JP2005090592A - 軸受装置 - Google Patents

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JP2005090592A JP2003323413A JP2003323413A JP2005090592A JP 2005090592 A JP2005090592 A JP 2005090592A JP 2003323413 A JP2003323413 A JP 2003323413A JP 2003323413 A JP2003323413 A JP 2003323413A JP 2005090592 A JP2005090592 A JP 2005090592A
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    • F16C2370/12Hard disk drives or the like

Abstract

【課題】ハードディスクドライブ装置等において、支軸とロータハブとの間に介装される軸受からの潤滑油やアウトガスの漏れ出しのおそれが有効に阻止される軸受装置を、極力コストアップを招くことなく実現させる。
【解決手段】支軸14の一端に、軸受15を介して相対回転自在にロータハブ17が支承されているハードディスクドライブ装置の軸受装置Aにおいて、軸受15におけるロータハブ17に内嵌される外輪15b又はロータハブ17に、支軸14の上端を越えて上方に延設して筒状の突出部Tを形成し、ゴム製弾性シール層24を鋼板25に一体化させた後の打抜きプレス加工により、その周縁部に形成された弾性シール層の膨出部24aを備えた円盤状シールSを、突出部Tに内嵌装着して、支軸14の上端面を覆うよう構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハードディスクドライブ装置におけるスピンドル軸とロータハブ、或いは、支軸とスイングアーム等のように、支軸の一端に、軸受を介して相対回動(回転も含む)自在に軸支部材が支承されている軸受装置に関するものである。
ハードディスクドライブ装置においては、下部が装置枠に固定された片持ち状で縦向きのスピンドル軸に、上下一対の軸受(ボールベアリング)を介してロータハブを回転自在に支承してあり、スピンドル軸下部の周囲部分におけるロータハブの内径側に構成されたスピンドルモータにより、ダイレクトにロータハブ、即ちこれに支持されるハードディスクを回転駆動するように構成されている。このようなハードディスクドライブ装置の例としては、特許文献1において開示されたものが知られている。
この場合、軸受には、これに装填されるグリース等の潤滑油や、その潤滑油、ゴムシール、プラスティックから発生する揮発性有機化合物等のアウトガス(化学汚染物質)の漏れ出しを防止すべく、軸受毎にシールが装着されている。例えば、図9に示す従来のハードディスクドライブ装置の軸受装置Bでは、各軸受104においては、ボール104cの上下において、外輪104bに固定されるリング板状のベアリングシール107が装備されている。このベアリングシール107は、ロータハブ105の回転ムラを軽減するために、内輪104aとは僅かな隙間を設けた非接触状態に設定されている。
従って、その内輪104aとベアリングシール107との隙間から、前述のアウトガスが漏れ出すことがある。そこで、図9に示すように、支軸103若しくはロータハブ105に、接着剤で固定される厚めのワッシャ108を嵌めて、ロータハブ105若しくは支軸103との間に明確なラビリンスを形成することで、アウトガス等の漏れ出し防止効果を高める手段が講じられている。更なるアウトガス対策として、一対のワッシャ108間に磁性流体シール109を付加させる場合もある。
尚、図9に示すハードディスクドライブ装置では、装置枠101に固定装備されたベース体102、このベース体102に一体形成された縦向きの支軸103に、上下一対の軸受104を介して回転自在に支承されるロータハブ105、ロータハブ105のスカート部(ホルダ)105aと支軸103の付根部とに亘って形成されたスピンドルモータ106等を設けて構成されている。
厚めのワッシャを付加する手段では、ラビリンス効果が改善されるものの、物理的な隙間が存在するものである以上、潤滑油やアウトガスの漏れ出しを皆無にできるものではない。そして、更に磁性流体シールを付加する手段では、一対のワッシャ間が完全密封状態にはならないことから、磁性流体から微少のアウトガスが出るので、やはり完全な対策には至っていない。加えて、磁性流体が消失するとアウトガス軽減効果が無くなってしまう、という問題も残る。
このように、潤滑油を含むアウトガス対策には、部品点数増加によるコストアップが余儀なくされているとともに、未だ漏れ出しを完全には解消できないものであり、更なる改善の余地が残されているものであった。
特開平11−328835号公報
本発明の目的は、軸受装置の構造工夫、並びに、特開2000−65076号公報等において開示された弾性材付きシールを利用することにより、ハードディスクドライブ装置等において、支軸と軸支部材との間に介装される軸受からの潤滑油やアウトガスの漏れ出しのおそれを、極力コストアップを招くことなく有効に阻止できるようにすることである。
請求項1の構成は、支軸の一端に、軸受を介して相対回動自在に軸支部材が支承されている軸受装置において、
前記軸受における前記軸支部材に内嵌される外輪又は前記軸支部材における前記軸受が内嵌される箇所付近の部分に、前記支軸の一端を越える状態に延設して筒状の突出部を形成し、ゴム又は合成樹脂で成る弾性シール層を基板に一体化させた後の打抜きプレス加工により、その周縁部に形成された弾性シール層の膨出部を備えた円盤状シールを、前記突出部に内嵌装着して、前記支軸の端面を覆うように構成してあることを特徴とする。
請求項2の構成は、請求項1において
前記軸受は、前記外輪と、前記支軸に外嵌する内輪と、これら外輪と内輪との間に介装されるボールとから成るボールベアリングであることを特徴とする。
請求項3の構成は、請求項1又は2において、
前記支軸が、ハードディスクドライブ装置における縦向きのスピンドル軸であり、前記軸支部材が、ハードディスクを支持するロータハブであることを特徴とする。
請求項4の構成は、請求項1において、
前記軸受は、ハードディスクドライブ装置におけるスイングアームを回動自在に支承するものであることを特徴とする。
請求項5の構成は、請求項1において、
前記軸受は、前記支軸に形成された外周溝と、前記軸支部材に形成された内周溝と、これら双方の溝に跨って転動自在に配置されるボールとから成るユニット型玉軸受であることを特徴とする。
請求項6の構成は、請求項1において、
前記軸受は、前記支軸と前記軸支部材との間に、これらの相対的な動きによって動圧発生可能な流体が介装されて成る動圧軸受であることを特徴とする。
請求項7の構成は、請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記突出部の内径部に周溝を形成し、前記円盤状シールが前記突出部に内嵌装着された状態では、前記周溝に前記膨出部が弾性変形を伴って嵌り込む構造とされていることを特徴とする。
請求項1の軸受装置においては、前述の弾性材付きシール(特開2000−65076号公報等において開示された弾性材付きシール)を、即ち、ゴム又は合成樹脂で成る弾性シール層を基板に一体化させて積層板[図2(a)の26を参照]を形成し、この積層板を打抜きプレス加工すると、弾性シール層の切断面が、基板の切断面より張出し、それによって弾性シール層による膨出部が形成されることを利用したものである。この性質を用いれば、単にプレス加工するだけで、弾性シール層が基板より膨出した円盤状シールを形成することができるので、これを軸受装置に用いることで、前述の目的を達成することができる。
即ち、軸支部材に内嵌される外輪、又は軸支部材における軸受が内嵌される箇所付近の部分を、支軸の一端を越えて延設させて成る筒状の突出部に、円盤状シールを内嵌装着することで、支軸の端面を覆うカバー(所謂メクラ蓋)を兼ねる構成としてあるから、膨出している弾性シール層が突出部に密着し、グリースやアウトガスの漏れ出しを、ほぼ完全に阻止可能となる良好なシール性が得られる。そして、ベアリングに非接触型のシールを設け、かつ、スピンドル軸を覆うカバーを設ける従来の構成(特許文献1の図9参照)に比べて、部品点数の削減、並びにそれによるコストダウンが可能であるとともに、上下に2個あったシールが1個で済むので、軸受の高さ寸法を抑えることができ、軸受装置としての軸方向寸法を短小化することも可能になる。
請求項2のように、軸受が、内輪、外輪、ボール等から成るボールベアリングである場合は、内輪には、ベアリングシールとのラビリンス効果を高めるための加工も不要になり、その分のコストダウンも可能となる。このような効果は、請求項5のように、軸受が、支軸に形成された外周溝と、軸支部材に形成された内周溝と、これら双方の溝に跨って転動自在に配置されるボールとから成るユニット型玉軸受である場合でも、同様に発揮される。また、請求項6のように、支軸と軸支部材との間に、これらの相対的な動きによって動圧発生可能な流体が介装されて成る流体動圧軸受である場合には、流体の漏れ出しが阻止されることで、ボールベアリングに比べて滑らかに運動できることから、軸家装置の長寿命化、低騒音化が可能となる利点を良好に維持することができる。
請求項3の軸受装置においては、ハードディスクドライブ装置のスピンドル軸に本発明による軸受装置を適用したので、グリース等の潤滑油やアウトガスが漏れ出すことによってハードディスクに及ぼす不都合(後述)を回避できるとともに、ハードディスクドライブ装置の薄肉化が可能となる利点がある。従来では、スピンドルモータの高速回転に伴ってベアリングシールと内輪との間のわずかな隙間から潤滑剤が飛散してオイルミストとなり、そのオイルミストがディスクエンクロージャ内部に侵入してハードディスクや磁気ヘッドに付着し、ハードディスクや磁気ヘッドのクラッシュ事故誘発の要因となり、ハードディスクドライブ装置の信頼性が損なわれる、という不都合があったが、本請求項3によるものでは、そのような不都合が生じないようになるとともに、アウトガスによるハードディスクへの悪影響も回避される利点がある。
請求項4の軸受装置においては、ハードディスクドライブ装置のスイングアームに本発明による軸受装置を適用したものであり、請求項3の構成による前記効果と同様な効果を得ることができる。
請求項7のように、弾性シール層の膨出部が、軸支部材の周溝に弾性変形を伴って嵌り込む構造とすれば、復元弾性によってよりシール性が向上するとともに、突出部への保持力も強化されるようになる。また、周溝への嵌り込みによる装着感が生じことから、組付けし易いとともに、組付け時の位置決め機能が得られるという付随効果もある。
本発明による軸受装置の最良の形態として、ハードディスクドライブ装置におけるロータハブを回転自在に支持する軸受装置に適用した場合について説明する。図1はハードディスクドライブ装置の概略の平面図を示し、図2には円盤状シールの作成要領が、そして、図3には軸受装置(スピンドルモータ部分)の断面図が夫々示されている。また、図4、図5には円盤状シールの装着状態を示す拡大断面図が示されている。
ハードディスクドライブ装置Hは、図1に示すように、上部に開放した有底箱状のベース2と、このベース2の上部の開口を塞ぐカバー(図示省略)とによって成るディスクエンクロージャ1を有して構成されている。このディスクエンクロージャ1内には、ベース2側に、ハブイン構造のスピンドルモータ3に支持された所定枚数のハードディスク(磁気ディスク)4が備えられており、これらのハードディスク4は、スピンドルモータ3によって所定の回転速度にて回転駆動される。
ベース2には、中間部においてピボット6を介してベース2に回動自在に取付けられるスイングアーム5が設けられている。このスイングアーム5の先端部には、ハードディスク4に格納されたデータを読み書きするための磁気ヘッド7が装備されており、スイングアーム5の後端部には、ボイスコイル8が設けられている。又、ベース2には、ボイスコイル8と共働するステータ9が対向配置状態で設けられており、これらボイスコイル8とステータ9とによって、ボイスコイルモータが構成されている。このボイスコイルモータにより、ボイスコイル8に通電することでステータ9との間で生じる磁力を利用し、スイングアーム5をピボット6回りに回動させることができる。
尚、10,11は、スイングアーム5の回動範囲をハードディスク4の内周側、外周側の夫々で制限するためのストッパであり、12は、ハードディスク4をスピンドルモータ3にに固定するためのトップクランプ、13は、磁気ヘッド7を退避させた状態で保持するためのランプである。
スピンドルモータ3は、図3に示す軸受装置Aにおいて、装置枠18にボルト止めされるベース2における縦向きに立設形成されたスピンドル軸(支軸の一例)14と、このスピンドル軸14に、上下一対の軸受15,16を介して回転自在に支承されるロータハブ17とに亘って構成されている。ロータハブ17におけるハードディスク4が載置されるフランジ部17Aの下面側にはホルダ19を介してマグネット20が取付けられており、マグネット20の内周面と、ベース2のスピンドル軸14付根部位に嵌装固定されたステータ21の外周面とが、僅かな隙間を空けて対峙する状態に構成されている。ステータ21には、通電用のコイル22が巻装されている。
上下の軸受15,16は、共にスラスト荷重対応型のボールベアリングであり、スピンドル軸14に外嵌される内輪15a,16a、ロータハブ17に内嵌される外輪15b、16b、及びボール15c、16cとから構成されている。尚、ボールを均等間隔に保つリテーナの図示は省略してある。下軸受16においては、ボール16cの上下に、外輪16bに固定され、かつ、内輪16aには非接触となるリング状のベアリングシール16dが装備されている。上軸受15には、内径をやや大きくした状態で外輪15bを上方に延設することにより、スピンドル軸14の上端を越えて上方に突出したボス部(筒状の突出部Tの一例)15eが形成されている。このボス部15eの内径側には、周溝23が形成してあり、その周溝23を用いて円盤状シールSを嵌め込み装着する。
ここで、円盤状シールSについて説明しておく。円盤状シールSは次のような工程で作成される。先ず、図2(a)に示すように、ゴム(又は合成樹脂)製の弾性シール層24を鋼板(基板の一例)25に焼付け、接着等によって一体化させることで積層板26を作成する。それから、ポンチPとダイDによる打抜きプレス加工により、その周縁部に形成された弾性シール層24の膨出部24aを備えた円盤状シールSが作成される。
このように、弾性シール層24が一体化された鋼板25をプレスによって打抜き加工すると、鋼板25の切断面よりも弾性シール層24が張出す状態となる性質がある。そこで本発明は、この性質を用いることで、特別な加工処理を施すことなく、弾性シール層24が膨出した円盤状シールSを得て、それを軸受装置(スピンドル軸14とロータハブ17との相対回転構造部分)に適用させたものである。
さて、上述の如く作成された円盤状シールSを、上軸受15の外輪15bに装着するには、図4に示すように、弾性シール層24が下となる水平姿勢として、ボス部15e内に押し込み挿入させ、ボス部15eの内径側に形成されている周溝23に、弾性シール層24の膨出部24aを上方に折り曲げ変形させながら嵌め入れる(又は、膨出部24aを窄めて周溝23内にもぐり込ませるように嵌め入れる)ことで為される。このように、円盤状シールSがボス部15eに内嵌装着された状態では、スピンドル軸14の上端面及び内輪15aを覆う状態で周溝23に膨出部24aが嵌り込んでおり、グリースやアウトガスの上方への漏れ出しを、ほぼ完全に阻止可能となる良好なシール性が得られる。
図3、図4に示すように、周溝23は、内輪15a及び外輪15bとしての上端から少し上方に離して形成してあるので、膨出部24aを弾性変形させて円盤状シールSを周溝23に装着する際に、周溝23に入れ易いよう、周溝23に装着された所定の位置よりも下方に押下げての装着操作が行えるようにしてある。その押し下げによって円盤状シールSが内輪15aの上端面接触することがあっても、周溝23に装着された正規の組付け状態では、内輪15aとは上下に間隔が空き、非接触となるように設定されている。
また、円盤状シールSが外輪15bに装着された状態の上軸受15をスピンドル軸14に挿入する場合、円盤状シールSの鋼板25は厚さ0.1mmのステンレス製バネ材であるため、円盤状シールSを弾性変形させてその上から内輪15aを押し下げ操作することがある。このような操作でも、挿入完了に伴って押し下げを解除すれば、円盤状シールSはスプリングバックして水平姿勢に戻るので、組み付け(挿入)後には円盤状シールSと内輪15aとは非接触になる。
そして、ベアリングに非接触型のシールを設け、かつ、スピンドル軸を覆うカバー(所謂メクラ蓋)を設ける構成(従来の構成)に比べて、部品点数の削減、並びにそれによるコストダウンが可能であるとともに、上下に2個あったシールが1個で済むので、軸受の高さ寸法を抑えることができ、ハードディスクドライブ装置自体の上下幅を薄くすることも可能になる。加えて、図3のように、円盤状シールSを外輪15bに装着する場合には、内輪15aにベアリングシール15dとのラビリンス効果を高めるための加工(図4のX箇所参照)が不要になり、その分のコストダウンも可能となる。
円盤状シールSの装着構造としては、図5に示すように、ロータハブ17をスピンドル軸14を上側に越えて突設形成したボス部(筒状の突出部Tの一例)を一体形成し、このボス部17aの内径側に形成された周溝23に、膨出部24aを折り曲げ変形させて嵌め入れる(又は、膨出部24aを窄めて周溝23内にもぐり込ませるように嵌め入れる)ことにより、円盤状シールSを嵌合装備させたものでも良い。その他の構造は、図3に示すものと同じである。
この場合は、上軸受15における外輪15bには、ボス部15e(図3,4参照)の無い通常のもので済むとともに、内輪15a及び外輪15b夫々の上側には、ベアリングシールとのラビリンス効果を高めるための加工、並びに装着するための加工が不要になり、その分軸受15を廉価なものにすることが可能である。
ところで、円盤状シールS及びその装着構造としては、図6に示すものでも良い。即ち、外径側に張出す膨出部24aを有した弾性シール層24と、プラスティック製の基板25とを一体化させて円盤状シールSを構成し、その膨出部24aを内径方向に圧縮することにより、ロータハブ17のボス部17aに形成された周溝23に嵌合装着させる構造である。また、図示は省略するが、基板25が下で、かつ、弾性シール層24が上となる姿勢で、円盤状シールSを突出部Tに嵌合装着させる構造も可能である。
軸受装置Aは、図7に示すように、上下の軸受15,16が、支軸14に形成された上下一対の外周溝31と、軸支部材17に形成された幅広で単一の内周溝32と、これら双方の溝31,32に跨って転動自在に配置される複数のボール33とから成るユニット型玉軸受に構成された構造としても良い。図示は省略するが、上下のボール33群には、それら複数のボールを等間隔に配置保持するためのリテーナが装備されている。
この場合、軸支部材17における上側のボール33を支持する部分を、図示のように別体の筒部材34としても良く、その筒部材34の内周側の上端部に円盤状シールSが嵌合装着されており、支軸14と軸支部材17とに跨る下側のシール35も装備されている。尚、外周溝31や内周溝32の個数は、1箇所でも2箇所でも可能である。
軸受装置Aは、図8に示すように、軸受15が、支軸14と軸支部材17との間に、これら支軸14と軸支部材17との相対的な動きによって動圧発生可能な流体36が介装されて成る動圧軸受に構成された構造としても良い。即ち、支軸14と軸支部材17との間には僅かな隙間が形成してあり、支軸14と軸支部材17とに跨る下側のシール35と、軸支部材17の上端部に嵌合装着された円盤状シールSとの間には、潤滑油や空気、水等の流体36が封入されている。そして、軸支部材17の内周面の上下には、この軸支部材17の回転によって流体36に動圧を発生させるためのラジアル動圧発生用溝17Mが形成されている。つまり、流体36に圧を発生させる専用の機械装置(ポンプ等)を持たない軸受、即ち動圧軸受(別名:流体動圧軸受)である。尚、支軸14が回転する場合には、前述のラジアル動圧発生用溝は、その回転側である支軸14の外周面に形成される。
この動圧軸受15は、流体(潤滑剤)を支軸14と軸支部材17との間に充填させて使用するものであり、支軸14と軸支部材17との相対回転によって流体に動圧を発生させ、その動圧により固定部材(支軸14又は軸支部材17)に対して回動部材(軸支部材17又は支軸14)を支持させるような構成であるから、流体の漏洩は避けなければならない。従って、このような装置にも、シール性に優れる円盤状シールSを採用することが有意義である。
流体として油を使用したものは「オイルベアリング」とも呼ばれる。例えば、モーターの回転軸と軸受の間の空間に、通常はベアリング球と潤滑油を充填する(即ち、ボールベアリング)ところを、油や空気などの流体を介在させるのみであって、滑らかに運動させることが可能である。動圧軸受の採用により、モーターの長寿命化、低騒音化が可能で、ハードディスクドライブや廃熱ファンなどに採用することができる。
尚、本発明による軸受装置は、前述のハードディスクドライブ装置Aにおける、スイングアーム5を回動自在に支持する部分(軸受装置)にも適用可能である。また、その他、支軸の一端に、軸受を介して相対回転自在に軸支部材が支承されている構造であれば、種々の軸受装置に適用可能である。
ハードディスクドライブ装置の平面図 (a)(b)は、円盤状シールの作成工程を示す作用図 図1における軸受装置の構造を示す断面図 円盤状シールの装着構造の要部を示す拡大断面図(実施例1) 円盤状シールの別装着構造の要部を示す拡大断面図(実施例2) 円盤状シールの別構造を示す軸受装置要部の断面図 ユニット型玉軸受を有した軸受装置の要部の断面図(実施例3) 動圧軸受を有した軸受装置の要部の断面図(実施例4) 従来の軸受装置の構造を示す断面図
符号の説明
4 ハードディスク
5 スイングアーム
14 支軸、スピンドル軸
15 軸受
15a 内輪
15b 外輪
15c ボール
17 軸支部材、ロータハブ
23 周溝
24 弾性シール層
24a 膨出部
25 基板
31 外周溝
32 内周溝
33 ボール
36 流体
A 軸受装置
H ハードディスクドライブ装置
S 円盤状シール
T 突出部

Claims (7)

  1. 支軸の一端に、軸受を介して相対回動自在に軸支部材が支承されている軸受装置であって、
    前記軸受における前記軸支部材に内嵌される外輪又は前記軸支部材における前記軸受が内嵌される箇所付近の部分に、前記支軸の一端を越える状態に延設して筒状の突出部を形成し、ゴム又は合成樹脂で成る弾性シール層を基板に一体化させた後の打抜きプレス加工により、その周縁部に形成された弾性シール層の膨出部を備えた円盤状シールを、前記突出部に内嵌装着して、前記支軸の端面を覆うように構成してある軸受装置。
  2. 請求項1において
    前記軸受は、前記外輪と、前記支軸に外嵌する内輪と、これら外輪と内輪との間に介装されるボールとから成るボールベアリングである軸受装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記支軸が、ハードディスクドライブ装置における縦向きのスピンドル軸であり、前記軸支部材が、ハードディスクを支持するロータハブである軸受装置。
  4. 請求項1において、
    前記軸受は、ハードディスクドライブ装置におけるスイングアームを回動自在に支承するものである軸受装置。
  5. 請求項1において、
    前記軸受は、前記支軸に形成された外周溝と、前記軸支部材に形成された内周溝と、これら双方の溝に跨って転動自在に配置されるボールとから成るユニット型玉軸受である軸受装置。
  6. 請求項1において、
    前記軸受は、前記支軸と前記軸支部材との間に、これらの相対的な動きによって動圧発生可能な流体が介装されて成る動圧軸受である軸受装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記突出部の内径部に周溝を形成し、前記円盤状シールが前記突出部に内嵌装着された状態では、前記周溝に前記膨出部が弾性変形を伴って嵌り込む構造とされている軸受装置。
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CN105333152A (zh) * 2015-11-02 2016-02-17 南阳师范学院 一种轴承常压自气密封装置

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