JPH09285078A - モータコアの粉体塗装方法及びその方法で粉体塗装されたモータコアを有するモータ - Google Patents

モータコアの粉体塗装方法及びその方法で粉体塗装されたモータコアを有するモータ

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JPH09285078A
JPH09285078A JP8110050A JP11005096A JPH09285078A JP H09285078 A JPH09285078 A JP H09285078A JP 8110050 A JP8110050 A JP 8110050A JP 11005096 A JP11005096 A JP 11005096A JP H09285078 A JPH09285078 A JP H09285078A
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powder
motor core
particle size
motor
core
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Hiroyuki Kishimoto
広之 岸本
Kiyoharu Noguchi
清春 野口
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Tanaka Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的取り扱いの容易な粉体塗装によりモー
タコアを塗装する。この場合に、極めて薄い膜厚で安定
した絶縁性能を確保することができる粉体塗装方法を提
供し、さらに省電力化並びに全体の小型化を図ることの
できるモータを得る。 【解決手段】 粉体を荷電チューブ内に通してプラス電
荷を持つように摩擦帯電させる摩擦帯電式静電粉体塗布
機2を用い、粒径20μm以下が5%以下、粒径100
μm以上が5%以下の粒度分布を持つ粉体をモータコア
26表面に塗布し、これを加熱溶融し硬化して絶縁膜を
形成する。また、この絶縁膜を塗装したモータコアを有
するモータを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻線が施されるモ
ータコアの表面に絶縁性粉体による絶縁塗装薄膜を形成
するモータコアの粉体塗装方法及びその方法で粉体塗装
されたモータコアを有するモータに関する。
【0002】
【従来の技術】各種モータに使用されるモータコアは、
プレス加工によって鋼板から所定形状に成形されたラミ
ネーションの積層表面に、電気絶縁塗料等を塗布して巻
線との絶縁及び防錆を目的とした絶縁層が形成されてい
る。このように絶縁層が全面に形成されたモータコア
は、所定箇所に巻線が巻回された後、モータ内に組み込
まれる。ところで、近年、モータの小型・薄型化の要望
と共にモータ性能の向上並びに磁気特性・効率の向上が
要望され、これに伴ってモータコア表面の絶縁層もその
薄膜化が図られている。
【0003】従来、モータコアの表面に絶縁層を形成す
る方法としては、電着法やスプレー法が試みられている
が、生産性の問題や膜厚がモータコアの積層厚みに左右
される問題等を有し、また、電着法とスプレー法とを組
み合わせてばらつきの少ない膜厚を得ることも行われて
いるが、工程が多くなり、結果としてコストアップを招
く問題を有している。
【0004】さらに、従来のモータコアの塗装に際し、
静電流動浸漬法と呼ばれる粉体塗装法がある。この塗装
法は、高圧電極を配した雰囲気中にエアーを吹き出して
イオン化したエアーで電界を形成し、粉体を流動させて
帯電させ、電界中に被塗布物を接地状態で移送してこれ
に粉体を付着させる方法である。
【0005】しかし、この静電流動浸漬法では、放出さ
れたイオンの一部しか粉体に帯電せず、残りはフリーイ
オンとなるため、被塗布物に一定層ができると静電反発
を生じ、これによりピンホールや表面の凹凸を生じやす
くなる問題があり、且つ、電界は凸部に集中するため、
コアエッジ部での前述の反発現象により薄膜形成にばら
つきが生じやすくなる問題がある。さらに、膜厚が薄く
なるに従い、微妙なコントロールが困難なだけでなく、
膜厚が薄くなるとむらを生じ、安定した膜表面を得よう
とすると膜厚を大きくせざるを得ない問題を有してい
る。このように膜厚の大きい絶縁膜を形成したモータコ
アでは、これに巻回するコイルの全長が長くなり、コイ
ル抵抗が大きくなって消費電力の増大を招き、しかもモ
ータの大型化を余儀なくされる結果となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
の有するこのような問題点に留意してなされたものであ
り、その目的とするところは、比較的取り扱いの容易な
粉体塗装によりモータコアを塗装する場合に、極めて薄
い膜厚で安定した絶縁性能を確保することができるモー
タコアの粉体塗装方法を提供することにあり、さらに省
電力化並びに全体の小型化を図ることのできるモータを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の粉体塗装方法では、モータコアの表面に絶
縁性粉体を塗布して加熱溶融し硬化し絶縁薄膜を形成す
るモータコアの粉体塗装方法において、粉体を荷電チュ
ーブ内に通してプラス電荷を持つように摩擦帯電させる
摩擦帯電式静電粉体塗布機を用いて、粒径20μm以下
が5%以下、粒径100μm以上が5%以下の粒度分布
を持つ粉体を、前記モータコア表面に塗布することを特
徴とするものである。この場合、前記粉体の粒度分布の
最大ピークがほぼ粒径60μmでしかもほぼ粒径60μ
mの粉体をほぼ40%含むことが望ましい。さらに、前
記粉体は、エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤とを主成分
し、且つ、組成物中にプラス帯電体を含有するのがよ
い。
【0008】また、前記目的を達成するために、本発明
の粉体塗装方法では、モータコアの表面に絶縁性粉体を
塗布して加熱溶融し硬化し絶縁薄膜を形成するモータコ
アの粉体塗装方法において、モータコアの表面の付着物
を加熱、除去する前処理工程と、粉体を荷電チューブ内
に通してプラス電荷を持つように摩擦帯電させる摩擦帯
電式静電粉体塗布機を用いて、粒径20μm以下が5%
以下、粒径100μm以上が5%以下の粒度分布を持つ
粉体を前記モータコア表面に塗布する粉体塗布工程と、
前記モータコアの磁極形成面における前記粉体を除去す
る粉体除去工程と、前記モータコアを加熱して該モータ
コアの表面の前記粉体を溶融する加熱工程と、前記モー
タコアを冷却して前記溶融した粉体を冷却する冷却工程
と、を含むことを特徴とするものである。
【0009】さらに、前記目的を達成するために、本発
明のモータにおいては、巻線が施されるモータコアの表
面の絶縁層を、粉体を荷電チューブ内に通してプラス電
荷を持つように摩擦帯電させる摩擦帯電式静電粉体塗布
機を用いて、粒径20μm以下が5%以下、粒径100
μm以上が5%以下の粒度分布を持つ粉体を前記モータ
コアの表面に塗布しこれを加熱溶融し硬化して形成され
た絶縁薄膜で構成したことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態につき、添付
の図面を参照して説明する。まず、図1は本発明の粉体
塗装に使用する摩擦帯電式粉体塗布機2の全体構成を示
したものであり、図2は塗布機2の内部構成の概略を示
したものである。
【0011】塗布機2は、塗布機本体4と噴射部6とか
らなる。塗布機本体4は、並置された直線状の複数本の
荷電チューブ8と、この各荷電チューブ8の始端が連通
する撹拌室10と、各荷電チューブ8の終端が連通する
合流室12とを備えている。
【0012】撹拌室10に連通して形成された塗料の供
給口14より塗料粒子を撹拌室10内に供給し、同時に
空気口16より加速エアーを撹拌室10内に供給するこ
とにより、塗料粒子が撹拌室10において加速エアーに
て回転,撹拌されて均一になり、撹拌室10から分岐さ
れて各荷電チューブ8内に送られる。各荷電チューブ8
内に分散されて送られた塗料粒子は荷電チューブ8内を
移動する際にその内壁と衝突,接触して摩擦を繰り返
し、電荷が与えられ、帯電する。各荷電チューブ8内で
荷電された塗料粒子は一旦合流室12で合流して均一化
され、吐出口18より次段の噴射部6に送られる。
【0013】噴射部6は、吐出口18に分岐して接続さ
れた多数本の噴射チューブ20を有し、各噴射チューブ
20の先端の噴射ノズル22が保持具24により被塗布
物の形状,大きさに合わせて例えば一列に配列保持され
ている。噴射部6に送られた荷電塗料粒子は各噴射チュ
ーブ20内に分岐して案内され、それぞれの噴射ノズル
22から被塗布物であるモータコア26に向けて噴射さ
れる。なお、図1では便宜上塗布機2に対してモータコ
ア26を大きく示しているが、実際にはモータコア26
は塗布機2に対して非常に小さく、複数個のモータコア
26を本塗布機2により一度に塗布するようになってい
る。
【0014】ところで、本塗布機に使用される粉体塗料
は、エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤とを主成分とし、
且つ、組成物中にプラス帯電体を含有する樹脂粉末であ
り、図3に実線で示すような粒度分布を有している。こ
の粒度分布は、粉体100gにおける粉体の大きさの分
布(割合)を示したものであり、本発明では、使用する
粉体の粒度分布にも特徴を有している。すなわち、本発
明に使用する粉体塗料は、粒径20μm以下の粉体が5
%以下、粒径100μm以上の粉体が5%以下であり、
かつその粒度分布の最大ピークがほぼ粒径60μmにあ
り、この粒径60μmの粉体がほぼ40%を占めてい
る。つまり、粒径20〜100μmの粉体が全体の90
%以上を占め、その大半がほぼ粒径60μmである。
【0015】ここで、従来の粉体塗装に使用される粉体
の粒度分布は図3に1点鎖線で示すようになっており、
粒径10〜250μmの広い範囲に分布し、粒径100
〜120μmの粉体が最も多く含まれており、本発明に
係わる粉体とその粒度分布に大きな違いを有しているこ
とが明らかである。
【0016】図4は、本発明によるモータコアの粉体塗
装方法を実施する工程の概略を示したフローチャートで
あり、以下このフローチャートに従って本発明の粉体塗
装を説明する。まず、ステップ1において、モータコア
26の前処理を行う。これは、モータコア26の表面の
プレス油,防錆油等、塗装膜の安定性や密着性等を阻害
する付着物を除去する工程であり、付着物質が分解或い
は炭化し且つコア素材が酸化しない温度でモータコア2
6を、熱風対流により又は赤外線雰囲気炉で一定時間加
熱処理する。
【0017】前処理工程を終えたモータコア26は、常
温に冷却された後、ステップ2の静電粉体塗装工程にて
粉体塗装される。すなわち、専用保持具にてチャッキン
グしたモータコア26を回転させながら、前述した静電
粉体塗布機2により、帯電させた一定の粒度分布を有す
る静電粉体塗料を噴射塗布する。
【0018】静電粉体塗装されたモータコア26は、ス
テップ3の粉体除去工程において、モータコア26の磁
極形成面つまり軸方向両端面を除く外周面に付着した粉
体の除去が行われる。一例として、塗装されたモータコ
ア26を回転させながら、モータコア26の外周部にこ
の回転が停止しない程度にばね鋼板を接触させ、粉体を
掻き落とすようにして除去する。
【0019】その後、モータコア26はステップ4の高
周波一次加熱工程に移行する。この高周波一次加熱工程
では、塗装されたモータコア26を回転しながら高周波
加熱機のスキッドコイルの間に通し、常温から150°
Cまで20〜40秒間加熱される。この加熱により、モ
ータコア26表面の塗料粒子は溶融され、次のステップ
5の冷却工程でモータコア26を粉体塗料の溶融点温度
以下に冷却することにより、モータコア26表面に塗装
層が形成される。この冷却の後、モータコア26をチャ
ッキングした保持具及びその周辺に対し圧縮空気が噴射
され、これらに付着した余剰粉体塗料が除去される。
【0020】さらに、モータコア26はステップ6の高
周波二次加熱工程に移行し、塗装されたモータコア26
を回転しながら高周波加熱機のスキッドコイルの間に通
し、前処理工程後の温度を基準に昇温時間20〜40秒
間で200〜230°Cに再加熱される。スキッドコイ
ルの間を通過したモータコア26は、ステップ7の冷却
工程で圧縮空気噴射又は送風機により常温まで強制冷却
され、同時に治具及びモータコア26に付着した余剰粉
体が除去される。
【0021】最後のステップ8において、モータコア2
6に対し、塗装膜の均一化,状態の安定化及び膜硬度の
上昇のためにアフターキュアーが行われる。すなわち、
モータコア26はまず1分間で240度近くまで昇温さ
れ、3分間この状態を保持した後、7分かけて常温まで
冷却される。これにより良好な膜質の塗装膜が得られ
る。
【0022】つぎに、実験結果について説明する。前述
のようにして、摩擦帯電式静電粉体塗布機2と図3に実
線で示した粒度分布をもつ粉体塗料とを用いて、モータ
コア26に塗装膜を粉体塗装し、表面ピンホール等の生
じない限界膜厚の試料を10個得、これらの膜厚を調べ
たところ、塗装膜のコア端面方向の膜厚の平均値が5
6.2μm、モータコア26のティースにおける幅方向
の膜厚の平均値が70.5μmであった。また、端面方
向の膜厚の最大値と最小値との差は5.5μm、標準偏
差つまりばらつきの度合いは0.0070μmであり、
幅方向の膜厚の最大値と最小値との差は10μm、標準
偏差は0.0027μmであった。
【0023】なお、塗装膜の端面方向の膜厚は、図5に
示すように、コアのスタックの積み厚をA、塗装後のコ
ア厚をBとすると、(B−A)/2で与えられ、また、
周方向の膜厚は、コアのスタックティース幅をC、塗装
後のティース幅をDとすると、(D−C)/2で与えら
れる。
【0024】一方、従来の粉体塗装法、つまり静電流動
浸漬法により図3に1点鎖線で示す粒度分布を有する粉
体塗料を用いてモータコアに粉体塗装を施した場合、表
面ピンホール等の生じない限界膜厚の試料を20個得、
これらの膜厚を調べたところ、塗装膜のコア端面方向の
膜厚の平均値が77.2μm、コアのティース幅方向の
膜厚の平均値が33.7μmであった。また、端面方向
の膜厚の最大値と最小値との差は26μm、標準偏差は
0.0070μmであり、幅方向の膜厚の最大値と最小
値との差は10μm、標準偏差は0.0031μmであ
った。
【0025】この結果、従来の粉体塗装方法では、表面
ピンホール等が許容範囲に塗布できる限界は膜厚80μ
mであり、しかもコアの端面方向の膜厚と幅方向の膜厚
との差及びそれぞれのばらつきが大きいことがわかる。
その上、端面方向の膜厚に比して幅方向の膜厚が非常に
小さいので、実際の巻線時に塗装膜の剥がれ等の心配が
あることがわかる。
【0026】これに対し、本発明による粉体塗装方法で
は、膜厚50μmで十分許容でき、コアの端面方向の膜
厚と幅方向の膜厚との差及びそれぞれのばらつきも非常
に小さく、しかも端面方向の膜厚に比して幅方向の膜厚
を大きくできるので、実際の巻線に対して好都合なもの
になる。特に、本発明による粉体塗装方法では、モータ
コア26の角部における膜厚の状態、いわゆるエッジカ
バー率(モータコア26の端面方向の膜厚と幅方向の膜
厚との平均値に対する角部の膜厚(図5の寸法E)の割
合)が、塗装膜の膜厚50μmにおいて60%を実現し
ており、モータコア26に対する安全な巻線を可能にし
ている。
【0027】ここで、本発明による摩擦帯電式静電粉体
塗布機2を用いて図3に1点鎖線で示した粒度分布をも
つ従来の粉体塗料をモータコアに塗装した実験結果で
は、本発明と同様に膜厚50μmを設定すると、コア表
面の塗装膜の表面状態に凹凸若しくはむらが生じ、絶縁
膜としての使用が困難であることが確認できた。そして
この膜厚を80μmまで厚くすることにより表面状態は
許容範囲となる。この結果、本発明による静電粉体塗布
機2を用いしかも図3に実線で示した粒度分布をもつ粉
体塗料をモータコアに塗装することにより、極めて薄く
表面状態の安定した塗装層が得られることがわかる。
【0028】本発明の粉体塗装方法によりモータコア2
6を粉体塗装することにより、前述したように、絶縁及
び防錆に十分な程度の薄い絶縁薄膜を実質上コア全面に
亘って容易且つ確実に形成できるので、同一のコアであ
っても塗装後の外径が小さくなる。このため、所要巻数
の巻線を施す上で要するコイル線の長さが短く、電線量
の節約、巻線の電気抵抗の低減による省電力化、並び
に、巻線及びコア全体の外形の縮小化が実現する。
【0029】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は、かかる実施例に限定されるものではな
く、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修
正が可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、次に記載するような効果を奏する。摩擦帯
電式静電粉体塗布機を用い、粒径20μm以下が5%以
下、粒径100μm以上が5%以下の粒度分布を持つ粉
体をモータコア表面に塗布し、これを加熱溶融して絶縁
膜を形成することにより、極めて薄い(膜厚約50μ
m)絶縁膜を良好且つ安定した状態で得ることができ、
モータの小型化に大きく寄与できるものである。
【0031】また、モータコアの表面の付着物を加熱、
除去する前処理工程、摩擦帯電式静電粉体塗装機を用い
て粒径20μm以下が5%以下、粒径100μm以上が
5%以下の粒度分布を持つ粉体をモータコア表面に塗布
する粉体塗布工程、モータコアの磁極形成面における粉
体を除去する粉体除去工程、モータコアを加熱してその
表面の粉体を溶融する加熱工程、及びモータコアを冷却
して前記溶融した粉体を冷却する冷却工程を含むことに
より、極めて薄い絶縁膜を良好且つ安定した状態で得る
ことができる上、所定のエッジカバー率を保持でき、絶
縁膜の硬度を向上できるものである。
【0032】さらに、巻線が施されるモータコアの表面
の絶縁層を、前述した粉体塗装方法により形成された絶
縁薄膜で構成したことにより、絶縁及び防錆に十分な程
度の薄い絶縁薄膜を実質上コア全面に亘って容易且つ確
実に形成でき、塗装後のコアの外形を小さくでき、所要
巻数の巻線を施す上で要するコイル線の長さが短く、電
線量の節約、巻線の電気抵抗の低減による省電力化、並
びに、巻線及びコア全体の外形の縮小化が実現し、省電
力小型モータを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるモータコアの粉体塗装方法に使用
する摩擦帯電式静電粉体塗布機の概略図である。
【図2】図1の塗布機本体の内部構成図である。
【図3】本発明に使用する粉体の粒度分布図である。
【図4】モータコアの一部断面図である。
【図5】本発明の粉体塗装方法の実施例のフローチャー
トである。
【符号の説明】
2 摩擦帯電式静電粉体塗布機 4 塗布機本体 8 荷電チューブ 26 モータコア

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータコアの表面に絶縁性粉体を塗布し
    て加熱溶融し硬化し絶縁薄膜を形成するモータコアの粉
    体塗装方法において、 粉体を荷電チューブ内に通してプラス電荷を持つように
    摩擦帯電させる摩擦帯電式静電粉体塗布機を用いて、粒
    径20μm以下が5%以下、粒径100μm以上が5%
    以下の粒度分布を持つ粉体を、前記モータコア表面に塗
    布することを特徴とするモータコアの粉体塗装方法。
  2. 【請求項2】 前記粉体の粒度分布の最大ピークがほぼ
    粒径60μmでしかもほぼ粒径60μmの粉体をほぼ4
    0%含む請求項1記載のモータコアの粉体塗装方法。
  3. 【請求項3】 前記粉体は、エポキシ樹脂と酸無水物系
    硬化剤とを主成分とし且つ組成物中にプラス帯電体を含
    有する請求項1記載のモータコアの粉体塗装方法。
  4. 【請求項4】 モータコアの表面に絶縁性粉体を塗布し
    て加熱溶融し硬化し絶縁薄膜を形成するモータコアの粉
    体塗装方法において、 モータコアの表面の付着物を加熱、除去する前処理工程
    と、 粉体を荷電チューブ内に通してプラス電荷を持つように
    摩擦帯電させる摩擦帯電式静電粉体塗布機を用いて、粒
    径20μm以下が5%以下、粒径100μm以上が5%
    以下の粒度分布を持つ粉体を、前記モータコア表面に塗
    布する粉体塗布工程と、 前記モータコアの磁極形成面における前記粉体を除去す
    る粉体除去工程と、 前記モータコアを加熱して該モータコアの表面の前記粉
    体を溶融する加熱工程と、 前記モータコアを冷却して前記溶融した粉体を冷却する
    冷却工程と、を含むことを特徴とするモータコアの粉体
    塗装方法。
  5. 【請求項5】 巻線が施されるモータコアの表面の絶縁
    層を、粉体を荷電チューブ内に通してプラス電荷を持つ
    ように摩擦帯電させる摩擦帯電式静電粉体塗布機を用い
    て、粒径20μm以下が5%以下、粒径100μm以上
    が5%以下の粒度分布を持つ粉体を前記モータコアの表
    面に塗布しこれを加熱溶融し硬化して形成された絶縁薄
    膜で構成したことを特徴とするモータ。
JP8110050A 1996-04-06 1996-04-06 モータコアの粉体塗装方法及びその方法で粉体塗装されたモータコアを有するモータ Pending JPH09285078A (ja)

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