JPH1168522A - 発振回路 - Google Patents

発振回路

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JPH1168522A
JPH1168522A JP9230608A JP23060897A JPH1168522A JP H1168522 A JPH1168522 A JP H1168522A JP 9230608 A JP9230608 A JP 9230608A JP 23060897 A JP23060897 A JP 23060897A JP H1168522 A JPH1168522 A JP H1168522A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カレントインバータからなるリングオシレー
タにおいて、クロスカップリングを実現することにより
デューティ制御性を向上させる。 【解決手段】 電流供給回路4a〜4c、6a〜6c
は、それらのソースが電源と接続し、それらのドレイン
はそれぞれ対応するカレントインバータ内の端子Aと接
続してある。それらのゲートにはそれらが接続するカレ
ントインバータと1対1で対応するカレントインバータ
の出力が入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、発振回路に関するもので
ある。さらに詳しくは、2つのリングオシレータをクロ
スカップリングさせて動作を行う発振回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、リングオシレータを用いた発振回
路としては、図7(a)に示すように、それぞれ奇数個
のCMOSインバータ101a〜101cからなる2つ
のリングオシレータ102、103をインバータ10
4、105を用いてクロスカップリングさせて発振を行
うものがある。この場合、CMOSインバータを用いて
クロスカップリングさせているので、デューティ制御性
が良い発振回路が実現できる。
【0003】また、図8に示すような複数のカレントイ
ンバータ106よりなるリングオシレータもある。この
場合、電流モードで信号の伝達を行うので、電流の積分
である電圧モードで信号を伝達するCMOSインバータ
を用いたタイプに比べて高速化に向いている。また、カ
レントインバータは電源側またはグランド側のいずれか
のトランジスタが定電流源になっているため、CMOS
タイプよりスイッチングノイズが少ないという特徴を有
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者は
CMOSインバータ101の拡大図である図7(b)に
示したように、端子xより入力する制御バイアス入力に
より制御バイアスをかけるためのトランジスタ107
を、電源−グランド間に設けられたPチャネルMOSト
ランジスタ108とNチャネルMOSトランジスタ10
9とからなるCMOSインバータ101に対して直列に
挿入しなくてはならない。したがって、電源−グランド
間にトランジスタが3個直列に接続することになり、電
源電圧の低電圧化は困難となる。また、CMOSインバ
ータを用いているので、スイッチングノイズの問題も有
している。
【0005】後者の場合、電源−グランド間に直列に接
続されるPチャネルMOSトランジスタとNチャネルM
OSトランジスタはすべて1個ずつとなるよう構成され
ているので、前者に比べて低電源電圧化に向いている
が、CMOSインバータを用いていないのでデューティ
制御性の点で前者に劣っている。
【0006】そこで、後者のデューティ制御性を向上さ
せるために、後者のリングオシレータを2つ用意し、そ
れらをクロスカップリング用のカレントインバータを用
いて前者のように反転出力を互いに生成・伝達し合うよ
うに図9(a)の如くクロスカップリングに接続しよう
とすると、その要部拡大図である図9(b)に示すよう
にセルフバイアスされた2つのトランジスタが1つの端
子で接続されるため、動作不能に陥ってしまう。すなわ
ち、前者のようにリングオシレータの互いの反転出力を
供給し合うようにすると、動作しなくなってしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、それぞれ定電
流源を備えた複数のカレントインバータからなる第1お
よび第2のリングオシレータをクロスカップリングして
なる発振回路において、第1の電流供給回路により第1
のリングオシレータ内の少なくとも1つの第1のカレン
トインバータの出力電流に対応した電流を、第2のリン
グオシレータ内のいずれか1つの第2のカレントインバ
ータの定電流源に供給し、第2の電流供給回路により第
2のカレントインバータの出力電流に対応した電流を第
1のカレントインバータの定電流源に供給することによ
って、すなわちそれぞれの第1および第2のカレントイ
ンバータの電流出力を反転せずに互いのカレントインバ
ータの定電流源に流し込むことによって、カレントイン
バータからなる2つのリングオシレータのクロスカップ
リングが実現できる。よって、低電源電圧化、高速動作
化、低ノイズ化および良好なデューティ制御が同時に図
れる。
【0008】また、第1のリングオシレータ内のそれぞ
れのカレントインバータを第2のリングオシレータ内の
カレントインバータとそれぞれ1対1で対応させ、複数
の第1の電流供給回路により第1のリングオシレータ内
のそれぞれのカレントインバータの出力電流に対応した
電流を第2のリングオシレータ内のそれぞれ対応するカ
レントインバータの定電流源に供給し、複数の第2の電
流供給回路により第2のリングオシレータ内のそれぞれ
のカレントインバータの出力電流に対応した電流を第1
のリングオシレータ内のそれぞれ対応するカレントイン
バータの定電流源に供給するようにしても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】本願の請求項1の係る発明は、第
1および第2のリングオシレータをクロスカップリング
してなる発振回路において、上記第1および第2のリン
グオシレータは、それぞれ定電流源を備えた複数のカレ
ントインバータからなり、上記第1のリングオシレータ
内の少なくとも1つの第1のカレントインバータの出力
電流に対応した電流を、上記第2のリングオシレータ内
のいずれか1つの第2のカレントインバータの定電流源
に供給する第1の電流供給回路と、上記第2のカレント
インバータの出力電流に対応した電流を上記第1のカレ
ントインバータの定電流源に供給する第2の電流供給回
路とを備えている。
【0010】本願の請求項2に係る発明は、第1および
第2のリングオシレータをクロスカップリングしてなる
発振回路において、上記第1および第2のリングオシレ
ータは、それぞれ定電流源を備えた複数のカレントイン
バータからなり、かつ上記第1のリングオシレータ内の
それぞれのカレントインバータは、上記第2のリングオ
シレータ内のカレントインバータとそれぞれ1対1で対
応しており、上記第1のリングオシレータ内のそれぞれ
のカレントインバータの出力電流に対応した電流を、上
記第2のリングオシレータ内のそれぞれ対応するカレン
トインバータの定電流源に供給する複数の第1の電流供
給回路と、上記第2のリングオシレータ内のそれぞれの
カレントインバータの出力電流に対応した電流を、上記
第1のリングオシレータ内のそれぞれ対応するカレント
インバータの定電流源に供給する複数の第2の電流供給
回路とを備えている。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
具体的に説明する。
【0012】図1において、1、2は第1、第2のリン
グオシレータで、第1のリングオシレータ1はカレント
インバータ3a〜3cおよび第2の電流供給回路4a〜
4cとからなり、第2のリングオシレータ2はカレント
インバータ5a〜5cおよび第1の電流供給回路6a〜
6cとからなる。電流供給回路4a〜4cおよび6a〜
6cはそれぞれカレントインバータ3a〜3cおよび5
a〜5cに対応して設けてある。また、カレントインバ
ータ3aと5aは1対1で対応しており、カレントイン
バータ3bは5bと、カレントインバータ3cは5cと
それぞれ1対1で対応している。なお、カレントインバ
ータ3a〜3cおよび5a〜5cは同一構成なので、こ
こではカレントインバーター3aの構成のみを説明し、
その他の説明は省略する。
【0013】カレントインバーター3aは、Pチャネル
MOSトランジスタT1、T2および定電流源を構成す
るNチャネルMOSトランジスタT3からなる。トラン
ジスタT1、T2のソースは電源に接続してあり、それ
ぞれのドレインはともに端子Aに接続してある。トラン
ジスタT1のゲートは前段のカレントインバータ2の出
力が入力するよう接続してある。トランジスタT2のゲ
ートは、トランジスタT2のドレインと接続し、セルフ
バイアスしてある。トランジスタT3のソースはグラン
ドに接続し、そのドレインは端子Aに接続してある。ま
た、トランジスタT3のゲートには端子Yより入力する
制御バイアス信号が入力する。
【0014】電流供給回路4a〜4c、6a〜6cは、
それぞれPチャネルMOSトランジスタで構成し、それ
らのソースは電源と接続し、それらのドレインはそれぞ
れ対応するカレントインバータ内の端子Aと接続してあ
る。それらのゲートにはそれらが接続するカレントイン
バータと1対1で対応するカレントインバータの出力が
入力する。
【0015】次に、図2〜4を参照して動作原理を説明
する。なお、図2〜4において、図1と同一番号のもの
は同一のものとするが、説明を簡単にするためにトラン
ジスタT3を定電流源7として示してある。
【0016】図2は、第1のリングオシレータ1内のカ
レントインバータ3aを示したものである。
【0017】同図において、定電流源7を流れる定電流
値をIcとすると、カレントインバータ3aは、入力側ト
ランジスタT1の流す電流値IaをIcから除いた残りの電
流値Ib=Ic−Iaに相当するカレントミラー電圧出力を出
力側トランジスタT2において発生する。
【0018】ここで、図3に示すように第2のリングオ
シレータ2を考え、カレントインバータ3aに対応する
カレントインバータ5a内の定電流源7を流れる定電流
値をIc'、入力側トランジスタT1の流す電流値をIa'と
し、カレントインバータ5aの出力側トランジスタT2
の出力電圧が電流値Ib'=Ic'−Ia'に相当するカレント
ミラー電圧出力である場合(Ic'=Ic)、これと同相の
電流を対応するカレントインバータ3a内の定電流源7
にそのまま流し込むと、カレントインバータ3a内の出
力側トランジスタT2に流れる電流は、定電流値Icから
IaとIb'を除いた残り、すなわちIb=Ic−Ia−Ib'とな
る。つまり、カレントインバータ3aの出力側トランジ
スタT2は、対応するカレントインバータ5aの出力側
トランジスタT2とは逆相の電流変化を第2のリングオ
シレータ2によって促される。
【0019】さらに、図4に示すようにカレントインバ
ータ3aの出力をカレントインバータ5a内の定電流源
7に流し込むことにより、クロスカップリングが実現す
る。すなわち、相手側と同相の出力を受けて逆相の変化
を自己内部で生成することを利用して、カレントインバ
ータを用いた2つのリングオシレータのクロスカップリ
ングが実現される。なお、実際に、対応するカレントイ
ンバータ出力電流を定電流源7に流す場合、電流供給回
路を構成するトランジスタのサイズを調整することで、
その出力電流は定数倍される。
【0020】このように、それぞれ複数のカレントイン
バータからなる2つのリングオシレータをクロスカップ
リングできるので、デューティ制御性が向上する。しか
も、カレントインバータからなるリングオシレータが有
している効果、すなわち低電源電圧化、高速動作性、低
スイッチングノイズ化等を損なうことなくデューティ制
御性を向上できる。
【0021】さらに、クロスカップリングすることによ
って、コモンモード・ノイズ、例えば電源に載ってくる
ノイズを緩和できる。すなわち、上述したIbがIb+Δ
I、Ib'がIb'+ΔIとなってしまうようなコモンモード・
ノイズが生じても、クロスカップリングすることによ
り、ΔIとは逆相の電流が発生するので、ノイズΔIはキ
ャンセル(緩和)される。
【0022】次に他の実施例を図5を参照して説明す
る。
【0023】図1では、すべてのカレントインバータの
動作トランジスタをPチャネルMOSトランジスタとし
た例を示したが、図5ではPチャネルMOSトランジス
タとNチャネルMOSトランジスタとをできる限り交互
に動作するよう構成した例を示している。
【0024】同図において、8、9はそれぞれ第1およ
び第2のリングオシレータで、それぞれカレントインバ
ータ10a〜10cおよび11a〜11cからなり、カ
レントインバータ10a、10c、11a、11cは図
1に示したカレントインバータと極性が逆で、カレント
インバータ10b、10bは図1のものと同一である。
【0025】この場合、極性の異なるカレントインバー
タを用いているので、定電流源を構成するトランジスタ
もPチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSト
ランジスタの2種類となり、それぞれ端子P、Nから入
力するPチャネル制御バイアス信号とNチャネル制御バ
イアス信号のいずれかが入力する。また、それぞれのリ
ングオシレータにおいて隣接するカレントインバータ間
には極性反転用回路12が設けてある。
【0026】動作は図1で示した例とほぼ同様であり、
図1の例と同様の効果を奏する。
【0027】また、図6に示したように構成しても上記
と同様の効果が得られる。なお、同図において、図1と
同一番号のものは同一のものである。
【0028】なお、図6は図1に示した回路の変形例で
あり、具体的には図1において第1のリングオシレータ
1内に設けていた第2の電流供給回路4aと定電流回路
T3との直列回路を第2のリングオシレータ2内に設
け、第2のリングオシレータ2内に設けていた第1の電
流供給回路6aと定電流回路T3との直列回路を第1の
リングオシレータ1内に設けたものである。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、発振回路において低電
源電圧化、高速動作化、低ノイズ化および良好なデュー
ティ制御が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示した回路図。
【図2】図1の動作説明のための説明図。
【図3】図1の動作説明のための説明図。
【図4】図1の動作説明のための説明図。
【図5】本発明の他の実施例を示した回路図。
【図6】本発明の他の実施例を示した回路図。
【図7】従来の発振回路を示した説明図。
【図8】従来の発振回路を示した説明図。
【図9】図7、8の発振回路を単純に組み合わせた例を
示した説明図。
【符号の説明】
1 第1のリングオシレータ 2 第2のリングオシレータ 3a〜3c カレントインバータ 4a〜4c 第2の電流供給回路 5a〜5c カレントインバータ 6a〜6c 第1の電流供給回路 8 第1のリングオシレータ 9 第2のリングオシレータ 10a〜10c カレントインバータ 11a〜11b カレントインバータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2のリングオシレータをク
    ロスカップリングしてなる発振回路において、 上記第1および第2のリングオシレータは、それぞれ定
    電流源を備えた複数のカレントインバータからなり、 上記第1のリングオシレータ内の少なくとも1つの第1
    のカレントインバータの出力電流に対応した電流を、上
    記第2のリングオシレータ内のいずれか1つの第2のカ
    レントインバータの定電流源に供給する第1の電流供給
    回路と、 上記第2のカレントインバータの出力電流に対応した電
    流を上記第1のカレントインバータの定電流源に供給す
    る第2の電流供給回路とを備えていることを特徴とする
    発振回路。
  2. 【請求項2】 第1および第2のリングオシレータをク
    ロスカップリングしてなる発振回路において、 上記第1および第2のリングオシレータは、それぞれ定
    電流源を備えた複数のカレントインバータからなり、か
    つ上記第1のリングオシレータ内のそれぞれのカレント
    インバータは、上記第2のリングオシレータ内のカレン
    トインバータとそれぞれ1対1で対応しており、 上記第1のリングオシレータ内のそれぞれのカレントイ
    ンバータの出力電流に対応した電流を、上記第2のリン
    グオシレータ内のそれぞれ対応するカレントインバータ
    の定電流源に供給する複数の第1の電流供給回路と、 上記第2のリングオシレータ内のそれぞれのカレントイ
    ンバータの出力電流に対応した電流を、上記第1のリン
    グオシレータ内のそれぞれ対応するカレントインバータ
    の定電流源に供給する複数の第2の電流供給回路とを備
    えていることを特徴とする発振回路。
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