JPH1167569A - コイル巻線機 - Google Patents

コイル巻線機

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JPH1167569A
JPH1167569A JP9218408A JP21840897A JPH1167569A JP H1167569 A JPH1167569 A JP H1167569A JP 9218408 A JP9218408 A JP 9218408A JP 21840897 A JP21840897 A JP 21840897A JP H1167569 A JPH1167569 A JP H1167569A
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JP
Japan
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coil
winding machine
coil winding
main body
nozzle
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Withdrawn
Application number
JP9218408A
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English (en)
Inventor
Shinichi Oi
慎一 大井
Genzo Irie
元三 入江
Eiju Mori
英寿 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1167569A publication Critical patent/JPH1167569A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/04Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing coils
    • H01F41/06Coil winding
    • H01F41/082Devices for guiding or positioning the winding material on the former

Abstract

(57)【要約】 【課題】 導線96aが傷つき易く、コイル96bに巻
き乱れが生じ易いので、寸法精度が低下し易く、電気特
性の向上を図ることが困難であった。またノズル本体9
5bの製作や、巻き取ったコイル96bの取り外しが面
倒であり、コイル96bの製造コストが高く付き易かっ
た。 【解決手段】 導線96aを巻く本体部93a、及び本
体部93aの両端に配設された側壁部93b、12aを
含む巻き取り手段12と、巻き取り手段12に導線96
aを供給する導線供給手段95と、巻き取り手段12を
回転させる回転手段91とを備え、本体部93aに側壁
部12aが摺動可能に配設され、側壁部12aを図中
E、F方向に駆動する駆動手段13が装備されているコ
イル巻線機10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコイル巻線機に関
し、より詳細には光ピックアップ用のボビンレスコイ
ル、スピーカのボイスコイル用のボビンコイル等を製造
する際に用いられるコイル巻線機に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は従来のこの種コイル巻線機を摸
式的に示した概略断面図であり、(a)は正面断面図、
(b)は(a)におけるB−B線断面図である。断面形
状が略長方形または略円形(図示せず)の本体部93a
の一端部には側壁部93bが固定される一方、本体部9
3aの他端部側には側壁部93cが着脱可能に取り付け
られており、側壁部93b、93c間の距離Lは例えば
略10mmに設定されている。これら本体部93a、側
壁部93b、93cを含んで巻き取り手段93が構成さ
れている。この巻き取り手段93はモータ91a、正面
視略T字形状の回転軸91b等を含んで構成された回転
手段91に取り付けられており、この回転手段91が矢
印A方向に回転すると、巻き取り手段93も一体的に回
転するようになっている。他方、巻き取り手段93の上
方には移動体95aが配設されており、この移動体95
aは駆動部(図示せず)により矢印C、D方向に所定距
離移動させられるようになっている。移動体95a下部
には、巻き取り手段93に近接して略中空円錐台形状の
金属製ノズル本体95bが取り付けられている。またノ
ズル本体95bの上方には導線96aを巻いた巻線体9
5dが回転可能に配設されている。この導線96aは例
えば銅線が絶縁膜(共に図示せず)で被覆されて構成さ
れており、導線96aの直径dは0.1〜0.2mm程
度のものが多く用いられている。これら移動体95a、
ノズル本体95b、巻線体95d等を含んで導線供給手
段95が構成されている。これら回転手段91、巻き取
り手段93、導線供給手段95を含んでコイル巻線機9
0aが構成されている。
【0003】このように構成されたコイル巻線機90a
を用いる場合、まず導線供給手段95の駆動部を駆動
し、移動体95aを介してノズル本体95bを本体部9
3aの左端上方に移動させる。また導線96aの一端部
を巻線体95dより引き出してノズル本体95b内に通
した後、側壁部93bに仮止めする。次に回転手段91
を介して巻き取り手段93を回転させると共に、巻き取
り手段93の回転速度に追従させつつ前記駆動部を駆動
し、ノズル本体95bをD方向に所定速度で移動させ
る。すると本体部93aに沿って導線96aが順次巻き
取られ、1層目のコイル96bが形成される。次に前記
駆動部を介してノズル本体95bをC方向に所定速度で
移動させてゆくと、1層目のコイル96b上に導線96
aが順次巻き取られて2層目のコイル(図示せず)が形
成され、この工程を所定回数繰り返すことにより所定層
数のコイル(図示せず)が形成される。そして導線96
aを所定箇所で切断し、側壁部93cを本体部93aよ
り取り外した後、適当な手段を用いて前記コイルをF方
向に引き抜くと、四角形または丸形のボビンレスコイル
(図示せず)が製造される。
【0004】図13は従来の別のコイル巻線機を模式的
に示した概略断面図であり、(a)は正面断面図、
(b)は(a)におけるB−B線断面図である。回転手
段92の支持軸92cには略鼓形状をしたボビン94が
挿着されており、回転手段92が矢印A方向に回転する
と、ボビン94が一体的に回転するようになっている。
一方、ボビン94上方の比較的遠距離の位置にはブラケ
ット97aが設置され、図12に示したものと同様、ブ
ラケット97a下部にはノズル本体95bが取り付けら
れると共に、ノズル本体95bの上方には巻線体95d
が回転可能に配設されている。またブラケット97a
は、ノズル本体95bがボビン94の中央上方に位置す
るように設定されている。これらブラケット97a、ノ
ズル本体95b、巻線体95dを含んで導線供給手段9
7が構成されている。これら回転手段92、ボビン9
4、導線供給手段97を含んでコイル巻線機90bが構
成されている。
【0005】このように構成されたコイル巻線機90b
を用いる場合、まず回転手段92の支持軸92cにボビ
ン94を挿着し、導線96aの一端部を巻線体95dよ
り引き出してノズル本体95b内に通した後、ボビン側
壁部94bに仮止めする。次に回転手段92を介してボ
ビン94を回転させると、ボビン本体部94aに沿って
D方向に導線96aが順次巻き取られ、1層目のコイル
98bが形成される。さらにボビン94を回転させる
と、導線96aのD方向への巻き取りがボビン側壁部9
4cにより阻止されてC方向に反転し、1層目のコイル
98bの導線96a間上に次の導線96aが順次巻き取
られてゆき、2層目のコイル(図示せず)が形成され
る。この工程を所定回数繰り返すことにより、所定層数
のコイル(図示せず)が形成される。次に導線96aを
所定箇所で切断し、ボビン94を支持軸92cより取り
外すと、円形または多角形のボビンコイル(図示せず)
が製造される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したコイル巻線機
90a、90bにおいては、ノズル本体孔部95cの寸
法・形状を導線96aに合わせてあまり正確に設定する
と導線96aの引き出しが困難となり、このため孔部9
5cと導線96aとの間に間隙tを設けておくのが通常
であり、導線96aを正確に位置決めして支持すること
が難しく、図14(b)に示したように、1層目コイル
99bの導線96a間に間隙t1 、t2 、・・・が発生
し易い。するとこの間隙t1 、t2 、・・・に2層目コ
イル99cの導線96aが入り込み、不整列状態(巻き
乱れ状態)となり易く、この結果、コイル99の寸法精
度や電気的特性が安定しないという課題があった。
【0007】また、導線96aは断面円形状であり、図
14(a)に示したように、導線96aを例え密に巻い
てもこれらの間に空隙kが存在するので、さらに稠密に
巻き取ることは物理的に不可能である。またノズル本体
95bが金属を用いて形成されているので、これに導線
96aが接触すると、導線96a表面の前記絶縁膜が剥
離し易く、コイル96、98の絶縁性が損なわれ易いと
いう課題があった。
【0008】また導線96aの直径dが変わる都度、ノ
ズル本体95bを替える必要があり、多種類のノズル本
体を用意しなければならないので、準備に時間が掛かる
と共に、コストが高く付き易いという課題があった。
【0009】またコイル巻線機90aにおいては、図1
5に示したように、1層目コイル100b、2層目コイ
ル100c、・・・が太鼓形状に張り出し易く、特に角
形のボビンレスコイル100の寸法精度が低下し易い。
また抜き代が小さいので、ボビンレスコイル100を本
体部93aより手前方向に引き抜いて外すことが難しい
という課題があった。
【0010】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、導線を傷つけることなく稠密、整列状態にコイルを
巻き取ることができ、巻き取ったコイルを容易に取り外
すことができ、寸法精度や電気的特性に優れたコイルを
早く、かつ安価に製造することができるコイル巻線機を
提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために本発明に係るコイル巻線機は、導線を巻
く本体部、及び該本体部の両端に配設された第1及び第
2の側壁部を含む巻き取り手段と、該巻き取り手段に前
記導線を供給する導線供給手段と、前記巻き取り手段を
回転させる回転手段とを備えたコイル巻線機において、
前記本体部に前記第2の側壁部が摺動可能に配設され、
該第2の側壁部を長軸方向に駆動する駆動手段が装備さ
れていることを特徴としている(1)。
【0012】上記したコイル巻線機(1)によれば、前
記駆動手段を駆動すると、巻き取られたコイルが前記第
2の側壁部を介して前記第1の側壁部の方向に押し付け
られるので、前記コイルの導線間の間隙が縮小し、前記
コイルを稠密に、かつ整列状態とすることができ、この
結果、寸法精度や電気的特性に優れたボビンレスコイル
を製造することができる。
【0013】また本発明に係るコイル巻線機は、上記コ
イル巻線機(1)において、前記本体部が2分割され、
これら分割体間の距離を調整する駆動手段を備えている
ことを特徴としている(2)。
【0014】上記したコイル巻線機(2)によれば、前
記分割体に導線を巻き付けた後、前記駆動手段を駆動し
て前記分割体間の幅を所定距離に拡張すると、前記コイ
ルが引っ張られるので、該コイルを前記分割体の主表面
に確実に沿わすことができる。また前記駆動手段を駆動
して前記分割体間の幅を所定距離に縮小すると、該分割
体と前記コイルとの間に間隙が生じるので、該コイルを
前記分割体より容易に取り外すことができる。
【0015】また本発明に係るコイル巻線機は、導線を
巻くボビンを回転させる回転手段と、前記ボビンに前記
導線を供給する導線供給手段とを備えたコイル巻線機に
おいて、前記ボビンの側壁部に切り欠き孔部が形成され
る一方、該切り欠き孔部へ挿入可能な押さえ部を備える
と共に、該押さえ部を前記ボビンの長軸方向に駆動する
駆動手段が装備されていることを特徴としている
(3)。
【0016】上記したコイル巻線機(3)によれば、前
記駆動手段を駆動すると、巻き取られたコイルが前記押
さえ部を介して前記ボビンの長軸方向に押し付けられる
ので、前記コイルの導線間の間隙が縮小し、前記コイル
を稠密に、かつ整列状態とすることができ、この結果、
寸法精度や電気的特性に優れたボビンコイルを製造する
ことができる。
【0017】また本発明に係るコイル巻線機は、導線を
巻く本体部、及び該本体部の両端に配設された第1及び
第2の側壁部を含む巻き取り手段と、該巻き取り手段に
前記導線を供給する導線供給手段と、前記巻き取り手段
を回転させる回転手段とを備えたコイル巻線機におい
て、回転軸心に向かって駆動し、巻き取られたコイルの
層を整列させる整列手段が装備されていることを特徴と
している(4)。
【0018】上記したコイル巻線機(4)によれば、前
記巻き取られたコイルの層が前記整列手段により整列さ
せられるので、寸法精度や電気的特性に優れたボビンレ
スコイルを確実に製造することができる。
【0019】また本発明に係るコイル巻線機は、導線を
巻くボビンを回転させる回転手段と、前記ボビンに前記
導線を供給する導線供給手段とを備えたコイル巻線機に
おいて、回転軸心に向かって駆動し、巻き取られたコイ
ルの層を整列させる整列手段が装備されていることを特
徴としている(5)。
【0020】上記したコイル巻線機(5)によれば、前
記巻き取られたコイルの層が前記整列手段により整列さ
せられるので、寸法精度や電気的特性に優れたボビンコ
イルを確実に製造することができる。
【0021】また本発明に係るコイル巻線機は、上記コ
イル巻線機(4)、(5)において、前記整列手段にお
ける整列面の主形状が平面状、または分割した円筒状で
あることを特徴としている(6)。
【0022】上記したコイル巻線機(6)によれば、前
記整列手段における整列面の主形状が平面状または分割
した円筒状なので、多角形コイルまたは円形コイルを確
実に整列させることができる。
【0023】また本発明に係るコイル巻線機は、上記コ
イル巻線機(4)〜(6)において、前記整列手段が微
振動するように構成されていることを特徴としている
(7)。
【0024】上記したコイル巻線機(7)によれば、前
記整列手段が微振動するように構成されているので、該
整列手段にコイルが嵌合し易くなり、該コイルの層を一
層確実に整列させることができる。
【0025】また本発明に係るコイル巻線機は、上記コ
イル巻線機(4)〜(7)において、前記整列手段が、
巻き取られた奇数層目のコイル頂部と嵌合する第1の整
列手段と、巻き取られた偶数層目のコイル頂部と嵌合す
る第2の整列手段とを含んで構成され、これら第1及び
第2の整列手段が交互に駆動されるようになっているこ
とを特徴としている(8)。
【0026】上記したコイル巻線機(8)によれば、前
記第1及び前記第2の整列手段が交互に駆動されるの
で、層数が多くても各層のコイルを確実に整列させるこ
とができる。
【0027】また本発明に係るコイル巻線機は、上記コ
イル巻線機(1)〜(8)において、中空円錐台形状の
ノズル本体が軸方向に平行に少なくとも2分割され、前
記分割されたノズル片が弾性部材を介して前記ノズル本
体の軸心方向にそれぞれ付勢され、該ノズル本体を含ん
で前記導線供給手段が構成されていることを特徴として
いる(9)。
【0028】上記したコイル巻線機(9)によれば、前
記ノズル本体の軸心方向にそれぞれ付勢された前記ノズ
ル片の下部と、導線とが密接するので、該導線を確実に
位置決め・支持することができ、その結果、コイルを稠
密に、かつ整列状態に巻くことができる。
【0029】また本発明に係るコイル巻線機は、上記コ
イル巻線機(1)〜(8)において、中空円錐台形状の
ノズル本体先端部内に、中空円錐台形状のカラー部が挿
着されてノズル部が構成され、該ノズル部を含んで導線
供給手段が構成されていることを特徴としている(1
0)。
【0030】上記したコイル巻線機(10)によれば、
前記ノズル本体先端部内に小形の前記カラー部が挿着さ
れているので、該カラー部のみを取り替えればよい。し
たがって、導線の直径の変化に即座に対応できると共
に、前記ノズル部のコストを相対的に削減することがで
き、この結果、コイルを早く、かつ安価に製造すること
ができる。また小形の前記カラー部が強度メンバーでは
なく、比較的軟質の材料を用いて前記カラー部を形成す
ることができるので、ノズル本体に前記導線を通す際に
生じ易い絶縁損傷事故の発生を防止することができる。
【0031】また本発明に係るコイル巻線機は、上記コ
イル巻線機(1)〜(8)において、ノズル本体の中心
には導線が通る孔部が形成され、該孔部に臨む前記ノズ
ル本体に複数個のボールがそれぞれ回動可能に配設され
ると共に、前記ボールが弾性部材を介して前記中心方向
にそれぞれ付勢されてノズル部が構成され、該ノズル部
を含んで導線供給手段が構成されていることを特徴とし
ている(11)。
【0032】上記したコイル巻線機(11)によれば、
前記ノズル本体の中心方向にそれぞれ付勢された前記複
数個のボールと、前記導線とが常時密接しているので、
該導線を一層確実に支持することができ、その結果、コ
イルを一層稠密に、かつ整列状態に巻くことができる。
また前記複数個のボールが回動可能なので、ノズル本体
に前記導線を通す際に生じ易い絶縁損傷事故の発生を防
止することができる。
【0033】また本発明に係るコイル巻線機は、上記コ
イル巻線機(1)〜(8)において、前記導線供給手段
が、導線を連続的に圧延する圧延手段を備えていること
を特徴としている(12)。
【0034】上記したコイル巻線機(12)によれば、
断面が略円形状の前記導線を略長方形状に圧延加工し、
この導線を用いてコイルを連続的に巻き取ることができ
ると共に、該コイルにおける導線間の空隙が比較的小さ
くなるので、一層稠密なコイルを容易に製造することが
できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコイル巻線機
の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、従来例
と同一機能を有する構成部品には同一の符号を付すこと
とする。図1は実施の形態(1)に係るコイル巻線機を
摸式的に示した正面断面図であり、図中11は架台を示
している。架台11の一端部上には、図12に示したも
のと同様の回転手段91が固定される一方、架台11の
他端部上にはブラケット11aが固定されている。図1
2に示したものと同様、回転軸91bには側面視略長方
形状の本体部93aが側壁部93bを介して取り付けら
れ、本体部93aの他端部側には側壁部12aが摺動可
能に配設されている。これら本体部93a、側壁部12
a、93bを含んで巻き取り手段12が構成されてお
り、回転手段91が矢印B方向に回転すると、巻き取り
手段92も同様に回転するようになっている。
【0036】側壁部12aの他端部には軸受部13aを
介してピストン軸13b端部が回転可能に取り付けら
れ、ピストン軸13bの本体部はストロークが比較的短
いシリンダー13c内に摺動可能に配設されている。ま
たシリンダー13cの同軸上にはストロークが比較的長
いシリンダー13fが取り付けられ、シリンダー13f
内にはピストン軸13gの本体部が摺動可能に配設さ
れ、ピストン軸13g端部はブラケット11aに固定さ
れている。シリンダー13c、13fにはエアー孔13
d、13e、13h、13iがそれぞれ形成されてお
り、エアー孔13d、13hにエアーを供給すると、ピ
ストン軸13b、シリンダー13fがE方向に駆動され
る一方、エアー孔13e、13iにエアーを供給する
と、ピストン軸13b、シリンダー13fがF方向に駆
動されるようになっている。これら軸受部13a、ピス
トン軸13b、13g、シリンダー13c、13f等を
含んで駆動手段13が構成されており、側壁部12aが
回転しても、軸受部13aにより駆動手段13は回転し
ないようになっている。また巻き取り手段12の上方に
は、図12に示したものと同様の導線供給手段95が配
設されている。これら架台11、巻き取り手段12、駆
動手段13、回転手段91、導線供給手段95等を含ん
でコイル巻線機10が構成されている。
【0037】このように構成されたコイル巻線機10を
用いる場合、エアー孔13e、13hにエアーを供給す
ると、側壁部12aが本体部93aに嵌合しつつ初期位
置12bまで自動的に移動する。次に回転手段91、導
線供給手段95を駆動し、初期位置12bまで導線96
aを巻き取る。次にエアー孔13dに所定圧力のエアー
を供給すると、ピストン軸13b、側壁部12aを介し
て導線96aがE方向に押し付けられ、図14(a)に
示したように、導線96a間に間隙がなく、かつ長さが
所定距離Lの1層目コイル96bが形成される。さらに
ノズル本体95bをC方向に所定距離移動させると、1
層目コイル96bの導線96a間上に次の導線96aが
順次隙間なく巻き取られてゆき、2層目のコイル96c
(図14(a))が形成される。この工程を所定回数繰
り返すと、導線96aどうしが稠密に整列した所定層数
のコイル(図示せず)が形成される。次にエアー孔13
iにエアーを供給すると、側壁部12aが本体部93a
より取り外される。
【0038】上記説明から明らかなように、実施の形態
(1)に係るコイル巻線機10では、駆動手段13を駆
動すると、巻き取られたコイル96bが側壁部12aを
介して側壁部93bの方向Eに押し付けられるので、導
線96a間の間隙が縮小し、コイル96bを含むコイル
全体を稠密に、かつ整列状態とすることができ、この結
果、寸法精度や電気的特性に優れたボビンレスコイルを
製造することができる。
【0039】なお、実施の形態(1)のものでは、側面
視略長方形状の本体部93aを用い、四角形ボビンレス
コイルを巻き取る場合について説明したが、別の実施の
形態のものでは、多角形状や円形状の本体部を用い、多
角形や円形のボビンレスコイルを巻き取ってもよい。
【0040】また、実施の形態(1)のものでは、駆動
手段13としてエアーで駆動されるシリンダー13c、
13fを用いた場合について説明したが、別の実施の形
態のものではシリンダーが1個でもよく、また前記駆動
手段が油圧あるいはモータ等で駆動されてもよい。
【0041】また、実施の形態(1)のものでは、導線
供給手段95の移動体95aがC、D方向に駆動され、
かつ移動体95aと巻線体95dとが分離されている場
合について説明したが、別の実施の形態のものでは、図
13に示したものと同様、固定されたブラケット97a
でもよく、また移動体95aに巻線体95dが配設され
ていてもよい。
【0042】図2は実施の形態(2)に係るコイル巻線
機の巻き取り手段近傍を拡大して摸式的に示した側面断
面図であり、図中14は略長方形状の本体部を示してい
る。本体部14は分割体14a、14bに分割されてお
り、一方の分割体14aには孔部15aが形成され、他
方の分割体14bには孔部15aに嵌合するガイド部1
5bが取り付けられている。このガイド部15bにはラ
ック部15cが形成されており、分割体14aの所定箇
所にはこのラック部15cに螺合するピニオン軸15d
が取り付けられている。ピニオン軸15dには小形モー
タ(図示せず)が連結されており、該モータを駆動して
ピニオン軸15dを回動させると、本体部14の幅Wが
調整されるようになっている。これらガイド部15b、
ラック部15c、ピニオン軸15d等を含んで駆動手段
15が構成されている。その他の構成は図1に示したも
のと略同様であるので、ここではその構成の詳細な説明
は省略することとする。これら本体部14、駆動手段1
5等を含んで実施の形態(2)に係るコイル巻線機が構
成されている。
【0043】上記説明から明らかなように、実施の形態
(2)に係るコイル巻線機では、分割体14a、14b
に導線96aを巻き付けた後、駆動手段15を駆動して
分割体14a、14b間の幅Wを所定距離に拡張する
と、コイル96b、96c、・・・が引っ張られるの
で、コイル96を分割体14a、14bの主表面に確実
に沿わすことができる。また駆動手段15を駆動して分
割体14a、14b間の幅Wを所定距離に縮小すると、
分割体14a、14bとコイル96との間に間隙が生じ
るので、コイル96を分割体14a、14bより容易に
取り外すことができる。
【0044】図3は実施の形態(3)に係るコイル巻線
機の巻き取り手段近傍を拡大して示した摸式図であり、
(a)は正面断面図、(b)は斜視図である。図1に示
したものと同様の回転軸91b端部には略中空円筒形状
の支持軸16が取り付けられており、支持軸16の外周
にはボビン17が挿着されている。ボビン17は本体部
94a、側壁部17a、94b等を含んで構成されてお
り、側壁部17aの所定箇所には複数個の切り欠き孔部
17bが形成されている。支持軸16軸心上における側
壁部17aと対向する箇所には押さえ部18が配設され
ており、押さえ部18は切り欠き孔部17bに挿入可能
な突起18aと、支持軸16の孔部16aに挿入される
ガイド軸18bとを含んで構成されている。またボビン
17側とは反対側の押さえ部18には、図1に示したも
のと同様のピストン軸13b端部が直接的に取り付けら
れており、ピストン軸13bが駆動すると、突起18a
が切り欠き孔部17bに挿入され、コイル96bがE方
向に押さえ付けられるようになっている。その他の構成
は図1に示したものと同様であるので、ここではその構
成の詳細な説明は省略することとする。これら支持軸1
6、ボビン17、押さえ部18等を含んで実施の形態
(3)に係るコイル巻線機が構成されている。
【0045】上記説明から明らかなように、実施の形態
(3)に係るコイル巻線機では、ピストン軸13bが駆
動すると、巻き取られたコイル96bが突起18aを介
してボビン17の長軸方向Eに押し付けられるので、コ
イル96bの導線96a間の間隙が縮小し、コイル96
bを含むコイル全体を稠密に、かつ整列状態とすること
ができ、この結果、寸法精度や電気的特性に優れた円形
ボビンコイルを製造することができる。
【0046】なお、実施の形態(3)のものでは、略円
筒形状の本体部94aを用い、円形ボビンコイルを巻き
取る場合について説明したが、別の実施の形態のもので
は、多角筒形状の本体部を用い、多角形のボビンコイル
を巻き取ってもよい。
【0047】図4は実施の形態(4)に係るコイル巻線
機の整列手段近傍を拡大して示した摸式図であり、
(a)は正面断面図、(b)は(a)のB−B線断面図
である。図12に示したものと同様、巻き取り手段93
は本体部93a、側壁部93b、93cを含んで構成さ
れており、本体部93aには導線96aが巻き取られる
ようになっている。一方、本体部93aの近傍にはこれ
を挟んで1組の整列手段本体21が対向して配設され、
各整列手段本体21の対向面には整列面22が形成され
ている。この整列面22は平面形状に設定されると共
に、整列面22には1層目のコイル96b頂部に嵌合す
る複数個の溝部22aが形成されている。また整列手段
本体21には、これを支持すると共に、図中G、H方向
に駆動させる駆動部23がそれぞれ取り付けられてい
る。そしてこの駆動部23には、これらをI方向に微振
動させる微振動発生部24がそれぞれ取り付けられてい
る。これら整列手段本体21、整列面22、駆動部2
3、微振動発生部24等を含んで整列手段20が構成さ
れている。その他の構成は図12に示したものと同様で
あるので、ここではその構成の詳細な説明は省略するこ
ととする。これら整列手段20、巻き取り手段93等を
含んで実施の形態(4)に係るコイル巻線機が構成され
ている。
【0048】このように構成されたコイル巻線機を用い
る場合、巻き取り手段93に1層目のコイル96bを巻
き取った後、微振動発生部24を駆動し、整列手段本体
21を介して整列手段本体21にI方向の微振動を生じ
させる。次に駆動部23を駆動して整列手段本体21を
G方向に移動させ、整列面22をコイル96bに緩やか
にあてがってゆく。すると整列面22の溝部22a内に
導線96aが次第に順序よく嵌合されてゆき、1層目の
コイル96bが整列させられる。
【0049】上記説明から明らかなように、実施の形態
(4)に係るコイル巻線機(4)によれば、巻き取られ
たコイル96bの層が整列手段20により整列させられ
るので、寸法精度や電気的特性に優れたボビンレスコイ
ルを確実に製造することができる。
【0050】また、整列手段20における整列面22の
主形状が平面状なので、四角形コイル96bの層を確実
に整列させることができる。また、整列手段20が微振
動するように構成されているので、整列手段22の溝部
22aにコイル96bが嵌合し易くなり、コイル96b
を一層確実に整列させることができる。
【0051】なお、実施の形態(4)のものでは、整列
手段20が図12に示したものに装備されている場合に
ついて説明したが、別の実施の形態のものでは、図1ま
たは図2に示したものに装備されてもよい。
【0052】また、実施の形態(4)のものでは、微振
動発生部24が装備されている場合について説明した
が、別の実施の形態のものではこれが省略されてもよ
い。
【0053】図5は実施の形態(5)に係るコイル巻線
機の整列手段近傍を拡大して示した斜視図であり、図中
92cは支持軸を示している。図13に示したものと同
様、支持軸92cにはボビン本体部94aが取り付けら
れ、ボビン本体部94cには導線96aが巻き取られる
ようになっている。一方、ボビン本体部94c近傍には
これを挟んで1組の整列手段本体31が対向して配設さ
れ、各整列手段本体31の対向面には整列面32が形成
されている。この整列面32は2分割した円筒形状に設
定されると共に、整列面32には1層目のコイル96b
頂部に嵌合する複数個の溝部32aが形成されている。
また整列手段本体31には、これを支持すると共に、支
持軸92cに向かって駆動させる駆動部(図示せず)が
それぞれ取り付けられている。これら整列手段本体3
1、整列面31等を含んで整列手段30が構成されてい
る。その他の構成は図13に示したものと同様であるの
で、ここではその構成の詳細な説明は省略することとす
る。これら整列手段30等を含んで実施の形態(5)に
係るコイル巻線機が構成されている。
【0054】上記説明から明らかなように、実施の形態
(5)に係るコイル巻線機では、巻き取られたコイル9
6bが整列手段30により整列させられるので、寸法精
度や電気的特性に優れたボビンコイルを確実に製造する
ことができる。また、整列手段30における整列面32
の主形状が分割した円筒状なので、円形コイル96bを
確実に整列させることができる。
【0055】なお、実施の形態(5)のものでは、整列
手段30が図13に示したものに装備されている場合に
ついて説明したが、別の実施の形態のものでは、図3に
示したものに装備されてもよい。
【0056】また、実施の形態(5)のものでは、図4
に示した微振動発生部24が装備されていない場合につ
いて説明したが、別の実施の形態のものではこれが整列
手段30に装備されてもよい。
【0057】図6は実施の形態(6)に係るコイル巻線
機の整列手段近傍を、巻き取り手段の中心線で区切り、
その半分のみを拡大して示した摸式的正面図であり、
(a)は1層目のコイルが巻き取られた場合、(b)は
2層目のコイルが巻き取られた場合を示している。図1
2に示したものと同様、巻き取り手段93は本体部93
a、側壁部93b、93cを含んで構成されており、本
体部93aには導線96aが巻き取られるようになって
いる。巻き取り手段93の軸心を挟んで対向する所定箇
所には駆動部46が配設され、駆動部46には正面視略
長方形状の支持部46aが取り付けられており、駆動部
46を駆動すると、支持部46aがJ方向に180°ず
つ回転するようになっている。支持部46aの所定箇所
には駆動部45a、45bを介して整列手段本体21、
43が取り付けられており、駆動部45a、45bを駆
動すると、整列手段本体21、43がG、H方向に駆動
されるようになっている。整列手段本体21、43の巻
き取り手段93と対向する箇所には整列面22、44が
平面状に設定されており、整列面22には奇数層目のコ
イル96b、・・・の頂部に嵌合する溝部22aが形成
され、整列面44には偶数層目のコイル96c、・・・
頂部に嵌合する溝部44aが形成されている。これら整
列手段本体21、43、整列面22、44、駆動部45
a、45bを含んで整列手段41、42が構成され、こ
れら整列手段41、42、駆動部46等を含んで整列手
段40が構成されている。その他の構成は図12に示し
たものと同様であるので、ここではその構成の詳細な説
明は省略することとする。これら整列手段40、巻き取
り手段93等を含んで実施の形態(6)に係るコイル巻
線機が構成されている。
【0058】このように構成されたコイル巻線機を用い
る場合、巻き取り手段93に1層目のコイル96bが巻
き取られると、駆動部45aが駆動し、整列手段41に
おいて1層目のコイル96bが整列させられる。次に2
層目のコイル96cが巻き取られると(図6(b))、
駆動部46が駆動して支持部46aが回転し、巻き取り
手段93と対向する箇所に整列手段42が設定される。
そして駆動部45bが駆動し、整列手段42において2
層目のコイル96cが整列させられる。
【0059】上記説明から明らかなように、実施の形態
(6)に係るコイル巻線機では、整列手段41、42が
交互に駆動されるので、層数に関係なく各層のコイル9
6b、96c、・・・を確実に整列させることができ
る。
【0060】なお、実施の形態(6)のものでは、整列
手段20が図12に示したものに装備されている場合に
ついて説明したが、別の実施の形態のものでは、図1〜
図3、図13に示したものに装備されてもよい。
【0061】また、実施の形態(6)のものでは、微振
動発生部24が装備されていない場合について説明した
が、別の実施の形態のものではこれが整列手段41、4
2に装備されてもよい。
【0062】また、実施の形態(6)のものでは、整列
手段41、42が駆動部46を介して回転するように構
成されている場合について説明したが、何らこれに制約
されるものではなく、巻き取り手段93と対向する箇所
に整列手段41、42が交互に移動・設定されるもので
あればよく、例えば比較的長い軌条を整列手段41、4
2が走行する構成でもよい。
【0063】図7は実施の形態(7)に係るコイル巻線
機のノズル本体を拡大して示した摸式図であり、(a)
は平面図、(b)は分解斜視図、(c)は組立斜視図で
ある。略円筒形状の筐体53内にはノズル片51a、5
1b、51cが配設され、これらノズル片51a〜51
cが組み合わされて略中空円錐台形状のノズル本体72
が構成されている。またノズル片51a〜51cと筐体
53との間にはバネ部材52がそれぞれ介装され、この
バネ部材52の弾性力によりノズル片51a〜51cが
常時中心K方向に付勢されており、ノズル本体51内部
を通る導線96aがノズル片51a〜51cの下部で均
等に支持されるようになっている。これらノズル本体5
1、バネ部材52等を含んで導線供給手段50が構成さ
れている。その他の構成は実施の形態(1)〜(6)の
ものと同様であるので、ここではその構成の詳細な説明
は省略することとする。
【0064】上記説明から明らかなように、実施の形態
(7)に係るコイル巻線機では、ノズル片51a〜51
cがバネ部材52を介してノズル本体51の中心方向に
それぞれ付勢されており、ノズル本体51と導線96a
との間隙が少なくなるので、導線96aを確実に位置決
め・支持することができ、その結果、コイルを稠密に、
かつ整列状態に巻くことができる。
【0065】なお、実施の形態(7)のものでは、3分
割されたノズル片51a〜51cを用いた場合について
説明したが、別の実施の形態のものでは、ノズル本体5
1が2分割あるいは4分割、5分割、・・・されたノズ
ル片でもよい。
【0066】図8は実施の形態(8)に係るコイル巻線
機のノズル部を摸式的に示した分解斜視図であり、図中
62はノズル本体を示している。ノズル本体62は銅合
金等の金属を用いて略中空円錐台形状に形成され、図中
仮想線で示したように、ノズル本体先端部62a内には
カラー部63が上方より挿着されており、カラー部63
は樹脂等の比較的軟質材料を用いて略中空円錐台形状に
形成されている。これらノズル本体62、カラー部63
を含んでノズル部61が構成され、またノズル部61等
を含んで導線供給手段60が構成されている。その他の
構成は実施の形態(1)〜(6)のものと同様であるの
で、ここではその構成の詳細な説明は省略することとす
る。
【0067】上記説明から明らかなように、実施の形態
(8)に係るコイル巻線機では、ノズル本体先端部62
a内に小形のカラー部63が挿着されているので、カラ
ー部63のみを取り替えることにより、導線96aの直
径の変化に即座に対応すると共に、ノズル部61のコス
トを相対的に削減することができ、この結果、コイルを
早く、かつ安価に製造することができる。また小形のカ
ラー部63が強度メンバーではなく、比較的軟質の樹脂
材料を用いてカラー部63を形成することができるの
で、従来のノズル本体に導線を通す際に生じ易い絶縁損
傷事故の発生を防止することができる。
【0068】図9は実施の形態(9)に係るコイル巻線
機のノズル部を示した摸式図であり、(a)は平面図、
(b)は(a)におけるB−B線断面図である。略円柱
形状のノズル本体72の中心軸上には導線96aが通る
孔部72aが形成され、ノズル本体72側壁部の所定箇
所には3個の孔部72bがノズル本体72の半径方向に
形成されている。ノズル本体72中心部側の孔部72b
内にはボール73が回動可能に挿入される一方、ノズル
本体72側壁部側の孔部72b内にはプラグ部72cが
取り付けられている。またプラグ部72cとボール73
との間にはバネ部材74が介装されており、このバネ部
材74の弾性力により、ボール73がノズル本体孔部7
2aの中心方向に常時付勢されるようになっている。こ
れらノズル本体72、ボール73、バネ部材74等を含
んでノズル部71が構成され、またノズル部71等を含
んで導線供給手段70が構成されている。その他の構成
は実施の形態(1)〜(6)のものと同様であるので、
ここではその構成の詳細な説明は省略することとする。
【0069】上記説明から明らかなように、実施の形態
(9)に係るコイル巻線機では、ノズル本体孔部72a
の中心方向にそれぞれ付勢された3個のボール73と、
導線96aとが常時密接しているので、導線96aを一
層確実に支持することができ、その結果、コイルを一層
稠密に、かつ整列状態に巻くことができる。また3個の
ボール73が回動するので、従来のノズル本体に導線9
6aを通す際に生じ易い絶縁損傷事故の発生を防止する
ことができる。
【0070】なお、実施の形態(9)のものでは、ノズ
ル本体72に3個の孔部72aが形成された場合につい
て説明したが、孔部72aの個数は何ら3個に限定され
るものではなく、4個、5個、・・・であってもよい。
【0071】図10は実施の形態(10)に係るコイル
巻線機の導線供給手段を拡大して示した摸式図であり、
(a)は正面図、(b)は(a)におけるB−B線断面
図である。側面視略L字形状の移動体82下部には略中
空四角錐台形状のノズル本体83が取り付けられる一
方、移動体82上部には巻線体95dが回転可能に取り
付けられている。また巻線体95dとノズル本体83と
の間には圧延ロール81a、81bが配設され、圧延ロ
ール81a、81bは駆動部(図示せず)を介してM、
N方向にそれぞれ回転するようになっており、この駆動
部は回転手段91(図1)の回転速度に対応して駆動さ
れるようになっている。これら圧延ロール81a、81
b等を含んで圧延手段81が構成されている。また移動
体82は別の駆動部(図示せず)を介してC、D方向に
移動するようになっており、この別の駆動部も回転手段
91の回転速度に対応して駆動されるようになってい
る。これら圧延手段81、移動体82、ノズル本体83
等を含んで導線供給手段80が構成されている。その他
の構成は実施の形態(1)〜(6)のものと同様である
ので、ここではその構成の詳細な説明は省略することと
する。
【0072】図11は上記コイル巻線機を用いた場合の
コイルの巻き取り状態を説明するために、巻き取り手段
またはボビン近傍を摸式的に拡大して示した部分正面図
であり、図中93は巻き取り手段、94はボビン、84
は導線である。巻き取り手段本体部93aまたはボビン
本体部94aには1層目コイル85a、2層目コイル8
5b、・・・が巻き取られており、導線84間の空隙k
は比較的小さくなっている。
【0073】上記説明から明らかなように、実施の形態
(10)に係るコイル巻線機では、断面が略円形状の導
線96aを略長方形状に圧延加工し、この導線84を用
いてコイル85a、85b、・・・を連続的に巻き取る
ことができると共に、コイル85a、85b、・・・に
おける導線84間の空隙kが比較的小さくなるので、一
層稠密なコイル85を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコイル巻線機の実施の形態(1)
を摸式的に示した正面断面図である。
【図2】実施の形態(2)に係るコイル巻線機の巻き取
り手段近傍を拡大して摸式的に示した側面断面図であ
る。
【図3】実施の形態(3)に係るコイル巻線機の巻き取
り手段近傍を拡大して示した摸式図であり、(a)は正
面断面図、(b)は斜視図である。
【図4】実施の形態(4)に係るコイル巻線機の整列手
段近傍を拡大して示した摸式図であり、(a)は正面断
面図、(b)は(a)におけるB−B線断面図である。
【図5】実施の形態(5)に係るコイル巻線機の整列手
段近傍を拡大して示した斜視図である。
【図6】実施の形態(6)に係るコイル巻線機の整列手
段近傍を、巻き取り手段の中心線で区切り、その半分の
みを拡大して示した摸式的正面図であり、(a)は1層
目のコイルが巻き取られた場合、(b)は2層目のコイ
ルが巻き取られた場合である。
【図7】実施の形態(7)に係るコイル巻線機のノズル
本体を拡大して示した摸式図であり、(a)は平面図、
(b)は分解斜視図、(c)は組立斜視図である。
【図8】実施の形態(8)に係るコイル巻線機のノズル
部を拡大して摸式的に示した分解斜視図である。
【図9】実施の形態(9)に係るコイル巻線機のノズル
部を拡大して示した摸式図であり、(a)は平面図、
(b)は(a)におけるB−B線断面図である。
【図10】実施の形態(10)に係るコイル巻線機の導
線供給手段を拡大して示した摸式図であり、(a)は正
面図、(b)は(a)におけるB−B線断面図である。
【図11】実施の形態(11)に係るコイル巻線機を用
いた場合のコイル巻き取り状態を説明するために、巻き
取り手段またはボビン近傍を拡大して摸式的に示した示
した部分正面図である。
【図12】従来のコイル巻線機を摸式的に示した概略断
面図であり、(a)は正面断面図、(b)は(a)にお
けるB−B線断面図である。
【図13】従来の別のコイル巻線機を概略的に示した摸
式図であり、(a)は正面図、(b)は(a)における
A−A線断面図である。
【図14】コイルの巻き取り状態を説明するために摸式
的に拡大して示した巻き取り手段またはボビン近傍の部
分正面図であり、(a)は整列状態、(b)は不整列状
態の場合である。
【図15】ボビンレスコイルの巻き取り状態を説明する
ために摸式的に拡大して示したコイル、巻き取り手段の
断面図である。
【符号の説明】
10 コイル巻線機 12 巻き取り手段 93a 本体部 12a、93b 側壁部 13 駆動手段 91 回転手段 95 導線供給手段 96a 導線

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導線を巻く本体部、及び該本体部の両端
    に配設された第1及び第2の側壁部を含む巻き取り手段
    と、該巻き取り手段に前記導線を供給する導線供給手段
    と、前記巻き取り手段を回転させる回転手段とを備えた
    コイル巻線機において、前記本体部に前記第2の側壁部
    が摺動可能に配設され、該第2の側壁部を長軸方向に駆
    動する駆動手段が装備されていることを特徴とするコイ
    ル巻線機。
  2. 【請求項2】 前記本体部が2分割され、これら分割体
    間の距離を調整する駆動手段を備えていることを特徴と
    する請求項1記載のコイル巻線機。
  3. 【請求項3】 導線を巻くボビンを回転させる回転手段
    と、前記ボビンに前記導線を供給する導線供給手段とを
    備えたコイル巻線機において、前記ボビンの側壁部に切
    り欠き孔部が形成される一方、該切り欠き孔部へ挿入可
    能な押え部を備えると共に、該押さえ部を前記ボビンの
    長軸方向に駆動する駆動手段が装備されていることを特
    徴とするコイル巻線機。
  4. 【請求項4】 導線を巻く本体部、及び該本体部の両端
    に配設された第1及び第2の側壁部を含む巻き取り手段
    と、該巻き取り手段に前記導線を供給する導線供給手段
    と、前記巻き取り手段を回転させる回転手段とを備えた
    コイル巻線機において、回転軸心に向かって駆動し、巻
    き取られたコイルの層を整列させる整列手段が装備され
    ていることを特徴とするコイル巻線機。
  5. 【請求項5】 導線を巻くボビンを回転させる回転手段
    と、前記ボビンに前記導線を供給する導線供給手段とを
    備えたコイル巻線機において、回転軸心に向かって駆動
    し、巻き取られたコイルの層を整列させる整列手段が装
    備されていることを特徴とするコイル巻線機。
  6. 【請求項6】 前記整列手段における整列面の主形状が
    平面状、または分割した円筒状であることを特徴とする
    請求項4または請求項5記載のコイル巻線機。
  7. 【請求項7】 前記整列手段が微振動するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項4〜請求項6に記載の
    コイル巻線機。
  8. 【請求項8】 前記整列手段が、巻き取られた奇数層目
    のコイル頂部と嵌合する第1の整列手段と、巻き取られ
    た偶数層目のコイル頂部と嵌合する第2の整列手段とを
    含んで構成され、これら第1及び第2の整列手段が交互
    に駆動されるようになっていることを特徴とする請求項
    4〜請求項7のいずれかの項に記載のコイル巻線機。
  9. 【請求項9】 中空円錐台形状のノズル本体が軸方向に
    平行に少なくとも2分割され、前記分割されたノズル片
    が弾性部材を介して前記ノズル本体の軸心方向にそれぞ
    れ付勢され、該ノズル本体を含んで前記導線供給手段が
    構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項8の
    いずれかの項に記載のコイル巻線機。
  10. 【請求項10】 中空円錐台形状のノズル本体先端部内
    に、中空円錐台形状のカラー部が挿着されてノズル部が
    構成され、該ノズル部を含んで導線供給手段が構成され
    ていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか
    の項に記載のコイル巻線機。
  11. 【請求項11】 ノズル本体の中心には導線が通る孔部
    が形成され、該孔部に臨む前記ノズル本体に複数個のボ
    ールがそれぞれ回動可能に配設されると共に、前記ボー
    ルが弾性部材を介して前記中心方向にそれぞれ付勢され
    てノズル部が構成され、該ノズル部を含んで導線供給手
    段が構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項
    8のいずれかの項に記載のコイル巻線機。
  12. 【請求項12】 前記導線供給手段が、導線を連続的に
    圧延する圧延手段を備えていることを特徴とする請求項
    1〜請求項8のいずれかの項に記載のコイル巻線機。
JP9218408A 1997-08-13 1997-08-13 コイル巻線機 Withdrawn JPH1167569A (ja)

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