JPH1186429A - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JPH1186429A
JPH1186429A JP9243686A JP24368697A JPH1186429A JP H1186429 A JPH1186429 A JP H1186429A JP 9243686 A JP9243686 A JP 9243686A JP 24368697 A JP24368697 A JP 24368697A JP H1186429 A JPH1186429 A JP H1186429A
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JP
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disk
correction
rotation
resonance point
vibration
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Application number
JP9243686A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Yamauchi
良明 山内
Hisahiro Miki
久弘 三木
Takashi Kono
敬 河野
Yoshihiro Sato
良広 佐藤
Shinobu Yoshida
忍 吉田
Shigeki Mori
森  茂樹
Kuniyuki Kimura
国幸 木村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ディスク1の有する重量アンバランスにより、
高速回転化に伴い回転振動が急激に増大してきた。この
振動はピックアップ系を加振し、記録再生信号を阻害す
ると共に、騒音の発生、装置自体の振動とディスク記憶
装置の信頼性を劣化させる要因となっていた。 【解決手段】そこで、ディスク記憶装置に搭載されたス
ピンドルモータのターンテーブル2内に円環状の溝を設
け、この溝内に複数の移動可能なアンバランス補正体16
を挿入した。また、回転支持系の共振点通過まで前記補
正体16を保持あるいは、補正体の転動を規制するための
部材17を取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円板状の可換型記
録媒体を高速で回転し、情報の再生、又は記録再生を行
うディスク装置、例えばCD-ROM,DVD-ROM,DVD-RAM,MO,リ
ムーバブルHDD等に係り、特に低速時の振動を抑制する
構成に関する。
【0002】
【従来の技術】可換性を持つディスク装置としてはCD-R
OM、DVD、MO等の光ディスク装置がある。
【0003】CD-ROM装置において位置決め精度を阻害す
る要因は、大きく分けて (1)スピンドル駆動系やピックアップ駆動系が発生す
る振動 (2)外部のから加えられる外乱振動 に分類できる。(1)の代表的なものとして回転系のア
ンバランス振動、モータ電磁振動、ピックアップ駆動系
の駆動反力などがある。このような位置決め精度を阻害
する要因のもとで必要な位置決め精度を確保すること
が、装置設計上もっとも重要な課題の一つである。
【0004】特に前述した回転系のアンバランス振動
は、データの高速転送化に伴いディスクの高速回転化が
急速に進展しており、前記振動の問題が顕在化してき
た。磁気ディスク装置においては、特開平3-86968号公
報に記載されているような流体によるバランス修正の提
案がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ディスク装置の情報転
送速度は、画像や動画情報を多量に扱うマルチメディア
化により高速化が進んでいる。ディスク装置の高速転送
化は、(1)ディスクの回転数を高くする、(2)サー
ボ系の信号検出周波数を高くすること、により実現でき
る。このため近年、(1)によりスピンドルモータの高
速回転化が急速に進展している。
【0006】回転速度を上げるために乗り越えなければ
ならない最も大きな課題は、回転系によるアンバランス
振動の増加である。CD-ROM等の光ディスク装置は、記録
媒体のディスクに可換性を有することが特徴の一つであ
る。ディスクは大量にプレス製作されるため、厚さのば
らつきや、クランプ内径とディスク外径の同心度にばら
つきを有する。また、ディスク上に文字や模様を印刷す
る、あるいはユーザがディスク判別用に貼るラベル等に
より生じる重量のアンバランスもある。
【0007】このようなアンバランスのあるディスクを
回転させると、回転系の重心と回転中心が一致しないた
めにアンバランス振動が発生する。アンバランス振動を
発生させる力Fは重心と回転中心の距離をε、回転体の
質量をm、回転数をωとすると次式で表される。
【0008】F=m・ε・ω2 ………… (1) 式(1)で示されるようにアンバランス振動は回転数の二
乗に比例するため、高速回転化により前記アンバランス
振動は急激に増加する。アンバランス振動は光ピックア
ップ系を加振し、信号のリード/ライトを阻害するばか
りでなく、騒音の発生や装置が取り付けられているシス
テム自体を振動させ、システム自体の信頼性を著しく低
下させる原因となる。
【0009】本発明の目的は、データ転送が高いCD-ROM
ドライブにおいて前述したアンバランス振動を抑制し、
装置の信頼性を確保すると共にさらに高速化が進むドラ
イブへの低振動メカニズムの提供にある。これは、上記
高速転送化に伴いディスクの回転数が高くなってきたた
めであり、例えば8倍速CD-ROMドライブにおいては、毎
分4200回転で回るため、前述したディスクアンバランス
振動の問題が顕在化してきたためである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明では、情報記録面を有する円板状の記録媒体とこ
れを回転する回転駆動機構、前記記録媒体上に情報を記
録あるいは再生する記録再生ヘッド、回転駆動機構と記
録再生ヘッドを保持している弾性部材で構成された防振
脚及び記録媒体を含む回転体可動部のアンバランスを補
正する転動可能な補正部材を有するアンバランス補正機
構を用いたディスク記憶装置において、前記転動可能な
補正部材を保持あるいは転動を規制する部材を用いた。
【0011】転動可能な補正部材を保持あるいは転動を
規制する部材は、回転駆動機構の回転による遠心力によ
り変形する弾性部材で構成し、回転体可動部のアンバラ
ンス補正機構にこの部材を備えた。
【0012】転動可能な補正部材を保持あるいは転動を
規制する部材は、回転支持系の共振点通過後に前記補正
体を解放する構造とした。
【0013】転動可能な補正部材を保持する部材は、円
盤状で放射状に切り欠きを設け外周先端部に曲げを設け
た構造とした。
【0014】転動可能な補正部材の転動を規制する部材
は、円盤状で放射状に切り欠きを設け少なくとも一ヶ所
以上の外周先端部に曲げを設けた構造とした。
【0015】以上の手段を用いることにより前述した課
題を解決することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の一
実施例について図1から図11を用いて説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施例を用いた光ディ
スク(CD-ROM)装置の外観図を示したものである。
【0018】光ディスク装置の動作は、ディスク1を装
置内に送る(あるいは装置外に出す)ため、図示していな
いディスクローディング機構により、ディスク1を載せ
るディスクトレイ3を装置のフロントパネル15に設けた
搬出入口より突出させる。この状態でディスク1を前記
突出したディスクトレイ3上に載せる。その後、ディス
クトレイ3は前記ローディング機構によりディスク1を装
置内に送る。
【0019】装置内に収納されたディスク1は、スピン
ドルモータのターンテーブル2上にクランパーホルダー5
に取り付けられているディスククランパー4によって磁
気吸引力により固定される。その後、スピンドルモータ
によりディスク1は規定の回転数で回転を始め、ディス
ク1の下部に配置されているユニットメカシャシ6に具備
した図示していない光ヘッドによって、前記ディスク1
上に情報を書き込んだり、読み出しを行う。
【0020】光ヘッドには、対物レンズ駆動装置が搭載
されており、前記光ヘッドは、ディスク1の半径方向に
移動可能な手段で構成されユニットメカシャシ6に保持
されている。ユニットメカシャシ6は、図示していない
ユニットホルダー9と弾性部材で構成した防振脚8a,b,c,
dを介して取り付けられている。ユニットホルダー9は、
メカベース7と直接部品間のはめあいで結合している。
【0021】本発明は、このような光ディスク装置の耐
振性能向上を目的とし、ディスク1の有するアンバラン
スを自動補正する例えば、スピンドルモータのターンテ
ーブル2内にアンバランス補正機構を備えたディスク記
憶装置であり、さらに補正時に生じる防振脚8a,b,c,dの
共振点通過時のアンバランス振動を低減する提案であ
る。以下、具体的なディスクアンバランス補正機構につ
いて説明する。
【0022】CD-ROM,DVD装置に使用されるディスク1
は、可換媒体であることが特徴の一つである。そのた
め、ディスク1は大量にプレス製作され、製作精度はそ
れ程高くすることができず、厚さのばらつきや、クラン
プ内径とディスク外径の同心度のばらつきが大きい。ま
た、ディスク1上に文字や模様を印刷する、あるいはユ
ーザがディスク判別用に貼るラベル等により発生する重
量のアンバランスも無視できない。
【0023】すなわち、ディスク1自身に重量アンバラ
ンスを有しており、最大1gcm程度のアンバランスを有す
るディスク1がある。このようなディスク1を高速で回転
させると、ディスク1を支持しているスピンドルモータ
には回転に伴い著しく増加したアンバランス荷重が加わ
る。スピンドルモータを介しユニットメカシャシ6に
は、前記アンバランス荷重によるディスク1の回転1次
成分の振動が伝播され、その振動により装置自体の振
動、あるいは各部品間の接触干渉等による騒音となる。
【0024】本実施例は、ディスクアンバランスによる
高速回転時の振動を低減すると共にアンバランス補正過
程における補正体(球)16の転動に関する振動を低減する
ことを目的とし、ディスク1を含む回転系の可動体が有
するアンバランスを自動補正することである。
【0025】図2は、図1におけるユニットメカの外観
図である。スピンドルモータのターンテーブル2に円環
溝、アンバランス補正体16、補正体保持部材17からなる
アンバランス補正機構が内蔵されている。対物レンズア
クチュエータを具備した光ピックアップ11は、ガイドレ
ール28を案内にディスク半径方向に移動可能な構成とし
ている。ユニットメカシャシ6は、四隅に4つ配置して
いる防振脚8a,b,c,dでユニットホルダー9に取り付いて
いる。本発明のアンバランス補正機構について図3以降
の図を用い詳細に説明する。
【0026】図3は、本発明の一実施例であるアンバラ
ンス補正機構を内蔵したスピンドルモータの断面図を示
したものである。光ディスク装置におけるディスク回転
系は、スピンドルモータ、記録媒体となる円板状のディ
スク1及びターンテーブル2に前記ディスク1を固定する
ためのディスククランパー4により構成されている。ス
ピンドルモータは、ディスク1を保持するターンテーブ
ル2と、このターンテーブル2に圧入されている回転軸と
なるシャフト19、さらに前記シャフト19に固定されたロ
ータ18部からなる。
【0027】このロータ18内部には、スピンドルモータ
の回転駆動力を発生する磁気回路が構成されており、回
転部となるロータ18部には多極着磁された円筒形の磁石
が取り付いている。ロータ18内部には、固定部となるコ
ア及びコイルがステータ基板20に固定されている。シャ
フト19は、固定側より玉軸受27あるいは、すべり軸受27
等により回転自在に支持されている。また、上記固定部
は、スピンドルモータ制御基板が貼られているステータ
基板20上に固定されている。
【0028】ここで、図に示すディスクアンバランス補
正機構を内蔵したスピンドルモータのターンテーブル2
の構造について説明する。ターンテーブル2上には円環
状の溝が設けられており、この溝内に円環状のディスク
固定用磁石25が取り付いている。ターンテーブル2にデ
ィスク1を載せた状態で上からディスククランパー4によ
りディスク1を挟み込んで固定する。これは、前記固定
用磁石25に対向したディスククランパー4内の吸引用鉄
板14による磁気吸引力を用いている。
【0029】ターンテーブル2のさらに外側にも円環状
の溝を設け、この溝内にディスクアンバランスを補正す
るための補正体16が挿入されている。ディスク1のアン
バランスによって生じるアンバランス振動は、シャフト
19の振れ回りによりディスク径方向に働く。ターンテー
ブル2内にアンバランス補正機構を内蔵すると、前述し
た補正体16も回転軸に対し遠心方向(ディスク径方向)に
働く。この2つの力は、ほぼ一平面内に構成できるため
シャフト19に回転モーメントを生じることなくアンバラ
ンスを補正できる。
【0030】また、ターンテーブル2内に設ける円環状
の溝は完全に回転軸となるシャフト19と固定されてお
り、回転軸に対する同心円加工が容易で回転に対する円
環溝の偏心を小さくすることができる。このような円環
溝に設けた前記補正体16には、少なくとも2個以上でか
つ、外部磁界の影響を受けないよう非磁性の真円鋼球を
用いている。以下、この補正体16を補正球と呼ぶ。
【0031】ディスク1にアンバランスがある場合、補
正球16を用いた前記アンバランス補正機構では、図2に
記載の防振脚8a,b,c,dによる回転系の固有値を通過する
際、振れ回り振幅が大きくなると共に補正球16の転動が
生じ振動が増長されてしまう。そのため、前記回転系の
固有振動数に相当するディスク回転数を通過するまで補
正球16を保持するか、この時の補正球16の転動を規制す
るための部材17を円環溝の上面に設けた。
【0032】図では、スピンドルモータのターンテーブ
ル2内に内蔵したディスクアンバランス補正機構につい
て述べたが、図中のディスククランパー4に上記ディス
クアンバランス補正機構を組み込んでも良い。この場合
は、ディスククランパー4b部の外周部に円環状の溝を設
け、この溝内に補正球16を転動自由に配置する構造であ
り、回転支持系の共振点での補正球16の転動を抑えるた
めの保持あるいは、転動規制用の部材17を同様に用い
る。ディスククランパー4は、ターンテーブル2に比べ径
方向の寸法自由度が大きいため、ディスククランパー4
内に組み込むことにより補正球16の軌道半径を大きくと
ることができ、ディスクを含む回転系のアンバランスを
補正する補正量を大きくとることが可能となる。
【0033】次に、補正球16を用いたアンバランス補正
の原理について説明する。
【0034】補正球16は、円環状の溝内を自由に転動で
きる。ここで、図2に示すようにディスク1、スピンド
ルモータ、光ピックアップ11を含むユニットシャシ6系
をユニットホルダー9により弾性支持した構成とする。
装置において、前記支持系には、防振脚8a,b,c,dを用い
ている。
【0035】前記支持系の固有振動数をωnとすると、
スピンドルモータが回転を始め回転周波数ωが前記固有
振動数ωnを越える前の領域ωn>ωにおいて、補正球16
はディスクアンバランス側に回転による遠心力で移動す
る。支持系は一次の振動系であり、固有値を越えると位
相が180度反転するため、スピンドルモータの回転が支
持系の固有振動数ωnを越える回転周波数ωの場合は、
補正球16にはディスクアンバランスの逆方向に向かう力
が働く。従ってωn<ωの領域となるスピンドルモータ
の回転数の時、補正球16は、アンバランスを補正する方
向に移動する。これが、本ディスクアンバランス補正の
原理である。
【0036】図4は、先に説明した防振脚8a,b,c,dによ
る振動伝達特性を示したものである。図3に記載の円環
溝に配置されている補正球16は、スピンドルモータの回
転周波数ωが防振脚8による固有振動数ωn以下の領域に
おいて、ディスクアンバランスによる遠心力により図に
示すようアンバランス方向に働く。固有振動数ωnを越
えると位相が反転し180度回るため、前記遠心力はアン
バランスの逆方向に働き、補正球16はアンバランスの補
正方向に移動する。
【0037】図3で示したディスクアンバランス補正機
構において、補正球16を保持あるいは転動を規制する部
材17の必要性について図5を用いて説明する。図5はデ
ィスク回転数と振動加速度の関係を示したものである。
【0038】一般的にCD-ROM、DVD等の光ディスク装置
では、動作状態(ディスク回転時)による装置の振動を加
速度で評価しており、装置の側壁における許容振動加速
度は、約0.1G以下である。この振動加速度は、ディスク
の回転数の二乗で増加すると共に、ディスクアンバラン
ス量の影響が非常に大きい。
【0039】本発明の一実施例で示したアンバランス補
正機構を用いた装置のディスク回転数と振動加速度の関
係は、図5に示すような傾向である。ディスク回転数の
低いところでの振動加速度の持ち上がりは、回転支持系
の共振点であり、具体的には防振脚8a,b,c,dの水平方向
の固有値である。この周波数帯域では、図4で説明した
ように支持系の位相が反転する領域であり、位相の不安
定領域でもある。そのため、補正球16は、アンバランス
方向からアンバランス補正方向に動きだし、補正球16自
体の慣性遅れと軌道面との転がり抵抗力により、補正球
16はディスク回転周波数よりも僅かに低い周波数で転動
を始める。これが、図に示した振動加速度の持ち上がり
となる。
【0040】図中、破線はディスク回転1次成分の振動
加速度であり、実線は振動加速度のオーバーオールの値
である。回転1次では、許容加速以下であるがオーバー
オール値で見ると許容加速度を超えている。この部分の
振動加速度を周波数分析すると、先に説明した補正球16
の転動による周波数がディスク回転1次成分の周波数よ
りも大きくなっている。すなわち、補正球16を用いたデ
ィスクアンバランス補正機構においては、回転支持系の
共振周波数帯域では、前記補正球16の転動を規制する
か、補正球16自体を保持することが必要である。この転
動による振動を抑えることにより、ディスクの回転1次
振動のみにすることができ、図5に示すように光ディス
ク装置の側壁振動を許容振動加速度以下にすることが可
能である。
【0041】図3で示した保持部材17について、補正球
16の保持構造と作用を図6、図7を用いて説明する。
【0042】図6は、補正球16の保持部材17を用いた本
発明の一実施例であるディスクアンバランス補正機構で
ある。図6(a)は、ディスクの回転数が回転支持系の共
振点に達する前の状態である。図6(b)は、ディスク回
転数が回転支持系の共振点を超えた状態である。
【0043】保持部材17は、例えば、弾性部材で外周部
(先端部)に曲げを設けた板バネを用いている。前記回転
支持系の共振点までのディスク回転数では、補正球16を
前記板バネによる押し付け力にて保持している。ここ
で、押し付け量は補正球と軌道面との転がり抵抗、接触
摩擦力を僅かに大きくする程度でも良い。ディスクの回
転数が共振点を超えた回転数に至ると、前記板バネの曲
げ先端部にディスク回転による遠心力が働き、曲げ先端
部が水平方向に変形し始める。このため、保持していた
補正球16が解放され、円環溝の外周方向に遠心力が働
き、軌道面を転がりディスクアンバランスを補正する方
向に移動する。
【0044】図7(a)は、図6(a)の補正球16保持状態を
上面から見た図であり、放射方向に張り出した各板バネ
により全ての補正球16が保持されている。図7(b)は、
ディスク回転数が回転支持系の共振点を超え、補正球16
が解放された状態を上面から見た図である。
【0045】本発明による補正球保持可能な部材17を用
いたディスクアンバランス補正機構内蔵のスピンドルモ
ータを用いた光ディスク装置では、ディスク回転数可変
制御方式(例えば、線速度一定方式を用いたCD-ROMある
いは、DVD-ROM,RAMドライブ等)の場合において回転支持
系の共振点を通過する際に生じる、補正球16の転動によ
る振動を完全に抑え込むことができる。
【0046】ディスク回転数一定制御方式(例えば、角
速度一定方式を用いたMOあるいは、高速CD-ROMドライブ
等)の場合では、回転数が急激に立ち上がるが、前者同
様回転支持系の共振点通過時に生じる補正球16の転動に
よる振動を抑え込むことができる。また、前記共振点を
完全に通過した後に補正球16の保持状態を解放するた
め、アンバランス方向に作用する力が働かず補正方向の
みの力が働くようにできる。そのため、安定にディスク
アンバランスの補正を行うことができる。
【0047】このため、ディスク1を含む回転系にアン
バランスを有する系、あるいは、ディスク1の回転数が
非常に高速な系等の光ディスク装置において、低振動、
低騒音で情報の記憶再生動作の安定な信頼性の高い装置
を実現することができる。さらに、回転支持系の共振点
では補正球16を保持しているため、補正球16と軌道面は
非接触状態になり、すべりあるいは、接触による寿命が
向上し、信頼性の向上が図れる。
【0048】次に、回転支持系の共振点付近による補正
球16の転動防止について、補正球16の転動規制構造と
作用を図8、図9を用いて説明する。
【0049】図8は、補正球16の転動規制部材17を用
いた本発明の一実施例であるディスクアンバランス補正
機構である。図8(a)は、ディスクの回転数が回転支持
系の共振点に達する前の状態である。図8(b)は、ディ
スク回転数が回転支持系の共振点を超えた状態である。
補正球転動規制部材17は、例えば、弾性部材で外周部
(先端部)に曲げを設けた板バネを用いている。前記回転
支持系の共振点までのディスク回転数では、前記板バネ
が補正球16の転動を規制する位置にある。
【0050】ディスクの回転数が共振点を超えた回転数
に至ると、前記板バネの曲げ先端部にディスク回転によ
る遠心力が働き、曲げ部が平行方向に変形し始める。こ
のため、転動を規制されていた補正球16が解放され、円
環溝の外周軌道面を転がりディスクアンバランスを補正
する方向に移動する。図9(a)は、図8(a)の補正球16転
動規制状態を上面から見た図であり、板バネにより補正
球16は連なって転動を規制されている。図9(b)は、デ
ィスク回転数が回転支持系の共振点を超え補正球16が解
放された状態を上面から見た図である。
【0051】本発明による補正球の転動を規制する部材
17を用いたディスクアンバランス補正機構内蔵のスピン
ドルモータを用いた光ディスク装置でも、前述した補正
球保持構造の効果と同様に、回転支持系の共振点を完全
に通過した後に補正球16の転動規制状態を解放するた
め、アンバランス方向に作用する力が働かず補正方向の
みの力が働くようにできる。そのため、安定にディスク
アンバランスの補正を行うことができる。
【0052】このため、ディスク1を含む回転系にアン
バランスを有する系、あるいは、ディスク1の回転数が
非常に高速な系等の光ディスク装置において、低振動、
低騒音で情報の記憶再生動作の安定な信頼性の高い装置
を実現することができる。さらに、回転支持系の共振点
では補正球16の転動を規制しているため、補正球16と軌
道面においてすべり等が生じないため、補正球16の寿命
が向上し、信頼性の向上が図れる。また、補正球16の転
動規制の場合は、補正球16の数によらず転動規制部材17
は最低一枚で構成することができるため、構造が簡単で
コストの低減効果もある。
【0053】図10は、回転支持系の共振点通過まで補
正球16を保持するための本発明の一実施例である補正球
保持部材17である。円盤状で外周より放射状に切り欠き
を設け、外周部を曲げた構造である。内周部は、スピン
ドルモータターンテーブル2上に接着あるいは、かしめ
構造で固定している。この構造で高速で回転すると、保
持部材の曲げ先端部に回転による遠心力が働き、前記先
端部が弾性変形内で放線方向に広がる。遠心力の効果を
さらに得るためには、前記先端部に質量体を取り付けて
も良い。
【0054】図11は、回転支持系の共振点付近での補
正球16の転動を規制するための本発明の一実施例である
補正球規制部材17である。円盤状で外周より放射状に切
り欠きを設け、その一部を折り曲げた構造である。内周
部は、スピンドルモータターンテーブル2上に接着ある
いは、かしめ構造で固定している。この構造で高速で回
転すると、保持部材の曲げ先端部に回転による遠心力が
働き前記先端部が弾性変形内で放線方向に広がる。遠心
力の効果をさらに得るためには、前記先端部に質量体を
取り付けても良い。図中は、前記折り曲げ部を3ヶ所設
けていることで補正球16をある程度均等にばらすことが
でき、ディスク低速回転時の補正球によるアンバランス
を小さくすることができるため、低振動効果がある。但
し、一ヶ所以上設けることで、基本的な補正球16転動規
制を行うことが可能である。
【0055】図10、図11で説明した補正球16の保持
あるいは、転動規制用の部材17において例えば、先端の
形状が幅3mm、長さ6mm程度で板厚が0.1mmのリン青銅の
バネ材とし、遠心力効果を高めるため、外周部(折り曲
げ部先端)にもう一枚リン青銅の板を張り合わせた。補
正球16の保持あるいは、転動規制状態から補正球16を解
放するディスク回転数を7000rpmとすると先端のたわみ
量は、約0.2mm程度とすることが可能である。このたわ
み量により前記補正球16の解放動作を行うことができ
る。前記板バネの折り曲げ部の断面を小さくする、例え
ば切り欠き、ヒンジ構造とすることにより、さらにたわ
み量を大きくすることが可能である。
【0056】以上、上記説明した部材17を設けることに
より補正球16を用いたディスクアンバランス補正機構
は、回転支持系の共振付近での振動加速度を低減するこ
とができ、高速回転可能でかつ振動、騒音等の信頼性の
高い光ディスク装置を提供することができる。
【0057】
【発明の効果】上記記載した本発明のディスク記憶装置
は、ディスクのアンバランスを含む回転系のアンバラン
スを自動補正することができ、回転系から生じるアンバ
ランス振動を小さくすることができる。また、アンバラ
ンス補正過程に生じる振動、騒音を小さくすることが可
能となる。これにより、上記アンバランス振動によるフ
ォーカス、トラッキングエラーを抑制することができる
と共に、装置の振動あるいは騒音を小さくすることがで
きる。また、本アンバランス補正機構を用いたディスク
記憶装置は高速転送化に伴うディスクの高速回転化に対
応可能となると共に高密度化に伴う高精度位置決め精度
の向上も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク(CD-ROM)装置の外観図。
【図2】本発明のCD-ROMユニットメカの外観図。
【図3】本発明のディスクアンバランス補正機構を内蔵
したスピンドルモータの断面図。
【図4】回転支持系(防振脚)の変位応答と位相関係を示
した図
【図5】光ディスク装置のディスク回転数と振動加速度
の関係
【図6】本発明の補正球保持構造を用いたスピンドルモ
ータ断面図である。
【図7】本発明の補正球保持構造を用いたスピンドルモ
ータターンテーブの状態。
【図8】本発明の補正球転動規制構造を用いたスピンド
ルモータ断面図である。
【図9】本発明の補正球転動規制構造を用いたスピンド
ルモータターンテーブル上面図である。
【図10】本発明の一実施例である補正球保持部材。
【図11】本発明の一実施例である補正球転動規制部
材。
【符号の説明】
1…記録媒体(ディスク)、2…ターンテーブル、3…デ
ィスクトレー、4…ディスククランパー、5…クランパ
ーホルダー、6…ユニットメカシャシ、7…メカベー
ス、8a,b,c,d…弾性部材(防振脚)、9…ユニットホル
ダー、10…FPC、11…光学ピックアップ、12…ボ
トムカバー、13…トップカバー、14…吸引用鉄板、
15…フロントパネル、16…補正体(球)、17…補正
球保持、転動規制部材、18…ロータ、19…シャフ
ト、20…ステータ基板、21…ディスクすべり防止用
ゴム、25…ディスク固定磁石、27…軸受、28…ガ
イドレール。
フロントページの続き (72)発明者 河野 敬 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 佐藤 良広 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 吉田 忍 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 森 茂樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像情報メディア事業部 内 (72)発明者 木村 国幸 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像情報メディア事業部 内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報記録面を有する円板状の記録媒体とこ
    れを回転する回転駆動機構、前記記録媒体上の情報を少
    なくとも再生するヘッド、前記回転駆動機構と前記ヘッ
    ドを保持している弾性部材で構成された防振脚及び記録
    媒体を含む回転体可動部のアンバランスを補正する転動
    可能な補正部材を有するアンバランス補正機構を用いた
    ディスク装置において、 前記回転駆動機構の回転が低い状態では、前記転動可能
    な補正部材を保持あるいは転動を規制する部材を設けた
    ことを特徴とするディスク装置。
  2. 【請求項2】転動可能な補正部材を保持あるいは転動を
    規制する部材は、回転駆動機構の回転による遠心力によ
    り変形する弾性部材で構成し、回転体可動部のアンバラ
    ンス補正機構にこれを備えたことを特徴とする請求項1
    記載のディスク装置。
  3. 【請求項3】転動可能な補正部材を保持あるいは転動を
    規制する部材は、回転支持系の共振点通過後に前記補正
    体を解放することを特徴とする請求項1記載のディスク
    装置。
  4. 【請求項4】転動可能な補正部材を保持する部材は、円
    盤状で放射状に切り欠きを設け外周先端部に曲げを設け
    た構造としたことを特徴とする請求項1記載のディスク
    装置。
  5. 【請求項5】転動可能な補正部材の転動を規制する部材
    は、円盤状で放射状に切り欠きを設け少なくとも一ヶ所
    以上の外周先端部に曲げを設けた構造としたことを特徴
    とする請求項1記載のディスク装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010063006A (ko) * 1999-12-21 2001-07-09 이형도 디스크 회전장치
KR20010068367A (ko) * 2000-01-05 2001-07-23 구자홍 디스크 드라이브의 자동 균형 장치
KR100473492B1 (ko) * 2002-09-12 2005-03-10 삼성전기주식회사 광디스크 드라이버용 스핀들 모터
KR100572861B1 (ko) * 2002-09-11 2006-04-24 주식회사 히타치엘지 데이터 스토리지 코리아 자동조심장치 및 이를 구비한 디스크 재생기록장치

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