JPH1162986A - ダンパー軸受 - Google Patents

ダンパー軸受

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Publication number
JPH1162986A
JPH1162986A JP24593597A JP24593597A JPH1162986A JP H1162986 A JPH1162986 A JP H1162986A JP 24593597 A JP24593597 A JP 24593597A JP 24593597 A JP24593597 A JP 24593597A JP H1162986 A JPH1162986 A JP H1162986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
bearing
motor
damper layer
outer ring
Prior art date
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Pending
Application number
JP24593597A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroya Achinami
博 也 阿知波
Manda Noda
田 万 朶 野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP24593597A priority Critical patent/JPH1162986A/ja
Publication of JPH1162986A publication Critical patent/JPH1162986A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ、特にハウジング周辺の設計の大幅な
見直しを行うことなく、かつ組立が容易であり、振動・
騒音の減衰あるいは遮断に効果的に寄与する軸受を提供
することである。 【解決手段】 軸受の一方の外輪側面7a上にダンパー
層1を形成し、該ダンパー層1はシール2と一体的に形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電や工業用に用
いられるモータ用の軸受に使用され、特に低騒音・低振
動化の要求が厳しいエアコン、換気扇、冷却ファン等の
ファンモータより発生する振動・騒音の減衰あるいは遮
断に寄与するダンパー層を備えた軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】転がり軸受(以下、単に軸受とも記す)
を使用したモータは、一般家庭用から工業用まで幅広く
用いられ、昼間時の使用のみならず、夜間あるいは常時
運転される事例も多い。特にエアコン、換気扇、あるい
は冷却ファン等に用いられるファンモータ(以下、モー
タとも記す)には静粛性が求められ、低振動・低騒音化
の要求が厳しい。
【0003】従来一般に、モータに組み込まれる転がり
軸受の内輪は、モータのロータ軸にしまりばめされて取
り付けられている。一方、軸受の外輪とハウジングは、
すきまばめされているため軸受の剛性を高める等の目的
で、外輪の側面を間座等を介してバネで押圧して予圧を
かけている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】しかし、このようにして組立られたモータ
が運転状態にあるとき、軸受はロータ軸の曲げ挙動に伴
うモーメントや、偏心運動等による振動あるいは衝撃を
受け、それらがハウジングに伝搬し、振動・騒音を発生
する。
【0005】また、モータ運転時の低振動・低騒音化を
実現するために、ハウジング全体又はその一部をダンパ
ー材で覆い、モータ内部から発生する振動・騒音を減衰
あるいは遮断する例があるが、この方法ではモータ全体
のサイズが大きくなり、モータの設置スペースを広くと
る必要があると同時に、それらに伴う加工・組立の工程
が増加しコストアップにつながる弊害がある。また、モ
ータ運転時における内部発熱が放熱されにくくなり、モ
ータ内部の温度上昇によって軸受等のモータを構成する
部品の運転条件が過酷になる等の問題点がある。一方、
モータの取付け台にダンパー材を介してモータを固定
し、振動の伝搬を減衰あるいは遮断する対策をとる例も
あるが、モータから発生する騒音低減に関しては直接的
な効果があまり期待できない。
【0006】本発明は従来技術の有するこのような問題
点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、モ
ータ、特にハウジング周辺の設計の大幅な見直しを行う
ことなく、かつ組立が容易であり、振動・騒音の減衰あ
るいは遮断に効果的に寄与する軸受を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明がなした技術的手段は、軸受外輪側面の一方ま
たは両方にダンパー層を形成し、軸受に作用する振動あ
るいは衝撃を減衰・遮断することにより振動・騒音の低
減に寄与し、かつダンパー層がシールと一体的に形成さ
れていることである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関わるダンパー軸
受の一実施形態を、図面を参照して説明する。なお、図
面は玉軸受の場合の一例であるが、ころ軸受においても
本発明の範囲内である。
【0009】図1において、7は外輪、8は内輪、9は
転動体、10は保持器、1はシール2と一体形成されて
いるダンパー層を示している。また、本実施形態におい
て示す外輪7、内輪8、転動体9、保持器10は従来周
知の構造のものが適用可能であるため、特にその説明は
省略する。
【0010】ダンパー層1は、外輪側面7aの円周方向
全周(外輪側面7a全面)上に所望厚さをもって形成さ
れ、かつ該ダンパー層1の端部1bからシール2が一体
的に形成されている。
【0011】ダンパー層1は、外輪側面7aの円周方向
全周に形成されているが、その外輪側面7aの一部であ
ってもよく、適宜本発明の範囲内において適用可能であ
る。
【0012】また、本実施形態においては一方の外輪側
面7aのみに、ダンパー層1とシール2が一体形成され
たものを設けているが、他方の外輪側面7a側にもダン
パー層1とシール2が一体形成されたものを設けること
も可能である。
【0013】ダンパー層1と外輪7の厚みの比率は限定
されるものではなく、本発明の範囲内において任意であ
る。また、ダンパー層1は弾性を有するゴムまたは熱可
塑性エラストマを用いるものであれば良く任意である。
例えば、アクリルゴム、ニトリルゴム、シリコンゴム等
の合成ゴム、またはウレタン系、エステル系、アミド系
等の熱可塑性エラストマが挙げられ、本発明の範囲内に
おいて適宜選択される。なお、上記具体例はダンパー層
1の一実施例にすぎず何等限定されるものではない。
【0014】本実施形態において、ダンパー層1と一体
的に形成されているシール2の図示構造は、本発明の一
実施形態を示しているにすぎず、シール構造として周知
である他のシール形態(リップの形状、芯金の形状、芯
金の有無等)を選択することも可能である。
【0015】さらに、本実施形態では非接触タイプのシ
ール構造をもって説明しているが、本発明の一実施形態
を示しているにすぎず、接触タイプのシール構造とする
ものであっても良く任意である。
【0016】図2は、外輪側面7a上に設けられている
ダンパー層1の上面1a上に、円周方向にわたる凸部3
を設けることでダンパー層1の上面1aを凹凸状に形成
するものとした本発明の他の実施形態で、図3(a)及
び(b)は、外輪側面7aに設けられているダンパー層
1の上面1a上に、半径方向にわたる凸部4を設けるも
のとした本発明の他の実施形態である。また、上記凸部
3、凸部4は一個あるいは複数個のいずれであってもよ
く、また夫々は連続状であっても、非連続状であっても
よく任意に選択可能である。なお、外輪、内輪等のその
他の構成については上述した図1記載の実施例構造を適
宜適用することが可能であるためその説明は省略する。
【0017】図4は外輪側面7a上に設けられているダ
ンパー層1の上面1a上に、円周方向にわたる溝5を設
けた本発明の他の実施形態で、図5(a)及び(b)
は、外輪側面7aに設けられているダンパー層1の上面
1a上に、半径方向にわたる溝6を設けるものとした本
発明の他の実施形態である。また、上記溝5、溝6は一
個あるいは複数個のいずれであってもよく、また夫々は
連続状であっても、非連続状であってもよく任意に選択
可能である。なお、外輪、内輪等のその他の構成につい
ては上述した図1記載の実施例構造を適宜適用すること
が可能であるためその説明は省略する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。図6
は、従来の転がり軸受を組み込んだモータ(比較例)
と、上述の図1に示した実施例のダンパー軸受を組み込
んだモータ(実施例)の騒音レベルおよび振動値を比較
・評価するための試験形態の概略図である。図中、15
はロータ軸、16はロータ、17はステータ、18はモ
ータハウジングを示す。
【0019】従来の転がり軸受または本発明のダンパー
軸受を、上記図6記載の試験形態における後部軸受12
の位置に設置し、後部ブラケット14を取り付ける。前
部軸受11に設置される軸受は、従来の転がり軸受とし
た。
【0020】そして、本発明のダンパー軸受のダンパー
層1は、後部ブラケット14に予圧バネ13を介して接
するように組み込まれている。集音マイク20は、後部
ブラケット14から150mmの位置に設置し、振動ピ
ックアップ19は後部ブラケットの中央部に接着して取
り付けた。騒音レベルおよび振動値の測定および解析
は、FFT21を用いた。
【0021】 [試験軸受] 実施例: 単列深みぞ玉軸受、呼び番号6002 内径15mm、外径32mm、幅9mm 図1記載の非接触ゴムシール (ダンパー層1とシール2が一体的に形成されている) 比較例: 単列深みぞ玉軸受、呼び番号6002 内径15mm、外径32mm、幅9mm シール材のみで構成された従来の非接触ゴムシール(V型) [モータ運転条件] 常温・大気中 軸回転数:1440rpm
【0022】図7(a)は比較例、図7(b)は実施例
の騒音レベルの測定結果で、図8(a)は比較例、図8
(b)は実施例の夫々の振動値の測定結果を示してい
る。
【0023】従って、上述する試験の結果、従来の転が
り軸受を組み込んだモータの騒音レベル(比較例)と、
本発明のダンパー軸受を組み込んだモータ(実施例)の
騒音レベルを比較すると、図1に示した実施例のダンパ
ー軸受を組み込んだモータの方が全体に騒音レベルが減
少していることが確認できる。また、従来の転がり軸受
を組み込んだモータ(比較例)の振動レベルは、2.5kHz
付近にピーク値が現れているのに対し、本発明のダンパ
ー軸受を組み込んだモータ(実施例)の振動レベルで
は、2.5kHz付近のピークが消滅し、かつ従来の転がり軸
受を組み込んだモータ(比較例)に比べ、全体に振動レ
ベルが減少していることが確認された。
【0024】
【発明の効果】本発明は、軸受外輪側面の一方または両
方にダンパー層を形成し、軸受に作用する振動あるいは
衝撃を減衰・遮断することにより振動・騒音の低減に寄
与するものであるため、特にハウジング周辺の設計の大
幅な見直しを行うことなく、組立が容易で、かつシール
+α程度の低コストで、軸受に作用する振動・騒音を減
衰あるいは遮断し、モータの低振動・低騒音化の実現に
有効な転がり軸受を提供できる。
【0025】すなわち、軸受外輪側面とハウジングとの
直接接触、あるいは予圧バネを介したハウジングとの接
触を、ダンパー層を介した接触状態にすることにより、
ロータ軸の曲げ挙動に伴うモーメントや、偏心運動等の
振動或いは衝撃をダンパー層が減衰あるいは遮断し、モ
ータの低振動・低騒音化に寄与することが出来る。
【0026】ダンパー層は、シールと一体で形成されて
いるため、ダンパー材を単体部品としてモータに組み込
む場合等に比べて組立が簡便であり、かつコスト低減の
効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ダンパー軸受の一実施形態を示す縦断側
面図。
【図2】他の実施形態を示す縦断側面図。
【図3】他の実施形態を示し、(a)は縦断側面図、
(b)は省略して示す要部平面図。
【図4】他の実施形態を示す側面図。
【図5】他の実施形態を示し、(a)は側面図、(b)
は省略して示す要部平面図。
【図6】本発明ダンパー軸受の一実施形態と従来の転が
り軸受との騒音および振動レベルの比較・評価試験概略
図。
【図7】本発明ダンパー軸受の一実施形態と従来の転が
り軸受との騒音レベルの試験結果を示す図。
【図8】本発明ダンパー軸受の一実施形態と従来の転が
り軸受との振動レベルの試験結果を示す図。
【符号の説明】 1:ダンパー層 2:シール 3:ダンパー層凸部(円周方向) 4:ダンパー層凸部(半径方向) 5、6:溝 7:外輪 8:内輪 9:転動体 10:保持器 11:前部軸受 12:後部軸受 13:予圧バネ 14:後部ブラケッ
ト 15:ロータ軸 16:ロータ 17:ステータ 18:モータハウジ
ング 19:振動ピックアップ 20:集音マイク 21:FFT

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受外輪側面の一方または両方にダンパ
    ー層を形成し、該ダンパー層がシールと一体的に形成さ
    れていることを特徴とするダンパー軸受。
JP24593597A 1997-08-28 1997-08-28 ダンパー軸受 Pending JPH1162986A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24593597A JPH1162986A (ja) 1997-08-28 1997-08-28 ダンパー軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24593597A JPH1162986A (ja) 1997-08-28 1997-08-28 ダンパー軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1162986A true JPH1162986A (ja) 1999-03-05

Family

ID=17141055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24593597A Pending JPH1162986A (ja) 1997-08-28 1997-08-28 ダンパー軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1162986A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008285658A (ja) * 2007-04-16 2008-11-27 Shinano Kenshi Co Ltd 炭素粉配合ゴム組成物とその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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