JPH1166717A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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Publication number
JPH1166717A
JPH1166717A JP9224569A JP22456997A JPH1166717A JP H1166717 A JPH1166717 A JP H1166717A JP 9224569 A JP9224569 A JP 9224569A JP 22456997 A JP22456997 A JP 22456997A JP H1166717 A JPH1166717 A JP H1166717A
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JP
Japan
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disk
clamper
eccentricity
correction
turntable
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Pending
Application number
JP9224569A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Sato
良広 佐藤
Takashi Kono
敬 河野
Yoshiaki Yamauchi
良明 山内
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク等の可換型ディスク装置では、デ
ィスク個々の偏重心のバラツキが大きく、転送速度を大
きくするために高速回転を行った場合、大きな振動や騒
音を発生し、装置信頼性を著しく損なう。 【解決手段】 ディスク6の偏重心をプランジャ2を用
いて偏重心補正用クランパ1を偏心させて補正し、かつ
高速回転時に偏重心補正用クランパ1が補正位置を移動
しないようにチャッキング力を可変できる機構を付加し
た偏重心補正機構を光ディスク装置に設ける。そのた
め、偏重心量の大きなディスクでも振動を発生させるこ
となく高速で回転させることができ、データ転送速度の
向上が図れる。偏重心量の大きなディスクを高速回転し
ても振動、騒音を押さえつつ補正量の経時変化が少ない
ため、高信頼性の偏重心補正機構およびこれを備えた光
ディスク装置を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可換型媒体を用いる
光ディスク装置に係り、特に、高速回転型CD−ROM
装置またはDVD ROM/RAM装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、スピンドルモータに
直結したターンテーブル上にディスクをのせて、ターン
テーブル内あるいはクランパ内に内蔵される永久磁石の
磁気力でクランプし、回転させ、半導体レーザを用いた
ピックアップでデータの読みとりを行っている。光ディ
スク装置は、互換性のあるディスクを用いているため、
そのディスクサイズおよび重量は規制されている。特に
重量に関しては、14〜33gとかなり幅広く設定され
ている。
【0003】一方、光ディスク装置、特にCD−ROM
装置は、データ転送速度を向上させる直接的な効果とな
っているディスク回転速度の向上が図られている。標準
速度は200〜500回転(線速度一定のため)である
が、標準速度の12倍以上、すなわち6000rpm以
上の回転数が実現されようとしている。従来の例として
は、特開昭57−198584号公報、特開昭63−1
52056号公報、特開昭63−152057号公報、
特開平3−46154号公報、特開昭3−237647
号公報がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したよう
に、ディスク重量の規格にかなり幅広く設定されている
がゆえに、一般に配布されているディスクは、それ自体
が持つ偏重心はかなり大きい。たとえば偏重心のないデ
ィスクに、ユーザが任意の情報を認識するためにラベル
を貼付すると、それだけで数g・mmの偏重心が発生す
る。偏重心の最悪値は経験的に10g・mmで、このよ
うなディスクを回転させると、当然ながら偏重心による
振動が発生する。
【0005】8倍速程度なら最大回転数は約4000r
pmなので、偏重心による振動はアクチュエータあるい
はシャシに対して小さいものであり、さほど問題とはな
らない。しかし、それ以上の高速回転になると、ディス
クの持つ偏重心により振動は急激に増大し、アクチュエ
ータの追従性能マージン低下のためのエラーレート増
加、さらにシャシが振動し、それを搭載するコンピュー
タ本体が共鳴するといった現象が発生し、コンピュータ
ユーザに不快感を与えることになる。
【0006】上記課題を解決するために、本発明者ら
は、ディスクをチャッキングする偏重心補正用クランパ
を移動して、回転中心と偏重心を一致させ、ディスク回
転時の振動低減機構を提案した。10gr・mmの偏重
心量を補正するためには、偏重心補正用クランパの偏心
可能量が、数100μmであることを考慮すると、偏重
心補正用クランパ重量は100gr必要である。しか
し、6000rpm以上の高速回転となると、偏重心補
正用クランパは、遠心力で偏重心補正位置に静止でき
ず、ディスク上を移動してしまう問題がクローズアップ
されてくる。
【0007】図12は、ディスク、偏重心補正用クラン
パに作用する力を説明する図である。偏重心補正用クラ
ンパは回転中心からεずれ、ディスク偏重心をm・εで
補正する。一方、偏重心補正用クランパをディスク上に
静止させている力は、チャッキング力N1と偏重心補正
用クランパ重量N2の和と、両者の間の最大静止摩擦係
数の積であり、この力が偏重心補正用クランパにかかる
遠心力F=mεω2(ω:回転数)に勝っている限り、
偏重心補正用クランパは暴れることなくディスクの偏重
心量を補正できることとなる。
【0008】偏重心補正用クランパをディスクに静止さ
せることができる力は不変であるが、偏重心補正用クラ
ンパにかかる遠心力は、回転数の2乗に比例して増大す
ることを考慮すると、N1+N2<mεω2/μ とな
ったとき、偏重心補正用クランパはディスク上に静止不
可能な状態となってしまう。たとえば、重量が30gの
偏重心補正用クランパが、回転中心より200μmずれ
た状態で偏重心を補正できたとし、この状態でディスク
が6000rpmで回転すると、遠心力は2.4Nとな
る。
【0009】一方、チャッキング力が250g、偏重心
補正用クランパとディスク間の摩擦係数を0.4とする
と、偏重心補正用クランパをディスク上に静止させるこ
とができる力は1.1Nである。これらを比較すると、
明らかに遠心力が偏重心補正用クランパを静止させるこ
とができる力を上回っている。このような状況では、偏
重心補正用クランパは、ディスク上の補正位置から遠心
力で動かされ、振動を大きくしてしまう。
【0010】チャッキング力を可変にする従来技術で
は、いずれもその機構は外部より力を加えるものであ
り、スピンドルモータのスラスト軸受けの予圧を変える
ことになり、その軸受けの寿命を著しく損なう恐れがあ
る。以上のような状態を回避するためには、偏重心補正
用クランパのディスクチャッキング力を増大させること
が必須課題となる。
【0011】本発明の目的は、上記問題点を回避しつ
つ、偏重心を補正する機構に、偏重心補正用クランパの
ディスクチャッキング力を増大させる機構を付加し、信
頼性を損なうことなく、ディスクの回転による振動を減
少させながら、ディスクの高速回転化を実現し、データ
転送速度が向上する光ディスク装置を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を以
下のように解決した。すなわち、ディスクを支持するタ
ーンテーブルと、前記ディスクをターンテーブルに押し
付けるクランパとを備え、前記ターンテーブルまたはク
ランパのいずれか一方に磁石を内蔵し、いずれか他方に
鉄部材を内蔵する光ディスク装置において、前記磁石ま
たは鉄部材のうち、少なくともいずれか一方が、ディス
ク回転軸の半径方向に複数個に分割され、かつ、回転軸
方向に弾性部材により移動可能に支持されるとともに、
前記移動可能な磁石または鉄部材を内蔵するターンテー
ブルまたはクランパは、前記ディスク面に向かって拡径
した形状であることを特徴とし、ディスク回転速度の増
大時には、鉄部材と磁石が接近することによって、クラ
ンプ力を増大させるようにした。
【0013】以下、まず、本発明の構成を、図1を参照
して具体的に説明する。スピンドル構造体8はディスク
6を回転させるスピンドルモータ5とディスク6のデー
タを読み出すピックアップアクチュエータ7と一体構造
となっており、外部に伝達される振動を絶縁するため
に、ベース構造体10とダンピングをもった支持脚9で
支持されている。また支点18を中心にスピンドル構造
体8は回転可能に支持されているのでターンテーブル5
bは上下動することができる。この動きを用いてディス
ク6の装置内への出し入れを行い、さらに偏重心補正用
クランパ1とターンテーブル5bとでディスク6をチャ
ッキングする。スピンドル構造体8の面内あるいは面外
方向にディスク6の持つ偏重心が発生する振動を測定す
るセンサ3が取りつけられている。この振動センサ3の
取付位置はアクチュエータ2の移動方向と同方向が望ま
しい。振動センサ3の測定する物理量は変位、速度、加
速度あるいは力のいずれかが選択される。補正機構系は
偏重心補正用クランパ1と、それを移動させるアクチュ
エータ2と、振動センサ3で測定した信号を変換し、そ
の値とあらかじめ設定されている基準値と比較しかつ制
御を行う制御回路4aとで構成されている。
【0014】偏重心補正用クランパ5b内のターンテー
ブル5bに内蔵される磁石の磁気力を受ける鉄板1a
は、回転軸断面において偏重心補正用クランパ筐体1と
は弾性部材1bで結合され、回転面内方向において回転
中心対称に複数分割されており、偏重心補正用クランパ
内部1cの形状は円錐台形状とする。鉄板1aはディス
ク低速回転時すなわち補正時には、図2に示すように弾
性部材1bによってターンテーブル5b内の磁石から遠
ざかる位置にある。したがってチャッキング力は弱い状
態にあるので、プランジャ2は容易に偏重心補正用クラ
ンパ1を打撃により移動させることができる。また、デ
ータ読み取り時にはディスク6は高速回転するので、鉄
板1aは強い遠心力を受ける。偏重心補正用クランパ1
と鉄板1aの摺動面1cの回転面内断面は磁石方向に面
積が広がっているので、図3に示すように鉄板1aは磁
石に近づく方向に移動する。磁力は距離の2乗に反比例
するのでチャッキング力は強まり、偏重心補正用クラン
パ1はディスク7上を遠心力によって移動することはな
い。
【0015】偏重心補正用クランパ1はディスク6の偏
重心を補正するために、移動可能距離と重量の積はディ
スク6の偏重心の最悪値と同等以上のアンバランス量と
なるように設定される。例えば、ディスク7の偏重心量
が10gr・mm、偏重心補正用クランパ1の移動可能
距離が300μmである場合は偏重心補正用クランパ重
量は33gr以上あることが望ましい。偏重心補正用ア
クチュエータ2はプランジャ、ソレノイド等で構成され
ており、偏重心補正用クランパ1に撃力を与えることが
できる。
【0016】次に、本発明の解決手段を実際の装置の動
作に従い、図1〜3、10、11を参照して説明する。
光ディスク装置のディスクトレイに置かれたディスク6
はユーザの指示により装置内にローディングされ、スピ
ンドルモータ5と直結されているターンテーブル5b上
に設置される。その後、ディスク6をターンテーブル5
bと直結するためにディスク6を載せたスピンドル構造
体8はクランパ1とターンテーブル5bでディスク6を
ターンテーブル5b内に内蔵された磁石の磁気力で挟み
込みチャッキングする。次にディスク6はスピンドルモ
ータ5により回転される。この時点でピックアップアク
チュエータ7の状態はディスクデータ面に焦点を合わせ
ておらず、稼働していない状態とする。このときディス
ク6が偏重心を持っていれば、回転することにより振動
が発生するので、その振動をスピンドル構造体8内に内
蔵する振動センサ3により測定する。
【0017】測定する振動は変位、速度、加速度あるい
は力のいずれでもよい。例えば、変位振動を測定する場
合には光プローブあるいは静電センサ等が使用される。
速度信号を測定する場合にはソレノイドあるいはピック
アップアクチュエータに内蔵されるピックアップ駆動コ
イル等が使用される。加速度信号を測定する場合には加
速度ピックアップあるいは半導体プロセスにより形成さ
れた片持ち梁等が使用される。力信号を測定する場合に
はロードセル等が使用される。測定した信号は偏重心補
正回路4aに於いてあらかじめ設定されている振動の許
容値と比較される。このとき、偏重心からの振動が許容
値内の時は偏重心補正回路4aはアクチュエータドライ
バ4bには補正信号を出力せず直ちにスピンドルモータ
5は高速回転を始め、データの転送を行う。
【0018】一方、振動測定時に許容値を越えたときに
は、偏重心補正回路4aは補正信号をアクチュエータド
ライバ4bに出力して偏重心補正用クランパ部1を偏重
心補正用アクチュエータ2により回転中心からディスク
6の持つ偏重心方向とは逆方向に移動させる。アクチュ
エータ2の動作タイミングはスピンドル5からの回転イ
ンデックスと測定した振動を比較し、かつアクチュエー
タ2が偏重心補正用クランパ1と接触するまでの時間を
加味して決定される。このとき、一度の動作で偏重心が
発生する振動が許容値内に収まらないときには複数回に
分けて補正動作を行ってもよい。このようにして、偏重
心が発生する振動が許容値に収まれば、スピンドルモー
タ5は高速回転を始め、データの転送を行う。
【0019】以上の補正により偏重心による振動が低減
され高速回転時に耐えうるチャッキング力を得られるの
で、読みとり誤差を低減することができ、さらにコンピ
ュータ内のほかの構成部品に悪影響を与えることなく、
偏重心量の大きなディスクに対しても高速回転、すなわ
ち高データ転送が可能でかつ高信頼性の光ディスク装置
を構成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1〜3、10、11は、本発
明の第1の実施形態を説明する図である。まず、本発明
の構成を、図1〜3を用いて説明する。スピンドル構造
体8はディスク6と、偏重心補正用クランパ1と、これ
を磁力によって吸引する磁石を内蔵したターンテーブル
5bを持ち、ディスク6を自転駆動するスピンドルモー
タ5と、ディスク6のデータを読み出すピックアップア
クチュエータ7からなり、外部振動を絶縁するために、
ベース構造体10上にダンピングをもった支持脚9で支
持されている。振動センサ3は、スピンドル構造体8に
取り付けられ、ディスク6の持つ偏重心が発生する振動
を測定する。この振動センサ3は、プランジャ2の移動
方向と同方向に設置されるのが望ましいが、不可能なと
きはその限りではない。
【0021】補正機構の主な系は、ベース構造体10に
固定されたクランパホルダ11に支持され、回転可能
で、ターンテーブル5a内の磁石の磁力を受ける鉄板1
aを内蔵した偏重心補正用クランパ1と、それを撃力を
用いて移動させるプランジャ2と、振動センサ1で測定
した信号を比較判断する回路4a、およびプランジャ2
を動作させるドライバ4bとで構成されている。偏重心
補正用クランパ5b内のターンテーブル5bに内蔵され
る磁石の磁気力を受ける鉄板1aは、回転軸断面におい
て偏重心補正用クランパ筐体1とは弾性部材1bで結合
され、回転面内方向において回転中心対称に複数分割さ
れており、偏重心補正用クランパ1の内部の形状は円錐
台形状とする。
【0022】鉄板1aはディスク低速回転時、すなわち
補正時には、図2に示すように弾性部材4bによって、
ターンテーブル5b内の磁石から遠ざかる位置にある。
したがって、チャッキング力は弱い状態にあるので、プ
ランジャ2は、容易に偏重心補正用クランパ1を打撃に
より移動させることができる。また、データ読み取り時
にはディスク6は高速回転するので、鉄板1aは強い遠
心力を受ける。偏重心補正用クランパ1と鉄板1aの摺
動面1cの回転面内断面は、磁石方向に面積が広がって
いるので、図3に示すように、鉄板1aは磁石に近づく
方向に移動する。したがって、チャッキング力は強まる
ので、偏重心補正用クランパ1は、ディスク6上を遠心
力によって移動することはない。
【0023】以下に、本実施形態の補正動作を、図1、
10、11を用いて説明する。光ディスク装置にディス
ク6をローディングした後、ディスク6は偏重心補正用
クランパ1によってチャッキングされる。その後、ディ
スク6を回転させ、ディスク6の偏重心による振動を振
動センサ3で測定する。なお、このときの回転数は、偏
重心補正用アクチュエータ2の時定数の大きさで決定
し、低速回転とする。このことで、チャッキング力は補
正に適した力となる。偏重心補正回路4aは測定した値
とあらかじめ設定されている基準値17と比較する。こ
のときに、図10のように、振動レベルが基準値17以
下の波形16であれば、即ディスク回転数を高速化して
データを読み出す。このときは、既に偏重心補正用クラ
ンパ1内の鉄板1aは、磁石に近づいているので、高速
回転に適したチャッキング力となっている。基準値17
は、少なくともディスク高速回転時にデータをピックア
ップアクチュエータ7が十分読み出しできる振動レベル
である。
【0024】一方、図10の振動レベルが基準値を満た
さない波形15の場合、偏重心補正回路4aは、アクチ
ュエータドライバ4bに動作命令を出力して、偏重心補
正用アクチュエータ2を動作させ、偏重心補正用クラン
パ1を測定した振動方向とは逆方向に移動させる。その
後、再度振動の測定を行い、偏重心補正回路4aで基準
値17以下であることを確認した後、ディスク回転数を
高速化して、データを読み出す。偏重心補正ルーチンは
複数回に分けて実行してもよい。
【0025】以上の機構は簡便な構造で、偏重心補正用
クランパを回転遠心力で移動させることはないので、高
回転時に安定してディスク偏重心を補正できる。したが
って、データ転送速度を向上することができると同時
に、信頼性の高い偏重心補正機構とそれを備えた光ディ
スク装置を得ることができる。
【0026】図4〜7、10、11は、本発明の第2の
実施形態を説明する図である。まず、本実施形態の構成
を、図4〜7を用いて説明する。スピンドル構造体8は
移動可能な磁石5cを内蔵したターンテーブル5eと、
偏重心補正用クランパ1と、磁石5cの磁力を用いてデ
ィスク6をクランプし回転させるスピンドルモータ5
と、ディスク6のデータを読み出すピックアップアクチ
ュエータ7とよりなり、外部振動を絶縁するために、ベ
ース構造体10上にダンピングをもった支持脚9で支持
されている。振動センサ3はスピンドル構造体8に取り
付けられ、ディスク6の持つ偏重心が発生する振動を測
定する。この振動センサ3はアクチュエータ2の移動方
向と同方向に設置されるのが望ましいが、不可能なとき
はその限りではない。
【0027】補正機構の主な系は、ベース構造体10に
固定されたクランパホルダ11に支持され、回転可能な
偏重心補正用クランパ1と、それを撃力を用いて移動さ
せるプランジャ2と、振動センサ3で測定した信号を比
較判断する回路4a、およびプランジャ2を動作させる
ドライバ4bとで構成されている。ターンテーブル5e
内に内蔵される磁気力を発生する磁石5cは、回転軸断
面においてターンテーブル5e上部とは弾性部材5dで
結合され、回転面内方向において回転中心対称に複数分
割され、ターンテーブル5e内部形状は円錐台形状と
し、リブ5fが設けられて、凹部に磁石5cが入ってい
る。
【0028】磁石5cはディスク低速回転時、すなわち
補正時には、図5に示すように、弾性部材5dによって
偏重心補正用クランパ1内の鉄板から遠ざかる位置にあ
る。したがって、チャッキング力は弱い状態にあるの
で、プランジャ2は、容易に偏重心補正用クランパ1
を、打撃により移動させることができる。また、データ
読み取り時には、ディスク6は高速回転するので、磁石
5cは強い遠心力を受ける。ターンテーブル5eと磁石
5cの摺動面の回転面内断面は、偏重心補正用クランパ
1方向に面積が広がっているので、図7に示すように、
磁石5cは鉄板に近づく方向に移動する。したがって、
チャッキング力は強まるので、偏重心補正用クランパ1
は、ディスク6上を遠心力によって移動することはな
い。
【0029】以下、本実施形態の補正動作を図4、1
0、11を用いて説明する。光ディスク装置にディスク
6をローディングした後、ディスク6は偏重心補正用ク
ランパ1によってチャッキングされる。その後、ディス
ク6を回転させディスク6の偏重心による振動を振動セ
ンサ3で測定する。なお、このときの回転数は偏重心補
正用アクチュエータ2の時定数の大きさで決定し、低速
回転とする。このことで、チャッキング力は補正に適し
た力となる。偏重心補正回路4aは、測定した値とあら
かじめ設定されている基準値17と比較する。このとき
に、図10の振動レベルが基準値17以下の波形16で
あれば、即ディスク回転数を高速化してデータを読み出
す。このときは、既にターンテーブル5e内の磁石5c
は、偏重心補正用クランパ1の鉄板に近づいているの
で、高速回転に適したチャッキング力となっている。基
準値17は、少なくともディスク高速回転時に、データ
をピックアップアクチュエータ7が十分読み出しできる
振動レベルである。
【0030】一方、図10の振動レベルが基準値を満た
さない波形15の場合、偏重心補正回路4aは、アクチ
ュエータドライバ4bに動作命令を出力して、偏重心補
正用アクチュエータ2を動作させ、偏重心補正用クラン
パ1を測定した振動方向とは逆方向に移動させる。その
後、再度振動の測定を行い、偏重心補正回路4aで基準
値17以下であることを確認した後、ディスク回転数を
高速化してデータを読み出す。偏重心補正ルーチンは複
数回に分けて実行してもよい。
【0031】以上の機構は、回転中心が決まっているタ
ーンテーブル内を、磁石が移動してチャッキング力を大
きくするので、高速回転時のチャッキング力のバラツキ
を少なくできる。したがって、高回転時に安定してディ
スク偏重心を補正することができ、データ転送速度を向
上することができると同時に、信頼性の高い偏重心補正
機構と、それを備えた光ディスク装置を得ることができ
る。
【0032】図8〜11は、本発明の第3の実施形態を
説明する図である。ひし まず、本発明の構成を、図8、9を用いて説明する。ス
ピンドル構造体8はディスク6と、偏重心補正用クラン
パ1と、これを磁力によって吸引する電磁石14を内蔵
したターンテーブル5aを持ち、ディスク6を自転駆動
するスピンドルモータ5とディスク6のデータを読み出
すピックアップアクチュエータ7とからなり、外部振動
を絶縁するために、ベース構造体10上にダンピングを
もった支持脚9で支持されている。振動センサ3はスピ
ンドル構造体8に取り付けられ、ディスク6の持つ偏重
心が発生する振動を測定する。この振動センサ3はアク
チュエータ2の移動方向と同方向に設置されるのが望ま
しいが、不可能なときはその限りではない。
【0033】補正機構の主な系は、ベース構造体10に
固定されたクランパホルダ11に支持され、回転可能な
偏重心補正用クランパ1を、撃力を用いて移動させるプ
ランジャ2と、モータ5への電磁石14の磁気漏洩を防
ぐ磁気シールド板13と、ドライバ4cと電磁石14を
電気的に接続し、電力を供給するためのブラシ12aお
よびスリップリング12と、振動センサ3で測定した信
号を比較判断して、制御を行う偏重心補正回路4aおよ
びプランジャ2を動作させるドライバ4bおよび電磁石
14を駆動するドライバ4cとで構成されている。
【0034】電磁石14は磁力を用いて、偏重心補正用
クランパ1をターンテーブル5a側に引き寄せ、ディス
ク6をチャッキングするものであり、偏重心補正時に
は、プランジャ2が偏重心補正用クランパ1を容易に移
動させることができるように、チャッキング力を小さ
く、データ読み取り時には高速回転するので、偏重心補
正用クランパ1が遠心力によってディスク6上を移動し
てしまわないように、チャッキング力を大きくする制御
を行う。
【0035】以下、本実施形態の偏重心補正動作を図
8、10、11を用いて説明する。光ディスク装置にデ
ィスク6をローディングした後、ターンテーブル5a内
に内蔵された電磁石14は、プランジャ2で偏重心補正
用クランパ1を移動できる磁力をドライバ4cによって
発生し、ディスク6をチャッキングする。その後、ディ
スク6を回転させ、ディスク6の偏重心による振動を振
動センサ3で測定する。なお、このときの回転数は、偏
重心補正用アクチュエータ2の時定数の大きさで決定さ
れる。偏重心補正回路4aは、測定した値とあらかじめ
設定されている基準値17とを比較する。このときに、
図10の振動レベルが基準値17以下の波形16であれ
ば、即座に電磁石14は磁力を大きくして、チャッキン
グ力を増し、ディスク回転数を高速化してデータを読み
出す。基準値17は、少なくともディスク高速回転時
に、データをピックアップアクチュエータ7が十分読み
出しできる振動レベルである。
【0036】一方、図10の振動レベルが基準値を満た
さない波形15の場合、偏重心補正回路4aはアクチュ
エータドライバ4bに動作命令を出力して、偏重心補正
用アクチュエータ2を動作させ、偏重心補正用クランパ
1を測定した振動方向とは逆方向に移動させる。その
後、再度振動の測定を行い、偏重心補正回路4aで基準
値17以下であることを確認した後、電磁石14は磁力
を大きくしてチャッキング力を増し、ディスク回転数を
高速化してデータを読み出す。偏重心補正ルーチンは複
数回に分けて実行してもよい。
【0037】以上の機構で、偏重心補正用クランパはデ
ィスク上を遠心力で移動することはなく、チャッキング
力制御機構がターンテーブル内にあるので、高回転時に
安定してディスク偏重心を補正することができ、データ
転送速度を向上することができると同時に、信頼性が高
く、コンパクトな偏重心補正機構と、それを備えた光デ
ィスク装置を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、ディスク
チャッキング力を制御できる機能を付加し、ディスクの
偏重心を補正する機構を、光ディスク装置に搭載するこ
とにより、安定に偏重心補正を行うことができ、高速回
転が可能となる。これにより、データの高速転送化およ
び偏重心補正効果の信頼性向上を実現できる。また、高
速あるいは高密度光ディスク装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明する図である。
【図2】本発明の第1実施形態において、ディスク低速
回転時の動作を説明する図である。
【図3】本発明の第1実施形態において、ディスク高速
回転時の動作を説明する図である。
【図4】本発明の第2実施形態を説明する図である。
【図5】本発明の第2実施形態において、ディスク低速
回転時の動作を説明する図である。
【図6】本発明の第2実施形態の回転面内断面を説明す
る図である。
【図7】本発明の第2実施形態において、ディスク高速
回転時の動作を説明する図である。
【図8】本発明の第3実施形態の構成を説明する図であ
る。
【図9】本発明の第3実施形態を補足説明する図であ
る。
【図10】本発明の振動波形を説明する図である。
【図11】本発明の偏重心補正手順を説明する図であ
る。
【図12】本発明のディスク回転時でのクランパに作用
する力を説明する図である。
【符号の説明】
1 偏重心補正用クランパ 1a 回転面内方向に複数分割された鉄板 1b 弾性支持部材 1c クランパ内部摺動面 1d 鉄板1aが発生する磁力を受けるための部材 2 プランジャ 3 振動センサ 4a 偏重心補正回路 4b プランジャドライバ 4c 電磁石ドライバ 5 スピンドルモータ 5a、5b ターンテーブル 5c 回転面内方向に複数分割された磁石 5d 弾性支持部材 5e ターンテーブル筺体 5f 磁石固定用リブ 6 ディスク 7 ピックアップアクチュエータ 8 スピンドル構造体 9 スピンドル構造体支持脚 10 ベース構造体 11 クランパホルダ 12 スリップリング 12a ブラシ 13 磁気シールド板 14 電磁石 15 ディスク偏重心が大きい場合の振動波形 16 ディスク偏重心が小さい場合および偏重心補正後
の振動波形 17 振動許容値 18 スピンドル構造体がディスクをローディングする
ための回転中心 19 偏重心補正用クランパの重心 20 スピンドルの回転中心 21 偏重心補正用クランパの回転中心

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクを支持するターンテーブルと、
    前記ディスクをターンテーブルに押し付けるクランパと
    を備え、前記ターンテーブルまたはクランパのいずれか
    一方に磁石を内蔵し、いずれか他方に鉄部材を内蔵する
    光ディスク装置において、 前記磁石または鉄部材のうち、少なくともいずれか一方
    が、ディスク回転軸の半径方向に複数個に分割され、か
    つ、回転軸方向に弾性部材により移動可能に支持される
    とともに、前記移動可能な磁石または鉄部材を内蔵する
    ターンテーブルまたはクランパは、前記ディスク面に向
    かって拡径した形状であることを特徴とする光ディスク
    装置。
  2. 【請求項2】 ディスクを回転させるスピンドルモータ
    と、前記スピンドルモータ上に固定され、前記ディスク
    を支持するターンテーブルと、それらとは別体にディス
    クをターンテーブルに押し付ける偏重心補正用クランパ
    と、前記偏重心補正用クランパを回転面内方向に移動可
    能とするアクチュエータと、前記ディスク回転時の振動
    の計測手段と、前記振動に基づく制御量を、前記アクチ
    ュエータを介して前記偏重心補正用クランパの押し付け
    手段に出力する制御回路とから構成される偏重心補正手
    段を備えた光ディスク装置において、 前記偏重心補正手段は、前記ターンテーブルに内蔵され
    る磁石の磁気力を受ける偏重心補正用クランパ内の鉄板
    が、回転軸を中心とした半径方向に2個以上に分割さ
    れ、かつ回転軸方向に偏重心補正用クランパの筐体と弾
    性部材で結合され、前記偏重心補正用クランパの内部形
    状が、円錐台形状で面積の大きい面をディスク側にした
    構造であることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 ディスクを回転させるスピンドルモータ
    と、前記スピンドルモータ上に固定され、前記ディスク
    を支持するターンテーブルと、それらとは別体にディス
    クをターンテーブルに押し付ける偏重心補正用クランパ
    と、前記偏重心補正用クランパを回転面内方向に移動可
    能とするアクチュエータと、前記ディスク回転時の振動
    の計測手段と、前記振動に基づく制御量を、前記アクチ
    ュエータを介して前記偏重心補正用クランパの押し付け
    手段に出力する制御回路とから構成される偏重心補正手
    段を備えた光ディスク装置において、 前記偏重心補正手段は、前記ターンテーブルに内蔵され
    る磁石が、回転軸を中心とした半径方向に2個以上に分
    割され、かつ回転軸方向にターンテーブルの筐体と弾性
    部材で結合され、前記ターンテーブルの内部形状が、円
    錐台形状で面積の大きい面をディスク側にした構造であ
    ることを特徴とする光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 ディスクを回転させるスピンドルモータ
    と、前記スピンドルモータ上に固定され、前記ディスク
    を支持するターンテーブルと、それらとは別体にディス
    クをターンテーブルに押し付ける偏重心補正用クランパ
    と、前記偏重心補正用クランパを回転面内方向に移動可
    能とするアクチュエータと、前記ディスク回転時の振動
    の計測手段と、前記振動に基づく制御量を、前記アクチ
    ュエータを介して前記偏重心補正用クランパの押し付け
    手段に出力する制御回路とから構成される偏重心補正手
    段を備えた光ディスク装置において、 前記偏重心補正手段は、前記偏重心補正用クランパのク
    ランプ力を可変にするクランプ力可変手段を、前記ター
    ンテーブル内に有する構造であることを特徴とする光デ
    ィスク装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の光ディスク装置におい
    て、前記クランプ力可変手段は、偏重心補正時にディス
    ククランプ力をデータ読み出し時より小さくすることを
    特徴とする光ディスク装置。
JP9224569A 1997-08-21 1997-08-21 光ディスク装置 Pending JPH1166717A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7299141B2 (en) * 2002-12-05 2007-11-20 Hewlett-Packard Development Company, L.P. System and method for controlling vibration

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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