー2の端面と電機子コア1の貫通孔2の
開口部周辺1cに隙間なく当接して、電機子コア1を保
持する作業が完了する。
【0027】なお、電機子コア1に圧入したコアホルダ
ー2の透孔2aに予めシャフト3を圧入固定しておき、
このシャフト3の両端側から保持具5,6を嵌め込ん
で、電機子コア1を保持してもよい。また、弾性リング
5a,6aはゴムや弾性樹脂等から成形されており、帯
電し難いので表面には絶縁層が形成され難くなっている
ため、再利用が可能である。また、電機子コア1やコア
ホルダー2に弾性的に当接するので、密着性が高まる。
【0028】既に説明したように、粉体塗装装置100
の側には、搬送用スクリュー13、13が平行に配置さ
れている。したがって、搬送用スクリュー13、13の
ねじ溝内に保持具5,6の小径部5c,6cが嵌まるよ
うに、電機子コア1を保持した保持具5,6を乗せるだ
けで、搬送用スクリュー13,13の回転によって、電
機子コア1は保持具5,6とともに周方向に回転しなが
ら矢印Tで示す方向に搬送されていくことになる。
【0029】搬送用スクリュー13,13で搬送される
電機子コア1は、予備加熱部10で約200℃の温度条
件で加熱を受けた後、塗装部20に搬送される。
【0030】塗装部20には、図1に示すように、帯電
した粉体塗料Rを霧状に吹き付ける塗料吹き出し装置6
0が配置されている。この塗料吹き出し装置60から吹
き出された粉体塗料Rは、立ち姿勢のまま回転しながら
搬送用スクリュー13,13で搬送されていく電機子コ
ア1の露出している表面に付着するとともに、電機子コ
ア1の貫通孔1aから突出しているコアホルダー2の外
周面にも同様に付着する。
【0031】このようにして粉体塗料Rが電機子コア1
の表面およびコアホルダー2の外周面に付着したワーク
は、図1からわかるように塗装部20から成形部30に
搬送され、この成形部30でワークに付着している余分
な粉体塗料Rが除去されたのち、さらに、硬化部40へ
搬送される。
【0032】この硬化部40では、高周波加熱装置41
によって、粉体塗料Rがゲル化温度以上、たとえば約2
30℃から約260℃の温度にまで加熱されて溶融す
る。ここで、電機子コア1は、予備加熱部10において
予熱されているため、温度むらが発生せず、かつ、急激
な温度上昇がないので、均一な膜厚の絶縁層が形成され
る。
【0033】硬化部40で加熱された電機子コア1は、
次に搬送用スクリュー13,13によって冷却部50へ
搬送され、そこでの冷却によって溶融した粉体塗料Rが
硬化する。その結果、電機子コア1の表面およびコアホ
ルダー2の露出した外周面に絶縁塗装が施され、絶縁層
7で覆われる。しかる後に、電機子コア1は取り出し部
12から排出される。
【0034】こうして絶縁塗装が施された電機子コア1
は、図2(a)に示すように、貫通孔1aの内周面、お
よび保持具6の弾性リング6aが当接していた側の開口
部周辺1cを除いて、全表面にほぼ均一な膜厚の絶縁層
7が、形成されている。さらに、電機子コア1の貫通孔
1aの一方の開口部から露出しているコアホルダー2の
外周面にも、電機子コア1aの端面から連続して絶縁層
7が形成されている。なお、貫通孔1aの開口部周辺1
cには整流子ユニットなどの部材が配置されることか
ら、特に絶縁層7を形成する必要がないが、モータ構造
により、開口部周辺1cの側にも絶縁層7を形成する必
要がある場合は、当該開口部側にもコアホルダー2を突
出させて、このコアホルダー2の外周面に絶縁層7を形
成すればよい。
【0035】絶縁を確保するための塗装工程を終えた電
機子コア1の各突極1bには、図2(a),(b)のよ
うにコイル4が巻回される。このとき、コアホルダー突
出側の端面には、コアホルダーの外周面にまで連続して
絶縁層7が形成されているので、コアホルダー2にコイ
ル4が接触してもリークすることなく、絶縁不良の発生
を防止することができる。したがって、コアホルダー2
とコイル4との接触を配慮せずに、さらには、コアホル
ダー2をコイル4の流れ止め手段として利用して、突極
1bへの巻回数を十分に確保することができる。
【0036】また、電機子コア1の貫通孔1aにコアホ
ルダー2を圧入し、このコアホルダー2にシャフト3を
嵌合した上で、シャフト3の両端部を保持具5,6で保
持して、絶縁塗装を施すようにしたので、電機子コア1
の積層方向の厚さに左右されることなく、各種の電機子
コア1に対して共通の保持具5,6を採用することがで
きる。したがって、新たな保持具作成ための費用や段取
り替えのロスが生じることがなく生産性に優れる。
【0037】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であることはいうまでもない。例え
ば、上記実施形態では、コアホルダー2に嵌合されたシ
ャフト3の両端を保持具5,6の保持部5b,6bで掴
持し、この保持部5b,6bよりも電機子コア1側に弾
性リング5a,6aを介在させて、これらの弾性リング
5a,6aを被塗装体としての電機子コア1あるいはコ
アホルダーに当接させていたが、図4に示すように、保
持部5b,6bを直接コアホルダー2の端面および電機
子コア1に当接させて保持してもよい。また、本発明に
係わる電機子コア1は、回転電機の回転子または固定子
のいずれの電機子にも適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電機
子コアの塗装方法では、電機子コアの貫通孔に、少なく
とも一方の開口部から突出するように筒状部材としての
コアホルダーを嵌合した後、この筒状部材の突出側端面
に保持具を当接した状態で、電機子コアの表面および当
該電機子コアから突出した筒状部材の外周面に絶縁材料
を塗装するようにしたので、電機子コアの端面から筒状
部材の外周面にかけて連続して絶縁層が形成される。し
たがって、突極に巻回するコイルが筒状部材に接触して
も絶縁不良が発生せず、これを回転電機に使用した場合
の信頼性が向上する。しかも、筒状部材とコイルとの接
触を配慮せずにコイルの巻回を行うことができるので、
コイルの巻回数を増加させることができ、回転電機の高
性能化を図ることができる。
【0039】また、本発明では、筒状部材の透孔に、回
転電機のシャフトを挿通するとともに、一対の保持具で
このシャフトの両端側を保持した状態で、絶縁塗装を施
すようにしたので、厚さが異なる複数種の電機子コアに
対して、共通の保持具ですべて保持することが可能とな
る。したがって、新たな保持具作成ための費用や段取り
替えのロスが生じることがなく生産性が向上する。ま
た、弾性リングを介在して電機子コアを保持することに
より、保持具と電機子コアとの密着性が高まるととも
に、弾性リングに対して絶縁層が形成されるのを防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電機子コアの塗装方法の実施する
際に使用する粉体塗装装置の一例を表した全体構成図で
ある。
【図2】本発明に係る塗装方法により絶縁層を形成した
電機子コアを含む回転子を示す図であり、(a)はその
断面図、(b)はその斜視図である。
【図3】本発明に係る塗装方法を実施する際に使用する
保持具で電機子コアを保持した状態を示す断面図であ
る。
【図4】図3に示す電機子コアの保持状態とは別の形態
を示す断面図である。
【図5】従来の塗装方法において使用する保持具で電機
子コアを保持した状態を示す平面図である。
【図6】従来の塗装方法により絶縁層を形成した電機子
コアを含む回転子を示す図である。
【符号の説明】
1 電機子コア 1a 貫通孔 2 筒状部材(コアホルダー) 2a 透孔 3 シャフト 4 コイル 5 保持具 5a 弾性リング 6 保持具 6a 弾性リング 7 絶縁層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射状に突出する突極と中央部に形成さ
    れた貫通孔とを有するコア板を複数枚積層してなる電機
    子コアの表面に絶縁材料を塗装する電機子コアの塗装方
    法において、 上記貫通孔の少なくとも一方の開口部から突出する筒状
    部材を上記貫通孔に嵌合した後、この筒状部材の突出側
    端面に保持具を当接した状態で、上記電機子コアの表面
    および当該電機子コアから突出した上記筒状部材の外周
    面に絶縁材料を塗装することを特徴とする電機子コアの
    塗装方法。
  2. 【請求項2】 筒状部材は軸方向に貫通した透孔を有
    し、この透孔に回転電機のシャフトを挿通するととも
    に、一対の保持具でこのシャフトの両端側を保持した状
    態で、上記電機子コアの表面および電機子コアから突出
    した上記筒状部材の外周面に絶縁材料を塗装することを
    特徴とする請求項1記載の電機子コアの塗装方法。
  3. 【請求項3】 一対の保持具はそれぞれシャフトの両端
    側から挿通される弾性リングを有し、少なくとも一方の
    弾性リングが筒状部材の突出側端面に当接した状態で、
    絶縁材料を塗装することを特徴とする請求項2記載の電
    機子コアの塗装方法。
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