JP2004108549A - 動圧軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動圧軸受の軸方向寸法を抑えつつ密閉部材の接着強度を向上させることで、小型で耐久性に優れる動圧軸受装置を提供する。
【解決手段】スリーブ1の一方の開口を密閉する密閉部材2を、底部2aと円筒部2bとからなる略カップ状に形成し、このスリーブ1の密閉端側の開口端面1yに円周溝13を形成するとともに、この円周溝13に前記密閉部材2の円筒部2bを嵌め入れ、これら円筒部2bと円周溝13との間のすき間に接着剤10を充填する。この構成により、スリーブ1の軸方向寸法を伸ばすことなく、これらスリーブ1と密閉部材2の接着面積を拡大することができる。従って、本発明の動圧軸受装置は、密閉部材2の十分な固定力が得られることにより、密閉端側への潤滑流体の漏れ等のトラブルが防止され、その寿命を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードディスク装置のスピンドルモータ等に使用される動圧軸受装置に関し、更に詳しくは、スリーブあるいはハウジングの開口の密閉に接着剤を使用する動圧軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、OA機器のオフィスや家庭内への普及に伴い、これらOA機器の静音化が求められてきている。そのため、パーソナルコンピュータに使用されるハードディスク装置等においては、従来の転がり軸受を使用したスピンドルモータでは、静粛性や高速・高精度の回転を満足できず、その代替として動圧軸受(あるいは流体軸受)を使用したスピンドルモータが採用され始めている。このようなモータに用いられる動圧軸受装置は、軸(シャフト)と軸の周囲に所定の間隙をおいて配置される軸受(スリーブ)との間に潤滑流体を封入し、これらを相対回転させることで、軸あるいは軸受の表面に形成された動圧溝で発生する動圧により、これら軸と軸受とを非接触の状態に保つ構造のものである。
【0003】
図8は、従来の動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図であり、図9は、図8のQ部拡大図である。また、図10は別の従来の動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図である。
【0004】
図8に示す動圧軸受装置は、動圧溝のポンピング作用によって発生する動圧により、ラジアルとスラスト(アキシャル)の両方向の荷重を負荷するタイプの動圧軸受であり、軸部31とこの軸部31の一端に設けられたフランジ部32とからなるシャフト3と、これら軸部31およびフランジ部32を収納するスリーブ21と、このスリーブ21の一端(図示上方)の開口を密閉する密閉部材(蓋部材)22とから構成されている。また、この動圧軸受は、密閉部材22がスリーブ21に直接固定されている。
【0005】
軸部31の表面には、ラジアル動圧発生用のV字状あるいはヘリングボーン状等の動圧溝31v,31vが形成され、フランジ部32の両端面には、スラスト動圧発生用のヘリングボーン状あるいはV字状等の動圧溝32v,32vが形成されている。スリーブ21の密閉端側開口には、密閉部材22の外径より大きな内径を有する円周段部21sが形成され、この円周段部21sの内周に密閉部材22が嵌め合わされている。この密閉部材22は、後述する接着剤10によってスリーブ21の円周段部21sに接合固定されるとともに、シャフト3と、これらスリーブ21および密閉部材22によって形成された密閉空間には、動圧発生用の潤滑流体20が充填されることとなる。
【0006】
なお、動圧軸受によっては、密閉部材をスリーブに直接接合せず、スリーブを内部に収納することのできるハウジング(ベース)の開口端面に、密閉部材を接合固定する構成を採るものもある。また、図10のように、スリーブ41の円周段部41sに接着固定された密閉部材42の内側端面42xに、半球状に形成されたシャフト33の先端部33aを接触させてピボット軸受を形成し、このピボット軸受によってスラスト方向の荷重支持するタイプの動圧軸受もある。
【0007】
これらの動圧軸受装置においては、密閉部材(あるいはスラストプレート)の固定方法が、軸受の寸法や性能に大きく関与し、密閉部材の固定を圧入やねじを用いて行なう場合は、スリーブあるいはハウジングの変形(歪)による回転精度への影響が懸念される。そのため、スリーブあるいはハウジングと、密閉部材とを一体化する方法は、前述したように、密閉部材をすき間を開けて嵌め入れ、接着剤等により接合固定する方法が用いられることが多い。
【0008】
この密閉部材22の接合は、図9に示すように、スリーブ21の円周段部21sに密閉部材22を嵌め合わせた状態で、治具等(図示省略)を用いて密閉部材22の内側端面22xを円周段部21sの端面(合わせ面)21xに密着させつつ、円周段部21sと密閉部材22との間に形成される環状のすき間Sに、接着剤10を流し込むことで行われる。また、この接着剤10は、時間とともに自身の自重あるいは毛細管現象等により、すき間Sの底部にまで浸透し、スリーブ21と密閉部材22を一体化させる。なお、接着剤10の種類は、特に限定されるものではないが、エポキシ樹脂等からなる熱硬化型接着剤が好適に使用される。
【0009】
このような密閉部材の接着固定に関し、ハウジング(あるいはスリーブ)の合わせ面と密閉部材との間に径方向のすき間を設け、このすき間に接着剤を充填する提案等がなされている。また、本出願人らも、特許文献1において、スリーブの円周段部を2段に形成し、スリーブと密閉部材との間に形成された軸方向のすき間に接着剤を充填することによって、密閉部材の固着力を向上させる提案等を行なっている。
【0010】
【特許文献1】特開2002−13527号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような動圧軸受装置においては、スピンドルモータ等に用いられる部品の更なる小型軽量化の要求から、軸方向および径方向ともに寸法の縮小が求められており、スリーブあるいはハウジングを密閉する密閉部材に、より薄型のものが用いられるようになるとともに、それを固定するための軸方向スペース(円周段部の深さ)も小さくなってきている。
【0012】
そのため、従来の接着剤を用いた固定方法では、密閉部材を一体化するために十分な固定力が得られず、作動中に密閉部材の固定が弛んでしまった場合、密閉端側への潤滑流体漏れ等の発生により、動圧軸受の寿命が短くなってしまう恐れがあった。
【0013】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、動圧軸受の軸方向寸法を抑えつつ密閉部材の接着強度を向上させることで、小型で耐久性に優れる動圧軸受装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、シャフトと、スリーブと、このスリーブの開口を密閉する密閉部材とを備え、前記スリーブの内周には、前記シャフトが僅かの間隙を開けて相対回転自在に嵌合されているとともに、このスリーブとその一端の開口に接合された前記密閉部材との間のすき間に、接着剤が充填されてなる動圧軸受装置において、前記密閉部材が、底部とこの底部の端部から軸方向に突出する円筒部とからなるカップ形状に形成され、その円筒部を前記スリーブの密閉端側端面に設けられた円周方向の溝に嵌め入れて固定されていることを特徴とする。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、前記密閉部材と前記スリーブとの間に、スラスト方向の負荷を直接支持するスラスト支持部材が介在配置されていることを特徴とする。
【0016】
一方、請求項3に記載の発明は、シャフトと、スリーブと、これらシャフトとスリーブとを収納するハウジングと、このハウジングの開口を密閉する密閉部材とを備え、前記軸受ハウジング内に収納された前記スリーブの内周には、前記シャフトが僅かの間隙を開けて相対回転自在に嵌合されているとともに、このハウジングとその一端の開口に接合された前記密閉部材との間のすき間に、接着剤が充填されてなる動圧軸受装置において、前記密閉部材が、底部とこの底部の端部から軸方向に突出する円筒部とからなるカップ形状に形成され、その円筒部を前記ハウジングの密閉端側端面に設けられた円周方向の溝に嵌め入れて固定されていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、前記密閉部材と前記ハウジングとの間に、スラスト方向の負荷を直接支持するスラスト支持部材が介在配置されていることを特徴とする。
【0018】
本発明は、接着剤を用いて密閉部材を接合固定する動圧軸受装置において、スリーブあるいはスリーブが収納されるハウジングの密閉端側の端面に円周方向の溝を設けるとともに、カップ状に形成した密閉部材の円筒部をこの溝に嵌め入れ、これらのすき間に接着剤を充填することによって、所期の目的を達成しようとするものである。
【0019】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、スリーブの一方の開口を密閉する密閉部材をカップ状に形成し、このスリーブの密閉端側の開口端面あるいは密閉部材が嵌め入れられる円周段部の端面に円周方向の溝(円周溝)を形成するとともに、この円周溝に前記密閉部材の円筒部を嵌め入れ、これら円筒部と円周溝との間のすき間に接着剤を充填することにより、スリーブの軸方向寸法を伸ばすことなく、これらスリーブと密閉部材の接着面積を拡大することができる。従って、本発明の動圧軸受装置は、密閉部材の十分な固定力が得られることにより、密閉端側への潤滑流体の漏れ等のトラブルが防止され、その寿命を向上させることができる。
【0020】
一方、請求項3の発明によれば、密閉部材をスリーブに直接接合せず、スリーブを内部に収納することのできるハウジングの開口端面に密閉部材を接合固定する動圧軸受装置の場合も、このハウジングの開口端面に請求項1と同様の円周溝を形成し、この円周溝に前記と同様のカップ状に形成された密閉部材の円筒部を嵌め入れ、これら円筒部と円周溝との間のすき間に接着剤を充填することによって、請求項1と同様の密閉部材の十分な固定力を得ることができる。
【0021】
また、請求項2および請求項4の発明によれば、前記カップ状の密閉部材底部の内側(密閉空間側)に、スラスト方向の負荷を直接支持するスラスト支持部材を介在配置することにより、密閉部材の底部の平面度および底部内面の面粗度等の影響を受けず、所定の軸受性能を発揮することができるようになる。また、密閉部材の底部内面が軸受性能に関与しなくなることで、この密閉部材の材質選択の自由度が向上する上、この面に対する仕上げ加工等も不要となり、動圧軸受装置のコストダウンを達成することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつこの発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図であり、図2は、図7のQ部拡大図である。また、図3は、この実施の形態において用いられるスリーブの外観を示す斜視図であり、図4は、同じくこの実施の形態において用いられる密閉部材の外観を示す斜視図である。なお、従来例と同様の機能を有する構成部材には、同じ符号を付記する。
【0023】
この実施の形態における動圧軸受装置も、動圧溝のポンピング作用によって発生する動圧により、ラジアルとスラスト(アキシャル)の両方向の荷重を負荷するタイプの動圧軸受であり、図1に示すように、軸部31とこの軸部31の一端に設けられたフランジ部32とからなるシャフト3と、これら軸部31およびフランジ部32を収納するスリーブ1と、このスリーブ1の一端(図示上方)の開口を密閉する密閉部材(蓋部材)2とから構成されている。また、この動圧軸受も、従来例と同様、密閉部材2がスリーブ1に直接固定されている。
【0024】
本実施の形態における密閉部材2は、図4に示すように、円板状の底部2aと、この底部2aの端部から軸方向に突出する円筒部2bとからなり、その断面が略カップ状になるように形成されている。なお、密閉部材2の材質は特に限定されるものではないが、金属や硬質の樹脂等が好適に採用される。
【0025】
また、スリーブ1は、図3に示すように、その中央にシャフト3の軸部31を嵌め入れることのできる貫通孔11が形成されているとともに、貫通孔11の密閉端側には、この貫通孔11に連通してシャフト3のフランジ部32を嵌め入れることのできる段部12が形成されている。また、この段部12と径方向最外側の開口端面1yとの間には、密閉部材2の円筒部2bを嵌め入れることのできる円周溝13が形成されているとともに、この円周溝13と前記段部12との間の端面は、密閉部材2の底部2a端面と接合される合わせ面1xとして形成されている。
【0026】
なお、この合わせ面1xは、図2の拡大図に示すように、密閉部材2をスリーブ1に嵌め入れた時に、密閉部材2がスリーブ1の開口端面1yから軸方向に突出しないように、軸方向の高さが開口端面1yより密閉部材底部2aの厚み分だけ低く形成されており、これら密閉部材2とスリーブ1を嵌め合わせた場合、スリーブ1の合わせ面1xと密閉部材底部2aの内側端面2xとが接合され、スリーブ1の開口が密閉されることとなる。
【0027】
以上のような構成の動圧軸受装置においても、密閉部材2の固定は、従来例と同様、接着剤10を用いて行なわれる。しかしながら、この動圧軸受装置は、接着剤10が、密閉部材底部2aと円周溝外周面13yのすき間に加え、密閉部材円筒部2bと円周溝外周面13yのすき間および密閉部材円筒部2bと円周溝内周面13xのすき間にも充填され、従来例に比べ、これらスリーブ1と密閉部材2の接着面積が、大幅に拡大されている。従って、本実施の形態における動圧軸受装置は、密閉部材2の十分な固定力が得られ、作動中の固定の弛み等によるトラブルを防止することができる。
【0028】
また、この構成によれば、動圧軸受の軸方向の寸法拡大を伴うことなく接着面積が拡大されるとともに、接着剤10がスリーブ1の合わせ面1xおよび内部の密閉空間に至る経路が、ラビリンス状に長く形成されている。従って、本実施の形態における動圧軸受装置は、接着剤10の密閉空間への浸入が防止され、この接着剤10が潤滑流体20に混入することに起因する軸受寿命の低下等を未然に防ぐことができる。
【0029】
なお、スリーブ1の円周溝13や密閉部材2の円筒部2bの形状は、以上の実施の形態における例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、図5に示すように、円周溝13をU字状や台形状に形成しても良く、これらの円周溝13に挿入される円筒部2bも、その円周溝13の形状に合わせて形成すれば良い。特に、図5(b)や図5(c)のように、円筒部2bを円周溝13に沿った形状に形成すれば、更に接着面積を拡大させ密閉部材2の固定力を向上させることができるとともに、接着剤10の密閉空間への浸入を防止する効果を高めることができて好適である。
【0030】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図6は、この第2の実施の形態における動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図である。この動圧軸受装置は、ラジアル方向の荷重を、シャフト33の表面に形成された動圧溝33v,33vで発生する動圧により支持するとともに、そのスラスト(アキシャル)方向の荷重を、半球状に形成されたシャフト33の先端部33aによるピボット軸受によって支持するタイプの動圧軸受である。
【0031】
本実施の形態における密閉部材5も、第1の実施の形態と同様、円板状の底部5aと、この底部5aの端部から軸方向に突出する円筒部5bとからなり、その断面が略カップ状になるように形成されている。また、スリーブ4も、第1の実施の形態同様、その密閉端側の開口端面4yに、円周溝14が形成されているとともに、この円周溝14に密閉部材5の円筒部5bを嵌め入れた状態で、これら円周溝14と密閉部材5とのすき間に接着剤10が充填されている。
【0032】
本実施の形態における動圧軸受装置の特徴は、これら密閉部材5とスリーブ4との間に、スラスト支持部材6が介在配置されている点である。このスラスト支持部材6は、カップ状の密閉部材5の内側に嵌まり込むように、その外径が密閉部材円筒部5bの内径より若干小さな円板状に形成されている。なお、スラスト支持部材6の材質は、特に限定されるものではないが、金属や硬質の樹脂等が好適に採用される。
【0033】
以上の構成により、本実施の形態における動圧軸受装置は、シャフト33によるスラスト方向の荷重が、スラスト支持部材6の端面6xにより負荷されることになる。従って、この動圧軸受装置は、密閉部材5の底部5aの平面度および底部5a内面の面粗度等に影響を受けず、密閉部材5の底部5a内面に研磨加工等の仕上げ加工を施す必要がなくなるとともに、密閉部材5の材質の選択の幅を広げることができる。
【0034】
また、本実施の形態における動圧軸受装置も、カップ状の密閉部材5が、その円筒部5bをスリーブ4の円周溝14に嵌め入れた状態で接着固定されていることから、軸方向への軸受寸法拡大を最小限に抑えつつ、第1の実施の形態と同様の密閉部材5の十分な固定力と接着剤10の密閉空間への浸入防止効果を得ることができ、耐久性に優れた寿命の長い動圧軸受装置とすることができる。
【0035】
なお、本実施の形態におけるスリーブ4の円周溝14や密閉部材5の円筒部5bの形状も、以上の実施の形態における例に限定されるものではなく、第1の実施の形態と同様の種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0036】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図7は、この第3の実施の形態における動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図である。この動圧軸受装置は、軸部31とこの軸部31の一端に設けられたフランジ部32とからなるシャフト3と、スリーブ7と、内周にこのスリーブ7を嵌め入れることのできるハウジング(ベース)8と、このハウジング8の一端(図示上方)の開口を密閉する密閉部材(蓋部材)9とから構成されている。
【0037】
この動圧軸受装置も、第1の実施の形態における動圧軸受装置と同様に、動圧溝のポンピング作用によって発生する動圧により、ラジアルとスラスト(アキシャル)の両方向の荷重を負荷するタイプの動圧軸受である。第1の実施の形態と異なる点は、シャフト3とスリーブ7がハウジング8内に収納され、そのハウジング8の一方の開口を密閉する密閉部材9が、ハウジング8に直接取り付けられている点である。
【0038】
このスリーブ7の軸部31に対向する内周面7xには、ラジアル方向の動圧溝7vR,7vRが形成されているとともに、フランジ部32の一方の端面に対向するスリーブの端面7yには、スラスト方向の動圧溝7vS,7vSが形成されている。また、フランジ部32の他方の端面に対向する密閉部材底部9aの内側面にも、スラスト方向の動圧溝9v,9vが形成されている。
【0039】
また、本実施の形態における密閉部材9も、第1の実施の形態と同様、円板状の底部9aと、この底部9aの端部から軸方向に突出する円筒部9bとからなり、その断面が略カップ状になるように形成されている。また、ハウジング8の密閉端側の開口端面8yには、円周溝15が形成されているとともに、この円周溝15に密閉部材9の円筒部9bを嵌め入れた状態で、これら円周溝15と密閉部材9とのすき間に接着剤10が充填されている。
【0040】
以上の構成により、本実施の形態における動圧軸受装置も、第1の実施の形態同様、軸方向への軸受寸法拡大を最小限に抑えつつ、密閉部材9の十分な固定力と接着剤10の密閉空間への浸入防止効果を得ることができ、もって耐久性に優れた寿命の長い動圧軸受装置とすることができる。
【0041】
なお、本発明は、スラスト方向の荷重の支持方法には限定されず、スラスト動圧軸受あるいはピボット軸受のどちらの構成の動圧軸受装置にも適用することが可能であり、動圧溝がシャフト側に形成された動圧軸受装置、あるいは動圧溝がスリーブ側および密閉部材側(またはスラスト支持部材側)に形成された動圧軸受装置や、シャフト回転・スリーブ回転のどちらの動圧軸受装置にも、等しく適用でき得ることは勿論である。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の動圧軸受装置によれば、スリーブの一方の開口を密閉する密閉部材をカップ状に形成し、このスリーブの密閉端側の開口端面あるいは密閉部材が嵌め入れられる円周段部の端面に円周溝を形成するとともに、この円周溝に前記密閉部材の円筒部を嵌め入れ、これら円筒部と円周溝との間のすき間に接着剤を充填することにより、スリーブの軸方向寸法を伸ばすことなく、密閉部材の十分な固定力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図である。
【図2】図1のP部拡大図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるスリーブの構造を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における密閉部材の構造を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるスリーブの円周溝と密閉部材の円筒部の構成例を示す模式的断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態における動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図である。
【図8】スラスト荷重を動圧軸受にて支持する従来の動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図である。
【図9】図7のQ部拡大図である。
【図10】スラスト荷重をピボット軸受にて支持する従来の動圧軸受装置の構造を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1,4, スリーブ
1x,4x 合わせ面
1y,4y 開口端面
2,5,9 密閉部材
2a,5a,9a 底部
2b,5b,9b 円筒部
2x,5x,9x 端面
3 シャフト
6 スラスト支持部材
6x 端面
7 スリーブ
7x 内周面
7y 端面
8 ハウジング
8x 合わせ面
8y 開口端面
10 接着剤
11 貫通孔
12 段部
13,14,15 円周溝
13x 内周面
13y 外周面
20 潤滑流体
21,41 スリーブ
21s,41s 円周段部
22,42 密閉部材
31 軸部
32 フランジ部
33 シャフト
33a 先端部
31v,32v,33v 動圧溝
7vR ラジアル動圧溝
7vR スラスト動圧溝
9v スラスト動圧溝

Claims (4)

  1. シャフトと、スリーブと、このスリーブの開口を密閉する密閉部材とを備え、前記スリーブの内周には、前記シャフトが僅かの間隙を開けて相対回転自在に嵌合されているとともに、このスリーブとその一端の開口に接合された前記密閉部材との間のすき間に、接着剤が充填されてなる動圧軸受装置において、
    前記密閉部材が、底部とこの底部の端部から軸方向に突出する円筒部とからなるカップ形状に形成され、その円筒部を前記スリーブの密閉端側端面に設けられた円周方向の溝に嵌め入れて固定されていることを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 前記密閉部材と前記スリーブとの間に、スラスト方向の負荷を直接支持するスラスト支持部材が介在配置されていることを特徴とする請求項1に記載の動圧軸受装置。
  3. シャフトと、スリーブと、これらシャフトとスリーブとを収納するハウジングと、このハウジングの開口を密閉する密閉部材とを備え、前記軸受ハウジング内に収納された前記スリーブの内周には、前記シャフトが僅かの間隙を開けて相対回転自在に嵌合されているとともに、このハウジングとその一端の開口に接合された前記密閉部材との間のすき間に、接着剤が充填されてなる動圧軸受装置において、
    前記密閉部材が、底部とこの底部の端部から軸方向に突出する円筒部とからなるカップ形状に形成され、その円筒部を前記ハウジングの密閉端側端面に設けられた円周方向の溝に嵌め入れて固定されていることを特徴とする動圧軸受装置。
  4. 前記密閉部材と前記ハウジングとの間に、スラスト方向の負荷を直接支持するスラスト支持部材が介在配置されていることを特徴とする請求項3に記載の動圧軸受装置。
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